JP5077226B2 - セル積層体およびこれを備えた燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、セル積層体およびこれを備えた燃料電池に関する。さらに詳述すると、本発明は、セル積層体を構成しているセパレータ等の構造の改良に関する。
一般に、燃料電池(例えば固体高分子形燃料電池)は電解質をセパレータで挟んだセルを複数積層することによって構成されている。また、セパレータには、各セルに反応ガス(燃料ガス、酸化ガス)や冷却用の冷媒を供給しあるいは排出するためのマニホールドが形成されている。
従来、このようなセパレータとしてはカーボンセパレータやメタルセパレータが多く用いられている。このうち、例えばカーボンセパレータにおいて、表側と裏側の凹凸形状が互いに独立に形成されている場合であれば、各種流体のマニホールドと発電領域(燃料ガスと酸化ガスとが反応して発電が行われる領域)とを連通する部分にバックアップ用のリブが設けられていることがある。このリブには、隣接するセパレータとの間に介在するスペーサとなり、当該セパレータをバックアップ(あるいは支持)して変形を抑えるという機能がある(例えば、特許文献1参照)。
特許第3608741号公報
しかしながら、例えばプレスメタルセパレータにおいて見られるように凹凸形状が表面と裏面とで反転した関係の構造となっている場合、当該セパレータの変形を有効に抑えうるようなバックアップ構造については検討が十分になされていないという実情がある。
そこで、本発明は、プレスメタルセパレータにおけるように凹凸形状が表面と裏面とで反転した構造となっている場合に、当該セパレータの変形を抑えるのに特に好適な構造を有するセル積層体およびこれを備えた燃料電池を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するべく本発明者は種々の検討を行った。プレスメタルセパレータのように凹凸形状を表面と裏面とで反転させた構造としている場合、このようなセパレータを積層する際、隣接するセパレータの凸部と凸部を対向させ、凹部と凹部を対向させることによって流体流通用のスペースを形成していることが多い。本発明者は積層体におけるこのような特徴に着目し、上記のような課題を解決しうる技術を知見するに至った。
本発明はかかる知見に基づくものであり、膜−電極アッセンブリを挟持したセパレータが積層されて構成されるセル積層体であって、隣り合うセパレータとセパレータの間には、膜−電極アッセンブリおよびこの膜−電極アッセンブリの少なくとも一部を挟持する枠状部材が挿入されている発電領域と、膜−電極アッセンブリおよび枠状部材のいずれも挿入されていない冷媒流通領域のいずれかの領域が形成されており、セパレータの変形を抑止するための変形抑止部が、当該セパレータ上であって、各セルに反応ガスまたは冷媒を供給しあるいは排出するためのマニホールドと膜−電極アッセンブリ上の発電領域とを連通する部分に設けられた凸部によって形成され、枠状部材が挿入されている発電領域においてセパレータの変形を抑止するための別の変形抑止部が、枠状部材に設けられた凸部によって形成されているというものである。
セル積層体においては、上述のような発電領域と冷媒流通領域とが例えば交互に形成されている。本発明においては、このようなセル積層体における冷媒流通領域、つまりは、膜−電極アッセンブリおよび枠状部材のいずれも挿入されておらず、冷却用の冷媒が流れるようになっている領域において、当該冷媒流通領域側に突出するような凸部を設け、変形抑止部を形成している。かかる変形抑止部は、例えばリブのように作用してセパレータの剛性を向上させ、あるいは、さらに隣接するセパレータの変形抑止部と接触し合って互いにバックアップ(支持)するように機能するため、当該セパレータの変形を有効に抑えることができる。
しかも、上述したようにセパレータ上の冷媒流通領域に形成される変形抑止部は、例えば複数の突起で構成される等することにより冷却用冷媒を分散させる機能も発揮しうるため、当該冷媒流通領域に行き渡らせて万遍なく流れるようにすることが可能である。
加えて、上述のごとく、セパレータの変形を抑止するための別の変形抑止部が枠状部材に設けられた凸部によって形成されていることから、当該凸部が、発電領域側からセパレータを支持して変形を抑止するように機能する結果、発電領域側と冷媒流通領域側との両方からセパレータの変形を抑止することが可能となる。
さらに、枠状部材が挿入されていない冷媒流通領域には、凸部と同じ高さとなるようにセパレータに設けられた凸状部分からなり、当該凸状部分を介して対向するセパレータの溝底面どうしの距離を隔てる枠状リブが形成されていることが好ましい。枠状リブは、例えば隣り合うセパレータの枠状リブと直接突き当たった状態などとなり、これらセパレータの間に所定のスペース(例えば冷媒流通用の流路)を形成するスペーサとして機能することができる。
