JPH08167540A - チップ状固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

チップ状固体電解コンデンサ及びその製造方法

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JPH08167540A
JPH08167540A JP6307547A JP30754794A JPH08167540A JP H08167540 A JPH08167540 A JP H08167540A JP 6307547 A JP6307547 A JP 6307547A JP 30754794 A JP30754794 A JP 30754794A JP H08167540 A JPH08167540 A JP H08167540A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 陽極リードを突出させる必要がなくて体積効
率が向上し、かつ接続信頼性に優れたチップ状固体電解
コンデンサを提供する。 【構成】 弁作用金属からなる陽極体1の上に酸化皮膜
2、固体電解質3及び陰極層4を有し、陽極体1の対向
する両端面にそれぞれ陽極外部電極層7及び陰極外部電
極層6を有し、かつ各外部電極層6,7以外の面に絶縁
性の外装樹脂8を有する電解コンデンサにおいて、陽極
外部電極層7側の陽極体1の端面近傍に、陽極体1に絶
縁樹脂を含浸せしめた絶縁樹脂含浸部9を形成し、絶縁
樹脂含浸部9の形成領域で、陽極体1と陽極外部電極層
7とを例えばめっき層5bを介して電気的に接続する。
酸化皮膜3を形成する際には、絶縁樹脂含浸部9に仮の
電極リードである陽極電極リードを接続して陽極酸化を
行ない、その後、この陽極電極リードを取外す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はチップ状固体電解コンデ
ンサ及びその製造方法に関し、特に、陽極体に対する陽
極リードを設けない構造のチップ状固体電解コンデンサ
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型・多機能化が著し
く進展し、これに伴い電子部品の高密度実装への対応が
強く求められている。固体電解コンデンサにおいてもこ
の要求は同様であり、樹脂モールドタイプの表面実装用
チップ状コンデンサが主流になっている。樹脂モールド
タイプのチップ状コンデンサは、図3に示すように、陽
極リード14が植立されたコンデンサ素子13に対し、
導電性接着剤15によって陰極リード端子16を取付
け、陽極リード14に陽極リード端子17を接合し、外
装樹脂8によるモールドの外面に沿って、陰極リード端
子16及び陰極リード端子17の他端側をそれぞれ露出
した構成となっている。しかしながら、各リード端子1
6,17を取付け、樹脂モールドの外面に導出するとい
う構造であるので、樹脂モールド型のチップ状コンデン
サでは、全体積に占めるコンデンサ素子13の割合をそ
れほど大きくすることができず、高密度実装には不十分
であり、また製造工程も複雑である。そこで、特公昭6
1−31609号公報などに示されるように、樹脂モー
ルドを使用しない構成のチップ状固体電解コンデンサが
盛んに開発されている。
【0003】図4は、樹脂モールドを使用しない構成の
チップ状固体電解コンデンサの構成を示す側断面図であ
る。この種のチップ状コンデンサは、陽極リード14が
植立された陽極体1の表面に、酸化皮膜2、固体電解質
3及び陰極層4を公知の方法によって順次形成した後、
陽極体1の外周面のうち陽極リード14が導出されてて
いる面に対向する面を除いた全面に外装樹脂8の層を形
成し、次に、陽極リード14の導出面とその対向面に金
属触媒を付着させてニッケル等からなるめっき層5a,
5b形成し、さらに半田層を形成して各々陽極外部電極
層6及び陰極外部電極層7とし、最後に陽極リード14
を切断することにより形成される。
【0004】この従来のチップ状コンデンサでは、体積
当たりの静電容量値を増加させるたに、陽極リードと陽
極外部電極層との接続信頼性を維持しつつ、切断後に残
存している陽極リードの突出を小さくする必要がある。
実開平2−137025号公報には、陽極リードの切断
断面と陽極外部電極層とをめっき層を介して接続するこ
とにより、陽極リードの突出量を極めて小さくできる技
術が開示されているが、この技術では、陽極リードの切
断断面で電気的接続が行なわれるため、接続信頼性の維
