JP2000231213A - 電子写真用感光体およびその製造方法 - Google Patents

電子写真用感光体およびその製造方法

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JP2000231213A
JP2000231213A JP11033823A JP3382399A JP2000231213A JP 2000231213 A JP2000231213 A JP 2000231213A JP 11033823 A JP11033823 A JP 11033823A JP 3382399 A JP3382399 A JP 3382399A JP 2000231213 A JP2000231213 A JP 2000231213A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】導電性支持体と感光層との接着性を高めること
により、膜破損を起こし難く耐久性に優れた正帯電の単
層型有機感光体を提供する。 【解決手段】導電性支持体上に中間層と感光層を順次積
層た電子写真用感光体の中間層を第一の樹脂成分である
塩化ビニルと第二の樹脂成分である組成比率が10重量
%以下の酢酸ビニルと第三の樹脂成分の共重合体で形成
し、感光層を電荷発生物質と正孔輸送物質と電子輸送物
質および結着樹脂を含む単層型感光層にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真方式のプリ
ンター,複写機などに用いられる電子写真用感光体に係
り、特に繰り返し使用においても良好な画像品質を有す
る正帯電有機感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真用感光体(以下感光体と
も称する)の感光物質としては、セレンあるいはセレン
合金,酸化亜鉛,硫化カドミウム等の無機光導電性物質
を主成分とする感光層を有する無機感光体が広く用いら
れてきた。しかし、近年において製造コストが安く、公
害や環境汚染も防止できることから、種々の有機光導電
性物質を感光層に用いた電子写真用感光体の研究,開発
が活発に行われ、実用化されてきた。
【0003】最近では感度および耐久性といった性能を
満足させるために、感光層として電荷発生物質を含有す
る電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層から
なる機能分離積層型感光体が主流となっており、中でも
有機顔料を電荷発生物質として蒸着したりまたは樹脂中
に分散させた層を電荷発生層とし、有機低分子化合物を
電荷輸送物質として樹脂中に分散させた層を電荷輸送層
として用いる有機感光体が数多く提案されている。
【0004】このような積層型有機感光体は電子を移動
させる高性能の電荷輸送物質がないため、電荷輸送層を
上層側に設ける負帯電型として構成されるために、均一
に帯電させるシステムを必要としたり、多量のオゾンを
発生して環境条件を悪化させるといった欠点がある。
【0005】この問題を改善するために、正帯電型の有
機感光体が種々提案されているが、負帯電型の場合には
電荷輸送物質として高性能な正孔輸送能を持つ物質が使
用できたのに対し、正帯電型の場合には電子輸送能を持
つ物質に優れた特性を有するものが極めて少なく、比較
的性能の良いものは毒性または発ガン性を有するものが
多い。
【0006】その他に近年、電子受容性構造に溶解性基
を導入したいくつかの電子輸送物質が提案されてる。例
えば特開平1−206349号公報,特開平3−290
666号公報,特開平4−360148号公報,特開平
5−92936号公報,特開平5−279582号公
報,特開平7−179775号公報,特開平9−151
157号公報,特開平10−73937号公報,電子写
真学会誌 第30巻 第3号 p266−273および
p274−281(1991),“JapanHard
Copy,1992”論文集 1992年7月6日・
7日・8日 JAホール(東京・大手町) p173−
176,“Japan Hard Copy 199
7”論文集 1997年7月9日・10日・11日 J
Aホール(東京・大手町) p21−24,“Pan−
Pacific ImagingConference
/Japan Hard Copy 1998”予稿集
July15−17,1998 JA HALL,To
kyo,Japan p207−210等に電子輸送物
質の記載がみられる。しかしながら上述の報告に記載の
いずれの化合物においても既存の電荷発生物質との組み