また、セル積層体においては、セパレータに形成された変形抑止部の凹部となっている裏面側に向かって突出し、当該変形抑止部またはその近傍におけるセパレータの変形を抑止するセパレータ変形抑止用凸部が枠状部材に形成されていることがさらに好ましい。これによれば、セパレータと枠状部材との間に例えば接着剤が介在しているような場合に、当該セパレータ変形抑止用凸部の厚み(突出量)の分だけ当該接着層(接着剤からなる層)の厚み(突出量)を薄くすることができる。当該接着層よりも枠状部材の方の剛性が高ければ、変形抑止部の裏面側をバックアップする部分の剛性を高めて当該部分やその近傍の変形を抑止することができる。
さらに、本発明は、膜−電極アッセンブリを挟持したセパレータが積層されて構成されるセル積層体であって、隣り合うセパレータとセパレータの間には、膜−電極アッセンブリおよびこの膜−電極アッセンブリの少なくとも一部を挟持する枠状部材が挿入されている発電領域と、膜−電極アッセンブリおよび枠状部材のいずれも挿入されていない冷媒流通領域のいずれかの領域が形成されており、セパレータの変形を抑止するための変形抑止部が、当該セパレータ上であって、各セルに反応ガスまたは冷媒を供給しあるいは排出するためのマニホールドと膜−電極アッセンブリ上の発電領域とを連通する部分に設けられた凸部によって形成され、セパレータの積層方向から視て、変形抑止部の少なくとも一部が膜−電極アッセンブリに重なっているというものである。重なった部分については、膜−電極アッセンブリの弾発力や弾性力によって生じる反力を利用して押さえ付けることができるから、隣接するセルとの隙間が生じるのをさらに抑えやすいという利点がある。
また、セル積層体において、冷媒流通領域を介して隣り合うセパレータに形成されている変形抑止部どうしが接触し合っていることも好ましい。変形抑止部どうしが互いに接触し合うことで、セパレータどうしが密着した状態を保ちつつ、セパレータが変形するのを抑止することができる。
さらに本発明にかかる燃料電池は、上述したセル積層体を備えているというものである。
図1は、本発明の一実施形態を示す分解斜視図で、本実施形態におけるセル積層体のセパレータのセルを分解して示すものである。
図2Aは、セル積層体を構成するセパレータの構造例として、冷却水流路面側から見たマニホールド周辺の構造を示すものである。
図2Bは、図2A中の一点鎖線の丸で囲んだ部分における断面構造を示すものである。
図3は、セル積層体を構成するセパレータの構造例を示す図であり、酸化ガス(AIR)の流路面側から見たマニホールド周辺の構造を示すものである。
図4は、変形抑止部の他の形状例を示す図である。
図5は、図4に示した変形抑止部の周辺における断面構造を示す図である。
図6は、燃料電池を構成するセル積層体等を示す斜視図である。
図7は、燃料電池の構造例を示す側面図である。
図8は、本発明の他の実施形態を表す図で、冷却水用のマニホールドおよびその周辺における構造例を示す部分平面図である。
図9は、図8のIX−IX線における断面図である。
図10は、本発明のさらに他の実施形態におけるセパレータの構造を示す平面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図7に本発明にかかるセル積層体3およびこれを備えた燃料電池1の実施形態を示す。本実施形態におけるセル積層体3は、膜−電極アッセンブリ30を挟持したセパレータ20(図1においては、セルを構成する2枚のセパレータをそれぞれ符号20a,20bで示している)を複数枚、あるいは複数組積層することによって構成されているものである。本実施形態では、セル積層体3のうち隣り合うセパレータ20とセパレータ20の間に発電領域と冷媒流通領域のいずれか一方の領域を形成し、さらに、これらセパレータ20の変形を抑止するために変形抑止部を設けることとしている。
以下に説明する実施形態においては、まず、燃料電池1を構成するセル2の概略構成について説明し、その後、上述のように設けられている変形抑止部の構成等について説明することとする。
図1に本実施形態における燃料電池1のセル2の概略構成を示す。図示するように構成されるセル2は、順次積層されることによってセル積層体(スタック)3を構成する。また、このように形成されたセル積層体(スタック)3は、例えばスタック両端を支持板(図示省略)で挟まれ、さらにこれら対向する支持板どうしを繋ぐようにテンションプレート(図示省略)が配置された状態で積層方向への荷重がかけられて締結される。
なお、このようなセル2が積層されたセル積層体(スタック)3によって構成される燃料電池1は、例えば燃料電池車両(FCHV;Fuel Cell Hybrid Vehicle)の車載発電システムに適用可能なものであるがこれに限られることはなく、各種移動体(例えば船舶や飛行機など)やロボットなどといった自走可能なものに搭載される発電システム、さらには定置の燃料電池システムにも適用することが可能である。
