JP2841490B2 - 積層型感光体 - Google Patents

積層型感光体

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JP2841490B2
JP2841490B2 JP16437489A JP16437489A JP2841490B2 JP 2841490 B2 JP2841490 B2 JP 2841490B2 JP 16437489 A JP16437489 A JP 16437489A JP 16437489 A JP16437489 A JP 16437489A JP 2841490 B2 JP2841490 B2 JP 2841490B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
と電荷輸送層とが設けられてなる積層型感光体に係り、
具体的には、その電荷輸送層の繰り返し特性,寿命を改
善したことを特徴とする積層型感光体に関するものであ
る。
従来の技術 一般に電子写真の方式としては、感光体の感光層表面
に帯電、露光を行って静電潜像を形成し、これを現像剤
で現像して可視化させ、この可視像をそのまま直接感光
体上に定着させて複写像を得る直接方式、また感光体上
の可視像を紙などの転写紙上に転写し、その転写像を定
着させて複写像を得る粉像転写方式あるいは感光体上の
静電潜像を転写紙上に転写し、転写紙上の静電潜像を現
像・定着する潜像転写方式等が知られている。
ここで、従来においては、このような電子写真に使用
する感光体の感光層を形成する光導電性材料として、セ
レン、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無機系光導電性材
料を用いることが知られている。
これらの光導電性材料は、暗所で適当な電位に帯電で
きること、暗所で電荷の散逸が少ないこと、あるいは光
照射によって速やかに電荷を散逸できることなどの数多
くの利点をもっている反面、次のような各種の欠点を有
している。例えば、セレン系感光体では、製造コストが
高く、また熱や機械的な衝撃に弱いため取り扱いに注意
を要する。また、硫化カドミウム系感光体では、多湿の
環境下で安定した感度が得られない点や、増感剤として
添加した色素がコロナ帯電による帯電劣化や露光による
光退色を生じるため長期にわたって安定した特性を与え
ることができない欠点を有している。
また、従来においては、ポリビニルカルバゾールをは
じめとする各種の有機光導電性ポリマーを感光層の形成
に用いることも検討されてきた。これらのポリマーは、
前述の無機系光導電性材料に比べて成膜性、軽量性など
の点で優れているが、未だ十分な感度、耐久性および環
境変化による安定性の点で無機系光導電性材料に比べ劣
るという欠点があった。
そこで、これらの感光体における上記のような欠点を
解決するため、近年において種々の研究開発が行われ、
感光層における電荷の発生と電荷の輸送という機能を分
離させ、アルミニウムや銅等の導電性支持体上に、電荷
発生層と電荷輸送層とを積層してなる機能電離型の積層
感光体が提案されるようになった。
このような機能分離型の積層感光体は、一般に塗工に
よって生産することができ、極めて生産性が高く、製造
コストを安価にできるとともに、その電荷発生材料とし
て適当な物質を選択することによって、露光波長域を自
由にコントロールできる等の利点があるため、近年広く
利用されるようになった。
このような積層感光体においても、電荷保持性、高感
度、繰り返し安定性、耐絶縁破壊性、耐摩耗性、耐久
性、耐湿性、転写性、クリーニング性、保存安定性等の
感光体としての基本的な条件を満足することが必要であ
り、また、近年においては、このような感光体をレーザ
ープリンター等にも用いるようになり、このため、より
高い画像信頼性や繰り返し安定性が要求されるようにな
った。そこで、このような積層感光体においては、転写
後に感光体表面に残ったトナーをブレード等で除去する
場合における耐久性や、表面の傷や膜厚のむら等による
画像への影響を考慮し、通常は、電荷輸送層を感光体の
表面側に設けるようにしている。
発明が解決しようとする課題 ところが、このようにした積層感光体においても、感
光体における膜厚のむら、感光体表面のクリーニング不
良、また湿度やオゾンによる劣化等により、画像上に濃
度むら等が発生し、数百枚連続してコピーを行った場合
