JPH08180883A - 固体高分子電解質型燃料電池 - Google Patents

固体高分子電解質型燃料電池

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JPH08180883A
JPH08180883A JP6321138A JP32113894A JPH08180883A JP H08180883 A JPH08180883 A JP H08180883A JP 6321138 A JP6321138 A JP 6321138A JP 32113894 A JP32113894 A JP 32113894A JP H08180883 A JPH08180883 A JP H08180883A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】小形化された固体高分子電解質型燃料電池を提
供する。 【構成】固体高分子電解質型燃料電池1Bは、従来例に
対して固体高分子電解質膜51を用いる燃料電池セル
5、ステンレス鋼等の薄板材製で,中央部領域41に波
形溝411が形成されたセパレータ4、薄板状の弾性材
で製作された燃料ガス用のシール体31,酸化剤ガス用
のシール体32、を用いた単位燃料電池3と、集電板1
2、電気絶縁板13、加圧板14,15、薄板状の弾性
材で製作された冷却用流体用のシール体11とを用いて
いる。集電板12,電気絶縁板13、加圧板14,15
は、従来例に対して、燃料ガス,酸化剤ガス,冷却用流
体の通流用の諸貫通穴のそれぞれが、単電池3が備えて
いる、供給側または排出側の、燃料ガス通流用の貫通
穴,酸化剤ガス通流用の貫通穴,および,冷却用流体通
流用の貫通穴のそれぞれと、対向する部位に形成されて
いることのみが相異している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、小形化されるように
改良された固体高分子電解質型燃料電池の構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は水素と酸素とを利用して直流
電力を発生する一種の発電装置であり、すでによく知ら
れているとおり、他のエネルギー機関と比較して、電気
エネルギーへの変換効率が高く,しかも,炭酸ガスや窒
素酸化物等の大気汚染物質の排出量が少ないことから、
いわゆるクリーン・エネルギー源として期待されてい
る。この燃料電池としては、使用される電解質の種類に
より、固体高分子電解質型,りん酸型,溶融炭酸塩型,
固体酸化物型などの各種の燃料電池が知られている。
【0003】近年、内燃機関と比較して、燃料電池は、
排気ガスによる大気汚染度が低いこと、運転時の発生音
が小さいこと等の大きな特徴を持つことから、燃料電池
を自動車等の車両の駆動に用いる駆動用電動機用の車載
電源として利用することが考えられるようになってきて
いる。燃料電池を車載電源として利用する際には、電源
システムが可能な限り小形であることが望ましく、この
ような観点から、各種の燃料電池の内でも固体高分子電
解質型燃料電池が注目されるようになってきている。
【0004】固体高分子電解質型燃料電池は、分子中に
プロトン(水素イオン)交換基を有する高分子樹脂膜を
飽和に含水させると、低い抵抗率を示してプロトン導電
性電解質として機能することを利用した燃料電池であ
る。この分子中にプロトン交換基を有する高分子樹脂膜
(以降、固体高分子電解質膜または単にPE膜と略称す
ることがある。)としては、パ−フルオロスルホン酸樹
脂膜(例えば、米国のデュポン社製、商品名ナフィオン
膜)を代表とするフッ素系イオン交換樹脂膜が現時点で
は著名であるが、この他に、炭化水素系イオン交換樹脂
膜、複合膜等が用いられている。これ等の固体高分子電
解質膜(PE膜)は、飽和に含水されることにより、常
温で20〔Ω・cm〕以下の抵抗率を示し、いずれも、
プロトン導電性電解質として機能する膜である。
【0005】まず、従来例の固体高分子電解質型燃料電
池が備える単位燃料電池を、図28〜図30を用いて説
明する。ここで、図28は、従来例の固体高分子電解質
型燃料電池が備える単位燃料電池を展開した状態で模式
的に示した要部の側面断面図であり、図29は、図28
に示した単位燃料電池を展開した状態で模式的に示した
斜視図であり、図30は、単位燃料電池が有するセパレ
ータを図28におけるP矢方向から見た図である。
【0006】図28〜図30において、6は、燃料電池
セル7と、その両主面のそれぞれに対向させて配置され
たセパレータ61,62とで構成された単位燃料電池
(以降、単電池と略称することがある。)である。燃料
電池セル7は、シート状の固体高分子電解質膜7Cと、
シート状の燃料電極膜(アノード極でもある。)7A
と、酸化剤電極膜(カソード極でもある。)7Bとで構
成され、直流電力を発生する。固体高分子電解質膜7C
には、前記のPE膜が用いられている。このPE膜7C
は、0.1〔mm〕程度の厚さ寸法と、電極膜7A,7
Bの面方向の外形寸法よりも大きい面方向の外形寸法と
を持つものであり、従って、電極膜7A,7Bの周辺部
には、PE膜7Cの端部との間にPE膜7Cの露出面が
存在することになる。
【0007】燃料電極膜7Aは、PE膜7Cの一方の主
面に密接されて積層されて、燃料ガス(例えば、水素あ
るいは水素を高濃度に含んだガスである。)の供給を受
ける電極膜である。また,酸化剤電極膜7Bは、PE膜
7Cの他方の主面に密接されて積層されて、酸化剤ガス
(例えば、空気である。)の供給を受ける電極膜であ
る。燃料電極膜7Aの外側面が,燃料電池セル7の一方
の側面7aであり、酸化剤電極膜7Bの外側面が,燃料
電池セル7の他方の側面7bである。燃料電極膜7Aお
よび酸化剤電極膜7Bは共に、触媒活物質を含む触媒層
と電極基材とを備えて構成されており、前記の触媒層側
でPE膜7Cの両主面にホットプレスにより密着させる
のが一般である。電極基材は、触媒層を支持すると共に
反応ガス(以降、燃料ガスと酸化剤ガスを総称してこの
ように言うことが有る。)を供給および排出すると共
に,集電体としての機能を有する多孔質のシート(使用
材料としては、例えば、カーボンペーパーが用いられ
る。)である。触媒層は、多くの場合に、微小な粒子状
の白金触媒とはっ水性を有するフッ素樹脂から形成され
ており、しかも層内に多数の細孔が形成されるようにす
ることで、反応ガスに対して広い面積で接触が可能であ
るように配慮されているものである。
【0008】燃料電極膜7A,酸化剤電極膜7Bに反応
ガスが供給されると、それぞれの電極膜7A,7Bに備
えられた触媒層と、PE膜7Cとの界面に、気相(燃料
ガスまたは酸化剤ガス)・液相(固体高分子電解質)・
固相(燃料電極膜,酸化剤電極膜が持つ触媒)の三相界
面が形成され、電気化学反応を生じさせることで直流電
力を発生させている。なお、触媒層は多くの場合に、微
小な粒子状の白金触媒とはっ水性を有するフッ素樹脂と
から形成されており、しかも層内に多数の細孔が形成さ
れるようにすることで、反応ガスの三相界面までの効率
的な拡散を維持するすると共に、十分広い面積の三相界
面が形成されるように構成されている。
【0009】この三相界面では、次記する電気化学反応
が生じる。まず、燃料電極膜7A側では(1)式による
反応が起こる。
【0010】
【化1】 H2 →2H+ +2e- ………………(1) また、酸化剤電極膜7B側では(2)式による反応が起
こる。
【0011】
【化2】 (1/2)O2 +2H+ +2e- 2 O ……(2) すなわち、この反応の結果、燃料電極膜7Aで生成され
たH+ イオン(プロトン)は、PE膜7C中を酸化剤電
極膜7Bに向かって移動し、また、電子(e-)は、固
体高分子電解質型燃料電池の図示しない負荷を通って酸
化剤電極膜7Bに移動する。一方、酸化剤電極膜7Bで
は、酸化剤ガス中に含有される酸素と、PE膜7C中を
燃料電極膜7Aから移動してきたH+ イオンと、負荷装
置9を通って移動してきた電子とが反応し、H2 O(水
蒸気)が生成される。かくして、固体高分子電解質型燃
料電池は、水素と酸素とを得て直流電力を発生し、そう
して、副生物としてH2 O(水蒸気)を生成している。
【0012】前記の機能を備える燃料電池セル7の厚さ
寸法は、多くの場合に1〔mm〕前後程度あるいはそれ
以下であり、燃料電池セル7においてPE膜7Cは、燃
料ガスと酸化剤ガスとの混合を防止するための、シール
用膜の役目も兼ねていることになる。ところで、PE膜
7Cの露出面に形成されている貫通穴71は、セパレー
タ61に設けられている貫通穴615A,616A、お
よび、セパレータ62に設けられている貫通穴625
A,626Aに対向させて形成されており、反応ガスの
通流路の一部をなす穴である。同じくPE膜7Cの露出
面に形成されている貫通穴72は、セパレータ61に設
けられている貫通穴613B,614B、および、セパ
レータ62に設けられている貫通穴623B,624B
に対向させて形成されており、後記する冷却用流体99
の通流路の一部をなす穴である。
【0013】また、セパレータ61とセパレータ62
は、燃料電池セル7に反応ガスを供給すると共に、燃料
電池セル7で発生された直流電力の燃料電池セル7から
の取り出し、および、直流電力の発生に関連して燃料電
池セル7で発生した熱を燃料電池セル7から除去する役
目を担うものである。セパレータ61は、その側面61
aを燃料電池セル7の側面7aに密接させて、また、セ
パレータ62は、その側面62aを燃料電池セル7の側
面7bに密接させて、それぞれ燃料電池セル7を挟むよ
うにして配設されている。セパレータ61,62は共
に、ガスを透過せず,かつ、良好な熱伝導性と良好な電
気伝導性を備え、しかも、生成水を汚損させることの無
い材料(例えば炭素系の材料が使用されている。)を用
いて製作されている。
【0014】セパレータ61,62には、燃料電池セル
7に反応ガスを供給する手段として、それぞれガス通流
用の溝が備えられている。すなわち、セパレータ61
は、燃料電池セル7の側面7aに接する側面61a側
に、燃料ガスを通流させると共に,未消費の水素を含む
燃料ガスを排出するための間隔を設けて複数個設けられ
た凹状の溝(ガス通流用の溝)611Aと、この溝61
1A間に介在する凸状の隔壁612Aとが、互いに交互
に形成されている。セパレータ62は、燃料電池セル7
の側面7aに接する側面62a側に、酸化剤ガスを通流
させると共に,未消費の酸素を含む酸化剤ガスを排出す
るための間隔を設けて複数個設けられた凹状の溝(ガス
通流用の溝)621Aと、この溝621A間に介在する
凸状の隔壁622Aとが、互いに交互に形成されてい
る。なお、凸状の隔壁612A,622Aの頂部は、そ
れぞれ、セパレータ61,62のそれぞれの側面61
a,62aと同一面になるように形成されている。
【0015】セパレータ62のそれぞれの溝621Aの
両端部は、これ等の溝621Aが互いに並列になって溝
624A,624Aに連通されている。この溝624
A,624Aの端部には、側面62aとは反対側となる
側面62b側に開口する1対の貫通穴625A,625
Aが形成されている。また、セパレータ62には、側面
62aと側面62bとを結ぶ1対の貫通穴626A,6
26Aが、図30中に示すように、1対の貫通穴625
A,625Aとは互いにたすき掛けの位置関係となる部
位に形成されている。溝621A、溝624A、貫通穴
625Aは、セパレータ62における酸化剤ガスを通流
させるためのガス通流路を構成している。
【0016】また、セパレータ61にも、貫通穴615
A,615Aと貫通穴616A,616Aが形成されて
いる。すなわち、セパレータ61のそれぞれの溝611
Aの両端部は、これ等の溝611Aが互いに並列になっ
て,セパレータ62の場合の溝624A,624Aと同
様形状の溝に連通されている。貫通穴615A,615
Aは、この溝(624Aと同様形状の溝である。)の端
部から、側面61aとは反対側となる側面61b側に開
口されている。貫通穴616A,616Aは、側面61
aと側面61bとを結んで、セパレータ62における貫
通穴625Aと貫通穴626Aと同様の位置関係で、図
29中に示すように,1対の貫通穴615A,615A
とは互いにたすき掛けの位置関係となる部位に形成され
ている。溝611A、前記の溝(624Aと同様形状の
溝である。)、貫通穴615Aは、セパレータ61にお
ける燃料ガスを通流させるためのガス通流路を構成して
いる。
【0017】さらに、73は、前記したガス通流路中を
通流する反応ガスが、ガス通流路外に漏れ出るのを防止
する役目を負う弾性材製のガスシール体(例えば、Oリ
ングである。)である。ガスシール体73は、それぞれ
のセパレータ61,62の溝611A,624Aと同様
形状の溝、および、溝621A,624Aが形成された
部位の周縁部に形成された凹形状の溝619,629中
に収納されて配置されている。なお、図示するのは省略
したが、セパレータ61が持つ貫通穴615A,616
Aの側面61bへのそれぞれの開口部と、616Aの側
面61aへのそれぞれの開口部を取り巻いて、また、セ
パレータ62が持つ貫通穴625A,626Aの側面6
2bへのそれぞれの開口部と、626Aの側面62aへ
のそれぞれの開口部を取り巻いて、反応ガスがこの部位
からガス通流路外に漏れ出るのを防止する役目を負う弾
性材製のガスシール体(例えば、Oリングである。)を
収納するための凹形状の溝が形成されている。
【0018】セパレータ61,62には、燃料電池セル
7で発生した熱を燃料電池セル7から除去するための冷
却部として、冷却用流体99を通流させる溝が備えられ
ている。すなわち、セパレータ62は、その側面62b
に冷却用流体99を通流させる凹状の溝(冷却用流体通
流用の溝)621Bが2個形成されている。それぞれの
溝621Bの両端部には、側面62bに開口する1対の
貫通穴623B,624Bが形成されている。溝621
B,貫通穴623B,624Bは、セパレータ62にお
ける冷却用流体を通流させる冷却部を構成している。ま
た、セパレータ61にも、セパレータ62と同様に、そ
の側面61bに、冷却用流体99を通流させる凹状の溝
(冷却用流体通流用の溝)611Bが2個形成されてい
る。それぞれの溝611Bの両端部には、側面61bに
開口する1対の貫通穴613B,614Bが形成されて
いる。溝611B,貫通穴613B,614Bは、セパ
レータ61における冷却用流体を通流させる冷却部を構
成している。
【0019】セパレータ61の側面61b,セパレータ
62の側面62bには、溝611B,621Bを取り巻
いて、凹形状の溝618B,628Bがそれぞれ形成さ
れている。これ等の凹形状の溝は、冷却用流体99が漏
れ出るのを防止するための、弾性材製のシール体(例え
ば、Oリングである。)を収納するためのものである。
なお、図示するのは省略したが、セパレータ61が持つ
貫通穴613B,614Bの側面61aへのそれぞれの
開口部を取り巻いて、また、セパレータ62が持つ貫通
穴623B,624Bの側面62aへのそれぞれの開口
部を取り巻いて、冷却用流体99がこの部位から冷却部
外に漏れ出るのを防止する役目を負う弾性材製のシール
体(例えば、Oリングである。)を収納するための凹形
状の溝が形成されている。
【0020】1個の燃料電池セル7が発生する電圧は、
1〔V〕程度以下と低い値であるので、前記した構成を
持つ単電池6の複数個(数十個から数百個であることが
多い。)を、燃料電池セル7の発生電圧が互いに直列接
続されるように積層した単位燃料電池の積層体として構
成し、電圧を高めて実用に供されるのが一般である。図
31は、従来例の固体高分子電解質型燃料電池を模式的
