JPH08206147A - 発熱体及びこれを用いる貼付剤 - Google Patents

発熱体及びこれを用いる貼付剤

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JPH08206147A
JPH08206147A JP7042348A JP4234895A JPH08206147A JP H08206147 A JPH08206147 A JP H08206147A JP 7042348 A JP7042348 A JP 7042348A JP 4234895 A JP4234895 A JP 4234895A JP H08206147 A JPH08206147 A JP H08206147A
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heating element
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exothermic
exothermic reaction
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Akio Usui
昭男 臼井
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    • A61F7/00Heating or cooling appliances for medical or therapeutic treatment of the human body
    • A61F7/02Compresses or poultices for effecting heating or cooling
    • A61F7/03Compresses or poultices for effecting heating or cooling thermophore, i.e. self-heating, e.g. using a chemical reaction
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    • A61F7/00Heating or cooling appliances for medical or therapeutic treatment of the human body
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    • A61F2007/0244Compresses or poultices for effecting heating or cooling with layers

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、製造時の発熱組成物の発熱反応や
凝固に伴う種々の弊害を解消できるうえ、超薄型で、且
つ均一な厚みを有し、柔軟で人体などの不特定の湾曲部
にもなじみ易くなると共に、人体などの体表面の伸縮に
追従し易く、しかも、使用中に発熱組成物の片寄りが無
く、着用時の使用感が良くなるようにした発熱体及びこ
れを用いる貼付剤を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、少なくとも片面が通気性を有する
フィルム或いはシート製の偏平な袋内に発熱組成物を封
入した発熱体において、上記発熱組成物が発熱物質を必
須成分とする発熱反応層と、その他の成分を含む単一層
又は複数層の反応助剤層を積層したものであることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発熱体及びこれを用い
る貼付剤に関し、特に製造時の発熱組成物の発熱反応や
凝固に伴う種々の弊害を解消できるうえ、超薄型で、且
つ均一な厚みを有し、柔軟で人体などの不特定の湾曲部
にもなじみ易くなると共に、人体などの体表面の伸縮に
追従し易く、しかも、使用中に発熱組成物の片寄りが無
く、着用時の使用感が良くなるようにした発熱体及びこ
れを用いる貼付剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、少なくとも一方が通気性を有する
2枚のフィルム或いはシートの間に発熱組成物を封入し
た発熱体が、採暖の手段として、いわゆる、使い捨てか
いろとして広く普及している。又、この使い捨てかいろ
の発熱体の片面に粘着剤層を積層して人体などに貼付で
きるようにしたものもあり、更に、このように貼付可能
な発熱体の温暖効果が血行などの代謝の促進、経皮吸収
性薬物の吸収促進などに用いる貼付剤として応用されつ
つある(特開平2−149272号公報参照)。
【0003】この従来の発熱体の大部分は、発熱組成物
を人体などの体表面に直接に、あるいは、下着などの衣
類を介して張り付けることができるように、少なくとも
片面が通気性を有する偏平な袋に空気中の酸素と反応し
て発熱する発熱組成物を封入するという技術的な思想に
従った方法によって製造されている。
【0004】即ち、少なくとも片面が通気性のフィルム
或いはシートからなり、三方が閉じられ、一方が開かれ
た偏平な中袋に発熱組成物を充填した後、開放部を封止
したり、通気性のフィルム或いはシート上に発熱組成物
を投下した後、このフィルム或いはシートを三方シール
形あるいは四方シール形の袋状に形成したりしてから、
気密性を有する外袋に封入するという方法で製造されて
いる。
【0005】ここで、発熱組成物は、発熱物質としての
金属粉、発熱促進剤としてのカーボン粉末などの炭素含
有物、反応促進剤(還元剤)としての塩化物及び水分、
並びに、ベトツキ防止剤としての保水剤などを配合した
ものであり、伝統的な従来の製造方法ではこれらの成分
を全て配合してから袋に充填したり、後に袋に形成され
るフィルム或いはシートの上に投下されたりしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に全ての成分を配合した発熱組成物を空気中の酸素に接
触させると発熱反応が始まると共に、発熱反応の進行に
伴って凝固し始める。
【0007】このため、この発熱組成物の配合後、外袋
への封入までに発熱体の着用者が利用できない発熱ロス
となる発熱が生じ、品質が低下するという問題がある。
【0008】又、発熱組成物を袋の中に充填する充填装
置や発熱組成物をフィルム或いはシート上に投下する投
下装置には、発熱組成物を貯留するホッパーとこのホッ
パーの下部に連設されたシュートが設けられ、大気中で
発熱組成物を1袋分ずつ間欠的にフィルム或いはシート
の上に投下している。
【0009】又、ホッパー内の発熱組成物が所定量以下
になると、予め、ミキサーで配合した発熱組成物を充填
したり、あるいはこのホッパー内で発熱組成物を調製す
ることが行われている。
【0010】このため、これらの装置内を大気から遮断
した状態に保持することが非常に困難であり、これらの
装置のホッパー内やシュート内で発熱組成物が、発熱反
応を起こしたり、凝固して、しばしば製造が中断された
り、品質がバラツクという問題がある。
【0011】更に、昼休み前や終業前には、装置内部で
発熱組成物が凝固することを防止するために、充填装置
あるいは投下装置内の発熱組成物がなくなるまで充填装
置を停止できないのであり、加えて、装置内の発熱組成
物が無くなった後に充填装置あるいは投下装置を密封す
る作業や充填装置あるいは投下装置に付着した反応物の
除去処理が必要になるという問題がある。
【0012】この反応物の除去作業は、粉塵がホッパー
内やシュート内の壁面に付着、残留している状態で行わ
れるから、ヘラによる掻き落としや水洗浄などであるた
め、きつい、汚い、危険な、所謂、3Kの作業となる。
【0013】又更に、昼休み前や終業後にこのような除
去作業をせずに、翌日の始業までに充填装置あるいは投
下装置内に発熱組成物を密封して保管した場合には、発
熱組成物が自重で締まったり、ホッパー内の空気等と接
触して反応するので、発熱組成物が一部凝固し、これら
の結果、発熱組成物の供給量や流動性がバラツク等の問
題が生じる。
【0014】ところで、ホッパー内を密封するといって
も一般的にはホッパーに蓋をする程度のことであり、蓋
の隙間から若干の空気が侵入して発熱組成物の凝固が生
じ、充填シュートあるいは投下シュートの詰まりが毎朝
のように繰り返し発生するという問題もある。
【0015】加えて、週休2日制が採用されたり、年末
年始休暇、夏期休暇、連休など製造時の休止が長くなる
場合には、充填装置あるいは投下装置内に発熱組成物を
保管することができないので、その前に充填装置あるい
は投下装置内の発熱組成物を使い切るか、水洗ないし清
掃によって丁寧に除去する必要がある。しかも、これら
の装置から水洗ないし清掃により除去された発熱組成物
は組成や成分の変化が生じているので、再使用すること
ができず、廃棄しなければならないので歩留まりが悪く
なる上、この廃棄物は一般の廃棄物とは異なり、いわゆ
る、産業廃棄物として処理しなければならないので処理
費用が高くつくという問題もある。
【0016】更に加えて、発熱組成物の各成分を混合す
るミキサーも、配合物中に水分があるのでウェット性が
あり、配合物の成分が付着し易く、又、反応による凝固
が生じ易いので、毎日作業終了後にヘラによる掻き落と
しや水洗浄などの3Kの作業を行う必要がある上、相当
量の付着物を産業廃棄物として廃棄しなければならない
という問題もある。
【0017】しかも、製造装置にその内部での発熱組成
物のブリッジ現象を防止する手段を付加しなければなら
ず、装置が複雑で高価になる上、発熱組成物の充填ある
いは投下に伴って粉塵が周囲に飛散し、作業環境を汚染
するという問題もある。
【0018】特に、従来の方法では、少なくとも片面が
通気性のフィルム或いはシートからなり、三方が閉じら
れ、且つ一方が開かれた偏平な中袋に発熱組成物を充填
した後、開放部を封止したり、通気性のフィルム或いは
シート上に発熱組成物を投下した後、このフィルム或い
はシートを袋状に形成しているが、これでは、水分を含
む発熱組成物を通気性のフィルム或いはシート上に充填
或いは投下しているので、厚みの均一性の確保が困難で
ある結果、温度分布もバラツクなどの致命的な問題が生
じる。
【0019】加えて、従来の方法では、水分を含む発熱
組成物を通気性のフィルム或いはシート上に充填或いは
投下した発熱組成物の厚さを一定以下に薄くすることが
困難であるために、つまり発熱体の厚さが厚くなって体
表面の複雑な湾曲部や曲率の小さい曲面になじみきれな
かったり、体表面の伸縮や形状変化に追従しきれなかっ
たりする上、風合がゴワゴワした感じになるという問題
がある。
【0020】加えて、従来の方法では、水分を含む発熱
組成物を通気性のフィルム或いはシート上に充填或いは
投下しているから、袋内で発熱組成物の片寄りが生じる
だけでなく、発熱体の厚さが厚く、発熱組成物が袋内で
移動し易く、この結果、袋内の発熱組成物が使用中や輸
送中に片寄り易いという問題もある。
【0021】ところで、将来、医療用分野においては、
超薄型で柔軟性があり、温度コントロールが容易なシー
ト状発熱体が望まれている。
【0022】特に、薬物の経皮吸収用発熱体では、出来
るだけ超薄型の発熱シートが強く望まれているが、従来
の全ての成分を混合した発熱組成物ではその混合粉が粒
々になって凹凸のある発熱体となり、皮膚との密着性が
欠けるだけでなく、発熱組成物自体にバラツキが生じる
結果、温度分布にもバラツキが生じる。
【0023】又、従来においては、多孔質フィルムの通
気度を制御することにより、使用中の包材内部を減圧状
態にすることによって発熱組成物の片寄りを防止してい
るが、上述のように、発熱体自体が厚く、発熱組成物が
移動し易いので、包材のピンホールや熱シール時のピン
ホールによっても発熱組成物に片寄りが起きたり、発熱
終了間際になると、包材内の減圧度が低下し、つまり包
