JP2004126579A - 画像形成部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポリアミドオーバーコート層を含む画像形成部材における消去を低減又は除去する。
【解決手段】
 基体と、その中に分散された電荷輸送材料を含む電荷輸送層と、下記の式Iを有するトリスアミノトリフェニル化合物を含むオーバーコート層とを備えた画像形成部材。
  【化1】
Figure 2004126579

(式中、R1、R2及びR3は、同じか又は異なっており、約1〜約15個の炭素を有するアルキル基である)
【選択図】 なし

Description

 本発明は、プリンタ、複写機、他の再生デバイス及びデジタル装置をはじめとする静電写真装置に有用な感光性部材又は光導電体に関する。特定の実施形態に於いて、本発明は消去制御添加剤を有する感光性部材に関する。実施形態において、この消去制御添加剤には、トリスアミノトリフェニル化合物が含まれる。実施形態に於いて、この消去制御添加剤は、より長い寿命、及び低い磨耗率を与え、消去が殆ど又は全くなく、公知の皮膜よりも厚く塗布することができる。
 消去は、その極端な耐磨耗性(バイアス帯電ロールで10nm/キロサイクル及びスコロトロン帯電で4nm/キロサイクル)のために、ポリアミドオーバーコートに於いて最も明らかであると思われる。その酸化表面は感知できるほど摩滅しないので、ポリアミドオーバーコートからの消去は、磨耗率がより大きいために光導電体表面が連続的に新しくなる(リフレッシュされる)ポリカーボネート電荷輸送層に於けるよりも明らかである。
 それ故、光受容体表面上のコロナ放出物(effluent)によって起こされる横方向電荷移動及びその結果生じるプリント欠陥を減少又はなくすことにより、ポリアミドがオーバーコートされた光受容体ドラム及びベルトにおける画質を保持するために、新規で改良された消去制御添加剤が必要である。更に、オーバーコート層を通過する正孔輸送を加速して、横方向電荷移動を除去又は減少させる、光受容体用のオーバーコートを提供することが望まれる。更に、1インチ(2.54cm)当たり300ドット以下のハーフトーン化された、高周波数のプリント特徴の保持を、A、B及びC帯域に於いて、2,000回を超える連続プリント(又は少なくとも8,000光受容体サイクル)の間維持することを可能にする、光受容体皮膜を提供することも望まれる。
 本発明の実施形態には、基体と、その中に分散された電荷輸送材料を含む電荷輸送層と、下記の式Iを有するトリスアミノトリフェニル化合物を含むオーバーコート層とを備える画像形成部材が含まれる。
Figure 2004126579
 式中、R1、R2及びR3は、同じか異なっており、約1〜約15個の炭素を有するアルキル基である。
 実施形態には、更に、基体と、その中に分散された電荷輸送材料を含む電荷輸送層と、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン、及び下記の式Iを有するトリスアミノトリフェニル化合物を含むオーバーコート層とを備える画像形成部材が含まれる。
Figure 2004126579
 式中、R1、R2及びR3は、同じか異なっており、約1〜約15個の炭素を有するアルキル基である。
 更に、実施形態には、記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、a)静電潜像をその上に受ける電荷保持表面を有する光受容体部材と、b)前記電荷保持表面に現像剤を付与して前記静電潜像を現像し電荷保持表面上に現像された画像を形成するための現像要素と、c)前記現像された画像を前記電荷保持表面から他の部材又はコピー基体へ転写する転写要素と、d)前記現像された画像を前記コピー基体へ定着させる定着部材とを備え、前記光受容体部材は、基体と、その中に分散された電荷輸送材料を含む電荷輸送層と、下記の式Iを有するトリスアミノトリフェニル化合物を含むオーバーコート層とを備え、前記電荷保持表面は前記オーバーコート層上にある画像形成装置が含まれる。
Figure 2004126579
 式中、R1、R2及びR3は、同じか異なっており、約1〜約15個の炭素を有するアルキル基である。
 本発明は、オーバーコートした光受容体ドラム及びベルトにおける画質を保持するための消去制御添加剤に関する。実施形態に於いて、この消去制御添加剤にはトリスアミノトリフェニル化合物が含まれる。
 図1を参照して、典型的な静電写真再生装置に於いて、コピーされるべき原本の光画像が、静電潜像の形で、感光性部材の上に記録され、潜像は、続いて、一般的にトナーと呼ばれる、検電器の(electroscopic)熱可塑性樹脂粒子の付着によって可視化される。さらに詳細には、光受容体10は、電源11から電圧が供給されている電気帯電器12によって、その表面上において帯電される。次いで、光受容体は、レーザー及び発光ダイオードのような光学システム又は画像入力装置13からの光に画像様に露光されて、その上に静電潜像を形成する。一般的に、静電潜像は、現像剤ステーション14からの現像剤混合物を、この静電潜像と接触させることによって現像される。現像は、磁気ブラシ、パウダークラウド又は他の公知の現像方法の使用によって実施することができる。
