JP2020072186A - 電解コンデンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】陽極リード端子の位置ズレを抑制する。【解決手段】陽極部および陰極部を備えるコンデンサ素子と、前記陽極部と電気的に接続し、第1主面および第2主面を有する陽極リード端子と、前記陰極部と電気的に接続する陰極リード端子と、前記コンデンサ素子を覆う外装体と、を備え、前記陽極部は、陽極体と、前記陽極体から延出する陽極ワイヤと、を有し、前記陽極リード端子は、前記外装体に被覆される被覆部と、前記外装体から露出する露出部と、を有し、前記陽極ワイヤは、前記陽極リード端子の前記被覆部に接合されており、前記被覆部には、前記第1主面から前記第2主面まで貫通する貫通孔が形成されており、前記貫通孔の開口面積は、前記被覆部における前記第1主面の面積の15%以上、30%以下である、電解コンデンサ。【選択図】図2
Description
本発明は、電解コンデンサに関し、詳細には、陽極部に接続する陽極リード端子の改良に関する。
電解コンデンサは、等価直列抵抗(ESR)が小さく、周波数特性が優れているため、様々な電子機器に搭載されている。電解コンデンサは、通常、陽極部および陰極部を備えるコンデンサ素子と、陽極部と電気的に接続する陽極リード端子と、陰極部と電気的に接続する陰極リード端子とを備える。コンデンサ素子は、通常、外装体により封止されている。陽極リード端子は、1回以上屈曲されて外装体から導出された後、外装体の外形に沿ってさらに屈曲される。
外装体から導出された陽極リード端子を屈曲させる際、外装体の内部にある陽極リード端子に応力がかかって、位置がずれる場合がある。陽極リード端子の位置がずれると、外装体との間に隙間が生じたり、外装体にクラックが生じたりする。加えて、陽極リード端子の位置ズレにより、陽極リード端子に接合されている陽極ワイヤとの接続が不十分になる場合がある。
そこで、陽極リード端子と外装体との密着性を高める方法がいくつか提案されている。例えば、特許文献1では、陽極リード端子と外装体との間に有機シラン層を介在させている。特許文献2では、陽極リード端子の表面にローレット加工を施している。
上記の方法では、陽極リード端子の位置ズレを抑制する効果は十分ではない。
本発明の第一の局面は、陽極部および陰極部を備えるコンデンサ素子と、前記陽極部と電気的に接続し、第1主面および第2主面を有する陽極リード端子と、前記陰極部と電気的に接続する陰極リード端子と、前記コンデンサ素子を覆う外装体と、を備え、前記陽極部は、陽極体と、前記陽極体から延出する陽極ワイヤと、を有し、前記陽極リード端子は、前記外装体に被覆される被覆部と、前記外装体から露出する露出部と、を有し、前記陽極ワイヤは、前記陽極リード端子の前記被覆部に接合されており、前記被覆部には、前記第1主面から前記第2主面まで貫通する貫通孔が形成されており、前記貫通孔の開口面積は、前記被覆部における前記第1主面の面積の15%以上、30%以下である、電解コンデンサに関する。
本発明によれば、陽極リード端子の位置ズレが抑制される。
本実施形態に係る電解コンデンサは、陽極部および陰極部を備えるコンデンサ素子と、陽極部と電気的に接続し、第1主面および前記第1主面とは反対側の第2主面を有する陽極リード端子と、陰極部と電気的に接続する陰極リード端子と、コンデンサ素子を覆う外装体と、を備える。
陽極リード端子の外装体に被覆される被覆部には、貫通孔が形成されている。コンデンサ素子を外装体材料により封止する際、外装体材料は貫通孔の内部に入り込み、貫通孔に充填される。そして、外装体材料はこの状態で硬化する。この貫通孔内部に充填された外装体材料の硬化物(以下、単に外装体材料と称する場合がある。)が、陽極リード端子の第1主面側の外装体材料と第2主面側の外装体材料とを繋ぐ役割を果たし、陽極リード端子の位置ズレが抑制される。陽極リード端子の位置ズレが抑制されることにより、外装体におけるクラックの発生が抑制される。その結果、ESRの増大が抑制される。貫通孔の開口面積が所定の範囲内になるように形成されているため、陽極リード端子の位置ズレを抑制する効果は特に高い。
本発明の一実施形態に係る電解コンデンサについて、図面を参照しながら説明するが、これに限定されるものではない。図1は、一実施形態に係る電解コンデンサの断面模式図である。図1では、便宜的に貫通孔を省略している。図2は、一実施形態に係る電解コンデンサの要部の断面模式図である。
電解コンデンサ20は、陽極部6および陰極部7を有するコンデンサ素子10と、コンデンサ素子10を封止する外装体11と、陽極部6と電気的に接続し、かつ、外装体11から一部が露出する陽極リード端子13と、陰極部7と電気的に接続し、かつ、外装体11から一部が露出する陰極リード端子14と、を備えている。陽極部6は、誘電体層3を備える陽極体1と陽極ワイヤ2とを有する。陰極部7は、誘電体層3上に形成された固体電解質層4と、固体電解質層4の表面を覆う陰極層5(カーボン層5aおよび金属ペースト層5b)とを有する。陰極リード端子14は、導電性接着材8を介して陰極層5に接合されている。
陽極リード端子13は、第1主面13Xおよび第2主面13Yを備えており、陽極ワイヤ2の陽極体1から延出する部分(第二部分2b)を介して、陽極体1と電気的に接続している。陽極ワイヤ2の第一部分2aは、陽極体1に内部に埋設されている。陽極リード端子13は、外装体11に被覆される被覆部131と、外装体11から引き出されて露出している露出部132と、を有する。被覆部131には貫通孔130が形成されている。露出部132は屈曲されて、一部は、陰極リード端子14とともに、電解コンデンサ20の搭載面11Xに配置されている。
<陽極リード端子>
陽極リード端子の被覆部には、第1主面から第2主面までを貫通する貫通孔が形成されている。貫通孔の内部には、外装体材料(外装体の一部)が充填されている。
陽極リード端子の被覆部には、第1主面から第2主面までを貫通する貫通孔が形成されている。貫通孔の内部には、外装体材料(外装体の一部)が充填されている。
貫通孔は、陽極リード端子の外縁を含まない内部領域に形成されており、その形状は明確に規定されている。この点で、陽極リード端子の外縁の一部を切り取るように形成される切り欠きとは異なる。
