JP2002040688A - 電子写真用感光体およびそれを用いる画像形成装置 - Google Patents

電子写真用感光体およびそれを用いる画像形成装置

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JP2002040688A
JP2002040688A JP2000340833A JP2000340833A JP2002040688A JP 2002040688 A JP2002040688 A JP 2002040688A JP 2000340833 A JP2000340833 A JP 2000340833A JP 2000340833 A JP2000340833 A JP 2000340833A JP 2002040688 A JP2002040688 A JP 2002040688A
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Koichi Toriyama
幸一 鳥山
Arihiko Kawahara
在彦 川原
幹男 ▲角▼井
Mikio Kadoi
Rikiya Matsuo
力也 松尾
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電荷輸送層の樹脂中でトリアリールアミン化
合物の結晶化が起こらず、残留電位が低く、環境安定
性、耐摩耗性に優れた安価な電子写真用感光体およびそ
れを用いる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 導電性の基板上に、フタロシアニン化合
物を含有する電荷発生層と、下記一般式(I)で示され
るトリアリールアミン化合物、下記一般式(II)で示
されるトリアリールアミン化合物、およびバインダ樹脂
を含有する電荷輸送層とから成る感光層とを有する。 【化17】 【化18】 (式中、R1は、水素原子、アルキル基、アルコキシ
基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、または置
換アミノ基を表す。R2は、アルキル基、アルコキシ
基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、または置
換アミノ基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性基体上に電
荷発生層と電荷輸送層とが積層された機能分離型の電子
写真用感光体、および該感光体を用いる画像形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真用感光体は、材料選択の
自由度から感光体特性を様々に設計できるなどの理由か
ら、有機光導電材料を用いた有機電子写真用感光体が数
多く提案されて実用化されている。
【0003】有機電子写真用感光体の感光層は、主とし
て有機光導電材料を樹脂に分散させた層からなる。層構
造としては、たとえば電荷発生材料を樹脂に分散させた
電荷発生層と電荷輸送材料を樹脂に分散させた電荷輸送
層とを積層させた構造、ならびに、電荷発生材料および
電荷輸送材料を樹脂に分散させた単層構造などが数多く
提案されている。特に、感光層として電荷発生層の上に
電荷輸送層を積層させた機能分離型の感光体は、電子写
真特性および耐久性にすぐれ、広く実用化されている。
【0004】種々の電荷発生材料および電荷輸送材料が
提案されている。たとえば電荷発生材料としては、多環
キノン顔料、ペリレン顔料、ビスイミダゾール顔料、キ
ナクリドン顔料、フタロシアニン顔料、モノアゾ顔料、
ビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ポリアゾ顔料などが知
られている。電荷輸送材料としては、アミノ系化合物、
ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化
合物、オキサジアゾール化合物、トリアリールアミン化
合物、スチルベン化合物、カルバゾール化合物などが知
られている。
【0005】前記電荷輸送材料において、特にトリアリ
ールアミン化合物は、ホール移動度が高く、材料原価お
よび製造原価が安価なことが知られ、特開平5−150
475号公報には、長期繰返し安定性のために2種のト
リアリールアミン化合物を特定の割合で含有することが
提案されている。
【0006】ここで、高感度かつ繰返し安定性に優れた
電子写真特性を得るためには、1)電荷発生材料が吸収
した光に対して効率よく電荷を発生すること、2)発生
した電荷が電荷発生材料にスムーズに注入されること、
3)電荷輸送材料に注入した電荷が電荷輸送層中を高速
で移動できることの3つの条件を満たすことが必要とさ
れる。
【0007】電子写真用感光体を実用化するためには、
前記条件を満足し、感度、受容電位、電荷保持性、電位
安定性、残留電位および分光特性などの電子写真特性、
ブラシやローラなどによる接触帯電およびクリーニング
ブレードによる耐摩耗性などの機械的耐久性、熱、光お
よび放電生成物に対する化学的安定性、製造原価、なら
びに環境保護など、すべての点において満足するような
材料を選択しなければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、すべて
の点を満足するような材料の組合わせを選択すること
は、非常に困難なことであって、従来提案されている電
子写真用感光体ににおいて、前記条件を充分に満足する
