JP2005290150A - アミド化合物及びその用途 - Google Patents

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Izumi Terada
泉 寺田
Hiroaki Koujima
宏明 甲嶋
Hideki Kamano
秀樹 鎌野
Tadashi Katabuchi
正 片渕
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Abstract

【課題】 PMトラップ、酸化触媒などの排出ガス処理装置の性能を損なうことなく、高温清浄性の優れた潤滑油組成物を調製できる潤滑油用添加剤、潤滑油用添加剤組成物、及びそれらを配合する潤滑油組成物を提供する。
【解決手段】 (A)アルキル置換サリチル酸誘導体、又は(A)アルキル置換サリチル酸誘導体と(B)脂肪酸との混合酸に、(C)アルキレンジアミン又はポリアルキレンポリアミンを反応させて得られたことを特徴とするアミド化合物、及びその用途。
【選択図】 なし

Description

本発明はアミド化合物とその用途に関し、さらに詳しくは、アミド化合物を含有する潤滑油用添加剤、潤滑油用添加剤組成物及びそれを配合してなる潤滑油組成物に関する。これらの添加剤及び組成物は、高温清浄性及び耐熱性に優れ、かつ低灰分で粒子状排出物(以下MPという)トラップや未燃燃料、潤滑油を酸化する酸化触媒などの排ガス浄化装置への悪影響もなく将来の排出ガス規制に対応できるものである。
従来より、内燃機関用潤滑油、特にディーゼルエンジン用潤滑油には、清浄分散剤として金属系と無灰系が併用されており、金属系としては、一般にアルカリ金属やアルカリ土類金属のスルホネート,フェネート,サリチレート,ホスホネート及びこれらの過塩基化物などが用いられている。
内燃機関のうち、特にディーゼルエンジンの排出ガス中の窒素酸化物(以下、NOxという。)およびPMなどによる環境汚染対策が重要な課題となっており、排出ガス中のNOxおよびPMの削減が急務となっている。これらの対策としてNOxの削減に対しては排出ガスの再循環(EGR)を高めたり(例えば、特許文献1参照)、あるいは燃料噴射時期遅延などによって燃焼ピーク温度を低下させることによって対応している。
しかしながら、燃焼ピーク温度を低下させると黒煙やPMの増加に繋がるため,排出ガス後処理装置の装着が必要となってくる。この排出ガス後処理装置にはPMトラップあるいは酸化触媒などが検討されているが、いずれもフィルター状の構造をしているため、従来のディーゼルエンジン油では,油中の金属分による目詰まり(閉塞)が問題となっている。また、油中の金属分の削減(金属系清浄剤、耐摩耗剤の削減)は、清浄性および耐摩耗性の悪化を引き起こす。特に金属系清浄剤の低減は初期塩基価の低下に繋がり、従来油と同等のロングドレン性能(塩基性)を維持するためには、新しい内燃機関用潤滑油の開発が要望され、すなわち、内燃機関用潤滑油の新しい添加剤の開発が要望されている。
特開2000−213426号公報(第1頁)
本発明は、上記状況下になされたものであり、PMトラップ、酸化触媒などの排出ガス処理装置の性能を損なうことなく、高温清浄性の優れた潤滑油組成物を調製できる潤滑油用添加剤、潤滑油用添加剤組成物、及びそれらを配合してなる潤滑油組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定のアルキル置換サリチル酸誘導体又はアルキル置換サリチル酸誘導体と脂肪酸との混合酸と、アルキレンジアミン又はポリアルキレンポリアミンとの反応生成物であるアミド化合物が、高温清浄性に優れた潤滑油組成物を提供できることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1) (A)アルキル置換サリチル酸誘導体、又は(A)アルキル置換サリチル酸誘導体と(B)脂肪酸との混合酸に、(C)アルキレンジアミン又はポリアルキレンポリアミンを反応させて得られたことを特徴とするアミド化合物、
(2) (A)成分のアルキル置換基の数が1又は2で、該アルキル置換基の炭素数が6〜40であり、(B)成分の炭素数が6〜30であり、さらに、(C)成分の窒素数が2〜6であり、かつ、アルキレン基の炭素数が1〜4である上記(1)のアミド化合物、
(3) (A)成分と(B)成分の総モル数に対して(A)成分のモル数が5〜100%であり、(B)成分のモル数が95〜0%である上記(1)、(2)のアミド化合物、
(4) 前記(A)成分又は(A)成分と(B)成分の総モル数が、(A)成分のモル数と(C)成分1分子中の窒素の数との積に対し、0.05から0.9である上記(1)〜(3)のアミド化合物、
(5) 上記(1)〜(4)のアミド化合物を硼素化したことを特徴とする硼素化アミド化合物、
(6) 上記(1)〜(4)のアミド化合物及び/又は上記(5)の硼素化アミド化合物を含有することを特徴とする潤滑油用添加剤、
(7) (a)上記(1)〜(4)のアミド化合物及び/又は上記(5)の硼素化アミド化合物と、(b)アルキル置換ヒドロキシ芳香族エステル誘導体を含有することを特徴とする潤滑油用添加剤組成物、
(8)(b)成分が、下記一般式(I)
Figure 2005290150
