JPH08165484A - 潤滑剤用添加剤組成物及びそれを含有する潤滑油組成物 - Google Patents

潤滑剤用添加剤組成物及びそれを含有する潤滑油組成物

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JPH08165484A
JPH08165484A JP31101194A JP31101194A JPH08165484A JP H08165484 A JPH08165484 A JP H08165484A JP 31101194 A JP31101194 A JP 31101194A JP 31101194 A JP31101194 A JP 31101194A JP H08165484 A JPH08165484 A JP H08165484A
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JP31101194A
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Harutomo Ikeda
晴智 池田
Hiroaki Koushima
宏明 甲嶋
Tomiyasu Minoue
富安 美ノ上
Masahisa Goto
雅久 後藤
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 将来の厳しい排ガス規制に対応したエンジン
油、なかでもディーゼルエンジン油及びメタノールエン
ジン油に使用できる無灰型清浄分散剤として有用な潤滑
剤用添加剤組成物、並びにそれを含有する潤滑油組成物
を提供すること。 【構成】 (a)一般式(I) 【化1】 〔式中、Ar1 は芳香族核、Rは有機基、xは1〜3の
整数、yは0〜6の整数、zは1〜3の整数〕で表され
る置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸とヒドロキシ化合物
とのエステル誘導体(但し、分子内芳香族核に少なくと
も1個の炭素数6以上の有機基を含む)、及び(b)ポ
リオキシアルキレン系無灰型分散剤を含有してなる潤滑
剤用添加剤組成物、並びに潤滑油基油に対し、上記潤滑
剤用添加剤組成物を配合してなる潤滑油組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は潤滑剤用添加剤組成物及
びそれを含有する潤滑油組成物に関し、さらに詳しく
は、将来の厳しい排気ガス規制に対応したエンジン油、
なかでもディーゼルエンジン油及びメタノールエンジン
油に使用できる高温安定性や微粒子分散性に優れる潤滑
剤用添加剤組成物、及びこの潤滑剤用添加剤組成物を含
有する潤滑油組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の無灰型分散剤には、一般にコハク
酸イミド系,ヒドロキシベンジルアミン系などがあり、
その顕著な微粒子分散作用が重視されて、ガソリン,デ
ィーゼルエンジン油などの添加剤として広範に使用され
ている。そして、これらはジアルキルジチオリン酸亜鉛
や金属型清浄剤との相乗効果も認められ、極めて重要な
潤滑剤用添加剤の一つとなっている。しかしながら、近
年、高温における安定性(高温清浄性)が充分でないこ
とが度々指摘されている。従来の内燃機関用潤滑油は、
通常、基油とポリブテニルコハク酸イミドなどの無灰型
分散剤、アルカリ土類金属のスルホネート、フェネート
などの金属型清浄剤及びジアルキルジチオリン酸亜鉛な
どの耐摩耗剤などとから構成されているが、燃焼により
添加剤成分中の金属分が酸化物や硫酸塩などとして生成
し、環境汚染などに関与する問題がある。
【0003】近年、内燃機関のうち、特にディーゼルエ
ンジンにおいて、パティキュレート及びNOX などの排
ガスによる環境汚染に対する対策が重要な課題となって
いる。これらの対策としてのパティキュレートトラップ
及びNOX 除去触媒などの排ガス浄化装置があるが、従
来の内燃機関用潤滑油では燃焼により生成した金属酸化
物や硫化物などによる閉塞の問題があるため、これら金
属酸化物や硫化物などの排出を最小限に抑制可能な内燃
機関用潤滑油が要求されている。また、将来の排気ガス
対策の一つの解決手段として、メタノールエンジンが着
目されている。ディーゼルエンジンでは、噴射ポンプに
より軽油をエンジン内に噴霧するが、ポンプ内の潤滑は
軽油自身による自己潤滑である。これに対して、メタノ
ールエンジンの場合は、メタノール自体の潤滑性が低い
ため、エンジン油を噴射ポンプ内に注入するのが通常で
ある。その場合、メタノールとエンジン油との相溶性が
悪いために、添加剤がメタノール中に析出し、特に、金
属型清浄剤では、カルシウムなどの金属成分がノズル噴
射口を詰まらせるという問題があり、これらの金属成分
を最小限に抑制した内燃機関用潤滑油が要求されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術が有する欠点を克服し、将来の厳しい排ガス規
制に対応したエンジン油、なかでもディーゼルエンジン
油及びメタノールエンジン油に有用な高温安定性(高温
清浄性)に優れ、かつ微粒子分散作用を有し、無灰型清
浄分散剤として有用な潤滑剤用添加剤組成物、及びこの
潤滑剤用添加剤組成物を含有する潤滑油組成物を提供す
ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の置換ヒ
ドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体と、特定の無
灰型分散剤とを組み合わせたものが、潤滑剤用添加剤組
成物として、その目的に適合しうることを見出した。本
発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。す
なわち、本発明は、(a)一般式(I)
【0006】
【化7】
【0007】〔式中、Ar1 は芳香族核、Rは有機基、
xは1〜3の整数、yは0〜6の整数、zは1〜3の整
数を示し、Rが複数ある場合は、複数のRは同一であっ
ても、異なっていてもよい。〕で表される置換ヒドロキ
シ芳香族カルボン酸及びヒドロキシ化合物から得られた
置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体(但
し、分子内芳香族核に少なくとも1個の炭素数6以上の
有機基を含む)、及び(b)ポリオキシアルキレン系無
灰型分散剤を含有してなる潤滑剤用添加剤組成物を提供
するものである。さらに、本発明は、潤滑油基油に対
し、上記潤滑剤用添加剤組成物を配合してなる潤滑油組
成物をも提供するものである。本発明の潤滑剤用添加剤
組成物においては、(a)成分として、一般式(I)
【0008】
【化8】
【0009】で表される置換ヒドロキシ芳香族カルボン
酸及びヒドロキシ化合物から得られた置換ヒドロキシ芳
香族カルボン酸エステル誘導体(但し、分子内芳香族核
に少なくとも1個の炭素数6以上の有機基を含む)が用
いられる。上記一般式(I)において、Ar1 は芳香族
核を示す。この芳香族核としては、例えば、ベンゼン,
ナフタレン,アントラセン,フェナントレン,インデ
ン,フルオレン,ビフェニルなどから誘導されるものが
挙げられるが、これらの中で、特にベンゼン及びナフタ
レンから誘導されるものが好適である。また、このAr
1 には、水酸基,有機基(R)及びカルボキシル基以外
に、場合によりハロゲン原子,ニトロ基,メルカプト基
などが置換されていてもよい。