 トナー粒子が光導電性表面上に画像の形状に置かれた後、これらは、圧力転写又は静電転写であってよい転写手段15により、コピーシート16に転写される。実施形態に於いて、現像された画像を中間転写部材に転写し、続いてコピーシートに転写することができる。
 現像された画像の転写が完結した後、コピーシート16は、定着ロール及び圧力ロールとして図1に示されている、定着ステーション19の方に前進し、そこで、コピーシート16が定着部材20と圧力部材21との間を通過することによって、現像された画像はコピーシート16に定着され、それによって永久画像を形成する。定着は、圧力ローラと圧力接触状態にある定着ベルト、圧力ベルトと接触状態にある定着ローラ又は他の同様のシステムのような他の定着部材によって達成することができる。光受容体10は、転写に続いて、クリーニングステーション17に進み、そこで、光受容体10上に残留しているトナーがすべて、ブレード22(図1に示す)、ブラシ又は他のクリーニング装置の使用によって、そこから取り除かれる。
 電子写真画像形成部材は、当該技術分野で周知である。電子写真画像形成部材は、あらゆる適切な技術により製造することができる。図2を参照すると、典型的に、可撓性の又は硬質基体1に、導電性表面又は皮膜2が設けられる。
 基体は、不透明又は実質的に透明であってよく、必要な機械的特性を有するあらゆる適切な材料を含んでいてよい。従って、基体は、無機又は有機組成物のような非導電性材料又は導電性材料の層を含んでいてよい。非導電性材料としては、薄いウエブのような可撓性であるポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタン等をはじめとする、この目的に公知である種々の樹脂を使用することができる。導電性基体は、あらゆる金属、例えば、アルミニウム、ニッケル、鋼、銅等又はカーボン、金属粉末等のような導電性物質が充填された上記のようなポリマー材料又は有機導電性材料であってよい。電気的に絶縁性又は導電性の基体は、無端可撓性ベルト、ウエブ、硬質シリンダー、シート等の形態であってよい。基体層の厚さは、所望の強度及び経済的考慮事項を含む非常に多数の要因に依る。従って、ドラムに対しては、この層は、例えば、多センチメートルまでの相当な厚さのもの又は1ミリメートルよりも薄い最小厚さのものであってよい。同様に、可撓性ベルトは、最終電子写真デバイスに悪影響がない限り、相当な厚さ、例えば、約250マイクロメートルのもの又は50マイクロメートルよりも薄い最小厚さのものであってよい。
 基体層が導電性でない実施形態に於いて、その表面を、導電性皮膜2によって導電性にすることができる。この導電性皮膜は、光学的透明性、所望の可撓性及び経済的要因に依って、かなり広範囲に亘って厚さを変化させることができる。従って、可撓性光応答性画像形成デバイスに対しては、導電性皮膜の厚さは、導電率、可撓性及び光透過率の最適な組合せを得るために、約20オングストローム〜約750オングストローム又は約100オングストローム〜約200オングストロームであってよい。可撓性導電性皮膜は、例えば、真空蒸着技術又は電析のようなあらゆる適切な被覆技術によって基体上に形成された、導電性金属層であってよい。代表的な金属としては、アルミニウム、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、バナジウム及びハフニウム、チタン、ニッケル、ステンレススチール、クロム、タングステン、モリブデン等が挙げられる。
 任意の正孔ブロッキング(hole blocking)層3を、基体1又は皮膜上に設けることができる。隣接する光導電性層8(又は電子写真画像形成層8)と下側の基体1の導電性表面2との間に、正孔に対する電子バリヤーを形成することができるあらゆる適切な従来のブロッキング層を使用することができる。
 任意の接着剤層4を、正孔ブロッキング層3の上に設けることができる。当該技術分野で周知のあらゆる適切な接着剤層を使用することができる。代表的な接着剤層材料には、例えば、ポリエステル、ポリウレタン等が含まれる。満足できる結果は、約0.05マイクロメートル(500オングストローム)〜約0.3マイクロメートル(3,000オングストローム)の接着剤層厚さで達成できる。接着剤層被覆混合物を正孔ブロッキング層に付与するための従来の技術には、スプレー、ディップコーティング、ロールコーティング、ワイヤ巻き付けロッドコーティング、グラビアコーティング、バード(Bird)アプリケーターコーティング等が含まれる。置かれた皮膜の乾燥は、オーブン乾燥、赤外線乾燥、空気乾燥等のようなあらゆる適切な従来の技術によって実施することができる。
 少なくとも1個の電子写真画像形成層8が、接着剤層4、ブロッキング層3又は基体1の上に形成される。電子写真画像形成層8は、当該技術分野で周知であるように電荷発生機能及び電荷輸送機能の両方を発揮する単層(図2に於ける7)であってよく、あるいは電荷発生層5及び電荷輸送層6のような複数の層を備えていてもよい。