に示した要部の構成図で,(a)はその側面図であり、
(b)はその上面図である。図32は、図31中に示し
た固体高分子電解質型燃料電池に与える冷却用流体の通
流路を説明する説明図である。図31,図32中には、
図28〜図30で付した符号については、代表的な符号
のみを記した。
【0021】図31,図32において、9は、複数(図
31では、単電池6の個数が8個である場合を例示し
た。)の単電池6を積層して構成された、単電池6の積
層体を主体とした固体高分子電解質型燃料電池(以降、
スタックと略称することがある。)である。スタック9
は、単電池6の積層体の両端部に、単電池6で発生した
直流電力をスタック9から取り出すための,銅材等の導
電材製の集電板91,91と、単電池6、集電板91を
構造体から電気的に絶縁するための電気絶縁材製の電気
絶縁板92,92と、両電気絶縁板92の両外側面に配
設される鉄材等の金属製の加圧板93,94とを順次積
層し、加圧板93,94にその両外側面側から複数の締
付けボルト95により適度の加圧力を与えるようにして
構成されている。互いに隣接する単電池6において、セ
パレータ61に形成された貫通穴615Aとセパレータ
62に形成された貫通穴626Aとは、また、セパレー
タ61に形成された貫通穴616Aと、セパレータ62
に形成された貫通穴625Aとは、互いにその開口部位
を合致させて形成されている。また、集電板91,電気
絶縁板92,加圧板93の、セパレータ61が備えてい
る貫通穴615A,616Aと対向する部位には、それ
ぞれ図示しない貫通穴が形成されている。また、集電板
91,電気絶縁板92,加圧板94の、セパレータ62
が備えている貫通穴625A,626Aと対向する部位
にも、それぞれ図示しない貫通穴が形成されている。こ
れ等により、複数の単電池6を積層する際に、全部の単
電池6がそれぞれに持つ燃料ガス用のガス通流路および
酸化剤ガス用のガス通流路は、それぞれが互いに連通し
たガス通流路を形成している。
【0022】また、互いに隣接する単電池6において、
セパレータ61に形成された貫通穴613Bとセパレー
タ62に形成された貫通穴623Bと、および、セパレ
ータ61に形成された貫通穴614Bとセパレータ62
に形成された貫通穴624Bとは、互いにその開口部位
を合致させて形成されている。また、集電板91,電気
絶縁板92,加圧板93の、セパレータ61が備えてい
る貫通穴613Bと対向する部位には、それぞれ、貫通
穴613Bと同形の図示しない貫通穴が形成されてい
る。そうして、加圧板93のスタック9の外側面となる
側面には、それぞれの貫通穴に対向させて、冷却用流体
用の配管接続体98が装着されている。また、電気絶縁
板92の両側面の貫通穴の開口部、および、加圧板93
の配管接続体98が装着される側面の,貫通穴の開口部
のそれぞれには、貫通穴を取り巻いて、凹形状の溝が形
成されている。それぞれの溝には、冷却用流体99がこ
れ等の部位から冷却部外に漏れ出るのを防止する役目を
負う図示しない弾性材製のシール体(例えば、Oリング
である。)が装着される。なお、セパレータ61に形成
されているそれぞれの溝618Bにも、図示しないシー
ル体が装着されている。
【0023】さらに、集電板91,電気絶縁板92,加
圧板94の、セパレータ62が備えている貫通穴623
Bと対向する部位にも、集電板91,電気絶縁板92,
加圧板93の場合と同様に、図示しない貫通穴,溝が形
成されている。また、加圧板94のスタック9の外側面
となる側面には、それぞれの貫通穴に対向させて、冷却
用流体99用の配管接続体98が装着されている。それ
ぞれの溝には図示しないシール体が、また、セパレータ
62に形成されているそれぞれの溝628Bにも図示し
ないシール体が装着される。
【0024】かくして、これ等により、複数の単電池6
を積層する際に、単電池6等がそれぞれに持つ冷却用流
体99の通流路は、図32中に示したようにして互いに
連通されて構成されることになる。すなわち、冷却用流
体99は、配管接続体98等を介して集電板91に隣接
する単電池6が持つ、セパレータ61に形成された一方
の溝611Bにまず流入する。そうして、貫通穴613
B,623Bを介してそれぞれの単電池6が持つ一方の
溝611B,621B中を分流して流れ、貫通穴614
B,624B等を介して、加圧板94に装着された配管
接続体98からスタック9の外部にいったん流れ出る。
この流れ出た冷却用流体99は、配管97中を流れて、
加圧板94に装着され,貫通穴624Bに連接されてい
る配管接続体98から、再びスタック9に流れ込む。こ
の冷却用流体99は、集電板91に隣接する単電池6が
持つ、セパレータ62に形成された他方の溝621Bに
まず流入する。そうして、貫通穴614B,624Bを
介してそれぞれの単電池6が持つ他方の溝611B,6
21B中を分流して流れ、貫通穴613B,623B等
を介して、加圧板93に装着された配管接続体98から
スタック9の外部に排出される。
【0025】締付けボルト95は、加圧板93,94に
跨がって装着される六角ボルト等であり、それぞれの締
付けボルト95は、これ等と嵌め合わされる六角ナット
等と、安定した加圧力を与えるための皿ばね等と協同し
て、単電池6をその積層方向に加圧する。この締付けボ
ルト95が単電池6を加圧する加圧力は、燃料電池セル
7の見掛けの表面積あたりで、5〔kg/cm2〕内外程度で
あるのが一般である。
【0026】このように構成されたスタック9におい
て、燃料電池セル7に供給される反応ガスは、それぞれ
のセパレータ61,62に形成されたガス通流用の溝6
11A,621A中を、図31(a)中に矢印で示した
ごとく、その供給側を重力方向に対して上側に、その排
出側を重力方向に対して下側になるように配置されるの
が一般である。これは、燃料電池セル7においては、前
記したように、発電時の副生物として水蒸気が生成され
るが、この水蒸気のために、下流側の反応ガスほど多量
に水蒸気が含有されることとなり、この結果、排出端付
近の反応ガスでは過飽和に相当する水蒸気が凝結して液
体状態の水として存在することとなる可能性が有るため
である。反応ガスの供給側を重力方向に対して上側に,
反応ガスの排出側を重力方向に対して下側になるように
配置することで、凝結した水は、反応ガス通流用の溝6
11A,621A中を重力により自力で流下できるの
で、それぞれの単位燃料電池装置5からの凝結した水の
除去が容易になるのである。
【0027】しかも、反応ガスは、複数個有る単電池6
に関してはそれぞれ並列に供給されることになる。そう
して、燃料電池セル7に使用されているPE膜7Cは、
前述したとおりに飽和に含水させることにより良好なプ
ロトン導電性電解質として機能する膜であるので、反応
ガスは、適度の値の湿度状態に調整されてスタック9に
供給されている。
【0028】ところで、燃料電池セル7で行われる前記
の(1)式,(2)式で記述した電気化学反応は、発熱
反応である。従って、燃料電池セル7で(1)式,
(2)式による電気化学反応によって発電を行う際に
は、発生される直流電力値とほぼ同等値の熱が発生する
ことも避けられないものである。この損失による熱を除
去するためにスタック9に供給されるのが、例えば、市
水である冷却用流体99である。単電池6では、この冷
却用流体99が、セパレータ61,62に形成された溝
611B,621B中を前述したように通流すること
で、燃料電池セル7は、セパレータ61,62を介して
冷却される。燃料電池セル7は、これにより、50
〔℃〕から100〔℃〕程度の温度条件で運転されるの
が一般である。
【0029】なお、セパレータ61,62がそれぞれ備
える冷却用流体99を通流させる溝611B,621B
は、2個であるとして今まで説明してきたが、この溝6
11B,621Bの個数は、1個の単電池6で発生する
発電電力値に対応させて適切な個数に設定されるもので
あり、従って、3個以上の溝611B,621Bが備え
られたセパレータも知られている。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術によ
る固体高分子電解質型燃料電池(スタック)において
は、燃料電池セル7がセパレータを介して冷却用流体9
9により冷却され、スタックの運転にとって適温に保持
されることで、直流発電装置としての機能を十分に発揮
するのであるが、次記することが問題になっている。す
なわち、セパレータの構造は、反応ガス通流用の溝6
11A,621Aと、冷却用流体通流用の溝611B,
621Bとが、図28に示したごとく、中間層を間に挟
んでセパレータの厚さ方向に直列に形成されているの
で、セパレータの厚さ方向の寸法(図28中にT0 とし
て示した。)がどうしても厚いものとなっている。この
ために、スタックの長さが長大になるとか、複数のスタ
ックに分割して構成しなければならなくなり、結果とし
て、固体高分子電解質型燃料電池の小形化を制約するこ
とになっている。また、大容量,従って,大面積の燃
料電池セル7を用いるスタックにおいては、セパレータ
を炭素材を用いて製作したとすると、炭素材が機械的に
脆弱であるために、厚いセパレータを用いない限り、ス
タックを締付けボルト95によって加圧した際に、セパ
レータに亀裂が発生し反応ガスのリークが発生し易いこ
とになる。これを避けて、炭素材に替えて金属材によっ
て製造されたセパレータを用いることも試みられること
がある。しかし、固体高分子電解質型燃料電池では、電
気化学反応を用いて発電する際に、前記したごとく、酸
素電極側に水蒸気が副生物として必ず生成されるもので
ある。生成された水蒸気が含有されて過飽和状態となっ
た反応ガスからは、液状の水が生成されるので、反応ガ
スが通流する溝611A,621A、電極膜7A,電極
膜7Bには、液状水が存在することになる。(前記した
理由から、酸素電極側である溝621A、電極膜7Bの
場合が顕著である。) 金属材製のセパレータを構成する金属が、この液状水に
溶け込み、液状水をイオン化することにより、燃料電池
セル7の電気化学反応度を低下させたり、スタックの漏
れ電流を増大させることにより、長期間運転後のスタッ
クの発電性能を低下させる懸念を有することになる。従
って、金属製セパレータの採用は簡単には行うことがで
きないものであり、この点からも、固体高分子電解質型
燃料電池の小形化が制約されることになっていた。
【0031】この発明は、前述の従来技術の問題点に鑑
みなされたものであり、その目的は、小形化された固体
高分子電解質型燃料電池を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】この発明では前述の目的
は、 1)燃料ガスおよび酸化剤ガスの供給を受けて直流電力
を発生するものであって,シート状の固体高分子電解質
膜と,この固体高分子電解質膜の両主面のそれぞれに接
合されるシート状の燃料電極膜およびシート状の酸化剤
電極膜とを持つ燃料電池セル、燃料電池セルの両側面の
それぞれに対向させて配置されて,燃料電池セルに燃料
ガスまたは酸化剤ガスを供給するための互いに平行する
複数の凹状のガス通流用の溝が形成されている燃料ガス
用のセパレータおよび酸化剤ガス用のセパレータ、を有
する単位燃料電池を複数個備え、単位燃料電池が有する
燃料ガス用のセパレータおよび酸化剤ガス用のセパレー
タのそれぞれは、燃料電池セルに対向する側にそれぞれ
のガスを通流させるガス通流用の溝が形成されていると
共に,燃料電池セルに対向する側に対する反対側に燃料
電池セルで発生した熱を除去する冷却用流体を通流させ
る冷却部が形成されているものであり、これ等の単位燃
料電池は、単位燃料電池が,そのセパレータの冷却部側
を,互いに隣接する単位燃料電池が有するセパレータの
冷却部側に対向させて,隣接する単位燃料電池と互いに
積層された単位燃料電池の積層体をなしており、この単
位燃料電池の積層体の少なくとも両端末に位置するセパ
レータの外側面に当接された導電材製の集電板と、これ
等の集電板の,少なくとも単位燃料電池の積層体の両端
末部に位置する集電板の外側面に当接された電気絶縁材
製の電気絶縁板と、これ等の電気絶縁板の,少なくとも
単位燃料電池の積層体の両端末部に位置する電気絶縁板
の外側面に当接され,単位燃料電池の積層体,集電板,
電気絶縁板をこれ等の積層方向に加圧する加圧力を与え
る加圧板とを備える固体高分子電解質型燃料電池におい
て、少なくとも一方のセパレータは、冷却用流体を通流
させる冷却部を、ガス通流用の溝に対して平行する凹状
の冷却用流体通流用の溝として形成すると共に、この冷
却用流体通流用の溝を、互いに平行する複数の凹状のガ
ス通流用の溝の,互いに隣接するガス通流用の溝の間に
形成されている凸状の隔壁が形成されている部位に入り
込ませて設置されてなる構成とすること、または、 2)前記1項に記載の手段において、少なくとも一方の
セパレータは、冷却用流体通流用の溝を、隣接するガス
通流用の溝の間に形成されている凸状の隔壁の全ての部
位に入り込ませて設置されてなる構成とすること、また
は、 3)前記2項に記載の手段において、少なくとも一方の
セパレータは、冷却用流体通流用の溝の側壁とガス通流
用の溝の側壁との間の厚さ寸法を、全ての冷却用流体通
流用の溝およびガス通流用の溝においてほぼ同一寸法と
した構成とすること、または、 4)前記1項から3項までのいずれかに記載の手段にお
いて、少なくとも酸化剤ガス用のセパレータは、表面に
形成される不動態膜が大気によって容易に生成される性
質を備える金属材料を用いて製作されてなる構成とする
こと、または、 5)前記4項に記載の手段において、セパレータに用い
られる不動態膜が大気によって容易に生成される性質を
備える金属材料は、ステンレス鋼またはチタン合金であ
る構成とすること、または、 6)前記4項または5項に記載の手段において、不動態
膜が大気によって容易に生成される性質を備える金属材
料を用いて製作されてなるセパレータは、少なくとも、
燃料電池セルが持つ前記セパレータと対向する電極膜,
隣接する単位燃料電池が有する前記セパレータと対向し
合うセパレータおよび集電板のいずれかと接触し合う部
位に対して、この部位に存在する不動態膜を除去した
後、貴金属層が形成されてなる構成とすること、また
は、 7)前記3項と4項、前記3項から5項、および、前記
3項から6項までのいずれかに記載の手段であって、金
属材薄板製でほぼ矩形状の外形をなし、燃料電池セルが
持つ燃料電極膜および酸化剤電極膜と対向する部位であ
り,ガス通流用の溝と冷却用流体通流用の溝とが互いに
表裏となる関係で波形に形成されたほぼ矩形状の中央部
領域と、中央部領域のそれぞれのガスおよび冷却用流体
が流入または流出する一方の端部側に隣接され,平板状
でほぼ矩形状をなした一方のマニホールド領域と、中央
部領域のそれぞれのガスおよび冷却用流体が流入または
流出する他方の端部側に隣接され,平板状でほぼ矩形状
をなした他方のマニホールド領域と、中央部領域・一方
のマニホールド領域および他方のマニホールド領域の周
囲に形成され,一方および他方のマニホールド領域に隣
接されるそれぞれの部位に燃料ガス・酸化剤ガスおよび
冷却用流体を通流させる貫通穴が形成され,しかも,一
方および他方のマニホールド領域と連続した平面をなす
平板状の周辺部領域と、を持つ燃料ガス用のセパレータ
および酸化剤ガス用のセパレータと、燃料ガス用のセパ
レータとほぼ同一の外形で薄板状をなした弾性材製であ
って、燃料ガス用のセパレータの燃料電池セル側に配置
され、セパレータの中央部領域・一方のマニホールド領
域および他方のマニホールド領域に対向する部位に形成
された貫通穴領域と、貫通穴領域の周辺部分であって,
セパレータに形成されている燃料ガス・酸化剤ガスおよ
び冷却用流体を通流させる貫通穴に対向させて形成され
