JP5190650B2 - ベンゾトリアゾール誘導体化合物 - Google Patents
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Description
特開2005−206720などでも紹介されている。ただし、これらの化合物における吸収波長域は、400nm付近での吸収がほとんどなく、本発明である有機色素の用途としては不適である。
また、紫外線吸収剤としても紫外線長波長域のいわゆるUV−A領域全域をカバーすることができない。近年においては、400nm付近における紫外線の影響が指摘されており、以前よりもさらに可視光域に近い紫外線吸収を求められている。本発明における化合物は、このような長波長域においても吸収を持つすぐれた材料である。 特に驚くべきことに、ベンゾトリアゾールの5位に水酸基、またはアルキルエーテル基を修飾した(f)、(g)の化合物におけるモル吸光係数は40000前後と非常に大きなものであり、大容量光記録媒体の有機色素やエンジニアリングプラスチックの材料としてきわめて有用であることを見出した。
「マンニッヒ反応工程」
ただし合成方法はこれに限定されるものではない。
〔化合物の合成〕
化合物(a)
イ)2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ジエチルアミノメチル−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェノールの合成
1000mLの四つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−(2,4,4−トリメチルペンタン−2−イルフェノール)(商品名「シーソーブ709」シプロ化成社製)96.9g(0.30モル)、ジエチルアミン65.7g(0.90モル)、92%パラホルムアルデヒド29.4g(0.90モル)、を入れ、95〜100℃にて8時間撹拌した。 次いでn−ヘキサン240mLを加えて70℃の温水100mLで3回洗浄し、冷却して析出した結晶をブフナーロートに濾過し取った。 乾燥機にて60℃で乾燥し、微黄色の結晶であるマンニッヒ塩基体98.0gを得た。 融点102.2〜103.1℃ 、収率80%であった。
<測定条件>
装置:LC−6A ((株)島津製作所製)
使用カラム:SUMIPAX ODS A−212 5μm 6mmφ×15cm
カラム温度:40℃
移動相:メタノール:水=95:5
流速:1.0mL/min
なお、下記ロ)のHPLC面百純度も上記と同様の条件で行った。
500mLの四つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、イ)で合成したマンニッヒ塩基化合物25.0g(0.061mol)、2−[2−ヒドロキシ−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシリックアシドメチルエステル23.4g(0.061mol)、キシレン30mL、28%ナトリウムメチラートメタノール溶液0.19gを加え、145℃で10時間反応させた。 この際、留出したキシレン、ジエチルアミンは、留去しつつ反応させた。次に加熱、減圧下、キシレンを完全に留去してから110℃まで冷却してトルエン10mLを加え、酢酸0.1mLにて反応物を中和した。 温水10mLで2回洗浄し、減圧下でトルエンを除去、次いでメタノールを加えて結晶を析出させた後、この結晶をブフナーロートに濾過し取った。 収量13.2g、収率60.1%、HPLC純度79.1%の粗結晶を得た。この粗結晶2gを100mLの四つ口フラスコに入れ、トルエン3mLとメタノール30mLの混合溶媒で加熱して1μmのメンブランフィルターで濾過した後、再結晶させた。ブフナーロートでこの結晶を濾過し取り、さらにメタノールで洗浄してから乾燥させ、化合物(a)である微黄色の粉末結晶を得た。 収率は粗結晶体より55.7%、HPLC純度85.7%、融点133.4〜139.0℃であった。 この化合物は、1H−NMR、13C−NMRにより、いずれも推定構造を支持するものであった。 これらのチャートを図1〜2に示す。また、LC−MSにより、MS= 716.405に対して、pMS= 717.3、nMS= 715.5のピークが観測された。
化合物(a)の紫外〜近紫外吸収スペクトルを測定したところ、極大吸収波長λmaxが354nmにあり、εは32700であった。 このスペクトルを図3に示す。また測定条件については以下の通りである。
<測定条件>
装置:UV−2450((株)島津製作所製)
測定波長:250〜500nm