 電荷発生層5は、導電性表面上に又は基体1と電荷発生層5との間の他の表面上に設けることができる。電荷ブロッキング層又は正孔ブロッキング層3は、電荷発生層5を設ける前に、任意に導電性表面上に設けることができる。所望により、接着剤層4を、電荷ブロッキング層又は正孔ブロッキング層3と電荷発生層5との間に使用することができる。通常、電荷発生層5はブロッキング層3の上に設けられ、電荷輸送層6は電荷発生層5の上に形成される。この構造は、電荷輸送層6の上又は下に電荷発生層5を有していてよい。
 電荷発生層は、蒸着又は析出によって作製された、セレン、セレンと、ヒ素、テルル、ゲルマニウム等との合金、水素化アモルファスケイ素、及びケイ素と、ゲルマニウム、炭素、酸素、窒素等との化合物のアモルファスフィルムを含んでいてもよい。電荷発生層には、また、フィルム形成ポリマーバインダー中に分散され、溶媒塗布技術によって作製された、結晶性セレン及びその合金といった無機顔料;第II〜VI族化合物;並びにキナクリドン、ジブロモアンタントロン顔料、ペリレン及びペリノンジアミンのような多環式顔料、多核芳香族キノン、ビス−、トリス−及びテトラキス−アゾを含むアゾ顔料等のような有機顔料が含まれてもよい。
 フタロシアニンは、赤外露光システムを使用するレーザープリンタで使用するための光発生材料として使用されてきた。低コスト半導体レーザーダイオード露光デバイスに露光される光受容体については赤外感度が必要である。フタロシアニンの吸収スペクトル及び感光性はこの化合物の中心金属原子に依る。多数の金属フタロシアニンが報告されており、これには、オキシバナジウムフタロシアニン、クロロアルミニウムフタロシアニン、銅フタロシアニン、オキシチタンフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、マグネシウムフタロシアニン及び無金属フタロシアニンが含まれる。フタロシアニンは、多くの結晶形で存在し、そして光発生に強い影響を有する。
 あらゆる適切なポリマー性フィルム形成バインダー材料を、電荷発生(光発生)バインダー層中のマトリックスとして使用することができる。代表的なポリマー性フィルム形成材料には、例えば、米国特許第3,121,006(その全部の開示が、本明細書の記載の一部として援用される)に記載されているものが含まれる。具体的には、代表的な有機ポリマー性フィルム形成バインダーには、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアリールエーテル、ポリアリールスルホン、ポリブタジエン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ酢酸ビニル、ポリシロキサン、ポリアクリレート、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ポリイミド、アミノ樹脂、フェニレンオキサイド樹脂、テレフタル酸樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリスチレン及びアクリロニトリルコポリマー、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル及び酢酸ビニルコポリマー、アクリレートコポリマー、アルキド樹脂、セルロース系フィルム形成剤、ポリ(アミドイミド)、スチレンブタジエンコポリマー、塩化ビニリデン−塩化ビニルコポリマー、酢酸ビニル−塩化ビニリデンコポリマー、スチレン−アルキド樹脂、ポリビニルカルバゾール等のような熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂が含まれる。これらのポリマーは、ブロック、ランダム又は交互コポリマーであってよい。
 光発生組成物又は顔料は、種々の量で樹脂性バインダー組成物中に存在する。しかしながら、一般的に、約5体積パーセント〜約90体積パーセントの光発生顔料が、約10体積パーセント〜約95体積パーセントの樹脂性バインダー中に分散されているか又は約20体積パーセント〜約30体積パーセントの光発生顔料が、約70体積パーセント〜約80体積パーセントの樹脂性バインダー組成物中に分散される。一つの実施形態に於いて、約8体積パーセントの光発生顔料が、約92体積パーセントの樹脂性バインダー組成物中に分散される。この光発生層は、また、バインダーが存在しない真空昇華により作製することができる。
 電荷輸送層6には、ポリカーボネートのようなフィルム形成電気的不活性ポリマー中に、溶解又は分子分散された電荷輸送小分子22が含まれていてよい。本明細書で使用されるように、「溶解された」という用語は、本明細書に於いて、小分子がポリマー中に溶解して、均一相を形成している溶液を形成することとして定義される。本明細書で使用される「分子分散された」という表現は、電荷輸送小分子が分子スケールでポリマー中に分散されている、ポリマー中に分散された電荷輸送小分子として定義される。あらゆる適切な電荷輸送性又は電気的に活性の小分子を、本発明の電荷輸送層中に使用することができる。電荷輸送「小分子」という表現は、本明細書に於いて、輸送層中で光発生した遊離電荷が、輸送層を横断して輸送されることを可能にするモノマーとして定義される。