JP2707795B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JP2707795B2
JP2707795B2 JP2117197A JP11719790A JP2707795B2 JP 2707795 B2 JP2707795 B2 JP 2707795B2 JP 2117197 A JP2117197 A JP 2117197A JP 11719790 A JP11719790 A JP 11719790A JP 2707795 B2 JP2707795 B2 JP 2707795B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は電子写真用感光体に関し、詳しくは有機材
料を含む電荷発生層,電荷輸送層からなる感光層を備え
た、電子写真方式の複写機,プリンターなどに用いられ
る積層型電子写真用感光体に関する。
〔従来の技術〕
従来より電子写真用感光体(以下感光体とも称する)
の感光材料としてはセレンまたはセレン合金などの無機
光導電性物質、酸化亜鉛あるいは硫化カドミウムなどの
無機光導電性物質を樹脂結着剤中に分散させたもの、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール,ポリビニルアントラセ
ン,フタロシアニン化合物などの有機光導電性物質、フ
タロシアニン化合物あるいはビスアゾ化合物などの有機
光導電性物質を樹脂結着剤中に分散させたものなどが利
用されている。
感光体には暗所で表面電荷を保持する機能、光を受容
して電荷を発生する機能、同じく光を受容して電荷を輸
送する機能とが必要であるが、一つの層でこれらの機能
をあわせもったいゆる単層型感光体と、主として電荷発
生に寄与する層と暗所での表面電荷の保持と光受容時の
電荷輸送に寄与する層とに機能分離した層を積層したい
わゆる積層型感光体がある。
これらの感光体を用いた電子写真法による画像形成に
は、例えばカールソン方式が適用される。この方式での
画像形成は暗所での感光体へのコロナ放電による帯電、
帯電された感光体表面上への露光による原稿の文字や絵
などの静電潜像の形成、形成された静電潜像のトナーに
よる現像、現像されたトナー像の紙などの支持体への転
写,定着により行われ、トナー像転写後の感光体は除
電,残留トナーの除去,光除電などを行った後、再使用
に供される。
感光体が上述のような画像形成プロセスに実用される
ためには、光感度,電荷受容能,電荷保持能,残留電
位,繰り返し安定性などの電気的・光電気的特性におい
て優れたものであることのほかに、耐磨耗性や硬度など
の機械的強度,耐熱性,耐湿性,光やオゾンに対する耐
久性などにおいても優れたものでなければならない。
有機系感光材料は可とう性,熱安定性,材料の多様
性,膜形成性など利点が多いが、光感度,機械的強度,
光やオゾンに対する耐久性などに問題を有している。そ
のために、有機材料を用いた有機系感光体は、有機材料
の膜形成性,材料の多様性の特長を活かして、機能分離
した層からなる積層型とし、各層に適した材料を選択し
組み合わせて使用することにより開発,実用化が進めら
れている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述のように、有機系感光体においては問題点として
光に対する耐久性がある。画像形成プロセスで露光,光
除電が繰り返されることによる劣化の問題もあるが、ほ
かに大きな問題として、複写機,プリンタなどのメンテ
ナンス,感光体交換などの際に感光体が光に曝露された
ときの耐久性がある。このような光曝露に対する耐久性
が劣った感光体では、光曝露された後の画像が黒地部分
の濃度不足や白地部分の地かぶりなどの画質の低下を招
き問題となる。
この発明は、上述のような光曝露に対する耐久性を感
光体の耐光性として取り上げて改善を行い、光曝露によ
る画像品質の劣化を防止した優れた耐光性を有する複写
機用およびプリンタ用の有機系感光体を提供することを
解決すべき課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題は、この発明によれば、導電性基体上に有機