ものは得られておらず、前記特開平5−150475号
公報においても同様である。
【0009】
【化6】
【0010】(式中、R1は、水素原子、アルキル基、
アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル
基、または置換アミノ基を表す。R2は、アルキル基、
アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル
基、または置換アミノ基を表す。)
【0011】フタロシアニン化合物と、前記一般式
(I)で示される構造を有するトリアリールアミン化合
物との組合わせは、前記条件を満足するものであるが、
前記一般式(I)で示される構造を有するトリアリール
アミン化合物は、分子間力が強いので分子間の相互作用
が大きく、樹脂との相互作用が小さいので樹脂中で結晶
化しやすいという問題があった。また環境保護の観点か
ら、地下水を汚染するハロゲン系溶剤の規制が強まり、
電荷輸送層用塗液の溶剤として非ハロゲン溶剤の使用が
必須となりつつある。ハロゲン系溶剤を使わずに、前記
一般式(I)で示される構造を有するトリアリールアミ
ン化合物のみで電荷輸送層用塗液を作った場合、塗膜形
成後、結晶化が顕著になる。
【0012】
【化7】
【0013】(式中、R1は、水素原子、アルキル基、
アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル
基、または置換アミノ基を表す。R2は、アルキル基、
アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル
基、または置換アミノ基を表す。)
【0014】前記一般式(II)に示される構造を有す
るトリアリールアミン化合物は、分子間力が弱いので、
分子間の相互作用が小さく、逆に樹脂との相互作用が大
きくなっているので、樹脂中で極めて結晶化しにくい
が、電気特性、繰返し安定性などにおいて一般式(I)
に比べて劣るという問題があった。
【0015】前記特開平5−150475号公報には、
2種のトリアリールアミン化合物を特定の割合で含有す
ることが提案されている。提案されている混合割合で、
電荷発生材料としてフタロシアニン顔料を用いた場合、
前述の2)の条件が満たされず、繰返し使用した場合の
残留電位の上昇および露光部電位の上昇などが問題とな
る。
【0016】本発明の目的は、電荷輸送層の樹脂中でト
リアリールアミン化合物の結晶化が起こらず、残留電位
が低く、環境安定性および耐摩耗性に優れた安価な電子
写真用感光体およびそれを用いる画像形成装置を提供す
ることである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも表
面が導電性の基板と、前記基板上に、フタロシアニン化
合物を含有する電荷発生層と、一般式(I)で示される
トリアリールアミン化合物、一般式(II)で示される
トリアリールアミン化合物、およびバインダ樹脂を含有
する電荷輸送層とから成る感光層とを有することを特徴
とする電子写真用感光体である。
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】(式中、R1は、水素原子、アルキル基、
アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル
基、または置換アミノ基を表す。R2は、アルキル基、
アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル
基、または置換アミノ基を表す。)
【0021】本発明に従えば、電気特性および繰返し安
定性などに優れるフタロシアニン化合物と一般式(I)
で示されるトリアリールアミン化合物の組合わせにおい
て、樹脂中で結晶化しにくいが電気特性および繰返し安
定性などが一般式(I)のトリアリールアミン化合物よ
りも劣る一般式(II)で示されるトリアリールアミン
化合物を含有することによって、一般式(I)のトリア
リールアミン化合物単独では、樹脂中で結晶化しやすい
という問題を解消して、電気特性および繰返し安定性に
優れ、かつ結晶化しない電子写真用感光体を提供するこ
とができる。
【0022】また本発明は、前記電荷輸送層において、
前記一般式(I)で示されるトリアリールアミン化合物
と一般式(II)で示されるトリアリールアミン化合物
とは、重量比40:60〜80:20で含有されている
ことを特徴とする。
【0023】本発明に従えば、一般式(I)で示される
トリアリールアミン化合物と一般式(II)で示される
トリアリールアミン化合物との重量比が、40/60以
下における感度悪化、残留電位上昇および繰返し疲労特
性の悪化や、80/20以上における結晶化を防止する
ことができる。
【0024】また本発明は、前記バインダ樹脂は、2種
類以上のポリカーボネートを含有し、そのうちの1種類
は、構造式(III)で示される繰返し単位を有するビ
スフェノールZ型ポリカーボネートであることを特徴と
する。
【0025】
【化10】
【0026】本発明に従えば、高い耐摩耗性を有するビ
スフェノールZ型ポリカーボネートを含有することによ
って、充分な耐久性を有し、ブラシおよびローラなどに
よる接触帯電などの機械的ストレスのあるプロセスに対
して長寿命を達成できる電子写真用感光体を提供するこ
とができる。
【0027】また本発明は、前記構造式(III)で示
される繰返し単位を有するビスフェノールZ型ポリカー