代表的な電荷輸送小分子には、例えば、1−フェニル−3−(4’−ジエチルアミノスチリル)−5−(4”−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリンのようなピラゾリン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミンのようなジアミン、N−フェニル−N−メチル−3−(9−エチル)カルバジルヒドラゾン及び4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,2−ジフェニルヒドラゾンのようなヒドラゾン並びに2,5−ビス(4−N,N’−ジエチルアミノフェニル)−1,2,4−オキサジアゾールのようなオキサジアゾール、スチルベン等が含まれる。しかしながら、高い処理量での機械内のサイクルアップ(cycle−up)を回避するために、電荷輸送層は、ジ又はトリアミノ−トリフェニルメタンを実質的に含有してはならない(約2パーセント未満)。前記のように、適切な電気的活性小分子電荷輸送化合物は、電気的に不活性のポリマー性フィルム形成材料中に溶解又は分子分散される。高い効率で顔料から電荷発生層への正孔の注入を可能にし、それらを、非常に短い通過時間で電荷輸送層を横断して輸送する、小分子電荷輸送化合物は、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミンである。所望により、電荷輸送層中の電荷輸送材料には、ポリマー性電荷輸送材料又は小分子電荷輸送材料とポリマー性電荷輸送材料との組合せが含まれていてよい。
 オーバーコート層を付与するために使用されるアルコール溶媒に不溶性のあらゆる適切な電気的に不活性の樹脂バインダーを、本発明の電荷輸送層中に使用することができる。代表的な不活性樹脂バインダーには、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル、ポリアリーレート、ポリアクリレート、ポリエーテル、ポリスルホン等が含まれる。分子量は、例えば、約20,000から約150,000まで変化してよい。バインダーとしては、ポリ(4,4’−イソプロピリデン−ジフェニレン)カーボネート(ビスフェノール−A−ポリカーボネートとも呼ばれる)、ポリ(4,4’−シクロヘキシリディンジフェニレン)カーボネート(ビスフェノール−Z−ポリカーボネートとも呼ばれる)、ポリ(4,4’−イソプロピリデン−3,3’−ジメチルジフェニル)カーボネート(ビスフェノール−C−ポリカーボネートとも呼ばれる)等のポリカーボネートが挙げられる。また、あらゆる適切な電荷輸送ポリマーを、本発明の電荷輸送層中に使用することもできる。この電荷輸送ポリマーは、本発明のオーバーコート層を付与するために使用されるアルコール溶媒に不溶性でなくてはならない。これらの電気的に活性の電荷輸送ポリマー材料は、電荷発生材料からの光発生した正孔の注入を助けることができなくてはならず、またそこを通過するこれらの正孔の輸送を可能にできなくてはならない。
 一般的に、電荷輸送層の厚さは、約10〜約50マイクロメートルであるが、この範囲外の厚さを使用することもできる。正孔輸送層は、正孔輸送層上に置かれた静電荷が、照明が存在しないときには、その上に静電潜像が形成されたり保持されるのを防止するのに十分な速度では伝導されない程度まで、絶縁体でなくてはならない。一般的に、正孔輸送層の厚さの電荷発生層の厚さに対する比は、約2:1〜200:1に維持することができ、400:1のように大きくできる場合もある。電荷輸送層は、意図される用途の領域内で可視光又は放射線に対して実質的に非吸収性であるが、電荷輸送層が、光導電層、即ち、電荷発生層からの光発生した正孔の注入を可能にし、これらの正孔がそれ自体を通って輸送されることを可能にして活性層の表面上の表面電荷を選択的に放電させる点で、電気的に「活性」である。
 実施形態に於いて、オーバーコートは電荷発生層の上に被覆される。実施形態に於いて、ポリアミド樹脂が、オーバーコート層の樹脂として使用される。実施形態に於いて、そのポリアミドはアルコール可溶性ポリアミドである。実施形態に於いて、そのポリアミドには、メトキシ、エトキシ及びヒドロキシ側鎖基からなる群から選択された側鎖基が含まれる。実施形態に於いて、その側鎖基はメチレンメトキシ側鎖基である。実施形態に於いて、ポリアミドは、下記の一般式IIIを有する。
Figure 2004126579
 式中、R1、R2及びR3は、メチル、エチル、プロピル、ブチル等のような、約1〜約15個の炭素又は約1〜約10個の炭素又は約1〜約5個の炭素を有するアルキル基であり、nは、約50〜約1,000又は約150〜約500又は約270の数である。本発明に使用するのに適している代表的な市販のアルコール可溶性ポリアミドポリマーには、大日本インキ社から商品名ルッカミド(LUCKAMIDE)(登録商標)5003で販売されているもの、共に東レ社からナイロン(登録商標)8、CM4000(登録商標)及びCM8000(登録商標)で販売されているもの及びSorenson及びCampbell著、「ポリマー化学の製造方法(Preparative Methods of Polymer Chemistry)」、第2版、第76頁、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ社(John Wiley&Sons,Inc.)、1968年刊に記載されている方法に従って製造されたもののような他のポリアミド並びにこれらの混合物が含まれる。実施形態に於いて、このポリアミドは、N−メトキシメチル、N−エトキシメチル及びN−ヒドロキシメチル側鎖基を含む、メトキシ、エトキシ及びヒドロキシ基を有する。