電荷発生物質を含む電荷発生層と有機電荷輸送物質を含
む電荷輸送層とを順次積層してなる感光層を備えた電子
写真用感光体において、電荷輸送層に含まれる電荷輸送
物質が下記一般式(I)で示されるヒドラゾン化合物で
あり、かつ、この電荷輸送層に下記一般式(II)で示さ
れるリン酸系酸化防止剤およびこのリン酸系酸化防止剤
と下記一般式(III)で示されるヒンダフェノール系酸
化防止剤との混合材料のうちのいずれかが添加されてい
る電子写真用感光体とすることによって解決される。
〔式(I)中、Aはそれぞれ置換されてもよいアリール
基,複素環基のうちのいずれかを表し、R1はそれぞれ置
換されてもよいアルキル基,アリール基のうちのいずれ
かを表し、R2は水素原子,ハロゲン原子,以下のそれぞ
れ置換されてもよいアルキル基,アリール基のうちのい
ずれかを表し、nは0または1を表す。〕 〔式(II)中、R1,R2およびR3は以下のそれぞれ置換さ
れてもよいアルキル基,アリール基のうちのいずれかを
表す。〕 〔式(III)中、R1,R2およびR3は水素原子,以下のそれ
ぞれ置換されてもよいアルキル基,アリール基のうちの
いずれかを表す。〕 また、前記電荷輸送層にさらに下記一般式(IV)で示
されるピラゾール化合物が添加されている電子写真用感
光体とすることによって、より効果的に解決される。
〔式(IV)中、Aはそれぞれ置換されてもよい複素環
基.芳香族縮合多環基のうちのいずれかを表し、R1は水
素原子,置換されてもよいアルキル基、フェニル基のう
ちのいずれかを表し、R2は水素原子,以下のそれぞれ置
換されてもよいアルキル基,フェニル基,トリル基のう
ちのいずれかを表し、R3は水素原子,置換されてもよい
アルキル基のうちのいずれかを表す。〕 また、導電性基体上に有機電荷発生物質を含む電荷発
生層と有機電荷輸送物質を含む電荷輸送層とを順次積層
してなる感光層を備えた電子写真用感光体において、電
荷輸送層が電荷輸送物質として下記構造式(V)で示さ
れるヒドラゾン化合物と、樹脂結着剤として下記構造式
(VI)で示されるポリカーボネート樹脂と、下記構造式
(VII)で示されるピラゾール化合物と、下記構造式(V
III)で示されるヒンダードフェノール系酸化防止剤
と、下記構造式(IX)で示されるリン酸系酸化防止剤を
含有する電子写真用感光体とすることによって極めて効
果的に解決される。
前記一般式(I)で示されるヒドラゾン化合物の具体
例を例示すると、次の通りである。
導電性基体は感光体の電極としての役目と同時に他の
各層の支持体となっており、円筒状,板状,フィルム状
のいずれでも良く、材質的にはアルミニウム,ステンレ
ス層,ニッケルなどの金属、あるいはガラス,樹脂など
の上に導電処理をほどこしたものでも良い。
電荷発生層は有機電荷発生物質の粒子を樹脂バインダ
ー(結着剤)中に分散させた材料を塗布して形成され、
光を受容して電荷を発生する。また、その電荷発生効率
が高いことと同時に発生した電荷の電荷輸送層への注入
性が重要で、電場依存性が少なく低電場でも注入の良い
ことが望ましい。
電荷発生物質としては、メタルフリーフタロシアニ
ン,チタニルフタロシアニンなどのフタロシアニン化合
物、各種アゾ,キノン,インジゴ顔料などが用いられ、
画像形成に使用される露光光源の光波長領域に応じて好
適な物質を選ぶことができる。
電荷発生層は電荷発生機能を有すればよいので、その
膜厚は電荷発生物質の光吸収係数より決まり一般的には
5μm以下であり、好適には1μm以下である。
電荷発生層は電荷発生物質を主体としてこれに電荷輸
送物質などを添加して使用することも可能である。
樹脂バインダーとしては、ポリカーボネート,ポリエ
ステル,ポリウレタン,エポキシ,シリコン樹脂,メタ
クリル酸エステルの重合体および共重合体などの単独あ
るいは適宜組み合わせて使用することが可能である。
電荷輸送層は樹脂バインダー中に有機電荷輸送物質と
しての前記一般式(I)で示されるヒドラゾン化合物を
分散させた材料からなる塗膜であり、暗所では絶対体層
として感光体の電荷を保持し、光受容時には電荷発生層
