JP2002287388A - 電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents
電子写真感光体及び画像形成装置Info
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Abstract
ス性に優れ、長期に渡り地汚れ等の異常画像発生のない
電子写真感光体及びこれを用いた電子写真装置を提供す
ることにある。 【解決手段】 導電性基体上に感光層を有する電子写真
感光体において、感光層中にエステルが含まれ、該エス
テルがベンゾエート系化合物又はサリチレート系化合物
であることを特徴とする電子写真感光体および当該電子
写真感光体を用いた電子写真装置。
Description
複写機、レーザープリンター、レーザーファクシミリ等
の電子写真装置に利用される電子写真感光体、及びこれ
を用いた電子写真装置に関する。
して、Se、CdS、ZnO等の無機材料に対し、感
度、熱安定性、毒性等に優位性を有する有機光導電性材
料を用いた電子写真感光体の開発が盛んに行なわれてお
り、多くの複写機およびプリンターにおいては、有機光
導電性材料を用いた電子写真感光体が搭載されるに到っ
ている。
やプリンターには高耐久化、高画質化が要求されてい
る。しかし、繰り返し使用時や高画質を達成するために
電子写真感光体の電荷輸送層を薄膜にした際に、黒斑
点、白斑点、地汚れ等の微小欠陥による異常画像が発生
する問題があり、電子写真感光体の帯電安定性、繰り返
し安定性や耐ガス性がますます要求されている。
子写真感光体を得る方法としては、従来感光層と支持体
との間に中間層を設けることにより、帯電電位または暗
部電位低下の抑制を行うことが提案されている。このよ
うな中間層としては、ポリアミド(特開昭46−473
44号公報、特開昭52−25638号公報記載)、ポ
リエステル(特開昭52−20836号公報、特開昭5
4−26738号公報記載)、ポリウレタン(特開昭4
9−10044号公報、特開昭53−89435号公報
記載)、カゼイン(特開昭55−1035556号公報
記載)、ポリビニルアルコール(特開昭52−1002
40号公報記載)、ポリビニルピロリドン(特開昭48
−30936号公報記載)、ポリビニルブチラール(特
開昭57−90639号公報、特開昭58−10654
9号公報記載)、酢酸ビニル−エチレン共重合体(特開
昭48−26141号公報記載)、エチルセルロース
(特開昭55−143564号公報記載)、N−メトキ
シメチル化ナイロン(特開平2−108064号公報記
載)等の樹脂を用いることが知られている。
た電子写真感光体は、帯電電位の低下は低減するものの
残留電位が上昇してしまう、また反対に残留電位上昇は
生じないものの帯電電位は低下するといった問題や、環
境による静電特性の変動が大きくなるといった問題があ
り、中間層を設けることではなお十分なものは得られて
いない。
に関しては、感光層中にスルホン酸エステル化合物及び
芳香族カルボン酸の金属錯体又は金属塩(特許公報29
53124号)や、脂肪族エステル化合物(特開平8−
320581号公報)を添加することが提案されてい
る。しかしながら、これらの化合物は残留電位の上昇に
対する効果が低かったり、感光層の膜厚が薄くなるに従
って微小黒点等の異常画像が発生してしまうといった問
題があった。
ては特開平11−202535号公報に示されるよう
に、エステル基を有するワックスを感光層中に添加する
ことが提案されている。しかしながら、これらのワック
スは耐ガス性に対する効果が低かったり、耐久性には効
果が十分あっても、その他の特性(感度、残留電位等)
を著しく劣化させてしまうといった問題があり、十分な
ものは得られていない。
ては、電荷輸送層中にビフェニル系化合物、スチリル構
造を有する電荷輸送物質、ポリカーボネート樹脂バイン
ダーを含有することで耐クラック性、感度、耐久性に優
れた電子写真感光体が提案されている。しかしながら、
これらの材料を用いた電子写真感光体は、電荷輸送層の
膜厚が厚膜の際には効果が見られるものの、8〜24μ
m程度の薄膜電荷輸送層を形成した場合や繰り返し使用
により電荷輸送層の摩耗が進んだ場合においては、帯電
性の低下や感度の低下が顕著になるという問題があっ
た。
7−122444号公報、特開昭63−18355号公
報等に示されるように酸化防止剤(ヒンダードフェノー
ル化合物、燐系化合物、硫黄系化合物、アミン系化合
物、ヒンダードアミン系化合物等)を感光層中に添加す
ることが提案されている。しかしながら、これら酸化防
止剤は耐ガス性に対する効果が低かったり、また効果的
には十分であっても、その他の特性(感度、残留電位
等)を著しく劣化させてしまうといった問題があり、今
なお満足のいく電子写真感光体は得られていない。
定性や耐ガス性に優れ、高画質デジタル複写機やプリン
ターで用いる際に地汚れ等の異常画像発生のない電子写
真感光体は得られていないのが現状である。
来の問題点を解決し、感光体の帯電安定性、繰り返し安
定性や耐ガス性に優れ、長期に渡り地汚れ等の異常画像
発生のない電子写真感光体及びこれを用いた電子写真装
置を提供することにある。
問題点に対し、ベンゾエート系化合物又はサリチレート
系化合物であるエステルが感光体の帯電安定性、繰り返
し安定性、及び耐ガス性を改善するのに有効であること
を見いだし、これを電子写真感光体に利用すべく、鋭意
検討の結果本発明を完成した。
に感光層を有する電子写真感光体において、該感光層中