セル2は、電解質、具体例として膜−電極アッセンブリ(以下MEA;Membrane Electrode Assemblyと呼ぶ)30と、MEA30を挟持する一対のセパレータ20(図1においてはそれぞれ符号20a,20bを付して示している)とで構成されている(図1参照)。MEA30および各セパレータ20a,20bはおよそ矩形の板状に形成されている。また、MEA30はその外形が各セパレータ20a,20bの外形よりも一回り小さくなるように形成されている。
MEA30は、高分子材料のイオン交換膜からなる高分子電解質膜(以下、単に電解質膜ともいう)31と、電解質膜31を両面から挟んだ一対の電極32a,32b(アノードおよびカソード)とで構成されている(図1参照)。これらのうち、電解質膜31は、各電極32a,32bよりも僅かに大きくなるように形成されている。この電解質膜31には、その周縁部33を残した状態で各電極32a,32bが例えばホットプレス法により接合されている。
MEA30を構成する電極32a,32bは、その表面に付着された白金などの触媒を担持した例えば多孔質のカーボン素材(拡散層)で構成されている。一方の電極(アノード)32aには燃料ガス(反応ガス)としての水素ガス、他方の電極(カソード)32bには空気や酸化剤などの酸化ガス(反応ガス)が供給され、これら2種類の反応ガスによりMEA30内で電気化学反応が生じてセル2の起電力が得られるようになっている。
セパレータ20a,20bは、ガス不透過性の導電性材料で構成されている。導電性材料としては、例えばカーボンや導電性を有する硬質樹脂のほか、アルミニウムやステンレス等の金属(メタル)が挙げられる。本実施形態のセパレータ20a,20bの基材は板状のメタルで形成されているものであり(メタルセパレータ)、この基材の電極32a,32b側の面には耐食性に優れた膜(例えば金メッキで形成された皮膜)が形成されている。
また、セパレータ20a,20bの両面には、複数の凹部によって構成れる溝状の流路が形成されている。これら流路は、例えば板状のメタルによって基材が形成されている本実施形態のセパレータ20a,20bの場合であればプレス成形によって形成することができる。このようにして形成される溝状の流路は、酸化ガスのガス流路34や水素ガスのガス流路35、あるいは冷却水流路36を構成している。より具体的に説明すると、セパレータ20aの電極32a側となる内側の面には水素ガスのガス流路35が複数形成され、その裏面(外側の面)には冷却水流路36が複数形成されている(図1参照)。同様に、セパレータ20bの電極32b側となる内側の面には酸化ガスのガス流路34が複数形成され、その裏面(外側の面)には冷却水流路36が複数形成されている(図1参照)。例えば本実施形態の場合、セル2におけるこれらガス流路34およびガス流路35は互いに平行となるように形成されている。さらに、本実施形態においては、隣接する2つのセル2,2に関し、一方のセル2のセパレータ20aの外面と、これに隣接するセル2のセパレータ20bの外面とを付き合わせた場合に両者の冷却水流路36が一体となり断面が例えば矩形あるいはハニカム形の流路が形成される構造となっている(図1参照)。
さらに、上述したように各セパレータ20a,20bは、少なくとも流体の流路をなすための凹凸形状が表面と裏面とで反転した関係になっている。より具体的に説明すると、セパレータ20aにおいては、水素ガスのガス流路35を形成する凸形状(凸リブ)の裏面が冷却水流路36を形成する凹形状(凹溝)であり、ガス流路35を形成する凹形状(凹溝)の裏面が冷却水流路36を形成する凸形状(凸リブ)である。さらに、セパレータ20bにおいては、酸化ガスのガス流路34を形成する凸形状(凸リブ)の裏面が冷却水流路36を形成する凹形状(凹溝)であり、ガス流路34を形成する凹形状(凹溝)の裏面が冷却水流路36を形成する凸形状(凸リブ)である。
また、セパレータ20a,20bの長手方向の端部付近(本実施形態の場合であれば、図1中向かって左側に示す一端部の近傍)には、酸化ガスの入口側のマニホールド15a、水素ガスの出口側のマニホールド16b、および冷却水の出口側のマニホールド17bが形成されている。例えば本実施形態の場合、これらマニホールド15a,16b,17bは各セパレータ20a,20bに設けられた略矩形ないしは台形の透孔によって形成されている(図1参照)。さらに、セパレータ20a,20bのうち反対側の端部には、酸化ガスの出口側のマニホールド15b、水素ガスの入口側のマニホールド16a、および冷却水の入口側のマニホールド17aが形成されている。本実施形態の場合、これらマニホールド15b,16a,17aも略矩形ないしは台形の透孔によって形成されている(図1参照)。