には、画像に濃淡が生じたり、画像がぼける等の問題が
あった。
特に、高い画像信頼性の繰り返し安定性が要求される
レーザープリンター等の感光体として使用する場合にお
いては、このような問題が大きくなり、レーザープリン
ター等においても好適に使用できる感光体が要望される
ようになった。
ここで上記の問題は、繰り返し使用を行うに従って、
電荷輸送層が、絶えずコロナ放電の雰囲気にさらされて
おり、発生するオゾン等の雰囲気の影響を受け、劣化が
進行する。そこで、これを避けるために、コロナチャー
ジャー付近のオゾン等のガスをよく排気するような機械
構成をとることも行われているが、完全ではない。
特に負帯電の場合は、コロナ放電によって、オゾン、
NO2等の活性ガスの発生量が多く、それらの影響を大き
く受ける。
そのため、電子供与性の電荷輸送材や、電荷輸送層に
使用される樹脂は、負帯電で使用される場合劣化がはげ
しくなり、画像むらや画像ぼけ等の画像欠陥が発生し、
繰り返し使用時での表面電位の低下及び画像濃度の低下
という劣化現像が発生しやすい。また、感光体作製時の
塗布液の状態においても、酸性物質や光の影響によっ
て、粘度が上昇したり、黄変したりする劣化現象が発生
する。
本発明は、上記の点に鑑み、オゾンなどの酸化による
感光体の表面の劣化を防止し、高感度で、繰り返し特性
および経時変化に対して良好な感光体を提供することを
目的とする。
本発明の他の目的は、塗液安定性に優れ、塗工性の良
好な光導電性、塗液を塗布することによって作製される
感光体を提供することにある。
課題を解決するための手段 すなわち本発明は、導電性基板上に電荷発生層と電荷
輸送層を設けた機能分離型感光体において、電荷輸送層
が少なくとも、 (A)下記一般式[II]で表わされるジスチリル化合物
からなる電荷輸送材; [式中、Ar5、Ar6、Ar7はそれぞれアルール基であ
り、少なくとも1つは置換基を有する、Aはそれぞれ置
換基を有してもよいアルキレン基、アリーレン基または
複素環の2価の基を表わす、R1は水素原子、それぞれ置
換基を有してもよいアルキル基、アラルキル基、アリー
ル基を表わす]、 (B)バインダー樹脂、 (C)下記一般式[III]で表わされるシリコーンオイ
ルを電荷輸送材に対して0.01wt%〜1wt%; (R2 3SiO(R32SiOnSi(R43 [III] [式中、R2、R3およびR4はそれぞれアルキル基、アル
ール基、ハロゲン置換アルキル基、ハロゲン置換アリー
ル基を表わし、nは1以上の整数を表す]、 (D)下記一般式[IV]又は[V]で表わされるt−ブ
チル化フェノール化合物を電荷輸送材に対して5wt%〜5
0wt%; [式中、X1は独立して水素原子、それぞれ置換基を有
してもよいアルキル基、ヒドロキシ基を表わし、n1は0
〜4の整数を表わす。n1が2以上の時、X1は同一であっ
ても異なってもよい] [式中X1は式[IV]で説明したものと同意義でn2は0
〜3の整数を表わす。n2が2以上のときX1は同一であっ
ても異なっていてもよい。
Zは−O−、−S−、−NH−、または−CHR−、(R
は水素原子、C1〜C3アルキル基)を表わし、R4は水素原
子、ヒドロキシ基、C1〜C4のアルキル基またはアラルキ
ル基を表わし、n3は0〜5の整数を表わす。n3が2以上
の時はR4は同一であっても異なっていてもよい] を含有することを特徴とする積層型感光体に関する。
本発明は、機能分離型感光体において上記一般式[I
I]で表わされる電荷輸送材、一般式[III]で表わされ
るシリコーンオイルおよび一般式[IV]または[V]で
表わされるt−ブチル化フェノール化合物とを組みあわ
せ、それらをバインダー樹脂中に分散させて電荷輸送層
を構成することにより、塗布液の安定性が改良され、オ
ゾン等のガスによる酸化がおさえられ、高い画像安定性
と、繰り返し安定性、経時変化の少ない感光体を提供で
きる。特に、本発明において使用するt−ブチル化フェ
ノール化合物にかえ、他の分解剤とを組み合わせても、
感光体表面のオゾン等の酸化は有効に防止できない。ま
た、電荷輸送材として下記一般式[I]で表わされるブ
タジエン化合物を上記ジスチリル化合物と併用してもよ
い。
式中、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4はそれぞれアリール基であ
り、少なくとも1つは置換基を有する。
一般式[I]中、Ar1〜Ar4はそれぞれ、フェニル等の
アリール基であり、それらの基のうち少なくとも1つの
