JPH0822879A - コネクタのスペーサ検知構造 - Google Patents

コネクタのスペーサ検知構造

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JPH0822879A JP6158449A JP15844994A JPH0822879A JP H0822879 A JPH0822879 A JP H0822879A JP 6158449 A JP6158449 A JP 6158449A JP 15844994 A JP15844994 A JP 15844994A JP H0822879 A JPH0822879 A JP H0822879A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 グロメット付コネクタ等におけるコネクタハ
ウジング内の端子を係止する湾曲形状のスペーサの挿入
不完全を検査具で確実に検知し、且つ検査具の加工コス
トの増加を防ぐ。 【構成】 コネクタハウジング2の長円形状部14に挿
着され、長円形状部に沿う湾曲形状の基壁部5を有する
端子係止スペーサ4を備えるコネクタ1において、端子
係止スペーサ4の基壁部5に、長円形状部14からの基
壁部5の突出有無を検知する検査具6の検知プレート8
に対する平坦な突き当て底面9を有する凹部10を形成
した。また前記端子係止スペーサ4の基壁部5に、取付
パネル16に対する可撓ロック片11を形成し、可撓ロ
ック片の両側において、一対の平坦な先端部を有する検
知プレート8に対する一対の前記凹部10を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グロメット付コネクタ
等におけるコネクタハウジング内の端子を係止する湾曲
形状のスペーサの挿入不完全を検査具で確実に検知し得
るコネクタのスペーサ検知構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6〜7は従来の端子係止スペーサ付コ
ネクタを示すものである。この端子係止スペーサ付コネ
クタ31は合成樹脂製のコネクタハウジング2と、コネ
クタハウジング2内に収容される端子32(図7)と、
該コネクタハウジング2の断面長円形状の前半部(長円
形状部)14において上壁3の開口33から挿入される
合成樹脂製の端子係止スペーサ34とを備える。
【0003】該コネクタハウジング2の前端には長円形
のフランジ部35が形成され、該フランジ部35はゴム
製の防水グロメット36の内周溝37に嵌着される。該
防水グロメット36は長円形の嵌合部38を有し、該嵌
合部38の前端リップ39は自動車のドアパネル16に
密着可能である。該ドアパネル16はコネクタハウジン
グ2に対する長円形の挿通孔17を有し、前記コネクタ
31が該挿通孔17に挿入係止される。
【0004】前記端子係止スペーサ34は、コネクタハ
ウジング2の長円形状部14に沿う湾曲形状の基壁部
5′と、該基壁部5′から櫛歯状に突出形成された縦板
部19 1 (図7)と、該縦板部191 から水平に突出し
た係止突部20とを備える。両側端の縦板部191
は、コネクタハウジング2に対する係止突起40とコネ
クタハウジング側の係止突起41に対する係合溝42と
が形成され、スペーサ34は係止突起40をコネクタハ
ウジング2の係合突起43の手前に位置させた状態で仮
係止される(図7)。
【0005】この仮係止状態で端子32がコネクタハウ
ジング2内に挿着され、スペーサ34の基壁部5′を矢
印イの如く下方に押圧し、係止突起40が係合突起43
を乗り越えた状態でスペーサ34が本係止される。それ
と同時に縦板部191 の係止突部20が端子32のスタ
ビライザ32aの後端部に当接して端子32の後抜けを
防ぐ。端子32はコネクタハウジング2側の図示しない
可撓係止ランスで予め係止されており、該端子係止スペ
ーサ34によって二重に係止される。
【0006】図6の如く該端子係止スペーサ34の基壁
部5′にはパネル16に対する可撓ロック片11が突出
形成され、コネクタハウジング2の三方に突出形成され
た可撓ロック片11′と共にパネル16の挿通孔17の
周縁に係合する。
【0007】上記端子係止スペーサ付コネクタ31は図
8〜9に示す検査具6によって端子32の導通検査が行
われる。この検査具6はコネクタ固定部7′と、該固定
部7′に連結し、コイルばね44を装着したガイドシャ
フト45と、該ガイドシャフト45に貫通されてカムレ