材内が大気圧に近付いて発熱組成物が包材内を移動し、
片寄ったり、又、発熱体の発熱温度が一定の温度を超え
ると片寄りが起こる。
【0024】更に、発熱体の使用中に包材内が減圧状態
のため発熱組成物が締まって固化する結果、直接肌に貼
った場合には、違和感が生じ、皮膚ストレスによるトラ
ブルが発生する。
【0025】本発明は、上記技術的課題に鑑みて完成さ
れたものであって、製造時の発熱組成物の発熱反応や凝
固に伴う種々の弊害を解消できるうえ、超薄型で、且つ
均一な厚みを有し、柔軟で人体などの不特定の湾曲部に
もなじみ易くなると共に、人体などの体表面の伸縮に追
従し易く、しかも、使用中に発熱組成物の片寄りが無
く、着用時の使用感が良くなるようにした発熱体及びこ
れを用いる貼付剤を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
[本発明の発熱体の説明]本発明に係る発熱体は、少な
くとも片面が通気性を有する偏平なフィルム或いはシー
ト製の袋内に発熱組成物を封入した発熱体において、上
記目的を達成するために、上記発熱組成物が発熱反応物
を必須成分とする発熱反応層と、その他の成分を含む単
一層又は複数層の反応助剤層を積層したものであること
を特徴とするものである。
【0027】以下、本発明を詳細に説明する。 (袋の説明)本発明に用いられる袋は、引っ張り強さな
どの所要の機械的強度を備え、少なくとも片面が通気性
を有する偏平なフィルム或いはシートで製造されている
ものであれば特に限定されるものではないが、体表面や
着衣の凹凸になじみ易くするために、柔軟性を備えるこ
とが好ましく、更に本発明の発熱体を医療用の貼付剤に
使用する場合などには、貼付した体表面や着衣の動きに
追従できるようにするために、面方向の伸縮性を有する
ことが好ましい。
【0028】本発明に用いられる袋は、袋の内部に封入
された発熱組成物を大気中の酸素に接触させるために、
少なくとも片面が通気性を有するフィルム或いはシート
で構成されていることが必要であり、1枚の通気性のフ
ィルム或いはシートを二つ折りあるいは三つ折りに折り
畳んで形成した袋であっても、1枚の通気性のフィルム
或いはシートと1枚の気密性のフィルム或いはシートと
をヒートシール、ホットメルト系接着剤などを用いて接
着などによって貼り合わせて形成した袋であっても、2
枚の通気性のフィルム或いはシートをヒートシール、ホ
ットメルト系接着剤などを用いて接着などによって貼り
合わせて形成した袋であってもよい。
【0029】ただし、1枚の通気性のフィルム或いはシ
ートを二つ折りあるいは三つ折りに折り畳んだ袋の場合
には、後述するように、発熱反応層と単一層又は複数層
の反応助剤層をフィルム或いはシートに積層した後に折
り畳む必要があり、2枚のフィルム或いはシートを貼り
合わせる場合には、後述するように、発熱反応層と単一
層又は複数層の反応助剤層を、一方のフィルム或いはシ
ート上に積層した後に2枚のフィルム或いはシートを貼
り合わせる必要がある。
【0030】袋を構成する通気性のフィルム或いはシー
トの素材は特に限定されず、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリスチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物又はエチレン
−酢酸ビニル共重合体などの高分子材料の他、紙、布な
どを用いることもできる。
【0031】又、布としては天然繊維、合成繊維、これ
らの混紡物などの不織布あるいは織布を用いることがで
きる。もちろん、上記高分子材料製のフィルム、紙、織
布、不織布、上記高分子材料を発泡させた通気性を有す
るフィルム或いはシート(以下、発泡シートとい
う。)、あるいは、これらのうちの2種以上の積層体を
用いることができる。
【0032】これらの中では、機械的強度と伸縮性及び
柔軟性とを調和的に得るために、紙、布又は発泡シート
と非発泡の通気性を有する高分子材料製のフィルムとを
積層したものが推奨されるのであり、特に不織布と通気
性を有する高分子材料製のフィルムとを積層した積層フ
ィルム或いは積層シートを用いることが好ましい。
【0033】又、両面の積層フィルム或いは積層シート
を貼り合わせる前に発熱組成物が積層される積層フィル
ム或いは積層シートとしては、発熱組成物の積層を容易
にすると共に、発熱組成物との結合力を高めるために、
紙、布又は発泡シートを袋の内側に配置し、通気性を有
する高分子材料製のフィルムを外側に積層した2層構造
のフィルム或いはシートを用いることが推奨される。
【0034】更に、発熱組成物を積層した積層フィルム
或いは積層シートに積層される積層フィルム或いは積層
シートとしては、風合いを高めるために、袋の内側に
紙、織布、不織布或いは発泡シートを配置し、袋の外側
に織布、不織布或いは発泡シートを配置し、これら2層
の間に通気性を有する高分子材料製のフィルムをサンド
イッチした3層構造のフィルム或いはシートを用いるこ
とが推奨される。
【0035】もっとも、他のフィルム或いはシートの上
に後述するように発熱組成物を積層した後にこの通気性
フィルム或いはシートを貼り合わせる場合には、発熱組
成物の袋内での移動が他のフィルム或いはシートとの結
合によって十分に防止されるので、内側に積層される
紙、布又は発泡シートを省略して、通気性を有する高分
子材料製のフィルム或いはシートのみ、又は、通気性を
有する高分子材料製のフィルム或いはシートを袋の内側
に配置し、紙、織布、不織布又は発泡シートを袋の外側
に配置した2層構造のフィルム或いはシートを用いても
よい。
【0036】なお、通気性を有する高分子材料製のフィ
ルム或いはシートとしては、例えば延伸加工、特定成分
の抽出、発泡などにより形成された多孔質フィルム或い
はシート、パンチング、穿孔などの機械加工により孔が
形成された有孔フィルム或いはシートなどが代表的であ
る。
【0037】ところで、本発明で用いられる偏平な袋と
しては、気密性のフィルム或いはシートに熱融着性不織
布を積層し、この熱融着性不織布上に反応助剤層を積層
し、その上に発熱反応層を積層し、更にその上から通気
性のフィルム或いはシートを重ね、その周縁部を熱融着
し得るようにしたものが最も好ましい。
【0038】又、袋の封着部がヒートシールにより封着
される場合には、封を構成するフィルム或いはシート
は、通気性を有する片面と同様に通気性を有するフィル
ム或いはシートで構成してもよいが、水分の透過による
ロスを少なくするために、気密性のフィルム或いはシー
トで構成することが好ましい。
【0039】更に、施用面のフィルム或いはシートは施
用面への馴染み性を高めるために伸縮性を有することが
好ましく、更に、アレルギー性炎症が発生することを防
止するために、人肌に対する無刺激性を有することが好
ましい。
【0040】袋の施用面に気密性を有する高分子材料製
のフィルム或いはシートを用いる場合、このフィルム或
いはシートの素材は特に限定されず、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリ
スチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物又はエ
チレン−酢酸ビニル共重合体などの高分子材料を用いる
ことができる。
【0041】又、施用面のフィルム或いはシートとして
は、これらを素材とする気密性高分子材料製のフィルム
或いはシートと、紙、織布、不織布、発泡シート、或い
は、これらのうちの2種以上とを積層した積層体を用い
ることができる。
【0042】これらの中では、機械的強度と伸縮性及び
柔軟性とが調和的に得られるようにするために、紙、織
布、不織布或いは発泡シートと気密性の高分子材料製の
フィルム或いはシートとを積層したものを用いることが
好ましい。
【0043】ところで、本発明において、発熱反応層や
反応助剤層の積層側に使用する紙、織布、不織布或いは
発泡シートとしては熱融着性を有するものがヒートシー
ルによって発熱体の製造が容易になるので望ましい。
【0044】この施用面のフィルム或いはシートに発熱
組成物を積層する場合に、発熱組成物の積層を容易にす
ると共に、発熱組成物とフィルム或いはシートとの結合
力を増大させて袋内での発熱組成物の移動を防止できる
ようにするために、袋の内側に紙、織布、不織布或いは
発泡シートを配置し、外側に気密性を有する高分子材料
製のフィルムを積層した2層構造のフィルム或いはシー
トを用いることが推奨される。
【0045】もっとも、通気性を有する片面のフィルム
或いはシートに発熱組成物を積層した後にこの気密性フ
ィルム或いはシートを貼り合わせる場合には、発熱組成
物の袋内での移動が通気性を有する片面のフィルム或い
はシートとの結合によって十分に防止されるので、気密
性を有する1枚の高分子材料製のフィルム或いはシート
のみで構成してもよいのである。
【0046】上記袋の形状は特に限定されるものではな
く、具体的には、例えば三角形、正方形、長方形、五角
形、六角形などの多角形、円形、楕円形、星形、瓢箪形
など、あるいは、例えばX字形、Y字形などこれらの形
状の他、これらの袋の周囲部などに人体の特定の部位に
なじみ易いように適当な切り込みを設けた形状など、任
意の形状に形成することができ、もちろん、大きさも特
に限定されるものでもない。
【0047】又、上記袋は、単室の袋であってもよい
が、複数の室を有する複室袋にすることができるのであ
り、この複室袋の各室に間隔を設けること、或いは積層
されて形成された発熱組成物層を1以上まとめて室袋と
することにより、発熱体を曲面状の施用面に馴染ませ易
くなる。又、この場合、連続させた片面又は両面のフィ
ルム、シート或いは布が伸縮性を有するもので構成すれ
ば、発熱体を曲面状の施用面に一層馴染ませ易くなる。
【0048】袋を構成するフィルム或いはシートの膜厚
は、特に限定されないが、5μm〜1mm程度が好まし
い。この膜厚が5μm未満と薄い場合には均一な膜厚の
ものを得難く、必要な機械的強度が得られなくなる虞れ
があるので好ましくなく、一方、膜厚が1mmを越える
場合には体表面へのなじみ性や体表面の変化に対する追
従性が低下すると共に、風合が悪くなるおそれが生じる
ので好ましくない。そして、フィルム或いはシートの膜
厚を15〜250μm程度の範囲にした場合には最も好
ましい結果が得られる。なお、袋における表裏のフィル
ム或いはシートの膜厚は同じであってもよいが、異なら
せることも可能である。
【0049】更に、本発明に用いられる袋において、人
体の皮膚に接する側のフィルム或いはシートには、汗な
どの分泌物、傷口からの体液を吸収する能力ないし吸水
性を備えるものが望ましい。
【0050】具体的には、例えば通気性を有するフィル
ム或いはシートの内側に、保水剤を散布或いは積層した
もの、或いは通気性を有するフィルム或いはシートの内
側に、吸水性を有する紙、織布、不織布或いは発泡シー
トを積層したもの、更に通気性を有するフィルム或いは
シートの内側に、吸水性ポリマー等の保水剤を担持させ
た紙、織布、不織布或いは発泡シートを積層したもの、
等が挙げられる。
【0051】(発熱組成物の説明)次に、発熱組成物
は、空気の存在下で発熱反応を起こすものであれば有機
物或いは無機物更にこれらの混合物であるとを問わず特
に限定されるものではない。
【0052】具体的には、例えば発熱物質である金属粉
と、この金属粉の酸化反応を起こさせたり、PHの調整
及び触媒作用を有するカーボン粉末と、金属粉の表面の
酸化皮膜を破壊し、金属粉の酸化反応を円滑に進行させ
るための金属の塩化物、更に水、及びこの水によるベト
ツキを無くすために用いる保水剤、乾燥による皮膜形成
防止剤、分散性を向上させる界面活性剤、消泡剤からな
る既知の発熱組成物(いわゆるケミカルヒータ)を用い
ることができる。
【0053】この金属粉には鉄粉、亜鉛粉、アルミニウ
ム粉、マグネシウム粉或いはこれらの2種以上の金属か
らなる合金の粉等が挙げられるが、安全性、取扱性、コ