【0010】Rは有機基で、例えば、炭化水素基,アル
コキシ基,ジアルキルアミノ基などが挙げられるが、特
に、炭化水素基が好ましい。Rが複数ある場合は、複数
のRは同一でも異なっていてもよい。該炭化水素基につ
いては、特に制限はなく、アルキル基やアルケニル基な
どの鎖式炭化水素基,シクロアルキル基やシクロアルケ
ニル基などの環式炭化水素基,フェニル基やナフチル基
などの芳香族炭化水素基のいずれであってもよいが、好
ましくはアルキル基やアルケニル基などの鎖式炭化水素
基である。これらの炭化水素基は、別の炭化水素基、例
えば、低級アルキル基,シクロアルキル基,フェニル基
などによって置換されていても差し支えない。また、該
炭化水素基は、実質上炭化水素基的な性質を保持してい
るかぎり、非炭化水素基によって置換されているものも
包含する。この非炭化水素基としては、例えば、ニトロ
基,アミノ基,ハロ基,ヒドロキシル基,低級アルコキ
シ基,低級アルキルメルカプト基,オキソ基,チオ基,
中断基(例えば、−NH−,−O−,−S−)などが挙
げられる。
【0011】上記炭化水素基としては、例えば、プロピ
ル基,ブチル基,イソブチル基,ペンチル基,ヘキシル
基,1−メチルヘキシル基,2,3,5−トリメチルヘ
プチル基,オクチル基,3−エチルオクチル基,4−エ
チル−5−メチルオクチル基,ノニル基,デシル基,ド
デシル基,2−メチル−4−エチルドデシル基,ヘキサ
デシル基,オクタデシル基,エイコシル基,ドコシル
基,テトラコンチル基,4−ヘキセニル基,2−エチル
−4−ヘキセニル基,6−オクテニル基,3−シクロヘ
キシルオクチル基,フェニルノニル基,ニトロドデシル
基,3−アミノノニル基,クロロヘキサデシル基,(2
−ニトロエチル)オクチル基,(3−アミノシクロヘキ
シル)ノニル基,4−(p−クロロフェニル)オクチル
基,4−ブトキシヘキサデシル基,さらには、オレフィ
ン重合体(例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポ
リイソブチレン,エチレン−プロピレン共重合体,酸化
されたエチレン−プロピレン共重合体など)から誘導さ
れる炭化水素基が挙げられる。上記の炭化水素基の中で
好ましいものは、直鎖又は分岐のアルキル基であり、好
ましくは炭素数6〜7,000、より好ましくは炭素数8
〜225の炭化水素基を挙げることができる。
【0012】好ましいアルキル基の具体例としては、ヘ
キシル基,1−メチルヘキシル基,2,3,5−トリメ
チルヘプチル基,オクチル基,3−エチルオクチル基,
4−エチル−5−メチルオクチル基,ノニル基,デシル
基,ドデシル基,2−メチル−4−エチルドデシル基,
ヘキサデシル基,オクタデシル基,エイコシル基,ドコ
シル基,テトラコンチル基などの直鎖又は分岐のアルキ
ル基、オレフィン重合体(例えば、ポリエチレン,ポリ
プロピレン,ポリイソブチレン,エチレン−プロピレン
共重合体など)から誘導される直鎖又は分岐のアルキル
基などを挙げることができる。そして、低い粘度の置換
ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体を所望する
場合には、該炭化水素基は直鎖状の炭化水素基であるこ
とが望ましい。また、上記一般式(I)において、x及
びzは、それぞれ1〜3の整数であり、yは0〜6の整
数である。一方、ヒドロキシ化合物としては、例えば、
脂肪族若しくは芳香族の一価又は多価アルコールあるい
はこれらの混合物を好ましく挙げることができる。ま
た、これらのアルコールは第一級アルコールであっても
よく、第二級アルコールであってもよい。さらに、該脂
肪族アルコールや芳香族アルコールは、有機基部分が実
質上炭化水素基的な性質を保持しているかぎり、例え
ば、ニトロ基,アミノ基,ハロ基,ヒドロキシル基など
の非炭化水素基、低級アルコキシ基、低級アルキルメル
カプト基、オキソ基、チオ基、中断基(例えば、−NH
−,−O−,−S−)などで置換されていてもよい。
【0013】一価の脂肪族アルコールとしては、例え
ば、ヘキサノール,オクタノール,デカノール,ドデカ
ノール,テトラデカノール,ヘキサデカノール,オクタ
デカノール,オレイルアルコール,リノレニルアルコー
ル,ラウリルアルコール,ミリスチルアルコール,セチ
ルアルコール,ステアリルアルコール,ベヘニルアルコ
ールなど、また、オキソ工程により製造されるタイプの
比較的高級な合成の一価アルコール(例えば、2−エチ
ルヘキシルアルコール)、アルドール縮合により形成さ
れるタイプや、有機アルミニウム触媒によるα−オレフ
ィン(例えば、エチレン,プロピレンなど)のオリゴマ
ー化とそれに続く酸化により形成されるタイプの比較的
高級な合成の一価アルコール,さらにはシクロペンタノ
ール,シクロヘキサノール,シクロドデカノールなどの
シクロアルキルアルコールなどが挙げられる。
【0014】多価の脂肪族アルコールとしては、例え
ば、エチレングリコール,プロピレングリコール,ブチ
レングリコール,ペンチレングリコール,ヘキシレング
リコール,ヘプチレングリコール,2−エチル−1,3
−トリメチレングリコール,ネオペンチルグリコール,
ジエチレングリコール,比較的高級なポリエチレングリ
コール,トリプロピレングリコール,ジブチレングリコ
ール,ジペンチレングリコール,ジヘキシレングリコー
ル,ジヘプチレングリコール、さらには、一般式HOC
2(CHOH) n CH2 OH(例えば、グリセロール,
ソルビトール,マンニトールなど)の糖類、ペンタエリ
スリトールやそのオリゴマー(例えば、ジペンタエリス
リトール,トリペンタエリスリトールなど)、トリメチ
ロールエタン,トリメチロールプロパンなどのメチロー
ルポリオールなどが挙げられる。
【0015】好ましいヒドロキシ化合物としては、例え
ば、一般式(V) (OH)p −Ar2 −(R')q ・・・(V) 〔式中、Ar2 は 芳香族核、R' は有機基、pは1〜
4の整数、qは1〜4の整数を示す。〕で表される芳香
族アルコールを挙げることができる。上記一般式(V)
において、Ar2 及びR' は、それぞれ前記一般式
(I)におけるAr1 及びRについて説明したものと同
じである。低い粘度の置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸
エステル誘導体を所望する場合には、該R' は直鎖状の
炭化水素基であるのが望ましい。
【0016】本発明においては、上記一般式(I)で表
される置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸の少なくとも一
種と、ヒドロキシ化合物の少なくとも一種とを反応させ
て、エステル誘導体を形成させる。この反応において
は、該置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸と該ヒドロキシ
化合物の使用割合は、モル比で1:0.01〜1:4、好
ましくは1:0.2〜1:1.5の範囲が望ましく、また、
反応温度は、通常100〜300℃、好ましくは150
〜250℃の範囲で選ばれる。この反応は無触媒で行っ
てもよく、また、酸又はアルカリ触媒の存在下に行って
もよい。なお、この反応を行うに際して、溶媒、例えば
炭化水素油などを使用することができる。上記置換ヒド
ロキシ芳香族カルボン酸は、例えば、フェノール類のア
ルカリ金属塩と二酸化炭素とから、公知のコルベ−シュ
ミット反応より得られたものを、加水分解することによ
り製造することができる。
【0017】本発明においては、このようにして得られ
