JPH08234459A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH08234459A
JPH08234459A JP3663295A JP3663295A JPH08234459A JP H08234459 A JPH08234459 A JP H08234459A JP 3663295 A JP3663295 A JP 3663295A JP 3663295 A JP3663295 A JP 3663295A JP H08234459 A JPH08234459 A JP H08234459A
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butyl
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Hajime Suzuki
一 鈴木
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Yamanashi Electronics Co Ltd
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Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
Yamanashi Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 繰り返し使用による光疲労、オゾン劣化、及
び前露光疲労を効果的に抑制し、安定性のある電子写真
感光体を提供する。 【構成】 導電性支持体上に電荷発生層、及び電荷輸送
層を積層した電子写真感光体において、上記電荷輸送層
にフェノール系酸化防止剤とベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤とを含有し、両成分の配合比は20/1〜1/
5重量比で、且つ両成分の組成物は電荷輸送物質に対し
て1〜50重量%含有させたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層型電子写真感光体、
特に、有機系電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体として、光導電性
顔料を電気絶縁性の結着樹脂中に分散させた組成物の層
を導電性支持体上に設けたもの、導電性支持体上に電荷
発生層その上に電荷輸送物質を含む樹脂層を設けたも
の、又、導電性支持体上に電荷輸送物質を含む樹脂層そ
の上に電荷発生層を設けたもの、更に、上記電荷輸送層
中に電荷発生物質を分散させた組成物を導電性支持体上
に設けたもの等が知られている。これらの電子写真感光
体は光疲労を受けやすく、特に紫外線を含む光に対して
弱い。例えば、蛍光灯下にさらされた感光体を帯電、露
光、現像、転写、クリーニングなどからなるプロセスに
入れ画像出しを行うと、画像濃度が低くカブリのある画
像が得られる。これらの現象は前露光疲労による帯電性
の劣化が原因であり、特に残留電位が上昇しやすくな
る。また、繰り返し使用した場合も光疲労、オゾン劣化
などにより同様な現象が発生する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、繰り返し使
用による光疲労、オゾン劣化、及び前露光疲労、それに
伴う帯電電位の低下、残留電位の上昇が少なく、更に、
油、指紋等の感光体表面への付着によるクラック発生を
抑える電子写真感光体を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成は、導電性支持体上に電荷発生層、及び
電荷輸送層を積層した電子写真感光体において、上記電
荷輸送層がフェノール系酸化防止剤とベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤とを含有し、両成分の配合比が20/
1〜1/5重量比で、且つ両成分の組成比は電荷輸送物
質に対して1〜50重量%含有することを特徴とする電
子写真感光体である。即ち、本発明はフェノール系酸化
防止剤とベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤をそれぞれ
単独で所定量混合した場合に比較して、上記酸化防止剤
と紫外線吸収剤を一定量比で併用した方が繰り返し使用
による光疲労、オゾン劣化、及び前露光疲労による帯電
電位の低下、残留電位の上昇の抑制効果が相乗的に改善
されるという発見に基づくものである。
【0005】本発明で用いる上記フェノール系酸化防止
剤としては、2,6−ジ−tert−ブチルフェノー
ル、2,6−ジ−tert−4−メトキシフェノール、
2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノー
ル、2−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、
2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、
ブチルヒドロキシアニソール、2,2’−メチレンビス