 ポリアミドは、オーバーコート中に、全固体の約20〜約90重量パーセント又は約40〜約60重量パーセントの量で存在する。
 消去制御剤(図2に於ける9及び/又は18)はオーバーコート層中に存在する。消去は、光受容体表面の導電率を増加させる、コロトロン又はバイアス帯電ロール(BCR)放出物の酸化影響に起因して起こり得る。本発明の消去制御剤は、この導電率変化を最小にする。幾つかの正孔輸送組成物で有効であった公知の消去制御剤の種類には、ビス−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−フェニルメタン等のような窒素含有置換基を有するトリフェニルメタンが含まれる。他の消去制御剤には、例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン等のようなヒンダードフェノールが含まれる。
 しかしながら、上記の消去制御剤は、ポリアミド系の正孔輸送層と共に使用したときの有効な消去制御を考慮していない。この問題は、帯電コロトロンを使用する高速機内で光受容体を使用し且つ高度に耐磨耗性の層が導電性酸化種の蓄積を可能にするとき増大する。イルガノックス(IRGANOX)1010、BHT、BDETPM、DHTPM等が、アリールアミド電荷輸送種と共に電荷輸送層に添加されてきた。しかしながら、ポリアミドオーバーコートの場合、これらの公知の消去制御添加剤は不適切であることが証明された。消去は、その極端な耐磨耗性(BCRで10nm/キロサイクル及びスコロトロン帯電で4nm/キロサイクル)のために、ポリアミドオーバーコートに於いて最も明らかである。その酸化表面は感知できるほど磨耗しないので、ポリアミドオーバーコートからの消去は、ポリカーボネート電荷輸送層に於けるよりも明らかであり、ポリカーボネート電荷輸送層では、磨耗率がより大きいために光導電体表面が連続的に新しくなる。
 新規な消去制御剤は外層に添加することができる。実施形態に於いて、この消去制御剤はトリスアミノトリフェニル化合物である。トリスアミノトリフェニル化合物としては、下記の式Iを有する物が挙げられる。
Figure 2004126579
 式中、R1、R2及びR3は、同じでも異なっていてもよく、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル等のような、約1〜約25個の炭素又は約1〜約10個の炭素又は約1〜約5個の炭素を有するアルキル基であってよい。
 他の実施形態に於いて、トリスアミノトリフェニル化合物は、ジ(4−N,N−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−N,N−ジエチルアミノフェニル(TEA−TPM)であり、下記の式IIを有する。
Figure 2004126579
 消去制御トリスアミノトリフェニル化合物は、ポリアミドオーバーコートに、全固体の約5〜約40重量パーセント又は約10〜約30重量パーセント又は約15〜約20重量パーセントの量で存在していてよい。
 第二消去制御剤22又は電荷制御剤22が、トリスアミノトリフェニル化合物に加えて、外側オーバーコート層内に存在していてよい。例として、DHTBD、DHTPM、TPM、BDETMP、BHT、I−1010等のような、前記の消去制御剤が含まれる。この電荷輸送分子又は第二消去制御剤は、オーバーコート層中に、全固体の約50〜約99重量パーセント又は約60〜約90重量パーセント又は約70〜約80重量パーセントの量で存在している。
 ポリアミドのようなポリマーの架橋を促進し、それにより強い結合を与えるために、架橋剤をオーバーコートと組み合わせて使用することができる。適切な架橋剤の例には、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸、リン酸、硫酸等及びこれらの混合物が含まれる。実施形態に於いて、架橋剤はシュウ酸である。架橋剤は、全ポリマー含有量の約1〜約20重量パーセント又は約5〜約10重量パーセント又は約8〜約9重量パーセントの量で使用することができる。
 選択された連続オーバーコート層の厚さは、使用されるシステム内の帯電(例えば、バイアス帯電ロール)、クリーニング(例えば、ブレード又はウエブ)、現像(例えば、ブラシ)、転写(例えば、バイアス転写ロール)等の摩損性に依存し、約10マイクロメートル以下の範囲内であってよい。実施形態に於いて、この厚さは、約1マイクロメートル〜約5マイクロメートルである。オーバーコート層被覆混合物を混合し、その後、電荷発生層に付与するために、あらゆる適切な従来の技術を使用することができる。代表的な付与(塗布)技術には、スプレー、ディップコーティング、ロールコーティング、ワイヤ巻き付けロッドコーティング等が含まれる。置かれた皮膜の乾燥は、オーブン乾燥、赤外線乾燥、空気乾燥等のようなあらゆる適切な従来の技術によって実施することができる。本発明の乾燥したオーバーコートは、画像形成の間に正孔を輸送し、高すぎる遊離キャリヤー濃度を有さないであろう。オーバーコートの遊離キャリヤー濃度は、暗減衰を増加させる。実施形態に於いて、オーバーコート層の暗減衰は、オーバーコートしていないデバイスのものとほぼ同じにすべきである。