た置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体の中
で、一般式(II)
【0018】
【化9】
【0019】又は一般式(III)
【0020】
【化10】
【0021】で表される化合物及び一般式(A)
【0022】
【化11】
【0023】で表される化合物が好適である。上記一般
式(II)及び(III)において、R1 ,R2 ,R3 ,R4
及びR5 は、それぞれ有機基を示す。但し、R1 及びR
2 、又はR3 ,R4 及びR5 の少なくとも1個は炭素数
6以上の有機基である。また、特にR1 の少なくとも1
個及びR2 の少なくとも1個、もしくはR3 又はR4
少なくとも1個及びR5 の少なくとも1個が炭素数6以
上の有機基であるエステルが好ましい。さらに、一般式
(II),(III)及び(A)で表される化合物の中で、一
般式(II)又は(III)で表される化合物が特に好適であ
る。この有機基としては、好ましくは炭素数6〜7,00
0、より好ましくは炭素数8〜225の炭化水素基を挙
げることができる。該炭化水素基としては、例えば、ア
ルキル基,アルケニル基,シクロアルキル基,シクロア
ルケニル基,アラルキル基などが挙げられ、これらは非
炭化水素置換基及び鎖又は環中にヘテロ原子を有してい
てもよい。具体的には、ヘキシル基,オクチル基,ノニ
ル基,デシル基,ドデシル基,ヘキサデシル基,トリア
コンチル基などの炭化水素基、さらにはポリエチレン,
ポリプロピレン,ポリブデンなどのオレフィン重合体か
ら誘導される基などを挙げることができる。また、低粘
度の置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体を
所望する場合には、該R1 ,R2 ,R3 , R4 及びR5
は、実質上直鎖状の炭化水素基であることが好ましい。
該R1 及びR2 は、たがいに同一であっても異なってい
てもよく、また、R3 ,R4 及びR5 は、たがいに同一
であっても異なっていてもよい。
【0024】上記一般式(II)において、a,b,c,
d及びeは、それぞれ1≦a≦3,0≦b≦3,0≦c
≦3,0≦d≦3,1≦e≦3,3≦(a+b+e)≦
6及び1≦(c+d)≦5の関係を満たす整数を示す。
bが2又は3の場合、複数のR1 は同一であっても異な
っていてもよく、dが2又は3の場合、複数のR2 は同
一であっても異なっていてもよい。さらに、上記一般式
(III)において、f,g,h,i,j,k及びmは、そ
れぞれ0≦f≦3,0≦g≦3,1≦(f+g)≦3,
0≦h≦4,0≦i≦3,0≦(h+i)≦6,0≦j
≦3,0≦k≦3, 1≦m≦3,3≦(f+g+h+i
+m)≦8及び1≦(j+k)≦5の関係を満たす整数
を示す。hが2,3又は4の場合、複数のR3 は同一で
あっても異なっていてもよく、iが2又は3の場合、複
数のR4 は同一であっても異なっていてもよい。また、
kが2又は3の場合、複数のR5 は同一であっても異な
っていてもよい。また、上記一般式(A)において、Z
は炭素数2以上の多価アルコール残基を示し、rは1〜
10の整数、vは1〜3の整数、wは0〜6の整数、x
は1〜3の整数、yは0〜6の整数、Rは有機基を示
し、そのうち少なくとも1個は炭素数6以上の有機基で
ある。またRが複数ある場合は、複数のRは同一であっ
ても異なっていてもよい。Ar1 は芳香族核を示し、複
数のAr1 は同一であっても異なっていてもよい。ここ
で、Rとしては、上述のR1 等が示す各種の炭化水素基
などの有機基を好適なものとして挙げることができる。
【0025】上記一般式(II)で表される置換ヒドロキ
シ芳香族カルボン酸エステル誘導体の具体例としては、
(ヘキシルヒドロキシ安息香酸)ヘキシルフェニルエス
テル,(ヘキシルヒドロキシ安息香酸)ドデシルフェニ
ルエステル,(オクチルヒドロキシ安息香酸)オクチル
フェニルエステル,(ノニルヒドロキシ安息香酸)ノニ
ルフェニルエステル,(ノニルヒドロキシ安息香酸)ヘ
キサデシルフェニルエステル,(ドデシルヒドロキシ安
息香酸)ノニルフェニルエステル,(ドデシルヒドロキ
シ安息香酸)ドデシルフェニルエステル,(ドデシルヒ
ドロキシ安息香酸)ヘキサデシルフェニルエステル,
(ヘキサデシルヒドロキシ安息香酸)ヘキシルフェニル
エステル,(ヘキサデシルヒドロキシ安息香酸)ドデシ
ルフェニルエステル,(ヘキサデシルヒドロキシ安息香
酸)ヘキサデシルフェニルエステル,(エイコシルヒド
ロキシ安息香酸)エイコシルフェニルエステル,(炭素
数11〜15の混合アルキルヒドロキシ安息香酸)炭素
数11〜15の混合アルキルフェニルエステル,(長鎖
アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘
導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンか
ら誘導される基〕ヒドロキシ安息香酸)ドデシルフェニ
ルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上
のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400
以上のポリブテンから誘導される基〕ヒドロキシ安息香
酸)長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセ
ンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリ
ブテンから誘導される基〕フェニルエステル,(ヘキシ
ルヒドロキシ安息香酸)ヘキシルヒドロキシフェニルエ
ステル,(オクチルヒドロキシ安息香酸)オクチルヒド
ロキシフェニルエステル,(ドデシルヒドロキシ安息香
酸)ノニルヒドロキシフェニルエステル,(ドデシルヒ
ドロキシ安息香酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステ
ル,(ヘキサデシルヒドロキシ安息香酸)ドデシルヒド
ロキシフェニルエステル,(ヘキサデシルヒドロキシ安
息香酸)ヘキサデシルヒドロキシフェニルエステル,
(エイコシルヒドロキシ安息香酸)エイコシルヒドロキ
シフェニルエステル,(炭素数11〜15の混合アルキ
ルヒドロキシ安息香酸)炭素数11〜15の混合アルキ
ルヒドロキシフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例え
ば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重
量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される
基〕ヒドロキシ安息香酸)ドデシルヒドロキシフェニル
エステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上の
ポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以
上のポリブテンから誘導される基〕ヒドロキシ安息香
酸)長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセ
ンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリ
ブテンから誘導される基〕ヒドロキシフェニルエステ
ル,(ヘキシルジヒドロキシ安息香酸)ヘキシルフェニ
ルエステル,(ノニルジヒドロキシ安息香酸)ノニルフ