スト、保存性及び安定性等の観点より、鉄粉が最も好ま
しい。
【0054】又、カーボン粉末には活性炭、カーボンブ
ラック又は黒鉛等が挙げられるが、粘液体として使用す
る場合には微粉で200メッシュ以下に設定するのが望
ましい。
【0055】この既知の発熱組成物の中では、特に安全
性、経済性、温熱効果の持続性及び保存性等の観点よ
り、発熱物質として金属粉を用い、発熱体内の発熱組成
物における各成分の割合が金属粉40〜80重量%、カ
ーボン粉末1〜20重量%、金属の塩化物0.5〜5重
量%、水5〜40重量%、保水剤1〜10重量%とする
ことが好ましい。
【0056】又、この金属の塩化物としては、塩化ナト
リウム、塩化カリウム等のアルカリ金属の塩化物、塩化
カルシウム、塩化マグネシウム等のアルカリ土金属の塩
化物等が挙げられる。
【0057】(発熱組成物の積層についての説明)本発
明において、特に重要なことは、この発熱組成物が発熱
物質を必須成分とする発熱反応層と、その他の成分を含
む単一層又は複数層の反応助剤層を積層したものである
ことを特徴とするものである。
【0058】即ち、本発明においては、発熱組成物を発
熱反応に寄与する発熱反応層と、その他の成分からなる
反応助剤層の2層以上に分けて袋に封入することによ
り、封入前に空気と接触しても発熱反応が生じないので
あり、従って、後に詳述するように製造時の発熱組成物
の発熱や凝固に伴う種々の問題を解消できる上、発熱組
成物を薄膜化して発熱体全体を薄膜化することができ、
これにより、人体などの不特定の曲面になじみ易くなる
と共に、人体などの体表面の変動に追従し易く、しか
も、着用時の風合が良くなるのである。
【0059】上記発熱反応層は、発熱組成物の封入前の
発熱を一層確実に防止するために、発熱物質のみ、具体
的には、例えば金属粉のみで構成してもよく、又、この
金属粉に添加しても発熱反応を起こさない反応助剤の中
の少なくとも一成分を配合してもよいのである。
【0060】本発明においては、発熱反応層が粉体層で
あり、単一層の反応助剤層が液体又は粘液体であるも
の、或いは、発熱反応層が粉体層であり、複数の反応助
剤層のうち少なくとも1層の反応助剤層が液体であるも
の、等が挙げられる。
【0061】この場合において、発熱反応層における粉
体層が単層又は複数層からなるものが挙げられるのであ
り、又、上記液体が水又は金属の塩化物の水溶液である
ものが挙げられる。
【0062】又、本発明においては、発熱反応層が粉体
層であり、単一層の反応助剤層が粘液体であるもの、或
いは発熱反応層が粉体層であり、複数の反応助剤層のう
ち少なくとも1層の反応助剤層が粘液体であるもの、等
が挙げられる。
【0063】この場合において、発熱反応層における粉
体層が単層又は複数層からなるものが挙げられるのであ
り、また上記粘液体が保水剤と水の混合物又は保水剤と
金属の塩化物及び水の混合物、等が挙げられる。
【0064】具体的には、発熱反応層が金属粉のみから
なる単一層からなり、反応助剤層が、カーボン粉末、保
水剤、金属の塩化物及び水の混合物からなる粘液体又は
カーボン粉末層と保水剤、金属の塩化物及び水の混合物
からなる粘液体を積層したもの、が挙げられる。
【0065】又、発熱反応層が、金属粉とカーボン粉末
の混合物からなる単一層又は金属層とカーボン粉末層の
二層からなり、反応助剤層が保水剤、金属の塩化物及び
水の混合物からなる粘液体の層からなるもの、が挙げら
れる。
【0066】更に、発熱反応層が、金属粉と保水剤の混
合物からなる単一層又は金属粉層と金属の塩化物の層の
二層からなり、反応助剤層が、カーボン粉末、金属の塩
化物及び水の混合物からなる粘液体の層或いはカーボン
粉末層に、保水剤及び水の混合物からなる粘液体を積層
した二層からなるもの、が挙げられる。
【0067】本発明においては、発熱反応層が、金属粉
と保水剤の一部の混合物からなる単一層又は金属粉層と
保水剤層の二層からなり、反応助剤層が、カーボン粉
末、金属の塩化物及び水の混合物からなる粘液体の層或
いはカーボン粉末層に、保水剤の残部、金属の塩化物及
び水の混合物からなる粘液体を積層した二層からなるも
の、が挙げられる。
【0068】この場合、発熱反応層における保水剤と反
応助剤層における保水剤は同じ物質でも異なる物質でも
良く、又、それぞれの層における保水剤の割合は発熱組
成物の生産性、粘液体の粘度、転写や印刷の容易性等を
配慮して決定される。
【0069】又、発熱反応層が、金属粉、カーボン粉末
及び保水剤の混合物からなる単一層又は金属粉層、カー
ボン粉末層及び保水剤層の三層からなるものであり、反
応助剤層が金属の塩化物と水からなる液体であるものが
挙げられる。
【0070】本発明においては、発熱反応層が、金属粉
と保水剤の混合物からなる単一層又は金属粉層と保水剤
層の二層からなり、反応助剤層が保水剤、カーボン粉
末、金属の塩化物及び水の混合物からなる粘液体の層か
らなるもので、更に反応助剤層に発熱反応層を積層して
発熱組成物の層を形成したものである。
【0071】ところで、本発明において、空気との接触
を良好にする必要がある場合には、発熱反応層が通気性
を有するフィルム或いはシート側に形成されているのが
望ましい。
【0072】又、本発明においては、上述の発熱反応層
と、上述の反応助剤層を2層以上積層しても良く、この
場合において、円滑な発熱反応を確保するために、発熱
反応層と反応助剤層が交互に積層されているものが好ま
しい。
【0073】更に、本発明においては、袋内で、反応助
剤層、発熱反応層、発熱反応層及び反応助剤層の順に積
層されているもの、或いは反応助剤層、発熱反応層、発
熱反応層及び反応助剤層からなる積層体を2回以上繰り
返したものも有益である。
【0074】この場合において、例えば通気性のフィル
ム或いはシートに反応助剤層と発熱反応層を積層する一
方、気密性のフィルム或いはシートに反応助剤層と発熱
反応層を積層し、この発熱反応層どうしが接触するよう
に重ね合わせて周縁部を熱融着しても良いのである。
【0075】又、これに代えて、通気性のフィルム或い
はシートに反応助剤層、発熱反応層、発熱反応層及び反
応助剤層を順に積層した後、その上から気密性のフィル
ム或いはシートを重ね合わせて周縁部を熱融着しても良
いのである。
【0076】本発明においては、要するに、発熱反応層
には添加によって大気中で金属粉の発熱反応が開始され
ない発熱組成物を構成する物質以外のものを配合しても
よく、要は、発熱反応層が大気と接触しても発熱しない
ようにしてあれば良いのである。
【0077】上記反応助剤層は、金属粉以外の発熱組成
物全てを含む単一の反応助剤層で構成しても、金属粉以
外の発熱組成物を複数のグループに分けてグループごと
に形成された複数の反応助剤層で構成しても、金属粉以
外の発熱組成物の各成分ごとに形成された複数の反応助
剤層で構成してもよい。
【0078】これらの中では、反応助剤層はその発熱反
応層内への拡散が容易な粉体層、粘液体又は液体である
ことが好ましく、特に発熱反応層は空気との接触効率を
高めるために粉体層であることが好ましく、反応助剤層
は粉体層や粘液体或いは液体であることが好ましい。
【0079】そして、本発明においては、製造を容易に
するとともに、粉塵が周囲に飛散することを防止するた
めに、発熱反応層や反応助剤層の組成が決定される。
【0080】具体的には、例えば粘液体の層又は液体の
層を形成し、この粘液体の層又は液体の層に粉体層を付
着させるという手順を必要回数繰り返し、粘液体の層又
は液体の層と粉体層とを交互に積層することが好まし
い。
【0081】この場合において、粘液体或いは液体の層
とは必ずしも粘液体或いは液体が層状に均一に形成され
ていることを意味するものではなく、その層の適用面に
湿り気が与えられている状態を意味し、その適用後に、
内部に浸透して行くか否かを問うものではない。
【0082】本発明において、液体の層を設ける場合に
は、製造時に周囲への付着を防止すると共に、発熱反応
層や反応助剤層を所定のパターンに形成し易くするため
に、又、密封された袋に孔が開いたり、密封された袋が
破れたりした時に液体が流出して周囲にしみついたり、
周囲がべとついたりすることを防止するために、保水剤
を添加した粘液体の層とすることが好ましい。
【0083】本発明で用いられる保水剤としては、水や
金属の塩化物水溶液に溶解ないし分散して水分を保持し
たり、水や金属の塩化物水溶液の粘度を向上するもので
あれば特に限定されるものではなく、具体的には、例え
ば澱粉系保水剤、多糖類系保水剤、セルロース誘導体系
保水剤、アクリル樹脂系保水剤、ポリビニルアルコール
系保水剤、ユリア樹脂系保水剤、水分散エマルジョン系
保水剤などを用いることができる。
【0084】上記澱粉系保水剤としては、デキストリ
ン、α化澱粉、加工用澱粉などがその例として挙げられ
るのであり、多糖類系保水剤としては、アルギン酸ナト
リウム、カラギーナン、寒天などが代表的であり、又、
セルロース誘導体系保水剤の例としては、カルボキシル
メチルセルロース(CMC)、酢酸エチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロースなどを挙げることができ
るのであり、代表的な水分散エマルジョン系保水剤とし
ては、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、ポリブタジェン系
エマルジョンなどを挙げることができるのであり、この
他にもアクリル酸ソーダや接着剤などを保水剤として用
いることができる。
【0085】また、この保水剤は、溶解性ないし分散性
が良好であり、不快臭がなく、安定で腐敗しにくいもの
が好ましい。
【0086】さらに、この保水剤は、製造工程における
素材管理、安定で管理や取扱が容易であり、しかも毒性
がなく、溶解性が優れたものであることが好ましい。
【0087】この保水剤の配合比は、上記発熱組成物の
各成分比率を配慮し、且つパターニングや転写、更にス
クリーン印刷、離形処理した版の深いグラビア印刷、ス
プレーイングなどの精度を考慮して決定される。
【0088】上記の発熱反応層及び反応助剤層の積層は
片面の層から順に行えばよく、特に限定されるものでは
ないが、最初にフィルム或いはシートに積層される層は
袋内での発熱組成物の飛散や移動を防止すると共に、袋
内での成分分布の均一性を担保するためにフィルム或い
はシートとの結合性が高い発熱反応層や粘液体又は液体
の層とすることが好ましい。この粘液体又は液体の層を
形成する場合には、フィルム或いはシートとして吸水性
のものを用いるのが好ましい。
【0089】具体的には、例えば粘液体或いは液体の層
からなる反応助剤層を通気性又は気密性の片面のフィル
ム或いはシートの上に転写、スクリーン印刷、離形処理
した版の深いグラビア印刷、吹付などの手法によって所
定の領域内にパターン形成し、次いで、この粘液体或い
は液体の層に粉体層からなる発熱反応層を転写するとい
う手順によって積層することが好ましいのである。
【0090】この発熱反応層又は反応助剤層の層厚は転
写あるいはスクリーン印刷やグラビア印刷の場合には版
の深さをコントロールすることにより、又、スプレーの
場合には吐出量をコントロールすることにより簡単に、
かつ、正確に抑制することができる。
【0091】発熱反応層又は反応助剤層を上記の方法に
よって形成する場合には、発熱反応層又は反応助剤層を
0.02〜1.5mm程度、好ましくは0.05〜1m
m程度、特に0.1〜0.5mm程度に形成することが
できるのであり、発熱組成物を従来に比べて格段に薄層
化することができる。
【0092】そして、上記の発熱反応層又は反応助剤層
を形成する方法の中では、正確な厚みをのものが容易に
得られ、しかも工程時間の短縮化を図るという観点から
転写あるいはスクリーン印刷やグラビア印刷が推奨さ
れ、特にパターニングの精細化及び連続形成に適した転
写が推奨される。
【0093】なお、この転写を行う場合、上記片面のフ
ィルム或いはシートの転写面は、転写性を高めるために
