JP4488963B2 - 光学記録材料 - Google Patents

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Description

本発明は、情報をレーザ等による熱的情報パターンとして付与することにより記録する光学記録媒体に使用される光学記録材料に関し、詳しくは、可視及び近赤外領域の波長を有し且つ低エネルギーのレーザ等による高密度の光学記録及び再生が可能な光学記録媒体に使用される光学記録材料に関する。
光学記録媒体は、一般に、記録容量が大きいこと、記録又は再生が非接触で行なわれること等の優れた特徴を有することから、広く普及している。WORM、CD−R、DVD−R等の追記型の光ディスクでは、光学記録層の微小面積にレーザを集光させ、光学記録層の性状を変えて記録し、記録部分と未記録部分との反射光量の違いによって再生を行なっている。
現在、上記の光ディスクにおいては、記録及び再生に用いる半導体レーザの波長は、CD−Rでは750〜830nmであり、DVD−Rでは620nm〜690nmであるが、更なる容量の増加を実現すべく、短波長レーザを使用する光ディスクが検討されており、例えば、記録光として380〜420nmの光を用いるものが検討されている。
短波長光用の光学記録媒体において、光学記録層の形成には、各種化合物が使用されている。例えば、特許文献1にはアゾ化合物が報告されており、特許文献2にはポルフィリン化合物が報告されており、特許文献3にはトリアゾール化合物の金属錯体が報告されている。しかし、これらの化合物は、光学記録層の形成に用いられる光学記録材料としては、その吸収波長特性が必ずしも適合するものではなかった。
また、下記特許文献4及び特許文献5には、スクアリリウム化合物又はスクアリリウム化合物の金属錯体の中間体としてのスクアリリウム化合物のハーフ体が開示されているが、該ハーフ体を光学記録材料として用いることは何等示唆されていない。
特開2004−209771号公報 特開2004−58365号公報 特開2004−174838号公報 特開2004−99711号公報 特開2004−330459号公報
従って、本発明の目的は、短波長記録光用の光学記録媒体の光学記録層の形成に適した光学記録材料を提供することにある。
本発明者等は、検討を重ねた結果、特定のスクアリリウム化合物が、短波長の記録光、特に320nm〜420nmのレーザ光に適合することを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、基体上に光学記録層が形成された光学記録媒体の該光学記録層に用いられ、下記一般式(I)〜(III)のいずれかで表されるスクアリリウム化合物を含有してなることを特徴とする光学記録材料、及び、基体上に、該光学記録材料からなる光学記録層を形成したことを特徴とする光学記録媒体を提供するものである。
Figure 0004488963
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本発明によれば、短波長記録光用の光学記録媒体の光学記録層の形成に適したスクアリリウム化合物を含有してなる光学記録材料を提供できる。
以下、本発明の光学記録材料及び光学記録媒体について、好ましい実施形態に基づき詳細に説明する。
まず、上記一般式(I)〜(III)のいずれかで表されるスクアリリウム化合物を含有する本発明の光学記録材料について説明する。
上記一般式(II)及び(III)におけるR1で表される炭素原子数1〜8のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル等が挙げられる。R1は、炭素原子数1〜4のアルキル基又は水素原子であることが好ましい。上記一般式(I)におけるR 1 ’で表される炭素原子数1〜8のアルキル基も、上記R 1 と同様である。
上記一般式(I)中、置換基を有してもよいR2で表される炭素原子数1〜8のアルキル基としては、例えば上記一般式(II)及び(III)におけるR1として例示したものが挙げられる。
置換基を有してもよいR2で表される炭素原子数1〜8のアルコキシ基としては、メチルオキシ、エチルオキシ、イソプロピルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ等が挙げられる。
置換基を有してもよいR2で表される炭素原子数2〜8のアルケニル基としては、ビニル、1−メチルエテニル、2−メチルエテニル、プロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、デセニル、ぺンタデセニル、1−フェニルプロペン−3−イル等が挙げられる。
置換基を有してもよいR2で表される炭素原子数6〜30のアリール基としては、フェニル、ナフチル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチルフェニル、4−第三ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、4−ステアリルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ第三ブチルフェニル、2,5−ジ第三ブチルフェニル、2,6−ジ−第三ブチルフェニル、2,4−ジ第三ペンチルフェニル、2,5−ジ第三アミルフェニル、2,5−ジ第三オクチルフェニル、2,4−ジクミルフェニル、シクロヘキシルフェニル、ビフェニル、2,4,5−トリメチルフェニル、ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロパン−2−イル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル、2−フェニルプロパン−2−イル、ジフェニルメチル等が挙げられる。
