JPH0824964A

JPH0824964A - タレットパンチプレス

Info

Publication number: JPH0824964A
Application number: JP7000703A
Authority: JP
Inventors: Yoshiharu Seto; セトヨシハル
Original assignee: Amada Manufacturing America Inc
Current assignee: Amada Manufacturing America Inc
Priority date: 1994-01-13
Filing date: 1995-01-06
Publication date: 1996-01-30
Anticipated expiration: 2017-12-16
Also published as: US5545116A; JP3357493B2; DE19500614A1; DE19500614B4

Abstract

(57)【要約】【目的】上，下部タレットに装着された複数のパン
チ，ダイの回転割出しを必要に応じて容易かつ簡単に行
うことができ、特に自動化できるようにしたタレットパ
ンチプレスを提供することにある。【構成】複数のパンチＰを備えた上部タレット５と複
数のダイＤを備えた下部タレット７を回動自在に設けて
なるタレットパンチプレス１にして、前記上部タレット
５の径に対して下部タレット７の径を大径にすると共に
上，下部タレット５，７の回動中心を偏心させ、この各
回動中心を平面的にみて結んだ線上における上，下部タ
レット５，７が重なった位置を打抜き加工位置２１とす
ると共にこの打抜き加工位置２１と相対向した上，下部
タレット５，７の離隔位置をそれぞれパンチＰ，ダイＤ
を回転割出しを行うためのパンチ，ダイの回転割出し位
置６１とすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、タレットパンチプレ
スに係り、更に詳細には上，下部タレットに装着された
複数のパンチ，ダイを回転割出しできるようにしたタレ
ットパンチプレスに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、タレットパンチプレスにおいて
は、同一径からなる、上，下部タレットに複数のパン
チ，ダイが装着されている。この複数のパンチ，ダイの
うち、相対向して装着された一対のパンチ，ダイだけが
インデックス金型としてすでに公知のインデックス機構
により回転割出しされるようになっている。したがっ
て、前記インデックス金型以外のパンチ，ダイを回転割
出しするためには作業者によって行われていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の従来
のインデックス金型以外のパンチ，ダイを回転割出しす
るために、作業者によって行われていて自動化ができな
かった。

【０００４】すなわち、上，下部タレットの径が同一で
あるため、パンチを回転割出しするには上方へ持ち上げ
て行なおうとすれば可能性があるが、ダイを回転割出し
するには下部タレットの上方に上部タレットがあるため
上方へ持ち上げることができない。そのために下部タレ
ットの円周側方より行なうことが可能であるが、種々な
機構上の制約を受けて大変手間がかかるので実際問題と
して特に自動化することが出来なかったのである。

【０００５】この発明の目的は、上記問題点を改善する
ために、上，下部タレットに装着された複数のパンチ，
ダイの回転割出しを必要に応じて容易かつ簡単に行うこ
とができ、特に自動化できるようにしたタレットパンチ
プレスを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明のタレットパンチプレスは複数のパンチを
備えた上部タレットと複数のダイを備えた下部タレット
を回動自在に設けてなるタレットパンチプレスにして、
前記上部タレットの径に対して下部タレットの径を大径
にすると共に上，下部タレットの回動中心を偏心させ、
この各回動中心を平面的にみて結んだ線上における上，
下部タレットが重なった位置を打抜き加工位置とすると
共にこの打抜き加工位置と相対向した上，下部タレット
の離隔位置をそれぞれパンチ，ダイを回転割出しを行う
ためのパンチ，ダイの回転割出し位置とすることを特徴
とするものである。

【０００７】前記タレットパンチプレスにおいて、前記
パンチ，ダイの外周に適宜な角度間隔で複数のキー溝を
形成せしめると共に、前記上，下部タレットのパンチ，
ダイセット穴内周に前記キー溝に係合するキーを突出し
て設けてなること、あるいは、前記パンチ，ダイの外周
に突出してキーを設けると共に、前記上，下部タレット
のパンチ，ダイセット穴内周に前記キーに係合するキー
溝を適宜な角度間隔で形成せしめてなることが望ましい
ものである。

【０００８】また、前記パンチの回転割出し位置の上方
に、前記ダイの回転割出し位置の上方又は下方に、前記
パンチ，ダイを保持して上下動せしめると共に、パン
チ，ダイを保持して持ち上げた状態で回動せしめるサポ
ート装置を設けてなることが望ましいものである。

【０００９】

【作用】この発明のタレットパンチプレスを採用するこ
とにより、上部タレットの径に対して下部タレットの径
を大径にすると共に、上，下部タレットの回動中心を偏
心させ、この各回動中心を平面的にみて結んだ線上にお
ける上，下部タレットが重なった位置を打抜き加工位置
とすると共に、この打抜き加工位置と相対向した上，下
部タレットの離隔位置をそれぞれパンチ，ダイの回転割
出し位置とすることにより、前記打抜き加工位置にてワ
ークにパンチング加工が行われる。