基にハロゲン原子、低級アルコキシ基、N−置換アミノ
基、または低級アルキル基等の1種以上の置換基を有す
る。それらの置換基の中で好ましいものはN−置換アミ
ノ基である。Ar1〜Ar4のいずれもが上記した置換基を有
さない場合は感度が悪く、樹脂との相溶性も悪い。
一般式[I]で表わされるブタジエン化合物としては
具体的に以下のものが挙げられるがこれらに限定される
ものではない。
が挙げられ[4]、[5]、[9]、[11]、[12]、
[13]、[14]、[15]、[16]、[17]、[18]で表
わされる化合物が好ましい。
一般式[II]中、Ar5〜Ar7はそれぞれフェニル基等の
アリール基であり、それらの基のうち少なくとも1つの
基は低級アルコキシ基、N−置換アミノ基、または低級
アルキル基等の1種以上の置換基を有することが好まし
い。これらの置換基の中で特に好ましいものはN−置換
アミノ基である。Ar5〜Ar7のいずれもがいずれの置換基
をも有さない場合は、Ar5〜Ar7のうち少なくとも一つは
窒素原子または酸素原子を含む複素環(たとえば、カル
バゾール、ジオキサインダン等)の残基であってもよ
い。Ar5〜Ar7のいずれもが上記した置換基を有さない場
合、また、上記した複素環残基でない場合は、感度が悪
く、樹脂との相溶性も悪い。
一般式[II]中、R1は水素原子、C1〜C3の低級アルキ
ル基、ベンジル基等のアラルキル基、フェニル基等のア
リール基を表わし、これらの基は、Ar5〜Ar7で説明した
いずれかの置換基を有していてもよい。
一般式[II]中、Aはアルキレン基、フェニレン基等
のアリーレン基、またはチオール、フラン等の複素環の
2価の基を示し、その基もアルキル基、アルコキシ基等
の置換基を有していてもよい。
一般式[II]で表わされるジスチリル化合物としては
具体的に以下の化合物; が挙げられ、[20]、[22]、[23]、[25]、[2
6]、[27]、[28]、[33]、[35]、[41]、[4
2]、[44]、[48]、[49]、[50]、[53]、[5
4]、[55]、[56]、[57]、[60]、[61]、[6
3]、[64]で表わされる化合物が好ましい。
一般式[III]; (R2 3SiO(R32SiOnSi(R43 [III] [式中、R2、R3およびR4はそれぞれアルキル基、アリ
ール基、ハロゲン置換アルキル基、ハロゲン置換アリー
ル基を表わし、nは1以上の整数を表す]で表わされる
シリコーンオイルとしては、たとえばジブチルシリコー
ンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、クロロフ
ェニルシリコーンオイル、アルキルシリコーンオイル、
フロロシリコーンオイル、メチルスチレン変性シリコー
ンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、オレフ
ィン変性シリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリ
コーンオイルなどが挙げられる。このうち、トリフロロ
アルキル基が導入されたフロロシリコーンオイルを含有
することが特に効果的で、トリフロロアルキル基によ
り、耐溶剤性、耐摩耗性が向上する。シリコーンオイル
の添加量は、電荷輸送材に対して0.01wt%〜1wt%含有
させることが効果的である。より好ましくは、0.05wt%
〜0.5wt%である。0.01wt%よりも少ないと充分効果が
発揮されず、逆に、1wt%よりも多いと、粘性が下がり
すぎて、塗布時のたれやむらが発生したり、電荷輸送材
の結晶化を招いたりする。一般式[IV]で表わされるt
−ブチル化フェノール化合物中、X1は独立して水素原
子、ヒドロキシ基、C1〜C4アルキル基であり、C1−C4ア
ルキル基はヒドロキシ基、カルボキシ基、エステル基等
を有していてもよい。n1は0〜4の整数であり、n1が2
以上のとき、X1は同一であっても異なっていてもよい。
一般式[V]中、X1は、上記X1と同意義で、n2は0〜
3の整数である。n2が2以上のとき、X1は同一であって
も異なっていてもよい。Zは−O−、−S−、−NH−ま
たは−CHR−(式中Rは水素原子、C1〜C3アルキル基)
を表わし、R4は水素原子、ヒドロキシ基、C1〜C4のアル
キル基、またはベンジル基等のアラルキル基を表わす。
n3は0〜5の整数を表わし、n3が2以上のとき、R4は同