ェニルエステル,(ノニルジヒドロキシ安息香酸)ドデ
シルフェニルエステル,(ドデシルジヒドロキシ安息香
酸)ノニルフェニルエステル,(ドデシルジヒドロキシ
安息香酸)ドデシルフェニルエステル,(ヘキサデシル
ジヒドロキシ安息香酸)ヘキサデシルフェニルエステ
ル,(エイコシルジヒドロキシ安息香酸)ヘキサデシル
フェニルエステル,(エイコシルジヒドロキシ安息香
酸)エイコシルフェニルエステル,(炭素数11〜15
の混合アルキルジヒドロキシ安息香酸)炭素数11〜1
5の混合アルキルフェニルエステル,(長鎖アルキル
〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される
基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導さ
れる基〕ジヒドロキシ安息香酸)ドデシルフェニルエス
テル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリ
デセンから誘導される基,重量平均分子量400以上の
ポリブテンから誘導される基〕ジヒドロキシ安息香酸)
長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンか
ら誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテ
ンから誘導される基〕フェニルエステル,(ヘキシルジ
ヒドロキシ安息香酸)ヘキシルヒドロキシフェニルエス
テル,(ノニルジヒドロキシ安息香酸)ノニルヒドロキ
シフェニルエステル,(ノニルジヒドロキシ安息香酸)
ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(ドデシルジヒ
ドロキシ安息香酸)ノニルヒドロキシフェニルエステ
ル,(ドデシルジヒドロキシ安息香酸)ドデシルヒドロ
キシフェニルエステル,(ヘキサデシルジヒドロキシ安
息香酸)ヘキサデシルヒドロキシフェニルエステル,
(エイコシルジヒドロキシ安息香酸)ヘキサデシルヒド
ロキシフェニルエステル,(エイコシルジヒドロキシ安
息香酸)エイコシルヒドロキシフェニルエステル,(炭
素数11〜15の混合アルキルジヒドロキシ安息香酸)
炭素数11〜15の混合アルキルヒドロキシフェニルエ
ステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポ
リデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上
のポリブテンから誘導される基〕ジヒドロキシ安息香
酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(長鎖アル
キル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導さ
れる基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘
導される基〕ジヒドロキシ安息香酸)長鎖アルキル〔例
えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,
重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される
基〕ヒドロキシフェニルエステル,ドデシルサリチル酸
メチルフェニルエステル,サリチル酸ドデシルフェニル
エステルなどが挙げられる。
【0026】一方、上記一般式(III)で表される置換ヒ
ドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体の具体例とし
ては、(ヘキシルヒドロキシナフトエ酸)ヘキシルフェ
ニルエステル,(ヘキシルヒドロキシナフトエ酸)ヘキ
サデシルフェニルエステル,(ノニルヒドロキシナフト
エ酸)ノニルフェニルエステル,(ドデシルヒドロキシ
ナフトエ酸)ドデシルフェニルエステル,(ヘキサデシ
ルヒドロキシナフトエ酸)ヘキサデシルフェニルエステ
ル,(ドデシルヒドロキシナフトエ酸)エイコシルフェ
ニルエステル,(エイコシルヒドロキシナフトエ酸)エ
イコシルフェニルエステル,(炭素数11〜15の混合
アルキルヒドロキシナフトエ酸)炭素数11〜15の混
合アルキルフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例え
ば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重
量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される
基〕ヒドロキシナフトエ酸)ドデシルフェニルエステ
ル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデ
センから誘導される基,重量平均分子量400以上のポ
リブテンから誘導される基〕ヒドロキシナフトエ酸)長
鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから
誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテン
から誘導される基〕フェニルエステル,(ヘキシルヒド
ロキシナフトエ酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステ
ル,(オクチルヒドロキシナフトエ酸)ドデシルヒドロ
キシフェニルエステル,(ドデシルヒドロキシナフトエ
酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(ドデシル
ヒドロキシナフトエ酸)ヘキサデシルヒドロキシフェニ
ルエステル,(ヘキサデシルヒドロキシナフトエ酸)ヘ
キサデシルヒドロキシフェニルエステル,(ヘキサデシ
ルヒドロキシナフトエ酸)エイコシルヒドロキシフェニ
ルエステル,(炭素数11〜15の混合アルキルヒドロ
キシナフトエ酸)炭素数11〜15の混合アルキルヒド
ロキシフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭
素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均
分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ヒド
ロキシナフトエ酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステ
ル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデ
センから誘導される基,重量平均分子量400以上のポ
リブテンから誘導される基〕ヒドロキシナフトエ酸)長
鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから
誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテン
から誘導される基〕ヒドロキシフェニルエステル,(ヘ
キシルジヒドロキシナフトエ酸)ヘキシルフェニルエス
テル,(ヘキシルジヒドロキシナフトエ酸)ヘキサデシ
ルフェニルエステル,(ノニルジヒドロキシナフトエ
酸)ノニルフェニルエステル,(ドデシルジヒドロキシ
ナフトエ酸)ドデシルフェニルエステル,(ドデシルジ
ヒドロキシナフトエ酸)エイコシルフェニルエステル,
(ヘキサデシルジヒドロキシナフトエ酸)ヘキサデシル