【００１０】また、前記パンチ，ダイの回転割出し位置
は上方が開放されているから、パンチ，ダイの回転割出
し位置にあるパンチ，ダイのそれぞれが必要に応じて回
転割出しされる。

【００１１】例えばパンチ，ダイの上方位置に設けられ
ているサポート装置により、パンチ，ダイをそれぞれ保
持し、パンチ，ダイを持ち上げるとパンチ，ダイの外周
に形成されている複数のキー溝が、上，下部タレットの
パンチ，ダイセット穴の内周に突出して設けられている
キーから外れる。このキー溝からキーが外れた状態でパ
ンチ，ダイを所望角度だけ回動した後、キー溝をキーに
係合せしめることにより、パンチ，ダイの回転割出しが
行なわれる。

【００１２】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。なお、タレットパンチプレス本体につい
ては、既に公知の構成のものであるため詳細な図示と説
明を省略する。

【００１３】図１および図２を参照するに、図１，図２
には第１の実施例を示し、タレットパンチプレス１は門
型フレーム３を備えており、この門型フレーム３内にお
ける中央には、回転自在に小径の上部タレット５と大径
の下部タレット７とからなるタレット９が、門型フレー
ム３に支承されている。

【００１４】より詳細には、上部タレット５、下部タレ
ット７の円周上に複数のパンチＰとダイＤとからなる金
型が装着され、上部タレット５、下部タレット７に一体
的に設けた回転軸１１，１３が軸受１５を介して前記門
型フレーム３に支承されている。上部タレット５と下部
タレット７を回転させるため、図２に示されているごと
く、駆動モータ１７より回転伝達部材１９として例えば
チェンベルト等を介して回転軸１１，１３に回転が伝達
される。前記回転軸１１，１３は偏心しており、平面的
にみて結んだ線上に打抜き加工位置とこの打抜き加工位
置と対向した位置にパンチ，ダイ回転割出し位置が設け
られている。

【００１５】前記タレット９の左側には打抜き加工位置
２１が設けられており、前記上，下部タレット５，７に
装着されたパンチＰ、ダイＤが打抜き加工位置２１にて
一致し、この打抜き加工位置２１に前記門型フレーム３
の上部フレームに設けられた図示省略の駆動モータより
クランク軸２３を回転し、コネクティングロッド２５、
ストライカ２７を介して、パンチＰとダイＤとが協働し
打抜き加工位置２１に位置決めされたワークＷの所望位
置にパンチング加工が行なわれることになる。なお、ス
トライカ２７を上下動させる駆動源として流体圧により
作動するシリンダにても可能である。

【００１６】前記門型フレーム３における下部には、固
定したセンタテーブル２９が設けられており、このセン
タテーブル２９の両側にはＹ軸方向（図１および図２に
おいて左右方向）へ移動自在な可動テーブル３１が設け
られている。この可動テーブル３１がＹ軸方向へ移動さ
れる際に、Ｙ軸方向へ延伸した複数のガイド（図示省
略）に案内されてスムーズに移動される。

【００１７】前記可動テーブル３１の左端上にはキャレ
ッジベース３３がＸ軸方向（図１において図面に直交し
た方向、図２において上下方向）へ延伸して設けられて
おり、このキャレッジベース３３にはワーク移動位置決
め装置３５が設けられている。すなわち、キャレッジベ
ース３３は、Ｙ軸方向へ移動せしめる例えばサーボモー
タ３７よりボールスクーリュのごときねじ棒３９により
ナット部材（図示省略）を介して移動自在となってい
る。そして、キャレッジベース３３には、Ｘ軸方向へ移
動自在なキャレッジ４１が設けられており、例えばサー
ボモータ４３よりボールスクリュのごときねじ棒４５に
よりナット部材（図示省略）を介して移動され、このキ
ャレッジ４１にはワークＷを把持する複数のワーククラ
ンプ４７が取付けられている。

【００１８】上記構成により、キャレッジベース３３が
Ｙ軸方向へ移動されると共に、キャレッジ４１がＸ軸方
向へ移動されることにより、ワーククランプ４７に把持
されたワークＷは、Ｘ軸、Ｙ軸方向へ移動され、加工す
べき所望の位置が打抜き加工位置２１に位置決めされて
パンチング加工されることとなる。

【００１９】前記上，下部タレット５，７の右側に隣接
してパンチ、ダイ交換装置４９が設けられている。この
パンチ、ダイ交換装置４９は、パンチ用チェンジャアー
ム５１とダイ用チェンジャアーム５３とを備えたツール
チェンジャ５５と、パンチ金型セット５７とダイＤを収
納したツールマガジン５９より構成されている。

