JP3286702B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents
電子写真用感光体Info
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- JP3286702B2 JP3286702B2 JP34485393A JP34485393A JP3286702B2 JP 3286702 B2 JP3286702 B2 JP 3286702B2 JP 34485393 A JP34485393 A JP 34485393A JP 34485393 A JP34485393 A JP 34485393A JP 3286702 B2 JP3286702 B2 JP 3286702B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真プロセスを用い
た複写機、プリンター等に用いられる電子写真用感光体
に関するものである。
た複写機、プリンター等に用いられる電子写真用感光体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスは静電気力による潜像
の可視化を基本原理として用いたものであるため、その
プロセスに用いられる電子写真用感光体には良好な帯電
性と光照射による迅速な表面電位の減衰が必要となる。
これらプロセス上必要な特性は、固有物性値である暗抵
抗の高さと、電荷担体生成の良好な量子効率、高い電荷
移動度に還元される。
の可視化を基本原理として用いたものであるため、その
プロセスに用いられる電子写真用感光体には良好な帯電
性と光照射による迅速な表面電位の減衰が必要となる。
これらプロセス上必要な特性は、固有物性値である暗抵
抗の高さと、電荷担体生成の良好な量子効率、高い電荷
移動度に還元される。
【0003】これらの物性値を満足するものとして、従
来、セレン、セレン−テルル合金、砒素セレン等の無機
化合物から構成された感光体が採用され、多くの複写機
で用いられてきた。しかしながら、これらの材料は、毒
性が強い、アモルファス状態で用いられるため取扱いが
厄介である、蒸着法等により数10μmの膜厚にする必
要があるためコストが高くなる等の欠点があり、感光体
の必要機能を十分に満足しているとは言えないものであ
った。
来、セレン、セレン−テルル合金、砒素セレン等の無機
化合物から構成された感光体が採用され、多くの複写機
で用いられてきた。しかしながら、これらの材料は、毒
性が強い、アモルファス状態で用いられるため取扱いが
厄介である、蒸着法等により数10μmの膜厚にする必
要があるためコストが高くなる等の欠点があり、感光体
の必要機能を十分に満足しているとは言えないものであ
った。
【0004】これらの欠点を改良するため、有機材料を
用いた電子写真用感光体(OPC)の開発が積極的にな
され、実用に供されるようになってきた。実用化された
OPCのほとんどは導電性基板上に電荷発生機能を有す
る層(CGL)と電荷輸送機能を有する層(CTL)と
を積層した構成の機能分離型感光体であり、機能を分離
することにより材料の選択幅も拡がり、電子写真感度、
繰返し安定性、機械的強度等の特性も向上し、複写機、
プリンター等に数多く搭載されるようになってきた。し
かし、このようなOPCにおいて導電性基板上に直接感
光層を設けた場合、導電性基板の欠陥、即ち傷、不純
物、腐食物といった表面欠陥が画像にそのまま反映し、
黒ポチや白抜けという異常画像の原因となる場合が多
い。特に機能分離型感光体におけるCGLは通常数μm
以下の薄膜にする必要があり、基板表面の欠陥を拾いや
すく、塗膜欠陥が生じやすく、生産性を低下させてい
る。また、導電性基板と感光層との接着性が悪い場合も
多くみられ、小さな感光層の傷から全体が剥がれてしま
う場合もある。
用いた電子写真用感光体(OPC)の開発が積極的にな
され、実用に供されるようになってきた。実用化された
OPCのほとんどは導電性基板上に電荷発生機能を有す
る層(CGL)と電荷輸送機能を有する層(CTL)と
を積層した構成の機能分離型感光体であり、機能を分離
することにより材料の選択幅も拡がり、電子写真感度、
繰返し安定性、機械的強度等の特性も向上し、複写機、
プリンター等に数多く搭載されるようになってきた。し
かし、このようなOPCにおいて導電性基板上に直接感
光層を設けた場合、導電性基板の欠陥、即ち傷、不純
物、腐食物といった表面欠陥が画像にそのまま反映し、
黒ポチや白抜けという異常画像の原因となる場合が多
い。特に機能分離型感光体におけるCGLは通常数μm
以下の薄膜にする必要があり、基板表面の欠陥を拾いや
すく、塗膜欠陥が生じやすく、生産性を低下させてい
る。また、導電性基板と感光層との接着性が悪い場合も
多くみられ、小さな感光層の傷から全体が剥がれてしま
う場合もある。
【0005】それらを防止する目的で、多くの感光体で
はバリヤー層、接着層として導電性基板と感光層との間
に下引層を設けている。下引層としては、主に絶縁性高