フェニルエステル,(エイコシルジヒドロキシナフトエ
酸)エイコシルフェニルエステル,(炭素数11〜15
の混合アルキルジヒドロキシナフトエ酸)炭素数11〜
15の混合アルキルフェニルエステル,(長鎖アルキル
〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される
基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導さ
れる基〕ジヒドロキシナフトエ酸)ドデシルフェニルエ
ステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポ
リデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上
のポリブテンから誘導される基〕ジヒドロキシナフトエ
酸)長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセ
ンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリ
ブテンから誘導される基〕フェニルエステル,(ヘキシ
ルジヒドロキシナフトエ酸)ドデシルヒドロキシフェニ
ルエステル,(オクチルジヒドロキシナフトエ酸)ドデ
シルヒドロキシフェニルエステル,(ドデシルジヒドロ
キシナフトエ酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステ
ル,(ドデシルジヒドロキシナフトエ酸)ヘキサデシル
ヒドロキシフェニルエステル,(ヘキサデシルジヒドロ
キシナフトエ酸)ヘキサデシルヒドロキシフェニルエス
テル,(ヘキサデシルジヒドロキシナフトエ酸)エイコ
シルヒドロキシフェニルエステル,(炭素数11〜15
の混合アルキルジヒドロキシナフトエ酸)炭素数11〜
15の混合アルキルヒドロキシフェニルエステル,(長
鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから
誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテン
から誘導される基〕ジヒドロキシナフトエ酸)ドデシル
ヒドロキシフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例え
ば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重
量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される
基〕ジヒドロキシナフトエ酸)長鎖アルキル〔例えば、
炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平
均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ヒ
ドロキシフェニルエステルなどが挙げられる。上記一般
式(A)で表される置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エ
ステル誘導体の具体例としては、1,2−ビス(ヘキシ
ルヒドロキシベンゾイルオキシ)エタン;1,2−ビス
(ドデシルヒドロキシベンゾイルオキシ)エタン;1,
3−ビス(ドデシルヒドロキシベンゾイルオキシ)プロ
パン;1,4−ビス(ドデシルヒドロキシベンゾイルオ
キシ)ブタン;1,3−ビス(ヘキサデシルヒドロキシ
ベンゾイルオキシ)プロパンなどが挙げられる。これら
の置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体の中
で、一般式(IV)
【0027】
【化12】
【0028】〔式中、R1 ,R2 ,b,d及びeは、上
記と同じであり、またbとeの合計は2〜5である。〕
及び一般式(IV')
【0029】
【化13】
【0030】〔式中、R3 ,R4 ,R5 ,h,k及びm
は、上記と同じであり、nは0,1又は2を示し、hと
nの合計は0〜6、hとnとmの合計は2〜7であ
る。〕で表される化合物が好適である。上記一般式(I
I)で表される置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステ
ル誘導体の製造方法については、特に制限はないが、例
えば、一般式(VI)
【0031】
【化14】
【0032】〔式中、R1 ,a,b及びeは、上記と同
じである。〕で表される有機基置換ヒドロキシベンゼン
カルボン酸の少なくとも一種と、一般式(VII)
【0033】
【化15】
【0034】〔式中、R2 ,c及びdは、上記と同じで
ある。〕で表される有機基置換フェノールの少なくとも
一種とを反応させることにより、一般式(II)で表され
る置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体を得
ることができる。一方、上記一般式(III)で表される置
換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体の製造方
法については、特に制限はないが、例えば、一般式(VI
II)
【0035】
【化16】
【0036】〔式中、R3 ,R4 ,f,g,h,i及び
mは、上記と同じである。〕で表される有機基置換ヒド
ロキシナフタレンカルボン酸の少なくとも一種と、一般
式(IX)
【0037】
【化17】
【0038】〔式中、R5 ,j及びkは、上記と同じで
ある。〕で表される有機基置換フェノールの少なくとも
一種とを反応させることにより、一般式(III)で表され
る置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体を得
ることができる。これらの反応においては、上記の有機
基置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸と有機基置換フェノ
ールの使用割合は、モル比で1:0.01〜1:4、好ま
しくは1:0.2〜1:3、さらに好ましくは1:1〜
1:1.5の範囲が望ましい。また、反応温度は、通常1
00〜300℃、好ましくは150〜250℃の範囲で
選ばれる。この反応は無触媒で行ってもよく、酸又はア
ルカリ触媒の存在下に行ってもよい。なお、この反応を
行うに際して、溶媒、例えば、炭化水素油などを使用す
ることができる。
【0039】本発明の潤滑剤用添加剤組成物において
は、該(a)成分として、上記一般式(I)で表される
化合物とヒドロキシ化合物とから得られた置換ヒドロキ
シ芳香族カルボン酸エステル誘導体を一種用いてもよ
く、二種以上組み合わせて用いてもよい。また、この置
換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体に硼素を
含有させたものも用いることができる。硼素を含有した
エステルを使用すると高温清浄性をさらに向上させるこ
とができる。この硼素含有置換ヒドロキシ芳香族カルボ
ン酸エステル誘導体を製造するには、上記の一般式
(I)で表される化合物とヒドロキシ化合物とから得ら
れた置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体の
少なくとも一種と、硼素含有化合物の少なくとも一種と
を反応及び/又は混合させればよい。
【0040】この際用いられる硼素含有化合物として
は、例えば、オルト硼酸,メタ硼酸,四硼酸などの硼
酸、三酸化二硼素、ハロゲン化硼酸、硼酸アミド、硼酸