【００２０】より詳細には、上，下部タレット５，７は
外径に差があり、図１および図２に示されているごと
く、打抜き加工位置２１の反対側（対向側）に段差が付
いていて、この場所がパンチ、ダイ回転割出し位置を兼
ねたパンチ、ダイの交換位置６１となっている。この交
換位置６１に隣接して前記ツールチェンジャ５５が設け
られている。

【００２１】ツールチェンジャ５５は、図３を併せて参
照するに、長尺のパンチ用チェンジャアーム５１と短尺
のダイ用チェンジャアーム５３を両側に備え、それぞれ
一体的に構成されて支柱６３より突設して設けられてい
る。この支柱６３は両端を軸受け６５を介して門型フレ
ーム３に回転自在に支承されている。駆動源としては電
動機６７により例えば歯車等で構成された回転伝達部材
６９により支柱６３は回転自在となっている。

【００２２】前記パンチ用チェンジャアーム５１のそれ
ぞれの先端には、パンチ金型セット５７を把持する把持
装置７１が垂設されていて、この把持装置７１は例えば
板バネグリッパ７３であり、板バネグリッパ７３の先端
に形成した係止部７５が、パンチ用金型セット５７に組
込まれたパンチＰの頭部７７の外周に形成した係止溝７
９に嵌合され、板バネの弾揆力によりパンチ金型セット
５７は把持される。更に、押圧部材８１として例えば流
体圧にて作動するシリンダ８３が設けられていて、シリ
ンダ８３のピストンロッド８５の先端に円板８７が設け
られている。

【００２３】前記ダイ用チェンジャアーム５３にも、前
記パンチ用チェンジャアーム５１と同様な把持装置７１
と押圧部材８１が設けられている。把持装置７１として
の板バネグリッパ７３に形成された係止部７５は、ダイ
Ｄの外周に形成した係止溝８９に係合、離脱自在となっ
ている。

【００２４】なお、上部タレット５のパンチ金型セット
５７が挿入される穴９１にはキー溝９３が形成されてい
て、このキー溝９３にパンチ金型セット５７のパンチガ
イド９５の外周に設けられたキー９７が挿入され位置決
めがなされる。また、下部タレット７のダイＤが挿入さ
れるウォームホィール兼回転ダイホルダ９９の穴１０１
にはキー溝１０３が形成されていて、このキー溝１０３
にはダイＤに設けたキー１０５が挿入され位置決めがな
される。

【００２５】前記ウォームホィール兼回転ダイホルダ９
９は、一部図示を省略してあるが金型回転伝達軸１０７
に設けたウォーム１０９に噛合し、図示省略の駆動モー
タの駆動によりウォームホィール兼回転ダイホルダ９９
に係止されたダイＤは位置決めされる。なお、符号１１
１はタレットテーブルでありワークＷを支承し、前記上
部タレット５の穴９１の直下に同径の穴１１３が形成さ
れている。

【００２６】更に、下部タレツト７にも前記穴１１３の
直下に同径の穴１１５が形成されていて、この穴１１５
の直下にパンチ突上部材１１７が設けられている。パン
チ突上部材１１７は例えば流体圧作動のシリンダ１１９
であり、ピストンロッド１２１の先端に突上板１２３が
設けられている。又、パンチ突上部材１１７と同一構成
のダイ突上部材１２５が設けられていて、前記下部タレ
ット７に回動自在に装着された前記ウォームホィール兼
回転ダイホルダ９９にも、ダイ突上部材１２５である流
体圧作動のシリンダ１２７のピストンロッド１２９に設
けた突上板１３１が通過できる穴１３３が穿設されてい
る。

【００２７】上記構成により、上，下部タレット５，７
に装着された使用済のパンチＰとダイＤを取出すには、
パンチ用チェンジャアーム５１とダイ用チェンジャアー
ム５３をパンチＰ、ダイＤの交換装置６１へ位置決めす
る。そして、パンチ突上部材１１７とダイ突上部材１２
５のシリンダ１１９，１２７を作動せしめピストンロッ
ド１２１，１２９を突出させ、このピストンロッド１２
１，１２９に一体的に設けた突上板１２３，１３１に
て、パンチＰ、ダイＤを突上げる。

【００２８】突上げられたパンチＰを備えたパンチ金型
セット５７とダイＤは、パンチ用、ダイ用のチェンジャ
アーム５１，５３に設けられた把持装置７１である板バ
ネグリッパ７３にて把持される。把持されたらパンチ突
上部材１１７とダイ突上部材１２５のピストンロッド１
２１，１２９を縮小させる。この状態で各チェンジャア
ーム５１，５３を一体的に設けた支柱６３を１８０度回
動せしめて、詳細を後述するツールマガジン５９の収納
位置に位置決めして用済後のパンチＰとダイＤを収納す
る。

