JPH1020516A - 電子写真感光体 - Google Patents
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- JPH1020516A JPH1020516A JP8169097A JP16909796A JPH1020516A JP H1020516 A JPH1020516 A JP H1020516A JP 8169097 A JP8169097 A JP 8169097A JP 16909796 A JP16909796 A JP 16909796A JP H1020516 A JPH1020516 A JP H1020516A
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Abstract
の劣化が小さい、耐久性のある有機感光体が得られてな
かった。 【解決手段】 機能分離型の電子写真感光体の電荷輸送
層に、結着樹脂として特定構造のポリエステル樹脂を特
定比率含有させることによって、高温多湿下での繰り返
し使用においても残留電位が上昇しない、耐久性のある
有機感光体が得られた。また、ポリエステル樹脂以外の
結着樹脂として、ポリカーボネート樹脂を用いることに
よって、感光体表面を傷のつきにくい強靭なものにする
ことができる。
Description
し、特に、耐久性及び高温多湿下の残留電位を改良した
電子写真感光体に関するものである。
は、無機系材料を用いた無機感光体と、有機系材料を用
いた有機感光体とに大きく分類される。無機感光体の代
表的な電子写真感光体としてはアモルファスセレン(a
−Se)若しくはアモルファスセレンひ素(a−AsS
e)等からなるセレン系の電子写真感光体、色素増感し
た酸化亜鉛(ZnO)若しくは硫化カドミウム(Cd
S)を結着樹脂中に分散した電子写真感光体、及びアモ
ルファスシリコン(a−Si)を使用した電子写真感光
体等がある。しかし、上記の無機感光体において、セレ
ン系の感光体及びCdSを使用した感光体は耐熱性及び
保存安定性に問題がある。また、毒性を有するために簡
単に廃棄することができず、回収しなければならないと
いう問題がある。ZnO樹脂分散系感光体は、低感度で
あり、かつ耐久性が低いという点から、現在ほとんど使
用されていない。a−Si感光体は高感度及び高耐久性
等の長所を有するが、その製造プロセスの複雑さに起因
する画像欠陥を生じる等の欠点を有している。
2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン(TNF)
とポリビニルカルバゾール(PVK)との電荷移動錯体
を用いた単層型の有機感光体や、電荷発生層と電荷輸送
層とを有する機能分離型の有機感光体がある。これら有
機感光体は、有機材料が多種存在するためその中から適
宜選択することにより保存安定性及び毒性のないものを
製造することができ、かつ低コストにて製造しうること
から、最も重要な感光体の一つとして注目されている。
しかし、上記PVK−TNF電荷移動錯体系の有機感光
体は様々な改良が加えられたが、未だ十分な感度を有す
るまでには至っていない。
を照射したときに電荷担体を発生する電荷発生材料を含
む層(以下、電荷発生層と記す。)と、電荷発生層で発
生した電荷担体を受け入れ、それを輸送する電荷輸送材
料を含む層(以下、電荷輸送層と記す。)との積層構造
を有するものであり、比較的優れた感度を有し、現在実
用化されている有機感光体の主流を占めている。
としては、電荷発生層にクロロダイアンブルーの有機ア
ミン溶液を塗布して形成した薄膜を用い、電荷輸送層に
ヒドラゾン化合物を用いたもの、ジスアゾ化合物の電荷
発生層とヒドラゾン化合物の電荷輸送層とからなるもの
等が知られている。また、さらに電荷発生材料として顔
料の一種であるアンサンスロンやキノン系化合物を用い
る提案もなされている。
光層を塗布して製造される。製造方法として、シートの
場合にはベーカーアプリケーター、バーコーター等、ド
ラムの場合にはスプレー法、垂直型リング法、浸漬塗工
法が知られているが、一般には装置が簡便であることか
ら浸漬塗工法が採用されている。
性に関しては十分な性能を有するものの、耐久性の面で
はまだ満足する性能が得られていないのが現状である。
例えば、電気特性において使用を繰り返すと残留電位の
上昇や、帯電電位の低下が生じる。また、感光体は装置
内ではトナー、現像剤、紙、クリーニングブレードなど
と接触し、感光体表面が摩耗したり、傷が発生する問題