また以下の実施例も本実施例と同様の測定条件で紫外〜近紫外吸収スペクトルの測定を行った。
化合物(a)について各種溶媒に溶解させたときの溶解度を調べた結果を表1に示す。 イソプロピルアルコール、エチルセロソルブ、トリフルオロプロパノールに対しての溶解度は低いが、クロロホルム、トルエン、キシレンへの溶解性が優れていた。
上記で得られた化合物(a)をクロロホルムに対して2.0wt%になるように調製した。
次にガラス板(7.5cm×2.5cm、厚さ約1mm)をポリカーボネート円盤に貼り付けて回転数500〜600rpmで回転させた。回転している円盤上に上記化合物(a)のクロロホルム溶液を滴下し、風乾させることで化合物(a)が膜化して付着しているガラス板を得た。
滴下した溶液の縁に結晶化が見られたが、中心部はアモルファス状態を維持していた。
また、塗膜したガラス板の紫外〜近紫外吸収スペクトルを測定したところ、極大吸収波長λmaxが355nmであった。
〔化合物の合成〕
化合物(b)
100mLの四つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、2−(5−ターシャリブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシリックアシドメチルエステル3.25g(0.01モル)、ジエチルアミン0.8g(0.011モル)、92%パラホルムアルデヒド0.33g(0.01モル)、ソルベッソ150 30mLを入れ、95〜98℃にて13時間撹拌した。 次いで70℃の温水30mLで2回洗浄し、32%NaOH 0.25gを加え、140〜150℃、減圧下で揮発分を留去しながら10時間反応させた。薄層クロマトにより未反応が消失していることを確認した後、酢酸0.1mLで反応物を中和した。次いでトルエン30mLを加えて、80℃まで加熱して溶解させ、温水で洗浄し、トルエンを留去してイソプロパノールにおき替えて結晶を析出させた。 この結晶をブフナーロートで濾過し取り、1.17gの粗結晶を得た。 収率は35.2%であった。
次にこの結晶1.17gを100mLの四つ口フラスコにトルエン5mLと共に入れ、加熱溶解後、メンブランフィルターで濾過してからメタノール20mLで置き換えた後に再結晶させ、この結晶をブフナーロートで濾過し取った。 収量は0.89g、収率26.8%、HPLC純度96.8%で微黄色粉末状である(b)の結晶を得た。また、融点222.4〜223.2℃であった。 この化合物は、1H−NMR、13C−NMR解析により、いずれも推定構造を支持するものであった。 これらのチャートを図4〜5に示す。 またLC−MSにより、MS= 662.285に対して、pMS= 663.2、nMS= 661.4のピークが観測された。
化合物(b)の紫外〜近紫外吸収スペクトルを測定したところ、極大吸収波長λmaxが360nmにあり、εは36700であった。 このスペクトルを図6に示す。
<溶解性評価>
化合物(b)について各種溶媒に溶解させたときの溶解度を調べた結果を表1に示す。 イソプロピルアルコール、エチルセロソルブ、トリフルオロプロパノールに対しての溶解度は低いが、クロロホルム、トルエン、キシレンへの溶解性が優れていた。
溶媒をジクロロメタンにて実施したこと以外は、すべて実施例1と同様に行った。
滴下した溶液の縁に結晶化が見られたが、中心部はアモルファス状態を維持していた。
また、塗膜したガラス板の紫外〜近紫外吸収スペクトルを測定したところ、極大吸収波長λmaxが362nmであった。
〔化合物の合成〕
化合物(c)
100mLの四つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、2−(5−ターシャリブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシリックアシドイソプロピルエステル3.53g(0.01モル)、ジエチルアミン1.46g(0.02モル)、92%パラホルムアルデヒド0.66g(0.02モル)、ソルベッソ150 30mLを入れ、85〜90℃にて10時間撹拌した。 次いで70℃の温水30mLで2回洗浄し、32%NaOH 0.25gを加え、140〜150℃、減圧下で揮発分を留去しながら11時間反応させた。薄層クロマトにより未反応が消失していることを確認した後、酢酸0.1mLで反応物を中和した。次いでトルエン30mLを加えて、80℃まで加熱して溶解させ、温水で洗浄し、トルエンを留去してイソプロパノールに置き替えて結晶を析出させた。 この結晶をブフナーロートで濾過し取り、1.36gの粗結晶を得た。 収率は37.8%であった。 