持に特別の注意を要する。特開平3−97212号公報
には、めっき触媒金属、めっき層及び半田層を順次形成
して外部電極層とすることにより、外部電極層と陽極リ
ードの接続状態を金属間接合として陽極リードと外部電
極層との密着性の向上や熱膨張率のマッチング等を図
り、これによって接続信頼性を高める技術が開示されて
いる。また特開平4−99011号公報には、陽極リー
ドと陽極外部電極層とを合金化して、接続信頼性の向上
を図ることが開示されている。
【0005】
【発明を解決しようとする課題】これら従来のチップ状
固体電解コンデンサでは、陽極リードを陽極体から突出
させ、その切断面もしくは酸化皮膜除去面と陽極外部電
極層とを接続させているが、接続信頼性の向上のために
は一定以上の長さの陽極リードの突出が必要であり、小
型化や体積効率の向上の観点から問題点となっていた。
【0006】本発明の目的は、陽極リードを突出させる
必要がなくて体積効率が向上し、かつ接続信頼性に優れ
たチップ状固体電解コンデンサとその製造方法とを提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のチップ状固体電
解コンデンサは、弁作用金属からなる陽極体上に酸化皮
膜層、固体電解質層及び陰極層を有し、前記陽極体の対
向する両端面にそれぞれ陽極外部電極層及び陰極外部電
極層を有し、かつ前記各外部電極層以外の面に絶縁外装
を有するチップ状固体電解コンデンサにおいて、前記陽
極外部電極層側の前記陽極体の端面近傍に、前記陽極体
に絶縁樹脂を含浸せしめた絶縁樹脂含浸部を有し、前記
絶縁樹脂含浸部の形成領域で、前記陽極体と前記陽極外
部電極層とが電気的に接続している。
【0008】本発明のチップ状固体電解コンデンサにお
いて、絶縁樹脂としては撥水性樹脂を用いることが好ま
しい。絶縁樹脂に使用される好ましい樹脂を例示するな
らば、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ系樹脂
などが挙げられる。また、固体電解質層に用いる材料と
しては、二酸化マンガンなどの無機固体電解質あるいは
導電性高分子材料からなる有機固体電解質が挙げられ
る。導電性高分子材料を例示するならば、ポリピロー
ル、ポリアニリン、ポリチオフェン等が挙げられる。陽
極外部電極層としては、例えば半田層などを使用でき、
陽極外部電極層と陽極体とはめっき層を介して接合する
ようにすることが好ましい。
【0009】本発明のチップ状固体電解コンデンサの製
造方法は、弁作用金属からなる陽極体の一端面に、絶縁
樹脂を含浸して絶縁樹脂含浸層を形成し、前記絶縁樹脂
含浸層の形成領域で、電極リード部材と前記陽極体とを
電気的に接続し、陽極酸化で酸化皮膜層を形成し、その
後、固体電解質層と陰極層とを順次形成し、前記電極リ
ード部材が取り付けられている面に対向する面の陰極層
が露出するように絶縁外装を施し、前記電極リード部材
を取外し、取外し位置に対応する前記陽極体の端面に陽
極外部電極層を形成し、前記陽極外部電極層に対向する
前記陽極体の端面に陰極外部電極層を形成する。
【0010】本発明のチップ状固体電解コンデンサの製
造方法において、特に導電性高分子材料を固体電解質と
して用いる場合に、電極リード部材を取り外した後にそ
の取外し位置の近傍にある固体電解質を絶縁化する処理
を行なうことができる。また、陽極外部電極層がめっき
層を介して前記陽極体上に形成されるようにすることが
好ましい。
【0011】
【作用】本発明のチップ状固体電解コンデンサでは、陽
極体の一部に絶縁樹脂含浸部を設け、この絶縁樹脂含浸
部において陽極外部電極層と陽極体との電気的接続を行
なっている。したがって、陽極リードを陽極体に植立し
てこの陽極体と陽極外部電極層とを接続する必要がなく
なり、陽極リードが突出しない分だけ体積効率が向上す
る。また、絶縁樹脂含浸部と陽極外部電極層との電気的
接続は、例えばめっき層などを介して、陽極リードの断
面に比べて大きな接合面積で行なうことができるので、
接続信頼性も向上する。
【0012】本発明のチップ状固体電解コンデンサの製
造方法では、陽極体の一部に絶縁樹脂含浸部を設け、仮
の電極リードとなるべき電極リード部材を絶縁樹脂含浸
部に接合させて陽極酸化による酸化皮膜層形成時に陽極
体に電圧を印加できるようにし、酸化皮膜層、固体電解
質層、陰極層及び絶縁外装を順次設けた後に電極リード
部材を取外し、取り外した領域で陽極体と陽極外部電極
層との電気的接続を行なうので、完成したチップ状コン
