JPS63141070A - 電子写真感光体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は積層型の電子写真感光体に関し、特に特定のシ
リコンナフタロシアニン化合物を電荷発生層中に含有せ
しめる事により得られる半導体レーザー光源に適用可能
な電子写真感光体に関する。

〔従来の技術とその問題点〕

従来電子写真感光体としては、セレン、硫化カドミウム
、酸化亜鉛等の無機系光導電材料、ポリ−Ｎ−ビニルカ
ルバゾール、ポリビニルアントラセン等の有機光導電ポ
リマー、カルバゾール類、アントラセン類、フルオレノ
ン類、ヒドラゾン類、ピラゾリン類、オキサジアゾール
類、ボリアリールアミン類、フタロシアニン染料、アゾ
染料、シアニン染料、キノン染料、ペリレン染料、スチ
リル染料等の有機系低分子光導電材料を含む感光体が数
多く開発され、実用化されている。

その中でも、有機系の光導電材料は、無機系のそれに比
べ、毒性が低いので安全性が高く、廃棄が容易である、
コストが低い、所要の波長域に光導電感度を示す化合物
の選択の幅が広い等の特徴から数多く提案されている。

また感光体の感光特性向上のため、電荷発生層と電荷輸
送層に機能分離させた積層型の電子写真感光体とするこ
ともよく知られているところである。

一方、近年デジタル複写機、フプクシミリ、ワードプロ
セッサー等のプリンターとしてレーザープリンターが提
案されている。このレーザープリンターは電子写真法を
応用し、レーザー光源、感光体その他の機械要素から成
っており、高速印字、低駐音、高画質等の特徴を有して
いる。用いられるレーザー光源としては、小型、低コス
ト、信号の直接変調が可能等の特徴から半導体レーザー
が最適である。

ところで、レーザープリンターは感光体にレーザー光を
照射し光導電現象により感光体の表面電荷を中和して静
電潜像を形成し、固体現像剤を用いて顕像を得る。従っ
て、その感光体は用いられるレーザー光に有効な光導電
感度を有することが必要となる。しかるに従来の光導電
材料では、半導体レーザーの発振波長域である７５０〜
８５０ｎａ＋に有効な光導電感度を有し、且つ安定性に
優れた感光体はわずかじか得られていない。更に得られ
たものも光導電材料の結晶性の大きさから、感光体中で
結晶が経時的に成長し、感光特性が著しく低下する等の
欠点を有しており、半導体レーザープリンター用として
実用に供することのできる電子写真感光体はほとんど得
られていないのが現状である。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者らは、上記の問題点を解決するために鋭意検討
を行った結果、電荷発生層に特定のシリコンナフタロシ
アニン化合物を含有させた積層型の電子写真感光体が半
導体レーザーに充分な光導電感度を有し、且つその特定
のシリコンナフタロシアニン化合物が電荷発生層中にお
いて安定な分散状態を維持し得る事を見出し本発明に至
った。

即ち本発明は、導電性支持体上に少な（とも電荷発生層
、電荷輸送層を積層させた構造を有しており、更に電荷
発生層に下記一般式（Ｉ）で示されるシリコンナフタロ
シアニン化合物を含有せしめたことを特徴とする電子写
真感光体に関するものである。

式中Ｒ＋、Ｒｚは同一でも異なるものでも良く、炭素数
４以上の分岐したアルキル基、アルケニル基又はシクロ
アルキル基を表すが、好ましくは炭素数８〜３６の分岐
したアルキル基、アルケニル基又はシクロアルキル基で
あり、特に好ましくは炭素数１６〜３０の分岐したアル
キル基、アルケニル基又はシクロアルキル基である。

以下に前記一般式（Ｉ）により示される化合物の具体例
を挙げるが、本発明はこれらに限定される訳ではない。

例えば、ビス（２−エチルへキシルオキシ）（２，３−
ナフタロシアナート）シリコン、ビス（２−へブチルド
デシルオキシ）（２，３−ナフタロシアナート）シリコ
ン、ビス（２−（１，３，３−トリメチルブチル）−５
，７，７−トリメチルオクチルオキシ）　（２，３−ナ
フタロシアナート）シリコン、ビス（２−ドデシルミリ
スチルオキシ）（２゜３−ナフタロシアナート）シリコ
ン、ビス（２゜４−ジブチルデシルオキシ）（２，３−
ナフタロシアナート）シリコン、ビス（２−ブチル−４
，４゜６．６．８−ペンタメチルノニルオキシ）　（２
，３−ナフタロシアナート）シリコン、ビス（２−へキ
シル−４，４，６−１−リメチル−６−へブテニルオキ
シ）（２，３−ナフタロシアナート）シリコン、ビス（
トリシクロ（５，２，１，０”°６〕デシルー８−メチ
ルオキシ）（２，３−ナフタロシアナート）シリコン、
ビス（４−ｔ−ブチル−シクロへキシル−１−メチルオ
キシ）（２，３−ナフタロシアナート）シリコン等であ
る。