(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2
−tert−ブチル−6−(3’−tert−ブチル−
5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチ
ルフェニルアクリレート、4,4’−ブチリデン−ビス
−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、
n−オクタデシル−3−(3’−5’−ジ−tert−
ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プヒロネート、
4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチ
ルフェノール)、α−トコフェロール、β−トコフェロ
ール、2,2,4−トリメチル−6−ヒドロキシ−7−
tert−ブチルクロマン、テトラキス〔メチレン−3
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕メタン、1,1,3−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチル
フェニル)ブタン、2,5−ジ−tert−ハイドロキ
ノン等の様々なフェノール系化合物を包含するヒンダー
ド置換フェノールは特に有効である。
【0006】また、本発明で用いるベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤は、2−(5−メチル−2−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ
−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニ
ル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−
tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(3−tert−ブチル−5−メチル
−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリア
ゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒ
ドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−(3,5−ジ−tert−アミル−2−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール等を用いることができる。
【0007】フェノール系酸化防止剤とベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤の配合比は20/1〜1/5重量比
で、好ましくは3/1〜3/9である。また、これら両
成分の含有量は電荷輸送物質に対して5〜50重量%が
適当であり、好ましくは5〜25重量%である。
【0008】電荷発生物質としては下記一般式〔I〕で
表されるアゾ顔料
【化3】
【0009】(式中、Xは水素、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基を示す。 Yは −CONH−Ar 〔II〕 −CONHN=CH−Ar 〔III〕 からなる基を表し、Arは置換基を有しても良い芳香族
炭素環基、又は芳香族複素環基を示す。なお、式〔I〕
のビスアゾ顔料の具体例を上げると表1の通りであ
る。)
【0010】
【表1】
【0011】下記一般式〔IV〕で表されるフタロシア
ニン顔料
【化4】 (式中、Mは金属、又は金属酸化物であり、好ましくは
TiOである)
【0012】下記一般式〔V〕で表されるチオインジゴ
顔料
【化5】 (式中、Xはハロゲン、好ましくは塩素である)
【0013】下記一般式〔VI〕で表されるペリレン顔
【化6】 (式中、Rはアルキル基、好ましくはメチル基である)
【0014】下記一般式〔VII〕で表されるスレン系
顔料(アントラキノン系顔料)
【化7】 (式中、Xはハロゲン、好ましくは臭素である)
【0015】などを単独、もしくは、数種類組み合わせ
て使用する。これらの電荷発生物質の中でも上記一般式
〔I〕で示されるビスアゾ顔料が好ましい。電荷発生層
に用いられる結着剤としては、ポリビニルブチラール樹
脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、
ポリアミド、ポリウレタン、各種セルロース等が使用さ
れている。電荷発生層としては、電荷発生物質を必要な
らば結着剤とともに溶剤に分散し、塗布、浸漬等の方法
で支持体上に設けたものを用いることができる。また、
電荷発生物質を蒸着により支持体上へ設けることもでき
る。結着剤は電荷発生物質100重量部当たり、5〜1
50重量部程度用いることが適当である。電荷発生層の
厚さは0.05〜20μm、好ましくは0.1〜2μm
程度が適当である。
【0016】電荷輸送層については電荷輸送物質、及び
結着剤を含有する。電荷輸送物質は公知の電子供与性化
合物が使用できるが、中でも電子供与性化合物である下