デンサには陽極リードによる突出部が存在しないことに
なり、コンデンサの体積効率が向上する。また、電極リ
ード部材を取り外した領域の面積は必要に応じて大きく
できるので、接続信頼性を向上させることができる。ま
た、絶縁樹脂含浸部が撥水性を示すことにより、典型的
には水溶液を使用して行なわれる酸化皮膜層形成及び固
体電解質層形成の工程で、絶縁樹脂含浸部の形成領域に
は酸化皮膜層や固体電解質層、とりわけ固体電解質層が
形成せず、これによって固体電解質層と外部陽極電極層
との短絡が防止される。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。
【0014】[実施例1]図1は本発明の一実施例のチ
ップ状固体電解コンデンサの側断面図である。タンタル
などの弁作用金属粉末を高温・真空中で焼結して得られ
た略直方体形状の陽極体1が使用されており、陽極体1
の対向する一対の面が、それぞれ、陽極側、陰極側に対
応している。陽極体1において、陽極側の面のほぼ中心
部には、予め絶縁性の樹脂が含浸されて硬化しており、
絶縁樹脂含浸部9が形成されている。絶縁樹脂含浸部9
の形成領域を除いた陽極体1の表面には、酸化皮膜2と
固体電解質3がこの順で積層している。そして、陽極側
の面を除き固体電解質3の上には陰極層4が形成され、
陰極側の面及び絶縁樹脂含浸部9の形成領域を除いて、
固体電解質3及び陰極層4を覆うように外装樹脂8の層
が形成されている。外装樹脂8は、絶縁樹脂充填部9側
の端部で固体電解質3を完全に被覆しており、固体電解
質3が後述する陽極側のめっき層5bと接触することを
防いでいる。陰極側の面ではめっき層5aを介してキャ
ップ状に陰極外部電極層6が形成され、この陰極外部電
極層6は陰極層4と電気的に接続されている。一方、陽
極側の面では、めっき層5bを介してキャップ状に陽極
外部電極層7が形成されている。めっき層5bは、絶縁
樹脂含浸部9において陽極体1と接合しており、これに
よって、陽極体1と陽極外部電極層7とが電気的に接続
している。
【0015】次に、このチップ状固体電解コンデンサの
製造方法について説明する。
【0016】弁作用金属の粉末を焼結して陽極体1を形
成した後、図2(a)に示すように、樹脂塗布機11を用
い陽極体1の陽極側の面に液状のフッ素系樹脂からなる
絶縁樹脂10を滴下、塗布する。このとき、絶縁樹脂1
0の粘度を制御して、多孔質となっている陽極体1の内
部に絶縁樹脂10を含浸するようにし、絶縁樹脂含浸部
9を形成する。次に、図2(b)に示されるように、仮の
電極リードとして、陽極電極リード12を圧着あるいは
溶接によって絶縁樹脂含浸部9上に接合する。本実施例
では、陽極電極リード12として、絶縁樹脂含浸部9の
形成領域の直径より小さな円板部12aが先端に設けら
れたものを使用し、この円板部12aと絶縁樹脂含浸部
9とを接合させた。絶縁樹脂含浸部9の形成条件を制御
することにより、陽極体1のみかけの表面からの絶縁樹
脂の盛り上り量をほとんど0とすることができるから、
この接合によって、陽極体1と陽極電極リード12との
電気的な導通が得られる。この場合、絶縁樹脂10が硬
化する前に陽極電極リード12を圧接することにより、
接合域での陽極体1の表面から絶縁樹脂を排除し、電気
的導通を確実なものとするようにしてもよい。
【0017】次に、陽極電極リード12が取り付けられ
た陽極体1に対し、例えば陽極酸化などの公知の方法に
よって、酸化皮膜2を形成する。その後、例えば硝酸マ
ンガン(II)水溶液に浸漬して陽極体1の表面に付着した
硝酸マンガン(II)を熱分解するなどの方法により、酸化
皮膜2上に二酸化マンガンからなる固体電解質3を形成
する。酸化皮膜2を形成するとき及び固体電解質3を形
成するときには、それぞれ、陽極体1を水溶液中に浸漬
する工程が存在する。本実施例では、絶縁樹脂が含浸さ
れているので、絶縁樹脂充填部9の形成領域には、酸化
皮膜2や固体電解質3がほとんど形成されなかった。こ
のチップ状電解コンデンサでは、固体電解質3と陽極外
部電極層7とが電気的に分離されていることが必要であ
り、このためには、絶縁樹脂充填部9の形成領域に特に
固体電解質3が設けられないようにする必要がある。こ
の観点からすると、絶縁樹脂充填部9の表面が水を弾く
ようにすることが好ましく、絶縁樹脂10として撥水性
の樹脂を使用することが好ましい。また、二酸化マンガ
ンを固体電解層3として用い、熱分解によってこの固体
電解層3を形成しているので、絶縁樹脂10として、こ