【００２９】また、必要とするパンチＰ、ダイＤをツー
ルマガジン５９より取出し、パンチ用、ダイ用のチェン
ジャアーム５１，５３を交換位置６１へ位置決めした
ら、押圧部材８１であるシリンダ８３を作動せしめピス
トンロッド８５を突出せしめる。このピストンロッド８
５の先端に設けた円板８７にてパンチＰ、ダイＤを押圧
すると、パンチＰの頭部７７に形成した係止溝７９、お
よび、ダイＤに形成した係止溝８９は、板バネグリッパ
７３の係止部７５より外れ、パンチ金型セット５７とダ
イＤは、それぞれ、上部タレット５に設けた穴９１と下
部タレット７に装着されたウォームホィール兼回転ダイ
ホルダ９９に形成した穴１０１内へ挿入されて組込作業
を終了する。

【００３０】ツールマガジン５９は、図１および図２を
参照するに、支柱１３５の上段に小径のパンチ用円盤１
３７と下段に大径のダイ用円盤１３９が設けられてい
る。このパンチ用、ダイ用円盤１３７，１３９に収納さ
れているパンチ金型セット５７とダイＤは、前述した
上，下部タレット５，７の交換位置６１に対応した交換
位置１４１にセットされる。

【００３１】前記支柱１３５は両端を軸受１４３を介し
て門型フレーム３に回転自在に支承されている。駆動系
としては電動機１４５より例えば歯車等で構成された回
転伝達部材１４７により支柱１３５は回転自在となって
いる。なお、電動機１４５と前述したツールチェンジャ
５５の電動機６７とは、交換位置６１，１４１にパンチ
用、ダイ用のチェンジャアーム５１，５３およびパンチ
用、ダイ用の円盤１３７，１３９をセットするため、回
転制御により行われる。

【００３２】前記パンチ用円盤１３７とダイ用円盤１３
９の交換位置１４１の直下に、前述した上，下部タレッ
ト５，７の交換位置６１の直下に設けたパンチ突上部材
１１７とダイ突上部材１２５と全く同一のシリンダ１１
９，１２７が設けられている。そして、パンチ用円盤１
３７にはパンチＰを備えたパンチ金型セット５７が挿入
される穴１４９が複数個設けられ、ダイ用円盤１３９に
はダイＤが挿入される穴１５１とダイ突上部材１２５で
あるシリンダ１２７のピストンロッド１２９に設けた突
上板１３１が通過する穴１５３が複数個設けられてい
る。更に、ダイ用円盤１３９にはパンチ突上部材１１７
であるシリンダ１１９のピストンロッド１２１に設けた
突上板１２３が通過する穴１５５が、前記パンチ金型セ
ット５７が挿入される穴１４９の直下に穿設されてい
る。

【００３３】上記構成より、電動機１４５を駆動せしめ
回転伝達部材１４７を介して支柱１３５に設けたパンチ
用円盤１３７とダイ用円盤１３９を回転させて所望する
パンチＰとダイＤを交換位置１４１へ位置決めする。そ
して、パンチ突上部材１１７であるシリンダ１１９とダ
イ突上部材１２５であるシリンダ１２７を作動せしめ、
それぞれのピストンロッド１２１，１２９を突出させて
突上板１２３，１３１にてパンチ金型セット５７とダイ
Ｄとを突上げて、前述したパンチ用、ダイ用のチェンジ
ャアーム５１，５３に設けた把持装置７１である板バネ
グリッパ７３にてパンチ金型セット５７とダイＤを把持
して交換がなされる。なお、パンチ用円盤１３７とダイ
用円盤１３９へパンチ金型セット５７とダイＤを収納す
る場合は、前述したツールチェンジャ５５の動作と同一
のため説明を省略する。

【００３４】上述したごとき構成により、パンチ、ダイ
交換装置４９の作用としては、まず、上，下部タレット
５，７を回転せしめ使用済のパンチＰとダイＤを交換位
置６１へ位置決めする。一方、ツールマガジン５９のパ
ンチ用、ダイ用の円盤１３７，１３９に収納されている
所望の交換すべきパンチＰとダイＤを交換位置１４１へ
位置決めする。そして、ツールチェンジャ５５のパンチ
用、ダイ用チェンジャアーム５１，５３を交換位置６
１，１４１へ位置決めする。

【００３５】この状態から交換作業が始まる。すなわ
ち、上，下部タレット５，７側では、パンチ突上部材１
１７とダイ突上部材１２５であるシリンダ１１９，１２
７を作動せしめて、パンチＰとダイＤを突上げてパンチ
用、ダイ用チェンジャアーム５１，５３の把持装置７１
である板バネグリッパ７３にてパンチ金型セット５７と
ダイＤとを把持する。そして、パンチ金型セット５７と
ダイＤが把持されたらパンチ、ダイ突上部材１１７，１
２５を縮小して旧位置に復帰させる。