粗荒化しておくことが好ましく、更に好ましくは織布、
不織布などの吸液性ないし吸水性を有するフィルム或い
はシートで構成することが好ましい。
【0094】粘液体の層からなる反応助剤層を形成した
後、この反応助剤層に粉体層からなる発熱反応層を積層
する方法は、転写に限らず、例えば撒布という方法を採
ることが可能であるが、粉塵の発生を防止するために
は、発熱反応層を担持する転写ローラなどの担持体を反
応助剤層に接触させて発熱反応層を転移させる転写の方
法を採用することが好ましい。
【0095】発熱反応層を担持体に担持させる方法とし
ては、簡単に発熱反応層の層厚の均一性及び成分の分散
の均一を得ることができる磁気吸着や静電吸着を利用す
る方法が推奨される。
【0096】即ち、発熱反応層に鉄粉を用い、当該発熱
反応層を磁化させた転写ローラに接触させると、磁力の
強弱によって、発熱反応層の付着量を均一に制御でき、
必要に応じてブレードで摺り切ることにより一層正確に
発熱反応層の付着量を均一に制御できる。
【0097】又、表面を帯電させた転写ローラに発熱物
質を接触させると、静電吸着力の強弱によって発熱物質
の付着量を均一に制御でき、必要に応じてブレードで摺
り切ることにより一層正確に発熱物質の付着量を均一に
制御できる。
【0098】そして、均一に付着させた発熱反応層を転
写ローラで反応助剤層に圧接すると、反応助剤層の表面
粘着力によって反応助剤層に接した発熱反応層が反応助
剤層に付着し、摺り切られた残りの発熱物質は転写ロー
ラに吸着されたまま回収されることになり、発熱物質が
周囲に飛散されることが防止される。
【0099】発熱反応層及び反応助剤層はその表面全体
にわたって均一であるから、転写ローラから転写される
発熱反応層の層厚及び分散量は極めて正確に均一にな
り、しかも、例えば0.1〜0.5mm程度に薄層に形
成できる。加えて、反応助剤層に付着した発熱反応層は
反応助剤層にタックされて袋の中で移動する恐れがなく
なるので、品質に対する信頼性がきわめて高い製品を得
られるようになるのである。
【0100】その上、発熱物質の転写量は転写ローラの
接触厚によってコントロールすることができるので、先
にフィルム或いはシート上に形成された反応助剤層の水
分量を検出し、この水分量に対応して転写ローラの押圧
力をリアルタイムで調整して、成分配合率を安定化する
ことができ、品質に対する信頼性が一層高い製品を得る
ことができるのである。
【0101】更に、磁気吸着の場合には、転写ローラの
表面に任意の形状の磁気マット、即ち、磁石を混入した
合成樹脂、ゴムなどのマットを埋め込むなどの方法によ
って着磁領域をパターニングすることにより、任意の形
状に金属粉の転写領域をパターニングできる。
【0102】又、静電吸着の場合には、転写ローラの表
面の絶縁体からなる帯電領域をパターニングしたり、帯
電させた転写ローラの表面をレーザ照射などによって部
分的に帯電電位を変化させることによりカーボン粉末の
付着領域を発熱物質よりも高細密にパターニングするこ
ともできる。
【0103】もちろん、磁性体である金属粉を含む発熱
反応層の場合には、磁気吸着と、静電吸着とを併用する
こともできる。
【0104】磁性体でないカーボン粉末や金属の塩化物
粉の場合には、静電吸着力を利用することにより所定の
領域に均一に分散させてパターニングできると共に、周
囲への飛散を防止できる。
【0105】即ち、転写ローラを帯電させてカーボン粉
末や金属の塩化物粉を吸着させ、静電吸着によりカーボ
ン粉末を担持した転写ローラを適当な圧力で液体の層な
いし粘液体の層に押圧しながら転動させ、反応助剤層の
表面粘着力によってカーボン粉末を反応助剤層の表面に
転写するという方法を採ることが好ましい。
【0106】従って、金属粉とカーボン粉末とからなる
組成物等、つまり発熱反応層をフィルム或いはシートの
上の所定の領域に付着させる場合には、導電体からなる
転写ローラの表面に磁気マットとこれの周囲を取り囲む
適当な幅の絶縁枠とを埋め込めば、金属粉を磁気マット
の領域に、又、カーボン粉末粉や塩化物粉を絶縁枠の領
域内に均一な分散状態で転写することができ、しかも、
周囲への粉塵の飛散を防止できる。
【0107】なお、水に容易に、かつ、均一に分散しや
すい塩化物の場合には、水を媒体とする液体の層からな
る反応助剤層に溶解させて積層する方が容易で安価に所
定の領域に均一に分散してパターニングすることができ
ると共に、周囲への飛散を確実に防止できるのであり、
又、微細な粒子を含むカーボン粉末もこれまでのところ
では液体の層からなる反応助剤層に混ぜて処理する方が
取扱い易く、粉塵の発生を確実に防止できる。
【0108】反応助剤層を複数層にする場合には、更に
液体の層と粉体層とを交互に積層する手順を繰り返せば
よく、例えば、水と粘着調整剤とからなる第1の反応助
剤層を形成した後、カーボン粉末粉体層からなる第2の
反応助剤層を積層し、更に塩化物を水を媒体とし保水剤
を添加した第3の反応助剤層を積層してから金属粉層か
らなる発熱反応層を積層するという手順で発熱組成物を
積層すればよいのである。
【0109】そして、このように転写、スクリーン印
刷、グラビア印刷、スプレーなどの方法により発熱反応
層と単一層又は複数層の反応助剤層を積層することによ
り、製造時間を著しく短縮することができ、例えば毎分
160メートル以上の高速でフィルム或いはシートを移
動させながら発熱体を製造できるようになるのである。
【0110】また、発熱体全体を0.5〜2mm程度の
厚さに形成することができる結果、超薄型で、且つ均一
な厚みを有し、柔軟で人体などの不特定の湾曲部や凹凸
部へのなじみ性、人体などの体表面の伸縮に追従し易
く、しかも使用中に発熱組成物の片寄りが無く、着用時
の使用感が良好なのである。
【0111】なお、通気性を有する片面或いは施用面の
フィルム或いはシートへの発熱組成物の積層後、施用面
或いは通気性を有する片面のフィルム或いはシートが発
熱組成物の上から積層されて発熱組成物の全周囲を密封
するように貼り合わして発熱体が完成され、この発熱体
を気密性合成樹脂フィルム或いはシートからなる偏平な
袋内に封入することにより製品として取り扱われるよう
になる。
【0112】[本発明の貼付剤の説明]次に、本発明に
係る貼付剤は、少なくとも片面が通気性を有するフィル
ム或いはシート製の偏平な袋内に発熱組成物を封入した
発熱体と、この発熱体の片面に積層した貼着層とを備え
る貼付剤において、上記の目的を達成するために、上記
発熱体として上述した本発明の発熱体を用いることを特
徴とするものである。
【0113】即ち、本発明に係る貼付剤は、発熱体とし
て本発明の発熱体を用いる点に最も大きな特徴を有する
ものであり、従って、以下、発熱体に関する詳細な説明
は特に重要な点を除いては重複を避けるために省略し、
貼着層の説明を中心にして本発明の貼着剤を詳細に説明
する。
【0114】本発明の貼付剤において、上記袋の施用面
のフィルム或いはシートは、通気性を有するフィルム或
いはシートを用いてもよいが、密封による保温効果を高
めて発熱体の温熱効果を高めるために、気密性を有する
フィルム或いはシートを用いることが好ましい。
【0115】この通気性又は気密性を有するフィルム或
いはシートの詳細な説明は重複を避けるために省略す
る。
【0116】本発明で用いられる貼着層としては下着な
どの衣類、或いは人体の外皮に直接貼着して発熱体を保
持出来るものであれば特に限定されるものではない。
【0117】従って、貼着層には皮膚貼着性の貼着層、
つまり皮膚貼着層が挙げられるのであり、この皮膚貼着
層には、例えば湿布層又は貼着層が挙げられるのであ
り、この湿布層としては、水を含むか否かを問うもので
はなく、具体的には、例えば公知のものが挙げられる。
【0118】本発明の貼付剤においては、この貼着層
は、剥離時に体表面や衣類に残留しないようにするた
め、非転移性粘着剤を用いることが好ましく、又、体表
面や衣類へのなじみ性を高めるために柔軟性を有するも
のであり、更に、体表面や衣類に動きに対する追従性を
高めるために伸縮性を有するものであることが好まし
い。加えて、使用時に不快感を与えないようにするた
め、不快臭のないものであることが好ましい。
【0119】本発明においては、皮膚貼着層に経皮吸収
性の薬物を配合することにより、局所治療効果を向上さ
せたり、全身治療効果を向上させたり、温熱効果によっ
て循環が活発になった血液などに薬物を吸収させて一層
効果的に治療効果を発現できるので好ましい。
【0120】この場合において、経皮吸収性の薬物含有
層が粘着性を有しないことがあるが、この際には、皮膚
貼着層には経皮吸収性の薬物含有層が部分的に形成され
たものが好ましく、特に皮膚貼着層には経皮吸収性の薬
物含有層が部分的に独立して形成されているものが望ま
しい。
【0121】具体的には、例えば皮膚貼着層の中央部或
いは皮膚貼着層の全体にわたって部分的に経皮吸収性の
薬物含有層が独立して形成されたものが挙げられる。
【0122】本発明で用いられる薬物としては、経皮吸
収性のものであれば特に限定されるものではないが、具
体的には、例えば皮膚刺激性、鎮痛消炎剤、中枢神経作
用剤(睡眠鎮静剤、抗てんかん剤、精神神経用剤)、利
尿剤、血圧降下剤、冠血管拡張剤、鎮咳去痰剤、抗ヒス
タミン剤、不整脈用剤、強心剤、副腎皮質ホルモン剤、
局所麻酔剤等が挙げられる。これら薬効成分は、一種又
は必要に応じて二種以上配合されて用いられる。
【0123】この薬物の含有量としては薬効を期待でき
る範囲であれば特に限定されるものではないが、薬理効
果や経済性更に粘着力等の観点より、経皮吸収性の薬物
の含有量が粘着剤100重量部に対し0.01〜25重
量部、特に0.5〜15重量部の範囲で適宜決定され
る。
【0124】ところで、本発明においては、皮膚貼着層
には、例えば吸水性ポリマー等の吸水剤(保水剤)を配
合することができるのであり、この場合には、傷口から
滲み出した血などの体液や汗などの分泌物を吸収して患
部の浸潤を防止できると共に、保水剤に吸収された水分
を発熱体で加熱することにより適度の水分と熱とを体表
面に与えて温湿布効果をえることができるのであり、ま
た、この皮膚貼着層の粘着力が水分によって低下するこ
とを長期間にわたって防止できる。
【0125】尚、本発明で用いられる貼着層は、上記本
発明の発熱体の片面に直接に付着させてもよいが、粘着
剤の発熱体への粘着力を高めるために、例えば紙、織
布、不織布、発泡シートなどの担持フィルム或いは担持
シートを介して付着させることが好ましい。この担持フ
ィルム或いは担持シートは粘着剤或いはホットメルト系
接着剤を用いて発熱体に固定すればよい。
【0126】また、本発明の発熱体の片面に直接に貼着
層を付着させる場合には、当該貼着層の発熱体への粘着
力を高めるために発熱体の貼着層担持面を粗荒化しても
よいが、場合によっては、貼着層を剥離可能にして繰り
返し使用したり、貼着層を交換可能にできるようにして
もよい。
【0127】貼着層を剥離可能にするためには、貼着層
の発熱体側の粘着面と袋の貼着層担持面との一方又は両
方に粘着力を低下させる粘着力調整剤を分散させたり、
貼着層の発熱体側の粘着面と袋の貼着層担持面との一方
又は両方を凹凸に形成することが挙げられる。
【0128】この粘着力調整剤としては、粘着剤と相反
する性質を有する非粘着性で、好ましくはブルーム性を
有する物質、例えばシリコーン、ポリエチレンワック
ス、界面活性剤、パラフィンなどをその例として挙げる
ことができる。
【0129】又、本発明の貼付剤では、貼着層から発熱
体を剥離し易くするために、発熱体に設けた貼着層を介
して剥離可能に貼着される基材と、この基材の施用面側
に付着され、施用面に剥離可能に粘着される貼着層とを
有する、いわゆる、片面粘着テープを用いたり、両面に
粘着面を有し、発熱体のフィルム或いはシートに剥離可
能に貼着できると共に、体表面あるいは着衣に剥離可能
に貼着されるいわゆる両面テープを用いたりすることが
できる。
【0130】貼着層を基材とその両面に付着させた粘着