の熱分解時の高温に耐え得るものを使用する必要があ
る。このような耐熱性を有する絶縁樹脂として、例え
ば、フッ素系樹脂やシリコーン樹脂などが挙げられる。
【0018】続いて、陽極側の面を除いて、グラファイ
トからなる陰極層4を公知の方法によって形成し、さら
に、陰極側の面をゴムパッドでマスクした後、粉体外装
や浸漬等の手段により、全面を外装樹脂8で被覆する。
このとき、陽極電極リード12は取り付けられままなの
で、陽極電極リード12の取付け部位も外装樹脂8で被
覆されない。次に、ゴムパッドによるマスクをはがし、
陰極層4の露出面およびこの露出面の端部近傍の4つの
側面にめっき層5aを形成する。そして、図2(c)に示
されるように陽極電極リード12を取り外し、陰極側と
同様に露出した絶縁樹脂含浸部9を含む面およびその面
の端部近傍の4つの側面にめっき層5bを形成する。最
後にめっき層5a,5bを半田槽に浸漬し、陰極外部電
極層6及び陽極外部電極層7を形成する。
【0019】[実施例2]固体電解質3として使用され
るものは二酸化マンガンに限られるものではなく、他の
固体電解質、例えば有機固体電解質を使用することがで
きる。ここでは、固体電解質3としてポリピロールを用
いた場合について説明する。
【0020】酸化皮膜2の形成までは、上述の実施例1
と同様である。次に、例えば特願平4−219874に
示されるように、酸化剤であるドデシルベンゼンスルホ
ン酸第二鉄塩の20wt%エタノール溶液と、ピロール
の1mol%水溶液とを用意し、酸化皮膜2までが形成
された陽極体1をこれらの溶液に交互に浸漬して重合を
繰り返すことにより、固体電解層3を形成する。次に、
陰極層4、外装樹脂8およびめっき層5aを実施例1と
同様に形成した後、陽極電極リード12を取り外す。本
実施例では、ポリピロールのような導電性高分子を用い
ているが、これら導電性高分子を重合する際に使用され
る酸化剤の溶媒として、有機溶媒(ここではエタノー
ル)を用いている。このため、絶縁樹脂10として撥水
性の樹脂を使用していたとしても、固体電解質2が陽極
電極リード12あるいはその近傍にまではい上がって形
成され、陽極体1と固体電解質3が短絡することがあ
る。そこで本実施例では、陽極電極リード12を取り外
した後、約300℃のヒーターチップを陽極体1の露出
部に約2秒間押し当てて、この部位のポリピロール層を
絶縁体に変化させた。この後の工程は、全て実施例1と
同様である。実施例2では固体電解質3の部分的な絶縁
化の工程を加えることにより、漏れ電流の不良率を1/
5以下に低減することができた。
【0021】以上、本発明の各実施例について説明した
が、上述の各実施例によるチップ状固体電解コンデンサ
では、陽極リードを残していないために、長さ3.2m
m、幅1.6mm、高さ1.6mmのいわゆる3216タ
イプの形状のチップ部品とした場合に、従来品と比べて
静電容量の体積効率が20%以上向上している。
【0022】また、各実施例によるチップ状固体電解コ
ンデンサについて、−55℃から+125℃での温度サ
イクル試験を100サイクル実施し、試験前後での誘電
体損失の正接(いわゆるtan δ)測定したところ、全く
劣化が見られなかった。これは特に、接続信頼性の点で
問題となる陽極部分が、陽極体1とめっき層5bとによ
り大きな面積で接続されているためと考えられる。
【0023】以上の実施例では絶縁樹脂10にフッ素系
樹脂を用いたが、その使用目的は酸化皮膜2や固体電解
質3を陽極体1の陽極側の端面に形成させないことにあ
り、フッ素系樹脂以外の例えばエポキシ系、シリコン系
等の種々の樹脂を用いても同上の効果が得られる。絶縁
層10としては、耐熱性が高く撥水性に優れた樹脂がよ
り適している。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明のチップ状固
体電解コンデンサは、陽極外部電極層が設けられる側の
端面において陽極体に絶縁樹脂含浸部を設け、この部分
で陽極体と陽極外部電極層との電気的接続を行なうこと
により、陽極リードが不要になり静電容量についての
体積効率が向上し、高密度実装に適したコンデンサが得
られ、また陽極体と陽極外部電極層との接続信頼性の
高いコンデンサが得られる、という効果がある。
【0025】また本発明のチップ状固体電解コンデンサ
の製造方法は、陽極体に絶縁樹脂含浸部を設け、仮の電
極リードとなるべき電極リード部材を絶縁樹脂含浸部に
接合させて陽極酸化により酸化皮膜層を形成し、その
後、電極リード部材を取外し、取り外した領域で陽極体