にベンゾエート系化合物又はサリチレート系化合物であ
るエステルが含まれることを特徴とする電子写真感光体
である。また、一般式(I―A)に示すベンゾエート系
化合物、又は(I―B)に示すサリチレート系化合物化
合物を含有することを特徴とする電子写真感光体、及び
それを用いた電子写真装置が提供される。
ェニル基のいずれかを表す。またR2は水素原子、又は
炭素数が18以下の直鎖、分岐いずれでもよいアルキル
基、ハロゲン元素、ヒドロキシ基、フェニル基のいずれ
かを表し、オルト位、メタ位、パラ位のいずれの位置で
もよい。)
光層が少なくとも電荷発生層と電荷輸送層を有する電子
写真感光体において、該電荷輸送層中にベンゾエート系
化合物又はサリチレート系化合物であるエステルが含ま
れることを特徴とする電子写真感光体である。また、上
記一般式(I―A)に示すベンゾエート系化合物、又は
上記(I―B)に示すサリチレート系化合物化合物を含
有することを特徴とする電子写真感光体、及びそれを用
いた電子写真装置が提供される。
電性基体上に感光層を有する電子写真感光体において、
感光層中にベンゾエート系化合物又はサリチレート系化
合物であるエステルが含まれることを特徴とするもので
ある。
としては、安息香酸メチル、安息香酸塩化エチル、安息
香酸臭化エチル、安息香酸ヨウ化エチル、安息香酸n−
プロピル、安息香酸イソプロピル、安息香酸n−ブチ
ル、安息香酸tert−ブチル、安息香酸イソブチル、
安息香酸n−ヘキシル、安息香酸2−メチルペンテル、
安息香酸2−エチルヘキシル、安息香酸プレニル、安息
香酸4−クロロ−n−ブチル、安息香酸n−アミル、安
息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチ
ル、安息香酸2−イソブトキシエチル、安息香酸2−エ
トキシエチル、安息香酸2−イソプロポキシエチル、安
息香酸ビニル、安息香酸アリール、安息香酸ベンジル、
安息香酸フェネチル、安息香酸4−クロロフェニル、安
息香酸4−ビフェニル、安息香酸3−ヒドロキシフェニ
ル、安息香酸2−ナフチル、又は一般式(I―A)に示
す化合物等が挙げられる。好ましくは一般式(I―A)
に示す化合物である。
ェニル基のいずれかを表す。またR2は水素原子、又は
炭素数が18以下の直鎖、分岐いずれでもよいアルキル
基、ハロゲン元素、ヒドロキシ基、フェニル基のいずれ
かを表し、オルト位、メタ位、パラ位のいずれの位置で
もよい。)
としては、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、サリ
チル酸n−プロピル、サリチル酸イソプロピル、サリチ
ル酸n−ブチル、サリチル酸イソブチル、サリチル酸オ
クチル、サリチル酸2−ヒドロキシエチル、サリチル酸
イソアミル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸フェネチ
ル、サリチル酸4−メチルフェニル、サリチル酸4−t
ert−ブチルフェニル、サリチル酸4−オクチルフェ
ニル、サリチル酸4−ニトロフェニル、サリチル酸サリ
チル等が挙げられる。好ましくは一般式(I―B)に示
す化合物である。
ェニル基のいずれかを表す。またR2は水素原子、又は
炭素数が18以下の直鎖、分岐いずれでもよいアルキル
基、ハロゲン元素、ヒドロキシ基、フェニル基のいずれ
かを表し、オルト位、メタ位、パラ位のいずれの位置で
もよい。)
はサリチレート系化合物上記化合物を感光層及び電荷輸
送層中に含むことにより帯電安定性、繰り返し安定性や
耐ガス性が極めて良好となる。この理由は、化合物の有
する構造が感光層や電荷輸送層内での結着樹脂と電荷輸
送物質との相溶性を向上させ、帯電安定性、繰り返し安
定性、光導電特性が良好となり、さらに、化合物が空隙
に入りこみやすく、ガス透過性を低下させることが可能
になると考えられる。
荷輸送層を薄膜にして電荷移動時の拡散を少なくする方
法が挙げられるが、薄膜になるに従いガス透過量が増加
することや感光層の電界強度が高くなることから、化合
物を含有することで、帯電安定性、繰り返し安定性や耐
ガス性の効果がより顕著になる。
ーによる、繰り返し使用に伴う感光層の削れにおいて
も、上記と同様な理由から、化合物を含有することで帯
電安定性、繰り返し安定性や耐ガス性の効果がより顕著
になる。
明する。図1は支持体上に、電荷発生物質を含有する電
荷発生層および電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を積
層した積層型の感光層を示す。
持体11は体積抵抗が1010Ω・cm以下の導電性を示
すものが挙げられ、例えば、アルミニウム、ニッケル、
クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化
スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着または
スパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプ
ラスチック、紙に被覆したものや、JIS3003系、
JIS5000系、JIS6000系等のアルミニウム
合金を、EI法、ED法、DI法、II法など一般的な
方法により管状に成形をおこなったもの、さらにはダイ
ヤモンドバイト等による表面切削加工や研磨、陽極酸化
処理等を行ったものを用いることができる。また、特開
昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッ
ケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持
体として用いる事ができる。
な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性
支持体として用いる事ができる。この導電性粉体として
は、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアル
ミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀など
の金属粉、あるいは導電性酸化チタン、導電性酸化ス
ズ、ITOなどの金属酸化物粉などがあげられる。ま
た、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジ
エン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポ
リエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
アリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、
酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトル
エン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、
シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタ
ン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑
性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂があげられる。こ
のような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を
適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメ
タン、2−ブタノン、トルエンなどに分散して塗布する
ことにより設ける事ができる。
ル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン
(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた
熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、
本発明の導電性支持体として良好に用いる事ができる。
や、干渉縞防止の目的のために設けることができる、中
間層12の構成は、結着樹脂や結着樹脂中に粒子を分散
したものが用いられ、結着樹脂としてはポリビニルアル
コール、ニトロセルロース、ポリアミド、ポリ塩化ビニ
ル等の熱可塑性樹脂、ポリウレタン、アルキッド−メラ
ミン樹脂などの熱硬化性樹脂などを利用することができ
る。中間層に分散させる粒子としては酸化チタン、酸化
アルミニウム、酸化錫、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、
酸化マグネシウム、シリカ及びそれらの表面処理品が用
いられ、酸化チタンが分散性、電気的特性においてより
好ましく、ルチル型とアナターゼ型いずれのものも用い
ることが可能である。
えば上述の結着樹脂を有機溶剤中に溶解し、その溶液中
に上述の粒子をボールミル、サンドミル等の手段で分散
し、支持体上に塗布、乾燥すれば良い。中間層の厚みは
10μm以下、好ましくは0.1〜6μmである。
する層であり、必要に応じてバインダー樹脂が用いられ
る。
は有機系材料のいずれも用いることができる。無機系材
料としては、結晶セレン、アモルファスセレン、セレン
−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素等
のセレン化合物やアモルファスシリコンなどが挙げられ
る。アモルファスシリコンにおいては、ダングリングボ
ンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたもの
や、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものが良好に
使用される。
用いることが出来る。例えば、金属フタロシアニン、無
金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズ
レニウム塩顔料、スクエアリツク酸メチン顔料、カルバ
ゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格
を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ
顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フル
オレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格
を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔
料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔
料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペ
リレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔
料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフ
ェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系
顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系
顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられ
る。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混
合物として用いることができる。
は、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケ
トン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポ
リビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカル
バゾール、ポリアクリルアミドなどが挙げられる。これ
らの結着樹脂は、単独または2種以上の混合物として用
いることができる。また、電荷発生層には、必要に応じ
て電荷輸送物質を添加してもよい。
すると、真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティ
ング法とが挙げられる。真空薄膜作製法としては、真空
蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、
スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法
などが挙げられ、上述した無機系材料あるいは有機系材
料を用いて電荷発生層が良好に形成できる。また、キャ
スティング法によって電荷発生層を形成するには、上述
した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要に応じて
バインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキ
サノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶
媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミルなど
により分散し、分散液を適度に希釈して塗布し乾燥させ
ればよい。塗布方法としては、浸漬塗工法、スプレーコ
ート法、ビードコート法などを用いることができる。
厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、特に0.0
5〜2μmが好ましい。
してなる層であり、電荷輸送物質およびバインダー樹
脂、さらに本発明に示されるベンゾエート系化合物又は
サリチレート系化合物、好ましくは前記一般式(I―
A)又は(I―B)の化合物を適当な溶剤、例えば、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、モノクロル
ベンゼン、ジクロルエタン、塩化メチレン、シクロヘキ
サノンなどに溶解あるいは分散し、その溶液あるいは分
散液を塗布し乾燥させることにより形成することができ
る。また、電荷輸送層には、必要により、一般に用いら
れる可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤などを添加する
こともできる。
送物質とがあり、電子輸送物質としては、例えば、クロ
ルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テト
ラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−
フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサント
ン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,
8−トリニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフ
ェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオ
フェン−5,5−ジオキサイド、3,5−ジメチル−
3′,5′−ジターシヤリーブチル−4,4′−ジフェ
ノキノンなどの公知の電子受容性物質が挙げられる。こ
れらの電子輸送物質は単独または2種以上の混合物とし
て用いることができる。
ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カル
バゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン
−ホルムアルデヒド縮合物、およびその誘導体、ポリビ
ニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、
オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダ
ゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリール
アミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン
誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘
導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘
導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘
導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、イ
ンデン誘導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体、ビス
スチルベン誘導体、エナミン誘導体などが挙げられる。
耐ガス性及び一般式(I―A)又は(I―B)の化合物
との相溶性等の点から一般式(II)で表されるスチルベ
ン誘導体を使用することが好ましい。
ル基、置換または未置換の複素環基を表し、R1、R2お
よびR3は水素原子、置換または未置換のアルキル基、
置換または未置換のアルコキシ基、置換または未置換の
アリール基、置換または未置換の複素環基を表すが、R
2、R3は互いに結合して環を形成してもよく、Ar3は
置換または未置換のアリーレン基を表し、nは0または
1を表す。) 一般式(II)で表される化合物の具体例を以下に示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。n=0
の具体例を以下に示す。
して用いることができる。
は、ポリカーボネート(ビスフェノ−ルA型、ビスフェ
ノ−ルZ型等)、ポリエステル、メタクリル樹脂、アク
リル樹脂、ポリエチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポ
リスチレン、フェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレ
タン、ポリ塩化ビニリデン、アルキッド樹脂、シリコー
ン樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルホルマール、ポリアクリレート、ポリア
クリルアミド、フェノキシ樹脂などが挙げられる。これ
らの結着樹脂は、単独または2種以上の混合物として用
いることが出来る。
重量部に対して0〜150重量部が適当である。また、
結着樹脂としては、結着樹脂としての機能および電荷輸
送物質としての機能を有する高分子電荷輸送物質を用い
ることもできる。このような高分子電荷輸送物質として
は、(a)主鎖および/または側鎖にカルバゾール環を
有する重合体、例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、特開昭50−82056号公報、特開昭54−96
32号公報、特開昭54−11737号公報、特開平4
−183719号公報に記載の化合物などが例示でき
る。(b)主鎖および/または側鎖にヒドラゾン構造を
有する重合体、例えば、特開昭57−78402号公
報、特開平3−50555号公報に記載の化合物などが
例示できる。(c)ポリシリレン重合体、例えば、特開
昭63−285552号公報、特開平5−19497号
公報、特開平5−70595号公報に記載の化合物など
が例示できる。(d)主鎖および/または側鎖に第3級
アミン構造を有する重合体、例えば、N,N−ビス(4
−メチルフェニル)−4−アミノポリスチレン、特開平
1−13061号公報、特開平1−19049号公報、
特開平1−1728号公報、特開平1−105260号
公報、特開平2−167335号公報、特開平5−66
598号公報、特開平5−40350号公報に記載の化
合物などが例示できる。このようにして形成される電荷
輸送層の膜厚は5〜100μm、より好ましくは8〜2
4μmが適当である。
ンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリ
コーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有
するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用
量は、バインダー樹脂に対して0〜1重量部程度が適当
である。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系
化合物、硫黄系化合物、燐系化合物、ヒンダードアミン
系化合物、ピリジン誘導体、ピペリジン誘導体、モルホ
リン誘導体等の酸化防止剤を使用でき、その使用量は結
着樹脂100重量部に対して0〜5重量部程度が適当で
ある。
持つ単層型感光体を図3に示す。単層型感光体は、導電
性支持体11、必要に応じて設けられる中間層12、電
荷発生物質と電荷輸送物質、結着樹脂、さらに本発明に
示されるベンゾエート系化合物又はサリチレート系化合
物、好ましくは前記一般式(I―A)又は(I―B)の
化合物等からなる感光層16により構成される。電荷発
生物質および電荷輸送物質としては、前記の材料を用い
ることができる。このような単層型の感光層を形成する
には、電荷発生物質、電荷輸送物質および結着樹脂を適
当な溶剤、例えばテトラヒドロフラン、シクロヘキサノ
ン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどの溶剤
にボールミル、アトライター、サンドミルなどにより溶