から注入される電荷を輸送する機能を発揮する。
樹脂バインダーとしては、ポリカーボネート,ポリエ
ステル,エポキシ,シリコン樹脂,メタクリル酸エステ
ルの重合体および共重合体などを単独または適宜組み合
わせて使用することが可能である。
〔作用〕
電荷輸送層に前記酸化防止剤を添加させることによ
り、感光体の耐光性が向上する。これは、感光体の表面
層である電荷輸送層に電荷輸送物質として含まれている
前記ヒドラゾン化合物の光曝露による化学変化が前記酸
化防止剤により抑制され、その特性劣化が防止され、電
荷輸送層の機能の低下が防止されるためと考えられる。
また、電荷輸送層に添加される前記ピラゾール化合物
は前記ヒドラゾン化合物を化学変化させる光を吸収し、
その特性劣化を低減させることができ、同時に添加され
ている前記酸化防止剤の効果と相まって、感光体の耐光
性がさらに大幅に向上することになる。
〔実施例〕 第1図はこの発明の感光体の一実施例を示す概念的断
面図で、1は導電性基体,4は電荷発生層2,電荷輸送層3
からなる感光層である。
実施例1 アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルムを導電
性基体とし、この上に4,10−ジブロムアンスアンスロン
50重量部をポリエステル樹脂(商品名バイロン200:東洋
紡製)100重量部とTHF溶剤とともに3時間混合機により
混練して塗布液を調製し、ワイヤーバー法にて塗布し、
乾燥後の膜厚が1μm以下になるように電荷発生層を形
成した。
次に前記式(I)−5で示されるヒドラゾン化合物10
0重量部とポリカーボネート樹脂100重量部をDCM700重量
部に溶かした液に一般式(II)で示されるリン酸系酸化
防止剤,具体的には下記式(II)−1で示されるリン酸
系酸化防止剤10重量部と混合してできた塗液を電荷発生
層上にワイヤーバー法にて塗布し、乾燥後の膜厚が15μ
mになるように電荷輸送層を形成し、感光体を作製し
た。
比較例1 実施例1の前記式(II)−1で示されるリン酸系酸化
防止剤を除いた以外は実施例1と同様にして感光体を作
製した。
実施例2 実施例1の前記式(II)−1で示されるリン酸系酸化
防止剤を5重量部にし、これに一般式(III)で示した
フェノール系酸化防止剤,具体的には下記式(III)−
1で示した化合物5重量部を添加した以外は実施例1と
同様にして感光体を作製した。
実施例3 実施例1の前記式(II)−1で示されるリン酸系酸化
防止剤を5重量部にし、これに一般式(III)で示した
フェノール系酸化防止剤、具体的には下記式(III)−
2で示した化合物5重量部を添加した以外は実施例1と
同様にして感光体を作製した。
実施例4 実施例1の前記式(II)−1で示されるリン酸系酸化
防止剤10重量部にさらに一般式(IV)で示したピラゾー
ル化合物,具体的には下記式(IV)−1で示される化合
物を添加した以外は実施例1と同様にして感光体を作製
した。
実施例5 実施例2の電荷輸送層にさらに一般式(IV)で示した
ピラゾール化合物,具体的には式(IV)−1で示される
化合物を添加した以外は実施例2と同様にして感光体を
作製した。
実施例6 実施例3の電荷輸送層にさらに一般式(IV)で示した
ピラゾール化合物,具体的には式(IV)−1で示される
化合物を添加した以外は実施例3と同様にして感光体を
作製した。
このようにして得られた感光体の電子写真特性を川口
電機製静電記録紙試験装置「SP−428」を用いて測定し
た。
感光体は暗所で−6.0kVのコロナ放電を10秒間行って
感光体表面を負帯電させ、続いてコロナ放電を中止した
状態で2秒間暗所保持し、さらに続いて31uxの白色光を
10秒間感光体表面に照射したときの残留電位Vr0(ボル
ト)を測定した。次に、500luxの蛍光灯により24軸間光
覆曝露を行い、その後24時間暗所に放置し、上記と同様
に残留電位Vr24の測定を行い光曝露によるVrの変化ΔVr
(=Vr24−Vr0)を測定した。結果を第1表に示す。
第1表に見られるように、実施例1は光曝露によるVr
の変化ΔVrが少なく比較例1と比較し良好な特性であっ
た。また、実施例2、3もΔVrは比較例1に比べ低減し
