JP3367789B2 - 電子写真感光体および感光層塗布用溶液並びに電子写真感光体の製造方法 - Google Patents
電子写真感光体および感光層塗布用溶液並びに電子写真感光体の製造方法Info
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- G03G5/02—Charge-receiving layers
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体の製造方
法に関するものである。より詳しくは電子写真特性を改
良した電子写真感光体の製造方法に関するものである。
法に関するものである。より詳しくは電子写真特性を改
良した電子写真感光体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、実用化されている電子写真感光体
は、無機系材料を用いた無機感光体と、有機系材料を用
いた有機感光体とに分類される。
は、無機系材料を用いた無機感光体と、有機系材料を用
いた有機感光体とに分類される。
【0003】従来、電子写真感光体としては、その感
度、耐久性の両面から無機系材料が主として用いられて
きた。無機感光体の代表的なものとしてはアモルファス
セレン(a−Se)若しくはアモルファスセレンひ素
(a−AsSe)等からなるセレン系のもの、色素増感
した酸化亜鉛(ZnO)若しくは硫化カドミウム(Cd
S)を結着樹脂中に分散したもの、及びアモルファスシ
リコン(a−Si)を使用したもの等がある。しかし、
上記の無機感光体において、セレン系の感光体及びCd
Sを使用した感光体は耐熱性及び保存安定性に問題があ
り、さらに、毒性を有するためにその廃棄が問題となり
公害をもたらす原因となる。ZnO樹脂分散系感光体
は、低感度であり、かつ耐久性が低いという点から、現
在はほとんど使用されていない。また、無公害性の無機
感光体として注目されるa−Si感光体は、高感度及び
高耐久性等の長所を有するものの、プラズマCVD法を
用いるというその製造プロセスに起因する画像欠陥等の
欠点および生産性の低さから起因するコストアップとい
う欠点を有している。
度、耐久性の両面から無機系材料が主として用いられて
きた。無機感光体の代表的なものとしてはアモルファス
セレン(a−Se)若しくはアモルファスセレンひ素
(a−AsSe)等からなるセレン系のもの、色素増感
した酸化亜鉛(ZnO)若しくは硫化カドミウム(Cd
S)を結着樹脂中に分散したもの、及びアモルファスシ
リコン(a−Si)を使用したもの等がある。しかし、
上記の無機感光体において、セレン系の感光体及びCd
Sを使用した感光体は耐熱性及び保存安定性に問題があ
り、さらに、毒性を有するためにその廃棄が問題となり
公害をもたらす原因となる。ZnO樹脂分散系感光体
は、低感度であり、かつ耐久性が低いという点から、現
在はほとんど使用されていない。また、無公害性の無機
感光体として注目されるa−Si感光体は、高感度及び
高耐久性等の長所を有するものの、プラズマCVD法を
用いるというその製造プロセスに起因する画像欠陥等の
欠点および生産性の低さから起因するコストアップとい
う欠点を有している。
【0004】一方、有機感光体の代表的なものとしては
2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン(TNF)
とポリビニルカルバゾール(PVK)との電荷移動錯体
を用いたもの、及び電荷発生層と電荷輸送層とを有する
機能分離型のもの等がある。これらの有機感光体は、有
機材料が多種存在するため適宜選択することにより保存
安定性及び毒性のないものを製造することができ、かつ
塗工による薄膜形成が容易であり低コストにて製造し得
ると共に、近年、耐久性の向上が図られていることによ
り、最も重要な感光体の一つとして注目されている。上
記PVK−TNF電荷移動錯体系の有機感光体は様々な
改良が加えられたが十分な感度を有するまでには至って
いない。一方、上記機能分離型の有機感光体は、光を照
射したときに電荷担体を発生する電荷発生材料を含む層
(以下、電荷発生層と称す。)と、電荷発生層で発生し
た電荷担体を受け入れ、それを輸送する電荷輸送材料を
含む層(以下、電荷輸送層と称す。)との積層構造を有
するものであり、比較的優れた感度を有し、現在実用化
されている有機感光体の主流を占めている。
2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン(TNF)
とポリビニルカルバゾール(PVK)との電荷移動錯体
を用いたもの、及び電荷発生層と電荷輸送層とを有する
機能分離型のもの等がある。これらの有機感光体は、有
機材料が多種存在するため適宜選択することにより保存
安定性及び毒性のないものを製造することができ、かつ
塗工による薄膜形成が容易であり低コストにて製造し得
ると共に、近年、耐久性の向上が図られていることによ
り、最も重要な感光体の一つとして注目されている。上
記PVK−TNF電荷移動錯体系の有機感光体は様々な
改良が加えられたが十分な感度を有するまでには至って
いない。一方、上記機能分離型の有機感光体は、光を照
射したときに電荷担体を発生する電荷発生材料を含む層
(以下、電荷発生層と称す。)と、電荷発生層で発生し
た電荷担体を受け入れ、それを輸送する電荷輸送材料を
含む層(以下、電荷輸送層と称す。)との積層構造を有
するものであり、比較的優れた感度を有し、現在実用化
されている有機感光体の主流を占めている。
【0005】このような機能分離型の有機感光体の一例
としては、電荷発生層にクロロダイアンブルーの有機ア
ミン溶液を塗布して形成した薄膜を用い、電荷輸送層に
ヒドラゾン化合物を用いたもの(特公昭55−4238
0号公報)、ジスアゾ化合物の電荷発生層とヒドラゾン
化合物の電荷輸送層とからなるもの(特開昭59−21
4035号公報)等が知られている。また、さらに電荷
発生材料として顔料の一種であるアンサンスロンやキノ
ン系化合物を用いる提案もなされている(米国特許第3
877935号明細書)。この有機感光体は導電性支持
体の上に感光層を塗布して製造される。製造方法とし
て、シートの場合にはベーカーアプリケーター、バーコ
ーター等、ドラムの場合にはスプレー法、垂直型リング
法、浸漬塗工法が知られているが、一般には装置が簡便
であることから浸漬塗工法が採用されている。
としては、電荷発生層にクロロダイアンブルーの有機ア
ミン溶液を塗布して形成した薄膜を用い、電荷輸送層に
ヒドラゾン化合物を用いたもの(特公昭55−4238
0号公報)、ジスアゾ化合物の電荷発生層とヒドラゾン
化合物の電荷輸送層とからなるもの(特開昭59−21
4035号公報)等が知られている。また、さらに電荷
発生材料として顔料の一種であるアンサンスロンやキノ
ン系化合物を用いる提案もなされている(米国特許第3
877935号明細書)。この有機感光体は導電性支持
体の上に感光層を塗布して製造される。製造方法とし
て、シートの場合にはベーカーアプリケーター、バーコ
ーター等、ドラムの場合にはスプレー法、垂直型リング
法、浸漬塗工法が知られているが、一般には装置が簡便
であることから浸漬塗工法が採用されている。
【0006】この有機電子写真感光体は初期的な電子写
真特性に関しては十分な性能を有するものの電気的およ
び機械的特性の耐久性の面ではまだ満足する性能が得ら
れていないのが現状である。例えば、電気的特性では使
用を繰り返すと残留電位の上昇や、帯電電位の低下を来
す。また、感光体は装置内ではトナー、現像剤、紙、ク
リーニングブレードなどと接触し、感光体表面が摩耗し
たり、傷が発生するという問題があり、これらは結果と
してトナーフィルミングや画像欠陥となって現れる。さ
らに、コロナ放電により発生するオゾン、窒素酸化物に
よる画像流れなども問題となっている。
真特性に関しては十分な性能を有するものの電気的およ
び機械的特性の耐久性の面ではまだ満足する性能が得ら
れていないのが現状である。例えば、電気的特性では使
用を繰り返すと残留電位の上昇や、帯電電位の低下を来
す。また、感光体は装置内ではトナー、現像剤、紙、ク
リーニングブレードなどと接触し、感光体表面が摩耗し
たり、傷が発生するという問題があり、これらは結果と
してトナーフィルミングや画像欠陥となって現れる。さ
らに、コロナ放電により発生するオゾン、窒素酸化物に
よる画像流れなども問題となっている。
【0007】従来の検討から、感光体としての電気的お
よび機械的特性の耐久性は、電荷発生材料や電荷輸送材
料の特性だけではなく、それらの感光層の形成に使用さ
れている結着性樹脂の特性にも深い関係があることが見
いだされている。そのために、結着性樹脂の検討から、
耐摩耗性や感度等の電子写真感光体の要求特性の改善に
は、感光体の結着性樹脂にポリカーボネート樹脂を単独
や同様なポリカーボネート樹脂との混合で用いる方法も
しくはポリカーボネートとその他の種類の樹脂を混合し
て用いる方法が提案されている。
よび機械的特性の耐久性は、電荷発生材料や電荷輸送材
料の特性だけではなく、それらの感光層の形成に使用さ
れている結着性樹脂の特性にも深い関係があることが見
いだされている。そのために、結着性樹脂の検討から、
耐摩耗性や感度等の電子写真感光体の要求特性の改善に
は、感光体の結着性樹脂にポリカーボネート樹脂を単独
や同様なポリカーボネート樹脂との混合で用いる方法も
しくはポリカーボネートとその他の種類の樹脂を混合し
て用いる方法が提案されている。
【0008】すなわち、特定のポリカーボネート樹脂を
用いる方法として、特公平2−57300号公報、特開
昭63−148263号公報、特開平2−254464
号公報、特開平6−59471号公報が提案されている
が、ポリカーボネート樹脂単独では電気的特性は良好な
のであるが、機械的特性の耐久性である耐摩耗性の改善
が望めない。また、耐摩耗性を向上させようとポリカー
ボネートの分子量を大きくすると、電荷輸送材料との相
溶性が悪く電荷輸送材料が析晶し、画像では白点となっ
たり、あるいはポリカーボネート自身の溶解性が低いた
め一部の不溶分が塗膜に残存し、画像では黒点となり、
また繰り返し使用するとこの部分の感光層が抜け落ちて
しまい使用不能となっていた。
用いる方法として、特公平2−57300号公報、特開
昭63−148263号公報、特開平2−254464
号公報、特開平6−59471号公報が提案されている
が、ポリカーボネート樹脂単独では電気的特性は良好な
のであるが、機械的特性の耐久性である耐摩耗性の改善
が望めない。また、耐摩耗性を向上させようとポリカー
ボネートの分子量を大きくすると、電荷輸送材料との相
溶性が悪く電荷輸送材料が析晶し、画像では白点となっ
たり、あるいはポリカーボネート自身の溶解性が低いた
め一部の不溶分が塗膜に残存し、画像では黒点となり、
また繰り返し使用するとこの部分の感光層が抜け落ちて
しまい使用不能となっていた。
【0009】さらに、耐摩耗性を改善するために結着性
樹脂として分子量の異なる2種類以上のポリカーボネー
トを用いる方法がいくつか提案されているが、いずれも
十分な性能を得ることができていない。例えば、特公平
4−78984公報では樹脂成分として数平均分子量
1.5万以下を有するポリカーボネート(1)と数平均
分子量4.5万以上を有するポリカーボネート(2)を
含有し、(1)が30〜95%含有された電子写真感光
体を提案しているが、このように分子量の低いポリカー
ボネートを主成分として用いると近年の複写プロセスの
高速化の中では強度が不足し十分な耐摩耗性が得られな
い。また逆に、特開平6−222580公報では樹脂成
分として重量平均分子量4万〜9万を有するポリカーボ
ネート(1)と重量平均分子量10万以上を有するポリ
カーボネート(2)を含有し、(1)が5〜50%され
た電子写真感光体を提案しているが、このように分子量
の高いポリカーボネートを50%以上の主成分として用
いると先の例でもある通り、電荷輸送材料との相溶性が
悪く電荷輸送材料が析晶し、画像では白点となったり、
あるいはポリカーボネート自身の溶解性が低いため一部
の不溶分が塗膜に残存し、画像では黒点となったりして
いた。そのほかに特開平1−206348公報では樹脂
成分として数平均分子量2万〜4万を有するポリカーボ
ネート(1)と数平均分子量4万〜6.5万を有するポ
リカーボネート(2)を含有し、(1)が5〜50%含
有された電子写真感光体を提案しているが、このように
分子量分布の近い2種類を混合しただけでは分子量4万
程度のポリカーボネートと同程度の耐摩耗性しか得られ
ていない。
樹脂として分子量の異なる2種類以上のポリカーボネー
トを用いる方法がいくつか提案されているが、いずれも
十分な性能を得ることができていない。例えば、特公平
4−78984公報では樹脂成分として数平均分子量
1.5万以下を有するポリカーボネート(1)と数平均
分子量4.5万以上を有するポリカーボネート(2)を
含有し、(1)が30〜95%含有された電子写真感光
体を提案しているが、このように分子量の低いポリカー