記一般式〔A〕で表されるヒドラゾン化合物が好まし
い。
【0017】
【化8】
【0018】(式中、X、及びR1 〜R4 は各々水素原
子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又は置
換アミノ基、もしくは無置換のアリール基を示す。上記
一般式〔A〕のR1 、R2 、R3 、及びR4 におけるア
ルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられ、アル
コキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、、ブトキシ基、ペンチルオキシ基など、ハロゲン原
子としては塩素原子、臭素原子など、置換アミノ基とし
てはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基などのアルキル基、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ
基などのアルコキシ基、フェノキシ基、トリルオキシ
基、ナフチルオキシ基などのアリールオキシ基、フェニ
ル基、ナフチル基などのアリール基などで置換された置
換アミノ基、無置換のアリール基としてはフェニル基、
ナフチル基などが挙げられる。) なお、本発明に用いられるヒドラゾン化合物の見本例を
挙げると表2の通りである。
【0019】
【表2】
【0020】更に、下記に示す公知の電子供与性化合物
も好ましい。
【0021】
【化9】
【0022】
【化10】
【0023】
【化11】
【0024】
【化12】
【0025】
【化13】
【0026】
【化14】
【0027】更に、下記に示すジアミノジフェニル化合
物も好ましい。
【化15】
【0028】(式中、R1 はハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、アラルキル基、フェニル基、あるい
は低級アルキル基、又は低級アルコキシ基を置換基とし
て有すフェニル基を表し、R2 はハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、アラルキル基、シクロアルキル
基、フェニル基、あるいは低級アルキル基、又は低級ア
ルコキシ基を置換基として有すフェニル基を表し、R3
は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、あるいはアラ
ルキル基を表し、R4 は水素原子、クロル原子、メチル
基、あるいはメトキシ基を表す。) なお、本発明に用いられるジアミノジフェニル化合物の
具体例を挙げると表3の通りである。
【0029】
【表3】
【0030】また、上記ヒドラゾン化合物中、化合物
〔A〕と化合物〔C〕の配合比を100/100〜10
0/1重量比で、好ましくは100/20〜100/5
で更に光疲労が低減される。また、上記ヒドラゾン化合
物中、化合物〔E〕と化合物〔M〕の配合比を10/1
〜1/10重量比で、好ましくは6/4〜4/6で更に
光疲労が低減される。
【0031】電荷輸送層に用いられる結着剤としては、
ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイ
ン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリアクリレート樹脂、フェノキシ樹脂、
ポリカーボネート、酢酸セルロース、エチルセルロー
ス、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポ
リビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ア
クリル樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹
脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等
の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。使用量
は電荷輸送物質との重量比で10/1〜1/10、好ま
しくは1/2〜2/1の範囲である。電荷輸送層の厚さ
は2〜200μm、好ましくは5〜35μmである。
【0032】導電性支持体としては導電性が付与されれ
ばどのようなものでも良い。具体的には、アルミニウ
ム、ニッケル、クロム、酸化錫、酸化インジウム等を蒸
着したプラスチックのフィルム、又は円筒(プラスチッ
クとしてはポリエステル、ポリプロピレン、酢酸セルロ
ース等が挙げられる)、アルミ箔のような導電性薄膜を
貼り合わせた紙、又はプラスチックフィルム、アルミニ
ウム、ニッケル、ステンレス、銅、鉄等の金属からなる
板、又は円筒等が挙げられる。下引き層は帯電性の向
上、接着剤の改善、モアレ発生の防止などの目的として
設けられるものであり、ポリアミド、ポリ酢酸ビニル、
ポリウレタン、アルコール可溶性ナイロン、ポリビニル
ブチラール、水溶性ポリビニルブチラール等の樹脂を主
成分とし、酸化アルミニウム、酸化錫、導電性カーボ
ン、酸化亜鉛等を分散させることもできる。下引き層の
膜厚は0.01〜10μm程度が適当であり、好ましく