ボネートと、その他のポリカーボネートとは、重量比2
0:80〜50:50で含有されていることを特徴とす
る。
【0028】本発明に従えば、構造式(III)で示さ
れる繰返し単位を有するビスフェノールZ型ポリカーボ
ネートと他のポリカーボネートとの重量比が、20/8
0以下において耐久性が向上しなかったり、50/50
以上における残留電位上昇および繰返し安定性の悪化を
防止することができる。
【0029】また本発明は、前記電荷輸送層は、潤滑剤
を含有することを特徴とする。本発明に従えば、シリコ
ーンオイルおよびポリフッ化ビニリデンなどの潤滑剤を
含有させることによって感光体の表面性がよくなり、耐
久性が向上する。
【0030】また本発明は、前記電荷輸送層は、電荷輸
送材料およびバインダ樹脂が非ハロゲン系溶剤に溶解さ
れて調整された電荷輸送層用塗液が塗布されて成ること
を特徴とする。
【0031】本発明に従えば、地下水を汚染するハロゲ
ン系溶剤を使わずとも、結晶化しない電子写真用感光体
を製造することができる。非ハロゲン溶剤によってより
結晶化しやすくなる一般式(I)で示されるトリアリー
ルアミン化合物単独でなく、一般式(II)で示される
トリアリールアミン化合物とともに非ハロゲン溶剤を用
いることによって、地下水を汚染することなく、電荷輸
送層が結晶化しない電子写真用感光体を製造することが
できる。
【0032】また本発明は、前記フタロシアニン化合物
が、前記フタロシアニン化合物が、CuKα特性X線回
折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)が少なくとも
27.3°に明確なピークを有するチタニルフタロシア
ニンであることを特徴とする。
【0033】本発明に従えば、反転現像を用いるデジタ
ルプロセスにおいて、汎用のレーザ光に対して大きな吸
光特性を有し、高感度な電子写真用感光体を提供するこ
とができる。
【0034】また本発明は、感光体の表面を、負極性に
均一に帯電させた後、画像情報に基づいて光照射によっ
て露光し、感光体を回転させて露光領域を現像ローラと
対向する現像領域に到達させ、現像ローラから負帯電さ
れたトナーを露光領域に付着させることによって現像す
る反転現像方式を用い、前記感光体は、導電性基体上
に、前記フタロシアニン化合物が、CuKα特性X線回
折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)が少なくとも
27.3°に明確なピークを有するチタニルフタロシア
ニンを含有する電荷発生層と、構造式(I)で示される
トリアリールアミン化合物、構造式(II)で示される
トリアリールアミン化合物、およびバインダ樹脂を含有
する電荷輸送層とから成る感光層とを有することを特徴
とする。
【0035】
【化11】
【0036】
【化12】
【0037】(式中、R1は、水素原子、アルキル基、
アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル
基、または置換アミノ基を表す。R2は、アルキル基、
アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル
基、または置換アミノ基を表す。)
【0038】本発明に従えば、汎用のレーザ光に対して
大きな吸光特性を有し、高感度な電子写真用感光体を用
いることによって、反転現像方式において、光を有効利
用でき、解像力を上げることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態によ
る電子写真用感光体について図面を参照して詳細に説明
する。
【0040】図1は、本発明の実施の一形態による電子
写真用感光体の感光層の構造を模式的に示す断面図であ
る。該電子写真用感光体は、少なくとも表面が導電性の
基体である導電性支持体1上に設けられた下引き層2上
に、電荷発生層3と電荷輸送層4とを積層して成る感光
層5を設けた機能分離型の感光体である。
【0041】次いで、本発明の実施の一形態による電子
写真用感光体の材料および製法について説明する。
【0042】導電性支持体1としては、アルミニウム、
ステンレス鋼、銅およびニッケルなどの金属材料、なら
びに表面にアルミニウム、銅、パラジウム、酸化錫およ
び酸化インジウムなどの導電性層を設けたポリエステル
フィルム、フェノール樹脂パイプおよび紙管などの絶縁
性物質が挙げられる。導電性支持体1の形状としては、
シート状およびドラム状のうちのいずれでもよい。
【0043】下引き層2は、ポリビニルアルコール、カ
ゼイン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、セル
ロース類、ゼラチン、デンプン、ポリウレタン、ポリイ
ミドおよびポリアミドなど有機材料から成る有機層が使
用される。これらのうち、有機溶媒可溶性のポリアミド
樹脂は、下引き層2の上に感光層5を形成する際に用い
られる溶剤に対して溶解および膨潤などが起こらないこ
と、導電性支持体1との接着性に優れることなどから特
に好ましい。
【0044】下引き層2の有機材料を分散する適当な溶
剤としては、炭素数1〜4の低級アルコールからなる群
から選ばれる1または複数のアルコールと、ジクロロメ
タン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジ
クロロプロパン、トルエン、テトラヒドロフランおよび
1,3−ジオキソランからなる群から選ばれる1または複
数の溶剤との混合溶媒が挙げられる。これらの混合溶媒