ボネートを主成分として用いると近年の複写プロセスの
高速化の中では強度が不足し十分な耐摩耗性が得られな
い。また逆に、特開平6−222580公報では樹脂成
分として重量平均分子量4万〜9万を有するポリカーボ
ネート(1)と重量平均分子量10万以上を有するポリ
カーボネート(2)を含有し、(1)が5〜50%され
た電子写真感光体を提案しているが、このように分子量
の高いポリカーボネートを50%以上の主成分として用
いると先の例でもある通り、電荷輸送材料との相溶性が
悪く電荷輸送材料が析晶し、画像では白点となったり、
あるいはポリカーボネート自身の溶解性が低いため一部
の不溶分が塗膜に残存し、画像では黒点となったりして
いた。そのほかに特開平1−206348公報では樹脂
成分として数平均分子量2万〜4万を有するポリカーボ
ネート(1)と数平均分子量4万〜6.5万を有するポ
リカーボネート(2)を含有し、(1)が5〜50%含
有された電子写真感光体を提案しているが、このように
分子量分布の近い2種類を混合しただけでは分子量4万
程度のポリカーボネートと同程度の耐摩耗性しか得られ
ていない。
【0010】また、電荷輸送材料との相溶性の向上や各
種特性向上のために結着性樹脂としてポリカーボネート
とポリエステルもしくはポリアリレートの共重合体もし
くは混合物を使用する提案もなされている。例えば、特
開昭62−212660公報では樹脂成分としてポリカ
ーボネート95〜50重量部とポリアリレートおよび/
またはポリエステル5〜50重量部を含有する電子写真
感光体を提案しているが、耐摩耗性の高い分子量の大き
なポリカーボネートを主として使用した場合は耐摩耗性
や電荷輸送材料との相溶性は改善されるが、電気的特性
が劣化してしまっていた。さらに、この様な電気的特性
が劣化してしまうような樹脂の組成では、バーコーター
法や浸漬塗工法等の塗布やスプレー法等の方法により薄
膜を形成する際に使用する塗布用溶液が使用中に分離を
起こしてゲル化し、長期使用に耐えられないという欠点
も存在した。
種特性向上のために結着性樹脂としてポリカーボネート
とポリエステルもしくはポリアリレートの共重合体もし
くは混合物を使用する提案もなされている。例えば、特
開昭62−212660公報では樹脂成分としてポリカ
ーボネート95〜50重量部とポリアリレートおよび/
またはポリエステル5〜50重量部を含有する電子写真
感光体を提案しているが、耐摩耗性の高い分子量の大き
なポリカーボネートを主として使用した場合は耐摩耗性
や電荷輸送材料との相溶性は改善されるが、電気的特性
が劣化してしまっていた。さらに、この様な電気的特性
が劣化してしまうような樹脂の組成では、バーコーター
法や浸漬塗工法等の塗布やスプレー法等の方法により薄
膜を形成する際に使用する塗布用溶液が使用中に分離を
起こしてゲル化し、長期使用に耐えられないという欠点
も存在した。
【0011】また、特開昭62−267747公報では
樹脂成分としてポリカーボネートとポリエステルの共重
合体を含有する電子写真感光体を提案しているが、共重
合体は電気特性、耐摩耗性も改善されるのだが、共重合
体ではその合成過程において合成不可能な系・合成の困
難な系が多く、また合成できたとしても混合に比べたら
はるかにコストがかかり不利であった。
樹脂成分としてポリカーボネートとポリエステルの共重
合体を含有する電子写真感光体を提案しているが、共重
合体は電気特性、耐摩耗性も改善されるのだが、共重合
体ではその合成過程において合成不可能な系・合成の困
難な系が多く、また合成できたとしても混合に比べたら
はるかにコストがかかり不利であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】さらに、複写機、プリ
ンター、普通紙ファックスはマシンの耐刷枚数が長くな
りかつ高速化が進んでおり、ますます感光体の電気的お
よび機械的特性の耐久性の向上が求められている。すな
わち、高速化が進むとプロセススピードが速くなりトナ
ーの飛散が増えたり、クリーニング不良が発生しやすく
なる。その対策として一部の機種ではクリーニングブレ
ードを2段にしたりその押圧を高くしたりしている。そ
のために従来のような改善方法だけでは摩耗が大きく十
分な対策とならないのが現状である。さらに、オーバー
コート層を設ける方法もいくつか提案されているが、塗
布による生産では、すでに塗布した感光層が溶けないよ
うな溶剤の選択が難しく、完成しても電気特性に悪影響
を及ぼし、その設計が難しい。
ンター、普通紙ファックスはマシンの耐刷枚数が長くな
りかつ高速化が進んでおり、ますます感光体の電気的お
よび機械的特性の耐久性の向上が求められている。すな
わち、高速化が進むとプロセススピードが速くなりトナ
ーの飛散が増えたり、クリーニング不良が発生しやすく
なる。その対策として一部の機種ではクリーニングブレ
ードを2段にしたりその押圧を高くしたりしている。そ
のために従来のような改善方法だけでは摩耗が大きく十
分な対策とならないのが現状である。さらに、オーバー
コート層を設ける方法もいくつか提案されているが、塗
布による生産では、すでに塗布した感光層が溶けないよ
うな溶剤の選択が難しく、完成しても電気特性に悪影響
を及ぼし、その設計が難しい。
【0013】以上のように電子写真感光体において使用
される結着樹脂には、電気的および機械的特性の耐久性
が十分満足されるものがなかった。
される結着樹脂には、電気的および機械的特性の耐久性
が十分満足されるものがなかった。
【0014】したがって、本発明の目的は、均一な塗膜
で、トナー、現像剤、紙、クリーニングブレードなどと
接触しても、感光体表面が摩耗したり、傷や塗膜欠陥が
発生することなく長期にわたって電気的特性の劣化が無
く繰り返し使用可能な電子写真感光体の製造方法を提供
することにある。
で、トナー、現像剤、紙、クリーニングブレードなどと
接触しても、感光体表面が摩耗したり、傷や塗膜欠陥が
発生することなく長期にわたって電気的特性の劣化が無
く繰り返し使用可能な電子写真感光体の製造方法を提供
することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究した結果、ポリカーボネートとポ
リエステルおよび/もしくはポリアリレート等の複数の
樹脂の混合系を感光体に使用した場合の電気的特性の劣
化は樹脂同士の相溶性の悪さに起因するという知見が得
られ、本発明を完成するに至った。
を解決すべく鋭意研究した結果、ポリカーボネートとポ
リエステルおよび/もしくはポリアリレート等の複数の
樹脂の混合系を感光体に使用した場合の電気的特性の劣
化は樹脂同士の相溶性の悪さに起因するという知見が得
られ、本発明を完成するに至った。
【0016】本発明に係る請求項1の電子写真感光体
は、導電性支持体上に、電荷発生材料と電荷輸送材料及
び複数のバインダー樹脂を含有する感光層を有し、該感
光層を構成するバインダー樹脂の混合物は、そのガラス
転移点を1つのみ有する電子写真感光体の製造方法であ
って、ドラム状導電性支持体上に、光導電性物質、複数
のバインダー樹脂及び溶媒を含有する感光層を浸漬して
塗布を行う浸漬塗布方法により前記感光層を形成し、そ
の際、前記塗布溶液中の前記バインダー濃度を前記溶媒
に対して、5重量%から17重量%であることを特徴と
するものである。
は、導電性支持体上に、電荷発生材料と電荷輸送材料及
び複数のバインダー樹脂を含有する感光層を有し、該感
光層を構成するバインダー樹脂の混合物は、そのガラス
転移点を1つのみ有する電子写真感光体の製造方法であ
って、ドラム状導電性支持体上に、光導電性物質、複数
のバインダー樹脂及び溶媒を含有する感光層を浸漬して
塗布を行う浸漬塗布方法により前記感光層を形成し、そ
の際、前記塗布溶液中の前記バインダー濃度を前記溶媒
に対して、5重量%から17重量%であることを特徴と
するものである。
【0017】本発明に係る請求項2の電子写真感光体
は、導電性支持体上に、少なくとも電荷発生材料を含有
する電荷発生層と少なくとも電荷輸送材料と複数のバイ
ンダー樹脂を含有する電荷輸送層をそれぞれ独立に機能
分離して構成した積層型であり、該電荷輸送層を構成す
るバインダー樹脂の混合物は、そのガラス転移点を1つ
のみ有する電子写真感光体の製造方法であって、ドラム
状導電性支持体上に、少なくとも電荷発生材料を含有す
る電荷発生層と少なくとも電荷輸送材料と複数のバイン
ダー樹脂を含有する電荷輸送層を順次浸漬して塗布を行
う浸漬塗布方法により、それぞれ独立に機能分離して構
成した積層型の電子写真感光体を形成し、その際、前記
塗布溶液中の前記バインダー濃度を前記溶媒に対して、
5重量%から17重量%であることを特徴とするもので
ある。
は、導電性支持体上に、少なくとも電荷発生材料を含有
する電荷発生層と少なくとも電荷輸送材料と複数のバイ
ンダー樹脂を含有する電荷輸送層をそれぞれ独立に機能
分離して構成した積層型であり、該電荷輸送層を構成す
るバインダー樹脂の混合物は、そのガラス転移点を1つ
のみ有する電子写真感光体の製造方法であって、ドラム
状導電性支持体上に、少なくとも電荷発生材料を含有す
る電荷発生層と少なくとも電荷輸送材料と複数のバイン
ダー樹脂を含有する電荷輸送層を順次浸漬して塗布を行
う浸漬塗布方法により、それぞれ独立に機能分離して構
成した積層型の電子写真感光体を形成し、その際、前記
塗布溶液中の前記バインダー濃度を前記溶媒に対して、
5重量%から17重量%であることを特徴とするもので
ある。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】すなわち、本発明において、最近の高速性
に対応した感光体の電気的および機械的特性の耐久性の
向上には、耐摩耗性や電荷輸送材料との相溶性の向上の
面から、ポリカーボネートとポリエステルおよび/もし
くはポリアリレート等の複数の樹脂の混合系を感光体に
使用した系を考え、この場合の電気的特性の劣化を合成
の困難な共重合体ではなく製品化に対応可能な混合系で
解決すべく検討した結果、電気的特性の劣化は結着樹脂
として使用するこれらの樹脂同士の相溶性の悪さに起因
することが解った。相溶性を確認する方法としては所定
に混合した樹脂のガラス転移点を測定し、出現したガラ
ス転移点が混合した単独の樹脂のガラス転移点に起因す
る複数であった場合は、この混合系は相溶していなかっ
たと考えられ、出現したガラス転移点が単独の樹脂のガ
ラス転移点に起因しない1カ所であった場合は、この混
合系は相溶していると考えられる。
に対応した感光体の電気的および機械的特性の耐久性の
向上には、耐摩耗性や電荷輸送材料との相溶性の向上の
面から、ポリカーボネートとポリエステルおよび/もし
くはポリアリレート等の複数の樹脂の混合系を感光体に
使用した系を考え、この場合の電気的特性の劣化を合成
の困難な共重合体ではなく製品化に対応可能な混合系で
解決すべく検討した結果、電気的特性の劣化は結着樹脂
として使用するこれらの樹脂同士の相溶性の悪さに起因
することが解った。相溶性を確認する方法としては所定
に混合した樹脂のガラス転移点を測定し、出現したガラ
ス転移点が混合した単独の樹脂のガラス転移点に起因す
る複数であった場合は、この混合系は相溶していなかっ
たと考えられ、出現したガラス転移点が単独の樹脂のガ
ラス転移点に起因しない1カ所であった場合は、この混
合系は相溶していると考えられる。
【0023】混合した樹脂系が相溶していない系では、
感光体内の複数の結着樹脂が不均一な状態であると考え
られるので、この不均一が電気的特性を劣化させている
要因であると考えられる。さらに、その不均一さのため
に、バーコーター法や浸漬塗工法等の塗布やスプレー法
等の方法により薄膜を形成する際に使用する塗布用溶液
が使用中に分離を起こしてゲル化し、長期使用に耐えら
れないという欠点も存在した。しかしながら、相溶して
いる系では、感光体内では結着樹脂は均一であると考え
られるので、共重合体と同様に電気的特性が劣化しない
と考えることができるし、さらに、その塗布用溶液も使
用中に分離やゲル化することなく長期間安定に使用でき
る。
感光体内の複数の結着樹脂が不均一な状態であると考え
られるので、この不均一が電気的特性を劣化させている
要因であると考えられる。さらに、その不均一さのため
に、バーコーター法や浸漬塗工法等の塗布やスプレー法
等の方法により薄膜を形成する際に使用する塗布用溶液
が使用中に分離を起こしてゲル化し、長期使用に耐えら
れないという欠点も存在した。しかしながら、相溶して
いる系では、感光体内では結着樹脂は均一であると考え
られるので、共重合体と同様に電気的特性が劣化しない
と考えることができるし、さらに、その塗布用溶液も使
用中に分離やゲル化することなく長期間安定に使用でき
る。
【0024】したがって、ポリカーボネートとポリエス
テルおよび/もしくはポリアリレート等の複数の樹脂の
混合系を感光体に使用した場合、相溶性の判断としてガ
ラス転移点を一つしか有さない持たない組成にすること
により、耐久性が向上した電子写真感光体を得ることに
成功した。また、そのような組成の塗布用溶液では、バ
ーコーター法や浸漬塗工法等の塗布やスプレー法等の方