た貫通穴と,一方のマニホールド領域側の燃料ガス用の
貫通穴と貫通穴領域の一方のマニホールド領域に対向す
る部位との間を連通して形成された切欠溝と,他方のマ
ニホールド領域側の燃料ガス用の貫通穴と貫通穴領域の
他方のマニホールド領域に対向する部位との間を連通し
て形成された切欠溝とを持つ周辺部領域、とを有する燃
料ガス用のシール体と、酸化剤ガス用のセパレータとほ
ぼ同一の外形で薄板状をなした弾性材製であって、酸化
剤ガス用のセパレータの燃料電池セル側に配置され、セ
パレータの中央部領域・一方のマニホールド領域および
他方のマニホールド領域に対向する部位に形成された貫
通穴領域と、貫通穴領域の周辺部分であって,セパレー
タに形成されている燃料ガス・酸化剤ガスおよび冷却用
流体を通流させる貫通穴に対向させて形成された貫通穴
と,一方のマニホールド領域側の酸化剤ガス用の貫通穴
と貫通穴領域の一方のマニホールド領域に対向する部位
との間を連通して形成された切欠溝と,他方のマニホー
ルド領域側の酸化剤ガス用の貫通穴と貫通穴領域の他方
のマニホールド領域に対向する部位との間を連通して形
成された切欠溝とを持つ周辺部領域、とを有する酸化剤
ガス用のシール体と、を備えたほぼ矩形状の外形をなし
た単位燃料電池の複数個と、互いに隣接し合う単位燃料
電池の間に介挿され、セパレータとほぼ同一の外形で薄
板状をなした弾性材製であって、セパレータの中央部領
域・一方のマニホールド領域および他方のマニホールド
領域に対向する部位に形成された貫通穴領域と、貫通穴
領域の周辺部分であって,セパレータに形成されている
燃料ガス・酸化剤ガスおよび冷却用流体を通流させる貫
通穴に対向させて形成された貫通穴と,一方のマニホー
ルド領域側の冷却用流体用の貫通穴と貫通穴領域の一方
のマニホールド領域に対向する部位との間を連通して形
成された切欠溝と,他方のマニホールド領域側の冷却用
流体用の貫通穴と貫通穴領域の他方のマニホールド領域
に対向する部位との間を連通して形成された切欠溝とを
持つ周辺部領域、とを有する冷却用流体用のシール体
と、を備える固体高分子電解質型燃料電池において、セ
パレータの一方および他方のマニホールド領域のガスが
通流される側の側面に、セパレータの波形に形成された
冷却用流体通流用の溝およびガス通流用の溝の波形をな
している部分のガスが通流される側の最高突出高さ寸法
と,燃料電池セルが持つ燃料電極膜または酸化剤電極膜
の厚さ寸法との和と同等の厚さ寸法を有し、ガスを通流
させる複数の流路を有する保持体を、マニホールド領域
のガスが通流する方向に対して直角となる方向のほぼ全
幅にわたり備える構成とすること、または、 8)前記3項と4項、前記3項から5項、および、前記
3項から6項までのいずれかに記載の手段であって、金
属材薄板製でほぼ矩形状の外形をなし、燃料電池セルが
持つ燃料電極膜および酸化剤電極膜と対向する部位であ
り,ガス通流用の溝と冷却用流体通流用の溝とが互いに
表裏となる関係で波形に形成されたほぼ矩形状の中央部
領域と、中央部領域のそれぞれのガスおよび冷却用流体
が流入または流出する一方の端部側に隣接され,平板状
でほぼ矩形状をなした一方のマニホールド領域と、中央
部領域のそれぞれのガスおよび冷却用流体が流入または
流出する他方の端部側に隣接され,平板状でほぼ矩形状
をなした他方のマニホールド領域と、中央部領域・一方
のマニホールド領域および他方のマニホールド領域の周
囲に形成され,一方および他方のマニホールド領域に隣
接されるそれぞれの部位に燃料ガス・酸化剤ガスおよび
冷却用流体を通流させる貫通穴が形成され,しかも,一
方および他方のマニホールド領域と連続した平面をなす
平板状の周辺部領域と、を持つ燃料ガス用のセパレータ
および酸化剤ガス用のセパレータと、燃料ガス用のセパ
レータとほぼ同一の外形で薄板状をなした弾性材製であ
って、燃料ガス用のセパレータの燃料電池セル側に配置
され、セパレータの中央部領域・一方のマニホールド領
域および他方のマニホールド領域に対向する部位に形成
された貫通穴領域と、貫通穴領域の周辺部分であって,
セパレータに形成されている燃料ガス・酸化剤ガスおよ
び冷却用流体を通流させる貫通穴に対向させて形成され
た貫通穴と,一方のマニホールド領域側の燃料ガス用の
貫通穴と貫通穴領域の一方のマニホールド領域に対向す
る部位との間を連通して形成された切欠溝と,他方のマ
ニホールド領域側の燃料ガス用の貫通穴と貫通穴領域の
他方のマニホールド領域に対向する部位との間を連通し
て形成された切欠溝とを持つ周辺部領域、とを有する燃
料ガス用のシール体と、酸化剤ガス用のセパレータとほ
ぼ同一の外形で薄板状をなした弾性材製であって、酸化
剤ガス用のセパレータの燃料電池セル側に配置され、セ
パレータの中央部領域・一方のマニホールド領域および
他方のマニホールド領域に対向する部位に形成された貫
通穴領域と、貫通穴領域の周辺部分であって,セパレー
タに形成されている燃料ガス・酸化剤ガスおよび冷却用
流体を通流させる貫通穴に対向させて形成された貫通穴
と,一方のマニホールド領域側の酸化剤ガス用の貫通穴
と貫通穴領域の一方のマニホールド領域に対向する部位
との間を連通して形成された切欠溝と,他方のマニホー
ルド領域側の酸化剤ガス用の貫通穴と貫通穴領域の他方
のマニホールド領域に対向する部位との間を連通して形
成された切欠溝とを持つ周辺部領域、とを有する酸化剤
ガス用のシール体と、を備えたほぼ矩形状の外形をなし
た単位燃料電池の複数個と、互いに隣接し合う単位燃料
電池の間に介挿され、セパレータとほぼ同一の外形で薄
板状をなした弾性材製であって、セパレータの中央部領
域・一方のマニホールド領域および他方のマニホールド
領域に対向する部位に形成された貫通穴領域と、貫通穴
領域の周辺部分であって,セパレータに形成されている
燃料ガス・酸化剤ガスおよび冷却用流体を通流させる貫
通穴に対向させて形成された貫通穴と,一方のマニホー
ルド領域側の冷却用流体用の貫通穴と貫通穴領域の一方
のマニホールド領域に対向する部位との間を連通して形
成された切欠溝と,他方のマニホールド領域側の冷却用
流体用の貫通穴と貫通穴領域の他方のマニホールド領域
に対向する部位との間を連通して形成された切欠溝とを
持つ周辺部領域、とを有する冷却用流体用のシール体
と、を備える固体高分子電解質型燃料電池において、セ
パレータの一方および他方のマニホールド領域の冷却用
流体が通流される側の側面に、セパレータの波形に形成
された冷却用流体通流用の溝およびガス通流用の溝の,
波形をなしている部分の冷却用流体が通流される側の最
高突出高さ寸法と同等の厚さ寸法を有し、冷却用流体を
通流させる複数の流路を有する保持体を、マニホールド
領域の冷却用流体が通流する方向に対して直角となる方
向のほぼ全幅にわたり備える構成とすること、または、 9)前記7項または8項に記載の手段において、保持体
は、セパレータのマニホールド領域に、セパレータと一
体に形成されてなる構成とすること、または、 10)前記7項から9項までのいずれかに記載の手段に
おいて、保持体は、その流路を、それぞれのシール体が
持つ,貫通穴と貫通穴領域のマニホールド領域に対向す
る部位との間を連通してなる切欠溝に関して、この切欠
溝が形成されている部位とは合致しない位置に形成され
てなる構成とすること、さらにまたは、 11)前記7項から10項までのいずれかに記載の手段
であって、それぞれのシール体が持つ,貫通穴と貫通穴
領域のマニホールド領域に対向する部位との間を連通し
てなる切欠溝が形成された部位に装着され、セパレータ
の貫通穴が形成されている周辺部領域のガスが通流され
る側の側面と,燃料電池セルが持つ固体高分子電解質膜
の主面との間、および、セパレータの貫通穴が形成され
ている周辺部領域の冷却用流体が通流される側の,互い
に隣接するセパレータの側面の相互間、を保持する保持
体を備える固体高分子電解質型燃料電池において、切欠
溝に備えられる保持体は、セパレータの周辺部領域に、
セパレータと一体に形成されてなる構成とすること、に
より達成される。
【0033】
【作用】この発明においては、固体高分子電解質型燃料
電池において、 (1)少なくとも一方のセパレータは、冷却用流体を通
流させる冷却部を、ガス通流用の溝に対して平行する凹
状の冷却用流体通流用の溝として形成すると共に、この
冷却用流体通流用の溝を、互いに平行する複数の凹状の
ガス通流用の溝の,互いに隣接するガス通流用の溝の間
に形成されている凸状の隔壁が形成されている部位に入
り込ませて設置されてなる構成とすることにより、この
発明によるセパレータでは、凹状のガス通流用の溝は、
従来例のセパレータが持つ中間層を突き抜けて、互いに
隣接するガス通流用の溝の間に形成されている凸状の隔
壁が形成されている部位に入り込んで形成されることに
なる。このために、冷却用流体通流用の溝は、中間層,
凸状の隔壁が占めていた面積の一部を利用して形成する
ことが可能となるので、少なくともその分、セパレータ
の厚さ方向の寸法(従来例の場合の、図28中にT0
して示した寸法に対応する寸法。)を薄くすることが可
能となる。
【0034】(2)前記(1)項において、少なくとも
一方のセパレータは、冷却用流体通流用の溝を、隣接す
るガス通流用の溝の間に形成されている凸状の隔壁の全
ての部位に入り込ませて設置されてなる構成とすること
により、冷却用流体通流用の溝が、中間層,凸状の隔壁
が占めていた面積の一部を利用する度合いが前記(1)
項の場合よりも増加するので、セパレータの厚さ方向の
寸法を、少なくともその分だけ薄くすることが可能とな
る。また、冷却用流体通流用の溝が、燃料電池セルが持
つ電極膜に対向する部位のほぼ全面にわたり形成される
ことになるので、燃料電池セルの冷却をその面方向に対
して均一化することが可能となる。
【0035】(3)前記(2)項において、少なくとも
一方のセパレータは、冷却用流体通流用の溝の側壁とガ
ス通流用の溝の側壁との間の厚さ寸法を、全ての冷却用
流体通流用の溝およびガス通流用の溝においてほぼ同一
寸法とした構成とすることにより、冷却用流体通流用の
溝と、ガス通流用の溝,燃料電池セル間の平均的な熱伝
導距離が短縮されることにより、冷却用流体通流用の溝
と燃料電池セル間の熱伝達抵抗値が、前記(2)項の場
合よりも低減するので、燃料電池セルを冷却する冷却用
流体による冷却能を向上することが可能になると共に、
燃料電池セルの冷却の面方向に対する均一化度を向上す
ることが可能となる。
【0036】(4)前記(1)項から(3)項におい
て、少なくとも酸化剤ガス用のセパレータは、例えば、
ステンレス鋼またはチタン合金等の、表面に形成される
不動態膜が大気によって容易に生成される性質を備える
金属材料を用いて製作されてなる構成とすることによ
り、セパレータに用いられている金属の表面には必ず不
動態膜が存在することになり、このことによって、公知
のごとく、金属の表面が化学的に侵され難い性質を備え
ることになる。したがって、金属材製のセパレータに用
いられている金属が,燃料電池セルで生成された液状の
生成水中に溶け込む度合いは低減されて、液状の生成水
がイオン化される度合いが低減される。これにより、生
成水がイオン化されることで従来発生していた燃料電池
セルの電気化学反応度が低下する等の問題を解消するこ
とが可能となる。
【0037】また、このことによって、セパレータを金
属材製化する際の制約条件が解消されることになる。 (5)前記(4)項において、貴金属は、その表面には
大気によって不動態膜が生成されることが無い金属であ
ると共に、その表面における電気接触抵抗値および熱接
触抵抗値が小さいという特長を持っている。一方、表面
に形成される不動態膜が大気によって容易に生成される
性質を備える金属材料を用いて製作されたセパレータで
は、生成水がイオン化される問題は解消できるが、前記
の不動態膜の存在によって、その表面における電気接触
抵抗値および熱接触抵抗値が比較的に大きい値になって
しまうものである。
【0038】そこで、この発明による特徴的な構成であ
る、セパレータを、少なくとも、燃料電池セルが持つ前
記セパレータと対向する電極膜,隣接する単位燃料電池
が有する前記セパレータと対向し合うセパレータおよび
集電板のいずれかと接触し合う部位に対して、この部位
に存在する不動態膜を除去した後、貴金属(例えば、
金,銀,白金等である。)層が形成されてなる構成とす
ることにより、固体高分子電解質型燃料電池における主
要な電気伝導接触部である前記の諸部位の電気接触抵抗
値を、不動態膜が大気によって容易に生成される性質を
備える金属材料で製作されたセパレータであっても、貴
金属が持つ前記の性質によって小さい値に保持すること
が可能となる。また、前記の電気伝導接触部に熱流が通
流する場合の熱接触抵抗値が低減されるので、燃料電池
セルに関する冷却能も向上することが可能となる。これ
により、セパレータの素材として、不動態膜が大気によ
って容易に生成される性質を備える金属材料を採用する
ことが容易となる。
【0039】(6)前記(3)項と(4)項、または、
前記(3)項から(5)項において、セパレータの一方
および他方のマニホールド領域の反応ガスが通流される
側の側面に、セパレータの波形に形成された冷却用流体
通流用の溝およびガス通流用の溝の波形をなしている部
分の反応ガスが通流される側の最高突出高さ寸法と,燃
料電池セルが持つ燃料電極膜または酸化剤電極膜の厚さ
寸法との和と同等の厚さ寸法を有し、反応ガスを通流さ
せる複数の流路を有する保持体を、マニホールド領域の
反応ガスが通流する方向に対して直角となる方向のほぼ
全幅にわたり備える構成とすること、または、セパレー
タの一方および他方のマニホールド領域の冷却用流体が
通流される側の側面に、セパレータの波形に形成された
冷却用流体通流用の溝およびガス通流用の溝の,波形を
なしている部分の冷却用流体が通流される側の最高突出
高さ寸法と同等の厚さ寸法を有し、冷却用流体を通流さ
せる複数の流路を有する保持体を、マニホールド領域の
冷却用流体が通流する方向に対して直角となる方向のほ
ぼ全幅にわたり備える構成とすることにより、燃料電池
セルが持つ固体高分子電解質膜の内の露出されている面
の内の、セパレータが有するそれぞれのマニホールド領
域に対向する部位は、保持体を介してセパレータに保持
されることになり、固体高分子電解質膜の露出面を支持
する支持間隔が短縮される。このため、一方の反応ガス
の圧力値が他方の反応ガスの圧力値よりも大きい場合
に、固体高分子電解質膜の露出されている面に発生する
応力値は、公知の材料力学が教えるところにより低減さ
れる。これにより、両反応ガス間に差圧が生じた異常な
運転状態であっても、固体高分子電解質膜に破損の発生
する懸念が解消される。
【0040】(7)前記(3)項と(4)項、または、
前記(3)項から(5)項において、セパレータの一方
および他方のマニホールド領域の冷却用流体が通流され
る側の側面に、セパレータの波形に形成された冷却用流
体通流用の溝およびガス通流用の溝の,波形をなしてい
る部分の冷却用流体が通流される側の最高突出高さ寸法
と同等の厚さ寸法を有し、冷却用流体を通流させる複数
の流路を有する保持体を、マニホールド領域の冷却用流
体が通流する方向に対して直角となる方向のほぼ全幅に
わたり備える構成とすることにより、互いに隣接して配
置されるセパレータは、波形をなしている部分に加え
て、この保持体によっても互いに接合されるので、互い
に接合される接合点の面積が拡大されることになる。こ
れにより、固体高分子電解質型燃料電池セルの組み立て
に当たり、締付けボルト95により単位燃料電池に与え
られる加圧力を、より広い接合点の面積で分担すること
が可能となる。
【0041】(8)前記(6),(7)項において、保
持体を、セパレータのマニホールド領域に、セパレータ