一であっても異なっていてもよい。
一般式[IV]または[V]で表わされるt−ブチル化
フェノールとしては具体的に以下のものがあげられる。
次に、本発明の電荷輸送層を用い、導電性支持体上に
電荷発生層と電荷輸送層とを積層したこの発明に係る積
層感光体を形成する場合について具体的に説明する。
ここで、感光体における導電性支持体としては、銅、
アルミニウム、銀、鉄、ニッケル等の箔ないしは板をシ
ート状またはドラム状にしたものや、これらの金属をプ
ラスチックフィルム等に真空蒸着、無電解メッキ等によ
って付着させたもの、あるいは導電性ポリマー、酸化イ
ンジウム、酸化スズ等の導電性化合物の層を同じく紙あ
るいはプラスチックフィルム等の支持体上に塗布もしく
は蒸着によって形成したもの等を使用することができ
る。
そして、このような導電性支持体上に電荷発生層を形
成するにあたっては、電荷発生材料を導電性支持体上に
蒸着やプラズマ重合により、あるいは電荷発生材料を適
当な樹脂を溶解させた溶液中に分散させ、この分散液を
導電性支持体上に塗布し、乾燥させて形成する。なお、
この電荷発生層については、その膜厚が0.01〜2μm、
好ましくは0.1〜1μmになるようにする。
ここで、電荷発生層に用いる電荷発生材料としては、
例えば、ビスアゾ系顔料、トリアリールメタン系染料、
チアジン系染料、オキサジン系染料、キサンテン系染
料、シアニン系色素、スチリル系色素、ピリリウム系染
料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、インジゴ系顔
料、ペリレン系顔料、多環キノン系顔料、ビスベンズイ
ミダゾール系顔料、インダスロン系顔料、スクアリリウ
ム系顔料、フタロシアニン系顔料等の有機系顔料および
染料や、セレン、セレン−ヒ素、セレン−テルル、硫化
カドミウム、酸化亜鉛、酸化チタン、アモルファスシリ
コン等の無機材料を使用することができる。
また、この電荷発生材料とともに使用する樹脂として
は、例えば、飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、
アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオン
架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)、スチレン−
ブタジエンブロック共重合体、ポリアリレート、ポリカ
ーボネート、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロ
ースエステル、ポリイミド、スチロール樹脂、ポリアセ
タール樹脂、フェノキシ樹脂等の熱可塑性結着剤、エポ
キシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フェノール
樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、
熱硬化性アクリル樹脂等の熱硬化結着剤、光硬化性樹
脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレ
ン、ポリビニルアントラセン等の光導電性樹脂を使用す
ることができる。
そして、上記の電荷発生材料をこれらの樹脂ととも
に、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のア
ルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルス
ルホキシド等のスルホキシド類、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル等
のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル
類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロルエチレン、
四塩化炭素、トリクロルエチレン等の脂肪族ハロゲン化
炭化水素類あるいはベンゼン、トルエン、キシレン、リ
グロイン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン等の
芳香族類等の有機溶剤に分散あるいは溶解させて調製し
た感光塗液を、上記の導電性支持体上に塗布し、乾燥さ
せて電荷発生層を設けるようにする。
ここで、上記のような塗布液を導電性支持体上に塗布