本発明における電子写真感光体の構成は導電性支持体上
に少なくとも電荷発生層と電荷輸送層を積層させたもの
である。更に、特に好ましくは導電性支持体上に電荷発
生層を有し、その上に電荷輸送層を有するものであり、
以下にそうした感光体を例に取り製造方法を説明する。

′を荷発生層の電荷発生材料として用いるシリコンナフ
タロシアニン化合物は適当なバインダー樹脂の溶液系に
分散させた後、導電性支持体上に塗工することにより電
荷発生層を形成することができる。

電荷発生層中におけるシリコンナフタロシアニン化合物
は粒子径０．０１−〜５４の微結晶として存在する事が
好ましく、特に好ましくは０．１−〜２−である。

電荷発生層形成の際用いることのできるバインダー樹脂
としては、一般の絶縁性樹脂を用いることができるが、
特に好ましくは、ポリビニルブチラール、ボリアリレー
ト、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リウレタン、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−塩化ビニル
共重合体、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、エチルセル
ロース等である。その他、ポリ−Ｎ−ビニルカルバゾー
ル、ポリビニルアントラセン等の光導電性ポリマーも好
ましく用いることができる。

電荷発生層中の電荷発生材料とバインダー樹脂の割合は
、重量比で８０／２０〜２０／８０、特に好ましくは７
０／３０〜３０／７０である。電荷発生層の塗工に用い
られる溶剤は、バインダー樹脂の溶解性、電荷発生材料
の分散性、揮発性等から選定する必要がある。具体的に
は、四塩化炭素、塩化メチレン、ジクロルエタン、トリ
クロルエタン、クロルベンゼン等のハロゲン化溶剤、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン溶剤、セロソルブ、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン等のエーテル溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン、
メシチレン等の芳香族炭化水素溶剤、ニトロメタン、ニ
トロベンゼン等のニトロ化溶剤、ジメチルホルムアミド
等のアミド溶剤、メチルアルコール、イソプロピルアル
コール等のアルコール溶剤、酢酸エチル等のエステル溶
剤を例に挙げることができる。

導電性支持体としては、アルミニウム板、アルミニウム
製円筒ドラム、アルミニウム箔、アルミニウムの薄膜を
表面に設けたプラスチックフィルム、導電性材料を含有
したプラスチックフィルム又は紙等を用いることができ
る。

尚、導電性支持体と電荷発生層の間に必要に応じて下引
き層、接着層、バリヤ一層等を設けることもできる。こ
れらの層としては、ポリビニルブチラール、フェノール
樹脂、ポリアミドの層が特に好ましく用いられ、厚みは
１μ以下が望ましい。

電荷発生層の上に設ける電荷輸送層は電荷輸送材料をバ
インダー溶液中に溶解、あるいは分散させた後電荷発生
層の上に塗工することにより得られる。

用いられる電荷輸送材料としては、高分子のものではポ
リ−Ｎ−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン
等のビニル重合体、低分子のものでは、カルバゾール類
、フルオレノン類、ヒドラゾン類、オキサジアゾール類
、トリアリールメタン類、ボリアリールアミン類、ピラ
ゾリン類、ジアゾール類、トリアゾール類、チオフェン
類、キノン類、オキサゾール類が用いられる。

電荷輸送層形成の際に用いることのできるバインダーと
しては、一般の絶縁性樹脂が挙げられるが、特に好まし
くは、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン
、ポリアミド、メチルメタクリレート−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート共重合体、ポリアクリレート、アクリ
ロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合体等を挙げる
ことができる。その他ポリーＮ−ビニルカルバゾール、
ポリビニルアントラセン等の光導電性ポリマーも好まし
く用いることができる。更に、これらのバインダーの二
種以上を相互に混合して用いることもできる。

電荷輸送層の形成に用いられる溶剤としては、バインダ
ーの溶解性、電荷輸送材料の溶解性又は分散性から選定
する必要があるが、電荷発生層をひどく浸さない様留意
すべきである。

具体的には、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン
、ジクロルエタン、トリクロルエタン、クロルベンゼン
等のハロゲン化溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、
シクロヘキサノン等のケトン溶剤、セロソルブ、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン等のエーテル溶剤、ベンゼン
、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素
溶剤、ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ化溶剤
、ジメチルホルムアミド等のアミド溶剤、酢酸エチル等
のエステル溶剤、メチルアルコール、イソプロピルアル
コール等のアルコール溶剤を例に挙げることができる。

尚、電荷輸送層中におけるバインダーと電荷輸送材料の
割合は重量比で８０／２０〜２０／８０、特に好ましく
は７０／３０〜３０／７０である。

又、電荷輸送層中には可撓性向上或いは、耐久性向上等
の目的でハロゲン化パラフィン、シリコンオイル、ジア
ルキルテレフタレート等を添加することができる。更に
電荷輸送層の外側に表面保護層を設けることもできる。