と一体に形成されてなる構成とすることにより、固体高
分子電解質膜燃料電池を構成する部品点数を低減するこ
とが可能となる。
【0042】(9)前記(6)項,(7)項,(8)項
において、保持体は、その流路を、それぞれのシール体
が持つ,貫通穴と貫通穴領域のマニホールド領域に対向
する部位との間を連通してなる切欠溝に関して、この切
欠溝が形成されている部位とは合致しない位置に形成さ
れてなる構成とすることにより、切欠溝からマニホール
ド領域に流入する反応ガス,冷却用流体の場合を例にと
ると、流入した反応ガス,冷却用流体は、まず、保持体
の流路ではない部位に衝突する。これにより、流入した
反応ガス,冷却用流体が持つその動圧が低減される。こ
のために、マニホールド領域の反応ガス,冷却用流体が
通流する方向に対する直角の方向のほぼ全幅にわたり備
えられた保持体に、複数が形成されたそれぞれの流路か
ら、並列の分流となって冷却用流体通流用の溝,ガス通
流用の溝に流れ込む際に、それぞれの並列の分流の流速
を、流入した反応ガス,冷却用流体が持つその静圧値に
従う値にほぼ均一化することが可能となる。
【0043】(10)前記(6)項から前記(9)項ま
でのいずれかにおいて、切欠溝に備えられる保持体は、
セパレータの周辺領域に、セパレータと一体に形成され
てなる構成とすることことにより、固体高分子電解質膜
燃料電池を構成する部品点数を低減することが可能とな
る。
【0044】
【実施例】以下この発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。 実施例1;図1は、請求項1に対応するこの発明の一実
施例による固体高分子電解質型燃料電池の要部の構成を
模式的に示した図で,(a)はその側面図であり、
(b)は図1(a)中に示した単位燃料電池が有する一
方のセパレータの側面断面図である。図1において、図
28〜図32に示した従来例による固体高分子電解質型
燃料電池と同一部分には同じ符号を付し、その説明を省
略する。なお、図1中には、図28〜図32で付した符
号については、代表的な符号のみを記した。
【0045】図1において、1は、図31に示した従来
例による固体高分子電解質型燃料電池(以降、スタック
と略称することがある。)9に対して、単位燃料電池
(以降、単電池と略称することがある。)6に替えて単
電池2を用いるようにしたスタックである。単電池2
は、図28〜図30に示した従来例によるスタック9が
備える単電池6に対して、セパレータ61,62に替え
てセパレータ21,22を用いるようにしている。ま
た、セパレータ21は、図1(b)に示したように、従
来例による単電池6が有するセパレータ61に対して、
冷却用流体通流用の溝611Bに替えて冷却用流体通流
用の溝211を用いるようにしている。なお、セパレー
タ22は、その詳細な図示は省略したが、セパレータ2
1の場合と同様に、従来例による単電池6が有するセパ
レータ62に対して、冷却用流体通流用の溝621Bに
替えて冷却用流体通流用の溝212を用いるようにして
いる。これ等の溝211,212を備えることが、この
実施例1による発明の特徴的な構成であるが、両溝21
1,212の従来例に対する特徴点は同一であるので、
実施例1における以降の説明においては、溝211に代
表させて説明を行うこととする。この溝211は、図1
(b)中に示したように、溝611Aに対して平行させ
ると共に、互いに隣接している溝611A間に介在して
いる凸状の隔壁612Aが存在している部位に、入り込
ませて形成されている。
【0046】図1に示す実施例1によるスタック1で
は、備えるセパレータ21を前述の構成としたので、従
来例のセパレータ61の場合に、ガス通流用の溝611
Aと,冷却用流体通流用の溝611Bとの間に存在して
いた中間層が、セパレータ21では存在しない。このた
めに、溝211は、従来例のセパレータ61の場合に、
中間層,隔壁612Aが占めていた面積の一部を利用し
て形成することが可能となる。これによって、セパレー
タ21の厚さ方向寸法(図1中にT1 として示した。)
は、従来例によるセパレータ61の厚さ方向寸法T0
りも薄くすることが可能となるのである。これによっ
て、スタック1の単電池2の積層方向であるその長さ寸
法の短縮が可能となる。
【0047】またこの構成とすることにより、セパレー
タ21では、反応ガスと冷却用流体99との間の熱伝達
に影響を与える熱伝導抵抗の主要因となる、溝211の
側壁と,溝611Aの側壁との間の厚さ寸法ΔT11と、
溝211の底面と溝611Aの頂面との間の厚さ寸法Δ
12とが、いずれも、従来例のセパレータ61の場合の
厚さ寸法よりも短縮される。このために、燃料電池セル
7に対する冷却用流体99の冷却能を向上させることが
可能となる。
【0048】実施例2;図2は、請求項1,2に対応す
るこの発明の一実施例による固体高分子電解質型燃料電
池の要部の構成を模式的に示した図で,(a)はその側
面図であり、(b)は図2(a)中に示した単位燃料電
池が有する一方のセパレータの側面断面図である。図2
において、図1に示した請求項1に対応するこの発明の
一実施例による固体高分子電解質型燃料電池、および、
図28〜図32に示した従来例による固体高分子電解質
型燃料電池と同一部分には同じ符号を付し、その説明を
省略する。なお、図2中には、図28〜図32で付した
符号については、代表的な符号のみを記した。
【0049】図2において、1Aは、図1に示したこの
発明によるスタック1に対して、単電池2に替えて単電
池2Aを用いるようにしたスタックである。単電池2A
は、図1に示したこの発明によるスタック1が備える単
電池2に対して、セパレータ21,22に替えてセパレ
ータ21A,22Aを用いるようにしている。また、セ
パレータ21Aは、図2(b)に示したように、図1に
示したこの発明による単電池1が有するセパレータ21
に対して、冷却用流体通流用の溝211を、セパレータ
21Aに存在している全ての隔壁612Aに形成するよ
うにしている。なお、セパレータ22Aは、その詳細な
図示は省略したが、セパレータ21Aの場合と同様に、
図1に示したこの発明による単電池1が有するセパレー
タ22に対して、隔壁622Aが存在している全ての部
位に、冷却用流体通流用の溝212を形成するようにし
ている。溝211,212を、隔壁612A,622A
が存在している全ての部位に形成することが、この実施
例2による発明の特徴的な構成である。よって、両セパ
レータ21A,22Aの実施例2に対する特徴点は同一
であるので、実施例2に関する以降の説明においては、
溝211Aに代表させて説明を行うこととする。
【0050】図2に示す実施例2によるスタック1Aで
は、備えるセパレータ21Aを前述の構成としたので、
図1に示した実施例1によるセパレータ21の持つ作用
・効果を当然のことながら備えている。その上に、溝2
11が、隔壁612Aが存在している全ての部位に形成
されているので、全ての溝211に関して比較すると、
セパレータ21の場合よりも、従来例のセパレータ61
が持つ中間層,隔壁612Aが占めていた面積の一部を
利用する度合いが増大される。これにより、全ての溝2
11の占める面積を一定にした条件においては、セパレ
ータ21Aの厚さ方向の寸法(図1中にT1Aとして示し
た。)は、実施例1によるセパレータ21の厚さ方向寸
法T1 よりも薄くすることが可能となるのである。これ
によって、スタック1Aの長さの一層の短縮が可能とな
る。
【0051】またこの構成とすることにより、セパレー
タ21Aでは、溝211が、燃料電池セル7が持つ燃料
電極膜7Aに対向する領域のほぼ全面にわたり形成され
ることになるので、冷却用流体99により、燃料電池セ
ル7の均一な冷却が一層容易になる。 実施例3;実施例3は、請求項1,3〜11に対応する
この発明の一実施例による固体高分子電解質型燃料電池
である。まず、この固体高分子電解質型燃料電池が備え
る単位燃料電池について図3〜図10を用いて説明す
る。ここで、図3は、請求項1,3〜11に対応するこ
の発明の一実施例による固体高分子電解質型燃料電池が
備える単位燃料電池の要部を模式的に示した後記する図
8におけるA−A断面図である。図4は、図3に示した
単位燃料電池の部分断面図で、(a)は後記する図8に
おけるB−B断面図であり、(b)は図4(a)中に示
したセパレータの断面図である。図5は、図3に示した
単位燃料電池の後記する図8におけるC−C断面図であ
り、図6は、図3に示した単位燃料電池の後記する図8
におけるD−D断面図である。図7は、図3に示した単
位燃料電池が有する燃料電池セルの斜視図であり、図8
は、図3に示した単位燃料電池が有するセパレータの斜
視図であり、図9は、図3に示した単位燃料電池が有す
る燃料ガス用のシール体の斜視図であり、図10は、図
3に示した単位燃料電池が有する酸化剤ガス用のシール
体の斜視図である。図3〜図10において、図28〜図
30に示した従来例による固体高分子電解質型燃料電池
が備える単位燃料電池と同一部分には同じ符号を付し、
その説明を省略する。
【0052】図3〜図10において、3は、図31に示
した従来例によるスタック9が備える単電池6に対し
て、燃料電池セル7,セパレータ61,62に替えて、
燃料電池セル5,セパレータ4,4を用いると共に、燃
料ガス用のシール体31と、酸化剤ガス用のシール体3
2とを備える単電池である。燃料電池セル5は、従来例
による燃料電池セル7が備えるシート状の固体高分子電
解質膜7Cに替えて、シート状の固体高分子電解質膜
(以降、PE膜と略称することがある。)51を用いる
ようにしている。燃料電池セル5においては、電極膜7
A,7Bは矩形状をなしており、その寸法は図7中に電
極膜7Bについて示したようにW×HE である。PE膜
51は、その周辺部と電極膜7A,7Bの周辺部との間
に存在する露出面に、燃料ガス通流用の貫通穴511,
酸化剤ガス通流用の貫通穴512,冷却用流体通流用の
貫通穴513とからなる貫通穴群が2群形成されてい
る。これ等の貫通穴群は、図7中に詳示したように、周
辺部の,寸法Wを持つ電極膜7A,7Bの1対の辺に平
行させて、しかも、互いに対象位置に形成されている。
一方の貫通穴群は、反応ガスを電極膜7A,7Bに供給
する等のために用いられ、他方の貫通穴群は、電極膜7
A,7Bを通過した反応ガスを燃料電池セル5から排出
する等のために用いられる。なお、それぞれの貫通穴群
においては、貫通穴511,512,513は、図7中
に詳示したように、PE膜51の寸法W方向の中心線に
対して面対象位置に形成されている。
【0053】セパレータ4は、不動態膜が大気によって
容易に生成される性質を備える金属(例えば、ステンレ
ス鋼,チタン合金等である。)の薄板材を用いて、例え
ばプレス加工によって、図3〜図6,図8に示したよう
に形成したものである。すなわち、セパレータ4は、中
央部領域41と、一方のマニホールド領域42と、他方
のマニホールド領域43と、周辺部領域44とを備えて
いる。
【0054】中央部領域41は、燃料電池セル5が持つ
電極膜7A,7Bと対向する部位に位置し、電極膜7
A,7Bの持つ外形と同一の、W×HE の領域の寸法
(図8を参照)を持っている。中央部領域41には、寸
法Wの方向に連続する波形に形成された波形溝411が
形成されている。波形溝411によって、その一方の側
面側にガス通流用の溝411aが、その他方の側面側に
冷却用流体通流用の溝411bとが、互いに表裏となる
関係で形成されている(図4を参照)。この波形溝41
1の高さ寸法が、そのまま、セパレータ4の厚さ方向寸
法(図4中にT1Bとして示した。)になっている。溝4
11aが形成されている部位のガス通流側の最高突出高
さ寸法(図4中にT11B として示した。)となる端面4
1aと、溝411bが形成されている部位の冷却用流体
通流側の最高突出高さ寸法(図4中にT12B として示し
た。)となる端面41bとには、それぞれ、この部位に
存在する不動態膜を除去した後、金,銀等の貴金属の層
49〔図4(b)中に一点鎖線で示した。〕が、例え
ば、電気メッキ層として形成されている。
【0055】一方のマニホールド領域42は、この事例
の場合には、燃料ガス,酸化剤ガスが流入される側の中
央部領域41の端部に隣接されて、平板状に形成されて
おり、矩形状をなしたW×HM の領域の寸法(図8を参
照)を持っている。マニホールド領域42の反応ガスが
通流される側の側面には、高さ寸法T13B (図5を参
照)を持つ保持体421が、寸法Wの方向のほぼ全幅に
わたり図8中に示すごとく配列されて、例えばプレス加
工によって、一体に形成されている。互いに隣接する保
持体421の相互間に形成される空間が、この部位にお
ける反応ガスの通流路である。保持体421の列は、2
列形成されているが、第1列目の保持体421の列に形
成されている反応ガスの通流路の中心位置が、第2列目
の保持体421の列に形成されている保持体421の中
心位置とが合致する関係で、それぞれの保持体421の
列が形成されている。そうして、第1列目の保持体42
1の内の、後記する切欠溝付きの貫通穴311,322
と対向する部位にある保持体421については、保持体
421の中心位置がこれら貫通穴311,322の持つ
切欠溝の中心位置とがほぼ合致する関係で形成されてい
る。また、高さ寸法T 13B は、ガス通流側の最高突出高
さ寸法T11B と電極膜7A,7Bの厚さ寸法とのほぼ和
となる値に設定されている。
【0056】さらに、マニホールド領域42の冷却用流
体通流される側の側面には、高さ寸法T12B (図5を参
照)を持つ保持体422が、それぞれの保持体421の
列に形成されている保持体421の、互いに隣接する保
持体421の中間となる位置に、寸法Wの方向のほぼ全
幅にわたり配列されて、例えばプレス加工によって、一
体に形成されている。互いに隣接する保持体422の相
互間に形成される空間が、この部位における冷却用流体
の通流路である。保持体422の列は、2列形成されて
いるが、セパレータ4に対する反応ガス等の入口側に近
い第1列目においては、保持体422の列に形成されて
いる冷却用流体の通流路の中心位置が、第2列目の保持
体422の列に形成されている保持体422の中心位置
とが合致する関係で、それぞれの保持体422の列が形
成されている。そうして、第1列目の保持体422の内
の、後記する切欠溝付きの貫通穴113と対向する部位
にある保持体422については、保持体422の中心位
置が貫通穴113が備える切欠溝の中心位置とがほぼ合
致する関係で形成されている。
【0057】他方のマニホールド領域43は、この事例
の場合には、燃料ガス,酸化剤ガスが排出される側の中
央部領域41の端部に隣接されて、平板状に形成されて
おり、マニホールド領域42と同一の矩形状をなしたW
×HM の領域の寸法を持っている。マニホールド領域4
3にも、マニホールド領域42と同一の、保持体42
1,422が形成されているが、その詳細な説明は重複
を避ける意味で省略する。なお、マニホールド領域43
における反応ガス等の入口側に近い第1列目の保持体4
21,422の列においては、マニホールド領域42に
おける反応ガス等の入口側に近い第1列目の保持体42
1,422の列と、同一の位置関係で保持体421,4
22が形成されていることを付言しておく。
【0058】周辺部領域44は、中央部領域41,一方
のマニホールド領域42および他方のマニホールド領域
43の周囲に、それぞれのマニホールド領域42,43
と連続した同一平面をなす平板状に形成されており、そ
の外形は、燃料電池セル5の外形とほぼ同一に設定され
ている。周辺部領域44の、マニホールド領域42,4
3のそれぞれと隣接されるそれぞれの部位には、図8中