上述のような各マニホールドのうち、セパレータ20aにおける水素ガス用の入口側マニホールド16aと出口側マニホールド16bは、セパレータ20aに溝状に形成されている入口側の連絡通路61および出口側の連絡通路62を介してそれぞれが水素ガスのガス流路35に連通している。同様に、セパレータ20bにおける酸化ガス用の入口側マニホールド15aと出口側マニホールド15bは、セパレータ20bに溝状に形成されている入口側の連絡通路63および出口側の連絡通路64を介してそれぞれが酸化ガスのガス流路34に連通している(図1参照)。さらに、各セパレータ20a,20bにおける冷却水の入口側マニホールド17aと出口側マニホールド17bは、各セパレータ20a,20bに溝状に形成されている入口側の連絡通路65および出口側の連絡通路66を介してそれぞれが冷却水流路36に連通している。ここまで説明したような各セパレータ20a,20bの構成により、セル2には、酸化ガス、水素ガスおよび冷却水が供給されるようになっている。ここで具体例を挙げておくと、セル2が積層された場合、例えば水素ガスは、セパレータ20aの入口側マニホールド16aから連絡通路61を通り抜けてガス流路35に流入し、MEA30の発電に供された後、連絡通路62を通り抜けて出口側マニホールド16bに流出することになる。
第1シール部材13a、第2シール部材13bは、ともに複数の部材(例えば小型の4つの矩形枠体と、流体流路を形成するための大きな枠体)で形成されているものである(図1参照)。これらのうち、第1シール部材13aはMEA30とセパレータ20aとの間に設けられるもので、より詳細には、その一部が、電解質膜31の周縁部33と、セパレータ20aのうちガス流路35の周囲の部分との間に介在するように設けられる。また、第2シール部材13bは、MEA30とセパレータ20bとの間に設けられるもので、より詳細には、その一部が、電解質膜31の周縁部33と、セパレータ2bのうちガス流路34の周囲の部分との間に介在するように設けられる。
さらに、隣接するセル2,2のセパレータ20bとセパレータ20aとの間には、複数の部材(例えば小型の4つの矩形枠体と、流体流路を形成するための大きな枠体)で形成された第3シール部材13cが設けられている(図1参照)。この第3シール部材13cは、セパレータ20bにおける冷却水流路36の周囲の部分と、セパレータ20aにおける冷却水流路36の周囲の部分との間に介在するように設けられてこれらの間をシールする部材である。
なお、第1〜第3シール部材13a〜13cとしては、隣接する部材との物理的な密着により流体を封止する弾性体(ガスケット)や、隣接する部材との化学的な結合により接着する接着剤などを用いることができる。上述し、尚かつ以下に詳述する枠状部材は、第1〜第3シール部材13a〜13cよりも外力に対して(弾性)変形しづらい材料であり、この点において、変形抑止部としての第1〜第3シール部材13a〜13cよりも枠状部材を機能させる方が有利である。
続いて、セル積層体3に設けられる変形抑止部などの構成について説明する(図2A等参照)。
ここで、上述のような構成のセル2において、セパレータ20aとセパレータ20bとで挟まれた領域の少なくとも一部であってMEA30および枠状部材が挿入されている領域は、水素ガスおよび酸化ガスが化学反応することによって電気を生じさせる領域(本明細書では発電領域といい、図1において符号A1で示す)である。また、隣接するセル2間において隣り合うセパレータ20,20で挟まれた領域(例えば、図1に示すセパレータ20bと、このセパレータ20bに第3シール部材13cを介して隣接する図示しないセパレータとで挟まれた領域)、つまり、MEA30および枠状部材のいずれもが挿入されてなく、冷却水を流通させるための冷却水流路36が形成されている領域(本明細書では冷媒流通領域といい、図1において符号A2で示す)である。
また、上述の枠状部材は、MEA30とともに発電領域A1に挿入され、尚かつこのMEA30の少なくとも一部を挟持している部材である。例えば本実施形態では、樹脂製の薄い枠形状のフレームをこの発電領域A1内に介在させ、枠状部材40として機能させている(図2A、図2B参照)。この場合、枠状部材40は、MEA30の少なくとも一部、例えば周縁部33に沿った部分を表側と裏側から挟持するように設けられている(図2A、図2B参照。ただし、図2Aと図4ではMEA30寄りの縁形状のみを概略的に表示)。
さらに、このセル積層体3においては、セパレータ20の変形を抑止するための変形抑止部が設けられている。例えば本実施形態の場合であれば、冷媒流通領域A2に向けて突出するような凸部を当該セパレータ20上に設け、これら凸部によって変形抑止部24を形成している(図2A、図2B、図3参照)。このようにして形成された変形抑止部24は、セパレータ20を支持して変形を生じさせないようにするといういわばバックアップとして機能する。
すなわち、従前のバックアップの場合には、セパレータ自身の撓みや接着剤の収縮などにより、当該部分におけるセル2の厚みが電極部に比して薄くなる可能性があり、実際には当該バックアップが隣のセル2(あるいは当該セル2を構成するセパレータ20)に接触しないかまたは接触しなくなることが生じ得た。より具体的には、例えば組付け時におけるセパレータ20の反り、あるいは、電極部とそれ以外であって接着剤を含む部分の線膨張係数の差などを理由としてセル2が収縮して薄くなり、その結果、隣接するセル2どうしが離れ、バックアップが本来の機能を果たし得なくなることがあった。また、このような状態で過大なガス圧が作用すると、セル2内の接着剤が剥離してしまうおそれもあった。