分子材料がサブミクロンの膜厚の薄膜で設けられている
が、絶縁性であるため、感度の低下、残留電位の増加を
引き起こすという致命的な欠点を有している。これらを
防ぐ目的で種々の方法が提案されている。一つは下引層
中に無機導電性フィラーを分散させる方法、また一つは
イオン導電性っ高分子を下引層中に含有させる方法、ま
た一つはアクセプター性の電子輸送物質を下引層中に含
有させる方法である。無機導電性フィラーとしては、酸
化チタンや酸化スズが用いられるが(特公昭63−19
869号)、これらは下引層塗布液中に分散させる必要
があり、その分散液の調整や、ポットライフに技術的な
困難を伴う。イオン導電性高分子としては、例えば可溶
性ナイロン、ポリアミド等の高分子が用いられるが(特
開昭52−25638号、特開昭58−30757
号)、導電率が低いため問題点を解消するには至ってい
ない。さらにこれらにアクセプター性の電子輸送物質を
含有させるのが3番目の方法であり、例えば、トリニト
ロフルオレノン、テトラシアノキノジメタン等のアクセ
プター性化合物が用いられるが、これらは安全性、安定
性、相溶性等に問題がある。このように、下引層を設け
た場合、感度、耐久性の低下という重要な問題点が残さ
れており、これらを改良した高性能な電子写真用感光体
の開発が当該技術分野で強く要望されているのが実情で
ある。
はバリヤー層、接着層として導電性基板と感光層との間
に下引層を設けている。下引層としては、主に絶縁性高
分子材料がサブミクロンの膜厚の薄膜で設けられている
が、絶縁性であるため、感度の低下、残留電位の増加を
引き起こすという致命的な欠点を有している。これらを
防ぐ目的で種々の方法が提案されている。一つは下引層
中に無機導電性フィラーを分散させる方法、また一つは
イオン導電性っ高分子を下引層中に含有させる方法、ま
た一つはアクセプター性の電子輸送物質を下引層中に含
有させる方法である。無機導電性フィラーとしては、酸
化チタンや酸化スズが用いられるが(特公昭63−19
869号)、これらは下引層塗布液中に分散させる必要
があり、その分散液の調整や、ポットライフに技術的な
困難を伴う。イオン導電性高分子としては、例えば可溶
性ナイロン、ポリアミド等の高分子が用いられるが(特
開昭52−25638号、特開昭58−30757
号)、導電率が低いため問題点を解消するには至ってい
ない。さらにこれらにアクセプター性の電子輸送物質を
含有させるのが3番目の方法であり、例えば、トリニト
ロフルオレノン、テトラシアノキノジメタン等のアクセ
プター性化合物が用いられるが、これらは安全性、安定
性、相溶性等に問題がある。このように、下引層を設け
た場合、感度、耐久性の低下という重要な問題点が残さ
れており、これらを改良した高性能な電子写真用感光体
の開発が当該技術分野で強く要望されているのが実情で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る課題を解決するものとして、画像欠陥の生じにくい下
引層を有する電子写真用感光体において、電子輸送能の
有る特定の化合物を下引層に含有させ、高感度、高耐久
性の電子写真用感光体を提供することにある。
る課題を解決するものとして、画像欠陥の生じにくい下
引層を有する電子写真用感光体において、電子輸送能の
有る特定の化合物を下引層に含有させ、高感度、高耐久
性の電子写真用感光体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、導電性基板と感光層との
間にピラジン化合物好ましくは下記一般式(I)で示さ
れる化合物を含有する下引層を設けることにより、上記
課題が解決できることを見出し、本発明に至った。
解決すべく鋭意検討した結果、導電性基板と感光層との
間にピラジン化合物好ましくは下記一般式(I)で示さ
れる化合物を含有する下引層を設けることにより、上記
課題が解決できることを見出し、本発明に至った。
【化1】 {式中、Xは、=C(Y)(Z)、または=N(C
N)、Y、Zは、H、シアノ基、COOR、置換もしく
は無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のナフチル
基、または置換もしくは無置換のピリジル基(ここでR
は、置換もしくは無置換のアルキル基、または、置換も
しくは無置換のフェニル基を表わす。)、Wは、アルキ
ル基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、フェニ
ル基、シアノ基、又はニトロ基をそれぞれ表わす。n
は、0〜4の整数を表わす。}すなわち、本発明によれ
ば、導電性基板上に電荷発生層(CGL)、正孔輸送能
を有するドナー性化合物を含有する電荷輸送層(CT
L)を順次積層して構成される機能分離型電子写真用感
光体において、該導電性基板と該CGLの間にピラジン
化合物を含有する下引層を設けたことを特徴とする電子
写真用感光体が提供される。
N)、Y、Zは、H、シアノ基、COOR、置換もしく