法により薄膜を形成する際に、使用中に分離やゲル化を
起こすことなく長期間安定に使用できる。また、ドラム
状導電性支持体上に、光導電性物質、複数のバインダー
樹脂及び溶媒を含有する感光層を浸漬して塗布を行う浸
漬塗布方法により前記感光層を形成し、その際、前記塗
布溶液中の前記バインダー濃度を前記溶媒に対して、5
重量%から17重量%であることにより、膜厚を均一に
塗布することができる。
テルおよび/もしくはポリアリレート等の複数の樹脂の
混合系を感光体に使用した場合、相溶性の判断としてガ
ラス転移点を一つしか有さない持たない組成にすること
により、耐久性が向上した電子写真感光体を得ることに
成功した。また、そのような組成の塗布用溶液では、バ
ーコーター法や浸漬塗工法等の塗布やスプレー法等の方
法により薄膜を形成する際に、使用中に分離やゲル化を
起こすことなく長期間安定に使用できる。また、ドラム
状導電性支持体上に、光導電性物質、複数のバインダー
樹脂及び溶媒を含有する感光層を浸漬して塗布を行う浸
漬塗布方法により前記感光層を形成し、その際、前記塗
布溶液中の前記バインダー濃度を前記溶媒に対して、5
重量%から17重量%であることにより、膜厚を均一に
塗布することができる。
【0025】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明の感光体の構成としては、図1のように、感光層が電
荷発生層と電荷輸送層の2層からなる機能分離型感光
体、または、図3のように電荷輸送層に電荷発生材料を
分散した単層型、さらに図2及び図4のように導電性支
持体と感光層の間に中間層として下引き層を設けてもよ
い。
明の感光体の構成としては、図1のように、感光層が電
荷発生層と電荷輸送層の2層からなる機能分離型感光
体、または、図3のように電荷輸送層に電荷発生材料を
分散した単層型、さらに図2及び図4のように導電性支
持体と感光層の間に中間層として下引き層を設けてもよ
い。
【0026】本発明に用いられる導電性支持体として
は、基体自体が導電性を持つもの、例えば、アルミニウ
ム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス、ニッケ
ル、チタン等を用いることができ、その他にアルミニウ
ム、金、銀、銅、亜鉛、ニッケル、チタン、酸化インジ
ウム、酸化錫等を蒸着したプラスチックや紙、導電性粒
子を含有したプラスチックや紙、導電性ポリマーを含有
するプラスチック等を用いることができ、それらの形状
としては、ドラム状、シート状、シームレスベルト状の
ものなどが使用できる。
は、基体自体が導電性を持つもの、例えば、アルミニウ
ム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス、ニッケ
ル、チタン等を用いることができ、その他にアルミニウ
ム、金、銀、銅、亜鉛、ニッケル、チタン、酸化インジ
ウム、酸化錫等を蒸着したプラスチックや紙、導電性粒
子を含有したプラスチックや紙、導電性ポリマーを含有
するプラスチック等を用いることができ、それらの形状
としては、ドラム状、シート状、シームレスベルト状の
ものなどが使用できる。
【0027】電荷発生層中の電荷発生材料としてSeお
よびその合金、砒素−セレン、硫化カドミウム、酸化亜
鉛、アモルファスシリコン、その他の無機光導電体、フ
タロシアニン、アゾ化合物、キナクリドン、多環キノ
ン、ペリレン等の有機顔料、チアピリリウム塩、スクア
リリウム塩等の有機染料が用いられる。電荷発生層に
は、化学増感剤として電子受容性材料、例えば、テトラ
シアノエチレン、7,7,8,8−テトラシアノキノジ
メタン等のシアノ化合物、アントラキノン、p−ベンゾ
キノン等のキノン類、2,4,7−トリニトロフルオレ
ノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン等の
ニトロ化合物、または、光学増感剤として、キサンテン
系色素、チアジン色素、トリフェニルメタン系色素等の
色素を添加してもよい。
よびその合金、砒素−セレン、硫化カドミウム、酸化亜
鉛、アモルファスシリコン、その他の無機光導電体、フ
タロシアニン、アゾ化合物、キナクリドン、多環キノ
ン、ペリレン等の有機顔料、チアピリリウム塩、スクア
リリウム塩等の有機染料が用いられる。電荷発生層に
は、化学増感剤として電子受容性材料、例えば、テトラ
シアノエチレン、7,7,8,8−テトラシアノキノジ
メタン等のシアノ化合物、アントラキノン、p−ベンゾ
キノン等のキノン類、2,4,7−トリニトロフルオレ
ノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン等の
ニトロ化合物、または、光学増感剤として、キサンテン
系色素、チアジン色素、トリフェニルメタン系色素等の
色素を添加してもよい。
【0028】電荷発生層の形成方法としては、真空蒸着
法、スパッタリング、CVD等の気相堆積法、電荷発生
材料を溶解、またはボールミル、サンドグラインダー、
ペイントシェイカー、超音波分散機等によって粉砕、分
散、必要に応じてバインダー樹脂と溶剤を加え、シート
の場合にはベーカーアプリケーター、バーコーター、キ
ャスティング、スピンコート等、ドラムの場合にはスプ
レー法、垂直型リング法、浸漬塗工法により作製され
る。
法、スパッタリング、CVD等の気相堆積法、電荷発生
材料を溶解、またはボールミル、サンドグラインダー、
ペイントシェイカー、超音波分散機等によって粉砕、分
散、必要に応じてバインダー樹脂と溶剤を加え、シート
の場合にはベーカーアプリケーター、バーコーター、キ
ャスティング、スピンコート等、ドラムの場合にはスプ
レー法、垂直型リング法、浸漬塗工法により作製され
る。
【0029】バインダー樹脂としてはポリアリレート、
ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリエステ
ル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩
化ビニル、フェノキシ、エポキシ、シリコーン樹脂等が
用いられる。
ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリエステ
ル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩
化ビニル、フェノキシ、エポキシ、シリコーン樹脂等が
用いられる。
【0030】溶剤としてはアセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒等を用い
ることができる。
ン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒等を用い
ることができる。
【0031】膜厚としては0.05〜5μmで、好まし
くは0.08〜1μmである。
くは0.08〜1μmである。
【0032】電荷輸送層中の電荷輸送材料としては ポ
リビニルカルバゾール、ポリシラン等の高分子化合物、
ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、オキサジアゾー
ル化合物、スチルベン化合物、トリフェニルメタン化合
物、トリフェニルアミン化合物、エナミン化合物等の低
分子化合物が用いられる。
リビニルカルバゾール、ポリシラン等の高分子化合物、
ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、オキサジアゾー
ル化合物、スチルベン化合物、トリフェニルメタン化合
物、トリフェニルアミン化合物、エナミン化合物等の低
分子化合物が用いられる。
【0033】電荷輸送層の形成方法としては電荷輸送材
料を溶剤に溶解、本発明のバインダー樹脂を加え、シー
トの場合にはベーカーアプリケーター、バーコーター、
キャスティング、スピンコート等、ドラムの場合にはス
プレー法、垂直型リング法、浸漬塗工法により作製され
る。
料を溶剤に溶解、本発明のバインダー樹脂を加え、シー
トの場合にはベーカーアプリケーター、バーコーター、
キャスティング、スピンコート等、ドラムの場合にはス
プレー法、垂直型リング法、浸漬塗工法により作製され
る。
【0034】バインダー樹脂としては、複数の樹脂を混
合した結果、ガラス転移点を一つしか有さない組成の樹
脂を用いる。構成するバインダー樹脂としては、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルケ
トン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、セルロースエ
ーテルおよびそれらの樹脂を構成するのに必要なモノマ
ーの共重合体等、さらにポリエチレンテレフタレートに
代表される芳香族ジカルボン酸成分とグリコール成分か
ら構成されるポリエステル樹脂やメタクリル酸エステル
類などの非官能性モノマーを主成分とするアクリル樹
脂、カルボキシル基、ヒドロキシル基などの官能性基を
有する官能性モノマーと前記樹脂のモノマーとの共重合
体が用いられる。
合した結果、ガラス転移点を一つしか有さない組成の樹
脂を用いる。構成するバインダー樹脂としては、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルケ
トン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、セルロースエ
ーテルおよびそれらの樹脂を構成するのに必要なモノマ
ーの共重合体等、さらにポリエチレンテレフタレートに
代表される芳香族ジカルボン酸成分とグリコール成分か
ら構成されるポリエステル樹脂やメタクリル酸エステル
類などの非官能性モノマーを主成分とするアクリル樹
脂、カルボキシル基、ヒドロキシル基などの官能性基を
有する官能性モノマーと前記樹脂のモノマーとの共重合
体が用いられる。
【0035】本発明で用いられるポリカーボネイト樹脂
は2価フェノールとホスゲンを重合反応させ、一官能性
化合物で末端を封止する公知の方法より得ることができ
る。2価フェノールとしては、具体的には、4,4'-(1-メ
チル エチリデン)ビスフェノール、4,4'-(1-メチル エ
チリデン)ビス[2-メチル フェノール]、4,4'-シクロヘ
キシリデン ビスフェノール、4、4-エチリデンビスフェ
ノール、4,4'-(1,3-ジメチルブチリデン)ビスフェノー
ル、4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2,6-ジメチル フ
ェノール]、4,4'-(1-フェニルエチリデン)ビスフェノー
ル、4,4'-(2-エチルヘキシリデン)ビスフェノール、5,
5'-(1-メチルエチリデン)[1,1'-ビフェニル]-2-オー
ル、[1,1'-ビフェニル]-4,4'-ジオール、4,4'-メチリデ
ン ビスフェノール、4,4'-メチレンンビス[2-(2-プロペ
ニル)フェノール]、4,4'-メチリデンビス[2-メチル フ
ェノール]、4,4'-プロパンジイル ビスフェノール、4,
4'-(1-メチルプロピリデン)ビスフェノール、4,4'-(2-
メチルプロピリデン)ビスフェノール、4,4'-(3-メチル
ブチリデン)ビスフェノール、4.4'-シクロペンチリデン
ヒ゛スフェノール、4,4'-(フェニルメチリデン)ビスフェノール、
4,4'-(1-メチルヘプチリデン)ビスフェノール、4,4'-シ
クロヘキシリデンビス[3-メチルフェノール]、4,4'-(1-
メチルエチリデン)ビス[2-(2-プロペニル)フェノー
ル]、4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2-(1-メチルエチ
ル)フェノール]、4,4'-(1-メチルオクチリデン)ビスフ
ェノール、4,4'-(1-フェニルエチリデン)ビス[2-メチル
フェノール]、4,4'-シクロヘキシリデンビス[2,6-ジメ
チル フェノール]、4,4'-(1-メチル)ノニリデン ビスフ
ェノール、4,4'-デシリデン ビスフェノール、4,4'-(1-
メチルエチリデン)ビス[2-(1,1-メチルプロピル)フェノ
ール、4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2-(1,1-ジメチ
ルエチル)フェノール、4,4'-(ジフェニルメチリデン)ビ
スフェノール、4,4'-シクロヘキシリデンビス[2-(1,1-
ジメチルエチル)フェノール、4,4'-(2-メチルプロピリ
デン)ビス[3-メチル-6-(1,1-ジメチルエチル)フェノー
ル]、4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2-シクロヘキシ
ル フェノール]、4,4'-メチレン ビス[2,6-ビス(1,1-ジ
メチルエチル)フェノール]、4,4'-メチレンビス[2,6-ジ
-sec-ブチル フェノール]、5,5'-(1,1-シクロヘキシリ
デン)ビス-(1,1'-ビフェニル)-2-オール、4,4'-シクロ