は0.01〜5μmである。
【0033】
【実施例】以下、本発明について実施例により更に詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。尚、部、%はいずれも重量基準である。 〔実施例1〕アルミニウムドラム基板上に表1に例示し
たビスアゾ顔料〔I〕−(3)とポリビニルブチラール
(積水化学社製BH−3)を2/1の割合で乾式混練し
た後、サンドミルにて1,4ジオキサンとアセトン8/
2を溶媒として、固形分5%、2時間10分分散し、塗
工液Aとしてこれを浸漬コーティング法で塗工し、乾燥
して電荷発生層を形成した。この時の膜厚は0.5μm
であった。次に、前記表2に例示したヒドラゾン化合物
〔A〕−(1)とポリカーボネート(三菱ガス化学社製
E−2000F)を1/1の割合でジクロロメタンに溶
解し、固形分25%とし、更に、フェノール系酸化防止
剤2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノー
ルを4%(電荷輸送剤に対して)、ベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェ
ニル)ベンゾトリアゾールを6%(電荷輸送剤に対し
て)、それぞれヒドラゾン化合物に対して溶解させ、塗
工液Bとして電荷発生層上に浸漬コーティング法で塗工
し、乾燥して電荷輸送層を形成した。この時の膜厚は2
0μmであった。
【0034】〔比較例1〕実施例1の処方から2,6−
ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールを1%ヒ
ドラゾンに対して溶解させ、2−(5−メチル−2−ヒ
ドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールを6%ヒドラゾ
ンに対して溶解させ、全く同様にして感光体を作成し
た。 〔比較例2〕実施例1の処方から2−(5−メチル−2
−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールを除く以外
は全く同様にして感光体を作成した。 〔比較例3〕実施例1の処方から2,6−ジ−tert
−ブチル−4−メチルフェノールを1%ヒドラゾンに対
して溶解させ、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェ
ニル)ベンゾトリアゾールを10%ヒドラゾンに対して
溶解させ、全く同様にして感光体を作成した。 〔比較例4〕実施例1の処方から2−(5−メチル−2
−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールを1%ヒド
ラゾンに対して溶解させ、2,6−ジ−tert−ブチ
ル−4−メチルフェノールを25%ヒドラゾンに対して
溶解させ、全く同様にして感光体を作成した。
【0035】〔実施例2〕実施例1で用いたヒドラゾン
化合物〔A〕−(1)に代えて、公知の電荷輸送剤化合
物〔H〕を用い、2,6−ジ−tert−ブチル−4−
メチルフェノールを2%ヒドラゾンに対して溶解させ、
2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾールを10%ヒドラゾンに対して溶解させ、全く
同様にして感光体を作成した。 〔比較例5〕比較例1で用いたヒドラゾン化合物〔A〕
−(1)に代えて、公知の電荷輸送剤化合物〔H〕を用
い、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノ
ールを1%ヒドラゾンに対して溶解させ、2−(5−メ
チル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールを
6%ヒドラゾンに対して溶解させ、全く同様にして感光
体を作成した。 〔比較例6〕比較例2で用いたヒドラゾン化合物〔A〕
−(1)に代えて、公知の電荷輸送剤化合物〔H〕を用
いた他は全て同様な方法で感光体を作成した。 〔比較例7〕実施例1の処方からヒドラゾン化合物
〔A〕−(1)に代えて、公知の電荷輸送剤化合物
〔H〕を用い、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メ
チルフェノールを1%ヒドラゾンに対して溶解させ、2
−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリ
アゾールを20%ヒドラゾンに対して溶解させ、全く同
様にして感光体を作成した。 〔比較例8〕比較例7の処方から2,6−ジ−tert
−ブチル−4−メチルフェノールを22%ヒドラゾンに
対して溶解させ、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾールを1%ヒドラゾンに対して
溶解させ、全く同様にして感光体を作成した。
【0036】〔実施例3〕実施例1で用いたヒドラゾン
化合物〔A〕−(1)に代えて、公知の電荷輸送剤化合
物〔J〕を用い、2,6−ジ−tert−ブチル−4−
メチルフェノールを3%ヒドラゾンに対して溶解させ、
2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾールを9%ヒドラゾンに対して溶解させ、全く同