解ないし分散させ、これを適度に希釈して塗布し乾燥さ
せればよい。塗布は浸漬塗工法、スプレーコート法、ビ
ードコート法などを用いて行なうことができる。結着樹
脂としては、電荷輸送層の結着樹脂として例示した結着
樹脂をそのまま用いることができ、また電荷発生層の結
着樹脂として例示した結着樹脂と混合して用いてもよ
い。単層型の感光層には、必要により一般に用いられる
可塑剤やレべリング剤、酸化防止剤などを添加すること
もできる。このようにして形成される単層型の感光層の
膜厚は、5〜100μm程度が適当である。
はサリチレート系化合物、好ましくは前記一般式(I―
A)又は(I―B)に示される化合物の添加量が、感光
層又は電荷輸送層に含有される結着樹脂100重量部に
対し1〜20重量部であることが効果の点でより好まし
い。添加量が前記の範囲よりも少ないと、帯電安定性、
耐ガス性に効果が小さく、前記の範囲よりも多い場合
は、繰り返し使用時の残留電位が上昇しやすくなる。
型又は単層型感光層の上に必要に応じて膜厚0.5〜1
0μmの保護層を形成しても良い。保護層は酸化チタ
ン、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化亜鉛、酸化ジルコ
ニウム、酸化マグネシウム、シリカ及びそれらの表面処
理品等の分散粒子を結着樹脂中に含有させたものや、さ
らに電荷輸送物質を加えたものを用いることができる。
また、以上の他に真空薄膜作成法にて形成したa−C、
a−SiCなど公知の材料を保護層として用いることが
できる。
に示す。本発明の電子写真プロセスには、帯電手段2
1、露光手段22、現像手段23、転写手段25、分離
手段、クリーニング手段26などの各手段として、公知
のいずれの手段も使用することができる。例えば、帯電
手段においてはコロナ帯電方式に代表される非接触帯電
方式、帯電ローラー、帯電ブラシなどに代表される接触
若しくは近接配置帯電方式のいずれもが使用できる。特
に、オゾン発生量が少なく、印加電圧の小さい接触帯電
方式は良好に使用される。帯電ローラーには、シリコー
ンゴム、ポリウレタンゴム、クロロプレンゴム、イソプ
レンゴム、EPDMゴム、エポキシゴム、ブチルゴム等
の帯電部材が用いられる。また帯電ブラシにおいては、
レーヨン繊維、カーボン繊維等の導電性ブラシや、導電
スリーブとこれに内包されるマグネットロールとこのマ
グネットロールの磁界により磁気拘束された導電性磁性
粒子(導電性磁性キャリア)で構成された磁気ブラシ等
が用いられる。露光手段においては、半導体レーザーを
用い、その波長は780nm以下、好ましくは780〜
400nmであり、解像度を向上するためにレーザービ
ーム径を絞るなどのものも良好に使用できる。現像手段
においては、湿式現像法、乾式現像法のいずれもが良好
に使用できる。また、高解像度の画像を得るために、ト
ナー粒径を小さくする、カプセルトナーを用いるなども
非常に有用である。転写手段においては、直接紙に転写
する手段はもちろんのこと、転写ベルト、転写ドラムな
どの中間転写体を用いることも有用である。クリーニン
グ手段として、ブレード法、ブラシ法などの公知の方法
を用いることができる。また、転写効率及びクリーニン
グ効率を向上するため、感光体の表面エネルギーを低減
させるべく外添剤を感光体表面に具備できる装置を併用
することは有用であり、良好に使用される。
発明は実施例によって、限定されるものではない。
に中間層用塗工液に白色顔料である平均粒子径0.25
μmの酸化チタン70重量部、アルキッド樹脂(ベッコ
ライトM6401−50−S(固形分50%):大日本
インキ化学工業製)15重量部、メラミン樹脂(スーパ
ーベッカミンL−121−60(固形分60%):大日
本インキ化学工業製)10重量部、メチルエチルケトン
100重量部からなる混合物をボールミルで72時間分
散し作成し、130℃で20分間乾燥して、膜厚3μm
の中間層を作成した。次に構造式(III)に示すビスア
ゾ顔料10重量部を、ポリビニルブチラール(BM−
2:積水化学工業社製)4重量部をシクロヘキサノン1
50重量部に溶解した樹脂液に添加し、ボールミルにて
72時間分散を行った。分散終了後、シクロヘキサノン
210重量部を加え3時間分散を行い、電荷発生層用塗
工液を作成した。これを前記中間層上に塗布し、130
℃10分間乾燥して膜厚0.2μmの電荷発生層を作成
した。次に、電荷輸送物質に例示化合物(II−5)に示
す化合物7重量部、ポリカーボネート樹脂(ユーピロン
Z200:三菱ガス化学社製)10重量部、シリコーン
オイル(KF−50:信越化学工業社製)0.002重
量部、構造式(IV)の化合物0.3重量部をテトラヒ
ドロフラン100重量部に溶解し、電荷輸送層用塗工液
を作成した。これを前記電荷発生層上に塗布し、130
℃20分間乾燥して平均膜厚20μmとなるように電荷
輸送層を形成し、電子写真感光体を得た。
式(V)からなる化合物を用いた以外は実施例1と同様
に、電子写真感光体を作成した。
式(VI)からなる化合物を用いた以外は実施例1と同
様に、電子写真感光体を作成した。
式(VII)からなる化合物を用いた以外は実施例1と同
様に、電子写真感光体を作成した。
式(VIII)からなる化合物を用いた以外は実施例1と
同様に、電子写真感光体を作成した。
式(IX)からなる化合物を用いた以外は実施例1と同
様に、電子写真感光体を作成した。
ない以外は実施例1と同様に、電子写真感光体を作成し
た。
式(X)からなる化合物を用いた以外は実施例1と同様
に、電子写真感光体を作成した。