バー46で前後にスライド自在なスライダ47と、該ス
ライダ47に設けられてコネクタ31の端子32に突き
合て可能な導通端子48とにより構成される。
【0008】該コネクタ固定部7′は図9の如くヒンジ
49で開閉可能なカバー部50を有して矩形枠状に形成
され、側板部51に、コネクタ31の端子係止スペーサ
34に対する一枚の検知プレート8′を有している。該
検知プレート8′は垂直方向の検出ピン27を有し、コ
イルばね52に抗して外方向にスライド自在である。該
検出ピン27は図示しない異常通報スイッチを押圧可能
である。そして端子係止スペーサ34の不完全挿着状態
(スペーサ34の基壁部5′が外側に例えば2mm程度突
出した仮係止状態のままで検査工程に送られたもの)を
該検知プレート8′が異常として検知させる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構造にあっては、図9の如く枠状のコネクタ固定部
7′の四隅において湾曲形状(側部34aがアール形状
に湾曲している)の端子係止スペーサ34との間に隙間
Sが生じるために、例えば端子係止スペーサ34の一側
部34aのみが浮き上がった状態(不完全挿着状態)で
は検知プレート8′が押圧されず、異常を検知できな
い。また、それを防止するために図10の如くコネクタ
固定部7″及び検知プレート8″の形状を端子係止スペ
ーサ34の形状に沿った湾曲形状に精度良く加工するに
は、多くの工数とコストがかかるという問題があった。
【0010】本発明は、上記した点に鑑み、コネクタハ
ウジングへの湾曲形状の端子係止スペーサの挿着不良を
確実に検出でき、しかも検査具のコストアップを防止で
きるコネクタのスペーサ検知構造を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、コネクタハウジングの長円形状部に挿着
され、該長円形状部に沿う湾曲形状の基壁部を有する端
子係止スペーサを備えるコネクタにおいて、該端子係止
スペーサの該基壁部に、該長円形状部からの該基壁部の
突出有無を検知する検査具の検知プレートに対する平坦
な突き当て底面を有する凹部を形成した構造を基本とす
る。
【0012】前記端子係止スペーサの基壁部に、取付パ
ネルに対する可撓ロック片を形成し、該可撓ロック片の
両側において、一対の平坦な先端部を有する前記検知プ
レートに対する一対の前記凹部を形成した構造も可能で
ある。
【0013】
【作用】検査具で端子係止スペーサの挿入不完全を検出
する際に、検知プレートの先端平面部が基壁部の凹部の
平坦な突き当て底面に当接する。検知プレートと端子係
止スペーサとが平面同士で接触するから、湾曲形状の基
壁部が長手方向全長に渡って均一に検知プレートに接触
する。
【0014】可撓ロック片はコネクタハウジングを取付
パネルへ係止させるためのものであり、該可撓ロック片
の両側の凹部が検知プレートの一対の先端部に均一に当
接して、基壁部両側の湾曲形状部に何ら影響されること
なく確実にスペーサ挿入不完全の検知が行われる。
【0015】
【実施例】図1〜5は本発明に係るコネクタのスペーサ
検知構造の一実施例を示すものである。このコネクタ1
は従来例で示した合成樹脂製のコネクタハウジング2
と、該コネクタハウジング2の上壁3側から挿入される
合成樹脂製の湾曲形状の端子係止スペーサ4とを備え、
該端子係止スペーサ4の基壁部5に、端子導通兼スペー
サ挿入検知用の検査具6(図8参照)のコネクタ固定部
7(図5)の検知プレート8に対する平坦な突き当て底
面9を有する凹部10を形成して成るものである。
【0016】該凹部10は基壁部5の中央の可撓ロック
片11の両側から基壁部両側のアール状湾曲部12の終
端にかけて横長に一対切欠形成され、該凹部10の平坦
な突き当て底面9は長方形状に形成される。すなわち該
凹部10は、図2の如く可撓ロック片11の両側近傍に
立設された隔壁13と、該隔壁13の後端部に連続して
コネクタハウジング前半の長円形状部14に沿う湾曲形
状の後壁15とにより囲まれ、前端方及び側端方は開口
し、前記平坦な突き当て底面9は水平方向に延びてい
る。
【0017】該湾曲形状の後壁15の上端面15aは図
1の如く端子係止スペーサ4を押し込んだ本係止状態に
おいてコネクタハウジング2の上壁3と同一面に位置
し、スペーサ本係止時の違和感をなくしている。それと
同時に前記凹部10の形成によりハウジング上壁3より
も上方に突出する部分がないから、取付パネル16(図