本実施形態では、陽極リード端子に、切り欠きではなく貫通孔が形成されていることにより、陽極リード端子として必要な強度が確保される。さらに、貫通孔に充填された外装体材料が、陽極リード端子の上記内部領域において陽極リード端子の第1主面側の外装体材料と第2主面側の外装体材料とを繋ぐことにより、陽極リード端子は、強固に固定される。ただし、陽極リード端子は、貫通孔とともに切り欠きを備えてもよい。
陽極リード端子の被覆部に形成される貫通孔の開口面積(貫通孔が複数ある場合は、総面積)は、被覆部における第1主面の面積の15%以上、30%以下である。これにより、陽極リード端子の位置ズレの抑制効果が高まるとともに、被覆部の強度の低下が抑制される。貫通孔の開口面積の、被覆部における第1主面の面積に対する割合(開口割合)は、17%以上であっってよく、20%以上であってよい。また、開口割合は、28%以下であってよく、23%以下であってよい。開口割合は、17%以上、28%以下であってよく、20%以上、23%以下であってよい。第1主面の面積は、貫通孔がないと仮定したときの面積である。
被覆部の陽極リード端子の長手方向Aに垂直な幅方向Bの一方の端部(第1端部)から、貫通孔までの長さ(幅W1)は、被覆部の幅方向Bの長さ(幅W)の5%以上、30%以下であってよい。幅Wに対する幅W1の割合(W1/W)は、幅Wに対する幅W1の割合(W1/W)は、10%以上であってよく、15%以上であってよい。また、W1/Wは、25%以下であってよい。W1/Wは、10%以上、25%以下であってよく、15%以上、25%以下であってよい。
W1/Wが5%以上であると、被覆部における陽極リード端子の強度が確保され易い。そのため、露出部に屈曲加工が施される際、被覆部にかかる応力に適度に抵抗することができて、陽極リード端子の位置ズレを抑制する効果がより高くなる。W1/Wが30%以下であると、露出部に屈曲加工が施される際、被覆部にかかる応力が小さくなって、陽極リード端子の位置ズレを抑制する効果がより高くなる。
陽極リード端子の長手方向Aは、屈曲前の陽極リード端子の対向する2つの短辺において、当該短辺の長さを2等分する中心点同士を繋ぐ直線の方向である。幅Wは、被覆部の任意の3箇所の幅方向Bの長さの平均値である。
幅W1は、貫通孔の外縁のうち最も第1端部に近い点から第1端部まで、幅方向Bに引いた線分の長さである。貫通孔が長手方向Aに沿って2つ並んでいる場合、幅W1は、それぞれの貫通孔について上記線分を引いて、それらの長さの平均値とする。貫通孔が長手方向Aに沿って3つ以上並んでいる場合、幅W1は、任意の3つの貫通孔について、上記線分を引いて、それらの長さの平均値とする。幅方向Bに沿って形成される貫通孔が1つの場合の幅W1は、貫通孔の長手方向Aの径に応じて、任意の2点における平均値としてもよい。
上記関係は、陽極リード端子の幅方向Bの両方の端部の内、少なくとも第1端部が満たしてもよい。強度がさらに確保されやすくなる点で、陽極リード端子の幅方向Bの両方の端部が、上記関係を満たしてもよい。陽極リード端子の第1端部から貫通孔までの幅と、他方の端部(第2端部)から貫通孔までの幅とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。屈曲加工時の応力が陽極リード端子に均等にかかり易い点で、第1端部からの長さと第2端部からの長さとは同じであってよい。
被覆部が切り欠きを備える場合、強度維持の観点から、切り欠きの幅方向Bにおける長さWNは、幅Wの10%以下であってよい。陽極リード端子がより固定され易くなる点で、切り欠きの幅方向Bにおける長さWNは、幅Wの5%以上であってよい。切り欠きの位置は特に限定されない。切り欠きは、例えば、切り欠きの最も深い部分が、貫通孔の中心より陽極リード端子の内部端部に近くなるように配置されてもよい。この場合、切り欠きによる陽極リード端子の固定効果がより期待できる。内部端部は、陽極リード端子の長手方向Aにおける外装体に被覆されている端部である。
陽極リード端子の内部端部から貫通孔までの長さL1は、被覆部の長手方向Aの長さLの25%以上、45%以下であってよい。長さLに対する長さL1の割合(L1/L)は、30%以上であってよく、33%以上であってよい。L1/Lは40%以下であってよい。L1/Lは、30%以上、40%以下であってよく、33%以上、40%以下であってよい。
L1/Lが25%以上であると、陽極ワイヤとの接合部が確保され易い。L1/Lが45%以下であると、露出部に屈曲加工が施される際、被覆部にかかる応力が小さくなって、陽極リード端子の位置ズレを抑制する効果がより高くなる。
長さLは、被覆部の任意の3箇所における陽極リード端子の長手方向Aの長さの平均値である。長さL1は、貫通孔の外縁のうち最も内部端部に近い点から内部端部まで、長手方向Aに引いた線分の長さである。貫通孔が幅方向Bに沿って2つ並んでいる場合、長さL1は、それぞれの貫通孔について上記線分を引いて、それらの長さの平均値とする。貫通孔が幅方向Bに沿って3つ以上並んでいる場合、長さL1は、任意の3つの貫通孔について、上記線分を引いて、それらの長さの平均値とする。貫通孔が1つの場合の長さL1は、貫通孔の幅方向Bの径に応じて、任意の2点における平均値としてもよい。
貫通孔は、1つでもよいし、複数形成されていてもよい。複数の貫通孔は、等間隔で形成されてもよいし、ランダムに形成されてもよい。
第1主面の法線方向から見た貫通孔の形状は特に限定されず、例えば、円形、楕円形、矩形、丸角の矩形、トラック形(互いに平行な直線とこれら直線の端部同士を繋ぐ2本の曲線とからなる形状)、その他の多角形であってよい。
幅方向Bに沿って形成される貫通孔が1つである場合、その幅方向Bの径(開口幅W130)は、長手方向Aの径(開口長さL130)よりも大きくてよい。開口幅W130を開口長さL130より大きくすることにより、被覆部における強度を維持しながら、陽極リード端子の位置ズレを抑制する効果がより高まる。開口長さL130に対する開口幅W130の割合(W130/L130)は、例えば、3以上、10以下であってよく、4以上、7以下であってよい。
貫通孔が楕円形である場合、開口幅W130はその長径であってよく、開口長さL130はその短径であってよい。貫通孔がその他の形状である場合、開口幅W130は、任意の3箇所における幅方向Bの幅の平均値であってよい。開口長さL130は、同様に、任意の3箇所における長手方向Aの長さの平均値であってよい。