剤とで構成する場合、この基材はフィルム状、シート状
あるいは布状であれば良く、又、その素材は特に限定さ
れないが、ある程度の繰り返し使用に耐える耐久性を有
することが好ましい。具体的には、天然又は合成のゴム
や、合成樹脂や、天然繊維、合成繊維あるいはこれらの
混紡物の不織布、織布や、紙などを用いることができ
る。
【0131】上記合成樹脂としては、具体的には、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタ
ン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化
物又はエチレン−酢酸ビニル共重合体などの高分子材料
がその例として挙げられる。
【0132】又、この貼着層の基材は、体表面や衣類へ
のなじみ性を高めるためには柔軟性を有することが好ま
しく、更に体表面や衣類の変動に対する追従性を高める
ためには伸縮性を有することが好ましい。
【0133】加えて、この貼着層の基材は温熱効果を高
めるために非通気性を有することが好ましく、又、外皮
に直接適用する場合には、外皮にアレルギー性の炎症が
発生することを防止するために、皮膚刺激性が無いもの
を選択、使用することが好ましい。これらの観点から、
上記合成樹脂の中でもポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリウレタン、塩化ビニルなどを用いるのが好ましい。
【0134】粘着剤のみからなるフィルム状ないしシー
ト状の貼着層は、ゴム状弾性を有するので、施用面への
なじみ性及び追従性を高める上で好ましく、又、非通気
性を有するので温熱効果を高める上で好ましいが、更
に、外皮にアレルギー性の炎症が発生することを防止す
るために皮膚刺激性が無いものが好ましい。
【0135】貼着層に用いられる粘着剤は、室温、無溶
剤の状態において永続的な強い粘着性(タック)を示
し、単に指で軽く押さえるだけで、しっかり外皮や衣類
に接着し、適度の粘着力や保持力更に適度の粘着性を持
つ反面、十分な凝集力と弾性的な性質を有していて、指
先で取り扱うことができて、平滑な被着体からは粘着剤
の糊残りを生じることなしに剥離することができるもの
を言う。
【0136】粘着剤は基本的には凝集力を与える高分子
弾性体と粘着付与剤の2成分を骨格とし、いろいろな耐
性を付与する目的で必要に応じて粘着調整剤、接着改良
剤、安定剤、着色剤、防カビ剤、消泡剤、増粘剤、老化
防止剤などが添加される。又、上記高分子弾性体はジエ
ン系弾性体、エチレニック系弾性体あるいは縮合系弾性
体に分類される。
【0137】ジエン系弾性体を用いる粘着剤はゴム系粘
着剤と呼ばれ、ゴム分と粘着付与剤(タッキファイヤ)
を1:0.5〜2の割合に混合したものが用いられる。
【0138】上記ゴム分としては天然ゴム(NR)、ポ
リイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、
ブチルゴム(BR)、スチレン−イソプレン−スチレン
(SIS)やスチレン−ブタジエン−スチレン(SB
S)などのブロック共重合体、再生ゴム、熱可塑性ゴム
などが主に使用される。
【0139】エチレニック系弾性体の筆頭はアクリル系
ポリマーであり、アクリル系粘着剤とも呼ばれる。アク
リル系粘着剤のベースとなるアクリルポリマーは、一般
にそれ自身で粘着を発現し、粘着付与剤を必要とせず、
ポリマーを構成するモノマーは大きく分けて粘着成分と
して働くもの、凝集成分として働くもの、改質成分とし
て働くものの3成分から成り立つ。
【0140】粘着成分はアルキル基の炭素数が4〜10
のアルキル酸アルキルエステルが適し、Tgが−20〜
−70℃程度の低いものであり、エチルアクリレート、
ブチルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、n−ブチルアクリレートなど
のC2以上のアルキルエステルが代表的である。
【0141】この粘着成分は主成分として用いられ、粘
着性に富んでいるが、凝集性に欠けるために凝集成分が
必要になる。凝集成分としては、例えばメチルアクリ
レート、エチルアクリレート、メチルメタクリレートな
どC1〜C3の低級アルキル基のアクリル酸エステル、
2〜C8のアルキルメタクリレートなどのメタクリル酸
アルキルエステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル
などC1〜C3ビニルエステル、アクリルニトリル、
スチレン、塩化ビニリデンなどのビニルモノマーな
ど、共重合可能でTgが高くなるようなモノマーが用い
られる。この凝集成分は、凝集性を高めるだけでなく、
ときには粘着性の向上、耐水性の向上、透明性の向上な
どの性能の向上に役立ち、粘着剤の特殊性を出すのに用
いられている。
【0142】改質成分は、一般にこれら粘着成分及び凝
集成分と共重合可能な官能基が挙げられるのであり、
アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸などの不飽
和カルボン酸、アクリルアミド、アクリルアミド誘導
体などの不飽和カルボン酸アミド及び変性体、水酸基
含有モノマー、アクリルニトリル、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、グリシジルアクリレートをその例と
して挙げることができる。この改質成分は、架橋を施す
のに役立つことはもちろんであるが、凝集性を高めた
り、接着性を向上させるのにも有用であり、又、重合中
の反応速度を促進させるのにも役立っている。
【0143】なお、アクリル系粘着剤は基本的には上記
の3成分を含むが、場合によっては1成分あるいは2成
分で構成されることもある。又、アクリル系粘着剤は単
一成分から成るため透明性が高く、耐久性がすぐれてお
り、主にエマルジョン型及び溶液型の粘着剤として使用
されている。
【0144】エチレニック系弾性体には、上記のアクリ
ル系ポリマーの外にビニルエーテル系弾性体が用いられ
ることがある。このビニルエーテル系弾性体を使用する
粘着剤はビニル系粘着剤と呼ばれ、C2〜C4のアルキル
ビニルエーテル重合物で構成される。ビニル系粘着剤で
は、高分子量物と低分子量物とを混合して粘着力と保持
力、タックのバランスを保つようにしているが、タック
や粘着力の増強にほかの樹脂を併用する場合もある。
【0145】縮合系弾性体を用いる粘着剤はシリコーン
系粘着剤と呼ばれ、このシリコーン系粘着剤はポリジメ
チルシロキサンゴムを主成分とし、このポリジメチルシ
ロキサンゴムにジメチルシロキサンを含む低分子量のシ
リコーン樹脂が添加されている。ゴム状シロキサンはフ
ィルム形状と膜の凝集力を与え、シリコーン樹脂は粘着
性や接着性を与える。このシリコーン粘着剤は広い温度
範囲で使用可能で、耐熱性、耐久性ともに優れている。
【0146】上記粘着付与剤は、粘着付与樹脂、可塑
剤、油脂類、高分子低重合物、架橋剤、接着改良剤、充
填剤、その他の配合剤に分類することができる。
【0147】粘着付与樹脂としては、天然樹脂であるロ
ジン、ロジン変性体、ロジン又は変性ロジンの誘導体、
クマロンインデン樹脂、テルペン樹脂(ポリテルペ
ン)、テルペン変性体、脂肪族系炭化水素樹脂、シクロ
ペンタジエン樹脂、芳香族系石油樹脂、非反応性フェノ
ール樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、ビニルト
ルエン−αメチルスチレン共重合体など、分子量100
0前後のものが用いられる。一般には固形樹脂が多い
が、中には水添ロジンやそのエステルのような液状樹脂
もある。粘着付与剤は使用する弾性体に相溶性がよく、
粘着性を与えるものでなければならず、相溶性は粘着性
を付与する根源になる。又、粘着付与剤は酸化性が著し
くないことが望ましく、この観点からはロジン系の中の
水添ロジン、ポリテルペン、C5やC9系の石油樹脂など
が推奨される。
【0148】粘着力やタックを与えるためには、実際は
弾性体の種類によって粘着付与剤の種類や融点が選択さ
れ、時には二つ以上の粘着付与樹脂が併用される。
【0149】可塑剤は、一般には加工性、柔軟性、弾性
及び可撓性を高めるとともに、低温における柔軟性やゴ
ム状弾性を向上させる性質がある。しかし、粘着剤の本
質である粘着を単独で発現することは難しいので、粘着
付与樹脂などとの併用が多い。可塑剤としては、フタル
酸系可塑剤、リン酸エステル可塑剤、アジピン酸エステ
ル可塑剤、セバシン酸エステル可塑剤、リシノール酸エ
ステル可塑剤、ポリエステル型可塑剤の他、塩化パラフ
ィン、シリコーンなどをその例として挙げることができ
る。高分子ポリエステルは低温で柔軟性を増し、シリコ
ーンは低温での可塑性の向上はもとより、低温粘着性の
向上にも役立つ。
【0150】油脂類は、可塑剤と同じ作用があり、可塑
性を付与する目的と粘着力調整剤や接着改良剤として用
いられる目的とがある。油脂類には、動物油、植物油、
鉱物油、シリコーン油等が含まれ、使用目的に応じて使
い分けがなされている。この油脂類は価格的にも安く、
可撓性を増加させるので配合剤として魅力があるが、粘
着剤の凝集性を急速に低下させるので配合量には制限が
ある。
【0151】高分子低重合物は、可塑剤や油脂類と同様
な目的で用いられる他、それ自身の高分子としての役割
が付与される。即ち、粘着付与、接着性、耐寒性、流動
調整などのために用いられる。ポリビニルエーテル系や
ポリイソブチレン系粘着剤においてはそれぞれのポリマ
ーの分子量の高低で粘着性を付与し、粘着力、保持力及
びタックのバランスを保持している。
【0152】高分子低重合物の中には、これ以外に粘着
剤原料のうちの弾性体や粘着付与樹脂にも見い出すこと
ができる。SBS、BR、ポリアクリル酸エステル、ロ
ジン系粘着付与樹脂の中の水添ロジンメチルエステル、
底分子スチレン樹脂、ポリテルペンなどがその例であ
る。
【0153】架橋剤は、使用する弾性体や何を架橋させ
るかによって選ばれ、一般に、ゴム系粘着剤では硫黄−
加硫促進剤系で加硫(架橋)する場合が多いが、加硫と
いう操作にはいろいろと問題が多いため、最近ではアル
キルフェノール樹脂を架橋成分とし、アルミニウムアル
コレート、ポリイソシアネート、ジンクレジネートなど
を架橋剤として用いる例が少なくない。
【0154】ゴム系粘着剤の架橋剤としては、テトラメ
チルチウラムダイサルファイド、ジペンタメラレンチウ
ラムテトラサルファイド、ジブチルチオカーバメート亜
鉛などの硫黄化合物、セレニウム、硫黄などの単体、油
溶性熱硬化フェノールホルムアルデヒド樹脂、メチロー
ル化尿酸ホルムアルデヒト樹脂などの脂肪化合物などが
挙げられる。
【0155】アクリル系粘着剤は、ゴム系粘着剤と異な
り、容易にポリマーの中に官能基を導入することができ
る特徴があるが、架橋方法によって粘着剤の性能が変わ
るので、目的に合った架橋方法を選定する必要がある。
通常、アクリル系粘着剤に用いられる架橋方法として
は、カルボン酸/ポリイソシアネート、N−メチロール
アクリルアミド、グリシルアクリレート/アミン類化合
物、更に、各種エーテル化したアルデヒド変性カルボン
酸アミド類、ジケトン/熱硬化性フェノール樹脂、エポ
キサイド又はエポキシ樹脂がある。
【0156】粘着剤に用いられる天然ゴムや合成ゴムに
充填剤を配合すると、ゴムの補強が行われ、引っ張り強
さ、引き裂き強さ、耐摩耗性、硬度などが向上され、そ
の容積を増加させて価格を引き下げる。この際、充填剤
粒子の大きさ、表面積、集合状態、分散性などが補強効
果に著しく影響する。この効果はゴム分子と充填剤との
相互作用によってゴムと充填剤とのすべりを調整するも
のと考えられ、充填剤が存在すればその分だけ流動成分
の組成分率が少なくなり、流れ難くなり、粘着性に欠け
る結果となるので、使用に際しては流動性と圧縮抵抗と
を考慮して配合しなければならない。この場合、充填剤
のもつ圧縮抵抗と流動性の制御にケイ酸ゲルを用いる場
合がある。