2で表される上記のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アリール基が有してもよい置換基としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;メチル、エチル等のアルキル基;メトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、メチルチオ、エチルチオ等のアルキルチオ基等が挙げられ、例えば、ハロゲン原子により置換された炭素原子数1〜8のアルキル基としては、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、トリブロモメチル、1,2−ジクロロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル等が挙げられる。尚、R2で表される上記のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基及びアリール基は、置換基としてアルキル基、アルコキシ基及びアルキルチオ基から選択される一種以上を有する場合、これらの置換基を含めた全体の炭素原子数が、各々規定されている炭素原子数の範囲内の値である。
上記一般式(I)において、R3、R4及びRyで表される炭素原子数1〜30の炭化水素基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルエチル、ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ペプタデシル、オクタデシル等のアルキル基、ビニル、1−メチルエテニル、2−メチルエテニル、プロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、デセニル、ぺンタデセニル、1−フェニルプロペン−3−イル等のアルケニル基、フェニル、ナフチル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチルフェニル、4−第三ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、4−ステアリルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ第三ブチルフェニル、シクロヘキシルフェニル等のアルキルアリール基、ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロパン−2−イル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル等のアリールアルキル基等、これらがエーテル結合及び/又はチオエーテル結合で中断されたもの、例えば、2−メトキシエチル、3−メトキシプロピル、4−メトキシブチル、2−ブトキシエチル、メトキシエトキシエチル、メトキシエトキシエトキシエチル、3−メトキシブチル、2−フェノキシエチル、3−フェノキシプロピル、2−メチルチオエチル、2−フェニルチオエチル等が挙げられる。更に、これらの基は、アルコキシ基、アルケニル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子等で置換されていてもよく、アルコキシ基及び/又はアルケニル基で置換される場合は、アルコキシ基及びアルケニル基を含めた全体の炭素原子数が最大で30である。
上記一般式(I)において、R3及びR4が、互いに連結し炭素環を形成して炭素原子数が3〜12の有機基を示す場合、該炭素環は、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の炭素原子以外の原子を含んでいてもよく、該炭素環としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、テトラヒドロピラン環、ピロリジン環、イミダゾリジン環、ピラゾリジン環、チアゾリジン環、イソチアゾリジン環、オキサゾリジン環、イソオキサゾリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、ピペリドン環、モルホリン環等が挙げられる。
R'で表される炭素原子数1〜8のアルキル基としては、例えば上記一般式(II)及び(III)におけるR1として例示したものが挙げられる。
上記一般式(I)で表される基の中でも、R2、R3及びR4が炭素原子数1〜8のアルキル基であるものが、化学的、熱的に安定であり、さらに得られるスクアリリウム化合物の光吸収特性が特に良好であり、しかも安価に製造できるので好ましい。
上記一般式(II)中、R5及びR6で表される置換基を有してもよい炭素原子数1〜8のアルキル基、置換基を有してもよい炭素原子数1〜8のアルコキシ基、置換基を有してもよい炭素原子数2〜8のアルケニル基及び置換基を有してもよい炭素原子数6〜30のアリール基、R'で表される炭素原子数1〜8のアルキル基、並びにRxで表される炭素原子数1〜30の炭化水素基としては、それぞれ、例えば上記一般式(I)で例示したものが挙げられる。