合せにおいて感度,電気特性が充分なものはなく実用上
問題を有するのが現状である。
【0007】従って電荷発生層、電荷輸送層と機能分離
させるためには、導電性支持体上に正孔輸送物質を含む
電荷輸送層を設け、この上に電荷発生層を設ける構成で
なくてはならず、さらに薄膜の電荷発生層の保護のため
表面保護層を必要とする。しかし表面保護層の設計が難
しいこと、多層の塗布が必要となるためコストが上がる
ことから、電荷発生物質および電荷輸送物質を単一膜に
分散した単層型や単層型の下層にさらに電荷輸送層を設
けたものが提案されている。
【0008】このような正帯電の単層型有機感光体の欠
点として、感光層と導電性支持体(アルミ基体)との接
着性が悪いことが挙げられる。感光層の結着樹脂として
は、電荷発生物質の分散性および膜特性に優れて、機械
的耐摩耗性に優れているポリカーボネート樹脂を用いる
のが一般的であるが、ポリカーボネート樹脂と導電性支
持体との接着性が充分でないために、クリーニングブレ
ードへのキャリアの噛み込み等によって生じた傷の部分
や帯電ローラー,転写ローラー等の部材に常時圧接され
ている部分から感光層が剥離しやすいといった問題があ
る。感光層の画像形成領域で上記剥離が発生した場合、
感光体は直ちに使用不能となる。また領域外で剥離が発
生した場合は直ぐには使用不能とはならないが、感光層
の接着性は十分ではないので、剥離は最初に発生した個
所に止まらず徐々に拡がって画像形成領域におよび結局
使用不能となってしまう。
【0009】このような欠点を改善するために、例えば
特開平5−307268号公報記載の電子写真用感光体
では感光層への接着樹脂の添加が提案されているが、感
光層塗布液中の電荷発生物質の分散性の悪化や感度の低
下といった新たな問題が生じる。また特開平8−160
646号公報に記載の感光体ではポリカーボネート樹
脂、電荷輸送物質、接着樹脂を含有する厚膜の中間層の
設置が提案されているが、感光層の形成を公知の浸漬塗
布方法で行うと、感光層塗布液の浸漬時における中間層
の溶け出しによる塗布ムラが発生し、さらには感度の低
下や繰り返し使用による電位の変動,コストの上昇とい
う問題があるため、十分な対策とはなっていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上述の点に
鑑みてなされその目的は、導電性支持体と感光層との接
着性を高めることにより、膜破損を起こし難く耐久性に
優れた正帯電の単層型有機感光体を提供することにあ
る。また他の目的は感光層の塗布液中に浸漬した際に中
間層の溶け出しを防ぎ塗布ムラを生じない正帯電の単層
型有機感光体の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的は第一の発明
によれば導電性支持体上に中間層と感光層を順次積層し
てなる電子写真用感光体において、中間層は第一の樹脂
成分である塩化ビニルと第二の樹脂成分である組成比率
が10重量%以下の酢酸ビニルと第三の樹脂成分の共重
合体を含み、感光層は電荷発生物質と正孔輸送物質と電
子輸送物質および結着樹脂を含む単層型感光層であると
することにより達成される。
【0012】第二の発明によれば第一の発明において第
三の樹脂成分はマレイン酸,アクリル酸,ビニルアルコ
ール,ヒドロキシアルキルアクリレートの群から選ばれ
る1種または2種であることが有効である。
【0013】第三の発明によれば第一の発明において、
中間層は金属酸化物微粒子を含有することが有効であ
る。第四の発明によれば第三の発明において、金属酸化
物微粒子は酸化チタンであることが有効である。
【0014】第五の発明によれば第一,第二,第三また
は第四の発明の電子写真用感光体の製造方法において、
第一の樹脂成分である塩化ビニルと第二の樹脂成分であ
る組成比率が10重量%以下の酢酸ビニルと第三の樹脂
成分の共重合体をエーテル系溶剤もしくはケトン系溶剤
に分散,溶解した塗布液を用いて中間層を形成する工程
と、電荷発生物質と正孔輸送物質とアクセプタ性化合物
である電子輸送物質および結着樹脂をハロゲン化炭化水
素系有機溶剤に分散,溶解した塗布液を用いて感光層を
形成する工程を備えることにより達成される。
【0015】前記した塩化ビニル樹脂成分と酢酸ビニル
樹脂成分とその他の樹脂成分の共重合体は、分子中のカ
ルボキシル基および水酸基が感光層中に含有されるポリ
カーボネート樹脂等の結着樹脂および下地との接着性に
寄与するため、感光層と下地との接着性が向上し感光層
の耐久性が良くなる。
【0016】また前記の塩化ビニル樹脂成分と酢酸ビニ
ル樹脂成分とその他の樹脂成分の共重合体は、酢酸ビニ