【００３６】一方、ツールマガジン５９側では、所望す
る交換すべきパンチＰとダイＤが位置決めされているの
で、パンチ突上部材１１７とダイ突上部材１２５である
シリンダ１１９，１２７を作動せしめ、交換すべきパン
チＰとダイＤを突上げてパンチ用、ダイ用チェンジャア
ーム５１，５３の把持装置７１である板バネグリッパ７
３にてパンチ金型セット５７とダイＤとを把持する。そ
して、パンチ金型セット５７とダイＤが把持されたらパ
ンチ、ダイ突上部材１１７，１２５を縮小して旧位置に
復帰させる。

【００３７】次いで、パンチ、ダイ用チェンジャアーム
５１，５３を１８０度回動させ、所望する次工程のパン
チＰとダイＤを上，下部タレット５，７の交換位置６１
へ位置決めすると共に、用済後のパンチＰとダイＤをツ
ールマガジン５９の空の収納部である交換位置１４１に
位置決めされる。

【００３８】この状態より、上，下部タレット５，７側
では、パンチ用、ダイ用のチェンジャアーム５１，５３
に設けた押圧部材８１であるシリンダ８３を作動せし
め、ピストンロッド８５の先端に設けた円板８７にて、
パンチＰの頭部７７あるいはダイＤの上面を押圧し、把
持装置７１である板バネグリッパ７３の係止を解き放し
て、パンチ金型セット５７を上部タレット５の穴９１内
へ落下挿入させる。また、ダイＤを下部タレット７に装
着したウォームホィール兼回転ダイホルダ９９の穴１０
１内へ落下挿入させて、パンチ金型セット５７とダイＤ
の装着作業を終了する。

【００３９】一方、ツールマガジン５９側でも、上述し
た動作と同一の動作を行うことにより、用済後のパンチ
金型セット５７をダイ用円盤１３７の穴１４９へ、用済
後のダイＤをダイ用円盤１３９の穴１５１内へ収納し
て、用済後のパンチ金型セット５７とダイＤの収納作業
を終了する。

【００４０】上述したごとく、ダイＤの交換作業は真上
から行なうことができ、容易な作業になり得ると共に、
ダイＤの設計においてスペース上の制約がなくなり、よ
り有効なダイ設計が可能となる。特に成形ダイ用の部品
収納スペースが大きくとれる。また、過去スペース上の
問題から非常に困難とされていたオートインデックスス
テーションダイの自動交換を可能とすることができ、こ
れにより、オートインデックスを含めてのステーション
のダイの自動交換装置の構造が、より簡単なものとな
る。なお、この場合のダイＤの識別には例えば非接触式
のデータ通信用のＩＤチップを利用すると良い。

【００４１】前記パンチ，ダイ交換装置４９を利用し、
パンチＰ，ダイＤの回転割出しを行う実施例を説明す
る。図４，５，６を参照するに、パンチ用チェンジアー
ム５１，ダイ用チェンジアーム５３にパンチ，ダイサポ
ート装置１５７，１５９が設けられている。なお、図４
において上述した金型自動交換装置で使用した部品と同
一部品には同じ符号を符して重複する説明は省略する。

【００４２】図４，５，６において、上部タレット５の
セット穴５Ｈにはパンチガイド１６１が常時上方向へ付
勢したリフタスプリング１６３の付勢力に抗して上下動
自在に装着されている。前記パンチガイド１６１内に前
記パンチＰが常時上方向へ付勢したストリッパスプリン
グ１６５の付勢力に抗して上下動自在に装着されてい
る。前記パンチガイド１６１の外周には適宜な角度間隔
で複数のキー溝１６７が形成されている。この各キー溝
１６７に係脱可能なキー１６９が上部タレット５のセッ
ト５Ｈの一部に設けられている。さらに、パンチＰの頭
部７７の外周には、一対の角度規制用スリット１７１が
形成されている。角度規制用スリット１７１は、頭部７
７の下側に位置している。角度規制用スリット１７１は
頭部７７の外周面および底面に開口している。

【００４３】一方、前記下部タレット７のセット穴７Ｈ
にはダイＤが装着されている。このダイＤの外周には適
宜な角度間隔で複数のキー溝１７３が形成されている。
この各キー溝１７３に係脱可能なキー１７５が下部タレ
ット７のセット穴７Ｈの一部に設けられている。ダイ穴
１７４ａはダイＤの上部１７６ａに形成されており、下
部穴１７４ｂはダイＤの下部１７６ｂに形成されてい
る。さらに、角度規制用スリット１７７は、ダイＤの上
部１７６ａの内周に形成されている。角度規制用スリッ
ト１７７は、ダイＤの上部１７６ａの内周の下側に位置
している。角度規制用スリット１７７は、ダイＤの上部
１７６ａの内周面と底面に開口している。