は無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のナフチル
基、または置換もしくは無置換のピリジル基(ここでR
は、置換もしくは無置換のアルキル基、または、置換も
しくは無置換のフェニル基を表わす。)、Wは、アルキ
ル基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、フェニ
ル基、シアノ基、又はニトロ基をそれぞれ表わす。n
は、0〜4の整数を表わす。}すなわち、本発明によれ
ば、導電性基板上に電荷発生層(CGL)、正孔輸送能
を有するドナー性化合物を含有する電荷輸送層(CT
L)を順次積層して構成される機能分離型電子写真用感
光体において、該導電性基板と該CGLの間にピラジン
化合物を含有する下引層を設けたことを特徴とする電子
写真用感光体が提供される。
【0008】本発明の電子写真用感光体の下引層に使用
するピラジン化合物の代表例としては次のようなもの
(例示化合物1〜167)が挙げられるが、本発明はそ
れらに限定されるものではない。
するピラジン化合物の代表例としては次のようなもの
(例示化合物1〜167)が挙げられるが、本発明はそ
れらに限定されるものではない。
【0009】
【表1−(1)】
【0010】
【表1−(2)】
【0011】
【表1−(3)】
【0012】
【表1−(4)】
【0013】
【表1−(5)】
【0014】
【表1−(6)】
【0015】
【表1−(7)】
【0016】
【表1−(8)】
【0017】
【表1−(9)】
【0018】
【表1−(10)】
【0019】
【表1−(11)】
【0020】
【表1−(12)】
【0021】
【表1−(13)】
【0022】
【表1−(14)】
【0023】
【表1−(15)】
【0024】
【表1−(16)】
【0025】
【表1−(17)】
【0026】
【表2】
【0027】前記一般式(1)で示されるピラジン化合
物は電子輸送能を有し、多くの溶剤に可溶である。この
ような溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、クロロベンゼン等の芳香族系溶剤、ジクロロメ
タン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム等のハロ
ゲン系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、
ギ酸エチル等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ジエチ
ルーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール
等のアルコール系溶剤、及びジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げら
れる。
物は電子輸送能を有し、多くの溶剤に可溶である。この
ような溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、クロロベンゼン等の芳香族系溶剤、ジクロロメ
タン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム等のハロ
ゲン系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、
ギ酸エチル等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ジエチ
ルーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール
等のアルコール系溶剤、及びジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げら
れる。
【0028】本発明の電子写真用感光体は導電性基板上
に好ましくは前記一般式(1)で示されるピラジン化合
物を結着樹脂中に含有させた下引層を設け、次いで電荷
発生層、電荷輸送層を順次積層することにより作製され
る。
に好ましくは前記一般式(1)で示されるピラジン化合
物を結着樹脂中に含有させた下引層を設け、次いで電荷
発生層、電荷輸送層を順次積層することにより作製され
る。
【0029】本発明で使用される導電性基板としては、
アルミニウム、ニッケル、銅、ステンレス等の金属板、
金属ドラムまたは金属箔、アルミニウム、酸化錫、ヨウ
化銅等の薄膜を塗布したプラスチックフィルムあるいは
ガラス等が挙げられる。本発明の下引層に使用される結
着樹脂は、特に限定されることはなく、例えばポリエチ
レン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリス
チレン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂、ブチラール樹脂、ポリアミド樹
脂、弗化ビニリデン樹脂、シリコーン樹脂、繊維素系樹