またHPLC純度は90.4%であった。次にこの結晶1.36gを100mLの四つ口フラスコにトルエン5mLと共に入れ、加熱溶解後、メンブランフィルターで濾過してからイソプロパノール40mLで置き換えた後に再結晶させ、この結晶をブフナーロートで濾過し取った。 収量は1.04g、収率28.9%、HPLC純度99.4%で微黄色粉末状である(c)の結晶を得た。また、融点174.7〜176.0℃であった。 この化合物は、1H−NMR、13C−NMR解析により、いずれも推定構造を支持するものであった。 これらのチャートを図7〜8に示す。また、LC−MSにより、MS= 718.348に対して、pMS= 719.1、nMS= 717.2のピークが観測された。
化合物(c)の紫外〜近紫外吸収スペクトルを測定したところ、極大吸収波長λmaxが360nmにあり、εは36600であった。 このスペクトルを図9に示す。
<溶解性評価>
化合物(c)について各種溶媒に溶解させたときの溶解度を調べた結果を表1に示す。 イソプロピルアルコール、エチルセロソルブ、トリフルオロプロパノールに対しての溶解度は低いが、クロロホルム、トルエン、キシレンへの溶解性が優れていた。
すべて実施例2と同様に行った。滴下した溶液の縁に結晶化が見られたが、中心部はアモルファス状態を維持していた。また、塗膜したガラス板の紫外〜近紫外吸収スペクトルを測定したところ、極大吸収波長λmaxが363nmであった。
〔化合物の合成〕
化合物(d)
100mLの四つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、実施例1−イ)で合成した2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ジエチルアミノメチル−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェノール2.04g(0.005モル)、2−[2−ヒドロキシ−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシリックアシドイソプロピルエステル2.05g(0.005モル)、28%ナトリウムメチラートメタノール溶液 0.19g、キシレン30mLを加え、140〜150℃、減圧下で揮発分を留去しながら7時間反応させた。薄層クロマトにより未反応が消失していることを確認した後、トルエン10mLを加え、酢酸0.1mLで反応物を中和した。次いで温水で洗浄し、メンブランフィルターで濾過してからトルエンを減圧留去してイソプロパノールに置き替えて結晶を析出させた。 この結晶をブフナーロートで濾過し取り、0.88gの結晶を得た。 収率は23.6%であった。 HPLC純度は82.3%であった。この化合物は、1H−NMR、13C−NMR解析により、いずれも推定構造を支持するものであった。 これらのチャートを図10〜11に示す。また、LC−MSにより、MS= 744.436に対して、pMS= 745.2、nMS= 743.4のピークが観測された。
化合物(d)の紫外〜近紫外吸収スペクトルを測定したところ、極大吸収波長λmaxが353nmにあり、εは30900であった。 このスペクトルを図12に示す。
<溶解性評価>
化合物(d)について各種溶媒に溶解させたときの溶解度を調べた結果を表1に示す。 イソプロピルアルコール、エチルセロソルブ、トリフルオロプロパノールに対しての溶解度は低いが、クロロホルム、トルエン、キシレンへの溶解性が優れていた。
すべて実施例2と同様に行った。滴下した溶液の縁に結晶化が見られたが、中心部はアモルファス状態を維持していた。また、塗膜したガラス板の紫外〜近紫外吸収スペクトルを測定したところ、極大吸収波長λmaxが353nmであった。
〔化合物の合成〕
化合物(e)
100mLの四つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、実施例1−イ)で合成した2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ジエチルアミノメチル−4−(5−ターシャリブチル)−フェノール1.76g(0.005モル)、2−[2−ヒドロキシ−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシリックアシドメチルエステル1.91g(0.005モル)、28%ナトリウムメチラートメタノール溶液 0.19g、キシレン30mLを加え、実施例4と同様に行った。収量1.4g、収率は42.3%であった。 HPLC純度は74.0%、融点は149.2〜155.1℃であった。この化合物は、1H−NMR、13C−NMR、LC−MS解析により、いずれも推定構造を支持するものであった。 これらのチャートを図13〜14に示す。 また、LC−MSにより、MS= 660.342に対して、pMS = 661.2、nMS = 659.3のピークが観測された。