ル樹脂成分が10wt.%以下になると分子の極性が低
下するために感光層塗布液に用いられるハロゲン化炭化
水素のような極性溶媒には溶解し難くなり、感光層形成
時の塗布ムラが防止される。
【0017】
【発明の実施の形態】〔層構成〕本発明の電子写真用感
光体の実施の形態について、図面を参照しながら説明す
る。図1はこの発明の実施例に係る電子写真用感光体の
模式的断面図である。図2はこの発明の異なる実施例に
係る電子写真用感光体の模式的断面図である。
【0018】1は導電性支持体、2は中間層、3は感光
層、4は保護層である。保護層は必要に応じて設けられ
る。感光層3は電荷発生機能と電荷輸送機能を有し、1
つの層で両方の機能を有する単層型感光層である。
【0019】〔導電性支持体〕導電性支持体1は、感光
体の電極としての役目と同時に他の各層の支持体となっ
ており、円筒状,板状,フィルム状のいずれでも良く、
材質的にはアルミニウム,ステンレス鋼,ニッケルなど
の金属、あるいはガラス,樹脂などの上に導電処理を施
したものでも良い。
【0020】〔中間層〕中間層2は結着樹脂を主成分と
する層であり、例えばアルミニウム導電性支持体のアル
マイト酸化皮膜上に設けられる。導電性支持体から感光
層への不要な電荷の注入防止、基体表面の欠陥被覆、導
電性支持体と感光層との接着性の向上等の目的で設けら
れる。
【0021】本発明における中間層に用いられる結着樹
脂としては、導電性支持体と感光層との接着性に優れ、
且つ感光層の塗布液に主に含有されるハロゲン化炭化水
素に溶解し難いものでなければならない。これらの特性
を満足するものは、酢酸ビニル樹脂成分が10wt.%
以下の塩化ビニル樹脂成分と酢酸ビニル樹脂成分とその
他の樹脂成分の共重合体である。その他の樹脂成分はマ
レイン酸,アクリル酸,ビニルアルコールおよびヒドロ
キシアルキルアクリレートから選ばれる1種もしくは2
種が選ばれる。化合物の具体例は「商品名SOLBIN
A」,「商品名SOLBIN AL」,「商品名 S
OLBIN A5」,「商品名 SOLBIN TA5
R」,「商品名 SOLBIN TAO」,「商品名
SOLBIN MK6」,「商品名 SOLBIN T
A2」,「商品名 SOLBINMF」(日信化学工業
(株)製)が挙げられる。
【0022】また本発明における中間層には、前記の結
着樹脂のほかにポリカーボネート樹脂,ポリエステル樹
脂,ポリビニルアセタール樹脂,ポリビニルブチラール
樹脂,ポリビニルアルコール樹脂,塩化ビニル樹脂,酢
酸ビニル樹脂,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリス
チレン,アクリル樹脂,ポリウレタン樹脂,エポキシ樹
脂,メラミン樹脂,シリコン樹脂,シリコーン樹脂,ポ
リアミド樹脂,ポリスチレン樹脂,ポリアセタール樹
脂,ポリアリレート樹脂,ポリスルホン樹脂,メタクリ
ル酸エステルの重合体およびこれらの共重合体などを1
種または2種以上適宜組み合わせて使用することが可能
である。
【0023】さらに本発明における中間層には、金属酸
化物微粒子として酸化チタンを含有させることが可能で
あるが、酸化ケイ素(シリカ),酸化亜鉛,酸化カルシ
ウム,酸化アルミニウム(アルミナ),酸化ジルコニウ
ム等の金属酸化物の微粒子、硫酸バリウム,硫酸カルシ
ウム等の金属硫酸塩の微粒子、窒化ケイ素,窒化アルミ
ニウム等の金属窒化物等の微粒子を合せて含有させても
よい。これらの含有量は層を形成できる範囲で任意に設
定できる。
【0024】またさらに本発明における中間層には、正
孔輸送性の付与、電荷トラップの低減等を目的として、
正孔輸送物質を含有させることができる。正孔輸送物質
の含有量は、中間層の固形分に対して、0.1〜60重
量%、好適には5〜40重量%の範囲で用いられる。
【0025】必要に応じて電子写真特性を著しく損なわ
ない範囲で、その他公知の添加剤を含有させることもで
きる。これらの中間層は一層でも用いられるが、異なる
種類の層を二層以上積層させて用いてもよい。中間層の
膜厚は、中間層の配合組成にも依存するが、繰り返し連
続使用したとき残留電位が増大するなどの悪影響が出な
い範囲で任意に設定できる。
【0026】〔感光層〕感光層3は、主として電荷発生
物質、正孔輸送物質、電子輸送物質(アクセプタ性化合
物)および結着樹脂からなる単層構造である。電荷発生
物質としては、特に制限はないが、例えばフタロシアニ
ン系顔料,アゾ顔料,アントアントロン顔料,ペリレン
顔料,ペリノン顔料,多環キノン顔料,スクアリリウム
顔料,チアピリリウム顔料,キナクリドン顔料等を使用
することができ、これら電荷発生物質を単独または2種