[比較例1]
 公知の消去制御添加剤を使用する光受容体外側皮膜
 電荷ブロッキング層を、3cmの直径及び31cmの長さを有する17個のアルミニウムドラムの粗い表面上に、ディップコーティングによる塗布することによって、電子写真画像形成部材を製造した。このブロッキング層被覆混合物は、92重量パーセントの、ブタノール、メタノール及び水溶媒混合物中に溶解させた8重量パーセントのポリアミド(ナイロン6)の溶液であった。ブタノール、メタノール及び水混合物の割合は、それぞれ55、36及び9重量パーセントであった。この皮膜を、約30cm/分の被覆浴引き出し(withdrawal)速度で塗布した。強制空気オーブン内で乾燥させた後、各ブロッキング層は1.5マイクロメートルの厚さを有していた。乾燥したブロッキング層を、2.5重量パーセントのヒドロキシルガリウムフタロシアニン顔料粒子、2.5重量パーセントのポリビニルブチラールフィルム形成ポリマー及び95重量パーセントのシクロヘキサノン溶媒を含有する電荷発生層で被覆した。この皮膜は、約30cm/分の被覆浴引き出し速度で塗布した。強制空気オーブン内で乾燥させた後、各電荷発生層は0.2マイクロメートルの厚さを有していた。続いて、ドラムを、ポリカーボネートバインダー(PcZ400)中に分散させたN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1;−ビフェニル−4,4’−ジアミンを含有する電荷輸送層で被覆した。電荷輸送被覆混合物は、8重量パーセントのN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1;−ビフェニル−4,4’−ジアミン、12重量パーセントのバインダー及び80重量パーセントのモノクロロベンゼン溶媒からなっていた。各輸送層の乾燥した厚さは20マイクロメートルであった。
[比較例2]
 例1からの1個のドラムを、保護層被覆溶液でオーバーコートした。その組成物は下記のようにして製造した。0.7グラムのメトキシメチル基含有ポリアミド(大日本インキ社から入手可能なルッカミド(登録商標)5003)、0.3グラムのエルバミド(ELVAMIDE)(登録商標)8063(イー・アイ・デュポン社(E.I.Dupont)から入手可能)、メタノール(3.5グラム)及び1−プロパノール(3.5グラム)を、2オンス(約60ml)の琥珀色ボトル内で全部一緒にし、約60℃の水浴中で磁気攪拌しながら加温した。溶液が30分以内に生じた。次いで、この溶液を25℃に冷却させた。次に、0.08グラムのシュウ酸を添加し、この混合物を40℃に加温した。続いて、0.9グラムのN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(DHTPD)を添加し、完全な溶液が形成されるまで攪拌した。0.08グラムのサイメル(Cymel)(登録商標)303(サイテック・インダストリーズ社(Cytec Industries Inc.)から入手可能なヘキサメトキシメチルメラミン)及び0.2グラムのビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−4−メトキシフェニルメタン及び1グラムのテトラヒドロフランを含有する別の溶液を形成させ、ポリマー溶液に添加した。この溶液を一晩放置して、熟成した粘度特性を確実にした。
 6マイクロメートル厚さのオーバーコートを、ディップコーティング装置内で250ミリメートル/分の引っ張り速度で塗布した。オーバーコートされたドラムを120℃で35分間乾燥させた。この光受容体を、ゼロックス・ドキュカラー(Xerox Docucolor)12/50コピー機内で、4000回連続プリントについてプリント試験した。オーバーコートによって起こされたプリント消去に起因する画像鮮鋭度及びカラー強度に於ける顕著な減少があった。前記の例Aのオーバーコートしないドラム及び例Bのオーバーコートしたドラムを、帯電用バイアス帯電ロールを含む磨耗フィクスチャー(fixture)内で試験した。磨耗は、ナノメートル/回転のキロサイクル(nm/Kc)に換算して計算した。校正標準の再現性は、約+−0.2nm/Kcであった。例Aのオーバーコートを有しないドラムの磨耗は、80nm/Kcよりも大きかった。例Bのオーバーコートしたドラムの磨耗は、約20nm/Kcであった。
[比較例3]
 比較例1からの1個のドラムを、下記の置き換えを行った以外は、比較例2で製造した保護層被覆溶液でオーバーコートした。
 0.9グラムの代わりに、0.8グラムの量のN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(DHTPD)を使用した。0.2グラムのビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−4−メトキシフェニルメタンを、0.2グラムのテトラキス[メチレン(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタン(イルガノックス(Irganox)1010)で置き換えた。このドラムを、比較例2に従って試験した。その磨耗速度(率)は約33nm/Kcであった。