化合物(e)の紫外〜近紫外吸収スペクトルを測定したところ、極大吸収波長λmaxが351nmにあり、εは31300であった。 このスペクトル図を図15に示す。
<溶解性評価>
化合物(e)について各種溶媒に溶解させたときの溶解度を調べた結果を表1に示す。 イソプロピルアルコール、エチルセロソルブ、トリフルオロプロパノールに対しての溶解度は低いが、クロロホルム、トルエン、キシレンへの溶解性が優れていた。
すべて実施例2と同様に行った。
滴下した溶液の縁に結晶化が見られたが、中心部はアモルファス状態を維持していた。
また、塗膜したガラス板の紫外〜近紫外吸収スペクトルを測定したところ、極大吸収波長λmaxが353nmであった。
〔化合物の合成〕
化合物(f)
100mLの四つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、2−(5−メトキシベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチルフェノール5.11g(0.02モル)、ジエチルアミン2.92g(0.04モル)、92%パラホルムアルデヒド1.31g(0.04モル)を入れ、105℃にて10時間撹拌した。 次いでキシレン50mLを加えて抽出し、70℃の温水50mLで2回洗浄し、この中に32%NaOH0.5gを加え、140〜150℃、減圧下で揮発分を留去しながら5時間反応させた。HPLCにより未反応が消失していることを確認した後、酢酸0.2mLで反応物を中和した。次いでトルエン50mLを加えて、80℃まで加熱して溶解させ、温水で洗浄し、トルエンを留去してイソプロパノールに置き替えて結晶を析出させた。 この結晶をブフナーロートで濾過し取った。次にこの粗結晶8.0gを200mLの四つ口フラスコにトルエン100mLと共に入れ、加熱後、冷却してこの結晶をブフナーロートに濾過し取った。 収量は7.7g、収率73.7%、HPLC純度97.3%で淡褐色粉末状である(f)の結晶を得た。融点は300℃以上であった。 この化合物は、1H−NMR、13C−NMR解析により、いずれも推定構造を支持するものであった。 これらのチャートを図16〜17に示す。 また、LC−MSにより、MS = 522.202に対して、pMS = 523.0、nMS = 521.2のピークが観測された。
化合物(f)の紫外〜近紫外吸収スペクトルを測定したところ、極大吸収波長λmaxが352nmにあり、εは43300であった。 このスペクトル図を図18に示す。
<溶解性評価>
化合物(f)について各種溶媒に溶解させたときの溶解度を調べた結果を表1に示す。 イソプロピルアルコール、エチルセロソルブ、トリフルオロプロパノールに対しての溶解度は低いが、クロロホルム、トルエン、キシレンへの溶解性が優れていた。
すべて実施例2と同様に行った。
滴下した溶液の縁に結晶化が見られたが、中心部はアモルファス状態を維持していた。
〔化合物の合成〕
化合物(g)
イ)2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ジエチルアミノメチル−4−ターシャリブチル−フェノールの合成
1000mLの四つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−ターシャリブチル−2−イルフェノール(商品名「シーソーブ708」シプロ化成社製)80.1g(0.30モル)、ジエチルアミン65.7g(0.90モル)、92%パラホルムアルデヒド29.4g(0.90モル)、を入れ、80〜90℃にて8時間撹拌した。 次いでn−ヘキサン200mLを加えて70℃の温水100mLで3回洗浄し、冷却して析出した結晶をブフナーロートに濾過し取った。 乾燥機にて60℃で乾燥し、微黄色の結晶であるマンニッヒ塩基体82.9gを得た。 収率78.4%であった。
ロ)化合物(g)の合成