貫通孔は、陽極ワイヤの第二部分の端部に対応する位置に形成されてもよい。つまり、陽極ワイヤの上記端部は、貫通孔上にあり、貫通孔を臨むように配置されてよい。この場合、陽極ワイヤの上記端部もまた、貫通孔に充填された外装体材料により固定されるため、陽極ワイヤと陽極リード端子との接続信頼性が高まる。さらに、陽極ワイヤの上記端部に、切断等によるバリが形成されている場合、バリを貫通孔に収容することができる。そのため、第二部分と陽極リード端子とを接合する場合に、第二部分の浮き上がりが解消される。加えて、バリが貫通孔に収容されることによって、陽極ワイヤの位置ズレが抑制され易くなる。よって、接続信頼性はより向上する。ただし、貫通孔および陽極ワイヤは、第二部分の一部と陽極リード端子との接合が確保されるように配置される。
陽極リード端子の材質は、電気化学的および化学的に安定であり、導電性を有するものであれば特に限定されない。陽極リード端子は、例えば銅等の金属であってもよいし、非金属であってもよい。その形状は平板状であれば、特に限定されない。陽極リード端子の厚み(陽極リード端子の主面間の長さ)は、低背化の観点から、25μm以上、200μm以下であってよく、25μm〜100μmであってよい。
以下、貫通孔の形状、配置等のバリエーションの一例を示す。
[第1実施形態]
図3Aは、一実施形態に係る陽極リード端子の被覆部を展開して示す上面図である。
陽極リード端子13Aの被覆部131には、第1主面13Xから第2主面13Yまで貫通する貫通孔130が一つ形成されている。貫通孔130は略矩形であって、長手方向Aにおける開口長さL130および幅方向Bにおける開口幅W130は、それぞれほぼ一定である。開口幅W130は、開口長さL130の4倍以上、7倍以下である。貫通孔130の開口面積は、被覆部131における第1主面13Xの面積の17%以上、28%以下である。
[第1実施形態]
図3Aは、一実施形態に係る陽極リード端子の被覆部を展開して示す上面図である。
陽極リード端子13Aの被覆部131には、第1主面13Xから第2主面13Yまで貫通する貫通孔130が一つ形成されている。貫通孔130は略矩形であって、長手方向Aにおける開口長さL130および幅方向Bにおける開口幅W130は、それぞれほぼ一定である。開口幅W130は、開口長さL130の4倍以上、7倍以下である。貫通孔130の開口面積は、被覆部131における第1主面13Xの面積の17%以上、28%以下である。
被覆部131の幅方向Bにおける両端部(第1端部13aおよび第2端部13b)には、切り欠きNが、対向する位置にそれぞれ1箇所形成されている。切り欠きNがないものと見なした仮想の第1端部13aおよび第2端部13bの一部は、破線で示されている。切り欠きNの幅方向Bにおける長さWNは、いずれも被覆部131の幅Wの5%以上、10%以下である。
被覆部131の幅方向Bの第1端部13aから貫通孔130までの長さ(幅W1)は、被覆部131の幅方向Bの長さ(幅W)の10%以上、25%以下である。被覆部131の幅方向Bの第2端部13bから貫通孔130までの長さ(幅W2)も、同様に被覆部131の幅Wの10%以上、25%以下である。本実施形態において、幅W1は、貫通孔130の外縁のうち、切り欠きNの最も深い部分に近い点から第1端部13aまで幅方向Bに引いた線分の長さW11と、貫通孔130の外縁のうち、第1端部13a(あるいは仮想の第1端部)に最も近い点から第1端部13a(あるいは仮想の第1端部)まで幅方向Bに引いた線分の長さW12との平均値である。幅W2も同様にして求めている。
陽極リード端子13の内部端部から貫通孔130までの長さL1は、被覆部131の長手方向Aの長さLの30%以上、40%以下である。本実施形態において、長さL1は、貫通孔130の外縁の内部端部側の辺の任意の2点から内部端部まで、長手方向Aに引いた線分L11およびL12の長さの平均値である。
[第2実施形態]
図3Bは、他の一実施形態に係る陽極リード端子の被覆部を展開して示す上面図である。
陽極リード端子13Bの被覆部131には、第1主面13Xから第2主面13Yまで貫通する貫通孔130が2つ形成されている。貫通孔130はいずれも略円形であって、幅方向Bに沿って並んでいる。貫通孔130の開口面積の合計は、被覆部131における第1主面13Xの面積の20%以上、30%以下である。これ以外、本実施形態は、第1実施形態と同様の構成を備える。
図3Bは、他の一実施形態に係る陽極リード端子の被覆部を展開して示す上面図である。
陽極リード端子13Bの被覆部131には、第1主面13Xから第2主面13Yまで貫通する貫通孔130が2つ形成されている。貫通孔130はいずれも略円形であって、幅方向Bに沿って並んでいる。貫通孔130の開口面積の合計は、被覆部131における第1主面13Xの面積の20%以上、30%以下である。これ以外、本実施形態は、第1実施形態と同様の構成を備える。
被覆部131の幅方向Bの第1端部13aから、第1端部13aに最も近い貫通孔130までの長さ(幅W1)は、被覆部131の幅方向Bの長さ(幅W)の15%以上、25%以下である。被覆部131の幅方向Bの第2端部13bから、第2端部13bに最も近い貫通孔130までの長さ(幅W2)も、同様に被覆部131の幅Wの15%以上、25%以下である。本実施形態において、幅W1は、貫通孔130の外縁のうち、切り欠きNの最も深い部分に近い点から第1端部13aまで幅方向Bに引いた線分の長さW11と、貫通孔130の外縁のうち、第1端部13a(あるいは仮想の第1端部)に最も近い点から第1端部13a(あるいは仮想の第1端部)まで幅方向Bに引いた線分の長さW12との平均値である。幅W2も同様にして求めている。
陽極リード端子13の内部端部から貫通孔130までの長さL1は、被覆部131の長手方向Aの長さLの33%以上、40%以下である。本実施形態において、長さL1は、各貫通孔130の外縁のうち最も内部端部に近い点から内部端部まで、長手方向Aに引いた線分L11およびL12の長さの平均値である。
[第3実施形態]
図3Cは、さらに他の一実施形態に係る陽極リード端子の被覆部を展開して示す上面図である。
陽極リード端子13Cの被覆部131には、第1主面13Xから第2主面13Yまで貫通する貫通孔130が3以上形成されている。貫通孔130はいずれも略円形であって、長手方向Aおよび幅方向Bに沿って並んでいる。貫通孔130の開口面積の合計は、被覆部131における第1主面13Xの面積の15%以上、30%以下である。これ以外、本実施形態は、第1実施形態と同様の構成を備える。