【００４４】前記パンチサポート装置１５７としては、
パンチ用チェンジアーム５１に上下動用シリンダ１７９
が回転自在に支承されている。この上下動用シリンダ１
７９に装着されたピストンロッド１８１の先端部にはグ
リッパ開閉用シリンダ１８３が設けられている。

【００４５】このグリッパ開閉用シリンダ１８３に装着
されたピストンロッド１８５の先端にはグリッパ１８７
における複数のリンク１８９を介してグリッパ爪１９１
が設けられている。

【００４６】前記上下動用シリンダ１７９における下部
外周にはギヤ１９３が嵌合されていると共に、前記パン
チ用チェンジアーム５１の一部における上部には回転用
駆動モータ１９５が設けられている。この回転用駆動モ
ータ１９５の出力軸１９７にはギヤ１９９が嵌合されて
いる。このギヤ１９９には前記ギヤ１９３が噛合されて
いる。

【００４７】前記ダイサポート装置１５９としては、ダ
イ用チェンジアーム５３に上下動用シリンダ２０１が回
転自在に支承されている。この上下動用シリンダ２０１
に装着されたピストン２０３の先端部にはグリッパ開閉
用シリンダ２０５が設けられている。

【００４８】このグリッパ開閉用シリンダ２０５に装着
されたピストンロッド２０７の先端にはグリッパ２０９
における複数のリンク２１１を介してグリッパ爪２１３
が設けられている。

【００４９】前記上下動用シリンダ２０１における下部
外周にはギヤ２１５が嵌合されていると共に、前記ダイ
用チェンジアーム５３の一部における上部には回転用駆
動モータ２１７が設けられている。この回転用駆動モー
タ２１７の出力軸２１９にはギヤ２２１が嵌合されてい
る。このギヤ２２１には前記ギヤ２１５が噛合されてい
る。

【００５０】上記構成により、図４における上，下部タ
レット５，７のセット穴５Ｈ，７Ｈに装着されているパ
ンチＰ，ダイＤのそれぞれに回転割出しを行う際には、
上下動用シリンダ１７９，２０１を作動せしめてピスト
ンロッド１８１，ピストン２０３を下降せしめてグリッ
パ爪１９１をパンチＰの頭部７７の外方位置に位置決め
すると共に、グリッパ爪２１３をダイＤに挿入せしめ
る。

【００５１】次いで、グリッパ開閉用シリンダ１８３，
２０５は、グリッパ爪１９１，２１３の先端を角度規制
用スリット１７１，１７７に係合させるべく、それぞれ
作動される。その結果、パンチＰは把持され、グリッパ
１８７とパンチＰとの間の角度に規制される。また、ダ
イＤは把持され、グリッパ２０９とダイＤとの間の角度
に規制される。この状態でグリッパ爪１９１，２１３を
上昇せしめてパンチガイド１６１，ダイＤに形成されて
いるキー溝１６７，１７３をキー１６９，１７５から外
して停止せしめる。このキー溝１６７，１７３がキー１
６９，１７５から外れた状態にて回転用駆動モータ１９
５，２１７を駆動せしめて出力軸１９７，２１９，ギヤ
１９９，２２１並びにギヤ１９３，２１５を介して上下
動用シリンダ１７９，２０１が回転されることにより、
グリッパ爪１９１，２１３で保持しているパンチＰ，ダ
イＤをそれぞれ所望の角度に回動せしめて停止させる。
次いで、グリッパ爪１９１，２１３を下降せしめること
により、所定のキー溝１６７，１７３がキー１６９，１
７５に係合されてパンチＰ，ダイＤを容易かつ簡単に回
転割出しすることができる。なお、グリッパ爪１９１，
２１３は元の位置に戻される。また、キー溝１６７，１
７３はキー１６９，１７５から外れた所まで上昇させれ
ばよく、それ以上上昇させる必要はない。

【００５２】上述した実施例においては、パンチガイド
１６１，ダイＤにキー溝１６７，１７３を設け、上，下
部タレット５，７のセット穴５Ｈ，７Ｈの一部にキー１
６９，１７５を設けた例で説明したが、パンチガイド１
６１，ダイＤにキー１６９，１７５を設け、上，下部タ
レット５，７のセット穴５Ｈ，７Ｈにキー溝１６７，１
７３を設けても対応可能である。

【００５３】図７には図４におけるパンチ，ダイサポー
ト装置１５７，１５９に代る他の実施例が示されてい
る。図７において図４における部品と同一の部品には同
じ符号を符し、重複する点については説明を詳細する。