【0157】ゴム系粘着剤に使用される充填剤として
は、無機質充填剤と、有機質充填剤とに大別され、無機
質充填剤としては、アルミニウム、銅、鉄、鉛などの金
属粉、珪酸質、珪酸塩、珪石、珪藻土、アルミナなどの
礬土質、炭酸カルシウム、石膏などの石灰質、マイカ、
クレーなどの礬土珪酸質、タルク、アスベストなどの苦
土珪酸質、グラファイト、カーボンブラック、ホワイト
カーボンなどの炭素あるいは炭化物、その他セメント、
酸化アンチモン、亜鉛華、炭酸マグネシウムなどがその
例として挙げられる。又、有機質充填剤としては、リン
ター、リネン、サイザル木粉などの植物性天然物、絹な
どの動物性天然物、ビスコース、アセテート、ポリアミ
ド、ビニロン、塩化ビニルなどの人造又は合成物がその
例として挙げられる。
【0158】充填剤は、粘着剤の配合の中で他の原料の
ごとく粘着剤に関与する特性を顕著に付与する作用はな
く、具体的には凝集力の向上や圧縮抵抗の増加、テープ
の巻戻し改良、流動性の制御などの作用がある。しか
し、例えば、シリコの混入によりポリオレフィンの接着
性がよくなるように、充填剤にも粘着剤の機能を多いに
向上させ、接着性などを付与させる場合もある。
【0159】ゴム系粘着剤は自着性が強く、配合により
所望の粘着性を自由にコントロールできる特徴を持つ反
面、耐久性は他の粘着剤に比較すると劣っている。又、
ゴム系粘着剤は主に溶液型粘着剤として使用され、その
他、カレンダ塗工、ホットメルト塗工などが行われる
が、エマルジョンとして使用される例は稀である。な
お、ゴム系粘着剤は多成分系であるため、溶解性の差か
ら使用する溶剤により粘着性に影響を受けることがあ
る。
【0160】安定剤は特にビニル系粘着剤あるいは配合
中のビニル系樹脂に用いられ、概ね塩素含有樹脂に用い
られる。フェノール系やビスフェノール類、アミン類、
含硫黄化合物、亜リン酸塩類、エポキシ化合物、有機金
属塩類などがある。
【0161】着色剤は、例えば粘着剤を白色にする場合
などに使用されるが、顔料を多量に使用すると粘着性に
影響するので、少量で目的の着色が施されることが望ま
しい。白色の場合には、隠蔽力の大きい酸化チタンが多
用され、亜鉛華、炭酸カルシウムなども多用されてい
る。
【0162】紫外線防止剤は老化防止剤と同様、透明な
粘着テープなどの光による黄変、黒化などの光による老
化を防止するために用いられ、ベンゾフェノン系、サル
チレート系、ベンゾトリアール系、置換アクリルニトリ
ル系などに分類される。
【0163】防カビ剤、消泡剤、増粘剤は、特にエマル
ジョン型粘着剤に用いられ、防カビ剤としては亜ヒ酸、
亜酸化銅、酸化水銀などの無機化合物と、有機水銀化合
物、有機硫黄化合物、フェノール系化合物、有機銅系化
合物などの有機化合物とがある。なお、無機水銀化合物
及び有機水銀化合物は防カビ作用はきわめて優れている
が、毒性が強く使用に危険が伴うので現在は使用されて
いない。
【0164】消泡剤は、シリコーンエマルジョン、アル
コール類が知られているが、これらは消泡効果とともに
剥離性(離型性)を持っているので、余り多量に使用す
ることは粘着性を低下させる。このため、少量で効果の
ある消泡剤を選定しなければならない。
【0165】増粘剤は、エマルジョンの粘度増加を目的
としているもので、一般的には水溶性高分子、コロイド
が用いられる。エマルジョンの種類によって使い分けて
いて、例えばSBR、NRのようなゴムラテックスには
カゼイン、トラントゴムなどを、アクリル系やビニル系
エマルジョンにはPVA、ポリアクリル酸ソーダ、CM
C、メチルセルロースなどを用いる。増粘剤は粘度を増
加させるばかりでなく、エマルジョンの安定性も付与す
るので、適性な増粘剤を選定する必要がある。又、増粘
剤は高分子物質であるため貼着層内に含まれるから、当
然に粘着性にも影響を与えることを十分に考慮する必要
がある。
【0166】これらゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、
シリコーン系粘着剤はいずれも水洗することにより表面
に付着したゴミなどの異物を洗い落とすことができ、乾
燥させれば再び粘着力を回復するので、いずれを用いて
もよいが、特に水洗により粘着性が低下し、乾燥すると
粘着性が回復する特性が顕著なアクリル系粘着剤を用い
ることが好ましく、アクリル系粘着剤の中でも、ポリア
クリル酸ゲルをシート状に形成したものを用いることが
好ましい。
【0167】上記貼着層が両面テープで構成される場
合、発熱体側の粘着面の粘着剤には、発熱体からの剥離
を容易にすると共に、水洗を更に容易にするために、粘
着剤に粘着剤とは相反す性質を有する非粘着性で、好ま
しくはブルーム性を有する物質、例えばシリコーン、ポ
リエチレンワックス、界面活性剤、パラフィンなどを含
ませてもよい。
【0168】このような配合物の添加、粘着面の表面処
理などによって貼着層どうしが粘着しても剥離可能なも
のを作ることができ、この場合、例えば2つの発熱体を
1つの貼着層に付着させ、各発熱体を外側にして貼着層
を折り畳んで互いに粘着させた状態で保管したり、貼着
層を多数重ねて保管したりすることができる上、施用時
に誤って貼着層が折り畳まれて付着しても簡単に引き剥
がして拡げることができるようになる。
【0169】又、貼着層の発熱体側の粘着面は、発熱体
からの剥離を容易にするために、凹凸面に形成すること
も可能である。
【0170】加えて、貼着層が皮膚貼着層である場合に
は、当該皮膚貼着層に磁気体及び/又は遠赤外線放射体
を含有させたり、貼着層と発熱体との間に、磁気体を担
持させて磁気治療効果を得たり、発熱体の発熱や体温に
よって波長4〜16μmの遠赤外線を放射する遠赤外線
放射体を担持させて、遠赤外線による温熱効果を得たり
することもできる。
【0171】本発明においては、経皮吸収性の薬物、遠
赤外線放射体、磁気体の内の2種以上を貼着層内または
貼着層と発熱体との間に担持させる場合には、これらの
治療効果が相乗的してそれぞれを単味で用いた場合より
も高い治療効果を得ることができる。
【0172】なお、遠赤外線放射体としては、人の体温
ないしこれよりも若干高温の発熱体の発熱によって波長
4〜16μm程度の遠赤外線を放射するものが好まし
く、例えばFe2O、FeO、Fe23、SiO2、Al
23、ZrO、ZrO2、BeO、V23、V25、Y2
3、CoO、CuO、Cu2O、NiO、Ni23、M
nO、MnO2、MgO、TiO、TiO2、ZnO、T
hO2、Na2O、K2O、CaO、BaOなどの無機質
酸化物を組み合わせて上記波長の遠赤外線が発生するよ
うに設計すればよい。
【0173】具体的には、2MgO・2Al23・5S
iO2・Fe23を主成分とする複合体、Li2O・Cu
O・Al23・4SiO2を主成分とする複合体、Al2
3・TiO2を主成分とする複合体などが挙げられる。
ここにおいて、主成分とするとは、この化学組成物のも
ののみからなる場合の他、これらの成分に他の成分が含
まれる場合でもよいという趣旨である。
【0174】ところで、本発明の発熱体及び/又は貼付
剤においては、偏平な袋(包材)内において、反応助剤
層上に、これと同じ形状(パターン)の発熱反応層を積
層した場合だけでなく、この他に、例えば反応助剤層上
に発熱反応層を、縦縞や横縞等の縞模様状、或いは格子
状更に破線状や点状等、部分的に形成することも至極有
益である。
【0175】即ち、発熱反応層は発熱反応によって凝固
して硬くなり、このため外皮に直接張って使用する場
合、皮膚ストレスが生じることがあるが、このように部
分的に発熱反応層を形成すると、当該発熱反応層が形成
されていない箇所によって発熱体全体が柔軟になり、使
用感が一層良好になるので望ましい。
【0176】又、このように反応助剤層上に、部分的に
発熱反応層を形成することにより、畜熱に基づく過熱を
防ぐことができるほか、温度コントロールが容易になっ
て一層低温やけどを防ぐことができるのである。
【0177】本発明の発熱体は、気密性フィルム・シー
トからなる外袋内に密封され、製品として取り扱われ
る。
【0178】上記製品の外袋を開封すると空気が発熱組
成物に接触して当該発熱組成物が発熱し始め、短時間内
に所要の発熱温度に達した後、所要の発熱温度で、所要
の発熱持続時間にわたって発熱組成物が連続して発熱す
ることになる。
【0179】
【作用】本発明の発熱体は、発熱組成物が発熱物質を必
須成分とする発熱反応層と、その他の成分を含む単一層
又は複数層の助剤層とからなるので、発熱反応層が袋に
封入される前に、発熱組成物の全成分が混合されること
なく、従って、大気中で取り扱っても発熱したり、凝固
したりすることがない。
【0180】従って、製造時の発熱組成物の発熱反応や
凝固に伴う種々の弊害を解消できるうえ、製造工程にお
いて、発熱ロスが生じたり、発熱による品質低下が生じ
たり、凝固による製造中断が生じたりする恐れがなくな
く、しかも製造装置内にそれぞれの組成物を長期間保管
できる結果、製造中断前の清掃、洗浄などの3Kの作業
が不要となる。
【0181】また、任意の時点で製造を中断しても、仕
掛原料を製造装置から排除する必要がないので、製造装
置内の原料を処理し終わるまで休憩時間や終業後に作業
を延長する必要がなくなる作用を有する。
【0182】更に、製造装置内の原料を廃棄する必要が
ないので、原料の歩留りが高められる上、高価な廃棄物
処理費用が不要になる作用を有するのである。
【0183】ところで、上記の発熱反応層及び/又は反
応助剤層の積層は片面の層から順に行えばよく、具体的
には、例えば発熱反応層及び/又は反応助剤層を通気性
又は気密性の片面のフィルム或いはシートの上に転写、
スクリーン印刷、吹付などの手法によって所定の領域内
にパターン形成し、次いで、反応助剤層及び/又は発熱
反応層を転写するという手順によって積層すれば良いの
である。
【0184】この場合、発熱反応層或いは反応助剤層の
層厚は転写或いはスクリーン印刷の場合には版の深さを
コントロールすることにより、又、スプレーの場合には
吐出量をコントロールすることにより簡単に、かつ、正
確に抑制することができる。
【0185】発熱反応層又は反応助剤層を上記の方法に
よって形成する場合には、発熱反応層0.01〜1mm
程度に対し反応助剤層0.2〜2.5mm、好ましくは
発熱反応層0.02〜0.8mm程度に対し反応助剤層
0.3〜2mm程度、更に発熱反応層0.03〜0.6
mm程度に対し反応助剤層0.5〜1.75mm程度に
形成することができるのであり、発熱組成物を従来に比
べて格段に薄型化することができる。
【0186】従って、発熱体全体を0.5〜2mm程度
の厚さに形成することができる結果、超薄型で、且つ均
一な厚みを有し、柔軟で、皮膚ストレスも少なく、人体
などの不特定の湾曲部や凹凸部へのなじみ性が良好であ
り、人体などの体表面の伸縮に追従し易く、しかも使用
中に発熱組成物の片寄りが無くなる作用を有するのであ
る。
【0187】又、このように発熱体全体の厚みを一定
に、且つ薄型化できるので、発熱時間の管理も容易にな
り、しかも発熱組成物内の畜熱による過熱も極めて少な
く低温やけども極度に生じ難いうえ、一層発熱体の温度
のバラツキが小さくなる作用を有するのである。
【0188】特に、発熱体全体を0.5〜2mm程度と
超薄型に転写しながらシールするので完全に脱気できる
のであり、更に包材における表、裏又は表裏両面のフィ
ルム或いはシートの内側の不織布に反応助剤層を転写す
るため当該反応助剤層がその粘性で不織布に接着される
のであり、更に、発熱反応層も反応助剤層の粘性で当該
反応助剤層に固定されるので、発熱組成物が挟持される
結果、使用中や輸送中に、当該包材内で発熱組成物が片
寄ったり、又は発熱終了間際に起こる片寄り、更に周囲
の環境温度により影響されて発熱温度が高温になると起
こる片寄り等、発熱組成物の片寄りが防止できる作用を
有するのである。
【0189】更に、発熱反応層及び助剤層の層厚を簡単
に均一に形成できると共に、各成分を均一に分散させる