図3Cは、さらに他の一実施形態に係る陽極リード端子の被覆部を展開して示す上面図である。
陽極リード端子13Cの被覆部131には、第1主面13Xから第2主面13Yまで貫通する貫通孔130が3以上形成されている。貫通孔130はいずれも略円形であって、長手方向Aおよび幅方向Bに沿って並んでいる。貫通孔130の開口面積の合計は、被覆部131における第1主面13Xの面積の15%以上、30%以下である。これ以外、本実施形態は、第1実施形態と同様の構成を備える。
被覆部131の幅方向Bの第1端部13aから貫通孔130までの長さ(幅W1)は、被覆部131の幅方向Bの長さ(幅W)の5%以上、25%以下である。被覆部131の幅方向Bの第2端部13bから貫通孔130までの長さ(幅W2)も、同様に被覆部131の幅Wの5%以上、25%以下である。本実施形態において、幅W1は、任意の3つの貫通孔130における上記線分の長さW11、W12およびW13の平均値である。幅W2も同様にして求めている。
陽極リード端子13の内部端部から貫通孔130までの長さL1は、被覆部131の長手方向Aの長さLの25%以上、40%以下である。本実施形態において、長さL1は、任意の3つの貫通孔130について、この外縁のうち最も内部端部に近い点から内部端部まで、長手方向Aにそれぞれ引いた線分L11、L12およびL13の長さの平均値である。
<コンデンサ素子>
本実施形態に係るコンデンサ素子について、電解質として固体電解質層を備える場合を例に挙げて、詳細に説明する。
(陽極部)
陽極部は、陽極体と、陽極体の一面から延出して陽極リード端子と電気的に接続する陽極ワイヤと、を有する。
陽極体は、例えば、金属粒子を焼結して得られる直方体の多孔質焼結体である。上記金属粒子として、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)などの弁作用金属の粒子が用いられる。陽極体には、1種または2種以上の金属粒子が用いられる。金属粒子は、2種以上の金属からなる合金であってもよい。例えば、弁作用金属と、ケイ素、バナジウム、ホウ素等とを含む合金を用いることができる。また、弁作用金属と窒素等の典型元素とを含む化合物を用いてもよい。弁作用金属の合金は、弁作用金属を主成分とし、例えば、弁作用金属を50原子%以上含む。
本実施形態に係るコンデンサ素子について、電解質として固体電解質層を備える場合を例に挙げて、詳細に説明する。
(陽極部)
陽極部は、陽極体と、陽極体の一面から延出して陽極リード端子と電気的に接続する陽極ワイヤと、を有する。
陽極体は、例えば、金属粒子を焼結して得られる直方体の多孔質焼結体である。上記金属粒子として、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)などの弁作用金属の粒子が用いられる。陽極体には、1種または2種以上の金属粒子が用いられる。金属粒子は、2種以上の金属からなる合金であってもよい。例えば、弁作用金属と、ケイ素、バナジウム、ホウ素等とを含む合金を用いることができる。また、弁作用金属と窒素等の典型元素とを含む化合物を用いてもよい。弁作用金属の合金は、弁作用金属を主成分とし、例えば、弁作用金属を50原子%以上含む。
陽極ワイヤは、導電性材料から構成されている。陽極ワイヤの材料は特に限定されず、例えば、上記弁作用金属の他、銅、アルミニウム、アルミニウム合金等が挙げられる。陽極体および陽極ワイヤを構成する材料は、同種であってもよいし、異種であってもよい。陽極ワイヤは、陽極体の一面から陽極体の内部へ埋設された第一部分と、陽極体の上記一面から延出した第二部分と、を有する。陽極ワイヤの断面形状は特に限定されず、円形、トラック形、楕円形、矩形、多角形等が挙げられる。
陽極部は、例えば、第一部分を上記金属粒子の粉体中に埋め込んだ状態で直方体状に加圧成形し、焼結することにより作製される。これにより、陽極体の一面から、陽極ワイヤの第二部分が植立するように引き出される。第二部分は、溶接等により、陽極リード端子と接合されて、陽極ワイヤと陽極リード端子とが電気的に接続する。溶接の方法は特に限定されず、抵抗溶接、レーザ溶接等が挙げられる。
陽極体の表面には、誘電体層が形成されている。誘電体層は、例えば、金属酸化物から構成されている。陽極体の表面に金属酸化物を含む層を形成する方法として、例えば、化成液中に陽極体を浸漬して陽極体1の表面を陽極酸化する方法や、陽極体を、酸素を含む雰囲気下で加熱する方法が挙げられる。誘電体層は、上記金属酸化物を含む層に限定されず、絶縁性を有していればよい。
(陰極部)
陰極部は、誘電体層上に形成された固体電解質層と、固体電解質層を覆う陰極層とを有している。
固体電解質層は、誘電体層の少なくとも一部を覆うように形成されていればよい。固体電解質層には、例えば、マンガン化合物や導電性高分子が用いられる。導電性高分子としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリアセン、ポリチオフェンビニレン、ポリフルオレン、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルフェノール、ポリピリジン、あるいは、これらの高分子の誘導体などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。また、導電性高分子は、2種以上のモノマーの共重合体でもよい。導電性に優れる点で、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロールであってもよい。特に、撥水性に優れる点で、ポリピロールであってもよい。
陰極部は、誘電体層上に形成された固体電解質層と、固体電解質層を覆う陰極層とを有している。
固体電解質層は、誘電体層の少なくとも一部を覆うように形成されていればよい。固体電解質層には、例えば、マンガン化合物や導電性高分子が用いられる。導電性高分子としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリアセン、ポリチオフェンビニレン、ポリフルオレン、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルフェノール、ポリピリジン、あるいは、これらの高分子の誘導体などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。また、導電性高分子は、2種以上のモノマーの共重合体でもよい。導電性に優れる点で、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロールであってもよい。特に、撥水性に優れる点で、ポリピロールであってもよい。