ヘキシリデンビス[2-シクロヘキシル フェノール]、2,
2'-メチレンビス[4-ノニル フェノール]、4,4'-(1-メチ
ルエチリデン)ビス[2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)フェ
ノール]、5,5'-(1-フェノールエチリデン)[1,1'-ビフェ
ニル]-2-オール、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタノ
ン、4,4'-メチレンビス[2-フルオロフェノール]、4,4'-
[2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチリデ
ン]ビスフェノール、4,4'-イソプロピリデンビス[2-フ
ルオロフェノール]、4,4'-[(4-フルオロフェニル)メチ
レン]ビス[2-フルオロフェノール]、4,4'-(フェニルメ
チレン)ビス[2-フルオロフェノール]、4,4'-[(4-フルオ
ロフェニル)メチレン]ビスフェノール、4,4'-(1-メチル
エチリデン)ビス[2-クロロ-6-メチルフェノール]、4,4'
-(1-メチルエチリデン)ビス[2,6-ジクロロフェノー
ル]、4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2-クロロフェノ
ール]、4,4'-メチレンビス[2,6-ジブロモフェノール]、
4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2,6-ジブロモフェノー
ル]、4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2-ニトロフェノ
ール]、3,3'-ジメチル-[1,1'-ビフェニル]-4,4'-ジオー
ル、3,3'5,5'-テトラメチル-[1,1'-ビフェニル]-4,4'-
ジオール、3,3'5,5'-テトラ-t-ブチル-[1,1'-ビフェニ
ル]-4,4'-ジオール、3,3'-ジフルオロ-[1,1'-ビフェニ
ル]-4,4'-ジオール、3,3'5,5'-テトラフルオロ-[1,1'-
ビフェニル]-4,4'-ジオールなどが例示される。
は2価フェノールとホスゲンを重合反応させ、一官能性
化合物で末端を封止する公知の方法より得ることができ
る。2価フェノールとしては、具体的には、4,4'-(1-メ
チル エチリデン)ビスフェノール、4,4'-(1-メチル エ
チリデン)ビス[2-メチル フェノール]、4,4'-シクロヘ
キシリデン ビスフェノール、4、4-エチリデンビスフェ
ノール、4,4'-(1,3-ジメチルブチリデン)ビスフェノー
ル、4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2,6-ジメチル フ
ェノール]、4,4'-(1-フェニルエチリデン)ビスフェノー
ル、4,4'-(2-エチルヘキシリデン)ビスフェノール、5,
5'-(1-メチルエチリデン)[1,1'-ビフェニル]-2-オー
ル、[1,1'-ビフェニル]-4,4'-ジオール、4,4'-メチリデ
ン ビスフェノール、4,4'-メチレンンビス[2-(2-プロペ
ニル)フェノール]、4,4'-メチリデンビス[2-メチル フ
ェノール]、4,4'-プロパンジイル ビスフェノール、4,
4'-(1-メチルプロピリデン)ビスフェノール、4,4'-(2-
メチルプロピリデン)ビスフェノール、4,4'-(3-メチル
ブチリデン)ビスフェノール、4.4'-シクロペンチリデン
ヒ゛スフェノール、4,4'-(フェニルメチリデン)ビスフェノール、
4,4'-(1-メチルヘプチリデン)ビスフェノール、4,4'-シ
クロヘキシリデンビス[3-メチルフェノール]、4,4'-(1-
メチルエチリデン)ビス[2-(2-プロペニル)フェノー
ル]、4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2-(1-メチルエチ
ル)フェノール]、4,4'-(1-メチルオクチリデン)ビスフ
ェノール、4,4'-(1-フェニルエチリデン)ビス[2-メチル
フェノール]、4,4'-シクロヘキシリデンビス[2,6-ジメ
チル フェノール]、4,4'-(1-メチル)ノニリデン ビスフ
ェノール、4,4'-デシリデン ビスフェノール、4,4'-(1-
メチルエチリデン)ビス[2-(1,1-メチルプロピル)フェノ
ール、4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2-(1,1-ジメチ
ルエチル)フェノール、4,4'-(ジフェニルメチリデン)ビ
スフェノール、4,4'-シクロヘキシリデンビス[2-(1,1-
ジメチルエチル)フェノール、4,4'-(2-メチルプロピリ
デン)ビス[3-メチル-6-(1,1-ジメチルエチル)フェノー
ル]、4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2-シクロヘキシ
ル フェノール]、4,4'-メチレン ビス[2,6-ビス(1,1-ジ
メチルエチル)フェノール]、4,4'-メチレンビス[2,6-ジ
-sec-ブチル フェノール]、5,5'-(1,1-シクロヘキシリ
デン)ビス-(1,1'-ビフェニル)-2-オール、4,4'-シクロ
ヘキシリデンビス[2-シクロヘキシル フェノール]、2,
2'-メチレンビス[4-ノニル フェノール]、4,4'-(1-メチ
ルエチリデン)ビス[2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)フェ
ノール]、5,5'-(1-フェノールエチリデン)[1,1'-ビフェ
ニル]-2-オール、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタノ
ン、4,4'-メチレンビス[2-フルオロフェノール]、4,4'-
[2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチリデ
ン]ビスフェノール、4,4'-イソプロピリデンビス[2-フ
ルオロフェノール]、4,4'-[(4-フルオロフェニル)メチ
レン]ビス[2-フルオロフェノール]、4,4'-(フェニルメ
チレン)ビス[2-フルオロフェノール]、4,4'-[(4-フルオ
ロフェニル)メチレン]ビスフェノール、4,4'-(1-メチル
エチリデン)ビス[2-クロロ-6-メチルフェノール]、4,4'
-(1-メチルエチリデン)ビス[2,6-ジクロロフェノー
ル]、4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2-クロロフェノ
ール]、4,4'-メチレンビス[2,6-ジブロモフェノール]、
4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2,6-ジブロモフェノー
ル]、4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2-ニトロフェノ
ール]、3,3'-ジメチル-[1,1'-ビフェニル]-4,4'-ジオー
ル、3,3'5,5'-テトラメチル-[1,1'-ビフェニル]-4,4'-
ジオール、3,3'5,5'-テトラ-t-ブチル-[1,1'-ビフェニ
ル]-4,4'-ジオール、3,3'-ジフルオロ-[1,1'-ビフェニ
ル]-4,4'-ジオール、3,3'5,5'-テトラフルオロ-[1,1'-
ビフェニル]-4,4'-ジオールなどが例示される。
【0036】これらは、2種類以上併用して用いてもよ
い。特に反応性の観点から、4,4'-(1−メチルエチリ
デン)ビスフェノール、4,4'-(1-メチル エチリデン)ビ
ス[2-メチル フェノール]、4,4'-シクロヘキシリデン
ビスフェノールが好ましい。
い。特に反応性の観点から、4,4'-(1−メチルエチリ
デン)ビスフェノール、4,4'-(1-メチル エチリデン)ビ
ス[2-メチル フェノール]、4,4'-シクロヘキシリデン
ビスフェノールが好ましい。
【0037】溶剤としてはジクロロメタン、1,2-ジクロ
ロエタン等のハロゲン系溶剤、アセトン、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、
酢酸ブチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素類、N,N-ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒等を用い
ることができる。
ロエタン等のハロゲン系溶剤、アセトン、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、
酢酸ブチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素類、N,N-ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒等を用い
ることができる。
【0038】膜厚としては5〜50μmで、好ましくは
10〜40μmである。
10〜40μmである。
【0039】電荷発生層または電荷輸送層に添加剤とし
て酸化防止剤を加えてもよい。酸化防止剤としては、ビ
タミンE、ハイドロキノン、ヒンダードアミン、ヒンダ
ードフェノール、パラフェニレンジアミン、アリールア
ルカンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐
化合物などが用いられる。
て酸化防止剤を加えてもよい。酸化防止剤としては、ビ
タミンE、ハイドロキノン、ヒンダードアミン、ヒンダ
ードフェノール、パラフェニレンジアミン、アリールア
ルカンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐
化合物などが用いられる。
【0040】導電性支持体と感光層の間に設ける中間層
としてはアルミニウム陽極酸化膜のほか下引き層として
ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビ
ニルピロリドン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラ
チン、でんぷん、ポリウレタン、ポリイミド、カゼイ
ン、N−メトキシメチル化ナイロン等が用いられる。さ
らに、これらに酸化チタン、酸化スズ、酸化アルミニウ
ム等の粒子を分散させてもよい。
としてはアルミニウム陽極酸化膜のほか下引き層として
ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビ
ニルピロリドン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラ
チン、でんぷん、ポリウレタン、ポリイミド、カゼイ
ン、N−メトキシメチル化ナイロン等が用いられる。さ
らに、これらに酸化チタン、酸化スズ、酸化アルミニウ
ム等の粒子を分散させてもよい。
【0041】さらに、ドラム状導電性支持体上に、光導
電性物質、複数のバインダー樹脂及び溶媒を含有する感
光層を浸漬して塗布を行う浸漬塗布方法により前記感光
層を形成し、その際、前記塗布溶液中の前記バインダー
濃度を前記溶媒に対して、5重量%から17重量%であ
る。バインダー樹脂濃度が5重量%未満では塗布用溶液
の粘度が低く、均一な膜厚を得ることが困難になる。ま
た、バインダー樹脂濃度が17重量%より大きいと塗布
用溶液が高粘度となり、製造工程上の実用的な速度では
均一な膜厚を得ることができない。
電性物質、複数のバインダー樹脂及び溶媒を含有する感
光層を浸漬して塗布を行う浸漬塗布方法により前記感光
層を形成し、その際、前記塗布溶液中の前記バインダー
濃度を前記溶媒に対して、5重量%から17重量%であ
る。バインダー樹脂濃度が5重量%未満では塗布用溶液
の粘度が低く、均一な膜厚を得ることが困難になる。ま
た、バインダー樹脂濃度が17重量%より大きいと塗布
用溶液が高粘度となり、製造工程上の実用的な速度では
均一な膜厚を得ることができない。
【0042】
【実施例】以下に本発明を実施例に従って具体的に説明
するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものでは
ない。
するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものでは
ない。
【0043】なお、摩耗性の評価はスガ試験機社製摩耗
試験機を用いた。
試験機を用いた。
【0044】研磨材は酸化アルミニウム#2000、荷
重は200g・f、摩擦回数は10,000回、で測定
した。
重は200g・f、摩擦回数は10,000回、で測定
した。
【0045】(実施例1(機能分離型感光体))
【0046】
【化1】
【0047】上記構造式(I)で示す電荷発生材料であ
るビスアゾ系顔料2重量部とフェノキシ樹脂(PKH
H:ユニオンカーバイド社製)1重量部と1,4−ジオ
キサン97重量部とをボールミル分散機で12時間分散