に前記有機材料を溶解し、下引き層用塗液が調整され
る。下引き層用塗液は、浸漬塗布装置などを用いて導電
性支持体表面に塗布される。
【0045】特に環境保護を考えると、非ハロゲン系溶
剤を用いることが好ましい。また必要に応じて、特に下
引き層の体積抵抗率の設定、ならびに低温および低湿環
境下での繰返しエージング特性の改善などの理由から、
酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫、酸化インジウム、シリ
カおよび酸化アンチモンなどの無機顔料をボールミル、
ダイノーミルおよび超音波発振機などの分散機を用いて
分散含有させる。下引き層は、無機顔料を30〜95重
量%の範囲で含有していることが好ましく、膜厚0.1
〜5μm程度になるように塗布される。
【0046】電荷発生層3は、主に電荷発生材料とバイ
ンダ樹脂とから成る。電荷発生材料としては、フタロシ
アニン系顔料を用いる。具体的には、無金属フタロシア
ニン、ならびに、銅、インジウム、ガリウム、錫、チタ
ン、亜鉛およびバナジウムなどの金属、もしくはその酸
化物または塩化物が配位したフタロシアニン類が使用さ
れる。特にCuKα特性X線回折におけるブラッグ角
(2θ±0.2°)が少なくとも27.3°に明確なピ
ークを有するチタニルフタロシアニンが好ましい。該チ
タニルフタロシアニンを含む電子写真用感光体は、反転
現像方式のデジタルプロセスを備える画像形成装置にお
いて、汎用のレーザ光に対して大きな吸光特性を有して
高感度であるので、光を有効利用でき、解像力を上げる
ことができる。
【0047】電荷発生層3に使用されるバインダ樹脂と
しては、たとえばポリエステル樹脂、ポリビニルアセテ
ート、ポリアクリル酸エステル、ポリカーボネート、ポ
リビニルアセトアセタール、ポリビニルプロピオナー
ル、ポリビニルブチラール、フェノキシ樹脂、エポキシ
樹脂、ウレタン樹脂、セルロースエステルおよびセルロ
ースエーテルなどを使用できる。
【0048】電荷発生材料を分散する適当な溶剤として
は、ジクロロメタンおよび1,2−ジクロロエタンなど
のハロゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン
およびシクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチルお
よび酢酸ブチルなどのエステル類、テトラヒドロフラン
およびジオキサンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエ
ンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類、ならびに、
N,N−ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキ
シドなどの非プロトン性極性溶媒などを用いることがで
きる。特に環境保護を考えると、非ハロゲン系溶剤を用
いることが好ましい。 電荷発生層3の形成方法として
は、真空蒸着法、スパッタリングおよびCVD(Chemic
al Vapor Deposition)などの気相堆積法、または、電
荷発生材料をボールミルサンドグラインダ、ペイントシ
ェイカおよび超音波分散機などによって粉砕して溶剤に
分散し、必要に応じてバインダ樹脂を加え、導電性支持
体1がシートの場合には、ベーカアプリケータ、バーコ
ータ、キャスティングおよびスピンコートなど、導電性
支持体1がドラムの場合にはスプレー法、垂直型リング
法および浸漬塗工法などによって形成する方法が挙げら
れる。
【0049】電荷発生層3中の電荷発生材料の割合は、
30〜90重量%の範囲が好ましい。電荷発生層3の膜
厚は、0.05〜5μmが好ましく、より好ましくは
0.1〜2.5μmである。
【0050】電荷輸送層4は、電荷発生層3の上に設け
られ、電荷輸送材料とバインダ樹脂とを必須成分とす
る。
【0051】電荷輸送材料は、前記一般式(I)で示さ
れるトリアリールアミン化合物および一般式(II)で
示されるトリアリールアミン化合物を用いる。一般式
(I)で示されるトリアリールアミン化合物と一般式
(II)で示されるトリアリールアミン化合物とは、電
荷輸送層中に、40/60〜80/20の重量比で含有
することが好ましい。40/60未満の場合には、感度
悪化、残留電位の上昇、および繰返し疲労特性の悪化を
引き起こし、80/20を超える場合は結晶化するから
である。
【0052】電荷輸送層4に使用されるバインダ樹脂と
しては、たとえばポリメチルメタクリレート、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニルなどのビニル重合体およびその共
重合体、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエス
テル、ポリエステルカーボネート、ポリスルホン、ポリ
イミド、フェノキシ、エポキシ、ならびにシリコーン樹
脂などが挙げられる。これらの部分的架橋硬化物も使用
できる。これらを単独または2種以上混合して用いても
よい。
【0053】特に、下記構造式(III)で示される繰
返し単位を有するビスフェノールZ型ポリカーボネート
と他のポリカーボネートとの混合が、成膜性、耐摩耗性
および電気特性などの点で好ましい。下記構造式(II
I)で示される繰返し単位を有するビスフェノールZ型
ポリカーボネートと他のポリカーボネートとは、電荷輸
送層中に20/80〜50/50の重量比で含有されて