以上を組み合わせて使用することが可能である。特に本
発明の電子写真用感光体には、アゾ顔料としてジスアゾ
顔料,トリスアゾ顔料、ペリレン顔料としてN,N'-bis
(3,5-dimethylphenyl)-3,4:9,10-perylene bis(carboxi
mido) 、フタロシアニン系顔料として無金属フタロシア
ニン,銅フタロシアニン,チタニルフタロシアニンが好
ましく、さらにX型無金属フタロシアニン,τ型無金属
フタロシアニン,ε型銅フタロシアニン,α型チタニル
フタロシアニン,β型チタニルフタロシアニン,Y型チ
タニルフタロシアニン,アモルファスチタニルフタロシ
アニン,特開平8−209023号公報に記載のCuK
α:X線回折スペクトルにてブラッグ角2θが9.6°
を最大ピークとするチタニルフタロシアニンを用いると
感度,耐久性および画質の点で著しく改善された効果を
示す。電荷発生物質の含有量は感光層の固形分に対し
て、0.1〜20重量%、好適には0.5〜10重量%
である。
【0027】正孔輸送物質としては特に制限はないが、
例えばヒドラゾン化合物,ピラゾリン化合物,ピラゾロ
ン化合物,オキサジアゾール化合物,オキサゾール化合
物,アリールアミン化合物,ベンジジン化合物,スチル
ベン化合物,スチリル化合物,ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール,ポリシラン等を使用することができ、これら正
孔輸送物質を単独または2種以上を組み合わせて使用す
ることが可能である。
【0028】本発明において用いられる正孔輸送物質と
しては、光照射時に発生する正孔の輸送能力が優れてい
るほか電荷発生物質との組み合せに好適なものが好まし
い。正孔輸送物質の含有量は、感光層の固形分に対して
5〜80重量%、好適には10〜60重量%である。
【0029】電子輸送物質としては特に制限はないが、
無水コハク酸,無水マレイン酸,ジブロム無水琥珀酸,
無水フタル酸,3−ニトロ無水フタル酸,4−ニトロ無
水フタル酸,無水ピロメリット酸,ピロメリット酸,ト
リメリット酸,無水トリメリット酸,フタルイミド,4
−ニトロフタルイミド,テトラシアノエチレン,テトラ
シアノキノジメタン,クロラニル,ブロマニル,o−ニ
トロ安息香酸,マロノニトリル,トリニトロフルオレノ
ン,トリニトロチオキサントン,ジニトロベンゼン,ジ
ニトロアントラセン,ジニトロアクリジン,ニトロアン
トラキノン,ジニトロアントラキノン,チオピラン系化
合物,キノン系化合物,ベンゾキノン系化合物,ジフェ
ノキノン系化合物,ナフトキノン系化合物,アントラキ
ノン系化合物,スチルベンキノン系化合物,アゾキノン
系化合物等の電子輸送物質(アクセプター性化合物)を
使用することができ、これら電子輸送物質を単独また
は、2種以上組み合わせて使用することが可能である。
電子輸送物質の含有量は、感光層の固形分に対して、1
〜50重量%、好適には5〜40重量%である。
【0030】結着樹脂としては、ポリカーボネート樹
脂,ポリエステル樹脂,ポリビニルアセタール樹脂,ポ
リビニルブチラール樹脂,ポリビニルアルコール樹脂,
塩化ビニル樹脂,酢酸ビニル樹脂,ポリエチレン,ポリ
プロピレン,ポリスチレン,アクリル樹脂,ポリウレタ
ン樹脂,エポキシ樹脂,メラミン樹脂,シリコン樹脂,
シリコーン樹脂,ポリアミド樹脂,ポリスチレン樹脂,
ポリアセタール樹脂,ポリアリレート樹脂,ポリスルホ
ン樹脂,メタクリル酸エステルの重合体およびこれらの
共重合体などを使用することができ、これらの樹脂を単
独または2種以上組み合せて使用することが可能であ
る。また分子量の異なる同種の樹脂を混合して用いても
よい。結着樹脂の含有量は、感光層の固形分に対して、
10〜90重量%、好適には20〜80重量%である。
感光層の膜厚は実用的に有効な表面電位を維持するため
には3〜100μmの範囲が好ましく、より好適には1
0〜50μmである。
【0031】これらの感光層中には、耐環境性や有害な
光に対する安定性を向上させる目的で、酸化防止剤や光
安定剤などの劣化防止剤を含有させることもできる。こ
のような目的に用いられる化合物としては、トコフェロ
ールなどのクロマノール誘導体およびエステル化合物,
ポリアリールアルカン化合物,ハイドロキノン誘導体,
エーテル化化合物,ジエーテル化化合物,ベンゾフェノ
ン誘導体,ベンゾトリアゾール誘導体,チオエーテル化
合物,フェニレンジアミン誘導体,ホスホン酸エステ
ル,亜リン酸エステル,フェノール化合物,ヒンダード
フェノール化合物,直鎖アミン化合物,環状アミン化合
物,ヒンダードアミン化合物等が挙げられる。