がある。これらは結果としてトナーフィルミングや画像
欠陥となって現れる。さらに、コロナ放電により発生す
るオゾン、窒素酸化物による画像流れなども問題となっ
ている。このため従来から感光層の形成に使用する結着
性樹脂について種々の検討が行われている。
は、ある特定構造のポリエステルを結着性樹脂として用
いた電子写真感光体、特開昭60−207145号公報
には単層型の電子写真感光体においてポリエステルとポ
リカーボネートを混合し、耐湿性を向上させた電子写真
感光体、特開平6−273948号公報には単層型にお
いてポリエステルとポリカーボネートを混合した基体表
面との密着性を上げた電子写真感光体が提案されてい
る。
生層に特定構造のポリエステルを0.1〜30%含有さ
せ、基体との接着性改良した電子写真感光体が特開平4
−310959号公報に提案されている。
に、導電層の上に電荷輸送層を形成し、その上に電荷発
生層を積層した機能分離型の有機感光体において、電荷
輸送層の結着性樹脂としてポリエステルを用い、電荷発
生層の結合剤として熱硬化性樹脂を用いた電子写真感光
体が示され、特開平6−289629号公報には、機能
分離型で電荷輸送層の結着性樹脂としてポリエステルと
ポリカーボネートとポリアリレートを混合した電子写真
感光体が提案されている。
は、特定構造のポリエステルをマトリックス樹脂として
含有させ、溶解性を改善した電子写真感光体が提案され
ている。
かからわず、均一な塗布膜を形成でき、機械的強度を低
下させず、良好な特性を有する有機感光体が得られてい
ないのが現状である。単層型の有機感光体では、機械的
強度を低下させず、残留電位の上昇を抑えるのは困難で
あった。また、機能分離型の有機感光体に於いても、耐
久性のある有機感光体は従来得ることができなかった。
例えば、特開昭62−212660号公報に記載の機能
分離型でポリカーボネートとポリエステルを混合し、導
電性支持体との接着性を改良した電子写真感光体は、用
いられるポリエステルはテレフタル酸を構造単位にもつ
ので溶解性が悪く、析晶するなど塗膜欠陥が発生しやす
い。また、初期の電子写真特性は良好であるが、繰り返
し使用すると残留電位が上昇するという問題があった。
ー、普通紙ファックスはマシンの耐刷枚数が長くなり、
かつ、高速化が進んでおり、感光体の耐久性の向上が求
められている。
れており、亜熱帯などの高温多湿のような過酷な環境下
では長期にわたって繰り返し使用すると、画像にカブリ
が生じて使用不可能になる。これは高温多湿下での残留
電位の上昇が大きいためである。
いても繰り返し使用時の残留電位の上昇を抑制し、カブ
リの発生しないきれいな画像を得ることができ、耐久性
の有する電子写真感光体を提供することである。
電子写真感光体は、電荷発生層上に電荷輸送層を順次積
層させてなる感光層を、直接または中間層を介して導電
体支持体上に積層した電子写真感光体に於いて、前記電
荷輸送層は、下記構造単位(1)と下記構造単位(2)
を有するポリエステル樹脂とを含有し、前記ポリエステ
ル樹脂の重量が、前記電荷輸送層に含有される樹脂総重
量に対して、10重量%以上30重量%以下であること
を特徴とする。
h+iは10から1000の整数、aは1から10の整
数である。) 上記ポリエステル樹脂は、h:iを3:7〜7:3の範
囲に規定しているが、これは置換基がメタ位である構造
単位(1)が多くなり過ぎると、ポリエステルのガラス
転移点が低くなり、感光体が柔らかくなるため傷がつき
やすくなり、置換基がパラ位である構造単位(2)が多
くなり過ぎると、溶解性が悪くなり均一な成膜ができな
くなるためである。
写真感光体は、前記電荷輸送層に含有される前記ポリエ
ステル樹脂以外の樹脂成分がポリカーボネート樹脂であ
ることを特徴とする。
造式(3)であることを特徴とする。
水素元素、ハロゲン元素、炭素数1〜5のアルキル基、
炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニ
ル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数7〜17の
アラルキル基を示し、これらの基は置換基を有しても良
く、該置換基が炭素数1〜5のアルキル基またはアルケ
ニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン元素で
ある。Xは、
元素、ハロゲン元素、炭素数1〜5のアルキル基、アル
ケニル基、アルコキシ基または炭素数6〜12のアリー
ル基を表し、これらの基は置換基を有してもよく、該置