いることが好ましい。ビスフェノールZ型ポリカーボネ
ートは、削れにくく高耐久性であるが、入れすぎると繰
返し安定性が悪化する。したがって20/80未満の場
合は耐久性が向上せず、50/50を超える場合には残
留電位が上昇して繰返し安定性が悪化する。
【0054】
【化13】
【0055】前記電荷輸送材料を溶解または分散する適
当な溶剤は、電荷発生材料を分散する溶剤と実質的に異
ならず、該溶剤として列挙した溶剤の中から選択でき
る。電荷発生材料を溶解する溶剤と同様、非ハロゲン系
溶剤を用いれば、地下水などを汚染することなく、結晶
化しない電子写真用感光体を製造することができる。
【0056】前記バインダ樹脂を前記溶剤に溶解させた
バインダ樹脂溶液中へ、電荷輸送層材料を溶解して電荷
輸送層用塗布液を調製する。該電荷輸送層用塗布液に
は、酸化防止剤としてビタミンE、ハイドロキノン、ヒ
ンダードアミン、ヒンダードフェノール、パラフェニレ
ンジアミン、アリールアルカンおよびそれらの誘導体、
有機硫黄化合物、ならびに有機燐化合物などを配合して
用いてもよい。前記電荷輸送層用塗布液には、シリコー
ンオイルおよびポリフッ化ビニリデンなどの潤滑剤を含
有させることによって、感光体の表面性をよくして耐久
性を向上することもできる。
【0057】電荷輸送層用塗布液の塗布方法としては、
導電性支持体1がシートの場合には、ベーカアプリケー
タ、バーコータ、キャスティングおよびスピンコートな
ど、導電性支持体1がドラムの場合にはスプレー法、垂
直型リング法および浸漬塗工法などが用いられる。特に
生産性および生産原価の観点から一般的に浸漬塗工法な
どが好ましい。電荷輸送層の膜厚は、10〜50μmが
好ましく、より好ましくは15〜40μmである。
【0058】以上のようにして、導電性支持体1上に、
下引き層2と、電荷発生層3および電荷輸送層4から成
る感光層5とを積層し、機能分離型の電子写真用感光体
を形成した。該電子写真用感光体は、耐摩耗性を有する
ので、接触帯電方式を採用する画像形成装置、すなわち
ブラシおよびローラなどによる接触帯電などの機械的ス
トレスのあるプロセスを有する画像形成装置に用いられ
た場合でも、長寿命を達成することができる。また前記
電子写真用感光体は、CuKα特性X線回折におけるブ
ラッグ角(2θ±0.2°)が少なくとも27.3°に
明確なピークを有するチタニルフタロシアニンを電荷発
生材料として含有し、汎用のレーザ光に対して大きな吸
光特性を有して高感度であるので、反転現像方式のデジ
タルプロセスを備える画像形成装置において用いれば、
光を有効利用でき、解像力を上げることができる。
【0059】反転現像方式においては、帯電手段によっ
て感光体の表面を負極性に均一に帯電させ、露光手段に
よって画像情報に基づいて光照射して像露光を行い、感
光体を回転させて、露光領域を現像ローラと対向する現
像領域に到達させ、露光領域に負帯電されたトナーを現
像ローラから付着させることによって現像する。
【0060】本発明による電子写真用感光体について、
以下の実施例および比較例によって説明する。
【0061】(実施例1)導電性支持体として、65m
mφのアルミニウム製円筒管を用いた。
【0062】下引き層用塗布液は、酸化チタン粒子4重
量部と、バインダ樹脂として共重合ナイロン樹脂(CM
8000:東レ社製)6重量部とを、メチルアルコール
35重量部と1,3−ジオキソラン65重量部との混合
溶媒に加えた後、その混合溶媒をペイントシューカにて
8時間分散して得た。
【0063】下引き層用塗布液をタンクに満たし、その
タンクに前記アルミニウム製円筒管を浸漬して引上げる
ことによって塗工し、1.0μmの下引き層をアルミニ
ウム製円筒管上に形成した。溶媒は乾燥時に蒸発するの
で、酸化チタン粒子および共重合ナイロン樹脂が下引き
層として残り、酸化チタン粒子およびバインダ樹脂の含
有量は、各々40重量%および60重量%となった。
【0064】図2は、チタニルフタロシアニン顔料のC
uKα特性X線回析ピークを示すチャート図である。図
に示すようなCuKα特性X線回析におけるブラッグ角
(2θ±0.2°)が少なくとも27.3°に明確なピ
ークを有するチタニルフタロシアニン顔料2重量部と、
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBMS:積水化
学社製)1重量部と、テトラヒドロフラン97部とをボ
ールミル分散機で12時間分散して、電荷発生層用塗布
液を調製した。電荷発生層用塗布液をタンクに満たし、
前述の下引き層を設けたアルミニウム製円筒管を浸漬し
て引上げることによって電荷発生層塗布液を塗布し、図
1に示したように、厚さ約0.2μmの電荷発生層3を
下引き層2上に形成した。
【0065】次いでテトラヒドロフラン1200重量部
に、下記構造式(IV)で示されるトリアリールアミン
化合物70重量部と、下記構造式(V)で示されるトリ
アリールアミン化合物30重量部と構造式(III)で
示される繰返し単位を有するポリカーボネート樹脂(ユ
ーピロン(Z−400):三菱ガス化学社製)60重量
部と、下記構造式(VI)で示される繰返し単位を有す
るポリカーボネート樹脂(B−300:出光興産社製)
140重量部と、シリコーン系レベリング剤(KF−9
6:信越化学工業社製)0.0001重量部とを混合
し、電荷輸送層用塗布液として調製した。
【0066】
【化14】
【0067】
【化15】
【0068】
【化16】
【0069】(式(VI)中、x/(x+y)=0.8