する方法としては、浸漬コーティング法、スプレーコー
ティング法、スピナーコーティング法、ブレードコーテ
ィング法、ローラーコーティング法、ワイヤーバーコー
ティング法等の色々なコーティング法を用いることがで
きる。
このようにして形成された電荷発生層の上に電荷輸送
層を設けるにあたっては、前記のようなバインダー樹脂
と、輸送材[I]〜[II]から選ばれたもの及び前記の
一般式[IV]または[V]で表されるt−ブチル化フェ
ノール化合物および一般式[III]で表わされるシリコ
ーンオイルを組み合わせて上述の適当な溶剤に溶解さ
せ、この塗布液を上記の電荷発生層の上に塗布し、これ
を乾燥させるようにする。この場合、電荷輸送層の膜厚
は3〜40μm、好ましくは5〜25μmとなるように形成
する。
この際、電荷輸送層中の電荷輸送材料の含有量は、上
記結着剤樹脂1重量部に対して0.02〜2重量部、好まし
くは0.5〜1.2重量部となるようにする。
電荷輸送層にはさらにそれ自体公知の増感剤、増粘
剤、界面活性剤等を添加してもよい。本発明の一般式
[I]〜[II]の電荷輸送物質を、単独または2種以上
混合して使用しても本発明の効果を損なわない範囲で他
の電荷輸送材を混合してもよい。
また、以上のようにして得られるいずれの感光体にお
いても、必要に応じて、導電性支持体と感光層との間に
中間層を、また、感光層の表面に表面保護層を設けるこ
とができる。
ここで、中間層に使用する材料としては、ポリイミ
ド、ポリアミド、ニトロセルロース、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニルアルコール等のポリマーをそのまま、
あるいはこれに酸化スズや酸化インジウム等の低抵抗化
合物を分散させたものや、酸化アルミニウム、酸化亜
鉛、酸化ケイ素等の蒸着膜が適当であり、その膜厚が1
μm以下になるように形成することが望ましい。
また、表面保護層に用いる材料としては、アクリル樹
脂、ポリアリール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ウレタ
ン樹脂等のポリマーをそのまま、または酸化スズや酸化
インジウム等の低抵抗化合物を分散させたもの等が適当
である。また、有機プラズマ重合膜を使用することもで
き、この有機プラズマ重合膜には、必要に応じて酸素、
窒素、ハロゲン、周期律表第III族、第V族の原子を含
めることも可能である。
なお、表面保護層は、その膜厚が5μm以下になって
いることが望ましい。
実施例1 導電性支持体として、外径80mm、長さ350mmのアルミ
ニウムのドラムを用いた。
下記構造式で示されるビスアゾ顔料の0.45、ポリスチ
レン樹脂(分子量40,000)0.45部を1,1,2−トリクロロ
エタン50部とともにサンドミルにより分散させた。
得られたビスアゾ顔料の分散物をアルミドラム上に乾
燥膜厚が0.3g/m2となるように塗布した後、乾燥させ
た。このようにして得られた電荷発生層の上にブタジエ
ン化合物(5)85部およびジスチル化合物[44]25部、
ポリカーボネート樹脂(ノバレックス7030、三菱化成社
製)50部およびter−ブチル化フェノール化合物(74)
7.5部、フロロシリコーンオイル(FL−100信越化学社
製)0.1部をテトラヒドロフラン400部に溶解した溶液を
乾燥膜厚が20μmとなるように塗布し、乾燥させて電荷
輸送層を形成した。このようにして、2層からなる感光
体を有する電子写真感光体が得られた。
実施例2〜5 実施例1において、電荷輸送層に使用するブタジエン
化合物とジスチリル化合物、ter−ブチル化フェノール
化合物、シリコーンオイルと以下の表のものにかえた以
外は実施例1と同様にして感光体を作製した。
実施例6 τ型無金属フタロシアニン0.45部、ブチラール樹脂
(B×−1:積水化学工業社製)0.45部をジクロルエタン
50部とともにサンドミルにより分散させた。得られたフ
タロシアニン顔料の分散物をアルミドラム上に塗布後の
膜厚が0.2g/m2となるように塗布した後、乾燥させた。
このようにして得られた電荷発生層の上にジスチリル化
合物(33)50部およびポリカーボネート樹脂(PC−Z
三菱ガス化学社製)50部およびter−ブチル化フェノー
ル化合物(86)15部、ジメチルシリコーンオイル(KF−
69、信越化学社製)0.03部をTHF400部に溶解させた溶液
を乾燥膜厚が20μmとなるようにして、2層からなる感