これに対し、本実施形態ではこのような事態が生じにくくなるような6を構成している。つまり、本実施形態の変形抑止部24は、冷媒流通領域A2に向けて突出する構造の凸部からなり、尚かつ、冷媒流通領域A2を介して隣り合うセパレータ20に形成されている変形抑止部24どうしが接触し合う構造となっている。しかも、これら変形抑止部24は、セパレータ20(あるいはセル2)の積層方向から視た場合に当該変形抑止部24の少なくとも一部がMEA30に重なるように形成されている(図2A、図2B参照)。すなわち、例えば本実施形態では、冷却水マニホールド17の近傍からMEA30の縁辺を越える位置まで、冷却水の流れ方向に沿って延びるような連続した形状の変形抑止部24を形成し、当該変形抑止部24の少なくとも一部がMEA30に重なるようにしている(図2A、図2B参照)。こうした場合、細長形状とされた当該変形抑止部24のうちMEA30と重なっている部分は、このMEA30が生じる反力(弾性力や弾発力)を利用して隣のセル2(あるいはそのセパレータ20)との密着度を維持することが可能となる。しかも、変形抑止部24は、MEA30側からマニホールド17側に途切れることなく連続的に形成された凸状のリブである。このため、MEA30側からマニホールド17側にかけて互いに離間した複数の小突起状の凸部を変形抑止部として採用する構成と比べ、撓みを抑制できるとともに、MEA30による反力をマニホールド17側まで好適に伝達できる。このため、このような変形抑止部24をバックアップとして機能させるようにした本実施形態のセル積層体3の場合には、セル積層時において隣のセル2との間に隙間が生じるのを抑止しやすい。
さらに、この変形抑止部24の一部または全部は、発電領域A1の外部(触媒が設けられた領域外)、より詳しくは、各セルに反応ガスまたは冷媒を供給しあるいは排出するためのマニホールド15〜17とMEA30上の発電領域A1とを連通する部分に設けられた凸部によって形成されている(図2A、図2B等参照)。
なお、上述したように本実施形態における変形抑止部24は冷却水の流れ方向に沿って延びる連続した形状となっているが、その具体的な形状は特に限定されない。楕円形の凸部としてもよいし、トラック形状に近似した長円形としてもよい。あるいは、図2A、図2Bに示すように、両端が先細りするような形状(真円を横長にしたような形状)としてもよい。また、図2A、図2Bではこれら凸部を複数に配置した例を示しているが、場合によってはこれを末広がりとなるように配置してもよい。いずれにせよ、変形抑止部24からなるバックアップ構造そのものを細長状とし、MEA30と重なるバックアップ部と連続した形状とすることにより、セパレータ20の剛性を向上させつつ、セル積層時において隣のセル2との間に隙間が生じるのを抑止することができるようになる。
また、上述したような凸部からなる本実施形態の変形抑止部24は、入口側および出口側の冷却水マニホールド(図2A等では単に符号17で示している)の近傍に配置されている(図2A参照)。このような変形抑止部24は、複数の凸部によって構成されていることから、冷却水流路36に対して冷却水を均等に分配することが可能となっている。また、冷却水をより均等に分配してセパレータ20の面内に行き渡らせるようにするという観点からすれば、図2Aに示すように同じ形状かつ同じ大きさの凸部を等間隔に配置することが好ましいし、このように平行に配置するばかりでなく、上述したように末広がりとなるように配置することも可能である。しかも、ここまで説明したように冷却水をセパレータ面内に均等となるように行き渡らせることができれば、セパレータ20やシール部材(例えば第3シール部材13c)等が受ける負担が軽減される結果、耐久性を向上させることにもなる。
ところで、ここまでの説明では、変形抑止部24からなるバックアップ構造そのものを細長状とし、MEA30と重なるバックアップ部と連続した形状にすると述べたが、これは好適な態様に過ぎず、変形抑止部24が一端がら他端まですべて連続している場合に限るものではない。すなわち、他の例を示せば、変形抑止部24は、例えば点状の凸部と線状の凸部というように離間した複数の凸部によって構成されていてもよい(図4、図5参照)。要は、分割された凸部によって形成されているとしても、当該変形抑止部24によってセパレータ20の剛性を向上させることは可能である。また、当該変形抑止部24の少なくとも一部がMEA30と重なりバックアップとして機能しうる構造となっていれば、セル積層時において隣のセル2との間に隙間が生じるのを抑止することも可能となる。
ここで、上述したセル2によって構成されるセル積層体3、および該セル積層体3を含む燃料電池1について説明する(図6、図7参照)。