換基が炭素数1〜5のアルキル基またはアルケニル基、
炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン元素であり、ま
たはR9,R10が一緒に結合して、前記置換基を有して
もよい炭素環または複素環を形成する基でもよい。bは
単結合、または1〜20の整数を示す。Aは、
ルキル基である。) 本発明の感光体の構成を図1,図2に示す。図1は、導
電性支持体1の上に、電荷発生層2を積層し、更にその
上に電荷輸送層3を積層した機能分離型感光体である。
また、図2に示すような導電性支持体1と電荷発生層2
の間に中間層5として下引き層を設けてもよい。
は、基体自体が導電性を持つもの、例えば、アルミニウ
ム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス、ニッケ
ル、チタン等を用いることができ、その他にアルミニウ
ム、金、銀、銅、亜鉛、ニッケル、チタン、酸化インジ
ウム、酸化錫等を蒸着したプラスチックや紙、導電性粒
子を含有したプラスチックや紙、導電性ポリマーを含有
するプラスチック等を用いることができ、それらの形状
としては、ドラム状、シート状、シームレスベルト状の
ものなどが使用できる。
よびその合金、砒素−セレン、硫化カドミウム、酸化亜
鉛、アモルファスシリコン、その他の無機光導電体、フ
タロシアニン、アゾ化合物、キナクリドン、多環式キノ
ン、ペリレン等の有機顔料、チアピリリウム塩、スクア
リリウム塩等の有機染料が用いられる。電荷発生層に
は、化学増感剤として電子受容性材料、例えば、テトラ
シアノエチレン、7,7,8,8−テトラシアノキノジ
メタン等のシアノ化合物、アントラキノン、p−ベンゾ
キノン等のキノン類、2,4,7−トリニトロフルオレ
ノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン等の
ニトロ化合物、または、光学増感剤として、キサンテン
系色素、チアジン色素、トリフェニルメタン系色素等の
色素を添加してもよい。
法、スパッタリング、CVD等の気相堆積法、電荷発生
材料を溶解、またはボールミル、サンドグラインダー、
ペイントシェイカー、超音波分散機等によって粉砕、分
散、必要に応じて結着性樹脂を加え、シートの場合には
ベーカーアプリケーター、バーコーター、キャスティン
グ、スピンコート等、ドラムの場合にはスプレー法、垂
直型リング法、浸漬塗工法により作製される。
ビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリエステル、
ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビ
ニル、フェノキシ、エポキシ、シリコーン樹脂等が用い
られる。
ン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒等を用い
ることができる。
mで、好ましくは0.08〜1μmである。
リビニルカルバゾール、ポリシラン等の高分子化合物、
ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、オキサジアゾー
ル化合物、スチルベン化合物、トリフェニルメタン化合
物、トリフェニルアミン化合物、エナミン化合物等の低
分子化合物が用いられる。
料を溶剤に溶解し、本発明の結着性樹脂を加え、シート
の場合にはベーカーアプリケーター、バーコーター、キ
ャスティング、スピンコート等、ドラムの場合にはスプ
レー法、垂直型リング法、浸漬塗工法により作製され
る。
フェノールとホスゲンを重合反応させ、一官能性化合物
で末端を封止する公知の方法より得ることができる。構
造単位(3)の一般式を誘導する2価フェノールとして
は、具体的には、4,4'−(1−メチル エチリデ
ン)ビスフェノール、4,4’−(1−メチル エチリ
デン)ビス[2−メチル フェノール]、4,4’−シ
クロヘキシリデン ビスフェノール、4,4−エチリデ
ンビスフェノール、4,4’−(1,3−ジメチルブチ
リデン)ビスフェノール、4,4’−(1−メチルエチ
リデン)ビス[2,6−ジメチル フェノール]、4,
4’−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール、
4,4’−(2−エチルヘキシリデン)ビスフェノー
ル、5,5’−(1−メチルエチリデン)[1,1’−
ビフェニル]−2−オール、[1,1’−ビフェニル]