に詳示したように、燃料ガス通流用の貫通穴441,酸
化剤ガス通流用の貫通穴442,冷却用流体通流用の貫
通穴443とからなる貫通穴群が2群形成されている。
これ等の貫通穴群に含まれる貫通穴は、PE膜51に形
成されている、貫通穴511,512,513のそれぞ
れと対向させて形成されている。そうして、それぞれの
貫通穴441,442のマニホールド領域42,43側
に隣接する部位の、反応ガスが通流される側の側面に
は、それぞれ高さ寸法T13B を持つ保持体444(図6
を参照)と、保持体445とが、例えばプレス加工によ
って一体に形成されている。また、貫通穴443のマニ
ホールド領域42,43側に隣接する部位の、冷却用流
体が通流される側の側面には、高さ寸法T12B を持つ保
持体446が、例えばプレス加工によって一体に形成さ
れている。なお、保持体444の中心位置は貫通穴44
1の中心位置と、保持体445の中心位置は貫通穴44
2の中心位置と、また、保持体446の中心位置は貫通
穴443中心位置と、それぞれほぼ合致させて形成され
ている。燃料ガス用のシール体31は、反応ガス・冷却
用流体が、所定の通流路外に漏れ出るのを防止すると共
に、反応ガス・冷却用流体の通流路および燃料ガスを燃
料ガスの通流路から燃料電極膜7Aに供給する流路を提
供することが主な役目である。シール体31は、弾性材
を用いて薄板状に製作され、その外形をセパレータ4の
外形とほぼ同一に設定され、その主要部の厚さは、寸法
13B に設定されている。シール体31は、図9に示す
ように、セパレータ4の中央部領域41,マニホールド
領域42,43とよりなる領域に対向する部位に、貫通
穴領域319が形成されている。この貫通穴領域319
は、矩形状をなしたW×HO の領域の寸法(図8,図9
を参照)を持っている。シール体31の、貫通穴領域3
19の周辺をなしている周辺部領域318には、セパレ
ータ4に形成されている貫通穴441,442,443
と対向させて、それぞれ、燃料ガス通流用の切欠溝付き
の貫通穴311,酸化剤ガス通流用の貫通穴312,冷
却用流体通流用の貫通穴313とからなる貫通穴群が、
図9中に示すように2群形成されている。それぞれの貫
通穴311には、貫通穴領域319の一方のマニホール
ド領域42に対向する部位と、また、貫通穴領域319
の他方のマニホールド領域43に対向する部位との間を
連通する切欠溝が、図9中に示すように備えられてい
る。
【0059】酸化剤ガス用のシール体32は、反応ガス
・冷却用流体が、所定の通流路外に漏れ出るのを防止す
ると共に、反応ガス・冷却用流体の通流路および酸化剤
ガスを酸化剤ガスの通流路から酸化剤電極膜7Bに供給
する流路を提供することが主な役目である。シール体3
2は、弾性材を用いて薄板状に製作され、その外形をセ
パレータ4の外形とほぼ同一に設定され、その主要部の
厚さは、寸法T13B に設定されている。シール体32
は、図10に示すように、シール体31と同様に、矩形
状をなした領域寸法W×HO (図8,図10を参照)を
持つ貫通穴領域329が形成されている。シール体32
の、貫通穴領域329の周辺をなしている周辺部領域3
28には、セパレータ4に形成されている貫通穴44
1,442,443と対向させて、それぞれ、燃料ガス
通流用の貫通穴321,酸化剤ガス通流用の切欠溝付き
の貫通穴322,冷却用流体通流用の貫通穴323とか
らなる貫通穴群が、図10中に示すように2群形成され
ている。それぞれの貫通穴322には、貫通穴領域32
9の一方のマニホールド領域42に対向する部位と、ま
た、貫通穴領域329の他方のマニホールド領域43に
対向する部位との間を連通する切欠溝が、図10中に示
すように備えられている。
【0060】単電池3は、燃料電池セル5と、燃料電池
セル5の燃料電極膜7A側のPE膜51の露出面にシー
ル体31を、燃料電池セル5の酸化剤電極膜7B側のP
E膜51の露出面にシール体32を、シール体31の外
側から一方のセパレータ4をその端面41aを電極膜7
Aの側面に接触させて、さらに、シール体32の外側か
ら他方のセパレータ4をその端面41aを電極膜7Bの
側面に接触させて、それぞれ重ね合わされて組み立てら
れる。その際、それぞれが持つ燃料ガス通流用の貫通穴
511,311,321,441は互いに連通され、燃
料ガスの通流路を形成する。そうして、燃料ガスは、貫
通穴311に備えられた切欠溝を通流して、燃料電極膜
7Aに供給され、かつ排出される。また、それぞれが持
つ酸化剤ガス通流用の貫通穴512,312,322,
442は互いに連通され、酸化剤ガスの通流路を形成す
る。そうして、酸化剤ガスは、貫通穴322に備えられ
た切欠溝を通流して、酸化剤電極膜7Bに供給され、か
つ排出される。さらに、それぞれが持つ冷却用流体通流
用の貫通穴513,313,323,443は互いに連
通され、冷却用流体の通流路を形成する。単電池3の持
つ前記の構成により、一対のセパレータ4が持つそれぞ
れのマニホールド領域42,43に対向するPE膜51
の露出面は、それぞれのセパレータ4が持つ保持体42
1の突出端面421aによって保持される。また、それ
ぞれの貫通穴311,322が持つ切欠溝に対向するP
E膜51の露出面は、それぞれのセパレータ4が持つ保
持体444,445の突出端面(保持体444の場合は
444aである。)によって保持される。
【0061】実施例3の場合においても、前記の単電池
3の複数個を、燃料電池セル5の発生電圧が互いに直列
接続されるように積層した単位燃料電池の積層体として
組み立てられて、固体高分子電解質型燃料電池(スタッ
ク)として供されることになる。図11は、請求項1,
3〜11に対応するこの発明の一実施例による固体高分
子電解質型燃料電池の要部を模式的に示した図面で、
(a)はその側面図であり、(b)は図11(a)のS
部における詳細な横方向の部分断面図である。図12
は、図11中に示した冷却用流体用のシール体の斜視図
である。図13は、図11に示した固体高分子電解質型
燃料電池の互いに隣接する単位燃料電池間の構成を説明
する側面断面図であり、図14は、図11に示した固体
高分子電解質型燃料電池の互いに隣接する単位燃料電池
間の構成を説明する部分断面図である。図15は、図1
1におけるR部の詳細図である。図11〜図15におい
て、図3〜図10に示したこの実施例3による単位燃料
電池3、および、図28〜図32に示した従来例による
固体高分子電解質型燃料電池と同一部分には同じ符号を
付し、その説明を省略する。なお、図11〜図15に
は、図3〜図10で付した符号については、代表的な符
号のみを記した。
【0062】図11〜図15において、1Bは、図31
に示した従来例による固体高分子電解質型燃料電池9に
対して、単電池6、集電板91,電気絶縁板92、加圧
板93,94に替えて、単電池3,集電板12,電気絶
縁板13、加圧板14,15を用いると共に、冷却用流
体用のシール体11を備える固体高分子電解質型燃料電
池(スタック)である。集電板12,電気絶縁板13、
加圧板14,15は、集電板91,電気絶縁板92、加
圧板93,94に対して、燃料ガス通流用の貫通穴、酸
化剤ガス通流用の貫通穴、および、冷却用流体通流用の
貫通穴のそれぞれが、単電池3が備えている、供給側ま
たは排出側の、燃料ガス通流用の貫通穴,酸化剤ガス通
流用の貫通穴,および,冷却用流体通流用の貫通穴のそ
れぞれと、対向する部位に形成されていることのみが相
異している。
【0063】冷却用流体用のシール体11は、反応ガス
・冷却用流体が、所定の通流路外に漏れ出るのを防止す
ると共に、反応ガス・冷却用流体の通流路および冷却用
流体を冷却用流体の通流路から,冷却用流体通流用の溝
411bに供給する流路を提供することが主な役目であ
る。シール体11は、弾性材を用いて薄板状に製作さ
れ、その外形をセパレータ4の外形とほぼ同一に設定さ
れ、その主要部の厚さは、寸法T12B に設定されてい
る。シール体11は、図12に示すように、セパレータ
4の中央部領域41,マニホールド領域42,43とよ
りなる領域に対向する部位に貫通穴領域119が形成さ
れている。この貫通穴領域119は、矩形状をなしたW
×HO の領域の寸法(図12を参照)を持っている。シ
ール体11の、貫通穴領域119の周辺をなしている周
辺部領域118には、セパレータ4に形成されている貫
通穴441,442,443と対向させて、それぞれ、
燃料ガス通流用の貫通穴111,酸化剤ガス通流用の貫
通穴112,冷却用流体通流用の切欠溝付きの貫通穴1
13とからなる貫通穴群が、図12中に示すように2群
形成されている。それぞれの貫通穴113には、貫通穴
領域119の一方のマニホールド領域42に対向する部
位、また、貫通穴領域119の他方のマニホールド領域
43に対向する部位との間を連通する切欠溝が、図12
中に示すように備えられている。
【0064】スタック1Bにおいて、単電池3には、単
電池3が備えるそれぞれのセパレータ4に形成された周
辺部領域44の冷却用流体が通流される側に、シール体
11を介挿し、互いに隣接する単電池3が備えるセパレ
ータ4とその端面41bを互いに接触させ合って、それ
ぞれ重ね合わされて単電池3の積層体が構成される(図
13,図14を参照)。
【0065】スタック1Bは、単電池3の積層体の両端
部に、単電池3で発生した直流電力をスタック1Bから
取り出すための集電板12,12と、単電池3、集電板
12を構造体から電気的に絶縁するための電気絶縁板1
3と、両電気絶縁板13の両外側面に配設される加圧板
14,15とを順次積層し、加圧板14,15にその両
外側面側から複数の締付けボルト95により適度の加圧
力を与えるようにして構成されている。また、単電池の
積層体の両端部に位置する単電池3が備えるセパレータ
4の端面41bは、集電板12の側面と接触されるよう
に構成されている(図15を参照)。その際、それぞれ
の単電池3が持つ燃料ガス,酸化剤ガス,冷却用流体の
通流路は、シール体11に形成されている貫通穴11
1,112,113によって互いに連通され、スタック
1Bとしての燃料ガス,酸化剤ガス,冷却用流体の通流
路を完成させる。そうして、冷却用流体99は、図1
1,図15に示す(図15中では、二点鎖線で示す。)
ごとく、まず、加圧板14に装着された冷却用流体の入
口側の配管接続体98(図15中での図示は省略し
た。)からスタック1Bに流入する。スタック1Bに流
入した冷却用流体99は、セパレータ4の一方のマニホ
ールド領域42に隣接して設けられた貫通穴443と、
この貫通穴443に連通している前記の諸貫通穴を介し
てスタック1B内を通流する。そうして、それぞれのシ
ール体11が持つ貫通穴113に備えられた切欠溝にお
いて分路され、それぞれの単電池3が持つセパレータ4
に形成されている波形溝411の他方の側面側の、冷却
用流体通流用の溝411b中を通流して、それぞれの単
電池3,従って,燃料電池セル5を冷却する。それぞれ
の単電池3を冷却することで温度が上昇した冷却用流体
99は、セパレータ4の他方のマニホールド領域43に
隣接して設けられた貫通穴443と、この貫通穴443
に連通している前記の諸貫通穴を介して順次合流され、
加圧板15に装着された冷却用流体の出口側の配管接続
体98からスタック1Bの外部に排出される。入口側お
よび出口側の配管接続体98の設置個数は、それぞれ、
セパレータ4の一方のマニホールド領域42に隣接して
設けられた貫通穴443の個数と、セパレータ4の他方
のマニホールド領域43に隣接して設けられた貫通穴4
43の個数と同一である。従って、冷却用流体99は、
貫通穴443の個数による並列数を持つ並列流路によっ
て、スタック1B内を通流することになる。燃料ガス,
酸化剤ガスのスタック1B内における通流の様子は、冷
却用流体99の場合と基本的には同一である。
【0066】図3〜図15に示す実施例3による固体高
分子電解質型燃料電池(スタック)1Bは前述の構成と
したことにより、まず、スタック1Bは、それぞれの反
応ガスおよび冷却用流体99に関して、互いに並列する
複数の通流路が備えられている。このことにより、それ
ぞれの単電池3に対して、この複数の通流路から反応ガ
スおよび冷却用流体99を供給することが可能であり、
このことは、大面積の単電池3においては、供給圧力値
を低減することが容易になるという利点が得られる。
【0067】また、セパレータ4は、そのガス通流用の
溝411aと冷却用流体通流用の溝411bとを、薄板
製の波形溝411の表裏をなす両側面に形成したので、
冷却用流体通流用の溝411aの側壁と、ガス通流用の
溝411bの側壁との間の厚さ寸法は、薄板の厚さ寸法
とほぼ同等であり、従って、全ての溝411aと溝41
1bにおいて、両溝の側壁間の厚さ寸法は同一である。
これにより、実施例3によるセパレータ4は、前記の実
施例1,2によるセパレータ21,21Aが持つ作用・
効果を当然のことながら備えている。その上に、全ての
溝411aと溝411bにおいて、両溝の側壁間の厚さ
寸法は同一(実施例2に関する説明を引用すれば、ΔT
11=ΔT12ということである。)であるので、従来例の
セパレータ61が持つ中間層,隔壁612Aが占めてい
た面積のほとんどを利用できることになる。これによ
り、全てのガス通流用の溝が占める面積を一定にした条
件においては、セパレータ4の厚さ方向の寸法(図4中
にT1Bとして示した。)は、実施例2によるセパレータ
21Aの厚さ方向寸法T1Aよりも薄くすることが可能と
なる。これによって、スタック1Bの長さを、スタック
1Aの場合よりも一層短縮することが可能となる。
【0068】また、全ての溝411aと溝411bにお
いて、両溝の側壁間の厚さ寸法は同一であることによっ
て、溝411aと溝411bとの間の単位面積当たりの
熱伝導抵抗値は、低減され、かつ、面積方向にほぼ均一
になる。これにより、燃料電池セル5に対する冷却用流
体99の冷却能を向上させることができ、かつ、実施例
1,2の場合よりも、燃料電池セルを面積方向に一層均
等に冷却することが可能となる。
【0069】また、セパレータ4は、ステンレス鋼,チ
タン合金等の不動態膜が大気によって容易に生成される
性質を備える金属の薄板材を用いて形成することによっ
て、セパレータ4の層49を除く表面には、必ず不動態
膜が存在することになる。このことによって、作用の項
で説明したところにより、生成水がイオン化されること
で従来発生していた燃料電池セルの電気化学反応度が低
下する等の問題を解消することが可能となる。そうし
て、セパレータ4が金属製化できることによって、従来
例の機械的に脆弱な炭素材を用いたセパレータが持つ問
題を解消することができ、大面積のセパレータであって
も、その厚さ寸法を大きくすることなく製作することが
可能となる。
【0070】また、セパレータ4は、波形溝411の端
面41a,41bに、この部位に存在する不動態膜を除
去した後、金,銀等の貴金属の層49形成されているこ
とによって、作用の項で説明したとおり、この部分のの
電気接触抵抗値および熱接触抵抗値を、小さい値に保持
することが可能となる。このことによって、不動態膜が
大気によって容易に生成される性質を備える金属の薄板
材を用いて製作しながらも、長期信頼性の高いスタック
を得ることが可能となる。
【0071】また、セパレータ4は、マニホールド領域
42,43に保持体421を備えるようにしているの
で、燃料電池セル5が持つPE膜51の露出面は、その
両側から保持体421によって保持される。これによっ
て、作用の項で説明したとおり、両反応ガス間に差圧が
生じた異常な運転状態の場合の、PE膜51の破損の発
生度を低減することが可能となる。
【0072】また、セパレータ4は、マニホールド領域
42,43に保持体422を備えるようにしているの