脂、シアノエチルプルラン、フェノール樹脂、メラミン
樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂等の付加重合型樹
脂、重付加型樹脂、重縮合型樹脂、並びにこれらの繰返
し単位のうち2つ以上を含む共重合体樹脂等が挙げら
れ、単独もしくは2種以上のものを混合して用いること
ができる。
アルミニウム、ニッケル、銅、ステンレス等の金属板、
金属ドラムまたは金属箔、アルミニウム、酸化錫、ヨウ
化銅等の薄膜を塗布したプラスチックフィルムあるいは
ガラス等が挙げられる。本発明の下引層に使用される結
着樹脂は、特に限定されることはなく、例えばポリエチ
レン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリス
チレン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂、ブチラール樹脂、ポリアミド樹
脂、弗化ビニリデン樹脂、シリコーン樹脂、繊維素系樹
脂、シアノエチルプルラン、フェノール樹脂、メラミン
樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂等の付加重合型樹
脂、重付加型樹脂、重縮合型樹脂、並びにこれらの繰返
し単位のうち2つ以上を含む共重合体樹脂等が挙げら
れ、単独もしくは2種以上のものを混合して用いること
ができる。
【0030】一般式(1)で示される化合物の使用量は
これらの結着樹脂に対して1〜50重量%、好ましくは
2〜30重量%である。1重量%以下であると効果が少
なく、また50重量%以上だと帯電性が悪くなる。下引
層の膜厚は0.1〜2.0μmが好ましい。
これらの結着樹脂に対して1〜50重量%、好ましくは
2〜30重量%である。1重量%以下であると効果が少
なく、また50重量%以上だと帯電性が悪くなる。下引
層の膜厚は0.1〜2.0μmが好ましい。
【0031】本発明の電荷発生層は電荷発生物質を結着
樹脂に分散し塗布するか、蒸着することにより設けるこ
とができる。電荷発生物質としては、ビスアゾ色素、ト
リスアゾ色素、フタロシアニン色素、キナクリドン色
素、ペリレン色素、多環キノン色素、インジゴ色素、シ
アニン色素、ピリリウム色素、ビスベンズイミダゾール
色素、インダンスロン色素、トリアリールメタン色素、
チアジン色素、オキソジン色素、スクアリリウム色素、
アントラキノン色素、キサンテン色素等の有機色素、セ
レン、セレン合金、硫化カドミウム、硫セレン化カドミ
ウム、アモルファスシリコン等の無機化合物が挙げら
れ、結着樹脂とともに用いる場合は、電荷発生物質10
0重量部に対して結着樹脂は10〜400重量部、好ま
しくは25〜100重量部である。また、電荷発生層の
膜厚は0.05〜10μm、好ましくは0.1〜2μm
である。
樹脂に分散し塗布するか、蒸着することにより設けるこ
とができる。電荷発生物質としては、ビスアゾ色素、ト
リスアゾ色素、フタロシアニン色素、キナクリドン色
素、ペリレン色素、多環キノン色素、インジゴ色素、シ
アニン色素、ピリリウム色素、ビスベンズイミダゾール
色素、インダンスロン色素、トリアリールメタン色素、
チアジン色素、オキソジン色素、スクアリリウム色素、
アントラキノン色素、キサンテン色素等の有機色素、セ
レン、セレン合金、硫化カドミウム、硫セレン化カドミ
ウム、アモルファスシリコン等の無機化合物が挙げら
れ、結着樹脂とともに用いる場合は、電荷発生物質10
0重量部に対して結着樹脂は10〜400重量部、好ま
しくは25〜100重量部である。また、電荷発生層の
膜厚は0.05〜10μm、好ましくは0.1〜2μm
である。
【0032】本発明の電荷輸送層は少なくとも正孔輸送
物質、及び結着樹脂とからなり、必要に応じ、添加剤を
加えることができる。正孔輸送物質としては、分子中に
トリフェニルアミン部位を有する化合物、ヒドラゾン化
合物、ピラゾリン化合物、トリフェニルメタン化合物、
オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、カルバ
ゾール基を含む化合物、スチリル化合物、ブタジエン化
合物、ポリシラン化合物、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、ピレン−ホルマリン縮合物等のドナー性化合物を単
独もしくは複数で使用することができる。電荷輸送層の
構成は、結着樹脂100重量部に対して、正孔輸送物質
は25〜400重量部、好ましくは50〜200重量部
である。また、電荷輸送層の膜厚は5〜60μm、好ま
しくは10〜30μmである。また、必要に応じて用い
られる添加剤としては、消泡剤、酸化防止剤、接着補助
剤、可塑剤等を挙げることができる。電荷発生層及び電
荷輸送層の結着樹脂は下引層で使用される樹脂を使用す
ることができる。
物質、及び結着樹脂とからなり、必要に応じ、添加剤を
加えることができる。正孔輸送物質としては、分子中に
トリフェニルアミン部位を有する化合物、ヒドラゾン化