上記一般式(II)で表される基の中でも、R5が水酸基であるもの;Rxが置換基を有してもよい炭素原子数6〜30のアリール基であるものが、化学的、熱的に安定であり、さらに得られるスクアリリウム化合物の光吸収特性が特に良好であり、しかも安価に製造できるので好ましい。
上記一般式(III)中、R7、Ra及びRbで表される置換基を有してもよい炭素原子数1〜8のアルキル基、置換基を有してもよい炭素原子数1〜8のアルコキシ基、置換基を有してもよい炭素原子数2〜8のアルケニル基及び置換基を有してもよい炭素原子数6〜30のアリール、R'で表される炭素原子数1〜8のアルキル基、並びにR''で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基としては、それぞれ、例えば上記一般式(I)で例示したものが挙げられる。
上記一般式(III)で表される基の中でも、R7が水酸基であるもの;X1及びX3がともに酸素原子であるもの;X2がC(Ra)Rbであるもの、特にRa及びRbがそれぞれ独立に炭素原子数1〜8のアルキル基であるもの;X4がC=Oであるものが、化学的、熱的に安定であり、さらに得られるスクアリリウム化合物の光吸収特性が特に良好であり、しかも安価に製造できるので好ましい。
本発明に係る上記一般式(I)〜(III)のいずれかで表されるスクアリリウム化合物の具体例としては、下記化合物No.1〜4、6、10、12、16、23が挙げられる。下記化合物No.5、7〜9、11、13〜15、17〜22、24〜36は参考化合物である。
Figure 0004488963
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上記一般式(I)〜(III)のいずれかで表される本発明に係るスクアリリウム化合物は、その製造方法は特に限定されず、周知一般の反応を利用した方法で得ることができる。該製造方法としては、例えば、環Qが上記一般式(I)で表される構造を持つものである場合、下記[化9]に示されるルートの如く、該当する構造を有する環構造を誘導する化合物とスクエア酸誘導体との反応により合成する方法が挙げられる。環Qが上記一般式(I)で表される構造以外のものも、下記[化9]に示されるルートに準じて合成することができる。
Figure 0004488963
本発明の光学記録材料は、上記のスクアリリウム化合物を含有し、光学記録媒体の光学記録層の形成に用いられるものであり、含有するスクアリリウム化合物の光吸収特性に応じて各種の光学記録媒体に適用することができる。本発明の光学記録材料の中でも、波長が380nm〜420nmの短波長レーザ用の光ディスクに特に適合するのは、含有する上記スクアリリウム化合物が、溶液状態での光吸収特性において、最大吸収波長λmaxを320〜420nmの範囲に有するものである。また、吸収強度については、λmaxでのモル吸光係数εが1.0×104より小さいと記録感度が低下するおそれがあるので、1.0×104以上、特に3.0×104以上が好ましく、大きいほど好ましい。上記スクアリリウム化合物の溶液状態でのλmax及びεの測定は、常法に従って、試料溶液の濃度、測定に用いる溶媒等を選択して行なうことができる。
上記のスクアリリウム化合物を含有する本発明の光学記録材料を用いて光学記録媒体の光学記録層を形成する方法については、特に制限を受けない。一般には、メタノール、エタノール等の低級アルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルジグリコール等のエーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシエチル等のエステル類;アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のフッ化アルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;メチレンジクロライド、ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素類等の有機溶媒に、上記スクアリリウム化合物及び必要に応じて後述の各種化合物を溶解して溶液状の光学記録材料を作成し、該光学記録材料を基体上にスピンコート、スプレー、ディッピング等で塗布する湿式塗布法が用いられる。その他の方法としては蒸着法、スパッタリング法等が挙げられる。
上記光学記録層は薄膜として形成され、その厚さは、通常0.001〜10μが適当であり、好ましくは0.01〜5μの範囲である。また、上記光学記録層は、光学記録層中に上記一般式(I)〜(III)のいずれかで表されるスクアリリウム化合物を50〜100質量%含有するように形成されることが好ましい。このようなスクアリリウム化合物含有量の光学記録層を形成するために、本発明の光学記録材料は、上記一般式(I)〜(III)のいずれかで表されるスクアリリウム化合物を、本発明の光学記録材料に含まれる固形分基準で50〜100質量%含有するのが好ましい。