[比較例4]
 比較例1からの1個のドラムを、下記の置き換えを行った以外は、比較例2で製造した保護層被覆溶液でオーバーコートした。
 0.2グラムのビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−4−メトキシフェニルメタンを、0.2グラムの量のブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)で置き換えた。このドラムを、比較例2に従って試験した。その磨耗速度(率)は約20nm/Kcであった。
[比較例5]
 比較例1からの1個のドラムを、下記の置き換えを行った以外は、比較例2で製造した保護層被覆溶液でオーバーコートした。
 0.2グラムのビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−4−メトキシフェニルメタンを、0.2グラムの量のペリレンビスイミド顔料入り粒子で置き換えた。このドラムを、比較例2に従って試験した。その磨耗速度(率)は約10nm/Kcであった。
[比較例6]
 公知の消去制御添加剤を使用するこれらの比較オーバーコート溶液の組成を、表1に記載する。これらの対応する磨耗速度(率)を表2に記載する。表1中のすべての値は、グラムで表す。
Figure 2004126579
Figure 2004126579
 上記の結果から、DHTPDのような公知の電荷輸送材料と組み合わせたポリアミドの混合物の使用により、消去が起こったことが明らかである。更に、公知の消去制御添加剤は、ポリアミドオーバーコートに対してこのようなプリント消去を防止できない。
 下記の実施例は、本発明の実施形態のオーバーコートされた組成物を記載する。これらは、TEA−TPMの異なった濃度及び/又は異なったバインダー比で製造した。
[実施例7]
 消去制御添加剤としてTEA−TPMを使用する光受容体外側皮膜
 約0.8グラムのルッカミド(登録商標)5003(大日本インキ社から入手可能)及び0.2グラムのエルバミド(登録商標)8063(イー・アイ・デュポン社から入手可能)、メタノール(3.5グラム)及び1−プロパノール(3.5グラム)の量を、2オンス(約60ml)の琥珀色ボトル内で一緒にし、約60℃の水浴中で磁気攪拌しながら加温した。溶液が30分以内に生じ、次いで、これを25℃に冷却させた。0.08グラムの量のシュウ酸を添加し、この混合物を40℃に加温した。続いて、0.9グラムのN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(DHTPD)を添加し、完全な溶液が形成されるまで攪拌した。0.08グラムのサイメル(登録商標)303(サイテック・インダストリーズ社から入手可能なヘキサメトキシメチルメラミン)及び0.2グラムのビス(4−N,N−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−4−N,N−ジエチルアミノフェニルメタン(TEA−TPM)及び1グラムのテトラヒドロフランを含有する別の溶液を形成させ、次いでポリマー溶液に添加した。この溶液を一晩放置して、熟成した粘度特性を確実にした。
[実施例8]
 下記の置き換えを行った以外は、例6に記載した手順を繰り返した。
 0.8グラムのルッカミド(登録商標)5003及び0.2グラムのエルバミド(登録商標)を、それぞれ、0.85グラム及び0.15グラムの量に置き換えた。0.9グラムのDHTPDを、0.8グラムのDHTPDの量に置き換えた。
[実施例9]
 下記の置き換えを行った以外は、例6に記載した手順を繰り返した。
 0.8グラムのルッカミド(登録商標)5003及び0.2グラムのエルバミド(登録商標)を、それぞれ、1.0グラム及び0.3グラムの量に置き換えた。0.9グラムのDHTPDを、0.8グラムのDHTPDの量に置き換えた。
[実施例10]
 下記の置き換えを行った以外は、例6に記載した手順を繰り返した。
 0.3グラムのルッカミド(登録商標)5003及び0.2グラムのエルバミド(登録商標)を、それぞれ、0.7グラム及び0.3グラムの量に置き換えた。0.08グラムのシュウ酸を、0.1グラムの量に置き換えた。
[実施例11]
 下記の置き換えを行った以外は、例6に記載した手順を繰り返した。
 0.3グラムのルッカミド(登録商標)5003及び0.2グラムのエルバミド(登録商標)を、それぞれ、0.7グラム及び0.3グラムの量に置き換えた。0.08グラムのシュウ酸を、0.9グラムの量に置き換えた。
[実施例12]
 下記の置き換えを行った以外は、例6に記載した手順を繰り返した。
 0.3グラムのルッカミド(登録商標)5003及び0.2グラムのエルバミド(登録商標)を、それぞれ、0.7グラム及び0.3グラムの量に置き換えた。0.9グラムのDHTPDを、0.8グラムのDHTPDの量に置き換えた。
[実施例13]