エステル類などが挙げられる。これらの硼素含有化合物
は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いても
よい。また、置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル
誘導体と硼素含有化合物との使用割合は、モル比で1:
0.05〜1:2、好ましくは、1:0.1〜1:1の範囲
が望ましい。さらに、反応させる場合、その反応温度
は、通常80〜250℃、好ましくは100〜200℃
の範囲で選ばれる。なお、この反応を行うに際して、溶
媒、例えば、炭化水素油などを使用することができる。
この硼素含有置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル
誘導体は、上記方法のように、原料の置換ヒドロキシ芳
香族カルボン酸とヒドロキシ化合物とからエステル誘導
体を得たのちに、硼素含有化合物を加える方法によるほ
か、例えば原料の置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸とヒ
ドロキシ化合物と硼素含有化合物とを、反応及び/又は
混合させる方法によっても製造することができる。この
際の各成分の種類や配合比、さらには反応条件等は、前
述した方法に準じて選定すればよい。
【0041】一方、本発明の潤滑剤用添加剤組成物にお
いては、(b)成分として、ポリオキシアルキレン系無
灰型分散剤が用いられる。上記ポリオキシアルキレン系
無灰型分散剤は、分子内にポリオキシアルキレン部位を
有する化合物であり、例えば一般式(X)
【0042】
【化18】
【0043】で表される化合物が好適である。上記一般
式(X) において、X1
【0044】
【化19】
【0045】を示し、X2 ,X3 ,X4 ,X6 ,X7
8 及びX9 は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜50
の炭化水素基を示し、X2 ,X3 及びX4 はたがいに同
一でも異なっていてもよく、X6 及びX7 はたがいに同
一でも異なっていてもよく、X 8 及びX9 はたがいに同
一でも異なっていてもよい。該炭素数1〜50の炭化水
素基については特に制限はなく、例えばアルキル基やア
ルケニル基などの鎖式炭化水素基、シクロアルキル基や
シクロアルケニル基などの環式炭化水素基、フェニル基
やナフチル基などの芳香族炭化水素基のいずれであって
もよい。また、これらの炭化水素基は、別の炭化水素
基、例えばアルキル基,シクロアルキル基,フェニル基
などによって置換されていても差し支えない。X5 は−
CO−基又は炭素数1〜5の酸素原子で中断されていて
もよいアルキレン基を示し、pは2〜4の整数、qは5
〜50、好ましくは10〜40の整数、rは1〜5の整
数、sは1〜10の整数、tは1〜5の整数、uは1〜
10の整数を示す。X2 及びX3 が複数ある場合は、複
数のX2 及びX3 はそれぞれにおいて同一でも異なって
いてもよく、−NH−(CH2)r −基が複数ある場合
は、rはそれぞれにおいて同一でも異なっていてもよ
い。
【0046】上記一般式(X) で表される化合物の中
で、分子中に分子量200以上のポリオキシアルキレン
部位を有するものが好適である。このポリオキシアルキ
レン部位を構成するオキシアルキレン基は、例えばオキ
シエチレン基,オキシプロピレン基,オキシブチレン基
などであり、そして該オキシアルキレン基は、これらの
中から選ばれた一種からなるものであってもよく、二種
以上からなるものであってもよい。該一般式(X) で表
される化合物としては、例えば、(1)ポリアルキレン
グリコールやアルキルフェニルポリアルキレングリコー
ル類などのポリオキシアルキレン化合物とジクロロメタ
ンとアミノアルキレンアミノアルカノールなどのポリア
ミンとの反応生成物、(2)上記ポリオキシアルキレン
化合物とホスゲンと上記ポリエチレンポリアミンとの反
応生成物、(3)上記ポリオキシアルキレン化合物とア
ンモニア及び水素との反応生成物に、さらにN−アルキ
ル−2−モルホリノンを反応させて得られたものなどを
挙げることができる。また、これらの後処理物も有用で
ある。この際用いられる後処理剤としては、例えば硫黄
及び硫黄化合物,尿素,チオ尿素,グアニジン,アルデ
ヒド,ケトン,カルボン酸,炭化水素置換コハク酸無水
物,ポリオキシアルキレン置換コハク酸無水物,ニトリ
ル,エポキシド,硼素化合物,リン化合物などが挙げら
れるが、これらの中で、特に硼素化合物が好適である。
【0047】本発明の潤滑剤用添加剤組成物において
は、該(b)成分として、上記ポリオキシアルキレン系
無灰型分散剤を一種用いても二種以上組み合わせて用い
てもよい。さらに、所望により、これらの無灰型分散剤
と従来公知の他の無灰型分散剤、例えばカルボン酸イミ
ド系,カルボン酸エステル系,ヒドロキシベンジルアミ
ン系などとを組み合わせて用いてもよい。本発明の潤滑
剤用添加剤組成物においては、前記(a)成分と(b)
成分とは、重量比10:90〜99:1の割合で配合す
るのが望ましい。この配合割合が上記範囲を逸脱すると
本発明の効果が充分に発揮されない。本発明の効果をよ
りよく発揮させるためには、好ましい配合割合は、重量
比で15:85〜75:25の範囲である。
【0048】本発明の潤滑油組成物は、潤滑油基油に対
し、(a)上記一般式(I)で表される化合物とヒドロ
キシ化合物とから得られた置換ヒドロキシ芳香族カルボ
ン酸エステル誘導体の中から選ばれた少なくとも一種、
及び(b)上記無灰型分散剤の中から選ばれた少なくと
も一種を含有させたものである。該(a)成分及び
(b)成分は、潤滑油基油に対し、潤滑油組成物全量に
基づき、それぞれ1〜30重量%、好ましくは2〜20
重量%の割合で配合するのが望ましい。上記潤滑油基油
としては、鉱油又は合成油あるいはそれらを組み合わせ
たものが用いられる。該鉱油としては、パラフィン系鉱
油,ナフテン系鉱油,芳香族系鉱油などの留分のいずれ
でもよく、溶剤精製,水素化精製又は水素化分解などい
かなる精製法を経たものでも使用することができる。合
成油としては、ポリフェニルエーテル,ポリビニルエー
テル及びこれらの水素化精製物,アルキルベンゼン,ア
ルキルナフタレン,エステル系,ポリグリコール系又は
ポリオレフィン系の合成油などを使用することができ
る。潤滑油留分としては、動粘度(100℃)は通常1
〜50cSt、好ましくは3〜10cStの範囲であ
る。
【0049】エステル系合成油としては、一塩基酸又は
二塩基酸などとアルコールとのエステル、例えば炭素数
6〜16の二塩基酸と炭素数5〜20の直鎖状又は分岐
状アルコールを反応させて得られるエステルからなる合
成油を使用することができる。特に、アジピン酸エステ
ル,セバチン酸エステル,アゼライン酸エステル,トリ
メチロールプロパンエステル,トリメチロールエタンエ
ステル,ペンタエリスリトールエステル,ネオペンチル
グリコールエステルなどが好ましい。本発明の潤滑剤用
添加剤組成物と該エステル系合成油を組み合わせること
により、本発明の潤滑油組成物の高温安定性(高温清浄
性)をさらに向上させることができる。ポリオレフィン
系合成油としては、エチレン,プロピレン,ブチレン,
オクテン,デセン,ドデセンなどの低級オレフィンの低
重合又は共重合による液状生成物,それらの混合物及び
これらの水素化精製物が適当である。また、二塩基酸,
グリコール及び一塩基酸等からなる複合エステルやα−