上記導電性高分子を含む固体電解質層は、例えば、原料モノマーを誘電体層上で重合することにより、形成される。あるいは、上記導電性高分子を含んだ液を誘電体層に塗布することにより形成される。固体電解質層は、1層または2層以上の固体電解質層から構成されている。固体電解質層が2層以上から構成されている場合、各層に用いられる導電性高分子の組成や形成方法(重合方法)等は異なっていてもよい。
なお、本明細書では、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリンなどは、それぞれ、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリンなどを基本骨格とする高分子を意味する。したがって、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリンなどには、それぞれの誘導体も含まれ得る。例えば、ポリチオフェンには、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)などが含まれる。
導電性高分子を形成するための重合液、導電性高分子の溶液または分散液には、導電性高分子の導電性を向上させるために、様々なドーパントを添加してもよい。ドーパントは、特に限定されないが、1,5−ナフタレンジスルホン酸、1,6−ナフタレンジスルホン酸、1−オクタンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、2,6−ナフタレンジスルホン酸、2,7−ナフタレンジスルホン酸、2−メチル−5−イソプロピルベンゼンスルホン酸、4−オクチルベンゼンスルホン酸、4−ニトロトルエン−2−スルホン酸、m−ニトロベンゼンスルホン酸、n−オクチルスルホン酸、n−ブタンスルホン酸、n−ヘキサンスルホン酸、o−ニトロベンゼンスルホン酸、p−エチルベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ハイドロオキシベンゼンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、メタンスルホン酸、および、これらの誘導体などが挙げられる。誘導体としては、リチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩などの金属塩、メチルアンモニウム塩、ジメチルアンモニウム塩、トリメチルアンモニウム塩などのアンモニウム塩、ピペリジウム塩、ピロリジウム塩、ピロリニウム塩などが挙げられる。
導電性高分子が、粒子の状態で分散媒に分散している場合、その粒子の平均粒径D50は、例えば0.01μm以上、0.5μm以下である。粒子の平均粒径D50がこの範囲であれば、陽極体の内部にまで粒子が侵入し易くなる。
陰極層は、例えば、固体電解質層を覆うように形成されたカーボン層と、カーボン層の表面に形成された金属ペースト層と、を有している。カーボン層は、黒鉛等の導電性炭素材料と樹脂を含む。金属ペースト層は、例えば、金属粒子(例えば、銀)と樹脂とを含む。なお、陰極層の構成は、この構成に限定されない。陰極層の構成は、集電機能を有する構成であればよい。
<陰極リード端子>
陰極リード端子は、導電性接着材を介して陰極層に接合される。陰極リード端子の一方の端部は、外装体の内部に配置される。陰極リード端子の他方の端部は、外装体から外部へと導出されている。そのため、陰極リード端子の他方の端部を含む一部は、外装体から露出している。
陰極リード端子は、導電性接着材を介して陰極層に接合される。陰極リード端子の一方の端部は、外装体の内部に配置される。陰極リード端子の他方の端部は、外装体から外部へと導出されている。そのため、陰極リード端子の他方の端部を含む一部は、外装体から露出している。
陰極リード端子の材質は、電気化学的および化学的に安定であり、導電性を有するものであれば、特に限定されない。陰極リード端子は、例えば銅等の金属であってもよいし、非金属であってもよい。その形状も特に限定されず、例えば、長尺かつ平板状である。陰極リード端子の厚みは、低背化の観点から、25μm以上、200μm以下であってよく、25μm以上、100μm以下であってよい。
<外装体>
外装体は、陽極リード端子と陰極リード端子とを電気的に絶縁するために設けられており、絶縁性の材料(外装体材料)から構成されている。外装体材料は、例えば、熱硬化性樹脂を含む。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、不飽和ポリエステル等が挙げられる。
外装体は、陽極リード端子と陰極リード端子とを電気的に絶縁するために設けられており、絶縁性の材料(外装体材料)から構成されている。外装体材料は、例えば、熱硬化性樹脂を含む。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、不飽和ポリエステル等が挙げられる。
本実施形態に係る電解コンデンサの製造方法の一例を、説明する。
(1)準備工程
第1に、コンデンサ素子を準備する。
弁作用金属粒子と陽極ワイヤとを、第一部分が弁作用金属粒子に埋め込まれるように型に入れ、加圧成形した後、真空中で焼結することにより、第一部分が多孔質焼結体の一面からその内部に埋設される陽極部を作製する。加圧成形の際の圧力は特に限定されず、例えば、10N以上、100N以下程度である。弁作用金属粒子には、必要に応じて、ポリアクリルカーボネート等のバインダを混合してもよい。
(1)準備工程
第1に、コンデンサ素子を準備する。
弁作用金属粒子と陽極ワイヤとを、第一部分が弁作用金属粒子に埋め込まれるように型に入れ、加圧成形した後、真空中で焼結することにより、第一部分が多孔質焼結体の一面からその内部に埋設される陽極部を作製する。加圧成形の際の圧力は特に限定されず、例えば、10N以上、100N以下程度である。弁作用金属粒子には、必要に応じて、ポリアクリルカーボネート等のバインダを混合してもよい。