して分散液を作製し、これをタンクに満たし、直径80
mm長さ348mmのアルミ製円筒状支持体(アルミド
ラム)を浸漬、引き上げて塗工し室温にて1時間乾燥を
行い、厚さ1μmの電荷発生層を形成した。
るビスアゾ系顔料2重量部とフェノキシ樹脂(PKH
H:ユニオンカーバイド社製)1重量部と1,4−ジオ
キサン97重量部とをボールミル分散機で12時間分散
して分散液を作製し、これをタンクに満たし、直径80
mm長さ348mmのアルミ製円筒状支持体(アルミド
ラム)を浸漬、引き上げて塗工し室温にて1時間乾燥を
行い、厚さ1μmの電荷発生層を形成した。
【0048】
【化2】
【0049】一方、電荷輸送材料として上記構造式(I
I)で示されるヒドラゾン系化合物100重量部と、バ
インダー樹脂として粘度平均分子量38,000のポリ
カーボネート樹脂(C−1400:帝人化成社製)40
重量部と粘度平均分子量43,000のポリアリレート
樹脂(U−100:ユニチカ社製)40重量部、および
粘度平均分子量21,000のポリエステル樹脂(V−
200:東洋紡社製)20重量部をジクロロメタン80
0重量部に溶解し、電荷輸送層塗工用塗布液を作製し、
先に形成された電荷発生層上に浸漬塗工し、80℃で1
時間乾燥を行い、厚さ20μmの電荷輸送層を形成し、
図1のようなサンプルを作製した。こうして作製したサ
ンプルは均一な塗膜であった。
I)で示されるヒドラゾン系化合物100重量部と、バ
インダー樹脂として粘度平均分子量38,000のポリ
カーボネート樹脂(C−1400:帝人化成社製)40
重量部と粘度平均分子量43,000のポリアリレート
樹脂(U−100:ユニチカ社製)40重量部、および
粘度平均分子量21,000のポリエステル樹脂(V−
200:東洋紡社製)20重量部をジクロロメタン80
0重量部に溶解し、電荷輸送層塗工用塗布液を作製し、
先に形成された電荷発生層上に浸漬塗工し、80℃で1
時間乾燥を行い、厚さ20μmの電荷輸送層を形成し、
図1のようなサンプルを作製した。こうして作製したサ
ンプルは均一な塗膜であった。
【0050】このサンプルについては、市販の複写機
(SF8870:シャープ社製)に搭載し、A4サイズ
の紙を用いて複写テストを行ない、初期及び40000
回使用後に画像特性および帯電電位(Vo)と残留電位
(Vr)を測定した。
(SF8870:シャープ社製)に搭載し、A4サイズ
の紙を用いて複写テストを行ない、初期及び40000
回使用後に画像特性および帯電電位(Vo)と残留電位
(Vr)を測定した。
【0051】また、上記作製した電荷発生層塗布用の分
散液を用いて、アルミニウムを蒸着した厚さ100μm
のポリエチレンテレフタレート上にベーカーアプリケー
ターで塗布し室温にて1時間乾燥を行い、厚さ0.2μ
mの電荷発生層を形成し、さらに上記作製した電荷輸送
層塗工用塗布液を先に形成した電荷発生層上にベーカー
アプリケーターで塗布し、80℃で1時間乾燥を行い、
厚さ20μmの電荷輸送層を形成し、図1に示すような
感光体を作製した。感光体の表面は均一な塗膜であっ
た。
散液を用いて、アルミニウムを蒸着した厚さ100μm
のポリエチレンテレフタレート上にベーカーアプリケー
ターで塗布し室温にて1時間乾燥を行い、厚さ0.2μ
mの電荷発生層を形成し、さらに上記作製した電荷輸送
層塗工用塗布液を先に形成した電荷発生層上にベーカー
アプリケーターで塗布し、80℃で1時間乾燥を行い、
厚さ20μmの電荷輸送層を形成し、図1に示すような
感光体を作製した。感光体の表面は均一な塗膜であっ
た。
【0052】この感光体については摩耗特性評価を行っ
た。
た。
【0053】さらに、電荷輸送層を構成するバインダー
樹脂成分と同一の混合比のサンプルを作製し、示差走査
熱量測定(DSC)装置にてガラス転移点を測定した。
樹脂成分と同一の混合比のサンプルを作製し、示差走査
熱量測定(DSC)装置にてガラス転移点を測定した。
【0054】それらの結果を表1に示す。初期も繰り返
し使用後もきれいな画像が得られ、摩耗による膜厚低下
からの感度低下もほとんど見られなかった。また、ガラ
ス転移点は1つのみであった。
し使用後もきれいな画像が得られ、摩耗による膜厚低下
からの感度低下もほとんど見られなかった。また、ガラ
ス転移点は1つのみであった。
【0055】(実施例2)バインダー樹脂として粘度平
均分子量39,000のポリカーボネート樹脂(Z−4
00:三菱瓦斯化学社製)60重量部と粘度平均分子量
29,000のポリエステル樹脂(V−103:東洋紡
社製)40重量部を用いたほかは実施例1と同様に画像
評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サンプ
ルを作製し評価した。結果を表1に示す。初期も繰り返
し使用後もきれいな画像が得られ、摩耗による膜厚低下
からの感度低下もほとんど見られなかった。また、ガラ
ス転移点は1つのみであった。
均分子量39,000のポリカーボネート樹脂(Z−4
00:三菱瓦斯化学社製)60重量部と粘度平均分子量
29,000のポリエステル樹脂(V−103:東洋紡
社製)40重量部を用いたほかは実施例1と同様に画像
評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サンプ
ルを作製し評価した。結果を表1に示す。初期も繰り返
し使用後もきれいな画像が得られ、摩耗による膜厚低下
からの感度低下もほとんど見られなかった。また、ガラ
ス転移点は1つのみであった。
【0056】(実施例3)バインダー樹脂として粘度平
均分子量30,000のポリカーボネート樹脂(K−1
300:帝人化成社製)95重量部と粘度平均分子量6
5,000のアクリル樹脂(ダイヤナールBR−64:
三菱レイヨン社製)5重量部を用いたほかは実施例1と
同様に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用
の各種サンプルを作製し評価した。結果を表1に示す。
初期も繰り返し使用後もきれいな画像が得られ、摩耗に
よる膜厚低下からの感度低下もほとんど見られなかっ
た。また、ガラス転移点は1つのみであった。
均分子量30,000のポリカーボネート樹脂(K−1
300:帝人化成社製)95重量部と粘度平均分子量6
5,000のアクリル樹脂(ダイヤナールBR−64:
三菱レイヨン社製)5重量部を用いたほかは実施例1と
同様に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用
の各種サンプルを作製し評価した。結果を表1に示す。
初期も繰り返し使用後もきれいな画像が得られ、摩耗に
よる膜厚低下からの感度低下もほとんど見られなかっ
た。また、ガラス転移点は1つのみであった。
【0057】(実施例4)バインダー樹脂として4,
4’−(1−メチルエチリデン)ビスフェノールと4,
4’−(1−シクロヘキシリデン)ビスフェノールを共
重合させて合した粘度平均分子量45,000のポリカ
ーボネート樹脂90重量部と粘度平均分子量22,00
0のポリエステル樹脂(V−290:東洋紡社製)10
重量部を用いたほかは実施例1と同様に、画像評価用、
摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サンプルを作製
し評価した。結果を表1に示す。初期も繰り返し使用後
もきれいな画像が得られ、摩耗による膜厚低下からの感
度低下もほとんど見られなかった。また、ガラス転移点
は1つのみであった。
4’−(1−メチルエチリデン)ビスフェノールと4,
4’−(1−シクロヘキシリデン)ビスフェノールを共
重合させて合した粘度平均分子量45,000のポリカ
ーボネート樹脂90重量部と粘度平均分子量22,00
0のポリエステル樹脂(V−290:東洋紡社製)10
重量部を用いたほかは実施例1と同様に、画像評価用、
摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サンプルを作製
し評価した。結果を表1に示す。初期も繰り返し使用後
もきれいな画像が得られ、摩耗による膜厚低下からの感
度低下もほとんど見られなかった。また、ガラス転移点
は1つのみであった。
【0058】(実施例5)バインダー樹脂として粘度平
均分子量28,500のポリカーボネート樹脂(301
−4:住友ダウコーニング社製)80重量部と粘度平均
分子量40,000の4,4’−(1−メチルエチリデ
ン)ビス[2−メチルフェノール]のポリアリレート樹
脂20重量部を用いたほかは実施例1と同様に、画像評
価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サンプル
を作製し評価した。結果を表1に示す。初期も繰り返し
使用後もきれいな画像が得られ、摩耗による膜厚低下か
らの感度低下もほとんど見られなかった。また、ガラス
転移点は1つのみであった。
均分子量28,500のポリカーボネート樹脂(301
−4:住友ダウコーニング社製)80重量部と粘度平均
分子量40,000の4,4’−(1−メチルエチリデ
ン)ビス[2−メチルフェノール]のポリアリレート樹
脂20重量部を用いたほかは実施例1と同様に、画像評
価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サンプル
を作製し評価した。結果を表1に示す。初期も繰り返し
使用後もきれいな画像が得られ、摩耗による膜厚低下か
らの感度低下もほとんど見られなかった。また、ガラス
転移点は1つのみであった。
【0059】(実施例6)バインダー樹脂として粘度平
均分子量28,500のポリカーボネート樹脂(301
−4:住友ダウコーニング社製)90重量部と粘度平均
分子量22,000のポリエステル樹脂(V−290:
東洋紡社製)10重量部を用いたほかは実施例1と同様
に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各
種サンプルを作製し評価した。結果を表1に示す。初期
も繰り返し使用後もきれいな画像が得られ、摩耗による
膜厚低下からの感度低下もほとんど見られなかった。ま
た、ガラス転移点は1つのみであった。
均分子量28,500のポリカーボネート樹脂(301
−4:住友ダウコーニング社製)90重量部と粘度平均
分子量22,000のポリエステル樹脂(V−290:
東洋紡社製)10重量部を用いたほかは実施例1と同様
に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各
種サンプルを作製し評価した。結果を表1に示す。初期
も繰り返し使用後もきれいな画像が得られ、摩耗による
膜厚低下からの感度低下もほとんど見られなかった。ま
た、ガラス転移点は1つのみであった。
【0060】(実施例7)バインダー樹脂として粘度平
均分子量38,000のポリカーボネート樹脂(C−1
400:帝人化学社製)80重量部と粘度平均分子量2
1,500のポリカーボネート樹脂(Z−200:三菱
瓦斯化学社製)20重量部を用いたほかは実施例1と同
様に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の
各種サンプルを作製し評価した。結果を表1に示す。初
期も繰り返し使用後もきれいな画像が得られ、摩耗によ
る膜厚低下からの感度低下もほとんど見られなかった。
また、ガラス転移点は1つのみであった。
均分子量38,000のポリカーボネート樹脂(C−1
400:帝人化学社製)80重量部と粘度平均分子量2
1,500のポリカーボネート樹脂(Z−200:三菱
瓦斯化学社製)20重量部を用いたほかは実施例1と同
様に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の
各種サンプルを作製し評価した。結果を表1に示す。初
期も繰り返し使用後もきれいな画像が得られ、摩耗によ
る膜厚低下からの感度低下もほとんど見られなかった。
また、ガラス転移点は1つのみであった。
【0061】(実施例8)バインダー樹脂として粘度平
均分子量38,000のポリカーボネート樹脂(C−1
400:帝人化学社製)70重量部と粘度平均分子量7
9,000のポリカーボネート樹脂(Z−800:三菱
瓦斯化学社製)20重量部、および粘度平均分子量2
2,000のポリエステル樹脂(V−290:東洋紡社
製)10重量部をを用いたほかは実施例1と同様に、画
像評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サン
プルを作製し評価した。結果を表1に示す。初期も繰り
返し使用後もきれいな画像が得られ、摩耗による膜厚低
下からの感度低下もほとんど見られなかった。また、ガ
ラス転移点は1つのみであった。
均分子量38,000のポリカーボネート樹脂(C−1
400:帝人化学社製)70重量部と粘度平均分子量7
9,000のポリカーボネート樹脂(Z−800:三菱
瓦斯化学社製)20重量部、および粘度平均分子量2
2,000のポリエステル樹脂(V−290:東洋紡社
製)10重量部をを用いたほかは実施例1と同様に、画