燃料電池1は、複数のセル2が積層されてなるセル積層体3を備えているもので、当該セル積層体3の両端に位置する端セル2の積層方向外側には、断熱セル4、出力端子5a付のターミナルプレート5、インシュレータ(絶縁プレート)6およびエンドプレート7をさらに備えた構成となっている(図6、図7参照)。セル積層体3に対しては、両エンドプレート7をつなぐように架け渡されたテンションプレート8によって積層方向への所定の圧縮力が加えられている。さらに、セル積層体3の一端側のエンドプレート7とインシュレータ6との間にはプレッシャプレート9とばね機構9aとが設けられており、セル2に作用する荷重の変動が吸収されるようになっている。
断熱セル4は例えば2枚のセパレータ20とシール部材(例えば第1シール部材13a、第2シール部材13b)とで断熱層が形成されているもので、発電に伴い生じる熱が大気等に放熱されるのを抑える役割を果たす。すなわち、一般に、セル積層体3の端部は大気との熱交換により温度が低くなりやすいことから、当該セル積層体3の端部に断熱層を形成することによって熱交換(放熱)を抑えることが行われている。このような断熱層としては、例えば、セル2におけるものと同様の一対のセパレータ20に、膜−電極アッセンブリの代わりとして導電板などの断熱部材10を挟み込んだ構成のものがある。この場合に用いられる断熱部材10は断熱性に優れるほど好適であり、具体的には例えば導電性多孔質シートなどが用いられる。
ターミナルプレート5は集電板として機能する部材であり、例えば鉄、ステンレス、銅、アルミニウム等の金属で板状に形成されている。ターミナルプレート5のうち断熱セル4側の表面には、めっき処理等の表面処理が施されており、かかる表面処理により断熱セル4との接触抵抗が確保されている。めっきとしては、金、銀、アルミニウム、ニッケル、亜鉛、すず等を挙げることができ、例えば本実施形態では導電性、加工性および低廉性を勘案してすずめっき処理を施している。
インシュレータ6は、ターミナルプレート5とエンドプレート7とを電気的に絶縁する機能を果たす部材である。このような機能を果たすため、かかるインシュレータ6は例えばポリカーボネートなどの樹脂材料により板状に形成されている。
エンドプレート7は、ターミナルプレート5と同様、各種金属(鉄、ステンレス、銅、アルミニウム等)で板状に形成されている。例えば本実施形態では銅を用いてこのエンドプレート7を形成しているがこれは一例に過ぎず、他の金属で形成されていても構わない。
続いて、図8と図9を用いて本発明の他の実施形態を説明する。
ここでは、入口側および出口側の冷却水マニホールド17の近傍となる位置、より具体的には冷却水の連絡通路65,66に突起状の複数の凸部を設け、これら凸部により、冷却水流路36を流れる冷却水を均等に分配できるようにしている(図8参照)。ここでは図8に示すように各凸部を中央列のみ半ピッチずらした状態で等間隔となるように3列配置しているがこれは好適な形態の一例に過ぎず、配置間隔を偏らせたり、各凸部の大きさを異ならせたりすることも可能である。
また、本実施形態においては、このようにセパレータ20上に形成された各凸部を、当該セパレータ20の変形を抑止するための変形抑止部24としても機能させるようにしている。すなわち、隣り合うセパレータ20において対向する位置にも同様に凸部からなる変形抑止部24を設け、これら変形抑止部24を互いに接触させた状態で各セパレータ20を重ねるようにしている。こうした場合、隣接するセル2,2間(隣接するセパレータ20,20間)において各セパレータ20に形成された各変形抑止部24どうしが突き合う状態となり、スタック締結荷重が作用した際に当該セパレータ20が変形するのを抑止するバックアップとしても機能する(図8、図9参照)。
さらには、セパレータ20の変形を抑止するための別の構造を併設することも好ましい。一例を示せば、上述した枠状部材40が挿入されている発電領域A1において、当該枠状部材40に凸部を設け、該凸部によってセパレータ20の変形を抑止するための別の変形抑止部43を形成することができる。このような別の変形抑止部43は、セパレータ20に直接接触して変形を抑止するものでもよいし、あるいは接着剤44等を介在させた状態で当該セパレータ20の変形を抑止するものでもよい。さらに、接着剤44等を介在させた状態で当該セパレータ20の変形を抑止する場合においては、当該接着剤44中にビーズのような小粒の部材であって当該接着剤44さらには枠状部材40よりも剛性が高く変形量が小さい部材を混在させておくことも好ましい。
また、上述のように枠状部材40上に形成される別の変形抑止部43は、例えばプレス加工によって変形抑止部24の裏側に凹部が形成されているような場合にも有効なものとなり得る。具体例を挙げて説明すれば、例えば本実施形態においては、セパレータ20に形成された変形抑止部24の凹部となっている裏面側に向かって突出するようなセパレータ変形抑止用凸部を設けて別の変形抑止部43を形成し、これにより、当該変形抑止部24またはその近傍におけるセパレータ20の変形を抑止するようにしている(図9参照)。本実施形態の場合、変形抑止部24と別の変形抑止部43との間には接着剤44からなる接着層が介在しているが、図示しているように、別の変形抑止部43が形成されていることによって当該別の変形抑止部43を厚み(突出量)の分だけ接着剤44の厚みが薄くなっている。例えば当該接着剤44よりも枠状部材40の方の剛性が高ければ、変形抑止部24の裏面側をバックアップする部分の剛性を高めて当該部分やその近傍部分が変形するのをさらに抑止することが可能となる(図9参照)。