ている。さらに、実施例4、5、6は実施例1、2、3
に比較してより一層Vrの変化ΔVrが低減している。
実施例7 実施例1の4,10−ジブロムアンスアンスロンをX型無
金属フタロシアニンに変え、さらに電荷輸送物質を式
(I)−5に示した化合物から式(I)−14に示した化
合物に変えた以外は実施例1と同様にして感光体を作製
した。
比較例2 実施例7の前記式(II)−1で示されるリン酸系酸化
防止剤を除いた以外は実施例7と同様にして感光体を作
製した。
実施例8 実施例7の前記式(II)−1で示されるリン酸系酸化
防止剤を5重量部にし、これに一般式(III)で示した
フェノール系酸化防止剤,具体的には式(III)−1で
示した化合物5重量部を添加した以外は実施例7と同様
にして感光体を作製した。
実施例9 実施例7の前記式(II)−1で示されるリン酸系酸化
防止剤を5重量部にし、これに一般式(III)で示した
フェノール系酸化防止剤,具体的には式(III)−2で
示した化合物5重量部を添加した以外は実施例7と同様
にして感光体を作製した。
実施例10 実施例7の前記式(II)−1で示されるリン酸系酸化
防止剤10重量部に、さらに一般式(IV)で示したピラゾ
ール化合物,具体的には式(IV)−1で示される化合物
を添加した以外は実施例7と同様にして感光体を作製し
た。
実施例11 実施例8の電荷輸送層にさらに一般式(IV)で示した
ピラゾール化合物,具体的には式(IV)−1で示される
化合物を添加した以外は実施例8と同様にして感光体を
作製した。
実施例12 実施例9の電荷輸送層にさらに一般式(IV)で示した
ピラゾール化合物、具体的には式(IV)−1で示される
化合物を添加した以外は実施例9と同様にして感光体を
作製した。
このようにして得られた感光体の電子写真特性を実施
例1の場合の白色光を1μWの単色光(波長780nm)で
変えた以外は実施例1の場合と同様にして測定した。結
果を第2表に示す。
第2表に見られるように、実施例7は光曝露によるVr
の変化ΔVrが少なく比較例2と比較し良好な特性であっ
た。また、実施例8、9もΔVrは比較例2に比べ低減し
ている。さらに、実施例10、11、12は実施例1、2、3
に比較してより一層Vrの変化ΔVrが低減している。
実施例13 実施例1の4,10−ジブロムアンスアンスロンを下記に
示すビスアゾ化合物に変え、さらに電荷輸送物質を式
(I)−5に示した化合物から(I)−15に示した化合
物に変えた以外は実施例1と同様にして感光体を作製し
た。
比較例3 実施例13の前記式(II)−1で示されるリン酸系酸化
防止剤を除いた以外は実施例13と同様にして感光体を作
製した。
実施例14 実施例13の前記式(II)−1で示されるリン酸系酸化
光体を5重量部にし、これに一般式(III)で示したフ
ェノール系酸化防止剤,具体的には式(III)−1で示
した化合物5重量部を添加した以外は実施例13と同様に
して感光体を作製した。
実施例15 実施例13の前記式(II)−1で示されるリン酸系酸化
防止剤を5重量部にし、これに一般式(III)で示した
フェノール系酸化防止剤,具体的には式(III)−2で
示した化合物5重量部を添加した以外は実施例13と同様
にして感光体を作製した。
実施例16 実施例13の前記式(II)−1で示されるリン酸系酸化
防止剤10重量部に、さらに一般式(IV)で示したピラゾ
ール化合物,具体的には式(IV)−1で示される化合物
を添加した以外は実施例13と同様にして感光体を作製し
た。
実施例17 実施例14の電荷輸送層にさらに一般式(IV)で示した
ピラゾール化合物,具体的には式(IV)−1で示される
化合物を添加した以外は実施例14と同様に感光体を作製
した。
実施例18 実施例15の電荷輸送層にさらに一般式(IV)で示した
ピラゾール化合物,具体的には式(IV)−1で示される
化合物を添加した以外は実施例15と同様に感光体を作製
した。
このようにして得られた感光体の電子写真特性を実施
例7の場合と同様にして測定した。結果を第3表に示
す。
第3表に見られるように、実施例17は光曝露によるVr