5である。) 前述のようにして形成された電荷発生層3上に電荷輸送
層用塗布液を浸漬塗布し、110℃で1時間乾燥を行
い、厚さ約27μmの電荷輸送層4を形成し、図1に示
したような積層機能分離型感光体を作製した。なお、前
記溶剤の量は、電荷輸送層用塗布液の粘度および塗工性
を考慮して適時変更して調整した。
【0070】(実施例2)電荷輸送層用塗布液におい
て、前記構造式(IV)で示されるトリアリールアミン
化合物70重量部を80重量部とし、前記構造式(V)
で示されるトリアリールアミン化合物30重量部を20
重量部とした以外は、実施例1と同様にして積層機能分
離型感光体を作製した。
【0071】(実施例3)電荷輸送層用塗布液におい
て、前記構造式(IV)で示されるトリアリールアミン
化合物70重量部を40重量部とし、前記構造式(V)
で示されるトリアリールアミン化合物30重量部を60
重量部とした以外は、実施例1と同様にして積層機能分
離型感光体を作製した。
【0072】(実施例4)電荷輸送層用塗布液におい
て、前記構造式(III)で示される繰返し単位を有す
るポリカーボネート樹脂(ユーピロン(Z−400):
三菱ガス化学社製)60重量部を40重量部とし、前記
構造式(VI)で示される繰返し単位を有するのポリカ
ーボネート樹脂(B−300:出光興産社製)140重
量部を160重量部とした以外は、実施例1と同様にし
て積層機能分離型感光体を作製した。
【0073】(実施例5)電荷輸送層用塗布液におい
て、ポリカーボネート樹脂を、前記構造式(III)で
示される繰返し単位を有するポリカーボネート樹脂(ユ
ーピロン(Z−400):三菱ガス化学社製)60重量
部を100重量部とし、前記構造式(VI)で示される
繰返し単位を有するポリカーボネート樹脂(B−30
0:出光興産社製)140重量部を100重量部とした
以外は、実施例1と同様にして積層機能分離型感光体を
作製した。
【0074】(比較例1)電荷輸送層用塗布液におい
て、前記構造式(V)で示されるトリアリールアミン化
合物を含有せず、前記構造式(IV)で示されるトリア
リールアミン化合物70重量部を100重量部とした以
外は、実施例1と同様にして積層機能分離型感光体を作
製した。
【0075】(比較例2)電荷輸送層用塗布液におい
て、前記構造式(IV)で示されるトリアリールアミン
化合物を含有せず、前記構造式(V)で示されるトリア
リールアミン化合物30重量部を100重量部とした以
外は、実施例1と同様にして積層機能分離型感光体を作
製した。
【0076】(比較例3)電荷輸送層用塗布液におい
て、前記構造式(IV)で示されるトリアリールアミン
化合物70重量部を85重量部とし、前記構造式(V)
で示されるトリアリールアミン化合物30重量部を15
重量部とした以外は、実施例1と同様にして積層機能分
離型感光体を作製した。
【0077】(比較例4)電荷輸送層用塗布液におい
て、前記構造式(IV)で示されるトリアリールアミン
化合物70重量部を35重量部とし、前記構造式(V)
で示されるトリアリールアミン化合物30重量部を65
重量部とした以外は、実施例1と同様にして積層機能分
離型感光体を作製した。
【0078】(比較例5)電荷輸送層用塗布液におい
て、前記構造式(III)で示される繰返し単位を有す
るポリカーボネート樹脂(ユーピロン(Z−400):
三菱ガス化学社製)を含有せず、前記構造式(VI)で
示される繰返し単位を有するポリカーボネート樹脂(B
−300:出光興産社製)140重量部を200重量部
とした以外は、実施例1と同様にして積層機能分離型感
光体を作製した。
【0079】(比較例6)電荷輸送層用塗布液におい
て、前記構造式(VI)で示される繰返し単位を有する
ポリカーボネート樹脂(B−300:出光興産社製)を
含有せず、前記構造式(III)で示される繰返し単位
を有するポリカーボネート樹脂(ユーピロン(Z−40
0):三菱ガス化学社製)60重量部を200重量部と
した以外は、実施例1と同様にして積層機能分離型感光
体を作製した。
【0080】(比較例7)電荷輸送層用塗布液におい
て、前記構造式(III)で示される繰返し単位を有す
るポリカーボネート樹脂(ユーピロン(Z−400):
三菱ガス化学社製)60重量部を30重量部とし、前記
構造式(VI)で示される繰返し単位を有するポリカー
ボネート樹脂(B−300:出光興産社製)140重量
部を170重量部とした以外は、実施例1と同様にして
積層機能分離型感光体を作製した。
【0081】(比較例8)電荷輸送層用塗布液におい
て、前記構造式(III)で示される繰返し単位を有す
るポリカーボネート樹脂(ユーピロン(Z−400):
三菱ガス化学社製)60重量部を110重量部とし、前
記構造式(VI)で示される繰返し単位を有するポリカ
ーボネート樹脂(B−300:出光興産社製)140重
量部を90重量部とした以外は、実施例1と同様にして
積層機能分離型感光体を作製した。
【0082】(比較例9)電荷輸送層用塗布液におい
て、シリコーン系レベリング剤(KF−96:信越化学
工業社製)を使用しなかった以外は、実施例1と同様に
して積層機能分離型感光体を作製した。
【0083】(比較例10)電荷輸送層用塗布液におい
て、溶剤のテトラヒドロフラン1200重量部をジクロ
ロメタン1200重量部とした以外は、比較例1と同様
にして積層機能分離型感光体を作製した。
【0084】(比較例11)電荷輸送層用塗布液におい
て、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±