また、上記光学記録層は、上記一般式(I)〜(III)のいずれかで表されるスクアリリウム化合物のほかに、必要に応じて、シアニン系化合物、アゾ系化合物、フタロシアニン系化合物等の光学記録層に用いられる化合物;ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート等の樹脂類を含有してもよく、また、界面活性剤;帯電防止剤;滑剤;難燃剤;ヒンダードアミン等のラジカル捕捉剤;フェロセン誘導体等のピット形成促進剤;分散剤;酸化防止剤;架橋剤;耐光性付与剤等を含有してもよい。さらに、上記光学記録層は、一重項酸素等のクエンチャーとして、芳香族ニトロソ化合物、アミニウム化合物、イミニウム化合物、ビスイミニウム化合物、遷移金属ジチオールキレート化合物等を含有してもよい。これらの各種化合物は、光学記録層中における含有量が合計で好ましくは0〜50質量%の範囲で使用される。そのためには、本発明の光学記録材料において、これらの各種化合物の含有量は、本発明の光学記録材料に含まれる固形分基準で0〜50質量%とするのが好ましい。
このような光学記録層を設層する上記基体の材質は、書き込み(記録)光及び読み出し(再生)光に対して実質的に透明なものであれば特に制限はなく、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の樹脂、ガラス等を用いることができる。また、上記基体は、用途に応じ、テープ、ドラム、ベルト、ディスク等の任意の形状のものを使用できる。
また、上記光学記録層上に、金、銀、アルミニウム、銅等を用いて、蒸着法あるいはスパッタリング法により反射膜を形成することもできるし、アクリル樹脂、紫外線硬化性樹脂等による保護層を形成することもできる。
以下、製造例及び実施例をもって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例等によって何ら制限を受けるものではない。
下記製造例1〜4は、本発明に係るスクアリリウム化合物の製造例を示し、下記実施例1は、製造例1〜4で得られた本発明に係るスクアリリウム化合物を用いた本発明の光学記録材料及び光学記録媒体の実施例を示す。
[製造例1]化合物No.1の製造
反応フラスコに3−エチル−2,4−ジメチルピロール2.46g(0.02モル)、3,4−ジブトキシ−シクロブテン−1,2−ジオン4.53g(0.02モル)及び1−ブタノール50.0gを仕込み、100℃で2時間攪拌した。室温に冷却し、析出した結晶を濾取し、1−ブタノールで洗浄した。得られた結晶をクロロホルム:酢酸エチル=1:1の混合溶媒19.8gから再結晶し、乾燥して黄緑色針状結晶2.20g(収率40%)を得た。得られた結晶は、目的物である化合物No.1であることを確認した。得られた結晶についての各種分析結果を以下に示す。
(分析結果)
(1) NMR測定:(ppm)
4.89(t;2H)、2.42(q:2H)、2.33(s;3H)、2.26(s;3H)、1.85(m;2H)、1.50(m;2H)、1.06(t;3H)、0.99(t;3H)
(2) IR測定:(cm-1
3341、2958、1787、1711、1606、1490、1420、1377、1354、1319、1296、1254、1181、1056
(3) UVスペクトル測定(クロロホルム溶媒)
λmax;382nm、ε;5.66×104
(4) 窒素気流下での示差熱分析(TG−DTA)
質量減少開始温度:203℃、吸熱ピーク(融点):158℃
[製造例2]化合物No.2の製造
反応フラスコに2,4−ジメチルピロール1.90g(0.02モル)、3,4−ジブトキシ−シクロブテン−1,2−ジオン4.53g(0.02モル)及び1−ブタノール49.5gを仕込み、70℃で2時間攪拌した。室温に冷却し、析出した結晶を濾取し、1−ブタノールで洗浄した。得られた結晶をクロロホルム:酢酸エチル=1:1の混合溶媒19.8gから再結晶し、乾燥して薄紫色針状結晶0.620g(収率13%)を得た。得られた結晶は、目的物である化合物No.2であることを確認した。得られた結晶についての各種分析結果を以下に示す。
(分析結果)
(1) NMR測定:(ppm)
5.99(s;1H)、4.89(t;2H)、2.48(s;3H)、2.35(s;3H)、1.86(m;2H)、1.52(m;2H)、1.01(t;3H)
(2) IR測定:(cm-1
3345、2956、1789、1712、1606、1489、1440、1353、1287、1153、1057
(3) UVスペクトル測定(クロロホルム溶媒)
λmax;372.5nm、ε;4.85×104
(4) 窒素気流下での示差熱分析(TG−DTA)
質量減少開始温度:191℃、吸熱ピーク(融点):137℃
[製造例3]化合物No.3の製造
反応フラスコに3−メチル−1−フェニル−5−ピラゾロン1.36g(7.8ミリモル)、3,4−ジブトキシ−シクロブテン−1,2−ジオン1.76g(7.8ミリモル)、トリエチルアミン1.58g(15.6ミリモル)及び1−ブタノール5.06gを仕込み、室温で14時間攪拌した。溶媒を留去し、クロロホルム10g及び1質量%塩酸10g、続いて水10gを加えて油水分離を行なった。油層からクロロホルムを留去して結晶を得た後、該結晶を酢酸エチル15.0gから再結晶し、乾燥して白色針状結晶0.70g(収率28%)を得た。得られた結晶は、目的物である化合物No.3であることを確認した。得られた結晶についての各種分析結果を以下に示す。
(分析結果)
(1) NMR測定:(ppm)
7.76(d;2H)、7.45(t:2H)、7.30(t;1H)、4.94(t;2H)、2.40(s;3H)、1.88(m;2H)、1.52(m;2H)、1.01(t;3H)