電荷発生層、電荷輸送層の形成は、−ｍの薄膜形成方法
で行われるが、感光体の形状により適宜選択する必要が
ある。

具体的には、バーコーティング、ロールコーティング、
ブレードコーティング、浸漬法、スプレーコーティング
、リングアプリケーション、真空蒸着法等を例に挙げる
ことができる。

更に塗工後カレンダ処理を施すことも感度向上にを効で
ある。

〔実施例〕

以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらに限定される訳ではない。

実施例１ アルミ板上に、ポリビニルブチラール（ブチラール化度
６８モル％）５ｇをイソプロピルアルコール９５−に溶
解させた溶液をバーコーティングで乾燥後の膜厚が０．
６−になる様に塗布し、乾燥させた。

次にビス（２−（１，３，３−）リメチルブチル）−５
，７，７−）リメチルオクチルオキシ）　（２，３−ナ
フタロシアナート）シリコン５ｇを、トリクロルエタン
９０−にポリカーボネート樹脂５ｇを溶解させた溶液に
加え、ボールミル中にて５時間混練した。得られた分散
液を先に形成したポリビニルブチラール層上にバーコー
ティングにて乾燥後の膜厚が０．５４となる様に塗布し
、乾燥させ、電荷発生層を形成した。

次に、ｐ−ジエチルアミノベンズアルデヒド−Ｎ、Ｎ−
ジフェニルヒドラゾン５ｇ１ポリメチルメタクリレート
樹脂５ｇをトルエン９０＠！に溶かし、これを先に形成
した電荷発生層上にブレードコーティングにて乾燥後の
膜厚が２５μになる様塗布し、乾燥させ電荷輸送層を形
成した。

この様にして作成した電子写真感光体を川口電機■製静
電複写祇試験装置ＳＰ　−４２８を用いて−５，５ＫＶ
のコロナ電圧で帯電させたところ、初期表面電位ｖ０は
一８５０ｖであった。暗所にて１０秒放置後表面電位ｖ
４は一７２０ｖとなり、次いで発振波長７８０ｎｍの半
導体レーザーを照射し、半減露光量Ｅｌ／□を求めたと
ころ、０．６μＪ／ｃｍ”であり、残留電位ＶＲは一３
０Ｖであった。

更に本感光体を４０日間放置した後同様の評価を行った
結果、ｖｏは一８３０Ｖ、　Ｖ、は−７００ＶＳＥｌｙ
ｚは０．６５　μＪ／ｃｔａ２、ｖ、Ｉは一５０Ｖ　テ
あった。

実施例２ 電荷発生材料としてビス（２−へブチルドデシルオキシ
）　（２，３−ナフタロシアナート）シリコンを用いる
以外は実施例１と同様に行ったところ、ｖｏは一８３０
Ｖ、　Ｖｄは一６８０Ｖ、　Ｅｔｚｔは０．５５ｐＪ／
ｃＩｍ！、Ｖ、は−２０Ｖ　テあった。

実施例３ 電荷発生材料としてビス（２−エチルへキシルオキシ）
　（２，３−ナフタロシアナート）シリコンを用いる以
外は実施例１と同様に行ったところ、Ｖｏは一８００ｖ
、　ｖａは一６８０Ｖ、　Ｅｌ／２は０．６　／’　Ｊ
／ＣＩｌ＋”％Ｖ、は一３０Ｖであった。

〔発明の効果〕

本発明においては、特定の構造を有するシリコンナフタ
ロシアニン化合物を電荷発生層に含有させることによっ
て、半導体レーザーに対して十分な光導電悪魔を有し、
かつその特定のシリコンナフタロシアニン化合物が電荷
発生層中において安定な分散状態を維持しうる電子写真
感光体を提供することができた。

従って、これにより、半導体レーザープリンター等の分
野で用いる電子写真感光体で実用に供しうるちのが得ら
れる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層、電荷輸送
   層を積層させた構造を有しており、更に電荷発生層に下
   記一般式（ I ）で示されるシリコンナフタロシアニン
   化合物を含有せしめたことを特徴とする電子写真感光体
   。 ▲数式、化学式、表等があります▼（ I ） （式中Ｒ＿１、Ｒ＿２は同一でも異なるものでも良く、
   炭素数４以上の分岐したアルキル基、アルケニル基又は
   シクロアルキル基を表す） ２、Ｒ＿１、Ｒ＿２が炭素数８〜３６の分岐したアルキ
   ル基、アルケニル基又はシクロアルキル基であることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載の電子写真感光体
   。 ３、Ｒ＿１、Ｒ＿２が炭素数１６〜３０の分岐したアル
   キル基、アルケニル基又はシクロアルキル基であること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載の電子写真感光
   体。 ４、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層、電荷輸送
   層をこの順に積層した構造を有している特許請求の範囲
   第１〜３項のいずれか一項に記載の電子写真感光体。