【００５４】図７において、門型フレーム３の上部フレ
ーム３Ｕの下部にはパンチサポート装置１５７の一部を
構成する回転可能な上下動用シリンダ２２３および回転
用駆動モータ２２５が取付けられている。上下動用シリ
ンダ２２３に装着されたピストンロッド２２７の先端に
は吊上げフックとして例えば図１で述べた開閉可能なグ
リッパ１８７が設けられている。このグリッパ１８７の
構成の説明はすでに詳細を説明してあるので省略する。

【００５５】前記上下動用シリンダ２２３にはギヤ２２
９が嵌合されている。一方、前記回転用駆動モータ２２
５の出力軸２３１にはギヤ２３３が嵌合されている。こ
のギヤ２３３には前記２２９が噛合されている。

【００５６】上記構成により、上下動用シリンダ２２３
を作動させると、ピストンロッド２２７を介してグリッ
パ１８７が上下動される。また、回転用駆動モータ２２
５を駆動せしめると、出力軸２３１，ギヤ２３３，２２
９，上下動用シリンダ２２３およびピストンロッド２２
７を介してグリッパ１８７が回転されることになる。

【００５７】前記ダイサポート装置１５９は、上，下ダ
イサポート装置１５９Ｕ，１５９Ｄを備えており、上ダ
イサポート装置１５９Ｕとしては、前記門型フレーム３
における上部フレーム３Ｕの下部にはブラケット２３５
が取付けられている。このブラケット２３５にはジョイ
ント２３７を介して回転可能に支持された押えシリンダ
２３９が設けられている。この押えシリンダ２３９に装
着されたピストンロッド２４１の先端には押えプレート
２４３が一体化されている。

【００５８】また、下ダイサポート装置１５９Ｄとして
は前記門型フレーム３における下部フレーム３Ｄの上部
には回転可能な上下動用シリンダ２４５が支承されてい
る。この上下動シリンダ２４５に装着されたピストンロ
ッド２４７は前記下部タレット７に形成された装着穴７
Ｂに装着され、ピストンロッド２４７の先端部にはセッ
トされているダイＤの穴に装着されるプレート２４９が
一体化されている。

【００５９】前記門型フレーム３における下部フレーム
３Ｄの上部には回転用駆動モータ２５１が取付けられて
おり、この駆動モータ２５１の出力軸２５３にはギヤ２
５５が嵌合されている。このギヤ２５５は前記上下動用
シリンダ２４５に嵌合されたギヤ２５７に噛合されてい
る。

【００６０】上記構成により、上下動用シリンダ２４５
を作動せしめると、ピストンロッド２４７を介してプレ
ート２４９が上下動される。また、回転用駆動モータ２
５１を駆動せしめると、出力軸２５３，ギヤ２５５，２
５７，上下動用シリンダ２４５およびピストンロッド２
４７を介してプレート２４９が回転されることになる。

【００６１】したがって、図７において上，下部タレッ
ト５，７に装着されているパンチＰ，ダイＤに回転割出
しを行う際には、上下動用シリンダ２２３，２３９を作
動せしめてピストンロッド２２７，２４１を下降させ
て、上，下部タレット５，７に装着されているパンチＰ
をグリッパ１８７で把持せしめると共に、ダイＤの上面
を押えプレート２４３で押える。さらに、上下動用シリ
ンダ２４５を作動せしめてピストンロッド２４７を上昇
させプレート２４９をダイＤ内に装着させる。

【００６２】次いで、パンチＰをグリッパ１８７で把持
した状態でピストンロッド２２７を上昇せしめパンチＰ
に形成されているキー溝１６７をキー１６９から外して
図８に示した状態とし、回転用駆動モータ２２５を駆動
せしめることによってパンチＰを所望の角度だけ回転せ
しめる。

【００６３】また、ピストンロッド２４７を上昇せしめ
ると共にピストンロッド２４１を追従させてダイＤを押
えプレート２４３とプレート２４９とで押えながらダイ
Ｄを上昇せしめることにより、ダイＤに形成されたキー
溝１７３をキー１７５から外して図８に示した状態と
し、回転用駆動モータ２５１を駆動せしめることによっ
てダイＤを所望の角度だけ回転せしめる。

【００６４】次いで、ピストンロッド２２７を下降せし
めることにより、所望のキー溝１６７がキー１６９に係
合してパンチＰが所望の角度に回転割出しされる。ピス
トンロッド２４１を下降せしめると共に、ピストンロッ
ド２４７を追従させて下降せしめることにより、所望の
キー溝１７３がキー１７５に係合してダイＤが所望の角
度に回転割出しされる。

【００６５】パンチＰ，ダイＤが所望の角度に回転割出
しが行われた後は、グリッパ１８７をパンチＰからアン
クランプしてピストンロッド２２７上昇せしめると共
に、ピストンロッド２４１を上昇、ピストンロッド２４
７を下降せしめて、図９に示したように初期の元の状態
に戻されることになる。