(2) IR測定:(cm-1
3447,2958、1788、1698、1584、1543、1497、1470、1436、1380、1358、1175、1064
(3) UVスペクトル測定(クロロホルム溶媒)
λmax;339.5nm、ε;3.92×104
(4) 窒素気流下での示差熱分析(TG−DTA)
質量減少開始温度:228℃、吸熱ピーク(融点):126℃
[製造例4]化合物No.4の製造
反応フラスコに2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン2.88g(20.0ミリモル)、3,4−ジブトキシ−シクロブテン−1,2−ジオン4.53g(20.0ミリモル)、トリエチルアミン3.04g(30.0ミリモル)及び1−ブタノール11.9gを仕込み、室温で3.5時間攪拌した。溶媒を留去し、クロロホルム30g及び水30gを加えて油水分離を行なった。得られた有機層に炭酸カリウム2.76g(20.0ミリモル)及び水30gを加えて室温で1時間攪拌し、析出した結晶をろ別した。得られた結晶に酢酸エチル20.0gを加えて室温で1時間攪拌後、溶液が塩基性になるまでトリエチルアミンを加え、続いてクロロホルム20g及び水20gを加えて油水分離を行なった。得られた有機層から、硫酸ナトリウムによる乾燥、脱溶媒、乾燥を経て、黄色固体0.51g(収率7.5%)を得た。得られた結晶は、目的物である化合物No.4であることを確認した。得られた結晶についての各種分析結果を以下に示す。
(分析結果)
(1) NMR測定:(ppm)
3.27(q;6H)、1.71(s:6H)、1.30(t;9H)
(2) IR測定:(cm-1
3069、1785、1707、1672、1617、1542、1425、1392、1379、1341、1312、1258、1203、1122、1065
(3) UVスペクトル測定(クロロホルム溶媒)
λmax;338.0nm、ε;2.23×104
(4) 窒素気流下での示差熱分析(TG−DTA)
質量減少開始温度:114.9℃、吸熱ピーク(融点):130.6℃
[実施例1]光学記録材料及び光学記録媒体の製造並びに光学記録媒体の評価
上記の製造例1〜4で得たスクアリリウム化合物それぞれを、スクアリリウム化合物濃度が2.0質量%となるように2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールに溶解して、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール溶液として光学記録材料を得た。チタンキレート化合物(T−50:日本曹達社製)を塗布、加水分解して下地層(0.01μ)を設けた直径12cmのポリカーボネートディスク基板上に、上記の光学記録材料をスピンコーティング法にて塗布して、厚さ100nmの光学記録層を形成し光学記録媒体をそれぞれ得た。得られた光学記録媒体について、UVスペクトル吸収を測定した。結果を表1に記す。
Figure 0004488963
表1の結果から明らかなように、本発明の光学記録材料により形成された光学記録層を有する光学記録媒体は、UVスペクトル吸収において380〜420nmの近くにλmaxを示し、いずれの光学記録材媒体も、380〜420nmの短波長レーザ光により記録が可能であることが確認できた。
また、上記の光学記録媒体について、薄膜(光学記録層)の入射角5°の反射光のUVスペクトルを測定した。結果を表2に記す。なお、表2において、反射光の405nmの強度は、反射光のλmaxの強度に対する相対強度である。
Figure 0004488963
光ディスクに代表される光学記録媒体の再生モードでは、レーザ光を光学記録媒体に反射させた反射光について、レーザ波長の光量の差で記録の有無を検出するので、光学記録媒体は、反射光の吸収スペクトルにおいて、レーザ光の波長に近いところで大きい吸収強度を示すものほど好ましい。上記表2から、上記一般式(I)で表されるスクアリリウム化合物を含有する本発明の光学記録材料は、短波長レーザ用光ディスク等の405nmのレーザ光を用いる光学記録媒体の光学記録材料として好適であることが確認できた。

Claims (5)

  1. 基体上に光学記録層が形成された光学記録媒体の該光学記録層に用いられ、下記一般式(I)で表されるスクアリリウム化合物を含有してなることを特徴とする光学記録材料。
    Figure 0004488963
  2. 基体上に光学記録層が形成された光学記録媒体の該光学記録層に用いられ、下記一般式(II)で表されるスクアリリウム化合物を含有してなることを特徴とする光学記録材料。
    Figure 0004488963
  3. 基体上に光学記録層が形成された光学記録媒体の該光学記録層に用いられ、下記一般式(III)で表されるスクアリリウム化合物を含有してなることを特徴とする光学記録材料。
    Figure 0004488963
  4. 上記スクアリリウム化合物の溶液での光吸収において、λmaxが320〜420nmの範囲に存在し、このλmaxのεが1.0×104以上である請求項1〜のいずれかに記載の光学記録材料。
  5. 基体上に、請求項1〜のいずれかに記載の光学記録材料からなる光学記録層を形成したことを特徴とする光学記録媒体。
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