で、互いに隣接して配置されるセパレータ4は、波形溝
411の端面41bと共に、保持体422の突出端面の
部位でも、互いに接合されるので、互いに接合される接
合点の面積が拡大されることになる。これにより、スタ
ック1Bの組み立て時に締付けボルト95により単電池
3に与えられる加圧力を、より広い接合点の面積で分担
することが可能となり、単電池3に生じる応力を低減す
ることが可能となる。
【0073】また、セパレータ4が備える保持体42
1,422は、その第1列目の保持体の列に形成されて
いる反応ガスの通流路の中心位置が、切欠溝付きの貫通
穴311,322,113と対向する部位にある保持体
421,422については、保持体421,422の中
心位置がこれ等に対応する前記の貫通穴がそれぞれに持
つ切欠溝の中心位置とがほぼ合致する関係で形成されて
いる。
【0074】保持体422と切欠溝付きの貫通穴311
との場合を例にとると、貫通穴311が持つ切欠溝から
マニホールド領域42に流入した燃料ガスは、まず、保
持体421に衝突する。これにより、流入した燃料ガス
が持つ動圧が減殺される。動圧が減殺されることによ
り、波形溝411が持つ多数のガス通流用の溝411a
中をそれぞれ通流する燃料ガスの流量は、流入した燃料
ガスが持つ静圧値によって定まることになるのでほぼ均
等となる。これによって、燃料電池セル5が備える燃料
電極膜7Aには燃料ガスが均等に供給され、その全面に
おいてほぼ均等な発電反応を行うことが可能となる。以
上のことは、酸化剤ガスにおける切欠溝付きの貫通穴3
11と保持体421、および、冷却用流体99における
切欠溝付きの貫通穴113と保持体422についても同
様である。
【0075】なお、セパレータ4においては、保持体4
21,422は、反応ガス,冷却用流体の通流方向に、
通流路の位置を変えて2列設けられている。これは、前
記した動圧を減殺する作用をさらに高めようとするもの
である。なおまた、セパレータ4においては、マニホー
ルド領域42とマニホールド領域43にそれぞれ保持体
421,422を備え、しかも、マニホールド領域42
の第2列目の保持体421,422と、マニホールド領
域43の第1列目の保持体421,422とは、通流路
の位置を変えて設けられている。これも、前記した動圧
を減殺する作用を一層高めようとするものである。
【0076】さらにまた、セパレータ4は、保持体42
1,422と共に、切欠溝付きの貫通穴311,32
2,113のそれぞれが持つ切欠溝部と対向する部位
に、保持体444,445,446を備えている。保持
体444,445,446は、保持体421,422が
持つ作用と同一作用を、それぞれの切欠溝部において発
揮するものである。これ等の保持体421,422、お
よび、保持体444,445,446は、セパレータ4
と別個に製作しても差し支えないものであるが、セパレ
ータ4に一体に形成することによって、スタック1B全
体としての部品点数を低減することが可能となるとの利
点が得られるものである。しかしながら、セパレータ4
と一体に形成することによって不都合が生じる場合等に
は、別個に製作しても差し支えないことは勿論のことで
ある。
【0077】なお、実施例3において、酸化剤ガスを通
流させる流路である,例えば,PE膜51に形成されて
いる貫通穴512は、燃料ガスを通流させる流路であ
る,例えば,貫通穴511と比較して、1個の貫通穴が
持つ流路面積も広いし、また、形成されている個数も多
い。これは、スタック1Bにおいては、酸化剤ガスとし
て空気を用いていることが起因している。すなわち、固
体高分子電解質型燃料電池において直流電力の発電に必
要な成分は、前記したように酸素なのであるが、空気に
含まれる酸素は公知のごとく約20〔%〕だからであ
る。必要な量の酸素を酸化剤電極膜7Bに供給するため
には、酸素必要量の約5倍の空気量が必要であるので、
このために、貫通穴511等と比較して、貫通穴512
等の流路面積を広く、かつ、個数を多くしているのであ
る。
【0078】実施例4;図16は、請求項1,3〜11
に対応するこの発明の異なる実施例による固体高分子電
解質型燃料電池が備える単位燃料電池の要部を模式的に
示した側面断面図である。図16において、図3〜図1
0に示したこの発明の一実施例による固体高分子電解質
型燃料電池が備える単位燃料電池、および、図28〜図
32に示した従来例による固体高分子電解質型燃料電池
と同一部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。
なお、図16中には、図3〜図10、図28〜図32で
付した符号については、代表的な符号のみを記した。
【0079】図16において、3Aは、図3〜図10に
示したこの発明による単電池3に対して、セパレータ4
に替えてセパレータ4Aを用いると共に、スペーサ1
7,固定ピン18,絶縁シート19を用いるようにした
単位燃料電池(単電池)である。セパレータ4Aは、セ
パレータ4に,セパレータ4の外周を囲む皿状をした保
持部49が一体化されて形成されている。保持部49
は、全体としてはほぼ矩形状の外形を持つ皿状をなして
おり、皿としてみた場合の上面側はセパレータ4Aの反
応ガスが通流される側面側にあり、この上面側の端面の
高さ寸法T11C は、保持体421の持つ高さ寸法T13B
とPE膜51の厚さ寸法の半分との和よりもやや低い寸
法に設定されている。保持部49のセパレータ4の外周
端に接する部位は、セパレータ4Aの冷却用流体が通流
される側面側に出っ張った凹部491をなしている。こ
の凹部491は、セパレータ4の外周を囲んで環状をな
している。セパレータ4Aの凹部491を囲む部分は平
板状をなしており、この平板状部分には、複数の貫通穴
492が形成されている。
【0080】スペーサ17は、電気絶縁材製であり、単
電池3Aが備える1対のセパレータ4Aの、凹部491
が形成される部分に介挿される。固定ピン18は、電気
絶縁材製であり、セパレータ4Aが持つ貫通穴492に
装着される。絶縁シート19は、シート状の電気絶縁材
製であり、セパレータ4Aの外形とほぼ同一の外形を備
え、凹部491と対向する部位を含む凹部491よりも
内側の部分は、広い面積の貫通穴をなしている。絶縁シ
ート19のセパレータ4Aが持つそれぞれの貫通穴49
2と対向する部位には貫通穴が形成されている。
【0081】単電池3Aは、単電池3の場合と大筋では
ほぼ同様に組み立てられて構成されるが、次記する点が
単電池3の場合と相異している。すなわち、単電池3A
においては、1対のセパレータ4Aの凹部491の間に
スペーサ17が、また、1対のセパレータ4Aの平板状
部分の間には絶縁シート19が、それぞれ介挿される。
そうして、セパレータ4Aが持つ貫通穴492に複数の
固定ピン18が装着される。
【0082】図16に示す実施例4による単電池3Aは
前述の構成としたので、単電池3Aは、スタックとして
組み立てられる前に単体の部品として扱うことが可能で
ある。そうして、単電池3Aは、スペーサ17を備える
ことで、スタックとして組み立てられる際に、締付けボ
ルト(例えば、実施例3における締付けボルト95であ
る。)による過度の加圧力等から保護される。この単電
池3Aを用いてスタックを組み立てる際には、冷却用流
体用のシール体(例えば、実施例3におけるシール体1
1である。)は、凹部491によってセパレータ4Aの
冷却用流体が通流される側面側に形成された出張部に嵌
め込まれて装着される。これにより、スタックを組立時
の冷却用流体用のシール体の装着作業を容易にしてい
る。しかし、単電池3Aにおいても、この発明の特徴的
な構成は、前記の実施例3において述べたところと同一
である。
【0083】なお、スペーサ17,固定ピン18を電気
絶縁材製としたこと、また、絶縁シート19をセパレー
タ4A間に介挿するようにしたことは、1対のセパレー
タ4A間には、燃料電池セル5で発電された直流電圧が
印加されることになるので、燃料電池セル5以外のセパ
レータ4A間を、電気的に絶縁するためである。しか
し、1個の燃料電池セル5で発生される電圧は、前述し
たとおり、1〔V〕程度以下と低い値であるので、セパ
レータ4A間の電気絶縁はさして高いレベルを必要とし
ない。従って、スペーサ17は必ずしも電気絶縁製であ
る必要は無く、例えば、金属材製とし、その表面の全面
とか,セパレータ4Aと接する端面とかに、電気絶縁膜
を形成したものであってもよい。また、固定ピン18も
必ずしも電気絶縁製である必要は無く、金属材製とし、
これに何らかの電気絶縁処理を施すようにしたものであ
ってもよい。さらに、絶縁シート19を介挿する必要は
必ずしも無く、例えば、セパレータ4Aの平板状部分
に、何らかの電気絶縁処理を施すようにしたものであっ
てもよい。ただし、絶縁シート19を介挿しない場合に
は、保持部49の上面側の端面の高さ寸法T11C は、保
持体421の持つ高さ寸法T13B とPE膜51の厚さ寸
法の半分との和の値に設定されることになる。
【0084】実施例5;図17は、請求項1,3〜11
に対応するこの発明の異なる実施例による固体高分子電
解質型燃料電池の端部の要部を単位燃料電池と共に模式
的に示した側面断面図である。図17において、図3〜
図15に示したこの発明の一実施例による固体高分子電
解質型燃料電池、および、図28〜図32に示した従来
例による固体高分子電解質型燃料電池と同一部分には同
じ符号を付し、その説明を省略する。なお、図17に
は、図3〜図15、図28〜図32で付した符号につい
ては、代表的な符号のみを記した。
【0085】図17において、1Dは、図11〜図15
に示したこの発明によるスタック1Bに対して、電気絶
縁板13に替えて電気絶縁板130を用いると共に、シ
ール体16を用いるようにした固体高分子電解質型燃料
電池(スタック)である。電気絶縁板130は、電気絶
縁板13に対して、電気絶縁板13が備える冷却用流体
通流用の貫通穴に替えて、冷却用流体通流用の通流路1
31を備えることが相異している。冷却用流体通流用の
通流路131は、集電板12側に開口する有底穴131
aと、電気絶縁板130の側面に開口し,有底穴131
aと連通する連通口131bとで構成され、集電板12
に形成された冷却用流体通流用の貫通穴と対向する部位
に形成されている。
【0086】シール体16は、反応ガス・冷却用流体
が、所定の通流路外に漏れ出るのを防止すると共に、反
応ガス・冷却用流体の通流路を提供することが主な役目
である。シール体16は、弾性材を用いて薄板状に製作
され、その外形はセパレータ4の外形とほぼ同一に設定
されている。シール体16は、セパレータ4に形成され
ている貫通穴441,442,443の貫通穴群の少な
くとも一方の貫通穴群と対向する部位に、燃料ガス通流
用の貫通穴、酸化剤ガス通流用の貫通穴、および、冷却
用流体通流用の貫通穴161が形成されている。
【0087】図17に示す実施例5によるスタック1D
は前述の構成としたので、前記した実施例3によるスタ
ック1Bの場合に対して、冷却用流体99が加圧板1
4,15には通流しないことが相異している。これによ
り加圧板14,15、特に、まだ温度上昇していない冷
却用流体99が通流される加圧板14が、冷却用流体9
9によって冷却されることで、スタック1Bの単電池3
の積層方向の温度分布が、スタック1Bの端部に在る単
電池3で低下するという問題に対処できるようにしてい
る。しかし、スタック1Dにおいても、この発明の特徴
的な構成は、前記の実施例3において述べたところと同
一である。
【0088】実施例6;実施例6は、請求項1,3〜1
1に対応するこの発明のさらに異なる実施例による固体
高分子電解質型燃料電池である。まず、この固体高分子
電解質型燃料電池が備える単位燃料電池について図18
〜図23を用いて説明する。ここで、図18は、請求項
1,3〜11に対応するこの発明のさらに異なる実施例
による固体高分子電解質型燃料電池が備える単位燃料電
池の要部を模式的に示した、前記した図8におけるA−
A断面と同等場所の断面図である。図19は、図18に
示した単位燃料電池が有する燃料電池セルの斜視図であ
り、図20は、図18に示した単位燃料電池が有するセ
パレータの斜視図であり、図21は、図18に示した単
位燃料電池が有する燃料ガス用のシール体の斜視図であ
り、図22は、図18に示した単位燃料電池が有する酸
化剤ガス用のシール体の斜視図である。図23は、図1
8に示した単位燃料電池の前記した図8におけるC−C
断面と同等場所の断面図である。
【0089】図18〜図23において、図3〜図10に
示したこの発明の一実施例による固体高分子電解質型燃
料電池が備える単位燃料電池、および、図28〜図30
に示した従来例による固体高分子電解質型燃料電池が備
える単位燃料電池と同一部分には同じ符号を付し、その
説明を省略する。図18〜図23において、3Eは、図
3〜図10に示した実施例3によるスタックが備える単
電池3に対して、燃料電池セル5、セパレータ4、燃料
ガス用のシール体31、酸化剤ガス用のシール体32に
替えて、燃料電池セル5E,セパレータ4E、燃料ガス
用のシール体31E、酸化剤ガス用のシール体32Eと
を備える単電池である。
【0090】燃料電池セル5Eは、実施例3による燃料
電池セル5が備えるシート状の固体高分子電解質膜(P
E膜)51に替えて、シート状のPE膜51Eを用いる
ようにしている。PE膜51Eは、PE膜51に対し
て、冷却用流体通流用の貫通穴513の形成される位置
が異なっている。すなわち、PE膜51Eに形成される
貫通穴513は、セパレータ4Eが備えるそれぞれのマ
ニホールド領域42,43の側辺(燃料ガスおよび酸化
剤ガスが通流する方向に対して平行している辺であ
る。)と対向する位置に在る。なお、貫通穴513は、
図19中に示したように、PE膜51Eの寸法W方向の
中心線に対して面対象位置に形成されている。
【0091】セパレータ4Eは、実施例3によるセパレ
ータ4に対して、冷却用流体通流用の貫通穴443,保
持体446の形成される位置が異なっていると共に、保
持体422を備えていない点が相異している(図23を
参照)。すなわち、貫通穴443は、PE膜51Eに形
成される貫通穴513と対向する位置に形成されてお
り、保持体446は、セパレータ4Eによる貫通穴44
3とマニホールド領域42,43の側辺との間の、冷却
用流体が通流される側の側面に形成される。また、実施
例3によるセパレータ4が備えていた保持体422を、
セパレータ4Eの場合には備えていないので、セパレー
タ4Eのマニホールド領域42,43には、ガスが通流
される側の側面にのみ保持体421が形成されているこ
とになる。
【0092】シール体31E,32Eは、実施例3によ
るシール体31、32に対して、冷却用流体通流用の貫
通穴313,323の形成される位置が異なっており、
シール体31E,32Eの場合には、貫通穴313,3
23は、共に、PE膜51Eに形成される貫通穴513
と対向する位置に形成されている。また、それぞれの貫
通穴313,323に備えられている切欠溝は、それぞ
れの貫通穴領域319,329の、マニホールド領域4
2,43の側辺と対向する部位との間に形成されてい
る。
【0093】単電池3Eは、燃料電池セル5E、セパレ
ータ4E、燃料ガス用のシール体31E、および、酸化
剤ガス用のシール体32Eが前記の構成を備えているの
で、その組み立て方法、ガス・冷却用流体の通流路の形
成方法、保持体421,444〜446の働きは、単電
池3の場合と同様である。図24は、請求項1,3〜1
1に対応するこの発明のさらに異なる実施例による固体
高分子電解質型燃料電池の要部を模式的に示したその側
面図であり、図25は、図24中に示した冷却用流体用
のシール体の斜視図である。図26は、図24に示した