次に、陽極体上に誘電体層を形成する。具体的には、電解水溶液(例えば、リン酸水溶液)が満たされた化成槽に、陽極体を浸漬し、陽極ワイヤの第二部分を化成槽の陽極体に接続して、陽極酸化を行うことにより、陽極体の表面に弁作用金属の酸化被膜からなる誘電体層を形成することができる。電解水溶液としては、リン酸水溶液に限らず、硝酸、酢酸、硫酸などを用いることができる。
続いて、固体電解質層を形成する。本実施形態では、導電性高分子を含む固体電解質層の形成工程を説明する。
導電性高分子を含む固体電解質層は、例えば、誘電体層が形成された陽極体に、モノマーやオリゴマーを含浸させ、その後、化学重合や電解重合によりモノマーやオリゴマーを重合させる方法、あるいは、誘電体層が形成された陽極体に、導電性高分子の溶液または分散液を含浸し、乾燥させることにより、誘電体層上の少なくとも一部に形成される。
導電性高分子を含む固体電解質層は、例えば、誘電体層が形成された陽極体に、モノマーやオリゴマーを含浸させ、その後、化学重合や電解重合によりモノマーやオリゴマーを重合させる方法、あるいは、誘電体層が形成された陽極体に、導電性高分子の溶液または分散液を含浸し、乾燥させることにより、誘電体層上の少なくとも一部に形成される。
最後に、固体電解質層の表面に、カーボンペーストおよび金属ペーストを順次、塗布することにより、カーボン層と金属ペースト層とで構成される陰極層を形成する。陰極層の構成は、これに限られず、集電機能を有する構成であればよい。
以上の方法により、コンデンサ素子が製造される。
以上の方法により、コンデンサ素子が製造される。
第2に、陽極リード端子および陰極リード端子を準備する。陽極リード端子の所定の位置に貫通孔を形成する。貫通孔の位置は、コンデンサ素子の形状や大きさ等に応じて、適宜設定すればよい。ただし、貫通孔は、被覆部に配置されるように、形成される。
各リード端子に内部屈曲部を形成する。内部屈曲部は、例えば、プレス加工等により形成される。陽極リード端子の内部屈曲部の位置は、陽極ワイヤの長さや直径等に応じて、適宜設定される。陰極リード端子の内部屈曲部の位置は、コンデンサ素子の形状や大きさ等に応じて、適宜設定される。
(2)リード端子の接合工程
陽極リード端子と陰極リード端子とを、所定の位置に配置する。このとき、陰極層の所定の位置に導電性接着材を塗布しておく。
陽極リード端子と陰極リード端子とを、所定の位置に配置する。このとき、陰極層の所定の位置に導電性接着材を塗布しておく。
各リード端子を配置させた状態で、陽極リード端子の第2主面側からコンデンサ素子を載置する。次いで、陽極ワイヤの第二部分と陽極リード端子の一方の端部の近傍とを、レーザ溶接や抵抗溶接などにより接合する。このとき、陰極リード端子の一方の端部近傍を、導電性接着材を介して陰極層に接合させる。
(3)封止工程
コンデンサ素子および外装体の材料(例えば、未硬化の熱硬化性樹脂およびフィラー)を金型に収容し、トランスファー成型法、圧縮成型法等により、コンデンサ素子を封止する。このとき、陽極リード端子および陰極リード端子の一部を金型から露出させる。成型の条件は特に限定されず、使用される熱硬化性樹脂の硬化温度等を考慮して、適宜、時間および温度条件を設定すればよい。
コンデンサ素子および外装体の材料(例えば、未硬化の熱硬化性樹脂およびフィラー)を金型に収容し、トランスファー成型法、圧縮成型法等により、コンデンサ素子を封止する。このとき、陽極リード端子および陰極リード端子の一部を金型から露出させる。成型の条件は特に限定されず、使用される熱硬化性樹脂の硬化温度等を考慮して、適宜、時間および温度条件を設定すればよい。
(4)屈曲工程
外装体により被覆されたコンデンサ素子を金型から取り出した後、陽極リード端子および陰極リード端子の金型から露出していた部分を、ガイドに沿って折り曲げて、それぞれの外部屈曲部を形成する。これにより、陽極リード端子および陰極リード端子の一部が外装体の搭載面に配置される。
以上の方法により、電解コンデンサが製造される。
外装体により被覆されたコンデンサ素子を金型から取り出した後、陽極リード端子および陰極リード端子の金型から露出していた部分を、ガイドに沿って折り曲げて、それぞれの外部屈曲部を形成する。これにより、陽極リード端子および陰極リード端子の一部が外装体の搭載面に配置される。
以上の方法により、電解コンデンサが製造される。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
下記の要領で電解コンデンサを作製した。
<工程1:陽極体の形成>
弁作用金属としてタンタル金属粒子を用いた。銅からなる陽極ワイヤの一端がタンタル金属粒子に埋め込まれるように、タンタル金属粒子を直方体に成形し、その後、成形体を真空中で焼結した。これにより、タンタルの多孔質焼結体からなる陽極体と、陽極体に一端が埋設され、残りの部分が陽極体の一面から植立した陽極ワイヤと、を含む陽極部を得た。
下記の要領で電解コンデンサを作製した。
<工程1:陽極体の形成>
弁作用金属としてタンタル金属粒子を用いた。銅からなる陽極ワイヤの一端がタンタル金属粒子に埋め込まれるように、タンタル金属粒子を直方体に成形し、その後、成形体を真空中で焼結した。これにより、タンタルの多孔質焼結体からなる陽極体と、陽極体に一端が埋設され、残りの部分が陽極体の一面から植立した陽極ワイヤと、を含む陽極部を得た。
<工程2:誘電体層の形成>
電解水溶液であるリン酸水溶液が満たされた化成槽に、陽極体および陽極体から植立した陽極ワイヤの一部を浸漬し、陽極ワイヤの他端を化成槽の陽極体に接続した。そして、陽極酸化を行うことにより、陽極体の表面(孔の内壁面を含む多孔質焼結体の表面)および陽極ワイヤの一部の表面に、酸化タンタル(Ta2O5)の均一な誘電体層を形成した。陽極酸化は、陽極体を0.02質量%リン酸水溶液中で、化成電圧10V、温度60℃の条件で2時間行った。
電解水溶液であるリン酸水溶液が満たされた化成槽に、陽極体および陽極体から植立した陽極ワイヤの一部を浸漬し、陽極ワイヤの他端を化成槽の陽極体に接続した。そして、陽極酸化を行うことにより、陽極体の表面(孔の内壁面を含む多孔質焼結体の表面)および陽極ワイヤの一部の表面に、酸化タンタル(Ta2O5)の均一な誘電体層を形成した。陽極酸化は、陽極体を0.02質量%リン酸水溶液中で、化成電圧10V、温度60℃の条件で2時間行った。