【0032】また感光層中には、形成した膜のレベリン
グ性の向上や潤滑性の付与を目的として、シリコーンオ
イルやフッ素系オイル等のレベリング剤を含有させるこ
ともできる。
【0033】さらに摩擦係数の低減,潤滑性の付与等を
目的として、酸化ケイ素(シリカ),酸化チタン,酸化
亜鉛,酸化カルシウム,酸化アルミニウム(アルミ
ナ),酸化ジルコニウム等の金属酸化物の微粒子、硫酸
バリウム,硫酸カルシウム等の金属硫酸塩の微粒子、窒
化ケイ素,窒化アルミニウム等の金属窒化物の微粒子、
または4フッ化エチレン樹脂等のフッ素系樹脂粒子、フ
ッ素系クシ型グラフト重合樹脂の微粒子等を含有しても
よい。また必要に応じて、電子写真特性を著しく損なわ
ない範囲で、その他公知の添加剤を含有させることもで
きる。
【0034】〔保護層〕保護層4は、耐刷性を向上させ
ること等を目的とし、必要に応じ設けることができ、結
着樹脂を主成分とする層やアモルファスカーボン等の無
機薄膜からなる。また結着樹脂中には、導電性の向上
や、摩擦係数の低減、潤滑性の付与等を目的として、酸
化ケイ素(シリカ),酸化チタン,酸化亜鉛,酸化カル
シウム,酸化アルミニウム(アルミナ),酸化ジルコニ
ウム等の金属酸化物の微粒子、硫酸バリウム,硫酸カル
シウム等の金属硫酸塩の微粒子、窒化ケイ素,窒化アル
ミニウム等の金属窒化物の微粒子、または4フッ化エチ
レン樹脂等のフッ素系樹脂の微粒子、フッ素系クシ型グ
ラフト重合樹脂等の微粒子を含有してもよい。
【0035】また電荷輸送性を付与する目的で、上記感
光層に用いられる正孔輸送物質、電子輸送物質を含有さ
せたり、形成した膜のレベリング性の向上や潤滑性の付
与を目的として、シリコーンオイルやフッ素系オイル等
のレベリング剤を含有させることもできる。また必要に
応じて、電子写真特性を著しく損なわない範囲で、その
他公知の添加剤を含有させることもできる。
【0036】〔形成方法〕感光体の各層を塗布によって
形成する場合は、上記構成材料を適当な溶剤とともにペ
イントシェーカー,ボールミル,超音波分散等の公知の
方法により、溶解,分散して塗布液を調製し、浸漬塗
布,スプレー塗布,ブレード塗布,ロール塗布,スパイ
ラル塗布,スライドホッパ塗布等の公知の塗布方法によ
り形成したのち乾燥すればよい。
【0037】塗布液を作製するための溶剤としては、種
々の有機溶剤が使用可能であるが、特に中間層塗布液
は、ジメチルエーテル,ジエチルエーテル, 1,4−
ジオキサン,テトラヒドロフラン,テトラヒドロピラ
ン,エチレングリコールジメチルエーテル,ジエチレン
グリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶剤、アセ
トン,メチルエチルケトン,シクロヘキサノン,メチル
イソブチルケトン,メチルイソプロピルケトン等のケト
ン系溶剤を単独または2種類以上を混合して用いること
が有効であり、さらに他の有機溶剤との混合も可能であ
る。
【0038】感光層塗布液に用いられる有機溶剤として
は、本発明における中間層を溶解しないもので、感光層
に用いられる材料を溶解するものであれば何れでもよい
が、特にジクロロメタン,ジクロロエタン,トリクロロ
エタン,クロロホルム,クロロベンゼン等のハロゲン化
炭化水素が有効であり、さらに他の有機溶剤との混合も
可能である。保護層塗布液に用いられる有機溶剤として
は、特に制限はないが感光層を溶解せず、保護層に用い
られる材料を溶解するものであれば何れでもよい。
【0039】
【実施例】以下に本発明の詳細を説明するが、本発明の
態様はこれらに限定されない。なお本文中に「部」とあ
るのは「重量部」を「%」とあるのは「重量%」をそれ
ぞれ表す。 実施例1 アルミニウム製円筒状導電性支持体上に、下記組成の中
間層、感光層を順次浸漬塗布機を用いて形成した。
【0040】〈中間層〉以下に示す結着樹脂と有機溶剤
を十分攪拌溶解して調製した塗布液を用いて成膜し、1
00℃で30分乾燥して膜厚0.2μmの中間層を形成
した。
【0041】 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体(商品名 SOLBIN A:日信化学工業(株)製:塩化ビニル樹脂成分92% 酢酸ビニル樹脂成分 3% ビニルアルコール樹脂成分5%) 50部 メチルエチルケトン 950部 〈感光層〉以下に示す電荷発生物質、電荷輸送物質、シ
リコーンオイル、有機溶剤(塩化メチレン)をペイント
シェーカーにて1時間分散,溶解した後、結着樹脂を加
えて十分攪拌溶解し、さらに1時間分散して調製した塗
布液を用いて成膜した。100℃で60分乾燥して膜厚