合物、ピラゾリン化合物、トリフェニルメタン化合物、
オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、カルバ
ゾール基を含む化合物、スチリル化合物、ブタジエン化
合物、ポリシラン化合物、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、ピレン−ホルマリン縮合物等のドナー性化合物を単
独もしくは複数で使用することができる。電荷輸送層の
構成は、結着樹脂100重量部に対して、正孔輸送物質
は25〜400重量部、好ましくは50〜200重量部
である。また、電荷輸送層の膜厚は5〜60μm、好ま
しくは10〜30μmである。また、必要に応じて用い
られる添加剤としては、消泡剤、酸化防止剤、接着補助
剤、可塑剤等を挙げることができる。電荷発生層及び電
荷輸送層の結着樹脂は下引層で使用される樹脂を使用す
ることができる。
【0033】本発明の電子写真用感光体は公知の塗布方
法、例えばディッピングコーター、カレンダーコータ
ー、キスコーター、グラビアコーター、ブレードコータ
ー、スプレーコーター、スピンコーター等で作製するこ
とができる。
法、例えばディッピングコーター、カレンダーコータ
ー、キスコーター、グラビアコーター、ブレードコータ
ー、スプレーコーター、スピンコーター等で作製するこ
とができる。
【0034】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、これ
により本発明の態様が限定されるわけではない。
により本発明の態様が限定されるわけではない。
【0035】実施例1 例示化合物No.1 1g、ナイロン樹脂(CM800
0 東レ(株)製)5gをエチルアルコール94gに溶
解し、アルミニウムを1000Åの厚さに蒸着した75
μm厚のポリエステルフィルム上にドクターブレードに
て塗布し、乾燥後の膜厚が0.5μmの下引層を設け
た。次に下記構造式のビスアゾ顔料1gをブチラール樹
脂(エスレックBL−S積水化学(株)製)の5重量%
テトラヒドロフラン溶液10gおよびテトラヒドロフラ
ン9gとともにボールミリングし、ミリング後テトラヒ
ドロフランを加え、2重量%に希釈し、下引層上にドク
ターブレードにて塗布し、乾燥後の膜厚が1.0μmの
電荷発生層を設けた。次に下記構造式の正孔輸送物質で
あるトリフェニルアミン系化合物6g、ポリカーボネー
トZ(帝人化成(株)製)9g、シリコンオイル(KF
50 信越化学(株)製)0.009gをテトラヒドロ
フラン85gに溶解し、電荷発生層上に塗布し、乾燥後
の膜厚が20μmの電荷輸送層を設け、導電性基板上に
下引層、電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した電子写
真用感光体を作製した。
0 東レ(株)製)5gをエチルアルコール94gに溶
解し、アルミニウムを1000Åの厚さに蒸着した75
μm厚のポリエステルフィルム上にドクターブレードに
て塗布し、乾燥後の膜厚が0.5μmの下引層を設け
た。次に下記構造式のビスアゾ顔料1gをブチラール樹
脂(エスレックBL−S積水化学(株)製)の5重量%
テトラヒドロフラン溶液10gおよびテトラヒドロフラ
ン9gとともにボールミリングし、ミリング後テトラヒ
ドロフランを加え、2重量%に希釈し、下引層上にドク
ターブレードにて塗布し、乾燥後の膜厚が1.0μmの
電荷発生層を設けた。次に下記構造式の正孔輸送物質で
あるトリフェニルアミン系化合物6g、ポリカーボネー
トZ(帝人化成(株)製)9g、シリコンオイル(KF
50 信越化学(株)製)0.009gをテトラヒドロ
フラン85gに溶解し、電荷発生層上に塗布し、乾燥後
の膜厚が20μmの電荷輸送層を設け、導電性基板上に
下引層、電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した電子写
真用感光体を作製した。
【化2】
【化3】
【0036】実施例2 下引層に含有させる化合物である例示化合物No.1を
例示化合物No.26に代えた以外は実施例1と同様の
条件で電子写真用感光体を作製した。
例示化合物No.26に代えた以外は実施例1と同様の
条件で電子写真用感光体を作製した。
【0037】実施例3 下引層に含有させる化合物である例示化合物No.1を
例示化合物No.33に代え、電荷発生物質としてX型
無金属フタロシアニン(Fastogen Blue
8120BS 大日本インキ(株)製)を用いた以外は
実施例1と同様の条件で電子写真用感光体を作製した。
例示化合物No.33に代え、電荷発生物質としてX型
無金属フタロシアニン(Fastogen Blue
8120BS 大日本インキ(株)製)を用いた以外は
実施例1と同様の条件で電子写真用感光体を作製した。
【0038】比較例 下引層を設けない以外は実施例1と同様の条件で電子写
真用感光体を作製した。
真用感光体を作製した。
【0039】このようにして作製した電子写真用感光体
を川口電機(株)製の静電複写紙試験装置(SP−42