様にして感光体を作成した。 〔比較例9〕実施例3の処方から2,6−ジ−tert
−ブチル−4−メチルフェノールを除く以外は、全て同
様にして感光体を作成した。 〔比較例10〕実施例3の処方から、2−(5−メチル
−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールを除く
以外は全て同様にして感光体を作成した。 〔比較例11〕実施例3の処方から、2,6−ジ−te
rt−ブチル−4−メチルフェノールを1%ヒドラゾン
に対して溶解させ、2−(5−メチル−2−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾールを12%ヒドラゾンに対
して溶解させ、全て同様にして感光体を作成した。 〔比較例12〕実施例3の処方から、2,6−ジ−te
rt−ブチル−4−メチルフェノールを13%ヒドラゾ
ンに対して溶解させ、2−(5−メチル−2−ヒドロキ
シフェニル)ベンゾトリアゾールを0.5%ヒドラゾン
に対して溶解させ、全く同様にして感光体を作成した。
【0037】〔実施例4〕アルミ基板上に一般式〔I
V〕に示したフタロシアニン顔料の中心金属をTiOに
した顔料と、ポリビニルブチラール(積水化学社製BH
−1)を2/1の割合でサンドミルにて1,4ジオキサ
ンとアセトン8/2を溶媒として固形分5%2時間分散
し、塗工液Cとしてこれを浸漬コーティング法で塗工
し、乾燥して、電荷発生層を形成した。この時の膜厚は
0.5μmであった。次に、実施例1で用いたヒドラゾ
ン化合物〔A〕−(1)に代えて、公知の電荷輸送剤化
合物〔E〕と公知の電荷輸送剤化合物〔M〕を6/4で
配合し用い、更に、フェノール系酸化防止剤2,6−ジ
−tert−ブチル−4−メトキシフェノールを13%
(電荷輸送剤全体に対して)、ベンゾトリアゾール系紫
外線吸収剤2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−
ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールを12%用い
た他は全て同様な方法で感光体を作成した。
【0038】〔比較例13〕実施例4で用いたヒドラゾ
ン化合物〔E〕,〔M〕に代えて、〔M〕単独で用いた
他は全て同様な方法で感光体を作成した。 〔比較例14〕実施例4で用いたヒドラゾン化合物
〔E〕,〔M〕に代えて、〔E〕単独で用いた他は全て
同様な方法で感光体を作成した。 〔比較例15〕実施例4の処方から2−(3,5−ジ−
tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾールを除く以外は全く同様にして感光体を作成し
た。 〔比較例16〕実施例4の処方から2,6−ジ−ter
t−ブチル−4−メトキシフェノールを1%、2−
(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシルフ
ェニル)ベンゾトリアゾールを12%電荷輸送剤に対し
て用いた他は、全て同様にして感光体を作成した。
【0039】〔実施例5〕アルミニウムドラム基板上に
〔V〕に例示したインジゴ顔料とポリビニルブチラール
(積水化学社製BM−1)を3/1の割合で乾式混練し
た後、サンドミルにて1,4ジオキサンとシクロヘキサ
ノン8/2を溶媒とし、固形分5%、2時間10分分散
し、塗工液Dとしてこれを浸漬コーティング法で塗工
し、乾燥して電荷発生層を形成した。この時の膜厚は
0.8μmであった。次に、前記表3に例示したジアミ
ノジフェニル化合物〔P〕−(1)とポリカーボネート
(出光社製A−2700)を1/1の割合でジクロロメ
タンに溶解し固形分25%とし、更に、フェノール系酸
化防止剤2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフ
ェノールを10%(電荷輸送剤に対して)、ベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収剤2−(5−メチル−2−ヒドロ
キシフェニル)ベンゾトリアゾールを15%、それぞれ
ジアミノジフェニル化合物に対して溶解させ、塗工液D
として電荷発生層上に浸漬コーティング法で塗工し、乾
燥して電荷輸送層を形成した。この時の膜厚は20μm
であった。
【0040】〔比較例17〕実施例5の処方から2,6
−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールを除く
以外は全く同様にして感光体を作成した。 〔比較例18〕実施例5の処方から2−(5−メチル−
2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールを除く以
外は全く同様にして感光体を作成した。 〔比較例19〕実施例5の処方から2,6−ジ−ter
t−ブチル−4−メチルフェノールを除き、2−(5−
メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール
を25%ジアミノジフェニル化合物に対して溶解させ、
全く同様にして感光体を作成した。
【0041】〔比較例20〕実施例5の処方から2−