式(XI)からなる化合物を用いた以外は実施例1と同
様に、電子写真感光体を作成した。
式(XII)からなる化合物を用いた以外は実施例1と同
様に、電子写真感光体を作成した。
露光手段に780nmの半導体レーザー及び帯電手段に
接触ローラー帯電器を備えた画像形成装置(株式会社リ
コー製IMAGIO MF-2200)を用い、接触ローラー帯電器の
印加電圧Vcを、現像位置における非露光部電位Vd
(−V)が900(−V)になるように設定したときの
露光部電位VL特性、及び画像特性評価を、初期とA4
用紙1万枚通紙後に実施した。その結果を表1に示す。
シアニン顔料(Fastogen Blue81208
B:大日本インキ化学工業社製)4部を加えた以外は実
施例1〜6、比較例1〜4と同様に、電子写真感光体を
作成し、それぞれに対応する電子写真感光体を実施例7
〜12、比較例5〜8とした。得られた電子写真感光体
を用い、前記と同様に実機内での電位特性、画像特性の
評価を行った。その結果を表11に示す。
重量部、ポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ200:
三菱ガス化学社製)10重量部、シリコーンオイル(K
F−50:信越化学工業社製)0.002重量部、テト
ラヒドロフラン100重量部に、添加量が異なる構造式
(XIII)の化合物を加えた6種の電荷輸送層用塗工液
を用いた以外は実施例1と同様に、電子写真感光体を作
成し、化合物の添加量に対応して実施例13〜16及び
比較例9、10とした。
半導体レーザー及び帯電手段に接触ローラー帯電器を備
えた画像形成装置(株式会社リコー製IMAGIO MF-2200)
を用い、画像特性評価を実施した。その結果を表12に
示す。
て、5種の電子写真感光体(実施例17〜20、比較例
11〜12)を作成した。得られた電子写真感光体を、
像露光手段に780nmの半導体レーザー及び帯電手段
に接触ローラー帯電器を備えた画像形成装置(株式会社
リコー製IMAGIO MF-2200)を用い、初期とA4用紙2万
枚通紙後の画像特性評価を実施した。その結果を表13
に示す。
子写真感光体として、◎は特に良好、○は良好、△は
可、×は不可を意味する。
感光体及びこれを用いた電子写真装置は、感光層及び電
荷輸送層の膜厚に依存せず、帯電安定性、繰り返し安定
性や耐ガス性が良好であり、長期に渡り地汚れ等の異常
画像発生のない優れたものである。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
要図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 導電性基体上に感光層を有する電子写真
感光体において、感光層中にエステルが含まれ、該エス
テルがベンゾエート系化合物又はサリチレート系化合物
であることを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項2】 導電性基体上に感光層を有する電子写真
感光体において、感光層が少なくとも電荷発生層と、電
荷輸送層とを含み、該電荷輸送層中にエステルが含ま
れ、該エステルがベンゾエート系化合物又はサリチレー
ト系化合物であることを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項3】 エステルが一般式(I―A)で表される
ベンゾエート系化合物であることを特徴とする請求項1
又は2記載の電子写真感光体。 【化1】 (式中、Ar1は無置換、又はメチル基、エチル基、フ
ェニル基のいずれかを表す。またR2は水素原子、又は
炭素数が18以下の直鎖、分岐いずれでもよいアルキル
基、ハロゲン元素、ヒドロキシ基、フェニル基のいずれ
かを表し、オルト位、メタ位、パラ位のいずれの位置で
もよい。) - 【請求項4】 エステルが一般式(I―B)で表される
サリチレート系化合物であることを特徴とする請求項1
又は2記載の電子写真感光体。 【化2】 (式中、Ar1は無置換、又はメチル基、エチル基、フ
ェニル基のいずれかを表す。またR2は水素原子、又は
炭素数が18以下の直鎖、分岐いずれでもよいアルキル
基、ハロゲン元素、ヒドロキシ基、フェニル基のいずれ
かを表し、オルト位、メタ位、パラ位のいずれの位置で
もよい。) - 【請求項5】 感光層又は電荷輸送層中に結着樹脂とし
てポリカーボネート樹脂を含有し、かつ、電荷輸送物質
が下記一般式(II)で表されるスチルベン誘導体である
ことを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の電子写
真感光体。 【化3】 (式中、Ar1およびAr2は置換または未置換のアリー
ル基、置換または未置換の複素環基を表し、R1、R2お
よびR3は水素原子、置換または未置換のアルキル基、
置換または未置換のアルコキシ基、置換または未置換の
アリール基、置換または未置換の複素環基を表すが、R
2、R3は互いに結合して環を形成してもよく、Ar3は
置換または未置換のアリーレン基を表し、nは0または
1を表す。) - 【請求項6】 電子写真感光体を帯電手段及びその後の
像露光手段によって潜像形成を行う電子写真装置におい
て、請求項1〜5いずれか1項に記載の電子写真感光体
を用いることを特徴とする電子写真装置。 - 【請求項7】 帯電手段に接触帯電方式を用いることを
特徴とする請求項6記載の電子写真装置。
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