25μmの単層型感光層を形成した。
【0042】 電荷発生物質 : X型無金属フタロシアニン 2部 正孔輸送物質 : 化学式1に示すスチルベン誘導体 65部 電子輸送物質 : 化学式2に示すベンゾキノン誘導体 28部 シリコーンオイル : KF−50 (信越化学工業(株)製) 0.1部 結着樹脂 : ビスフェノールZ 型ポリカーボネート樹脂 (パンライトTS2050:帝人化成(株)製) 105部 塩化メチレン 1000部
【0043】
【化1】
【0044】
【化2】 以上のように電子写真用感光体を作製した。 実施例2 実施例1で使用した中間層における結着樹脂を、塩化ビ
ニル樹脂成分90%、酢酸ビニル樹脂成分7%、アクリ
ル酸樹脂成分3%の共重合比である塩化ビニル−酢酸ビ
ニル−アクリル酸共重合体(商品名 S0LBIN M
F:日信化学(株)製)に替える他は実施例1と同様に
して感光体を作製した。 実施例3 実施例1で使用した中間層における結着樹脂を、塩化ビ
ニル樹脂成分94%、酢酸ビニル樹脂成分2%、ビニル
アルコール+マレイン酸樹脂成分4%の共重合比である
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール−マレイン
酸共重合体(商品名 SOLBIN MK6:日信化学
(株)製)に替える他は実施例1と同様にして感光体を
作製した。 実施例4 実施例1で使用した中間層における結着樹脂を、塩化ビ
ニル樹脂成分83%、酢酸ビニル樹脂成分4%、ヒドロ
キシアルキルアクリレート樹脂成分13%の共重合比で
ある塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシアルキルアク
リレート共重合体(商品名 SOLBIN TA2:日
信化学(株)製)に替える他は実施例1と同様にして感
光体を作製した。 比較例1 実施例1において、中間層を設けない他は実施例1と同
様にして感光体を作製した。 比較例2 実施例1で使用した中間層における結着樹脂を、塩化ビ
ニル樹脂成分87%、酢酸ビニル樹脂成分13%の共重
合比である塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(商品名
SOLBIN C:日信化学(株)製)に替える他は実
施例1と同様に感光体を作製した。 比較例3 実施例1で使用した中間層における結着樹脂を、ポリビ
ニルブチラール(エスレックBM−2:積水化学(株)
製)に替える他は実施例1と同様に感光体を作製した。 比較例4 実施例1で使用した中間層における結着樹脂を、ポリエ
ステル(バイロン200:東洋紡(株)製)に替える他
は実施例1と同様に感光体を作製した。 比較例5 実施例1で使用した中間層における結着樹脂を、ポリア
リレート(U−100:ユニチカ(株)製)に替える他
は実施例1と同様に感光体を作製した。 比較例6 実施例1で使用した中間層における結着樹脂を、アルコ
ール可溶性ナイロン(アミラン CM8000:東レ
(株)製)、有機溶剤をメタノールに替える他は実施例
1と同様に感光体を作製した。 比較例7 実施例1で使用した感光層塗布液における有機溶剤を、
テトラヒドロフランに替える他は実施例1と同様に感光
体を作製した。 実施例5 アルミニウム製円筒状導電性支持体上に、下記組成の中
間層、感光層を順次浸漬塗布機を用いて形成した。
【0045】〈中間層〉以下に示す結着樹脂と有機溶剤
を十分攪拌溶解した後、アミノシラン処理された酸化チ
タン微粒子を加えてペイントシェーカーにて1時間分散
して調製した塗布液を用いて成膜し、100℃で60分
乾燥して膜厚3μmの中間層を形成した。
【0046】 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体(商品名 SOLBIN A:日信化学(株)製:塩化ビニル樹脂成分92% 酢酸ビニル樹脂成分3% ビニルアルコール樹脂成分5%) 50部 アミノシラン処理された酸化チタン微粒子 50部 テトラヒドロフラン 900部 〈感光層〉以下に示す電荷発生物質、電荷輸送物質、シ
リコーンオイル、有機溶剤(塩化メチレン)をペイント
シェーカーにて1時間分散した後、結着樹脂を加えて十
分攪拌溶解し、さらに1時間分散して調製した塗布液を
用いて成膜し、100℃で60分乾燥して膜厚25μm
の単層型感光層を形成した。