<工程3:固体電解質層の形成>
ピロールと、ドーパントとしてのポリスチレンスルホン酸とを、イオン交換水に溶かした混合溶液を調製した。得られた混合溶液を撹拌しながら、イオン交換水に溶かした硫酸第二鉄と過硫酸ナトリウムとを添加し、重合反応を行った。反応後、得られた反応液を透析して、未反応モノマーおよび過剰な酸化剤を除去し、約3.0質量%のポリスチレンスルホン酸がドープされたポリピロールを含む分散液を得た。得られた分散液を誘電体層が形成された陽極体に5分間含浸させた後、150℃で30分間乾燥し、誘電体層上に固体電解質層を形成した。
ピロールと、ドーパントとしてのポリスチレンスルホン酸とを、イオン交換水に溶かした混合溶液を調製した。得られた混合溶液を撹拌しながら、イオン交換水に溶かした硫酸第二鉄と過硫酸ナトリウムとを添加し、重合反応を行った。反応後、得られた反応液を透析して、未反応モノマーおよび過剰な酸化剤を除去し、約3.0質量%のポリスチレンスルホン酸がドープされたポリピロールを含む分散液を得た。得られた分散液を誘電体層が形成された陽極体に5分間含浸させた後、150℃で30分間乾燥し、誘電体層上に固体電解質層を形成した。
<工程4:陰極層の形成>
固体電解質層の表面に、カーボンペーストを塗布することにより、カーボン層を形成した。次に、カーボン層の表面に、銀ペーストを塗布することにより、銀ペースト層を形成した。こうして、カーボン層と銀ペースト層とで構成される陰極層を形成した。
固体電解質層の表面に、カーボンペーストを塗布することにより、カーボン層を形成した。次に、カーボン層の表面に、銀ペーストを塗布することにより、銀ペースト層を形成した。こうして、カーボン層と銀ペースト層とで構成される陰極層を形成した。
<工程5:リード端子の作製>
金めっきされた銅板を準備し、陽極リード端子および陰極リード端子の形状に打ち抜いた。このとき、陽極リード端子の所定の位置に、図3Aに示す略矩形の貫通孔を形成した。続いて、プレス加工により、各リード端子に内部屈曲部を形成した。
金めっきされた銅板を準備し、陽極リード端子および陰極リード端子の形状に打ち抜いた。このとき、陽極リード端子の所定の位置に、図3Aに示す略矩形の貫通孔を形成した。続いて、プレス加工により、各リード端子に内部屈曲部を形成した。
<工程6:電解コンデンサの作製>
陰極層に導電性接着材を塗布した後、陰極リード端子を、導電性接着材を介して陰極層に接合した。陽極ワイヤと陽極リード端子とを、抵抗溶接により接合した。
次いで、各リード端子が接合されたコンデンサ素子および外装体の材料(未硬化の熱硬化性樹脂およびフィラー)を金型に収容し、トランスファー成型法により、コンデンサ素子を封止した。
最後に、陽極リード端子および陰極リード端子の金型から露出していた部分をガイドに沿って折り曲げて、外部屈曲部を形成した。これにより、陽極リード端子および陰極リード端子の一部を外装体の搭載面に配置した。このようにして、電解コンデンサを5つ製造した。
陰極層に導電性接着材を塗布した後、陰極リード端子を、導電性接着材を介して陰極層に接合した。陽極ワイヤと陽極リード端子とを、抵抗溶接により接合した。
次いで、各リード端子が接合されたコンデンサ素子および外装体の材料(未硬化の熱硬化性樹脂およびフィラー)を金型に収容し、トランスファー成型法により、コンデンサ素子を封止した。
最後に、陽極リード端子および陰極リード端子の金型から露出していた部分をガイドに沿って折り曲げて、外部屈曲部を形成した。これにより、陽極リード端子および陰極リード端子の一部を外装体の搭載面に配置した。このようにして、電解コンデンサを5つ製造した。
貫通孔の開口割合は約27%である。被覆部の陽極リード端子の長手方向Aに垂直な幅方向Bの一方の端部から貫通孔までの幅W1(幅W2)の、陽極リード端子の被覆部の幅Wに対する割合は、約8.3%である。貫通孔の長さL1の陽極リード端子の被覆部の長さLに対する割合は、約37.5%である。開口幅W130は開口長さL130より大きく、その割合(W130/L130)は、約6である。
<気密性評価>
得られた各電解コンデンサの気密性を、JIS Z 2330:2012に準じた液没試験法を用いて、以下の基準に従って評価した。ただし、液体には溶剤(パーフルオロポリエーテル)を使用した。バブルリークが観測される電解コンデンサは、外装体に亀裂等の損傷があると推察される。結果を表1に示す。
得られた各電解コンデンサの気密性を、JIS Z 2330:2012に準じた液没試験法を用いて、以下の基準に従って評価した。ただし、液体には溶剤(パーフルオロポリエーテル)を使用した。バブルリークが観測される電解コンデンサは、外装体に亀裂等の損傷があると推察される。結果を表1に示す。
(評価基準)
0/5:いずれの電解コンデンサからもバブルリークは観測されなかった
1/5:5個のうち1個の電解コンデンサからバブルリークが観測された
2/5:5個のうち2個の電解コンデンサからバブルリークが観測された
5/5:すべての電解コンデンサからバブルリークが観測された
0/5:いずれの電解コンデンサからもバブルリークは観測されなかった
1/5:5個のうち1個の電解コンデンサからバブルリークが観測された
2/5:5個のうち2個の電解コンデンサからバブルリークが観測された
5/5:すべての電解コンデンサからバブルリークが観測された
[実施例2]
工程5において、上記幅W1(幅W2)の幅Wに対する割合を約12.5%にして、開口割合を約24%にしたこと以外は、実施例1と同様にして電解コンデンサを5つ製造し、気密性を評価した。結果を表1に示す。開口幅W130は開口長さL130より大きく、その割合(W130/L130)は、約5.3である。
工程5において、上記幅W1(幅W2)の幅Wに対する割合を約12.5%にして、開口割合を約24%にしたこと以外は、実施例1と同様にして電解コンデンサを5つ製造し、気密性を評価した。結果を表1に示す。開口幅W130は開口長さL130より大きく、その割合(W130/L130)は、約5.3である。
[実施例3]
工程5において、上記幅W1(幅W2)の幅Wに対する割合を約16.7%にして、開口割合を約21%にしたこと以外は、実施例1と同様にして電解コンデンサを5つ製造し、気密性を評価した。結果を表1に示す。開口幅W130は開口長さL130より大きく、その割合(W130/L130)は、約4.7である。