ことができるので、品質に対する信頼性の高い製品を得
ることができる作用を有するのである。
【0190】本発明の貼付剤は、発熱体として本発明の
発熱体を用いるので、上述の作用に加えて、発熱体を外
皮や衣類に張り付けて使用できる作用を有するのであ
る。
【0191】又、この場合においては、発熱反応層内、
(皮膚)貼着層内或いは発熱体と(皮膚)貼着層の間に
磁気体及び/又は遠赤外線放射体を担持させて温熱効果
や磁気治療効果を向上ないし発現させたり、皮膚貼着層
に経皮吸収性の薬物を含有させたり、又は皮膚貼着層に
経皮吸収性の薬物含有層を独立して設けることによって
全身或いは局所の薬理効果を発現できる作用を有する。
【0192】特に、直接皮膚に貼る場合、発熱反応層及
び/又は反応助剤層の厚みを制御することによって、皮
膚温プラス何度という設計が容易である作用を有するの
である。
【0193】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係る発熱体を図面
に基づいて具体的に説明すれば、以下の通りである。
【0194】実施例1 この発熱体は、この実施例では、130mm×95mm
の長方形に形成されており、しかも少なくとも片面が通
気性を有する偏平なフィルム製の袋1内に発熱組成物2
を封入した発熱体であって、上記発熱組成物2が鉄粉を
含む発熱反応層3と、その他の成分を含む単層の反応助
剤層4とからなり、この発熱反応2は、通気性を有する
フィルム(通気性フィルム)5と基材フィルム6で形成
された袋1内に封入され、通気性フィルム5を介して外
気と接触できるように配置されている。
【0195】上記袋1は、引っ張り強さなどの所要の機
械的強度を備え、少なくとも片面が通気性を有する偏平
なフィルム或いはシート製の袋であればよいが、体表面
や着衣の凹凸になじみ易くするために、柔軟性を備え
る。
【0196】又、上記袋1は、その内部に封入された発
熱組成物2を大気中の酸素に接触させるために、少なく
とも片面が通気性を有する偏平なフィルム或いはシート
で構成されており、1枚の通気性のフィルム或いはシー
トを二つ折りあるいは三つ折りに折り畳んでヒートシー
ルすることにより形成した袋であっても、或いは1枚の
通気性のフィルム或いはシートと1枚の気密性フィルム
或いはシートとを重ね合わせ、その周縁部をヒートシー
ル、又はホットメルト系接着剤などを用い貼り合わせて
形成した袋であってもよいが、この実施例では、1枚の
通気性フィルム5と気密性の基材フィルム6を重ね合わ
せ、その周縁部をヒートシールして形成した袋1を用い
ている。
【0197】ただし、この通気性フィルム5と気密性の
基材フィルム6とは、後述するように基材フィルム6に
発熱組成物2を積層した後に貼り合わせられる。
【0198】この実施例では、袋1を構成する通気性フ
ィルム5としては以下のものを用いた。即ち、ポリエチ
レン製の通気性基材フィルム(厚さ40μm)5bの片
面に、ポリアミド製多孔質補強用基材フィルム(不織
布、坪量40g/m2)5aをラミネートしたものを用
いた[透湿度がカップ法(JIS Z 0208 40℃
で相対湿度90%の条件)で350g/m2・24h
r]。
【0199】又、袋1を構成する気密性の基材フィルム
6としては以下のものを用いた。即ち、厚さ40μmの
ポリエチレン製フィルム6bの両面にレーヨン繊維含有
量60重量%で且つ坪量40g/m2のレーヨン・ポリ
エステル混合不織布6a、6cをラミネートしたものを
用いた。
【0200】本発明の発熱体を製造するにあたり、ま
ず、上記の基材フィルム6におけるレーヨン・ポリエス
テル混合不織布6a上に、後述の反応助剤で形成した反
応助剤インキをスクリーン印刷で1回印刷することによ
って厚さ480μmの反応助剤層4を形成した後、この
反応助剤層4上に、鉄粉及び高吸水性樹脂からなる発熱
物質を転写して、厚さ30μmの発熱反応層3を形成し
た。
【0201】次に、基材フィルム6上に形成された発熱
組成物2における発熱反応層3に、通気性フィルム5に
おける通気性基材フィルム5b側が接触するように、当
該通気性フィルム5を積層し、その積層体の四周縁部を
ヒートシールして、本発明の発熱体(厚さ1100μ
m)を得た。
【0202】このように形成した発熱反応層と反応助剤
層からなる発熱組成物は以下の成分からなる。 発熱反応層(30μm)としては鉄粉( 同和鉄粉製
DKP)と高吸水性樹脂(日本触媒製 CS−6H)か
らなるものを用い、この鉄粉は発熱組成物全体の65重
量%であった。又、この高吸水性樹脂は発熱組成物全体
の2重量%であった。
【0203】 反応助剤層(480μm)としては以
下の組成物からなるものであり、この反応助剤は発熱組
成物全体の33重量%であった。尚、各成分の重量比は
発熱組成物全体の割合である。
【0204】 カーボン粉末 活性炭微粉末(ノリット製 活性炭GLー50) 7重量% 保水剤 非イオン性水溶性セルロースエーテル (信越化学製 メトローズSMー4000) 1重量% 塩化ナトリウム 2重量% 水 23重量% 反応助剤層の各成分を混合してスクリーン印刷用の反応
助剤インキを製造するにあたり、保水剤であるメトロー
ズ粉末、活性炭微粉末、塩化ナトリウム粉末を混合し、
次いで、水を投入して均一な反応助剤インキを得た。
【0205】即ち、発熱組成物はその全体の成分比率
が、概ね、鉄粉65重量%、カーボン粉末7重量%、保
水剤(高吸水性樹脂)2重量%、塩化ナトリウム2重量
%及び水23重量%からなるものである。
【0206】本発明においては、発熱体全体を0.5〜
2mm程度の厚さに形成することができる結果、超薄型
で、且つ均一な厚みを有し、柔軟で、皮膚ストレスも少
なく、人体などの不特定の湾曲部や凹凸部へのなじみ性
が良好であり、人体などの体表面の伸縮に追従し易く、
しかも使用中に発熱組成物の片寄りが無く、着用時の使
用感が良好なのである。
【0207】実施例2 図2の断面模式図に示す本発明の他の実施例に係る発熱
体は、袋11の通気性フィルム15が内外2層の不織布
15a・15cの間に通気性を有する合成樹脂フィルム
15bをサンドイッチした3層の積層フィルムで構成さ
れ、基材フィルム16が合成樹脂フィルムで構成されて
いる以外は、上記実施例1と同様であるので、その詳細
な説明は重複を避けるため、省略する。
【0208】実施例3 図3の断面模式図に示す本発明の発熱体は以下の方法で
得たものである。即ち、実施例1において、基材フィル
ム6の露出面に、外皮に粘着できる皮膚貼着層7を形成
した以外は、実施例1と同様にして製造したものであ
る。
【0209】この場合、上記皮膚貼着層7は後述する方
法で得た厚さが100μmの粘着性を有する層である。
【0210】即ち、まずスチレン−イソプレン−スチレ
ンブロック共重合体35重量部、水素添加石油樹脂2
7.5重量部、テルペン系樹脂6.5重量部、パラフィ
ン系オイル18.5重量部、アロマ系オイル6.5重量
部、酸化チタン3.5重量部、亜鉛華2重量部及びトリ
スノニルフェニル−フォスファイト0.5重量部からな
る均一な溶融混合物を、厚さが100μmのフィルムと
なるように、T字型口金(Tダイ)から溶融押し出しに
よって得たものである。
【0211】実施例4 以下の方法で、本発明の貼付剤を得た。即ち、実施例3
において、皮膚貼着層7上に、塩酸リドカインゼリーを
塗工して、塩酸リドカイン含有貼着層を形成した。この
場合、塩酸リドカイン含有貼着層全体中の塩酸リドカイ
ン含有量は1.5重量%になるように調整したものであ
る。
【0212】実施例5 図4の断面模式図に示す本発明の他の実施例に係る貼付
剤は、発熱体の周囲部に実施例3で用いたものと同様の
粘着剤で皮膚貼着層7を形成すると共に、その内部に塩
酸リドカインゼリー(塩酸リドカイン含有量2重量%)
層8を形成したものである。
【0213】比較例1 市販されている発熱体(130mm×95mmの長方
形)の片面に、実施例3と同様の皮膚貼着層(厚さ10
0μm)を形成したものを用いた。この発熱体の全厚さ
は約3mmであった。
【0214】比較例2 比較例1において、皮膚貼着層上に、実施例4と同様
に、塩酸リドカインゼリーを塗工して、塩酸リドカイン
含有貼着層を形成した。この場合、塩酸リドカイン含有
貼着層全体中の塩酸リドカイン含有量は1.5重量%に
なるように調整したものである。
【0215】上記の実施例4・5及び比較例1・2の各
貼付剤を用い、下肢痛を訴えるパネラー(男性10人、
女性5人 年令55〜65才)に適用し、粘着性、使用
感、人体皮膚の凹凸面への追従性、下肢痛の自覚症状及
び低温火傷について試験を行った。この場合、下肢痛の
箇所に1枚貼着し、これを毎日張り替えつつ1週間続け
た。
【0216】その結果、粘着性は各実施例及び各比較例
共に良好であった。又、実施例4・5のものは全員が超
薄型で、且つ均一な厚みを有し、柔軟で、皮膚ストレス
や突っ張り感が殆ど無く、人体皮膚の凹凸面に対する追
従性が良好で使用感が良好であると主張した。
【0217】これに対し、比較例1のものは15名中1
名が使用中に角部に剥離が生じると主張し、又、15名
中4名が皮膚ストレスや突っ張り感が有り、人体皮膚の
凹凸面に対する追従性が悪く、使用感が悪いと主張し、
比較例2のものは15名中3名が使用中に角部に剥離が
生じると主張し、又、15名中2名が皮膚ストレスや突
っ張り感が有り、人体皮膚の凹凸面に対する追従性が悪
く、使用感が悪いと主張した。
【0218】更に、薬理効果において、実施例4と比較
例2を比較したところ、実施例4のものが、比較例2の
ものと比較して、顕著な薬理効果が認められた。
【0219】この理由は明確ではないが、実施例4のも
のは、比較例2と比較すると、超薄型で柔軟であり、し
かも皮膚の凹凸面に対する追従性が良好で、皮膚との密
着性が良好でる結果、塩酸リドカインの経皮吸収性が良
好になったものと解される。
【0220】ところで、実施例3を背部に貼着し、この
皮膚(背部)側に固定した5本の熱電対を用いて当該背
部の温度変化を理化工業株式会社のSBRI87−35
CAにて記録したところ、図5に示すように、室温21
〜23℃で38〜39.7℃の発熱温度を持続すること
が認められた。
【0221】又、実施例3と比較例1のものを背部(パ
ネラー 健康な成人男性15名 年令25〜35才)に
1枚貼着し、これを毎日張り替えつつ1週間続けた。こ
の張り替えの際、実施例3及び比較例1の貼付剤の剥離
箇所を肉眼で観察した所、実施例3の場合には低温火傷
は全く認められなかったが、比較例1のものは15名中
2名の人に低温火傷が認められた。
【0222】この理由は明確ではないが、実施例3のも
のは、発熱体全体の厚みが薄く、発熱組成物内の畜熱に
よる過熱も極めて少ないため低温やけどが生じないが、
比較例1のものは発熱体全体の厚みが厚く、従って、発
熱組成物内で畜熱による過熱が生じた結果、発熱体の温
度のバラツキが大となって低温やけどを生じたものと解
される。
【0223】又、発熱反応層と外皮との間に水分を含ん
だ反応助剤層を形成しているので、この反応助剤層が熱
の緩衝剤として作用したものと解される。
【0224】ところで、実施例3のものは、超薄型で、
表裏両側のフィルムによって発熱組成物が挟持される結
果、使用中に、包材内で発熱組成物が片寄ったり、又、
発熱終了間際に片寄りが生じることがなかったが、比較
例1のものは、使用中や発熱終了間際に、発熱組成物の
片寄りが認められた。
【0225】以上の実験から、本発明の貼付剤は、安全
性が高いので、冬期において、単に、人体に温熱を供給
して快適に過ごすことができるだけでなく、局所のこ
り、疼痛及び冷え等を伴う症状等、温熱による治療効果
を充分に期待できるのである。
【0226】更に、発熱反応層及び反応助剤層の層厚を
簡単に均一に形成できると共に、各成分を均一に分散さ
せることができるので、品質に対する信頼性の高い製品
を得ることができる。
【0227】本発明の貼付剤は、超薄型で柔軟であるか
ら、発熱体を外皮や衣類に張り付けて使用できる結果、