6参照)への挿入をスムーズに行い得る。もしも端子係
止スペーサ4の基壁部5に平坦な突き当て面を突出して
設けた場合にはその突出段部がパネル孔17の周縁に干
渉してコネクタ1の取付をうまく行えない。
【0018】図1で18はコネクタハウジングに形成し
たガイド突部であり、一対のガイド突部18,18の間
に端子係止スペーサ4の縦板部19(図2)が案内され
る。また図2で20は縦板部19に突出形成された端子
係止突起である。端子係止突起20は対向して設けら
れ、側端方の縦板部191 は中間の縦板部19よりも幅
広に形成される。
【0019】端子係止スペーサ4を本係止したコネクタ
1(図1参照)は検査具6(図8参照)のコネクタ固定
部7(図5)に装着され、端子係止スペーサ4の凹部1
0の平坦な突き当て底面9を検知プレート8に当接させ
る。該コネクタ固定部7は絶縁性の合成樹脂を材料とし
て矩形枠状に形成され、中央からヒンジ21を介して上
下に分割される。下枠部22の底壁23には一対の検知
プレート8が端子係止スペーサ4の凹部10の深さ寸法
Lと等しく突出して押し込み可能に設けられている。該
一対の検知プレート8は平坦な先端面8aを有し、底壁
23内部で基端方8bが連結されて検出ピン27(図8
参照)へ続く。該下枠部22と上枠部24には係止突起
25と係合枠部26等の係止手段を設けてもよい。
【0020】そして上枠部24を開扉した状態で下枠部
22内にコネクタ1をセットし、上枠部24を閉止して
コネクタ1を両枠部22,24の間で挟持する。ここで
万一、端子係止スペーサ4の挿入が不完全である場合に
は、凹部10の平坦な突き当て底面9が検知プレート8
を押圧し、検出ピン27により異常報知スイッチ等が操
作される。
【0021】
【発明の効果】以上の如くに、本発明によれば、検査具
で端子係止スペーサの挿入不完全を検出するに際して、
端子係止スペーサの湾曲形状の基壁部が長手方向全長に
渡って均一に検知プレートに接触するから、該基壁部の
側端方の湾曲形状部のみが浮き上がった状態においても
確実に端子係止スペーサの挿入不完全を検知できる。ま
た、それ故に検査具のコネクタ固定部をコネクタハウジ
ングの長円形状部に沿った形状に精度良く加工しなくて
済み、すなわち単に矩形枠状に形成するだけでよく、検
査具のコストアップを防止できる。
【0022】特にスペーサに可撓ロック片を設けた場合
には、該可撓ロック片の両側の凹部が検知プレートの一
対の先端部に均一に当接するから、基壁部両側の湾曲形
状部に何ら影響されることなくスペーサ挿入不完全の検
知を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコネクタのスペーサ検知構造の一
実施例を示す斜視図である。
【図2】端子係止スペーサの要部を示す斜視図である。
【図3】同じくコネクタのスペーサ検知構造を示す平面
図である。
【図4】同じく縦断面図である。
【図5】コネクタを検査具に装着する状態の正面図であ
る。
【図6】従来のコネクタの取付状態を示す分解斜視図で
ある。
【図7】従来のコネクタを示す縦断面図である。
【図8】コネクタを検査具に装着した状態を示す一部切
欠した平面図である。
【図9】同じくコネクタ固定部を示す縦断面図である。
【図10】コネクタ固定部の他の形状例を示す要部正面
図である。
【符号の説明】
1 コネクタ 2 コネクタハウジング 4 端子係止スペーサ 5 基壁部 6 検査具 8 検知プレート 9 平坦な突き当て底面 10 凹部 14 長円形状部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コネクタハウジングの長円形状部に挿着
    され、該長円形状部に沿う湾曲形状の基壁部を有する端
    子係止スペーサを備えるコネクタにおいて、該端子係止
    スペーサの該基壁部に、該長円形状部からの該基壁部の
    突出有無を検知する検査具の検知プレートに対する平坦
    な突き当て底面を有する凹部を形成したことを特徴とす
    るコネクタのスペーサ検知構造。
  2. 【請求項2】 前記端子係止スペーサの基壁部に、取付
    パネルに対する可撓ロック片を形成し、該可撓ロック片
    の両側において、一対の平坦な先端部を有する前記検知
    プレートに対する一対の前記凹部を形成した請求項1記
    載のコネクタのスペーサ検知構造。
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