オレフィン・二塩基酸共重合体エステルも使用すること
ができる。本発明の潤滑剤用添加剤組成物と該ポリオレ
フィン系合成油を組み合わせることにより、本発明の潤
滑油組成物の高温安定性(高温清浄性)をさらに向上さ
せることができる。ポリグリコール系合成油としては、
例えばアルキレンオキシドの重合体から得られる合成油
などが挙げられる。ここで、アルキレンオキシドとして
は、例えばエチレンオキシド,プロピレンオキシド,ブ
チレンオキシドなどが挙げられ、また、これらのアルキ
レングリコールの共重合体から得られる合成油なども有
効である。本発明の潤滑剤用添加剤組成物と該ポリグリ
コール系合成油を組み合わせることによっても、本発明
の潤滑油組成物の高温安定性(高温清浄性)をさらに向
上させることができる。
【0050】本発明の潤滑油組成物においては、基油と
して、上記鉱油を一種用いてもよく、二種以上を組み合
わせて用いてもよい。また、上記合成油を一種用いても
よく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、
該鉱油一種以上と合成油一種以上とを組み合わせて用い
てもよい。本発明の潤滑油組成物には、上記潤滑剤用添
加剤組成物の他に、本発明の目的が損なわれない範囲
で、所望に応じ従来潤滑油組成物に慣用されている各種
添加成分、例えば、酸化防止剤,防錆剤,消泡剤,粘度
指数向上剤,流動点降下剤,耐摩耗剤,抗乳化剤,金属
型清浄剤などを適量配合することができる。
【0051】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定される
ものではない。
【0052】製造例1 500ミリリットルセパラブルフラスコに、下記の式
(XII)で表される化合物300gと硼酸5g入れ、窒素
気流下120℃で4時間反応させた。120℃で生成水
を減圧留去し、140℃に昇温してろ過した。得られた
反応生成物の収量は265gであった。
【0053】
【化20】
【0054】製造例2 500ミリリットルセパラブルフラスコに、下記の式
(XIII)で表される化合物300gと硼酸5g入れ、窒
素気流下120℃で4時間反応させた。120℃で生成
水を減圧留去し、140℃に昇温してろ過した。得られ
た反応生成物の収量は265gであった。
【0055】
【化21】
【0056】製造例3 1リットルフラスコに、ヘキサデシルフェノール(1−
ヘキサデセンとフェノールとの反応物)319g(1モ
ル)とキシレン200gを入れ、均一になるように攪拌
した。70℃に加熱し、48重量%NaOH水溶液80
gを入れ、窒素気流下で2時間キシレンを還流して水を
留去した。反応液を1リットルオートクレーブに移し、
二酸化炭素で10kg/cm2 Gに加圧して155℃で
1時間反応させた。80℃に降温し、2リットルフラス
コに移し、キシレン120gを入れて均一になるように
攪拌した。さらに、20重量%硫酸250gを30分か
けて添加し、1時間反応した。この反応液を水洗したの
ち、相分離し、次いでろ過してキシレンを留去した。得
られた反応物の収量は312gであった。500ミリリ
ットルフラスコ中に、得られた反応物300gとヘキサ
デシルフェノール100gを入れ、窒素気流下250℃
で5時間反応させ、250℃で生成水とヘキサデシルフ
ェノールを減圧留去した。得られた反応生成物の収量は
195gであった。この生成物は、下記の式(XIV)及び
(XV)で表される化合物の混合物であった。
【0057】
【化22】
【0058】製造例4 製造例3において、ヘキサデシルフェノールの代わりに
ドデシルフェノール(1−ドデセンとフェノールとの反
応物)を用いた以外は、製造例3と同様にして実施し
た。この生成物は、下記の式(XVI)及び(XVII)で表され
る化合物の混合物であった。
【0059】
【化23】
【0060】製造例5 製造例3において、ヘキサデシルフェノールの代わりに
ノニルフェノール(プロピレンオリゴマーとフェノール
との反応物)を用いた以外は、製造例3と同様にして実
施した。この生成物は、下記の式(XVIII)及び(XIX)で
表される化合物の混合物であった。
【0061】
【化24】
【0062】製造例6 製造例3において、ヘキサデシルフェノールの代わりに
p−ドデシルフェノール(プロピレンオリゴマーとフェ
ノールとの反応物)を用いた以外は、製造例3と同様に
実施し、さらに精製して5−ドデシルサリチル酸を得
た。得られた生成物とドデシルカテコール(1−ドデセ
ンとカテコールとの反応物)を用いて製造例3と同様に
して実施した。この生成物は、下記の式(XX) で表され
る化合物を主成分とするものであった。
【0063】
【化25】
【0064】製造例7 製造例3において、ヘキサデシルフェノールの代わりに
ドデシルカテコール(1−ドデセンとカテコールとの反
応物)を用いた以外は製造例3と同様に実施し、さらに
精製してドデシル−2,3−ジヒドロキシ安息香酸を得
た。得られた生成物とp−ドデシルフェノール(プロピ
レンオリゴマーとフェノールとの反応物)を用いて製造
例3と同様にして実施した。この生成物は、下記の式
(XXI)で表される化合物を主成分とするものであった。
【0065】
【化26】
【0066】製造例8 製造例3において、ヘキサデシルフェノールの代わりに
4−ドデシル−1−ナフトールを用いた以外は製造例3
と同様にして実施し、さらに精製して4−ドデシル−1
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を得た。得られた生成物
とp−ドデシルフェノール(プロピレンオリゴマーとフ
ェノールとの反応物)を用いて製造例3と同様にして実
施した。この生成物は、下記の式(XXII)で表される化
合物を主成分とするものであった。
【0067】
【化27】
【0068】製造例9 製造例3において、ヘキサデシルフェノールの代わりに
ドデシルフェノール(1−ドデセンとフェノールの反応
物)を用いた以外は、製造例3と同様にして実施し、さ
らに精製して5−ドデシルサリチル酸を得た。得られた
生成物とエチレングリコールを用いて製造例3と同様に
して実施した。この生成物は、下記の式(XXIII)で表さ
れる化合物を主成分とするものであった。
【0069】
【化28】
【0070】製造例10 製造例3において、ヘキサデシルフェノールの代わりに
p−ドデシルフェノール(プロピレンオリゴマーとフェ
ノールの反応物)を用いた以外は、製造例3と同様にし
て実施し、さらに精製して5−ドデシルサリチル酸を得
た。得られた生成物とp−クレゾールを用いて製造例3
と同様にして反応させた。得られた生成物は、下記の式
(XXIV) で表される化合物であった。
【0071】
【化29】
【0072】製造例11 製造例3において、サリチル酸とp−ドデシルフェノー
ル(プロピレンオリゴマーとフェノールの反応物)を用
いた以外は、製造例3と同様にして反応させた。得られ
た生成物は、下記の式(XXV)で表される化合物であっ
た。
【0073】
【化30】
【0074】製造例12 製造例4において得られた反応生成物138gに硼酸7.
7gを入れ、窒素気流下150℃で4時間反応させたの
ち、生成水を減圧留去し、加圧ろ過して硼酸含有反応生
成物を得た。
【0075】製造例13 製造例10において得られた反応生成物99gに硼酸7.
7gを入れ、窒素気流下150℃で4時間反応させたの
ち、生成水を減圧留去し、加圧ろ過して硼酸含有反応生
成物を得た。
【0076】製造例14 製造例11において得られた反応生成物96gに硼酸7.