固体高分子電解質型燃料電池の互いに隣接する単位燃料
電池間の構成を説明する側面断面図であり、図27は、
図24に示した固体高分子電解質型燃料電池の図20に
おけるE−E断面図である。図24〜図27において、
図3〜図10に示した実施例3による単位燃料電池3、
および、図28〜図32に示した従来例による固体高分
子電解質型燃料電池と同一部分には同じ符号を付し、そ
の説明を省略する。なお、図24〜図27には、図3〜
図10、図18〜図23で付した符号については、代表
的な符号のみを記した。
【0094】図24〜図27において、1Eは、図11
〜図15に示した実施例3によるスタック1Bに対し
て、単電池3,シール体11,集電板12,電気絶縁板
13、加圧板14,15に替えて、単電池3E,シール
体11E,集電板12E,電気絶縁板13E、加圧板1
4E,15Eを用いるようにした固体高分子電解質型燃
料電池(スタック)である。集電板12E,電気絶縁板
13E、加圧板14E,15Eは、集電板12,電気絶
縁板13、加圧板14,15に対して、冷却用流体通流
用の貫通穴のそれぞれが、単電池3Eが備えている、供
給側または排出側の冷却用流体通流用の貫通穴のそれぞ
れと、対向する部位に形成されていることのみが相異し
ている。
【0095】シール体11Eは、実施例3によるシール
体11に対して、冷却用流体通流用の貫通穴113の形
成される位置が異なっており、シール体11Eの場合に
は、貫通穴113は、PE膜51Eに形成される貫通穴
513と対向する位置に形成されている。また、それぞ
れの貫通穴113に備えられている切欠溝は、貫通穴領
域119の、マニホールド領域42,43の側辺と対向
する部位との間に形成されている。
【0096】スタック1Eは、単電池3E、シール体1
1E,集電板12E,電気絶縁板13E、加圧板14
E,15Eが前記の構成を備えているので、その組み立
て方法、スタック1E内のガス・冷却用流体の通流路の
形成方法は、スタック1Bの場合と同様である(図26
を参照)。スタック1Eのスタック1Bに対する特徴的
な相異点は、すでに記述したことではあるが、冷却用流
体99の通流路を構成する貫通穴113,313,32
3,443,513等が、セパレータ4Eが備えるそれ
ぞれのマニホールド領域42,43の側辺と対向する位
置に形成されていることである。このために、冷却用流
体99のそれぞれの単電池3Eへの供給部分に着目して
説明すると、冷却用流体99は、貫通穴113に備えら
れた切欠溝から、冷却用流体通流用の溝411bが持つ
冷却用流体99の通流方向とは直交する関係となる方向
である、単電池3Eが備えるマニホールド領域42の側
辺に対してほぼ直角の方向から単電池3Eに流入するこ
とになる。このために、流入した冷却用流体99が持つ
動圧は、溝411b中を通流する冷却用流体99には作
用しないことになるのである。従って、スタック1Eに
おいては、動圧の減殺を主目的とする場合には、マニホ
ールド領域42,43に、実施例3によるセパレータ4
が備えていた保持体422を、セパレータ4Eに備える
必要が無いのである。
【0097】実施例6における今までの説明では、セパ
レータ4Eは、保持体422を備えていないとしてきた
が、これに限定されるものではなく、例えば、保持体4
22を、実施例3によるセパレータ4と同様に、マニホ
ールド領域の冷却用流体99が通流する側に設けてもよ
いものである。この場合の保持体422の主要な役目
は、互いに隣接する単電池が持つセパレータ間の接合点
の増加、および、接合点の間隔を短縮を図り、単電池に
生じる応力を低減することである。
【0098】実施例3〜6における今までの説明では、
セパレータ4,4A,4Eが備える保持体421,42
2、保持体444〜446は、前記のセパレータと一体
に形成されているとしてきたが、これに限定されるもの
ではなく、例えば、前記の保持体は、セパレータとは別
個に形成され、単電池,スタックの組立て時に、所要の
部位に装着される構造であってもよいものである。
【0099】また、実施例3〜6における今までの説明
では、燃料電極膜7A側に配置されるセパレータと、酸
化剤電極膜7B側に配置されるセパレータとは、同一の
セパレータであり、従って、波形溝411に形成されて
いるガス通流用の溝411aの最高突出高さ寸法
11B 、すなわち、波形溝411の部位のガス通流路の
面積は同一であるということである。しかしながら、酸
化剤ガスとして空気を用いることで,酸化剤ガス流路面
積を燃料ガス流路面積よりも広くすることが好ましい場
合(実施例3の項で述べた説明を参照)のように、燃料
ガス流路面積と酸化剤ガス流路面積とを異ならせる必要
が有る場合には、燃料電極膜7A側に配置されるセパレ
ータと,酸化剤電極膜7B側に配置されるセパレータと
は、異なる寸法T11B をそれぞれが備える異なるセパレ
ータを用いるようにしてもよいものである。
【0100】実施例1,2における今までの説明では、
単電池2,2Aが備えるセパレータ21,22,21
A,22Aは炭素材製であるとしてきたが、これに限定
されるものではなく、例えば、実施例3〜6の場合と同
様に、ステンレス鋼等の不動態膜が大気によって容易に
生成される性質を備える金属を用いてたものであっても
よいものである。その場合、セパレータの電気接触部,
熱接触部に金などの貴金属層を形成することが、作用の
項等で説明したところにより好ましいことである。
【0101】実施例1〜6における今までの説明では、
セパレータを金属製とする場合の金属材料は、燃料電極
側および酸化剤電極側の両方のセパレータに対して、不
動態膜が大気によって容易に生成される性質を備える金
属を用いるとしてきたが、燃料電池セルで生成される水
蒸気は、(式2)に示したごとく酸化剤電極で生成され
るものであるので、酸化剤電極側のセパレータのみを、
不動態膜が大気によって容易に生成される性質を備える
金属を用いるようにしてもよいものである。
【0102】さらにまた、実施例4で述べた保持部49
等を備える単電池の構成は、実施例5,6におけるスタ
ックに用いる単電池に対しても、適用が可能であること
は勿論のことである。
【0103】
【発明の効果】この発明においては、前記の課題を解決
するための手段の項で述べた構成とすることにより、次
記する効果を奏する。 セパレータが備える冷却用流体通流用の溝を、ガス通
流用の溝の間に形成されている凸状の隔壁が形成されて
いる部位の一部、または、全部に入り込ませた構成とす
ることにより、冷却用流体通流用の溝を、中間層,凸状
の隔壁が占めていた面積の一部を利用して形成すること
が可能となり、セパレータの厚さ方向の寸法が薄くなる
ことで、固体高分子電解質型燃料電池(スタック)を小
型化することが可能となる。また、 前記項において、冷却用流体通流用の溝の側壁とガ
ス通流用の溝の側壁との間の厚さ寸法を、全ての冷却用
流体通流用の溝およびガス通流用の溝においてほぼ同一
寸法とした構成とすることにより、まず、冷却用流体通
流用の溝と燃料電池セル間の熱伝達抵抗値が、前記項
の場合よりも低減して、冷却用流体の燃料電池セルに対
する冷却能が向上されるので、スタックを一層小型化す
ることが可能となる。また、燃料電池セルの冷却の面方
向に対する均一化度が向上されるので、スタックの性能
を向上することが可能となる。また、 前記,項において、セパレータを、ステンレス鋼
等の,表面に形成される不動態膜が大気によって容易に
生成される性質を備える金属材料を用いた構成とするこ
とにより、金属材製のセパレータに用いられている金属
が、燃料電池セルで生成された液状の生成水中に溶け込
む度合いを低減することが可能となる。これにより、生
成水がイオン化されることで従来発生していた燃料電池
セルの電気化学反応度が低下する等の問題を解消するこ
とが可能となる。また、このことによって、セパレータ
を金属製化する際の制約条件が解消されることになり、
電極膜の面積が広い大容量のスタックであっても小型化
することが可能となる。また、 前記項において、セパレータの,電極膜・隣接する
セパレータ・集電板のいずれかと接触し合う部位は、こ
の部位に存在する不動態膜を除去した後に、金等の貴金
属層が形成されてなる構成とすることにより、不動態膜
が大気によって容易に生成される性質を備える金属材料
で製作されたセパレータであっても、前記の諸部位の電
気接触抵抗値・熱接触抵抗値を、貴金属が持つ特有の性
質等によって小さい値に保持することが可能となる。こ
のことによって、不動態膜が大気によって容易に生成さ
れる性質を備える金属の薄板材を用いてセパレータを製
作しながらも、高性能で長期信頼性の高いスタックを得
ることが可能となる。また、 前記〜項において、セパレータが持つマニホール
ド領域のガスが通流される側の側面に、高さ寸法T13B
を持ち,ガスを通流させる複数の流路を有する保持体
を、マニホールド領域のガスが通流する方向に対して直
角となる方向のほぼ全幅にわたり備える構成とすること
により、PE膜の露出面の内のセパレータが有するそれ
ぞれのマニホールド領域に対向する部位は、保持体を介
してセパレータに保持されることになり、固体高分子電
解質膜の露出面を支持する支持間隔が短縮される。これ
により、両反応ガス間に差圧が生じた異常な運転状態の
場合であっても、固体高分子電解質膜に破損の発生する
懸念が解消され、信頼性の高いスタックを得ることが可
能となる。また、 前記〜項において、セパレータが持つマニホール
ド領域の冷却用流体が通流される側の側面に、高さ寸法
12B を持ち,冷却用流体を通流させる複数の流路を有
する保持体を、マニホールド領域の冷却用流体方向に対
して直角となる方向のほぼ全幅にわたり備える構成とす
ることにより、互いに隣接して配置されるセパレータの
間の接合点の面積が拡大され、これにより、スタックの
組み立て時に単位燃料電池(単電池)に与えられる加圧
力により生じる応力が低減され、信頼性の高いスタック
を得ることが可能となる。また、 前記,項において、保持体が形成される部位に備
えられる流路を、シール体に形成された切欠溝付き貫通
穴の切欠溝に関して、この切欠溝が形成されている部位
とは合致しない位置に形成する構成とすることにより、
単電池に供給されるガス,冷却用流体は必ず保持体の流
路ではない部位に衝突してその動圧が減殺される。これ
により、ガス通流用の溝・冷却用流体通流用の溝の中を
並列に分流するガス,冷却用流体の流速が均一化され、
燃料電池セルの冷却の面方向に対する均一化度が向上さ
れるので、スタックの性能を向上することが可能とな
る。さらにまた、 前記項における保持体をセパレータと一体に形成す
る構成とすること、および、前記〜項において、切
欠溝に備えられる保持体をセパレータと一体に形成する
構成とすることにより、スタックを構成する部品点数を
低減することが可能となり、スタックの製造原価を低減
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に対応するこの発明の一実施例による
固体高分子電解質型燃料電池の要部の構成を模式的に示
した図で,(a)はその側面図、(b)は図1(a)中
に示した単位燃料電池が有する一方のセパレータの側面
断面図
【図2】請求項1,2に対応するこの発明の一実施例に
よる固体高分子電解質型燃料電池の要部の構成を模式的
に示した図で,(a)はその側面図、(b)は図2
(a)中に示した単位燃料電池が有する一方のセパレー
タの側面断面図
【図3】請求項1,3〜11に対応するこの発明の一実
施例による固体高分子電解質型燃料電池が備える単位燃
料電池の要部を模式的に示した後記する図8におけるA
−A断面図である
【図4】図3に示した単位燃料電池の部分断面図で、
(a)は後記する図8におけるB−B断面図、(b)は
図4(a)中に示したセパレータの断面図
【図5】図3に示した単位燃料電池の後記する図8にお
けるC−C断面図
【図6】図3に示した単位燃料電池の後記する図8にお
けるD−D断面図
【図7】図3に示した単位燃料電池が有する燃料電池セ
ルの斜視図
【図8】図3に示した単位燃料電池が有するセパレータ
の斜視図
【図9】図3に示した単位燃料電池が有する燃料ガス用
のシール体の斜視図
【図10】図3に示した単位燃料電池が有する酸化剤ガ
ス用のシール体の斜視図
【図11】請求項1,3〜11に対応するこの発明の一
実施例による固体高分子電解質型燃料電池の要部を模式
的に示した図面で、(a)はその側面図、(b)は図1
1(a)のS部における詳細な横方向の部分断面図
【図12】図11中に示した冷却用流体用のシール体の
斜視図
【図13】図11に示した固体高分子電解質型燃料電池
の互いに隣接する単位燃料電池間の構成を説明する側面
断面図
【図14】図11に示した固体高分子電解質型燃料電池
の互いに隣接する単位燃料電池間の構成を説明する部分
断面図
【図15】図11におけるR部の詳細図
【図16】請求項1,3〜11に対応するこの発明の異
なる実施例による固体高分子電解質型燃料電池が備える
単位燃料電池の要部を模式的に示した側面断面図
【図17】請求項1,3〜11に対応するこの発明の異
なる実施例による固体高分子電解質型燃料電池の端部の
要部を単位燃料電池と共に模式的に示した側面断面図
【図18】請求項1,3〜11に対応するこの発明のさ
らに異なる実施例による固体高分子電解質型燃料電池が
備える単位燃料電池の要部を模式的に示した、前記した
図8におけるA−A断面と同等場所の断面図
【図19】図18に示した単位燃料電池が有する燃料電
池セルの斜視図
【図20】図18に示した単位燃料電池が有するセパレ
ータの斜視図
【図21】図18に示した単位燃料電池が有する燃料ガ
ス用のシール体の斜視図
【図22】図18に示した単位燃料電池が有する酸化剤
ガス用のシール体の斜視図
【図23】図18に示した単位燃料電池の前記した図8
におけるC−C断面と同等場所の断面図
【図24】請求項1,3〜11に対応するこの発明のさ
らに異なる実施例による固体高分子電解質型燃料電池の
要部を模式的に示したその側面図
【図25】図24中に示した冷却用流体用のシール体の
斜視図
【図26】図24に示した固体高分子電解質型燃料電池
の互いに隣接する単位燃料電池間の構成を説明する側面
断面図
【図27】図24に示した固体高分子電解質型燃料電池
の図20におけるE−E断面図
【図28】従来例の固体高分子電解質型燃料電池が備え
る単位燃料電池を展開した状態で模式的に示した要部の
側面断面図
【図29】図28に示した単位燃料電池を展開した状態
で模式的に示した斜視図
【図30】単位燃料電池が有するセパレータを図28に
おけるP矢方向から見た図
【図31】従来例の固体高分子電解質型燃料電池を模式
的に示した要部の構成図で,(a)はその側面図、
(b)はその上面図
【図32】図31中に示した固体高分子電解質型燃料電
池に与える冷却用流体の通流路を説明する説明図
【符号の説明】
1B 固体高分子電解質型燃料電池 11 シール体 12 集電板 13 電気絶縁板 14 加圧板 15 加圧板 3 単位燃料電池 31 シール体 32 シール体 4 セパレータ 41 中央部領域 411 波形溝 5 燃料電池セル 51 固体高分子電解質膜

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料ガスおよび酸化剤ガスの供給を受けて
    直流電力を発生するものであって,シート状の固体高分
    子電解質膜と,この固体高分子電解質膜の両主面のそれ
    ぞれに接合されるシート状の燃料電極膜およびシート状
    の酸化剤電極膜とを持つ燃料電池セル、燃料電池セルの
    両側面のそれぞれに対向させて配置されて,燃料電池セ
    ルに燃料ガスまたは酸化剤ガスを供給するための互いに