−4,4’−ジオール、4,4’−メチリデン ビスフ
ェノール、4,4’−メチレンンビス[2−(2−プロ
ペニル)フェノール]、4,4’−メチリデンビス[2
−メチル フェノール]、4,4’−プロパンジイル
ビスフェノール、4,4’−(1−メチルプロピリデ
ン)ビスフェノール、4,4’−(2−メチルプロピリ
デン)ビスフェノール、4,4’−(3−メチルブチリ
デン)ビスフェノール、4,4’−シクロペンチリデン
ビスフェノール、4,4’−(フェニルメチリデン)
ビスフェノール、4,4’−(1−メチルヘプチリデ
ン)ビスフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンビ
ス[3−メチルフェノール]、4,4’−(1−メチル
エチリデン)ビス[2−(2−プロペニル)フェノー
ル]、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2−
(1−メチルエチル)フェノール]、4,4’−(1−
メチルオクチリデン)ビスフェノール、4,4’−(1
−フェニルエチリデン)ビス[2−メチル フェノー
ル]、4,4’−シクロヘキシリデンビス[2,6−ジ
メチル フェノール]、4,4’−(1−メチル)ノニ
リデン ビスフェノール、4,4’−デシリデン ビス
フェノール、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス
[2−(1,1−メチルプロピル)フェノール、4,
4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2−(1,1−
ジメチルエチル)フェノール、4,4’−(ジフェニル
メチリデン)ビスフェノール、4,4’−シクロヘキシ
リデンビス[2−(1,1−ジメチルエチル)フェノー
ル、4,4’−(2−メチルプロピリデン)ビス[3−
メチル−6−(1,1−ジメチルエチル)フェノー
ル]、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2−
シクロヘキシル フェノール]、4,4’−メチレン
ビス[2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェノ
ール]、4,4’−メチレンビス[2,6−ジ−sec
−ブチル フェノール]、5,5’−(1,1−シクロ
ヘキシリデン)ビス−(1,1’−ビフェニル)−2−
オール、4,4’−シクロヘキシリデンビス[2−シク
ロヘキシル フェノール]、2,2’−メチレンビス
[4−ノニル フェノール]、4,4’−(1−メチル
エチリデン)ビス[2,6−ビス(1,1−ジメチルエ
チル)フェノール]、5,5’−(1−フェノールエチ
リデン)[1,1’−ビフェニル]−2−オール、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)メタノン、4,4’−メチ
レンビス[2−フルオロフェノール]、4,4’−
[2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチ
ル)エチリデン]ビスフェノール、4,4’−イソプロ
ピリデンビス[2−フルオロフェノール]、4,4’−
[(4−フルオロフェニル)メチレン]ビス[2−フル
オロフェノール]、4,4’−(フェニルメチレン)ビ
ス[2−フルオロフェノール]、4,4’−[(4−フ
ルオロフェニル)メチレン]ビスフェノール、4,4’
−(1−メチルエチリデン)ビス[2−クロロ−6−メ
チルフェノール]、4,4’−(1−メチルエチリデ
ン)ビス[2,6−ジクロロフェノール]、4,4’−
(1−メチルエチリデン)ビス[2−クロロフェノー
ル]、4,4’−メチレンビス[2,6−ジブロモフェ
ノール]、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス
[2,6−ジブロモフェノール]、4,4’−(1−メ
チルエチリデン)ビス[2−ニトロフェノール]、3,
3’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’
−ジオール、3,3’5,5’−テトラメチル−[1,
1’−ビフェニル]−4,4’−ジオール、3,3’,
5,5’−テトラ−t−ブチル−[1,1’−ビフェニ
ル]−4,4’−ジオール、3,3’−ジフルオロ−
[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジオール、3,