また、セパレータ20に形成された変形抑止部24またはその近傍におけるセパレータ20の変形を抑止するための別の変形抑止部43の変形例としては、以下のようなものがある。すなわち、上述したように枠状部材40の一部を変形させるばかりでなく、例えば、シール材(枠状部材40)よりも歪(外力が作用したときの変形量)が小さい部材、例えばビーズといったような小粒の球状部材などをこのシール材(枠状部材40)の少なくとも該当部分に混在させ、全体として剛性を向上させて変形をさらに抑制できるようにした構成とすることもできる。
以上、ここまで説明したセル積層体3、およびこのセル積層体3を備えた燃料電池1によれば、当該セル積層体3を形成するセパレータ20が例えばプレス成形されて凹凸形状が表面と裏面とで反転した構造となっている場合に、変形抑止部24さらには別の変形抑止部43をバックアップとして機能させることができる。このため、スタック構造となるセル積層体3に締結荷重を作用させた場合に、これら積層されているセパレータ20が変形するのを抑えることが可能である。特に、複数のセパレータ20間において、枠状部材(例えば樹脂フレーム)40が介在する部分については当該枠状部材40にバックアップを形成し、枠状部材40が介在しない部分にはセパレータ20自身にバックアップを形成することとすれば、スタック構造となるセル積層体3においてセパレータ20の変形をより有効的に抑止することができるようになる。さらには、変形抑止部24を利用して冷却水等の流体をより均等となるように分配することも可能である。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施形態では隣接するセパレータ20b,20cの場合を主に例示したが、これのみならず、積層される各セパレータ(例えば図3における20a、20d)においても同様の構造とすることができることはいうまでもない。
また、枠状部材40が挿入されていない冷媒流通領域A2には、変形抑止部24を形成する凸部、あるいは別の変形抑止部43を形成する凸部と同じ高さとなるような凸状部分を設けて枠状リブを形成し、当該枠状リブを介して対向するセパレータ20の溝底面どうしの距離を隔てるようにしておくことも好ましい。これについて説明を付け加えておくと以下のとおりである。
すなわち、上述したように、セパレータ20には、燃料ガスや酸化ガス、冷却用冷媒といった流体を各セル2に供給しまたは当該セル2から排出するためのマニホールド15a,15b,16a,16b,17a,17bが形成され、また、セパレータ20のうちこれらマニホールド15a,15b,16a,16b,17a,17bの周囲にはシール部材13が設けられ、各流体が所定の流路から漏れ出ないようになっている(図10参照)。このようなシール部材13と、マニホールド15a,15b,16a,16b,17a,17bを形成するためセパレータ20に設けられた孔の縁辺との間に、セル積層方向へと突出する形状の枠状リブ21を設けている(図10参照)。また、シール部材13の外側(ここでいう外側とは外周側のことであり、より具体的には各マニホールド15a,15b,16a,16b,17a,17bとは逆の側)には、凸リブからなる別の枠状リブ22が形成されている(図10参照)。ちなみに、本実施形態における枠状リブ22は、発電領域A1のうち触媒層のある部分の外部においてその輪郭を囲うような枠状のリブとして形成されている(図10参照)。なお、セパレータ20の平面構造を表している図10においては、シール部材13との違いを明瞭にするため、これら枠状リブ21、枠状リブ22が形成された部分を太線によって表示している。
以上のような構成のセパレータ20を積層する場合、セパレータ(例えば20bとする)の内周側の枠状リブ21と、他のセパレータ(例えばセパレータ20cとする)の内周側の枠状リブ21とを直接突き当てた状態とし、さらに、セパレータ20bの外周側の枠状リブ22と、他のセパレータ20cの外周側の枠状リブ22とを直接突き当てた状態とすることができる。こうした場合、枠状リブ21および枠状リブ22は、これらの間に所定のスペースを形成するスペーサとして機能することができる。こうした場合、これら枠状リブ21,22を介して対向するセパレータ20(20b,20c)の溝底面どうしの距離を隔てるように機能させることができる。尚かつ、この場合において、これら枠状リブ21,22の高さを、変形抑止部24や別の変形抑止部43の高さと等しくなるようにすれば、セパレータ20(20b,20c)を重ね合わせた場合に各凸部どうしを互いに接触させ合ってスペーサとして機能させることができる。