【0047】 電荷発生物質 : X型無金属フタロシアニン 2部 正孔輸送物質 : 前記化学式1に示すスチルベン誘導体 65部 電子輸送物質 : 前記化学式2に示すベンゾキノン誘導体 28部 シリコーンオイル: KF−50 (信越化学工業(株)製) 0.1部 結着樹脂 : ビスフェノールZ 型ポリカーボネート樹脂 (パンライトTS2050:帝人化成(株)製)105部 塩化メチレン : 1000部 以上のように電子写真用感光体を作製した。 実施例6 実施例5で使用した中間層における結着樹脂を、塩化ビ
ニル樹脂成分90%、酢酸ビニル樹脂成分7%、アクリ
ル酸樹脂成分3%の共重合比である塩化ビニル−酢酸ビ
ニル−アクリル酸共重合体(商品名 SOLBIN M
F:日信化学(株)製)に替える他は実施例5と同様に
して感光体を作製した。 実施例7 実施例5で使用した中間層における結着樹脂を、塩化ビ
ニル樹脂成分94%、酢酸ビニル樹脂成分2%、ビニル
アルコール+マレイン酸樹脂成分4%の共重合比である
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール−マレイン
酸共重合体(商品名 SOLBIN MK6:日信化学
(株)製)に替える他は実施例5と同様にして感光体を
作製した。 実施例8 実施例5で使用した中間層における結着樹脂を、塩化ビ
ニル樹脂成分83%、酢酸ビニル樹脂成分4%、ヒドロ
キシアルキルアクリレート樹脂成分13%の共重合比で
ある塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシアルキルアク
リレート共重合体(商品名 SOLBIN MK6:日
信化学(株)製)に替える他は実施例5と同様にして感
光体を作製した。 比較例8 実施例5で使用した中間層における結着樹脂を、塩化ビ
ニル樹脂成分87%、酢酸ビニル樹脂成分13%の共重
合比である塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(商品名
SOLBIN C:日信化学(株)製)に替える他は実
施例5と同様に感光体を作製した。 比較例9 実施例5で使用した中間層における結着樹脂を、ポリビ
ニルブチラール(エスレックBM−2:積水化学(株)
製)に替える他は実施例5と同様に感光体を作製した。 比較例10 実施例5で使用した中間層における結着樹脂を、ポリエ
ステル(バイロン200:東洋紡(株)製)に替える他
は実施例5と同様に感光体を作製した。 比較例11 実施例5で使用した中間層における結着樹脂を、ポリア
リレート(U−100:ユニチカ(株)製)に替える他
は実施例5と同様に感光体を作製した。 比較例12 実施例5で使用した中間層における結着樹脂を、アルコ
ール可溶性ナイロン(アミラン CM8000:東レ
(株)製)、有機溶剤をメタノールに替える他は実施例
5と同様に感光体を作製した。 比較例13 実施例5で使用した感光層塗布液における有機溶剤を、
テトラヒドロフランに替える他は実施例5と同様に感光
体を作製した。
【0048】〔評価方法〕 〈接着性〉JIS K 5400 「塗料一般試験方
法」所載の碁盤目テープ試験法に準じて、感光層面に2
mm角の碁盤目状の傷をつけ、次に表面に幅24mmのセ
ロハン粘着テープ(ニチバン(株)製)を貼付し、その
上から消しゴムをあてて感光層にテープを完全に付着さ
せて、1〜2分後にこれを剥離することによって、感光
層の剥離度合いを下記基準で評価した。なお○は、実用
範囲にあることを示す。 ○:感光層が100〜65%残留 △:65〜35%残
留 ×:35〜0%残留 〈初期電気特性〉ドラム静電気特性試験機を用いて、2
3℃,50%RHの環境下で、暗所にて、表面電位を約
+600Vになるように帯電させ、次にハロゲンランプ
の光をフィルターにて780nmに分光して1.0μW
/cm2の単色光を5 秒間露光し、表面電位が半分(+30
0V)になるのに要する露光量を感度E1/2(μJ/cm2)
として求めた。
【0049】〈繰り返し特性〉レーザープリンターHL
−1060(ブラザー工業(株)製)を用いて、22
℃,48%RHの環境下で印字率約5 %の画像を1万枚
連続印刷した後の表面電位V0 (V),露光部電位V1
(V),感度E1/2(μJ/cm2) を測定して評価した。
【0050】〈画像欠陥〉塗工ムラによる画像欠陥をレ
ーザープリンターHL−1060(ブラザー工業(株)
製)を用いて、22℃,48%RHの環境下でハーフト
ーン画像を印刷し、印刷画像上の濃度ムラを評価した。
【0051】これらの評価結果を表1および表2に示
す。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】 上述の結果からわかるように、実施例1〜実施例8に示
す感光体は、いずれも全ての特性において良好な結果を
示すのに対し、比較例1〜比較例13に示す感光体は接