 下記の置き換えを行った以外は、例6に記載した手順を繰り返した。
 0.3グラムのルッカミド(登録商標)5003及び0.2グラムのエルバミド(登録商標)を、それぞれ、0.7グラム及び0.3グラムの量に置き換えた。0.2グラムのTEA−TPDを、0.1グラムのTEA−TPDの量に置き換えた。
[実施例14]
 下記の置き換えを行った以外は、例6に記載した手順を繰り返した。
 0.3グラムのルッカミド(登録商標)5003及び0.2グラムのエルバミド(登録商標)を、それぞれ、0.7グラム及び0.3グラムの量に置き換えた。0.08グラムのシュウ酸を、1グラムのシュウ酸の量に置き換えた。
[実施例15]
 下記の置き換えを行った以外は、例6に記載した手順を繰り返した。
 0.3グラムのルッカミド(登録商標)5003及び0.2グラムのエルバミド(登録商標)を、それぞれ、0.7グラム及び0.3グラムの量に置き換えた。
[実施例16]
 下記の置き換えを行った以外は、例6に記載した手順を繰り返した。
 0.3グラムのルッカミド(登録商標)5003及び0.2グラムのエルバミド(登録商標)を、それぞれ、0.7グラム及び0.3グラムの量に置き換えた。0.2グラムのTEA−TPMを、0.15グラムのTEA−TPMの量に置き換えた。
[実施例17]
 下記の置き換えを行った以外は、例6に記載した手順を繰り返した。
 0.3グラムのルッカミド(登録商標)5003及び0.2グラムのエルバミド(登録商標)を、それぞれ、0.7グラム及び0.3グラムの量に置き換えた。0.2グラムのTEA−TPMを、0.1グラムのTEA−TPMの量に置き換えた。0.1グラムの量のビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタンBDETPMもTEA−TPMに添加した。
[実施例18]
 実施例7〜17から製造した配合物(表3に記載した)を、比較例1から製造した12個の光受容体ドラムの上にオーバーコートした。これらは全て、ディップコーティング装置内で、250ミリメートル/分の引っ張り速度で塗布して、各ドラムについて6マイクロメートルの乾燥厚さを得た。これらのオーバーコートしたドラムを、120℃で35分間乾燥させた。これらを、ゼロックス・ドキュカラー12/50コピー機内で、4,000回連続プリントについてプリント試験した。プリント試験は、3種の異なった環境帯域、例えば、A帯域(熱くて高湿度)、B帯域(室温条件)及びC帯域(冷たくて乾燥)内で実施した。画像鮮鋭度及びカラー強度に於ける顕著な低下がなく、そしてオーバーコートに起因するバックグラウンド又はプリント欠陥を伴う他の問題点はなかった。300dpi及び600dpiプリント解像度は、4,000回連続プリントの間保持された。次いで、これらのドラムを、帯電用バイアス帯電ロールを含む磨耗フィクスチャー内で試験した。これらの磨耗速度(率)を表4に記載する。
Figure 2004126579
Figure 2004126579
 上記の結果は、消去制御添加剤としてのTEA−TPM化合物の使用により、プリント消去が減少又は除去されることを示している。オーバーコートされた光受容体ドラム及びベルトに於ける画質は、光受容体表面上のコロナ放出物により起こる横方向電荷移動及びその結果のプリント欠陥を減少又は除去することにより改良することができる。実施形態に於いて、TEA−TPM化合物を使用するオーバーコートは、オーバーコート層を通過する正孔輸送を加速して、横方向電荷移動を除去又は減少する。実施形態に於いて、TEA−TPM化合物を使用する光受容体皮膜は、1インチ(2.54cm)当たり300ドット以下のハーフトナー及び高周波数プリント特徴の保持を、A、B及びC帯域に於いて、2000回を超える連続プリント(又は少なくとも8,000光受容体サイクル)の間維持することを可能にする。
光受容体部材を使用する一般的な静電写真装置の例示である。 種々の層を示す光受容体の実施形態の例示である。
符号の説明
 1 基体
 2 導電性表面又は皮膜
 3 正孔ブロッキング層
 4 接着剤層
 5 電荷発生層
 6 電荷移動層
 8 電子写真画像形成層
 9 消去制御剤
 10 光受容体
 11 電源
 12 電気チャージャー
 13 画像入力装置
 14 現像剤ステーション
 15 転写手段
 16 コピーシート
 17 クリーニングステーション
 18 消去制御剤
 19 定着ステーション
 20 定着部材
 21 圧力部材
 22 電荷移動小分子

Claims (3)

  1.  基体と、その中に分散された電荷輸送材料を含む電荷輸送層と、下記の式Iを有するトリスアミノトリフェニル化合物を含むオーバーコート層とを備えた画像形成部材。
    Figure 2004126579
    (式中、R1、R2及びR3は、同じか又は異なっており、約1〜約15個の炭素を有するアルキル基である)
  2.  R1が、約1〜約10個の炭素を有するアルキル基である、請求項1記載の画像形成部材。
  3.  R2が、約1〜約10個の炭素を有するアルキル基である、請求項1記載の画像形成部材。

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