    平行する複数の凹状のガス通流用の溝が形成されている
    燃料ガス用のセパレータおよび酸化剤ガス用のセパレー
    タ、を有する単位燃料電池を複数個備え、単位燃料電池
    が有する燃料ガス用のセパレータおよび酸化剤ガス用の
    セパレータのそれぞれは、燃料電池セルに対向する側に
    それぞれのガスを通流させるガス通流用の溝が形成され
    ていると共に,燃料電池セルに対向する側に対する反対
    側に燃料電池セルで発生した熱を除去する冷却用流体を
    通流させる冷却部が形成されているものであり、これ等
    の単位燃料電池は、単位燃料電池が,そのセパレータの
    冷却部側を,互いに隣接する単位燃料電池が有するセパ
    レータの冷却部側に対向させて,隣接する単位燃料電池
    と互いに積層された単位燃料電池の積層体をなしてお
    り、この単位燃料電池の積層体の少なくとも両端末に位
    置するセパレータの外側面に当接された導電材製の集電
    板と、これ等の集電板の,少なくとも単位燃料電池の積
    層体の両端末部に位置する集電板の外側面に当接された
    電気絶縁材製の電気絶縁板と、これ等の電気絶縁板の,
    少なくとも単位燃料電池の積層体の両端末部に位置する
    電気絶縁板の外側面に当接され,単位燃料電池の積層
    体,集電板,電気絶縁板をこれ等の積層方向に加圧する
    加圧力を与える加圧板とを備える固体高分子電解質型燃
    料電池において、 少なくとも一方のセパレータは、冷却用流体を通流させ
    る冷却部を、ガス通流用の溝に対して平行する凹状の冷
    却用流体通流用の溝として形成すると共に、この冷却用
    流体通流用の溝を、互いに平行する複数の凹状のガス通
    流用の溝の,互いに隣接するガス通流用の溝の間に形成
    されている凸状の隔壁が形成されている部位に入り込ま
    せて設置されてなることを特徴とする固体高分子電解質
    型燃料電池。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の固体高分子電解質型燃料
    電池において、 少なくとも一方のセパレータは、冷却用流体通流用の溝
    を、隣接するガス通流用の溝の間に形成されている凸状
    の隔壁の全ての部位に入り込ませて設置されてなること
    を特徴とする固体高分子電解質型燃料電池。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の固体高分子電解質型燃料
    電池において、 少なくとも一方のセパレータは、冷却用流体通流用の溝
    の側壁とガス通流用の溝の側壁との間の厚さ寸法を、全
    ての冷却用流体通流用の溝およびガス通流用の溝におい
    てほぼ同一寸法としたことを特徴とする固体高分子電解
    質型燃料電池。
  4. 【請求項4】請求項1から3までのいずれかに記載の固
    体高分子電解質型燃料電池において、 少なくとも酸化剤ガス用のセパレータは、表面に形成さ
    れる不動態膜が大気によって容易に生成される性質を備
    える金属材料を用いて製作されてなることを特徴とする
    固体高分子電解質型燃料電池。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の固体高分子電解質型燃料
    電池において、 セパレータに用いられる不動態膜が大気によって容易に
    生成される性質を備える金属材料は、ステンレス鋼また
    はチタン合金であることを特徴とする固体高分子電解質
    型燃料電池。
  6. 【請求項6】請求項4または請求項5に記載の固体高分
    子電解質型燃料電池において、 不動態膜が大気によって容易に生成される性質を備える
    金属材料を用いて製作されてなるセパレータは、少なく
    とも、燃料電池セルが持つ前記セパレータと対向する電
    極膜,隣接する単位燃料電池が有する前記セパレータと
    対向し合うセパレータおよび集電板のいずれかと接触し
    合う部位に対して、この部位に存在する不動態膜を除去
    した後、貴金属層が形成されてなることを特徴とする固
    体高分子電解質型燃料電池。
  7. 【請求項7】請求項3と4、請求項3から5、および、
    請求項3から6までのいずれかに記載の固体高分子電解
    質型燃料電池であって、 金属材薄板製でほぼ矩形状の外形をなし、燃料電池セル
    が持つ燃料電極膜および酸化剤電極膜と対向する部位で
    あり,ガス通流用の溝と冷却用流体通流用の溝とが互い
    に表裏となる関係で波形に形成されたほぼ矩形状の中央
    部領域と、中央部領域のそれぞれのガスおよび冷却用流
    体が流入または流出する一方の端部側に隣接され,平板
    状でほぼ矩形状をなした一方のマニホールド領域と、中
    央部領域のそれぞれのガスおよび冷却用流体が流入また
    は流出する他方の端部側に隣接され,平板状でほぼ矩形
    状をなした他方のマニホールド領域と、中央部領域・一
    方のマニホールド領域および他方のマニホールド領域の
    周囲に形成され,一方および他方のマニホールド領域に
    隣接されるそれぞれの部位に燃料ガス・酸化剤ガスおよ
    び冷却用流体を通流させる貫通穴が形成され,しかも,
    一方および他方のマニホールド領域と連続した平面をな
    す平板状の周辺部領域と、を持つ燃料ガス用のセパレー
    タおよび酸化剤ガス用のセパレータと、 燃料ガス用のセパレータとほぼ同一の外形で薄板状をな
    した弾性材製であって、燃料ガス用のセパレータの燃料
    電池セル側に配置され、セパレータの中央部領域・一方
    のマニホールド領域および他方のマニホールド領域に対
    向する部位に形成された貫通穴領域と、貫通穴領域の周
    辺部分であって,セパレータに形成されている燃料ガス
    ・酸化剤ガスおよび冷却用流体を通流させる貫通穴に対
    向させて形成された貫通穴と,一方のマニホールド領域
    側の燃料ガス用の貫通穴と貫通穴領域の一方のマニホー
    ルド領域に対向する部位との間を連通して形成された切
    欠溝と,他方のマニホールド領域側の燃料ガス用の貫通
    穴と貫通穴領域の他方のマニホールド領域に対向する部
    位との間を連通して形成された切欠溝とを持つ周辺部領
    域、とを有する燃料ガス用のシール体と、 酸化剤ガス用のセパレータとほぼ同一の外形で薄板状を
    なした弾性材製であって、酸化剤ガス用のセパレータの
    燃料電池セル側に配置され、セパレータの中央部領域・
    一方のマニホールド領域および他方のマニホールド領域
    に対向する部位に形成された貫通穴領域と、貫通穴領域
    の周辺部分であって,セパレータに形成されている燃料
    ガス・酸化剤ガスおよび冷却用流体を通流させる貫通穴
    に対向させて形成された貫通穴と,一方のマニホールド
    領域側の酸化剤ガス用の貫通穴と貫通穴領域の一方のマ
    ニホールド領域に対向する部位との間を連通して形成さ
    れた切欠溝と,他方のマニホールド領域側の酸化剤ガス
    用の貫通穴と貫通穴領域の他方のマニホールド領域に対
    向する部位との間を連通して形成された切欠溝とを持つ
    周辺部領域、とを有する酸化剤ガス用のシール体と、 を備えたほぼ矩形状の外形をなした単位燃料電池の複数
    個と、 互いに隣接し合う単位燃料電池の間に介挿され、セパレ
    ータとほぼ同一の外形で薄板状をなした弾性材製であっ
    て、セパレータの中央部領域・一方のマニホールド領域
    および他方のマニホールド領域に対向する部位に形成さ
    れた貫通穴領域と、貫通穴領域の周辺部分であって,セ
    パレータに形成されている燃料ガス・酸化剤ガスおよび
    冷却用流体を通流させる貫通穴に対向させて形成された
    貫通穴と,一方のマニホールド領域側の冷却用流体用の
    貫通穴と貫通穴領域の一方のマニホールド領域に対向す
    る部位との間を連通して形成された切欠溝と,他方のマ
    ニホールド領域側の冷却用流体用の貫通穴と貫通穴領域
    の他方のマニホールド領域に対向する部位との間を連通
    して形成された切欠溝とを持つ周辺部領域、とを有する
    冷却用流体用のシール体と、 を備える固体高分子電解質型燃料電池において、 セパレータの一方および他方のマニホールド領域のガス
    が通流される側の側面に、セパレータの波形に形成され
    た冷却用流体通流用の溝およびガス通流用の溝の波形を
    なしている部分のガスが通流される側の最高突出高さ寸
    法と,燃料電池セルが持つ燃料電極膜または酸化剤電極
    膜の厚さ寸法との和と同等の厚さ寸法を有し、ガスを通
    流させる複数の流路を有する保持体を、マニホールド領
    域のガスが通流する方向に対して直角となる方向のほぼ
    全幅にわたり備えることを特徴とする固体高分子電解質
    型燃料電池。
  8. 【請求項8】請求項3と4、請求項3から5、および、
    請求項3から6までのいずれかに記載の固体高分子電解
    質型燃料電池であって、 金属材薄板製でほぼ矩形状の外形をなし、燃料電池セル
    が持つ燃料電極膜および酸化剤電極膜と対向する部位で
    あり,ガス通流用の溝と冷却用流体通流用の溝とが互い
    に表裏となる関係で波形に形成されたほぼ矩形状の中央
    部領域と、中央部領域のそれぞれのガスおよび冷却用流
    体が流入または流出する一方の端部側に隣接され,平板
    状でほぼ矩形状をなした一方のマニホールド領域と、中
    央部領域のそれぞれのガスおよび冷却用流体が流入また
    は流出する他方の端部側に隣接され,平板状でほぼ矩形
    状をなした他方のマニホールド領域と、中央部領域・一
    方のマニホールド領域および他方のマニホールド領域の
    周囲に形成され,一方および他方のマニホールド領域に
    隣接されるそれぞれの部位に燃料ガス・酸化剤ガスおよ
    び冷却用流体を通流させる貫通穴が形成され,しかも,
    一方および他方のマニホールド領域と連続した平面をな
    す平板状の周辺部領域と、を持つ燃料ガス用のセパレー
    タおよび酸化剤ガス用のセパレータと、 燃料ガス用のセパレータとほぼ同一の外形で薄板状をな
    した弾性材製であって、燃料ガス用のセパレータの燃料
    電池セル側に配置され、セパレータの中央部領域・一方
    のマニホールド領域および他方のマニホールド領域に対
    向する部位に形成された貫通穴領域と、貫通穴領域の周
    辺部分であって,セパレータに形成されている燃料ガス
    ・酸化剤ガスおよび冷却用流体を通流させる貫通穴に対
    向させて形成された貫通穴と,一方のマニホールド領域
    側の燃料ガス用の貫通穴と貫通穴領域の一方のマニホー
    ルド領域に対向する部位との間を連通して形成された切
    欠溝と,他方のマニホールド領域側の燃料ガス用の貫通
    穴と貫通穴領域の他方のマニホールド領域に対向する部
    位との間を連通して形成された切欠溝とを持つ周辺部領
    域、とを有する燃料ガス用のシール体と、 酸化剤ガス用のセパレータとほぼ同一の外形で薄板状を
    なした弾性材製であって、酸化剤ガス用のセパレータの
    燃料電池セル側に配置され、セパレータの中央部領域・
    一方のマニホールド領域および他方のマニホールド領域
    に対向する部位に形成された貫通穴領域と、貫通穴領域
    の周辺部分であって,セパレータに形成されている燃料
    ガス・酸化剤ガスおよび冷却用流体を通流させる貫通穴
    に対向させて形成された貫通穴と,一方のマニホールド
    領域側の酸化剤ガス用の貫通穴と貫通穴領域の一方のマ
    ニホールド領域に対向する部位との間を連通して形成さ
    れた切欠溝と,他方のマニホールド領域側の酸化剤ガス
    用の貫通穴と貫通穴領域の他方のマニホールド領域に対
    向する部位との間を連通して形成された切欠溝とを持つ
    周辺部領域、とを有する酸化剤ガス用のシール体と、 を備えたほぼ矩形状の外形をなした単位燃料電池の複数
    個と、 互いに隣接し合う単位燃料電池の間に介挿され、セパレ
    ータとほぼ同一の外形で薄板状をなした弾性材製であっ
    て、セパレータの中央部領域・一方のマニホールド領域
    および他方のマニホールド領域に対向する部位に形成さ
    れた貫通穴領域と、貫通穴領域の周辺部分であって,セ
    パレータに形成されている燃料ガス・酸化剤ガスおよび
    冷却用流体を通流させる貫通穴に対向させて形成された
    貫通穴と,一方のマニホールド領域側の冷却用流体用の
    貫通穴と貫通穴領域の一方のマニホールド領域に対向す
    る部位との間を連通して形成された切欠溝と,他方のマ
    ニホールド領域側の冷却用流体用の貫通穴と貫通穴領域
    の他方のマニホールド領域に対向する部位との間を連通
    して形成された切欠溝とを持つ周辺部領域、とを有する
    冷却用流体用のシール体と、 を備える固体高分子電解質型燃料電池において、 セパレータの一方および他方のマニホールド領域の冷却
    用流体が通流される側の側面に、セパレータの波形に形
    成された冷却用流体通流用の溝およびガス通流用の溝
    の,波形をなしている部分の冷却用流体が通流される側
    の最高突出高さ寸法と同等の厚さ寸法を有し、冷却用流
    体を通流させる複数の流路を有する保持体を、マニホー
    ルド領域の冷却用流体が通流する方向に対して直角とな
    る方向のほぼ全幅にわたり備えることを特徴とする固体
    高分子電解質型燃料電池。
  9. 【請求項9】請求項7または8に記載の固体高分子電解
    質型燃料電池において、 保持体は、セパレータのマニホールド領域に、セパレー
    タと一体に形成されてなることを特徴とする固体高分子
    電解質型燃料電池。
  10. 【請求項10】請求項7から9までのいずれかに記載の
    固体高分子電解質型燃料電池において、 保持体は、その流路を、それぞれのシール体が持つ,貫
    通穴と貫通穴領域のマニホールド領域に対向する部位と
    の間を連通してなる切欠溝に関して、この切欠溝が形成
    されている部位とは合致しない位置に形成されてなるこ
    とを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池。
  11. 【請求項11】請求項7から10までのいずれかに記載
    の固体高分子電解質型燃料電池であって、 それぞれのシール体が持つ,貫通穴と貫通穴領域のマニ
    ホールド領域に対向する部位との間を連通してなる切欠
    溝が形成された部位に装着され、セパレータの貫通穴が
    形成されている周辺部領域のガスが通流される側の側面
    と,燃料電池セルが持つ固体高分子電解質膜の主面との
    間、および、セパレータの貫通穴が形成されている周辺
    部領域の冷却用流体が通流される側の,互いに隣接する
    セパレータの側面の相互間、を保持する保持体を備える
    固体高分子電解質型燃料電池において、 切欠溝に備えられる保持体は、セパレータの周辺部領域
    に、セパレータと一体に形成されてなることを特徴とす
    る固体高分子電解質型燃料電池。
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