本発明によれば、凹凸形状が表面と裏面とで反転した構造のセパレータに関し、当該セパレータの変形を抑えるのに好適なバックアップ構造を実現することができる。
よって、本発明は、そのような要求のあるセル積層体3や燃料電池1に広く利用することができる。

Claims (6)

  1. 電解質膜を含む膜−電極アッセンブリと、該膜−電極アッセンブリを挟持する、凹凸形状が表面と裏面とで反転した構造の板状のセパレータと、を含む構成のセルが積層されてなるセル積層体であって、
    前記セルを構成する前記セパレータとセパレータの間には、前記膜−電極アッセンブリと、この膜−電極アッセンブリの少なくとも一部を挟持する樹脂製の枠状部材とが挿入されている発電領域が形成され、前記セルとセルとの間には、前記膜−電極アッセンブリおよび前記枠状部材のいずれも挿入されていない冷媒流通領域が形成されており、
    前記セパレータの変形を抑止するためのリブ状の変形抑止部が、当該セパレータ上であって、前記セルとセルとの間に冷媒を供給しあるいは排出するためのマニホールドと前記冷媒流通領域とを連通する部分に設けられた、前記膜−電極アッセンブリが挟持されている側の面とは反対側の面に突出する凸部によって形成され、
    前記セパレータの積層方向から視て、前記変形抑止部の少なくとも一部が前記膜−電極アッセンブリに重なっていることにより、当該変形抑止部のうち該膜−電極アッセンブリと重なっている部分が当該膜−電極アッセンブリが生じる反力を利用して隣接するセパレータとの密着度を高めており、
    前記変形抑止部を形成する凸部の裏面に一体的に形成される凹部が、当該凹部と前記枠状部材との間に介在する接着層によってバックアップされ、
    前記枠状部材が挿入されている発電領域において前記変形抑止部の変形を抑止するための別の変形抑止部が、前記凹部に向かって突出するように前記枠状部材に設けられたセパレータ変形抑止用凸部によって形成されており、
    該枠状部材に設けられた凸部は、前記接着層の剛性よりも高い剛性を有することにより、前記セパレータ上の前記変形抑止部の裏面側をバックアップする部分の剛性をさらに高めるものであり、
    前記変形抑止部を形成する凸部の裏面に一体的に形成される凹部が、前記枠状部材に設けられた凸部および前記接着層によって充填されており、
    前記冷媒流通領域を介して隣り合う前記セパレータに形成されている前記変形抑止部どうしが接触し合っている
    セル積層体。
  2. 前記冷媒流通領域には、前記変形抑止部を形成する前記凸部と同じ高さとなるように前記セパレータに設けられた凸状部分からなり、当該凸状部分を介して対向する前記セパレータの間に所定のスペースを形成するスペーサとして機能する枠状リブが、前記マニホールドおよび/または前記冷媒の流路の周囲に形成されている請求項1に記載のセル積層体。
  3. 前記枠状部材に設けられた凸部には、当該枠状部材よりも歪が小さい部材が混在している請求項1または2に記載のセル積層体。
  4. 電解質膜を含む膜−電極アッセンブリと、該膜−電極アッセンブリを挟持する、凹凸形状が表面と裏面とで反転した構造の板状のセパレータと、を含む構成のセルが積層されてなるセル積層体であって、
    前記セルを構成する前記セパレータとセパレータの間には、前記膜−電極アッセンブリと、この膜−電極アッセンブリの少なくとも一部を挟持する樹脂製の枠状部材とが挿入されている発電領域が形成され、前記セルとセルとの間には、前記膜−電極アッセンブリおよび前記枠状部材のいずれも挿入されていない冷媒流通領域が形成されており、
    前記セパレータの変形を抑止するためのリブ状の変形抑止部が、当該セパレータ上であって、前記セルとセルとの間に冷媒を供給しあるいは排出するためのマニホールドと前記冷媒流通領域とを連通する部分に設けられた、前記膜−電極アッセンブリが挟持されている側の面とは反対側の面に突出する凸部によって形成され、
    前記セパレータの積層方向から視て、前記変形抑止部の少なくとも一部が前記膜−電極アッセンブリに重なっていることにより、当該変形抑止部のうち該膜−電極アッセンブリと重なっている部分が当該膜−電極アッセンブリが生じる反力を利用して隣接するセパレータとの密着度を高めており、
    前記変形抑止部を形成する凸部の裏面に一体的に形成される凹部が、当該凹部と前記枠状部材との間に介在する接着層によって充填された状態でバックアップされ、
    前記冷媒流通領域を介して隣り合う前記セパレータに形成されている前記変形抑止部どうしが接触し合っている
    セル積層体。
  5. 前記変形抑止部は、前記膜−電極アッセンブリ側から前記マニホールド側に途切れることなく連続的に形成された複数の凸状のリブからなる請求項1から4のいずれかに記載のセル積層体。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のセル積層体を備えている燃料電池。
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