と陽極外部電極層との電気的接続を行なうことにより、
陽極リードが不要になり静電容量についての体積効率
が向上し、高密度実装に適したコンデンサが得られ、
陽極体と陽極外部電極層との接続信頼性の高いコンデン
サが得られ、また外部陽極電極層と固体電解質層との
短絡が防止されたコンデンサが得られる、という効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のチップ状固体電解コンデン
サの側断面図である。
【図2】(a)〜(c)は、それぞれ、図1のチップ状固体電
解コンデンサの製造工程を示す斜視図であり、(a)は陽
極体に絶縁樹脂を塗布する工程を示し、(b)は絶縁樹脂
含浸部の形成領域に陽極電極リードを取り付けた状態を
示し、(c)は陰極側のめっき層を形成後、陽極電極リー
ドを取り外した状態を示している。
【図3】従来の樹脂モールド型のチップ状固体電解コン
デンサの側断面図である。
【図4】樹脂モールドを使用しない従来のチップ状固体
電解コンデンサの側断面図である。
【符号の説明】
1 陽極体 2 酸化皮膜 3 固体電解質 4 陰極層 5a,5b めっき層 6 陰極外部電極層 7 陽極外部電極層 8 外装樹脂 9 絶縁樹脂含浸部 10 絶縁樹脂 11 樹脂塗布機 12 陽極電極リード 13 コンデンサ素子 14 陽極リード 15 導電性接着剤 16 陰極リード端子 17 陽極リード端子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁作用金属からなる陽極体上に酸化皮膜
    層、固体電解質層及び陰極層を有し、前記陽極体の対向
    する両端面にそれぞれ陽極外部電極層及び陰極外部電極
    層を有し、かつ前記各外部電極層以外の面に絶縁外装を
    有するチップ状固体電解コンデンサにおいて、 前記陽極外部電極層側の前記陽極体の端面近傍に、前記
    陽極体に絶縁樹脂を含浸せしめた絶縁樹脂含浸部を有
    し、前記絶縁樹脂含浸部の形成領域で、前記陽極体と前
    記陽極外部電極層とが電気的に接続していることを特徴
    とするチップ状固体電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 前記絶縁樹脂が撥水性樹脂である請求項
    1に記載のチップ状固体電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 前記固体電解質層が導電性高分子材料で
    形成された請求項1または2に記載のチップ状固体電解
    コンデンサ。
  4. 【請求項4】 前記陽極体と前記陽極外部電極層とがめ
    っき層を介して接合している請求項1乃至3いずれか1
    項に記載のチップ状固体電解コンデンサ。
  5. 【請求項5】 チップ状固体電解コンデンサの製造方法
    であって、 弁作用金属からなる陽極体の一端面に、絶縁樹脂を含浸
    して絶縁樹脂含浸層を形成し、 前記絶縁樹脂含浸層の形成領域で、電極リード部材と前
    記陽極体とを電気的に接続し、 陽極酸化で酸化皮膜層を形成し、 その後、固体電解質層と陰極層とを順次形成し、 前記電極リード部材が取り付けられている面に対向する
    面の陰極層が露出するように絶縁外装を施し、 前記電極リード部材を取外し、取外し位置に対応する前
    記陽極体の端面に陽極外部電極層を形成し、前記陽極外
    部電極層に対向する前記陽極体の端面に陰極外部電極層
    を形成する、チップ状固体電解コンデンサの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記電極リード部材を取り外した後に、
    前記取外し位置の近傍にある固体電解質を絶縁化する処
    理を行なう請求項5に記載のチップ状固体電解コンデン
    サの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記陽極外部電極層がめっき層を介して
    前記陽極体上に形成される請求項5または6に記載のチ
    ップ状電解コンデンサの製造方法。
JP6307547A 1994-12-12 1994-12-12 チップ状固体電解コンデンサ及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2682478B2 (ja)

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