3’,5,5’−テトラフルオロ−[1,1’−ビフェ
ニル]−4,4’−ジオールなどが例示される。これら
は、2種類以上併用して用いてもよい。特に反応性の観
点から、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビスフェ
ノール、4,4’−(1−メチル エチリデン)ビス
[2−メチル フェノール]、4,4’−シクロヘキシ
リデン ビスフェノールが好ましい。また、末端構造は
パラヒドロキシ安息香酸−n−ブチル、パラヒドロキシ
−n−プロピル、パラヒドロキシ安息香酸エチルが好ま
しい。
クロロエタン等のハロゲン系溶剤、アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等のエ−テル類、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒
等を用いることができる。
で、好ましくは10〜40μmである。
て酸化防止剤を加えてもよい。酸化防止剤としては、ビ
タミンE、ハイドロキノン、ヒンダードアミン、ヒンダ
ードフェノール、パラフェニレンジアミン、アリールア
ルカンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐
化合物などが用いられる。
としてはアルミニウム陽極酸化膜のほかポリビニルアル
コール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、でんぷ
ん、ポリウレタン、ポリイミド、カゼイン、N−メトキ
シメチル化ナイロン等が用いられる。さらに、これらに
酸化チタン、酸化スズ、酸化アルミニウムの粒子を分散
させてもよい。
って具体的に説明するが、本発明は、以下の実施の形態
に限定されるものではない。
アゾ顔料2重量部とエポキシ樹脂(リカレジンBPO−
20E:新日本理化社製)1重量部とジメトキシエタン
97重量部をペイントシェーカーで6時間分散して分散
液を作製した。これをタンクに満たし、直径80mm、
長さ348mmのアルミ製円筒状支持体(アルミドラ
ム)を浸漬、引き上げて塗工し、室温にて1時間乾燥を
行い、厚さ0.3μmの電荷発生層を形成した。
されるヒドラゾン系化合物100重量部と、結着性樹脂
としてポリカーボネート樹脂(C−1400:帝人化成
社製)90重量部と下記構造を有するポリエステル樹脂
10重量部をジクロロメタン800重量部に溶解し、電
荷輸送層塗工用塗布液を作製し、上記で形成された電荷
発生層上に浸漬塗工し、80℃で1時間乾燥を行い、厚
さ22μmの電荷輸送層を形成し、サンプルを作製し
た。
j+kは10から1000の整数、記号*、#は、上段
の式と下段の式とがつながっていることを示す。) このサンプルを常温常湿下(20℃、50%)および高
温多湿下(35℃、85%)において市販の複写機(S
F8870:シャープ社製)に搭載し、A4サイズの紙
を用いて複写テストを行った。初期特性及び40000
回使用後特性として画像特性および帯電電位(Vo)、
白色原稿の電位(VL)と残留電位(VR)を測定した。
常温常湿下(N/Nと記す。)における測定結果と、高
温多湿下(H/Hと記す。)における測定結果を表1に
示す。初期においても、繰り返し使用後もきれいな画像
が得られ、電位の上昇は小さかった。
カーボネート樹脂を80重量部、本発明のポリエステル
樹脂を20重量部とし、それ以外は実施の形態1と同様
に作製し、評価した。結果を表1に示す。初期も繰り返
し使用後もきれいな画像が得られた。
70重量部、本発明のポリエステル樹脂を30重量部と
し、それ以外は実施の形態1と同様に作製し、評価し
た。結果を表1に示す。初期も繰り返し使用後もきれい
な画像が得られた。
0重量部とし、それ以外は実施の形態1と同様に作製し
評価した。結果を表1に示す。常温常湿下では初期も繰
り返し使用後もきれいな画像が得られたが、高温多湿下
では残留電位上昇による画像のカブリが生じた。
重量部、本発明のポリエステル樹脂を5重量部とし、そ
れ以外は実施の形態1と同様に作製し、評価した。結果
を表1に示す。常温常湿下では初期も繰り返し使用後も
きれいな画像が得られたが、高温多湿下では残留電位上
昇による画像のカブリが生じた。
重量部、本発明のポリエステル樹脂を40重量部とした
ほかは実施の形態1と同様に作製し評価した。結果を表
1に示す。高温多湿下で画像に白点が発生し、感光体ド
ラムを取り出して見ると、これは電荷輸送材料が析晶し
たものと思われる。ここで実施の形態1〜3および比較