の変化ΔVrが少なく比較例3と比較し良好な特性であっ
た。また、実施例14、15もΔVrは比較例3に比べ低減し
ている。さらに、実施例16、17、18は実施例13、14、15
に比較してより一層Vrの変化ΔVrが低減している。
実施例19 電荷発生物質としてX型無金属フタロシアニン1重量
部と、樹脂バインダーとして塩化ビニル系共重合樹脂
(商品名MR−110:日本ゼオン製)1重量部とをジクロロ
メタン100重量部に溶解・分散させて電荷発生層用塗布
液を調製した。
次に、電荷輸送物質として前記構造式(V)のヒドラ
ゾン化合物H,樹脂バインダーとして前記構造式(VI)の
ポリカーボネート樹脂(商品名ユーロピンZ−300:三菱
瓦斯化学製)Z,前記構造式(VII)のピラゾール化合物
N,前記構造式(VIII)のヒンダフェノール系酸化防止剤
と前記構造式(IX)のリン酸系酸化防止剤との混合物
(商品名IRGANOXB612:チバガイギー製)Bを第4表に示
す配合量(重量部)で混合し、5種類の電荷輸送層用塗
布液A,B,C,DおよびEを調製した。
次に、アルミニウム基体上に上述の電荷発生層用塗布
液を塗布して膜厚0.5μmの電荷発生層を形成し、その
上に上述の電荷輸送層用塗布液をそれぞれ塗布して膜厚
18μmの電荷輸送層を形成して、実施例19−A、19−
B、19−C、19−D、19−Eの感光体を作製した。
これらの感光体について、半導体レーザビームプリン
タを用いて耐光性の評価を行った。感光体を1000luxの
白色蛍光灯下に60分間曝露した前後の帯電位の変動ΔV0
を調べたところ、第5表に示す結果が得られた。
第5表により、電荷輸送層に、ヒドラゾン化合物Hに
対して劣化防止剤としてのピラゾール化合物Nを0.05重
量%〜0.5重量%の割合で添加することにより、1000lux
というような強い光に曝露しても帯電位の変動が少な
い,非常に耐光性の優れた感光体が得られることが判
る。
実施例20 電荷発生物質としてX型無金属フタロシアニン1重量
部と、樹脂バインダーとして塩化ビニル系共重合樹脂
(商品名MR−110:日本ゼオン製)1重量部とをジクロロ
メタン100重量部に溶解・分散させて電荷発生層用塗布
液を調整した。この電荷発生層用塗布液をアルミニウム
基体上に塗布して膜厚0.5μmの電荷発生層を形成した
後、電荷輸送物質として式(I)−5で示されるヒドラ
ゾン化合物を10重量部、樹脂バインダーとして式(VI)
で示されるポリカーボネート樹脂(商品名 ユーピロン
Z−300:三菱瓦斯化学製)Zを10重量部、式(IX)で示
されるリン酸系酸化防止剤B1重量部をジクロロメタン85
重量部に混合して調整した電荷輸送層用塗布液を用いて
膜厚18μmの電荷輸送層を形成して感光体を作製した。
比較例4 上記実施例の式(I)−5で示されるヒドラゾン化合
物を下記一般式(X)−1、(X)−2で示されるヒド
ラゾン化合物に変え、その他は実施例20と同様にして感
光体を作製した。
上記のようにして得られた感光体を、実施例7〜12お
よび比較例2と同様の方法で測定した結果を以下に示
す。
上表より明らかなように、実施例20は、比較例4に比
較して、光曝露によるVrの変化ΔVrが少なく良好な特性
であった。
〔発明の効果〕
この発明によれば、前記一般式(I)で示されるヒド
ラゾン化合物を電荷輸送物質として含む電荷輸送層に、
前記一般式(II)で示されるリン酸系酸化防止剤および
このリン酸系酸化防止剤と前記一般式(III)で示され
るヒンダフェノール系酸化防止剤との混合材料のうちの
いずれかを添加することにより、優れた耐光性を有し、
光曝露による画像品質の劣化を防止した積層型有機系感
光体を得ることができる。
また、さらに前記一般式(IV)で示されるピラゾール
化合物を合わせて添加することにより、一層耐光性を向
上させることが可能となる。
そうして、特に、ヒドラゾン化合物として前記構造式
(V)で示される化合物を用い、ポリカーボネート樹脂
として前記構造式(VI)で示される樹脂を用い、ピラゾ
ール化合物として前記構造式(VII)で示される化合物
を用い、ヒンダフェノール系酸化防止剤として前記構造
式(VIII)で示される化合物を用い、リン酸系酸化防止