光層を有する電子写真感光体を得た。
実施例7〜11 実施例6において、電荷輸送層に使用するジスチリル
化合物とter−ブチル化フェノール化合物、シリコーン
オイルを以下の表のものにかえた以外は、実施例6と同
様にして感光体を作製した。
比較例1〜6 実施例6において、ter−ブチル化フェノール化合物
(86)のかわりに表−3の化合物を添加すること以外は
実施例6と同様にして感光体を作製した。
得られた感光体を市販の電子写真複写機(ミノルタカ
メラ社製 EP−470Z)を用い、−6 KVでコロナ帯電させ
た時の初期表面電位Vo(V)及び、初期電位を1/2にす
るために要した露光量E1/2(lux・sec)、1秒間暗中に
放置したときの初期電位の減衰率DDR1(%)を測定し
た。
さらに、現像器を取りはずした状態で電子写真プロセ
スを1000回繰り返した後のVo,E1/2,DDR1を測定した。
なお、この時、帯電及び転写チャージャからの放電は
連続した状態である。結果を表−4に示す。
発明の効果 本発明により、機能分離型の電荷輸送層を特定の電荷
輸送材、t−ブチル化フェノール化合物およびシリコー
ンオイルを組み合わせて構成することにより、オゾン等
による酸化がおさえられ、高い画像安定性と、繰り返し
安定性、経時変化の少ない感光体を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 公幸 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (56)参考文献 特開 平1−118845(JP,A) 特開 昭57−212453(JP,A) 特開 昭57−5050(JP,A) 特開 平2−183258(JP,A) 特開 平2−59759(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/00 - 5/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基板上に電荷発生層と電荷輸送層を
    設けた機能分離型感光体において、電荷輸送層が少なく
    とも、 (A)下記一般式[II]で表わされるジスチリル化合物
    からなる電荷輸送材; [式中、Ar5、Ar6、Ar7はそれぞれアルール基であり、
    少なくとも1つは置換基を有する、Aはそれぞれ置換基
    を有してもよいアルキレン基、アリーレン基または複素
    環の2価の基を表わす、R1は水素原子、それぞれ置換基
    を有してもよいアルキル基、アラルキル基、アリール基
    を表わす]、 (B)バインダー樹脂、 (C)下記一般式[III]で表わされるシリコーンオイ
    ルを電荷輸送材に対して0.01wt%〜1wt%; (R2 3SiO(R32SiOnSi(R43 [III] [式中、R2、R3およびR4はそれぞれアルキル基、アルー
    ル基、ハロゲン置換アルキル基、ハロゲン置換アリール
    基を表わし、nは1以上の整数を表す]、 (D)下記一般式[IV]又は[V]で表わされるt−ブ
    チル化フェノール化合物を電荷輸送材に対して5wt%〜5
    0wt%; [式中、X1は独立して水素原子、それぞれ置換基を有し
    てもよいアルキル基、ヒドロキシ基を表わし、n1は0〜
    4の整数を表わす。n1が2以上の時、X1は同一であって
    も異なってもよい] [式中X1は式[IV]で説明したものと同意義でn2は0〜
    3の整数を表わす。n2が2以上のときX1は同一であって
    も異なっていてもよい。 Zは−O−、−S−、−NH−、または−CHR−、(Rは
    水素原子、C1〜C3アルキル基)を表わし、R4は水素原
    子、ヒドロキシ基、C1〜C4のアルキル基またはアラルキ
    ル基を表わし、n3は0〜5の整数を表わす。n3が2以上
    の時はR4は同一であっても異なっていてもよい] を含有することを特徴とする積層型感光体。
  2. 【請求項2】前記電荷輸送層がさらに下記一般式[I]
    で表わされるブタジエン化合物からなる電荷輸送材; [式中、Ar1〜Ar4はそれぞれアリール基を表わし、少な
    くとも一つは置換基を有する] を含有することを特徴とする請求項1記載の積層型感光
    体。
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