0.2°)が少なくとも27.3°に明確なピークを有
するチタニルフタロシアニン顔料を銅フタロシアニンと
した以外は、実施例1と同様にして積層機能分離型感光
体を作製した。
【0085】このようにして作製した実施例1〜5およ
び比較例1〜8の電子写真用感光体を、市販のデジタル
複写機(AR−F330:シャープ社製)を改造したA
R−F330改造機に搭載して、初期および100,0
00枚の耐刷試験後に現像部での感光体表面電位、具体
的には帯電電位をみるために、露光プロセスを除いた暗
中での感光体表面電位(帯電電位)V0と、除電後の感
光体表面電位(残留電位)Vrとを測定した。なおAR
−F330改造機は、反転現像方式を採用し、接触帯電
方式の負帯電型である。
【0086】また各感光体の初期および100,000
枚複写後における画像特性ならびに膜減り量についても
測定した。さらに各感光体の結晶化による欠陥を測定し
た。結晶化部が1箇所でもあった感光体は×とした。こ
のような感光体は、実用化できないからである。これら
の結果は表1に示す。
【0087】
【表1】
【0088】表1から明らかなように、実施例1、比較
例1および比較例2から、電荷輸送層が前記一般式
(I)で示されるトリアリールアミン化合物と前記一般
式(II)で示されるトリアリールアミン化合物とを含
有することによって、結晶化の問題と電気特性とを両立
できることがわかる。
【0089】実施例2、実施例3、比較例3および比較
例4から、前記一般式(I)で示されるトリアリールア
ミン化合物と前記一般式(II)で示されるトリアリー
ルアミン化合物とを重量比80:20〜40:60で含
有すると、結晶化の問題と電気特性とを両立できること
が判る。
【0090】比較例5から、構造式(III)で示され
る繰返し単位を有するビスフェノールZ型ポリカーボネ
ートを含有しなかった場合、耐摩耗性が悪く10万枚後
の画像でカブリが起こることが判る。比較例6から、構
造式(III)で示される繰返し単位を有するビスフェ
ノールZ型ポリカーボネートのみの場合、繰返し疲労特
性が悪化し、10万枚後の画像で濃度低下が起こること
が判る。
【0091】実施例4、実施例5、比較例7および比較
例8から、構造式(III)で示される繰返し単位を有
するビスフェノールZ型ポリカーボネートと他のポリカ
ーボネートとを重量比20:80〜50:50で含有す
ることによって、耐摩耗性と繰返し疲労特性とを両立で
きることが判る。
【0092】比較例9から、電荷輸送層に潤滑剤を含有
しないと表面性が悪くなるので、耐摩耗性が悪化するこ
とが判る。比較例10では、ハロゲン系の溶剤を用い、
感光体としては優れているが、環境保護の観点から実用
化できない。比較例11では、銅フタロシアニンを電荷
発生物質に用いているので、X線回折スペクトルにおい
て、少なくともブラッグ角2θ=27.3°±0.2°
にピークを有するチタニルフタロシアニンに比べ、電気
特性的に劣っていることが判る。
【0093】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、フタロシ
アニン化合物と特定の2種類のトリアリールアミン化合
物とを含有することによって、電気特性および繰返し安
定性に優れ、かつ結晶化しない電子写真用感光体を提供
することができる。
【0094】また本発明によれば、特定の2種類のトリ
アリールアミン化合物を一定の割合で含有することによ
って、感度悪化、残留電位上昇および繰返し疲労特性の
悪化や、結晶化を防止することができる。
【0095】また本発明によれば、高い耐摩耗性を有す
るビスフェノールZ型ポリカーボネートを含有すること
によって、充分な耐久性を有し、ブラシおよびローラな
どによる接触帯電などの機械的ストレスのあるプロセス
に対して長寿命を達成できる電子写真用感光体を提供す
ることができる。
【0096】また本発明によれば、ビスフェノールZ型
ポリカーボネートと他のポリカーボネートとが一定の割
合で含有されることによって、耐久性が向上しなかった
り、残留電位が上昇し、繰返し安定性が悪化することを
防止することができる。
【0097】また本発明によれば、シリコーンオイルお
よびポリフッ化ビニリデンなどの潤滑剤を含有させるこ
とによって、感光体の表面性がよくなり、耐久性が向上
する。
【0098】また本発明によれば、特定の2種類のトリ
アリールアミン化合物に非ハロゲン溶剤を用いることに
よって、地下水を汚染することなく、電荷輸送層が結晶
化しない電子写真用感光体を製造することができる。
【0099】また本発明によれば、特定のチタニルフタ
ロシアニンを含有することによって、反転現像を用いる
デジタルプロセスにおいて、汎用のレーザ光に対して大
きな吸光特性を有し、高感度な電子写真用感光体を提供
することができる。
【0100】本発明によれば、特定のチタニルフタロシ
アニンを含有し、汎用のレーザ光に対して大きな吸光特
性を有し、高感度な電子写真用感光体を用いることによ
って、反転現像方式において、光を有効利用でき、解像
力を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による電子写真用感光体
の感光層の構造を模式的に示す断面図である。
【図2】チタニルフタロシアニン顔料のCuKα特性X
線回析ピークを示すチャート図である。