8)を用い、−6KVでコロナ放電を20秒間行なって
帯電し、さらに20秒間暗減衰させ、その後感光体表面
の照度が20ルックスになるようにタングステン光を3
0秒間照射した。以上の条件で連続500回の測定を行
ない、20秒間帯電後の表面電位Vs(V)、20秒間
暗減衰後の表面電位Vo(V)、Voが1/10になる
のに要する露光量E1/10(ルックス・秒)及び30秒間
露光後の表面電位V30(V)を測定した。測定結果を表
3に示す。
を川口電機(株)製の静電複写紙試験装置(SP−42
8)を用い、−6KVでコロナ放電を20秒間行なって
帯電し、さらに20秒間暗減衰させ、その後感光体表面
の照度が20ルックスになるようにタングステン光を3
0秒間照射した。以上の条件で連続500回の測定を行
ない、20秒間帯電後の表面電位Vs(V)、20秒間
暗減衰後の表面電位Vo(V)、Voが1/10になる
のに要する露光量E1/10(ルックス・秒)及び30秒間
露光後の表面電位V30(V)を測定した。測定結果を表
3に示す。
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】本発明の電子写真用感光体は、下引層に
ピラジン化合物を含有させたことから高感度で高耐久性
なものである。
ピラジン化合物を含有させたことから高感度で高耐久性
なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小島 明夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭62−269965(JP,A) 特開 平7−175235(JP,A) 特開 平4−346987(JP,A) 特開 平2−289576(JP,A) 特開 平7−98508(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00 CA(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】 導電性基板上に電荷発生層(CGL)、
正孔輸送能を有するドナー性化合物を含有する電荷輸送
層(CTL)を順次積層して構成される機能分離型電子
写真用感光体において、該導電性基板と該CGLの間に
下記一般式(I)で示される電子輸送物質であるピラジ
ン化合物を含有する下引層を設けたことを特徴とする電
子写真用感光体。 【化1】 {式中、Xは、=C(Y)(Z)、または=N(C
N)、Y、Zは、H、シアノ基、COOR、置換もしく
は無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のナフチル
基、または置換もしくは無置換のピリジル基(ここでR
は、置換もしくは無置換のアルキル基、または、置換も
しくは無置換のフェニル基を表わす。)、Wは、アルキ
ル基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、フェニ
ル基、シアノ基、又はニトロ基をそれぞれ表わす。n
は、0〜4の整数を表わす。}
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34485393A JP3286702B2 (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 電子写真用感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34485393A JP3286702B2 (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 電子写真用感光体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07175251A JPH07175251A (ja) | 1995-07-14 |
JP3286702B2 true JP3286702B2 (ja) | 2002-05-27 |
Family
ID=18372495
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34485393A Expired - Lifetime JP3286702B2 (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 電子写真用感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3286702B2 (ja) |
-
1993
- 1993-12-20 JP JP34485393A patent/JP3286702B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07175251A (ja) | 1995-07-14 |
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