7gを入れ、窒素気流下150℃で4時間反応させたの
ち、生成水を減圧留去し、加圧ろ過して硼酸含有反応生
成物を得た。
【0077】実施例1〜12 潤滑剤用添加剤組成物の調製 製造例1及び2で得られた無灰型分散剤75重量%と製
造例3〜14で得られた置換ヒドロキシ芳香族カルボン
酸エステル誘導体25重量%とを配合し、潤滑剤用添加
剤組成物を調製した。
【0078】実施例13〜26 潤滑油組成物の調製 500ニュートラル留分の鉱油、下記の式(XXVI)で示
されるポリプロピレングリコール誘導体(100℃での
動粘度9.6cSt)又は下記の式(XXVII)で示されるト
リメチロールプロパンエステル(式中、Z,Z',Z" は
それぞれC7 15,C9 19,C1123のいずれかを示
す。)の中から選ばれた潤滑油基油に、潤滑油組成物全
量に基づき、実施例1〜12の潤滑剤用添加剤組成物5
重量%(置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導
体1.25重量%,無灰型分散剤3.75重量%)を配合
し、潤滑油組成物を調製した。
【0079】
【化31】
【0080】この潤滑油組成物の性能を下記のホットチ
ューブ試験により評価した。その結果を第1表に示す。
【0081】〈ホットチューブ試験条件〉内径2mmの
ガラス管中に供試油0.3ミリリットル/hr,空気10
ミリリットル/minをガラス管の温度を270℃に保
ちながら16時間流し続けた。ガラス管中に付着したラ
ッカーと色見本とを比較し、透明の場合は10点、黒の
場合は0点として評点を付けるとともに、ガラス管中に
付着したラッカーの重量を測定した。評点が高いほど、
また、ラッカー重量が少ないほど高性能であることを示
す。
【0082】比較例1 500ニュートラル留分の鉱油に潤滑油組成物全量に基
づき、下記式(XXVIII)で表されるエステル化合物1.2
5重量%と参考例1で得られた無灰型分散剤3.75重量
%を配合し、潤滑剤用添加剤組成物を調製して、ホット
チューブ試験により、その性能を評価した。結果を第1
表に示す。
【0083】
【化32】
【0084】次に、500ニュートラル留分の鉱油に、
潤滑油組成物全量に基づき、上記ヒドロキシ芳香族エス
テル誘導体1.25重量%と製造例1の無灰型分散剤3.7
5重量%を配合し、潤滑油組成物を調製して、ホットチ
ューブ試験により、その性能を評価した。結果を第1表
に示す。
【0085】比較例2 式(XXVI)で表される化合物に、潤滑油組成物全量に基づ
き、式(XXVIII)で表されるエステル化合物1.25重量%
と参考例1で得られた無灰型分散剤3.75重量%を配合
し、潤滑剤用添加剤組成物を調製して、ホットチューブ
試験により、その性能を評価した。結果を第1表に示
す。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】
【0088】第1表から分かるように、本発明の置換ヒ
ドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体と無灰型分散
剤よりなる潤滑剤用添加剤組成物を用いた実施例13〜
26の潤滑油組成物は、比較例1,2の潤滑油組成物に
比べて、ホットチューブ試験で良好な成績を示し、優れ
た高温安定性(高温清浄性)を示した。
【0089】
【発明の効果】特定の置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸
エステル誘導体とポリオキシアルキレン系無灰型分散剤
とを含有してなる本発明の潤滑剤用添加剤組成物は、高
温安定性(高温清浄性)に優れ、かつ微粒子分散性を有
し、潤滑油用の優れた無灰型清浄分散剤として有用であ
る。したがって、本発明の潤滑油組成物は無灰型にする
ことができ、なかでも将来の厳しい排ガス規制対応のデ
ィーゼルエンジン油及びメタノールエンジン油として有
用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 30:04 30:08 40:25 (72)発明者 後藤 雅久 千葉県市原市姉崎海岸24番地4 出光興産 株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)一般式(I) 【化1】 〔式中、Ar1 は芳香族核、Rは有機基、xは1〜3の
    整数、yは0〜6の整数、zは1〜3の整数を示し、R
    が複数ある場合は、複数のRは同一であっても、異なっ
    ていてもよい。〕で表される置換ヒドロキシ芳香族カル
    ボン酸及びヒドロキシ化合物から得られた置換ヒドロキ
    シ芳香族カルボン酸エステル誘導体(但し、分子内芳香
    族核に少なくとも1個の炭素数6以上の有機基を含
    む)、及び(b)ポリオキシアルキレン系無灰型分散剤
    を含有してなる潤滑剤用添加剤組成物。
  2. 【請求項2】 (a)成分の置換ヒドロキシ芳香族カル
    ボン酸エステル誘導体が、一般式(II) 【化2】 〔式中、R1 及びR2 は、それぞれ有機基を示し、それ
    らはたがいに同一でも異なっていてもよく、a,b,
    c,d及びeは、それぞれ1≦a≦3,0≦b≦3,0
    ≦c≦3,0≦d≦3,1≦e≦3,3≦(a+b+
    e)≦6及び1≦(c+d)≦5の関係を満たす整数を
    示す。但し、R1 及びR2 の少なくとも1個は炭素数6
    以上の有機基である。また、R1 及びR2 が複数ある場
    合は、複数のR 1 及びR2 は、それぞれにおいて同一で
    あっても異なっていてもよい。〕及び一般式(III) 【化3】 〔式中、R3 ,R4 及びR5 は、それぞれ有機基を示
    し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、
    f,g,h,i,j,k及びmは、それぞれ0≦f≦
    3,0≦g≦3,1≦(f+g)≦3,0≦h≦4,0
    ≦i≦3,0≦(h+i)≦6,0≦j≦3,0≦k≦
    3,1≦m≦3,3≦(f+g+h+i+m)≦8及び
    1≦(j+k)≦5の関係を満たす整数を示す。但し、
    3 ,R4 及びR 5 の少なくとも1個は炭素数6以上の
    有機基である。また、R3 ,R4 及びR5が複数ある場
    合は、複数のR3 ,R4 及びR5 は、それぞれにおいて
    同一であっても異なっていてもよい。〕で表される置換
    ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体の中から選
    ばれた少なくとも一種である請求項1記載の潤滑剤用添
    加剤組成物。
  3. 【請求項3】 (a)成分の置換ヒドロキシ芳香族カル
    ボン酸エステル誘導体が、一般式(IV) 【化4】 〔式中、R1 及びR2 は、それぞれ有機基を示し、それ
    らはたがいに同一でも異なっていてもよく、b,d及び
    eは、それぞれ0≦b≦3,0≦d≦3,1≦e≦3及
    び2≦(b+e)≦5の関係を満たす整数を示す。但
    し、R1 及びR2 の少なくとも1個は炭素数6以上の有
    機基である。また、R1 及びR2 が複数ある場合は、複
    数のR1 及びR2 は、それぞれにおいて同一であっても
    異なっていてもよい。〕又は一般式(IV') 【化5】 〔式中、R3 ,R4 及びR5 は、それぞれ有機基を示
    し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、
    h,n,k及びmは、それぞれ0≦h≦4,0≦n≦
    2,0≦(h+n)≦6,0≦k≦3,1≦m≦3及び
    2≦(h+n+m)≦7の関係を満たす整数を示す。但
    し、R3 ,R4 及びR5 の少なくとも1個は炭素数6以
    上の有機基である。また、R3 ,R4 及びR5 が複数あ
    る場合は、複数のR3 ,R4 及びR5 は、それぞれにお
    いて同一であっても異なっていてもよい。〕で表される
    ものである請求項2記載の潤滑剤用添加剤組成物。
  4. 【請求項4】 (a)成分の置換ヒドロキシ芳香族カル
    ボン酸エステル誘導体が、一般式(A) 【化6】 〔式中、Zは炭素数2以上の多価アルコール残基を示
    し、rは1〜10の整数、vは1〜3の整数、wは0〜
    6の整数、xは1〜3の整数、yは0〜6の整数、Rは
    有機基を示し、そのうち少なくとも1個は炭素数6以上
    の有機基である。またRが複数ある場合は、複数のRは
    同一であっても異なっていてもよい。Ar1は芳香族核
    を示し、複数のAr1 は同一であっても異なっていても
    よい。〕で表されるものである請求項1記載の潤滑剤用
    添加剤組成物。
  5. 【請求項5】 (a)成分の置換ヒドロキシ芳香族カル
    ボン酸エステル誘導体が、硼素含有置換ヒドロキシ芳香
    族カルボン酸エステル誘導体である請求項1〜4のいず
    れかに記載の潤滑剤用添加剤組成物。
  6. 【請求項6】 潤滑油基油に対し、請求項1〜5のいず
    れかに記載の潤滑剤用添加剤組成物を配合してなる潤滑
    油組成物。
  7. 【請求項7】 内燃機関用潤滑油組成物である請求項6
    記載の潤滑油組成物。
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