【符号の説明】 1 導電性支持体 2 下引き層 3 電荷発生層 4 電荷輸送層 5 感光層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲角▼井 幹男 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 松尾 力也 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA13 AA14 AA19 AA20 AA34 AA35 BA12 BA39 BB26 BB31 BB34 BB54 EA14 FA01 FA03 FC02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも表面が導電性の基板と、 前記基板上に、フタロシアニン化合物を含有する電荷発
    生層と、一般式(I)で示されるトリアリールアミン化
    合物、一般式(II)で示されるトリアリールアミン化
    合物、およびバインダ樹脂を含有する電荷輸送層とから
    成る感光層とを有することを特徴とする電子写真用感光
    体。 【化1】 【化2】 (式中、R1は、水素原子、アルキル基、アルコキシ
    基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、または置
    換アミノ基を表す。R2は、アルキル基、アルコキシ
    基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、または置
    換アミノ基を表す。)
  2. 【請求項2】 前記電荷輸送層において、前記一般式
    (I)で示されるトリアリールアミン化合物と一般式
    (II)で示されるトリアリールアミン化合物とは、重
    量比40:60〜80:20で含有されていることを特
    徴とする請求項1記載の電子写真用感光体。
  3. 【請求項3】 前記バインダ樹脂は、2種類以上のポリ
    カーボネートを含有し、そのうちの1種類は、構造式
    (III)で示される繰返し単位を有するビスフェノー
    ルZ型ポリカーボネートであることを特徴とする請求項
    1記載の電子写真用感光体。 【化3】
  4. 【請求項4】 前記構造式(III)で示される繰返し
    単位を有するビスフェノールZ型ポリカーボネートと、
    その他のポリカーボネートとは、重量比20:80〜5
    0:50で含有されていることを特徴とする請求項3記
    載の電子写真用感光体。
  5. 【請求項5】 前記電荷輸送層は、潤滑剤を含有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の電子写真用感光体。
  6. 【請求項6】 前記電荷輸送層は、電荷輸送材料および
    バインダ樹脂が非ハロゲン系溶剤に溶解されて調整され
    た電荷輸送層用塗液が塗布されて成ることを特徴とする
    請求項1記載の電子写真用感光体。
  7. 【請求項7】 前記フタロシアニン化合物が、CuKα
    特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)が
    少なくとも27.3°に明確なピークを有するチタニル
    フタロシアニンであることを特徴とする請求項1記載の
    電子写真用感光体。
  8. 【請求項8】 感光体の表面を、負極性に均一に帯電さ
    せた後、画像情報に基づいて光照射によって露光し、感
    光体を回転させて露光領域を現像ローラと対向する現像
    領域に到達させ、現像ローラから負帯電されたトナーを
    露光領域に付着させることによって現像する反転現像方
    式を用い、 前記感光体は、導電性基体上に、CuKα特性X線回折
    におけるブラッグ角(2θ±0.2°)が少なくとも2
    7.3°に明確なピークを有するチタニルフタロシアニ
    ンを含有する電荷発生層と、構造式(I)で示されるト
    リアリールアミン化合物、構造式(II)で示されるト
    リアリールアミン化合物、およびバインダ樹脂を含有す
    る電荷輸送層とから成る感光層とを有することを特徴と
    する画像形成装置。 【化4】 【化5】 (式中、R1は、水素原子、アルキル基、アルコキシ
    基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、または置
    換アミノ基を表す。R2は、アルキル基、アルコキシ
    基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、または置
    換アミノ基を表す。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US9454092B2 (en) 2012-06-20 2016-09-27 Mitsubishi Chemical Corporation Electrophotographic photoreceptor, electrophotographic photoreceptor cartridge, and image forming apparatus
JP2018120062A (ja) * 2017-01-24 2018-08-02 富士ゼロックス株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置

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