取扱性が至極良好になる。
【0228】なお、この実施例では、上記貼付剤に更に
剥離紙が積層され、気密性を有する外袋内に封入してか
ら製品として取り扱われる。
【0229】施用に際しては外袋を被って貼付材を取出
し、更に、剥離紙を剥離して貼付剤を体表面あるいは下
着、靴下などの着衣に貼付けた。
【0230】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の発熱体
は、発熱組成物が発熱物質を必須成分とする発熱反応層
と、その他の成分を含む単一層又は複数層の反応助剤層
とからなるので、発熱反応層が袋に封入される前に、発
熱組成物の全成分が混合されることなく、従って、大気
中で取り扱っても発熱したり、凝固したりすることがな
い。
【0231】従って、製造時の発熱組成物の発熱反応や
凝固に伴う種々の弊害を解消できるうえ、製造工程にお
いて、発熱ロスが生じたり、発熱による品質低下が生じ
たり、凝固による製造中断が生じたりする恐れがなくな
る上、製造装置内にそれぞれの組成物を長期間保管する
ことができる結果、製造中断前の清掃、洗浄などの3K
の作業が不要となる。
【0232】また、任意の時点で製造を中断しても、仕
掛原料を製造装置から排除する必要がないので、製造装
置内の原料を処理し終わるまで休憩時間や終業後に作業
を延長する必要がなくなり、就労時間を正確に守ること
ができるようになる。
【0233】更に、製造装置内の原料を廃棄する必要が
ないので、原料の歩留りが高められる上、高価な廃棄物
処理費用が不要になり、大幅なコストダウンを図ること
ができる。
【0234】更に、発熱反応層及び反応助剤層の層厚を
簡単に均一に形成できると共に、各成分を均一に分散さ
せることができるので、品質に対する信頼性の高い製品
を得ることができると共に、高速で処理して多量の製品
を短時間で製造できるのである。
【0235】その上、発熱組成物を薄層化することがで
きるので、発熱体全体として例えば0.5〜2mm程度
に薄膜化することができる結果、柔軟性に富み、皮膚ス
トレスも少なく、人体などの複雑な凹凸がある体表面に
なじみ易いのであり、人体の体表面の伸縮に追従し易
く、しかも使用中に発熱組成物の片寄りが無く、着用時
の使用感が良好である。
【0236】又、このように発熱体全体の厚みを一定
に、且つ薄型化できるので、発熱時間の管理も容易にな
り、しかも発熱組成物内の畜熱による過熱も極めて少な
く低温やけども極度に生じ難いうえ、一層発熱体の温度
のバラツキが小さくなり、品質の安定化を図ることが出
来る上、信頼性が著しく向上するのである。
【0237】特に、発熱体全体を0.5〜2mm程度と
超薄型に形成されているので、包材における表裏両フィ
ルム・シートによって発熱組成物が挟持される結果、使
用中や輸送中に、当該包材内で発熱組成物が片寄った
り、又は発熱終了間際に起こる片寄り、更に周囲の環境
温度により影響されて発熱温度が高温になると起こる片
寄り等、発熱組成物の片寄りが防止できるため使用終了
まで身体にフィットし均一な温度分布が可能である。
【0238】更に、発熱反応層及び助剤層の層厚を簡単
に均一に形成できると共に、各成分を均一に分散させる
ことができるので、品質に対する信頼性の高い製品を得
ることができると共に、高速で処理して多量の製品を短
時間で製造できるのである。
【0239】本発明の貼付剤は、発熱体として本発明の
発熱体を用いるので、上述の作用に加えて、発熱体を外
皮や衣類に張り付けて使用できる結果、取扱性が至極良
好になる。
【0240】又、この場合においては、(皮膚)貼着層
内或いは発熱体と(皮膚)貼着層の間に磁気体及び/又
は遠赤外線放射体を担持させて温熱効果や磁気治療効果
を向上ないし発現させたり、皮膚貼着層に経皮吸収性の
薬物を含有させたり、又は皮膚貼着層に経皮吸収性の薬
物含有層を独立して設けることによって全身或いは局所
の薬理効果を発現できるのである。
【0241】特に、直接皮膚に貼る場合、発熱反応層及
び/又は反応助剤層の厚みを制御することによって、皮
膚温プラス何度という設計が容易であり、この結果、低
温やけどが一層防止されるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係る発熱体の断面
模式図である。
【図2】図2は、本発明の他の実施例に係る発熱体の断
面模式図である。
【図3】図3は、本発明の又他の実施例に係る発熱体の
断面模式図である。
【図4】図4は、本発明の一実施例に係る貼付剤の断面
模式図である。
【図5】図5は、本発明の一実施例に係る貼付材の発熱
温度特性図である。
【符号の説明】
1 袋 2 発熱組成物 3 発熱反応層 4 反応助剤層 5 通気性フィルム 5a ポリアミド製多孔質補強用基材フィルム 5b 通気性基材フィルム 6 基材フィルム 6a リーヨン・ポリエステル混合不織布 6b ポリエチレン製フィルム 6c リーヨン・ポリエステル混合不織布 7 皮膚貼着層 8 塩酸リドカインゼリー層

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも片面が通気性を有するフィル
    ム或いはシート製の偏平な袋内に発熱組成物を封入した
    発熱体において、 上記発熱組成物が発熱物質を必須成分とする発熱反応層
    と、その他の成分を含む単一層又は複数層の反応助剤層
    を積層したものであることを特徴とする発熱体。
  2. 【請求項2】 発熱反応層が発熱物質のみからなる請求
    項1に記載の発熱体。
  3. 【請求項3】 発熱物質が金属粉である請求項1又は2
    に記載の発熱体。
  4. 【請求項4】 発熱反応層が粉体層であり、単一層の反
    応助剤層が液体又は粘液体である請求項1ないし3のい
    ずれか1項に記載の発熱体。
  5. 【請求項5】 発熱反応層が粉体層であり、複数の反応
    助剤層のうち少なくとも1層の反応助剤層が液体である
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載の発熱体。
  6. 【請求項6】 粉体層が単層又は複数層からなる請求項
    4又は5に記載の発熱体。
  7. 【請求項7】 液体が水又は金属の塩化物の水溶液であ
    る請求項4ないし6のいずれか1項に記載の発熱体。
  8. 【請求項8】 発熱反応層が粉体層であり、単一層の反
    応助剤層が粘液体である請求項1ないし3のいずれか1
    項に記載の発熱体。
  9. 【請求項9】 発熱反応層が粉体層であり、複数の反応
    助剤層のうち少なくとも1層の反応助剤層が粘液体であ
    る請求項1ないし3のいずれか1項に記載の発熱体。
  10. 【請求項10】 粉体層が単層又は複数層からなる請求
    項8又は9に記載の発熱体。
  11. 【請求項11】 粘液体が保水剤と水の混合物又は保水
    剤と金属の塩化物及び水の混合物である請求項8ないし
    10のいずれか1項に記載の発熱体。
  12. 【請求項12】 発熱反応層が金属粉のみからなる単一
    層からなり、反応助剤層が、カーボン粉末、保水剤、金
    属の塩化物及び水の混合物からなる粘液体又はカーボン
    粉末層と保水剤、金属の塩化物及び水の混合物からなる
    粘液体を積層したものである請求項1、2、3、8、
    9、10又は11に記載の発熱体。
  13. 【請求項13】 発熱反応層が、金属粉とカーボン粉末
    の混合物からなる単一層又は金属粉層とカーボン粉末層
    の二層からなり、反応助剤層が保水剤、金属の塩化物及
    び水の混合物からなる粘液体の層からなるものである請
    求項1、2、3、8、9、10又は11に記載の発熱
    体。
  14. 【請求項14】 発熱反応層が、金属粉と保水剤の混合
    物からなる単一層又は金属粉層と金属の塩化物の層の二
    層からなり、反応助剤層が、カーボン粉末、金属の塩化
    物及び水の混合物からなる粘液体の層或いはカーボン粉
    末層に、保水剤及び水の混合物からなる粘液体を積層し
    た二層からなるものである請求項1、2、3、8、9、
    10又は11に記載の発熱体。
  15. 【請求項15】 発熱反応層が、金属粉と保水剤の一部
    の混合物からなる単一層又は金属粉層と保水剤の一部か
    らなる層の二層からなり、反応助剤層が、カーボン粉
    末、保水剤の残部、金属の塩化物及び水の混合物からな
    る粘液体の層からなるものである請求項1、2、3、
    4、8、9、10、11又は12に記載の発熱体。
  16. 【請求項16】 発熱反応層が、金属粉、カーボン粉末
    及び保水剤の混合物からなる単一層又は金属粉層、カー
    ボン粉末層及び保水剤層の三層からなるものであり、反
    応助剤層が金属の塩化物と水からなる液体である請求項
    1、2、3、4、5、6又は7に記載の発熱体。
  17. 【請求項17】 発熱反応層が通気性を有するフィルム
    或いはシート側に形成されている請求項1ないし16の
    いずれか1項に記載の発熱体。
  18. 【請求項18】 袋内における粘液体の層の積層側に
    紙、織布、不織布又は通気性を有する発泡シートが積層
    されている請求項1ないし17のいずれか1項に記載の
    発熱体。
  19. 【請求項19】 紙、織布、不織布又は通気性を有する
    発泡シートが熱融着性を有するものである請求項18に
    記載の発熱体。
  20. 【請求項20】 粘液体の層の積層側に、保水剤を散布
    或いは積層したフィルム又はシートが用いられている請
    求項1ないし19のいずれか1項に記載の発熱体。
  21. 【請求項21】 請求項1ないし20のいずれか1項に
    記載の発熱反応層と、請求項1ないし20のいずれか1
    項に記載の反応助剤層を2層以上積層してなる発熱体。
  22. 【請求項22】 発熱反応層と反応助剤層が交互に積層
    されている請求項21に記載の発熱体。
  23. 【請求項23】 反応助剤層、発熱反応層、発熱反応層
    及び反応助剤層の順に積層されている請求項21に記載
    の発熱体。
  24. 【請求項24】 反応助剤層上に発熱反応層が部分的に
    形成されている請求項1ないし23のいずれか1項に記
    載の発熱体。
  25. 【請求項25】 請求項1ないし24のいずれか1項に
    記載の発熱体の片面に貼着層が形成されている発熱体。
  26. 【請求項26】 請求項1ないし24のいずれか1項に
    記載の発熱体の片面に皮膚貼着層が形成されている貼付
    剤。
  27. 【請求項27】 皮膚貼着層が湿布層又は粘着剤層であ
    る請求項26に記載の貼付剤。
  28. 【請求項28】 皮膚貼着層に経皮吸収性の薬物が含有
    されている請求項26又は27に記載の貼付剤。
  29. 【請求項29】 皮膚貼着層には経皮吸収性の薬物含有
    層が独立して形成されている請求項27又は28に記載
    の貼付剤。
  30. 【請求項30】 皮膚貼着層の中央部或いは皮膚貼着層
    の全体にわたって部分的に経皮吸収性の薬物含有層が独
    立して形成されている請求項29に記載の貼付剤。
  31. 【請求項31】 皮膚貼着層に吸水性ポリマーを含有さ
    せている請求項26ないし30のいずれか1項に記載の
    貼付剤。
  32. 【請求項32】 発熱反応層、反応助剤層又は皮膚貼着
    層の少なくとも1層以上に磁気体及び/又は遠赤外線放
    射体を含有させている請求項1ないし31のいずれか1
    項に記載の貼付剤。
  33. 【請求項33】 反応助剤層上に発熱反応層が部分的に
    形成されている請求項26ないし32のいずれか1項に
    記載の貼付剤。
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