100mLの四つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−5−オール4.44g(0.0184モル)、実施例1−イ)で合成した2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ジエチルアミノメチル−4−ターシャリブチル−フェノール6.48g(0.0184モル)、 キシレン100mL、32%NaOH1.0gを加え、140〜150℃、減圧下で揮発分を留去しながら8時間反応させた。HPLCにより未反応が消失していることを確認した後、酢酸0.5mLで反応物を中和した。次いでトルエン100mLを加えて、80℃まで加熱して溶解させ、温水で洗浄し、トルエンを留去してイソプロパノールにおき替えて結晶を析出させた。 この結晶をブフナーロートで濾過し取った。次にこの粗結晶を100mLの四つ口フラスコにイソプロパノール50mLと共に入れ、加熱後、冷却してこの結晶をブフナーロートに濾過し取った。 粗結晶としての収量は7.7g。 次にこの粗結晶を100mLの四つ口フラスコにイソプロパノール50mLと共に入れ、加熱後、冷却してこの結晶をブフナーロートに濾過し取った。 収量は5.7g、収率59.6%、HPLC純度97.0%で灰白色粉末状である(g)の結晶を得た。 融点は224.2〜227.8℃であった。 この化合物は、1H−NMR、13C−NMR解析により、いずれも推定構造を支持するものであった。 これらのチャートを図22〜23に示す。また、LC−MSにより、MS= 576.285に対して、pMS= 577.2、nMS =575.3のピークが観測された。
化合物(g)の紫外〜近紫外吸収スペクトルを測定したところ、極大吸収波長λmaxが342nmにあり、εは39000であった。 このスペクトル図を図24に示す。
<溶解性評価>
化合物(g)について各種溶媒に溶解させたときの溶解度を調べた結果を表1に示す。 イソプロピルアルコール、エチルセロソルブ、トリフルオロプロパノールに対しての溶解度は低いが、クロロホルム、トルエン、キシレンへの溶解性が優れていた。
すべて実施例2と同様に行った。
滴下した溶液の縁に結晶化が見られたが、中心部はアモルファス状態を維持していた。
〔化合物の合成〕
化合物(h)
100mLの四つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−5−オール4.83g(0.02モル)、実施例1−イ)で合成した2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ジエチルアミノメチル−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェノール8.17g(0.020モル)、 キシレン100mL、32%NaOH1.0gを加え、140〜150℃、減圧下で揮発分を留去しながら8時間反応させた。HPLCにより未反応が消失していることを確認した後、酢酸0.5mLで反応物を中和した。次いでトルエン100mLを加えて、80℃まで加熱して溶解させ、温水で洗浄し、トルエンを留去してイソプロパノールにおき替えて結晶を析出させた。 この結晶をブフナーロートで濾過し取った。次にこの粗結晶5.2gを100mLの四つ口フラスコにイソプロパノール50mLと共に入れ、加熱後、冷却してこの結晶をブフナーロートに濾過し取った。 収量は2.0g、収率41.7%、HPLC純度99.2%で灰白色粉末状である(h)の結晶を得た。融点は165.8〜168.2℃であった。 この化合物は、1H−NMR、13C−NMR解析により、いずれも推定構造を支持するものであった。 これらのチャートを図22〜23に示す。また、LC−MSにより、MS =576.285に対して、pMS =577.2、nMS=575.3のピークが観測された。
化合物(h)の紫外〜近紫外吸収スペクトルを測定したところ、極大吸収波長λmaxが344nmにあり、εは33000であった。 このスペクトル図を図24に示す。
<溶解性評価>
化合物(h)について各種溶媒に溶解させたときの溶解度を調べた結果を表1に示す。 イソプロピルアルコール、エチルセロソルブ、トリフルオロプロパノールに対しての溶解度は低いが、クロロホルム、トルエン、キシレンへの溶解性が優れていた。
すべて実施例2と同様に行った。
滴下した溶液の縁に結晶化が見られたが、中心部はアモルファス状態を維持していた。
○:結晶析出が認められない。
△:塗布膜の縁にわずかに結晶析出が認められる。
×:塗布膜の縁に明確に結晶析出が認められるか、又は塗布膜の縁以外の部分に結晶析出が認められる。
実施例3で合成した化合物(c)、実施例6で合成した化合物(f)、および実施例8で合成した化合物(h)の新規ベンゾトリアゾール化合物の1.00gを加熱ブロックにて200℃にて1時間保持した後、物性の変化について測定した。
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