像評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サン
プルを作製し評価した。結果を表1に示す。初期も繰り
返し使用後もきれいな画像が得られ、摩耗による膜厚低
下からの感度低下もほとんど見られなかった。また、ガ
ラス転移点は1つのみであった。
【0062】(比較例1)バインダー樹脂として4,
4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2−メチルフェ
ノール]から合成した粘度平均分子量98,000のポ
リカーボネート樹脂40重量部と粘度平均分子量43,
000のポリアリレート樹脂(U−100:ユニチカ社
製)40重量部、および粘度平均分子量21,000の
ポリエステル樹脂(V−200:東洋紡社製)20重量
部を用いたほかは実施例1と同様に、画像評価用、摩耗
特性評価用及びDSC測定用の各種サンプルを作製し評
価した。結果を表1に示す。摩耗特性は良好であった
が、電荷輸送層塗工用塗布液を作製の時点から均一な溶
液にはならず、初期から感光体上には斑点が発生してお
り、画像では黒点となっていた。また、ガラス転移点も
2ヶ所測定され相溶していないことがうかがえる。
4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2−メチルフェ
ノール]から合成した粘度平均分子量98,000のポ
リカーボネート樹脂40重量部と粘度平均分子量43,
000のポリアリレート樹脂(U−100:ユニチカ社
製)40重量部、および粘度平均分子量21,000の
ポリエステル樹脂(V−200:東洋紡社製)20重量
部を用いたほかは実施例1と同様に、画像評価用、摩耗
特性評価用及びDSC測定用の各種サンプルを作製し評
価した。結果を表1に示す。摩耗特性は良好であった
が、電荷輸送層塗工用塗布液を作製の時点から均一な溶
液にはならず、初期から感光体上には斑点が発生してお
り、画像では黒点となっていた。また、ガラス転移点も
2ヶ所測定され相溶していないことがうかがえる。
【0063】(比較例2)バインダー樹脂として4,
4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2−メチルフェ
ノール]から合成した粘度平均分子量98,000のポ
リカーボネート樹脂80重量部と粘度平均分子量21,
000のポリエステル樹脂(V−200:東洋紡社製)
20重量部を用いたほかは実施例1と同様に、画像評価
用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サンプルを
作製し評価した。結果を表1に示す。摩耗特性は良好で
あったが、初期にはきれいな画像が得られた。しかし、
繰り返し使用すると残留電位の上昇が顕著になり、画像
の濃度が初期に比べ非常に濃くなり、白地部分にカブリ
が発生した。また、ガラス転移点も2ヶ所測定され相溶
していないことがうかがえる。
4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2−メチルフェ
ノール]から合成した粘度平均分子量98,000のポ
リカーボネート樹脂80重量部と粘度平均分子量21,
000のポリエステル樹脂(V−200:東洋紡社製)
20重量部を用いたほかは実施例1と同様に、画像評価
用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サンプルを
作製し評価した。結果を表1に示す。摩耗特性は良好で
あったが、初期にはきれいな画像が得られた。しかし、
繰り返し使用すると残留電位の上昇が顕著になり、画像
の濃度が初期に比べ非常に濃くなり、白地部分にカブリ
が発生した。また、ガラス転移点も2ヶ所測定され相溶
していないことがうかがえる。
【0064】(比較例3)バインダー樹脂として4,
4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2−メチルフェ
ノール]から合成した粘度平均分子量98,000のポ
リカーボネート樹脂90重量部と粘度平均分子量43,
000のポリアリレート樹脂(U−100:ユニチカ社
製)10重量部を用いたほかは実施例1と同様に、画像
評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サンプ
ルを作製し評価した。結果を表1に示す。摩耗特性は良
好であったが、初期にはきれいな画像が得られた。しか
し、繰り返し使用すると残留電位の上昇が顕著になり、
画像の濃度が初期に比べ非常に濃くなり、白地部分にカ
ブリが発生した。また、ガラス転移点も2ヶ所測定され
相溶していないことがうかがえる。
4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2−メチルフェ
ノール]から合成した粘度平均分子量98,000のポ
リカーボネート樹脂90重量部と粘度平均分子量43,
000のポリアリレート樹脂(U−100:ユニチカ社
製)10重量部を用いたほかは実施例1と同様に、画像
評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サンプ
ルを作製し評価した。結果を表1に示す。摩耗特性は良
好であったが、初期にはきれいな画像が得られた。しか
し、繰り返し使用すると残留電位の上昇が顕著になり、
画像の濃度が初期に比べ非常に濃くなり、白地部分にカ
ブリが発生した。また、ガラス転移点も2ヶ所測定され
相溶していないことがうかがえる。
【0065】(比較例4)バインダー樹脂として粘度平
均分子量38,000のポリカーボネート樹脂(C−1
400:帝人化学社製)70重量部4,4’−(1−メ
チルエチリデン)ビス[2−メチルフェノール]から合
成した粘度平均分子量98,000のポリカーボネート
樹脂30重量部を用いたほかは実施例1と同様に、画像
評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サンプ
ルを作製し評価した。結果を表1に示す。摩耗特性は良
好であったが、初期にはきれいな画像が得られた。しか
し、繰り返し使用すると残留電位の上昇が顕著になり、
画像の濃度が初期に比べ非常に濃くなり、白地部分にカ
ブリが発生した。また、ガラス転移点も2ヶ所測定され
相溶していないことがうかがえる。
均分子量38,000のポリカーボネート樹脂(C−1
400:帝人化学社製)70重量部4,4’−(1−メ
チルエチリデン)ビス[2−メチルフェノール]から合
成した粘度平均分子量98,000のポリカーボネート
樹脂30重量部を用いたほかは実施例1と同様に、画像
評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サンプ
ルを作製し評価した。結果を表1に示す。摩耗特性は良
好であったが、初期にはきれいな画像が得られた。しか
し、繰り返し使用すると残留電位の上昇が顕著になり、
画像の濃度が初期に比べ非常に濃くなり、白地部分にカ
ブリが発生した。また、ガラス転移点も2ヶ所測定され
相溶していないことがうかがえる。
【0066】(比較例5)バインダー樹脂としてポリカ
ーボネートとポリエステルの共重合体を作製しようとポ
リカーボネート成分として4,4’−(1−メチルエチ
リデン)ビス[2−メチルフェノール]、ポリエステル
成分としてイソフタル酸とテレフタル酸およびエチレン
グリコール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加
物を使用していろいろな製造方法で共重合を試みたが共
重合体は作製できなかった。
ーボネートとポリエステルの共重合体を作製しようとポ
リカーボネート成分として4,4’−(1−メチルエチ
リデン)ビス[2−メチルフェノール]、ポリエステル
成分としてイソフタル酸とテレフタル酸およびエチレン
グリコール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加
物を使用していろいろな製造方法で共重合を試みたが共
重合体は作製できなかった。
【0067】(比較例6)バインダー樹脂としてポリカ
ーボネートとポリエステルの共重合体を作製しようとポ
リカーボネート成分として4,4’−(1−メチルエチ
リデン)ビスフェノール、ポリエステル成分としてイソ
フタル酸とテレフタル酸およびエチレングリコール、ビ
スフェノールAエチレンオキサイド付加物を使用してい
ろいろな製造方法で共重合を試みたが共重合体は作製で
きなかった。
ーボネートとポリエステルの共重合体を作製しようとポ
リカーボネート成分として4,4’−(1−メチルエチ
リデン)ビスフェノール、ポリエステル成分としてイソ
フタル酸とテレフタル酸およびエチレングリコール、ビ
スフェノールAエチレンオキサイド付加物を使用してい
ろいろな製造方法で共重合を試みたが共重合体は作製で
きなかった。
【0068】(実施例9(下引き層を設けた機能分離型
感光体))共重合ナイロン(CM8000:東レ社製)
6重量部をメチルアルコール47重量部とクロロホルム
47重量部の混合溶剤に溶解し、これをタンクに満た
し、直径30mm長さ255mmのアルミ製円筒状支持
体を浸漬、引き上げて塗工し110℃にて10分間乾燥
を行い約2μmの下引き層を設けた。
感光体))共重合ナイロン(CM8000:東レ社製)
6重量部をメチルアルコール47重量部とクロロホルム
47重量部の混合溶剤に溶解し、これをタンクに満た
し、直径30mm長さ255mmのアルミ製円筒状支持
体を浸漬、引き上げて塗工し110℃にて10分間乾燥
を行い約2μmの下引き層を設けた。
【0069】
【化3】
【0070】次に上記構造式(III)で示す電荷発生
材料であるX型無金属フタロシアニン2重量部とポリビ
ニルブチラール樹脂(エスレックBMS:積水化学社
製)1重量部とジクロルエタン97重量部とをボールミ
ル分散機で12時間分散して分散液を作製し、これをタ
ンクに満たし、前述の下引き層を設けたアルミ製円筒状
支持体を浸漬、引き上げて塗工し室温にて1時間乾燥を
行い、厚さ0.2μmの電荷発生層を形成した。
材料であるX型無金属フタロシアニン2重量部とポリビ
ニルブチラール樹脂(エスレックBMS:積水化学社
製)1重量部とジクロルエタン97重量部とをボールミ
ル分散機で12時間分散して分散液を作製し、これをタ
ンクに満たし、前述の下引き層を設けたアルミ製円筒状
支持体を浸漬、引き上げて塗工し室温にて1時間乾燥を
行い、厚さ0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0071】
【化4】
【0072】一方、電荷輸送材料として上記構造式(I
V)で示されるスチリル系化合物100重量部とバイン
ダー樹脂として粘度平均分子量30,000のポリカー
ボネート樹脂(K−1300:帝人化成社製)80重量
部と粘度平均分子量29,000のポリエステル樹脂
(V−103:東洋紡社製)20重量部をクロロホルム
800重量部に溶解し、電荷輸送層塗工用塗布液を作製
し、上記で形成された電荷発生層上に浸漬塗工し、10
0℃で1時間乾燥を行い、厚さ20μmの電荷輸送層を
形成した。こうして作製したサンプルは均一な塗膜であ
った。このサンプルを市販のレーザービームプリンター
(JX9500:シャープ社製)に搭載し、実施例1と
同様に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用
の各種サンプルを評価した。結果を表1に示す。初期も
繰り返し使用後もきれいな画像が得られ、摩耗による膜
厚低下からの感度低下もほとんど見られなかった。ま
た、ガラス転移点は1つのみであった。
V)で示されるスチリル系化合物100重量部とバイン
ダー樹脂として粘度平均分子量30,000のポリカー
ボネート樹脂(K−1300:帝人化成社製)80重量
部と粘度平均分子量29,000のポリエステル樹脂
(V−103:東洋紡社製)20重量部をクロロホルム
800重量部に溶解し、電荷輸送層塗工用塗布液を作製
し、上記で形成された電荷発生層上に浸漬塗工し、10
0℃で1時間乾燥を行い、厚さ20μmの電荷輸送層を
形成した。こうして作製したサンプルは均一な塗膜であ
った。このサンプルを市販のレーザービームプリンター
(JX9500:シャープ社製)に搭載し、実施例1と
同様に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用
の各種サンプルを評価した。結果を表1に示す。初期も
繰り返し使用後もきれいな画像が得られ、摩耗による膜
厚低下からの感度低下もほとんど見られなかった。ま
た、ガラス転移点は1つのみであった。
【0073】(実施例10(単層型感光体))
【0074】
【化5】
【0075】上記構造式(V)で示す電荷発生材料であ
るペリレン顔料2重量部と1,2-ジクロロエタン98重量
部をペイントシェイカーで分散して分散液を作製し、こ
れに、
るペリレン顔料2重量部と1,2-ジクロロエタン98重量
部をペイントシェイカーで分散して分散液を作製し、こ
れに、