工程5において、上記幅W1(幅W2)の幅Wに対する割合を約16.7%にして、開口割合を約21%にしたこと以外は、実施例1と同様にして電解コンデンサを5つ製造し、気密性を評価した。結果を表1に示す。開口幅W130は開口長さL130より大きく、その割合(W130/L130)は、約4.7である。
[実施例4]
工程5において、上記幅W1(幅W2)の幅Wに対する割合を約20.8%にして、開口割合を約18%にしたこと以外は、実施例1と同様にして電解コンデンサを5つ製造し、気密性を評価した。結果を表1に示す。開口幅W130は開口長さL130より大きく、その割合(W130/L130)は、約3.3である。
工程5において、上記幅W1(幅W2)の幅Wに対する割合を約20.8%にして、開口割合を約18%にしたこと以外は、実施例1と同様にして電解コンデンサを5つ製造し、気密性を評価した。結果を表1に示す。開口幅W130は開口長さL130より大きく、その割合(W130/L130)は、約3.3である。
[比較例1]
工程5において、陽極リード端子に貫通孔を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして電解コンデンサを5つ製造し、評価した。結果を表1に示す。
工程5において、陽極リード端子に貫通孔を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして電解コンデンサを5つ製造し、評価した。結果を表1に示す。
[比較例2]
工程5において、上記幅W1(幅W2)の幅Wに対する割合を約27.1%にして、開口割合を約12%にしたこと以外は、実施例1と同様にして電解コンデンサを5つ製造し、気密性を評価した。結果を表1に示す。開口幅W130は開口長さL130より大きく、その割合(W130/L130)は、約2.7である。
工程5において、上記幅W1(幅W2)の幅Wに対する割合を約27.1%にして、開口割合を約12%にしたこと以外は、実施例1と同様にして電解コンデンサを5つ製造し、気密性を評価した。結果を表1に示す。開口幅W130は開口長さL130より大きく、その割合(W130/L130)は、約2.7である。
実施例1〜4は、いずれも高い気密性を有している。実施例1〜4の電解コンデンサの陽極リード端子近傍を断面研磨機で研磨した後、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、陽極リード端子近傍の外装体にクラックはほとんど確認されなかった。これは、貫通孔により陽極リード端子の位置ズレが抑制されたためであると考えられる。比較例1および2は、気密性に劣る。比較例1および2の電解コンデンサの断面を同様に観察したところ、陽極リード端子近傍の外装体にいくつかのクラックが確認された。これは、貫通孔がなく、あるいは、貫通孔が小さく、陽極リード端子の位置ズレを抑制する効果が不十分であったためであると考えられる。
本発明に係る電解コンデンサは、陽極リード端子の位置ズレが抑制されるため、様々な用途に利用できる。
20:電解コンデンサ
10:コンデンサ素子
1:陽極体
2:陽極ワイヤ
2a:第一部分
2b:第二部分
3:誘電体層
4:固体電解質層
5:陰極層
5a:カーボン層
5b:金属ペースト層
6:陽極部
7:陰極部
8:導電性接着材
11:外装体
11X:搭載面
13、13A、13B、13C:陽極リード端子
13a:第1端部
13b:第2端部
13X:第1主面
13Y:第2主面
130:貫通孔
131:被覆部
132:露出部
14:陰極リード端子
10:コンデンサ素子
1:陽極体
2:陽極ワイヤ
2a:第一部分
2b:第二部分
3:誘電体層
4:固体電解質層
5:陰極層
5a:カーボン層
5b:金属ペースト層
6:陽極部
7:陰極部
8:導電性接着材
11:外装体
11X:搭載面
13、13A、13B、13C:陽極リード端子
13a:第1端部
13b:第2端部
13X:第1主面
13Y:第2主面
130:貫通孔
131:被覆部
132:露出部
14:陰極リード端子
Claims (5)
- 陽極部および陰極部を備えるコンデンサ素子と、
前記陽極部と電気的に接続し、第1主面および第2主面を有する陽極リード端子と、
前記陰極部と電気的に接続する陰極リード端子と、
前記コンデンサ素子を覆う外装体と、を備え、
前記陽極部は、陽極体と、前記陽極体から延出する陽極ワイヤと、を有し、
前記陽極リード端子は、前記外装体に被覆される被覆部と、前記外装体から露出する露出部と、を有し、
前記陽極ワイヤは、前記陽極リード端子の前記被覆部に接合されており、
前記被覆部には、前記第1主面から前記第2主面まで貫通する貫通孔が形成されており、
前記貫通孔の開口面積は、前記被覆部における前記第1主面の面積の15%以上、30%以下である、電解コンデンサ。 - 前記被覆部の前記陽極リード端子の長手方向に垂直な幅方向における一方の端部から前記貫通孔までの長さは、前記被覆部の前記幅方向の長さの5%以上、30%以下である、請求項1に記載の電解コンデンサ。
- 前記陽極リード端子の長手方向における前記外装体に被覆されている端部から前記貫通孔までの長さは、前記被覆部の前記長手方向の長さの25%以上、45%以下である、請求項1または2に記載の電解コンデンサ。
- 前記陽極ワイヤの前記陽極体から延出する端部は、前記貫通孔上にある、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電解コンデンサ。
- 前記被覆部の前記陽極リード端子の長手方向に垂直な幅方向に沿って形成される前記貫通孔は1つであり、
前記貫通孔の前記陽極リード端子の長手方向に垂直な幅方向の径は、前記貫通孔の前記陽極リード端子の長手方向の径よりも大きい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電解コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018205440A JP2020072186A (ja) | 2018-10-31 | 2018-10-31 | 電解コンデンサ |
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---|---|---|---|
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