例1〜3の高温多湿下での残留電位の上昇と本発明のポ
リエステル樹脂の混合比率の関係を図3に示す。
式キノン系顔料2重量部とフェノキシ樹脂(PKHH:
ユニオンカーバイド社製)1重量部と1,4−ジオキサ
ンを97重量部とをボールミル分散機で12時間分散し
て分散液を作製し、これをタンクに満たし、直径80m
m、長さ348mmのアルミ製円筒状支持体(アルミド
ラム)を浸漬、引き上げて塗工し室温にて1時間乾燥を
行い、厚さ1μmの電荷発生層を形成した。
されるヒドラゾン系化合物100重量部と、結着性樹脂
としてポリカーボネート樹脂(Z−400:三菱瓦斯化
学社製)90重量部と実施の形態1と同じ構造を有する
本発明のポリエステル樹脂10重量部をジクロロメタン
800重量部に溶解し、電荷輸送層塗工用塗布液を作製
し、上記で形成された電荷発生層上に浸漬塗工し、80
℃で1時間乾燥を行い、厚さ25μmの電荷輸送層を形
成し、サンプルを作製した。こうして作製したサンプル
は均一な塗膜であった。
果を表1に示す。初期も繰り返し使用後もきれいな画像
が得られた。
アゾ顔料2重量部とポリビニルブチラール樹脂(XYH
L:ユニオンカーバイド社製)1重量部とシクロヘキサ
ノン97重量部をボールミルで分散して分散液を作製
し、これをタンクに満たし、直径80mm、長さ348
mmのアルミ製円筒状支持体上に浸漬塗工し、110℃
にて10分間乾燥を行い、厚さ0.8μmの電荷発生層
を形成した。
されるヒドラゾン系化合物100重量部と結着性として
ポリカーボネート樹脂(S−2000)80重量部と下
記構造を有する本発明のポリエステル樹脂20重量部と
ジクロロメタン800重量部に溶解し、電荷輸送層塗工
用塗布液を作製し、上記で形成された電荷発生層上に浸
漬塗工し、80℃で1時間乾燥を行い、厚さ25μmの
電荷輸送層を形成した。
果を表1に示す。初期も繰り返し使用後もきれいな画像
が得られた。
ラゾン化合物100重量部、電荷輸送層の結着性樹脂と
して下記構造を有するポリカーボネート樹脂(粘度平均
分子量が約40,000)80重量部と実施の形態1と
同じ構造を有する本発明のポリエステル樹脂20重量部
を用いたほかは実施の形態5と同様に作製し、評価し
た。結果を表1に示す。高温多湿下の環境においても初
期も繰り返し使用後もきれいな画像が得られた。
用し、合計10万枚使用後に感光体の膜厚を測定したと
ころ22μmであり、わずか3μmしか摩耗していない
ことがわかった。
ン(EF−30T:帝国化学社製)6重量部をメチルア
ルコール47重量部と1,2−ジクロロエタン47重量
部の混合溶剤に溶解し、これをタンクに満たし、直径8
0mm、長さ348mmのアルミ製円筒状支持体を浸
漬、引き上げて塗工し110℃にて10分間乾燥を行
い、約1μmの下引き層を設けた。
アゾ顔料2重量部とエポキシ樹脂(リカレジンBPO−
20E:新日本理化社製)1重量部とジメトキシエタン
97重量部をペイントシェーカーで6時間分散して分散
液を作製した。これをタンクに満たし、前記下引き層を
設けた支持体(アルミドラム)を浸漬、引き上げて塗工
し室温にて1時間乾燥を行い、厚さ0.2μmの電荷発
生層を形成した。
厚さ25μmの電荷輸送層を形成し、図2のようなサン
プルを作製した。こうして作製したサンプルは均一な塗
膜であった。このサンプルを実施の形態1と同様に評価
した。結果を表1に示す。
イト処理層を5μm設けた直径80mm、長さ348m
mのアルミ製円筒状支持体上に実施の形態7と同様な電
荷発生層を分散液を用いて浸漬塗工し、110℃にて1
0分間乾燥を行い、厚さ0.2μmの電荷発生層を形成
した。
されるトリフェニルアミン系化合物100重量部と結着
性樹脂として下記構造を有するポリカーボネート樹脂8
5重量部と実施の形態5と同様な構造を有するポリエス
テル樹脂15重量部をジクロロメタン800重量部に溶
解し、電荷輸送層塗工用塗布液を作製し、上記で形成さ
れた電荷発生層上に浸漬塗工し、80℃で1時間乾燥を
行い、厚さ25μmの電荷輸送層を形成した。こうして
作製したサンプルは均一な塗膜であった。実施の形態1
と同様に評価した。結果を表1に示す。初期も繰り返し
使用後もきれいな画像が得られた。
ンCM8000:東レ社製)6重量部をメチルアルコー
ル47重量部とクロロホルム47重量部の混合溶剤に溶
解し、これをタンクに満たし、直径30mm長さ255
mmのアルミ製円筒状支持体を浸漬、引き上げて塗工し
110℃にて10分間乾燥を行い、約2μmの下引き層
を設けた。
るX型無金属フタロシアニン2重量部とポリビニルブチ