剤として前記構造式(IX)で示される化合物を用いるこ
とにより、強い光曝露においても安定で非常に耐光性の
優れた電子写真用感光体を得ることができる。
この発明による感光体は機能分離型であり、各層を機
能面から個別に考えやすく、材料設計の自由度も大き
い。例えば、電荷発生物質は露光光源の種類に対応して
好適な物質を選ぶことができ、一例をあげると、フタロ
シアニン化合物を用いれば半導体レーザビームプリンタ
に使用可能な感光体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の感光体の一実施例を示す概念的断面
図である。 1……導電性基体、2……電荷発生層、3……電荷輸送
層、4……感光層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−102469(JP,A) 特開 平1−107261(JP,A) 特開 平1−107263(JP,A) 特開 昭64−44946(JP,A) 特開 平1−260455(JP,A) 特開 平1−253754(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に有機電荷発生物質を含む電
    荷発生層と有機電荷輸送物質を含む電荷輸送層とを順次
    積層してなる感光層を備えた電子写真用感光体におい
    て、電荷輸送層に含まれる電荷輸送物質が下記一般式
    (I)で示されるヒドラゾン化合物であり、かつ、この
    電荷輸送層に下記一般式(II)で示されるリン酸系酸化
    防止剤およびこのリン酸系酸化防止剤と下記一般式(II
    I)で示されるヒンダードフェノール系酸化防止剤との
    混合材料のうちのいずれかが添加されていることを特徴
    とする電子写真用感光体。 〔式(I)中、Aはそれぞれ置換されてもよいアリール
    基、複素環基のうちのいずれかを表し、R1はそれぞれ置
    換されてもよいアルキル基、アリール基のうちのいずれ
    かを表し、R2は水素原子、ハロゲン原子、以下のそれぞ
    れ置換されてもよいアルキル基、アリール基のうちのい
    ずれかを表し、nは0または1を表す。〕 〔式(II)中、R1、R2およびR3は以下のそれぞれ置換さ
    れてもよいアルキル基、アリール基のうちのいずれかを
    表す。〕 〔式(III)中、R1、R2およびR3は水素原子、以下のそ
    れぞれ置換されてもよいアルキル基、アリール基のうち
    のいずれかを表す。〕
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の感光体におい
    て、電荷輸送層にさらに下記一般式(IV)で示されるピ
    ラゾール化合物が添加されていることを特徴とする電子
    写真用感光体。 〔式(IV)中、Aはそれぞれ置換されてもよい複素環
    基、芳香族縮合多環基のうちのいずれかを表し、R1は水
    素原子、置換されてもよいアルキル基、フェニル基のう
    ちのいずれかを表し、R2は水素原子、以下のそれぞれ置
    換されてもよいアルキル基、フェニル基、トリル基のう
    ちのいずれかを表し、R3は水素原子、置換されてもよい
    アルキル基のうちのいずれかを表す。〕
  3. 【請求項3】導電性基体上に有機電荷発生物質を含む電
    荷発生層と有機電荷輸送物質を含む電荷輸送層とを順次
    積層してなる感光層を備えた電子写真用感光体におい
    て、電荷輸送層が電荷輸送物質として下記構造式(V)
    で示されるヒドラゾン化合物と、樹脂結着剤として下記
    構造式(VI)で示されるポリカーボネート樹脂と、下記
    構造式(VII)で示されるピラゾール化合物と、下記構
    造式(VIII)で示されるヒンダードフェノール系酸化防
    止剤と、下記構造式(IX)で示されるリン酸系酸化防止
    剤を含有することを特徴とする電子写真用感光体。
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