(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリア
ゾールを除き、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メ
チルフェノールを25%ジアミノジフェニル化合物に対
して溶解させ、全く同様にして感光体を作成した。以上
のように作成した電子写真感光体を、感光ドラム評価装
置(山梨電子工業社製)を使用し以下の条件で電子写真
特性を評価した(ダイナミックモード特性)。まず−5
kvのコロナ放電を5秒間行って帯電せしめ、10秒間
暗所に放置した後、100Luxの白色タングステン光
を照射し、再度−5kvのコロナ放電を20秒間行った
後の表面電位Vo を測定し初期表面電位とした。更に、
白色光を50Lux照射しながら帯電−除電を繰り返
し、100サイクル後の除電後を残留電位VR とした。
【0042】その後、繰り返し疲労加速試験器に移し、
回転させながら1000Luxの白色タングステン光を
照射した状態で感光層を流れる電流が50μAになる様
に帯電器の放電電流を調整し、60分間連続して光照
射、放電を行った。疲労後直ちに感光体を前述の感光ド
ラム評価装置に移し、VO ,VR を測定し疲労特性とし
た。測定結果は表4及び表5に示す。(疲労試験は光疲
労とオゾン劣化の複合試験になる。) また、前露光疲労試験は上記のように初期(疲労前)特
性を測定し、回転させながら2000Luxの白色光を
10分間照射し、その後直ちに感光体を前述の感光ドラ
ム評価装置に移し、VO ,VR を測定し前露光疲労特性
とした。測定結果は表4及び表5に示す。油、指紋等の
感光体表面への付着によるクラック試験は、感光体表面
へ指紋を付着させ、7日後その表面状態を確認した。結
果は表4及び表5に示す。
【0043】以上の測定結果に基づき、作成した感光体
について総合評価を行った。クラックの有無、疲労前後
の電位の変化に基づき評価の基準を以下のように定め
た。 総合評価 ◎… ・クラックを生じない ・疲労前後のVO の変化量が10v以下 ・疲労前後のVR の変化量が5v以下 ○… ・クラックを生じない ・疲労前後のVO の変化量が10〜20v ・疲労前後のVR の変化量が5〜20v ×… ・クラックが生じる、上記条件(◎、○)を満た
さないもの この総合評価の結果についても表4及び表5に示した。
【0044】
【表4】
【表5】
【0045】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、以上説明し
たように、繰り返し使用による光疲労、オゾン劣化、及
び前露光疲労それにともなう帯電電位の低下、残留電位
の上昇が少なく、更に、指紋等の感光体表面への付着に
よるクラック発生を抑え、耐キズ性に優れたものである
から、本発明は極めて有用であるといえよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を示す断面図(概念
図)である。
【符号の説明】
1 導電性基板 2 電荷発生層 3 電荷輸送層 4 電荷発生剤 5 電荷輸送剤 6 フェノール系酸化防止剤 7 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に電荷発生層、及び電荷
    輸送層を積層した電子写真感光体において、上記電荷輸
    送層がフェノール系酸化防止剤とベンゾトリアゾール系
    紫外線吸収剤とを含有し、両成分の配合比が20/1〜
    1/5重量比で、且つ両成分の含有量は電荷輸送物質に
    対して5〜50重量%であることを特徴とする電子写真
    感光体。
  2. 【請求項2】 電荷輸送層がさらに下記一般式〔A〕で
    表されるヒドラゾン化合物を含有する請求項1記載の電
    子写真感光体。 【化1】 (式中、X、及びR1 〜R4 は各々水素原子、アルキル
    基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又は置換アミノ基、
    もしくは無置換のアリール基を示す。)
  3. 【請求項3】 電荷輸送層がさらに下記一般式〔P〕で
    表されるジアミノジフェニル化合物を含有する請求項1
    記載の電子写真感光体。 【化2】 (式中、R1 はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ
    基、アラルキル基、フェニル基、あるいは低級アルキル
    基、又は低級アルコキシ基を置換基として有すフェニル
    基を表し、R2 はハロゲン原子、アルキル基、アルコキ
    シ基、アラルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、
    あるいは低級アルキル基、又は低級アルコキシ基を置換
    基として有すフェニル基を表し、R3 は水素原子、アル
    キル基、アルコキシ基、あるいはアラルキル基を表し、
    4 は水素原子、塩素原子、メチル基、あるいはメトキ
    シ基を表す。)
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