ラール樹脂(エスレックBMS:積水化学社製)1重量
部とジクロルエタン97重量部とをボールミル分散機で
12時間分散して分散液を作製し、これをタンクに満た
し、前述の下引き層を設けたアルミ製円筒状支持体を浸
漬塗工し、室温にて1時間乾燥を行い、厚さ0.5μm
の電荷発生層を形成した。
されるスチリル系化合物100重量部と結着性樹脂とし
て下記構造を有するポリカーボネート樹脂90重量部と
実施の形態1と同じ構造を有する本発明のポリエステル
樹脂10重量部をクロロホルム800重量部に溶解し、
電荷輸送層塗工用塗布液を作製し、上記で形成された電
荷発生層上に浸漬塗工し、100℃で1時間乾燥を行
い、厚さ20μmの電荷輸送層を形成した。こうして作
製したサンプルは均一な塗膜であった。このサンプルを
市販のレーザービームプリンター(JX9500:シャ
ープ社製)に搭載した。結果を表1に示す。初期も繰り
返し使用後もきれいな画像が得られた。
脂としてポリエステル樹脂を適当な重量比率で構成させ
ることにより、電荷輸送材料の析晶などがなく均一な塗
布膜で高温多湿下での電位特性の安定した、カブリのな
い良好な画像が得られる電子写真感光体が得られる。
機感光体における電荷供給層に構成することによって、
ポリエステル中の構造成分が電荷輸送層中にトラップさ
れたキャリアを解放させやすくする効果があると考えら
れることから電荷発生層に含有させた場合に比較して残
留電位上昇の防止に効果を有する。
合体からなるポリエステル樹脂を用いることにより、高
特性、高耐久性の有機感光体を得ることができた。
にポリカーボネート樹脂を含有することによりクリーニ
ングブレード、現像剤、紙などによる傷の発生しにくい
強靭で耐久性に優れた電子写真感光体が得られる。
の構造を有するポリカーボネート樹脂を含有することに
より、摩耗の少ない長寿命な感光体が得られる。
る。
る。
下における繰り返し使用後の残留電位の関係を示す図で
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】 電荷発生層上に電荷輸送層を順次積層さ
せてなる感光層を、直接または中間層を介して導電体支
持体上に積層した電子写真感光体に於いて、 前記電荷輸送層は、下記構造単位(1)と下記構造単位
(2)を有するポリエステル樹脂とを含有し、 前記ポリエステル樹脂の重量が、前記電荷輸送層に含有
される樹脂総重量に対して、10重量%以上30重量%
以下であることを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 【化2】 (式中、h:iは3:7〜7:3であり、h+iは10
から1000の整数、aは1から10の整数である。) - 【請求項2】 前記電荷輸送層に含有される前記ポリエ
ステル樹脂以外の樹脂成分がポリカーボネート樹脂であ
ることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。 - 【請求項3】 前記ポリカーボネート樹脂が下記構造式
(3)であることを特徴とする請求項2に記載の電子写
真感光体。 【化3】 (式中、R1〜R8は、同一又は異なって、水素元素、ハ
ロゲン元素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜1
2のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数
1〜5のアルコキシ基、炭素数7〜17のアラルキル基
を示し、これらの基は置換基を有しても良く、該置換基
が炭素数1〜5のアルキル基またはアルケニル基、炭素
数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン元素である。Xは、 【化4】 であり、ここでR9,R10はそれぞれ水素元素、ハロゲ
ン元素、炭素数1〜5のアルキル基、アルケニル基、ア
ルコキシ基または炭素数6〜12のアリール基を表し、
これらの基は置換基を有してもよく、該置換基が炭素数
1〜5のアルキル基またはアルケニル基、炭素数1〜5
のアルコキシ基、ハロゲン元素であり、またはR9,R
10が一緒に結合して、前記置換基を有してもよい炭素環
または複素環を形成する基でもよい。bは単結合、また
は1〜20の整数を示す。Aは、 【化5】 であり、ここでR11は、炭素数1〜5のアルキル基であ
る。nは10〜1000の整数である。)
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