【００６６】上記の実施例において、パンチＰ，ダイＤ
の外周にキー１６９，１７５を設け、上，下部タレット
５，７のセット穴５Ｈ，７Ｈの内周に複数のキー溝１６
７，１７３を形成せしめて対応することができる。

【００６７】上記の実施例において、下ダイサポート装
置１５９Ｄを取り除くと共に、ピストンロッド２４１の
先端に設けた押えプレート２４３を取り除き、図４に示
されたグリッパ２０９を設けて対応してよいものであ
る。また、上ダイサポート装置１５９Ｄを取り除くと共
に、ピストンロッド２４７の上部に設けたプレート２４
９を取り除いて、図４に示されたグリッパ２０９を上向
きに取付けて対応することでも可能である。さらに、下
部タレット７に貫通穴を形成せしめ、パンチＰの回転位
置にも下部フレーム３Ｄ上に下パンチサポート装置を設
け、上ダイサポート装置１５７と共に図４に示したよう
なダイＤの上，下ダイサポート装置１５９Ｕ，１５９Ｄ
と同じように、パンチＰを上下から挟むようにして行う
ことも可能である。

【００６８】このように、パンチ，ダイサポート装置１
５７，１５９を設けることによって上，下部タレット
５，７に装着されているパンチＰ，ダイＤの回転割出し
を容易かつ簡単に、しかも自動的に行うことができる。

【００６９】なお、この発明は、前述した実施例に限定
されることなく、適宜な変更を行うこにより、その他の
態様で実施し得るものである。本実施例では上，下部タ
レット５，７に装着されているパンチＰ，ダイＤの角度
を自動的に回転割出しする例で説明したが、上，下部タ
レット５，７の回動中心を偏心させて上，下部タレット
５，７が重なった位置を打抜き加工位置とし、この打抜
き加工位置と対向した離隔した位置をそれぞれパンチ
Ｐ，ダイＤの回転割出し位置とすることによって、手動
でもパンチＰ，ダイＤの角度を従来に比べて容易に回転
割出しさせることができる。

【００７０】

【発明の効果】以上のごとき実施例の説明より理解され
るように、この発明によれば、特許請求の範囲に記載さ
れているとおりの構成であるから、上，下部タレットの
回転割出しを必要に応じて容易かつ簡単に行うことがで
きる。特に、自動的に行うと、さらに効果的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明のパンチ，ダイの回転割出しを行い得
るようにし金型自動交換装置を備えたタレットパンチプ
レスの正面図である。

【図２】図１におけるＩＩ−ＩＩ線に沿った矢視図であ
る。

【図３】図１におけるツールチェンジャを拡大した側断
面説明図である。

【図４】この発明のパンチ，ダイの回転割出しを行う一
実施例における拡大要部の断面図である。

【図５】図４中Ｖ−Ｖ線で示す矢視図である。

【図６】図４中ＶＩ−ＶＩ線で示す矢視図である。

【図７】図４に代る他の実施例の要部拡大図である。

【図８】作用説明図である。

【図９】作用説明図である。

【符号の説明】

１タレットパンチプレス５上部タレット７下部タレット２１打抜き加工位置６１交換位置（回転割出し位置）１５７パンチサポート装置１５９ダイサポート装置

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】複数のパンチを備えた上部タレットと複
数のダイを備えた下部タレットを回動自在に設けてなる
タレットパンチプレスにして、前記上部タレットの径に
対して下部タレットの径を大径にすると共に上，下部タ
レットの回動中心を偏心させ、この各回動中心を平面的
にみて結んだ線上における上，下部タレットが重なった
位置を打抜き加工位置とすると共にこの打抜き加工位置
と相対向した上，下部タレットの離隔位置をそれぞれパ
ンチ，ダイを回転割出しを行うためのパンチ，ダイの回
転割出し位置とすることを特徴とするタレットパンチプ
レス。
【請求項２】前記パンチ，ダイの外周に適宜な角度間
隔で複数のキー溝を形成せしめると共に、前記上，下部
タレットのパンチ，ダイセット穴内周に前記キー溝に係
合するキーを突出して設けてなることを特徴とする請求
項１記載のタレットパンチプレス。
【請求項３】前記パンチ，ダイの外周に突出してキー
を設けると共に、前記上，下部のタレットのパンチ，ダ
イセット穴内周に前記キーに係合するキー溝を適宜な角
度間隔で形成せしめてなることを特徴とする請求項１記
載のタレットパンチプレス。
【請求項４】前記パンチの回転割出し位置の上方に、
前記ダイの回転割出し位置の上方又は下方に、前記パン
チ，ダイを保持して上下動せしめると共に、パンチ，ダ
イを保持して持ち上げた状態で回動せしめるサポート装
置を設けてなることを特徴とする請求項１，２，３に記
載のタレットパンチプレス。