【0076】
【化6】
【0077】電荷輸送材料として上記構造式(VI)で
示されるヒドラゾン系化合物100重量部とバインダー
樹脂として粘度平均分子量39,000のポリカーボネ
ート樹脂(Z−400:三菱瓦斯化学社製)80重量部
と粘度平均分子量22,000のポリエステル樹脂(V
−290:東洋紡社製)20重量部をジクロロメタン7
00重量部に溶解したものを加え、感光層塗工用塗布液
を作製し、アルミ製円筒状支持体上に浸漬塗工し、10
0℃で1時間乾燥を行い、厚さ15μmの感光層を形成
し、図3に示すような感光体を作製した。こうして作製
したサンプルは均一な塗膜であった。このサンプルを、
市販の複写機(SF8100:シャープ社製)を正帯電
用に改造した実験機に搭載し、実施例1と同様に、画像
評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サンプ
ルを評価した。結果を表1に示す。初期も繰り返し使用
後もきれいな画像が得られ、摩耗による膜厚低下からの
感度低下もほとんど見られなかった。また、ガラス転移
点は1つのみであった。
示されるヒドラゾン系化合物100重量部とバインダー
樹脂として粘度平均分子量39,000のポリカーボネ
ート樹脂(Z−400:三菱瓦斯化学社製)80重量部
と粘度平均分子量22,000のポリエステル樹脂(V
−290:東洋紡社製)20重量部をジクロロメタン7
00重量部に溶解したものを加え、感光層塗工用塗布液
を作製し、アルミ製円筒状支持体上に浸漬塗工し、10
0℃で1時間乾燥を行い、厚さ15μmの感光層を形成
し、図3に示すような感光体を作製した。こうして作製
したサンプルは均一な塗膜であった。このサンプルを、
市販の複写機(SF8100:シャープ社製)を正帯電
用に改造した実験機に搭載し、実施例1と同様に、画像
評価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サンプ
ルを評価した。結果を表1に示す。初期も繰り返し使用
後もきれいな画像が得られ、摩耗による膜厚低下からの
感度低下もほとんど見られなかった。また、ガラス転移
点は1つのみであった。
【0078】(実施例11(アルマイト層を設けた機能
分離型感光体))
分離型感光体))
【0079】
【化7】
【0080】上記構造式(VII)で示す電荷発生材料
であるビスアゾ顔料2重量部とポリビニルブチラール樹
脂(XYHL:ユニオンカーバイド社製)1重量部とシ
クロヘキサノン97重量部をボールミルで分散して分散
液を作製し、これをタンクに満たし、陽極酸化によって
アルマイト処理層を5μm設けた直径80mm長さ34
8mmのアルミ製円筒状支持体上に浸漬塗工し110℃
にて10分間乾燥を行い、厚さ0.8μmの電荷発生層
を形成した。
であるビスアゾ顔料2重量部とポリビニルブチラール樹
脂(XYHL:ユニオンカーバイド社製)1重量部とシ
クロヘキサノン97重量部をボールミルで分散して分散
液を作製し、これをタンクに満たし、陽極酸化によって
アルマイト処理層を5μm設けた直径80mm長さ34
8mmのアルミ製円筒状支持体上に浸漬塗工し110℃
にて10分間乾燥を行い、厚さ0.8μmの電荷発生層
を形成した。
【0081】
【化8】
【0082】一方、電荷輸送材料として上記構造式(V
III)で示されるヒドラゾン系化合物100重量部と
バインダー樹脂として粘度平均分子量39,000のポ
リカーボネート樹脂(Z−400:三菱瓦斯化学社製)
70重量部と粘度平均分子量70,000のアクリル樹
脂(ダイヤナールBR−79:三菱レイヨン社製)30
重量部をジクロロメタン800重量部に溶解し、電荷輸
送層塗工用塗布液を作製し、上記で形成された電荷発生
層上に浸漬塗工し、80℃で1時間乾燥を行い、厚さ2
5μmの電荷輸送層を形成した。こうして作製したサン
プルは均一な塗膜であった。実施例1と同様に、画像評
価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サンプル
を評価した。結果を表1に示す。初期も繰り返し使用後
もきれいな画像が得られ、摩耗による膜厚低下からの感
度低下もほとんど見られなかった。また、ガラス転移点
は1つのみであった。
III)で示されるヒドラゾン系化合物100重量部と
バインダー樹脂として粘度平均分子量39,000のポ
リカーボネート樹脂(Z−400:三菱瓦斯化学社製)
70重量部と粘度平均分子量70,000のアクリル樹
脂(ダイヤナールBR−79:三菱レイヨン社製)30
重量部をジクロロメタン800重量部に溶解し、電荷輸
送層塗工用塗布液を作製し、上記で形成された電荷発生
層上に浸漬塗工し、80℃で1時間乾燥を行い、厚さ2
5μmの電荷輸送層を形成した。こうして作製したサン
プルは均一な塗膜であった。実施例1と同様に、画像評
価用、摩耗特性評価用及びDSC測定用の各種サンプル
を評価した。結果を表1に示す。初期も繰り返し使用後
もきれいな画像が得られ、摩耗による膜厚低下からの感
度低下もほとんど見られなかった。また、ガラス転移点
は1つのみであった。
【0083】(実施例12(シート型感光体))実施例
10の構造式(V)で示す電荷発生材料であるペリレン
顔料2重量部とフェノキシ樹脂(PKHH:ユニオンカ
ーバイド社製)1重量部と1,4−ジオキサンを97重
量部とをボールミル分散機で12時間分散して分散液を
作製し、これをポリエチレンテレフタレートの表面に蒸
着法によりアルミニウム層が形成された導電性支持体上
にアプリケーターを用いて塗布し室温にて乾燥を行い、
厚さ1μmの電荷発生層を形成した。
10の構造式(V)で示す電荷発生材料であるペリレン
顔料2重量部とフェノキシ樹脂(PKHH:ユニオンカ
ーバイド社製)1重量部と1,4−ジオキサンを97重
量部とをボールミル分散機で12時間分散して分散液を
作製し、これをポリエチレンテレフタレートの表面に蒸
着法によりアルミニウム層が形成された導電性支持体上
にアプリケーターを用いて塗布し室温にて乾燥を行い、
厚さ1μmの電荷発生層を形成した。
【0084】
【化9】
【0085】一方、電荷輸送材料として上記構造式(V
IIII)で示されるトリフェニルアミン系化合物10
0重量部とバインダー樹脂として4,4’−(1−フェ
ニルエチリデン)ビスフェノールから合成した粘度平均
分子量43,000のポリカーボネート樹脂80重量部
と粘度平均分子量22,000のポリエステル樹脂(V
−290:東洋紡社製)20重量部とジメチルシリコー
ンオイル(SH20050cs:トーレシリコーン社
製)0.02重量部をジクロロメタン800重量部に溶
解し、電荷輸送層塗工用塗布液を作製し、上記で形成さ
れた電荷発生層上にアプリケーターにて塗工し、80℃
で1時間乾燥を行い、厚さ25μmの電荷輸送層を形成
した。こうして作製したサンプルは均一な塗膜であっ
た。このサンプルを直径80mm長さ348mmのアル
ミ製円筒状支持体上に導電性テープで張り付け、市販の
複写機(SF8870:シャープ社製)に搭載し、実施
例1と同様に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDSC
測定用の各種サンプルを評価した。結果を、表1に示
す。初期も繰り返し使用後もきれいな画像が得られ、摩
耗による膜厚低下からの感度低下もほとんど見られなか
った。また、ガラス転移点は1つのみであった。
IIII)で示されるトリフェニルアミン系化合物10
0重量部とバインダー樹脂として4,4’−(1−フェ
ニルエチリデン)ビスフェノールから合成した粘度平均
分子量43,000のポリカーボネート樹脂80重量部
と粘度平均分子量22,000のポリエステル樹脂(V
−290:東洋紡社製)20重量部とジメチルシリコー
ンオイル(SH20050cs:トーレシリコーン社
製)0.02重量部をジクロロメタン800重量部に溶
解し、電荷輸送層塗工用塗布液を作製し、上記で形成さ
れた電荷発生層上にアプリケーターにて塗工し、80℃
で1時間乾燥を行い、厚さ25μmの電荷輸送層を形成
した。こうして作製したサンプルは均一な塗膜であっ
た。このサンプルを直径80mm長さ348mmのアル
ミ製円筒状支持体上に導電性テープで張り付け、市販の
複写機(SF8870:シャープ社製)に搭載し、実施
例1と同様に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDSC
測定用の各種サンプルを評価した。結果を、表1に示
す。初期も繰り返し使用後もきれいな画像が得られ、摩
耗による膜厚低下からの感度低下もほとんど見られなか
った。また、ガラス転移点は1つのみであった。
【0086】(実施例13(機能分離型感光体))
【0087】
【化10】
【0088】前記構造式(X)で示す電荷発生材料であ
るビスアゾ顔料2重量部とエポキシ樹脂(リカレジンB
PO−20E:新日本理化社製)1重量部とジメトキシ
エタン97重量部をペイントシェーカーでで6時間分散
して分散液を作製した。これをタンクに満たし、直径8
0mm長さ348mmのアルミ製円筒状支持体(アルミ
ドラム)を浸漬、引き上げて塗工し室温にて1時間乾燥
を行い、厚さ0.2μmの電荷発生層を形成した。
るビスアゾ顔料2重量部とエポキシ樹脂(リカレジンB
PO−20E:新日本理化社製)1重量部とジメトキシ
エタン97重量部をペイントシェーカーでで6時間分散
して分散液を作製した。これをタンクに満たし、直径8
0mm長さ348mmのアルミ製円筒状支持体(アルミ
ドラム)を浸漬、引き上げて塗工し室温にて1時間乾燥
を行い、厚さ0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0089】一方、電荷輸送材料として実施例10の構
造式(VI)で示されるビスヒドラゾン化合物100重
量部をバインダー樹脂として粘度平均分子量38,00
0のポリカーボネート樹脂(C−1400:帝人化学社
製)90重量部と粘度平均分子量22,000のポリエ
ステル樹脂(V−290:東洋紡社製)10重量部をジ
クロロメタン800重量部に溶解し、電荷輸送層塗工用
塗布液を作製し、上記で形成された電荷発生層上に浸漬
塗工し、80℃で1時間乾燥を行い、厚さ25μmの電
荷輸送層を形成し、図1のようなサンプルを作製した。
こうして作製したサンプルは均一な塗膜であった。この
サンプルを実施例1と同様に、画像評価用、摩耗特性評
価用及びDSC測定用の各種サンプルを評価した。結果
を表1に示す。初期も繰り返し使用後もきれいな画像が
得られ、摩耗による膜厚低下からの感度低下もほとんど
見られなかった。また、ガラス転移点は1つのみであっ
た。
造式(VI)で示されるビスヒドラゾン化合物100重
量部をバインダー樹脂として粘度平均分子量38,00
0のポリカーボネート樹脂(C−1400:帝人化学社
製)90重量部と粘度平均分子量22,000のポリエ
ステル樹脂(V−290:東洋紡社製)10重量部をジ
クロロメタン800重量部に溶解し、電荷輸送層塗工用
塗布液を作製し、上記で形成された電荷発生層上に浸漬
塗工し、80℃で1時間乾燥を行い、厚さ25μmの電
荷輸送層を形成し、図1のようなサンプルを作製した。
こうして作製したサンプルは均一な塗膜であった。この
サンプルを実施例1と同様に、画像評価用、摩耗特性評
価用及びDSC測定用の各種サンプルを評価した。結果
を表1に示す。初期も繰り返し使用後もきれいな画像が
得られ、摩耗による膜厚低下からの感度低下もほとんど
見られなかった。また、ガラス転移点は1つのみであっ
た。
【0090】(実施例14)電荷輸送層塗布用溶液に用
いるジクロロメタンを600重量部としたほかは、実施
例1と同様に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDSC
測定用の各種サンプルを作製し評価した。塗布用溶液は
高粘度であったが、引き上げ速度を遅くすることによ
り、均一な膜厚を得ることができた。また、結果を表1
に示す。初期も繰り返し使用後もきれいな画像が得ら
れ、摩耗による膜厚低下からの感度低下もほとんど見ら
れなかった。また、ガラス転移点は1つのみであった。
いるジクロロメタンを600重量部としたほかは、実施
例1と同様に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDSC
測定用の各種サンプルを作製し評価した。塗布用溶液は
高粘度であったが、引き上げ速度を遅くすることによ
り、均一な膜厚を得ることができた。また、結果を表1
に示す。初期も繰り返し使用後もきれいな画像が得ら
れ、摩耗による膜厚低下からの感度低下もほとんど見ら
れなかった。また、ガラス転移点は1つのみであった。
【0091】(実施例15)電荷輸送層塗布用溶液に用
いるジクロロメタンを2000重量部としたほかは、実
施例1と同様に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDS
C測定用の各種サンプルを作製し評価した。塗布用溶液
は低粘度であったが、引き上げ速度を速くすることによ
り、均一な膜厚を得ることができた。また、評価結果を