着性,初期電気特性,繰り返し特性,画像欠陥のいずれ
かの特性に問題があり、実用化には適さない。
【0054】
【発明の効果】この発明によれば導電性支持体上に中間
層と感光層を順次積層してなる電子写真用感光体におい
て、中間層は第一の樹脂成分である塩化ビニルと第二の
樹脂成分である組成比率が10重量%以下の酢酸ビニル
と第三の樹脂成分の共重合体を含み、感光層は電荷発生
物質と正孔輸送物質と電子輸送物質および結着樹脂を含
む単層型感光層であるので、中間層が導電性支持体と感
光層の両者に対し良好な接着性を示し、膜破損がなく耐
久性に優れた正帯電の積層型有機電子写真用感光体が得
られる。
【0055】さらに導電性支持体上に中間層と感光層を
順次積層してなる電子写真用感光体の製造方法におい
て、第一の樹脂成分である塩化ビニルと第二の樹脂成分
である組成比率が10重量%以下の酢酸ビニルと第三の
樹脂成分の共重合体をエーテル系溶剤もしくはケトン系
溶剤に分散,溶解した塗布液を用いて中間層を形成する
工程と、電荷発生物質と正孔輸送物質とアクセプタ性化
合物である電子輸送物質および結着樹脂をハロゲン化炭
化水素系有機溶剤に分散,溶解した塗布液を用いて感光
層を形成する工程を備えるので、感光層の形成工程に際
し、感光層塗布液中に中間層が浸漬されても中間層が溶
け出すことがなくて塗布ムラの発生が防止され、画像欠
陥のない正帯電の積層型有機電子写真用感光体を製造す
ることができる。
【0056】本発明における電子写真用感光体は、He
−Neレーザー,半導体レーザー(780nm,680
nm等の波長),発光ダイオードLED,ハロゲンラン
プ等の露光光源、コロトロン,スコロトロン等の非接触
帯電方式およびローラー,ブラシ等の接触帯電方式、さ
らには磁性一成分,非磁性一成分,二成分現像方式を具
備する各種複写機,プリンター,FAX等に適用され顕
著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係る電子写真用感光体の模
式的断面図
【図2】この発明の異なる実施例に係る電子写真用感光
体の模式的断面図
【符号の説明】
1 導電性基体 2 中間層 3 感光層 4 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大倉 健一 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 笠原 正彦 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA31 AA43 AA44 BA01 BB05 BB07 BB11 BB12 BB15 BB21 BB53 BB54 CA60 EA13 EA14 FA01 FA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に中間層と感光層を順次積
    層してなる電子写真用感光体において、中間層は第一の
    樹脂成分である塩化ビニルと第二の樹脂成分である組成
    比率が10重量%以下の酢酸ビニルと第三の樹脂成分の
    共重合体を含み、感光層は電荷発生物質と正孔輸送物質
    と電子輸送物質および結着樹脂を含む単層型感光層であ
    ることを特徴とする電子写真用感光体。
  2. 【請求項2】第三の樹脂成分はマレイン酸,アクリル
    酸,ビニルアルコール,ヒドロキシアルキルアクリレー
    トの群から選ばれる1種または2種である請求項1に記
    載の電子写真用感光体。
  3. 【請求項3】中間層は金属酸化物微粒子を含有する請求
    項1に記載の電子写真用感光体。
  4. 【請求項4】金属酸化物微粒子は酸化チタンである請求
    項3に記載の電子写真用感光体。
  5. 【請求項5】導電性支持体上に中間層と感光層を順次積
    層してなる電子写真用感光体の製造方法において、第一
    の樹脂成分である塩化ビニルと第二の樹脂成分である組
    成比率が10重量%以下の酢酸ビニルと第三の樹脂成分
    の共重合体をエーテル系溶剤もしくはケトン系溶剤に分
    散,溶解した塗布液を用いて中間層を形成する工程と、
    電荷発生物質と正孔輸送物質とアクセプタ性化合物であ
    る電子輸送物質および結着樹脂をハロゲン化炭化水素系
    有機溶剤に分散,溶解した塗布液を用いて感光層を形成
    する工程を備える請求項1,2,3または4に記載の電
    子写真用感光体の製造方法。
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