表1に示す。初期も繰り返し使用後もきれいな画像が得
られ、摩耗による膜厚低下からの感度低下もほとんど見
られなかった。また、ガラス転移点は1つのみであっ
た。
いるジクロロメタンを2000重量部としたほかは、実
施例1と同様に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDS
C測定用の各種サンプルを作製し評価した。塗布用溶液
は低粘度であったが、引き上げ速度を速くすることによ
り、均一な膜厚を得ることができた。また、評価結果を
表1に示す。初期も繰り返し使用後もきれいな画像が得
られ、摩耗による膜厚低下からの感度低下もほとんど見
られなかった。また、ガラス転移点は1つのみであっ
た。
【0092】(比較例7)電荷輸送層塗布用溶液に用い
るジクロロメタンを500重量部としたほかは、実施例
1と同様に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDSC測
定用の各種サンプルを作製し評価した。塗布用溶液は非
常に高粘度で、引き上げ速度を遅くしても均一な膜厚を
得ることはできなかった。また、結果を表1に示す。画
像は全体にわたって濃度ムラが発生していた。
るジクロロメタンを500重量部としたほかは、実施例
1と同様に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDSC測
定用の各種サンプルを作製し評価した。塗布用溶液は非
常に高粘度で、引き上げ速度を遅くしても均一な膜厚を
得ることはできなかった。また、結果を表1に示す。画
像は全体にわたって濃度ムラが発生していた。
【0093】(比較例8)電荷輸送層塗布用溶液に用い
るジクロロメタンを2100重量部としたほかは、実施
例1と同様に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDSC
測定用の各種サンプルを作製し評価した。塗布用溶液は
非常に低粘度で、引き上げ速度を速くしても均一な膜厚
を得ることができなかった。また、結果を表1に示す。
るジクロロメタンを2100重量部としたほかは、実施
例1と同様に、画像評価用、摩耗特性評価用及びDSC
測定用の各種サンプルを作製し評価した。塗布用溶液は
非常に低粘度で、引き上げ速度を速くしても均一な膜厚
を得ることができなかった。また、結果を表1に示す。
【0094】(実施例16)電荷輸送材料として実施例
1での構成での電荷輸送層塗工用塗布液を作製し、静置
し、溶液の安定性を粘度により評価した。粘度は最初8
0cPであり、1カ月たっても90cPと変化は小さ
く、溶液も安定であった。
1での構成での電荷輸送層塗工用塗布液を作製し、静置
し、溶液の安定性を粘度により評価した。粘度は最初8
0cPであり、1カ月たっても90cPと変化は小さ
く、溶液も安定であった。
【0095】(実施例17)電荷輸送材料として実施例
2での構成での電荷輸送層塗工用塗布液を作製し、静置
し、溶液の安定性を粘度により評価した。粘度は最初7
0cPであり、1カ月たっても80cPと変化は小さ
く、溶液も安定であった。
2での構成での電荷輸送層塗工用塗布液を作製し、静置
し、溶液の安定性を粘度により評価した。粘度は最初7
0cPであり、1カ月たっても80cPと変化は小さ
く、溶液も安定であった。
【0096】(比較例9)電荷輸送材料として比較例1
での構成での電荷輸送層塗工用塗布液を作製し、静置
し、溶液の安定性を粘度により評価した。粘度は最初1
70cPであり、1週間後には粘度は250cPと大き
く変化し、溶液も使用できなくなった。
での構成での電荷輸送層塗工用塗布液を作製し、静置
し、溶液の安定性を粘度により評価した。粘度は最初1
70cPであり、1週間後には粘度は250cPと大き
く変化し、溶液も使用できなくなった。
【0097】(比較例10)電荷輸送材料として比較例
2での構成での電荷輸送層塗工用塗布液を作製し、静置
し、溶液の安定性を粘度により評価した。粘度は最初1
90cPであり、3日後には粘度は290cPと大きく
変化し、溶液も使用できなくなった。
2での構成での電荷輸送層塗工用塗布液を作製し、静置
し、溶液の安定性を粘度により評価した。粘度は最初1
90cPであり、3日後には粘度は290cPと大きく
変化し、溶液も使用できなくなった。
【0098】
【表1】
【0099】
【発明の効果】以上のように、導電性支持体上に、光導
電性物質及び複数のバインダー樹脂を含有する感光層を
有する電子写真感光体もしくは電荷発生層と電荷輸送層
を機能分離して構成した積層型感光体において、該感光
層を構成するバインダー樹脂として、その樹脂の混合物
がガラス転移点を一つしか有さない系を使用することに
より、均一な塗膜で、トナー、現像剤、紙、クリーニン
グブレードなどと接触しても、感光体表面が摩耗した
り、傷や塗膜欠陥が発生することなく長期にわたって電
気的特性の劣化が無く繰り返し使用可能な電子写真感光
体を得ることができる。また、ドラム状導電性支持体上
に、光導電性物質、複数のバインダー樹脂及び溶媒を含
有する感光層を浸漬して塗布を行う浸漬塗布方法により
前記感光層を形成し、その際、前記塗布溶液中の前記バ
インダー濃度を前記溶媒に対して、5重量%から17重
量%であることにより、膜厚を均一に塗布することがで
きる。
電性物質及び複数のバインダー樹脂を含有する感光層を
有する電子写真感光体もしくは電荷発生層と電荷輸送層
を機能分離して構成した積層型感光体において、該感光
層を構成するバインダー樹脂として、その樹脂の混合物
がガラス転移点を一つしか有さない系を使用することに
より、均一な塗膜で、トナー、現像剤、紙、クリーニン
グブレードなどと接触しても、感光体表面が摩耗した
り、傷や塗膜欠陥が発生することなく長期にわたって電
気的特性の劣化が無く繰り返し使用可能な電子写真感光
体を得ることができる。また、ドラム状導電性支持体上
に、光導電性物質、複数のバインダー樹脂及び溶媒を含
有する感光層を浸漬して塗布を行う浸漬塗布方法により
前記感光層を形成し、その際、前記塗布溶液中の前記バ
インダー濃度を前記溶媒に対して、5重量%から17重
量%であることにより、膜厚を均一に塗布することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子写真感光体の1例を示す模式断面図であ
る。
る。
【図2】電子写真感光体の1例を示す模式断面図であ
る。
る。
【図3】電子写真感光体の1例を示す模式断面図であ
る。
る。
【図4】電子写真感光体の1例を示す模式断面図であ
る。
る。
1 導電性支持体
2 電荷発生層
3 電荷輸送層
4 感光層
5 中間層
6 電荷発生材料
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平6−273948(JP,A)
特開 昭62−212660(JP,A)
特開 平6−222580(JP,A)
特開 平1−206348(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G03G 5/00 - 5/16
Claims (2)
- 【請求項1】 導電性支持体上に、電荷発生材料と電荷
輸送材料及び複数のバインダー樹脂を含有する感光層を
有し、該感光層を構成するバインダー樹脂の混合物は、
そのガラス転移点を1つのみ有する電子写真感光体の製
造方法であって、 ドラム状導電性支持体上に、光導電性物質、複数のバイ
ンダー樹脂及び溶媒を含有する感光層を浸漬して塗布を
行う浸漬塗布方法により前記感光層を形成し、その際、
前記塗布溶液中の前記バインダー濃度を前記溶媒に対し
て、5重量%から17重量%であることを特徴とする電
子写真感光体の製造方法。 - 【請求項2】 導電性支持体上に、少なくとも電荷発生
材料を含有する電荷発生層と少なくとも電荷輸送材料と
複数のバインダー樹脂を含有する電荷輸送層をそれぞれ
独立に機能分離して構成した積層型であり、該電荷輸送
層を構成するバインダー樹脂の混合物は、そのガラス転
移点を1つのみ有する電子写真感光体の製造方法であっ
て、 ドラム状導電性支持体上に、少なくとも電荷発生材料を
含有する電荷発生層と少なくとも電荷輸送材料と複数の
バインダー樹脂を含有する電荷輸送層を順次浸漬して塗
布を行う浸漬塗布方法により、それぞれ独立に機能分離
して構成した積層型の電子写真感光体を形成し、その
際、前記塗布溶液中の前記バインダー濃度を前記溶媒に
対して、5重量%から17重量%であることを特徴とす
る電子写真感光体の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13495595A JP3367789B2 (ja) | 1995-06-01 | 1995-06-01 | 電子写真感光体および感光層塗布用溶液並びに電子写真感光体の製造方法 |
US08/636,805 US5763126A (en) | 1995-06-01 | 1996-04-23 | Electrophotographic photoreceptor and production process for same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13495595A JP3367789B2 (ja) | 1995-06-01 | 1995-06-01 | 電子写真感光体および感光層塗布用溶液並びに電子写真感光体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08328270A JPH08328270A (ja) | 1996-12-13 |
JP3367789B2 true JP3367789B2 (ja) | 2003-01-20 |
Family
ID=15140486
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13495595A Ceased JP3367789B2 (ja) | 1995-06-01 | 1995-06-01 | 電子写真感光体および感光層塗布用溶液並びに電子写真感光体の製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5763126A (ja) |
JP (1) | JP3367789B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6022655A (en) * | 1997-04-08 | 2000-02-08 | Sharp Kabushiki Kaisha | Photoreceptor for electrophotography, bishydrazone compound and intermediate thereof, and method for producing bishydrazone compound and intermediate thereof |
JP4072287B2 (ja) * | 1998-04-30 | 2008-04-09 | キヤノン株式会社 | プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
US6410197B1 (en) * | 1998-09-18 | 2002-06-25 | Lexmark International, Inc. | Methods for treating aluminum substrates and products thereof |
JP4891003B2 (ja) * | 2005-09-07 | 2012-03-07 | 京セラミタ株式会社 | 電子写真感光体 |
JP5194057B2 (ja) * | 2010-06-04 | 2013-05-08 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 正帯電単層型電子写真感光体、及び画像形成装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US4297427A (en) * | 1978-01-26 | 1981-10-27 | Xerox Corporation | Polyblend coated carrier materials |
JPS5542380A (en) * | 1978-09-20 | 1980-03-25 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Manufacture of magnetic head |
JPS59214035A (ja) * | 1983-05-20 | 1984-12-03 | Ricoh Co Ltd | 電子写真感光体 |
JPS60257300A (ja) * | 1984-06-04 | 1985-12-19 | 浦川 テツ子 | いぐさを利用した絵画 |
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