[式中、R1及びR2は、それぞれ炭素数6以上の有機基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、a,b,c,d及びeは、それぞれ1≦a≦3,1≦b≦3,0≦c≦3,1≦d≦3,1≦e≦3,3≦(a+b+e)≦6及び1≦(c+d)≦5の関係を満たす整数を示す。また、R1及びR2が複数ある場合は、複数のR1及びR2は、それぞれにおいて同一でも異なっていてもよい。]
及び/又は一般式(II)
Figure 2005290150
[式中、R3,R4及びR5は、それぞれ炭素数6以上の有機基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、f,g,h,i,j,k及びmは、それぞれ0≦f≦3,0≦g≦3,1≦(f+g)≦3,0≦h≦4,0≦i≦3,1≦(h+i)≦6,0≦(f+h)≦4,0≦(g+i+m)≦4,0≦j≦3,1≦k≦3,1≦m≦3,3≦(f+g+h+i+m)≦8及び1≦(j+k)≦5の関係を満たす整数を示す。また、R3,R4及びR5が複数ある場合は、複数のR3,R4及びR5は、それぞれにおいて同一でも異なっていてもよい。]
で表される上記(7)の潤滑油用添加剤組成物、及び
(9) 潤滑油基油に対して上記(6)の潤滑剤用添加剤、あるいは上記(7)、(8)の潤滑油用添加剤組成物を配合してなる潤滑油組成物、
を提供するものである。
本発明によれば、PMトラップ、酸化触媒などの排出ガス処理装置の性能を損なうことなく、高温清浄性の優れた潤滑油組成物を調製できる潤滑油用添加剤、潤滑油用添加剤組成物、及びそれらを配合する潤滑油組成物を提供することができる。
以下に、本発明について、詳細に説明する。
まず、本発明のアミド化合物は、(A)アルキル置換サリチル酸誘導体、又は(A)アルキル置換サリチル酸誘導体と(B)脂肪酸との混合酸に、(C)アルキレンジアミン又はポリアルキレンポリアミンを反応させて得られたことを特徴とする。
本発明のアミド化合物を構成する(A)成分は、アルキル置換サリチル酸誘導体である。アルキル基としては、炭素数が6〜40のアルキル基が好ましく、直鎖状でも分岐鎖状でもよい。炭素数が6より小さいと潤滑基油などに十分溶解しないことがあり、また、炭素数が40より大きいと高塩基価の化合物が得られなくなることがある。好ましい炭素数は6〜30で、具体例として、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基等を挙げることができる。
また、アルキル置換サリチル酸誘導体の置換基の数は1〜2である。さらに、アルキル置換サリチル酸誘導体としては、アルキルエステル、遊離の酸などが含まれる。
また、本発明のアミド化合物を構成する(B)成分は、脂肪酸である。脂肪酸の炭素数は6〜30が好ましい。脂肪酸の炭素数が6より小さいと潤滑基油などに十分溶解しないことがある。また、脂肪酸は直鎖状でも分岐鎖状でもよく、飽和脂肪酸であっても不飽和脂肪酸であってもよい。
飽和脂肪酸としては、例えば、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、2−エチルヘキサン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、ドデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸等が挙げられ、また、不飽和脂肪酸としては、例えば、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸等を挙げることができる。
次に、本発明のアミド化合物を構成する(C)成分は、アルキレンジアミン又はポリアルキレンポリアミンであり、アルキレン基の炭素数は1〜4が好ましく、窒素数は2〜6が好ましい。
アルキレンジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、プロパンジアミン、ブタンジアミンなどを挙げることができ、ポリアルキレンポリアミンとしては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどを、あるいはアミノエチルピペラジン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジンのような環状のアルキレンアミンを有するポリアルキレンポリアミンを挙げることができる。
本発明のアミド化合物の製造方法としては特に制限はないが、以下の方法で好適に製造することができる。
すなわち、(A)アルキル置換サリチル酸誘導体、又は(A)アルキル置換サリチル酸誘導体と(B)脂肪酸の混合酸に、(C)アルキレンジアミン又はポリアルキレンポリアミンを、(A)成分又は(A)成分+(B)成分の総モル数:(C)成分のモル数×(C)成分1分子中の窒素原子の数が通常0.05:1〜0.9:1の割合に、好ましくは、0.2:1〜0.9:1の割合になるように反応させることにより、所望のアミド化合物を得ることができる。
反応温度については50〜250℃程度、好ましくは100〜200℃、反応圧力については、特に制限はないが、通常常圧〜1MPa程度である。反応時間については、反応温度や原料の種類などにより左右され、一概に定めることはできないが、一般的には1〜10時間程度で充分である。
さらに、本発明の硼素化アミド化合物は、上記のようにして得られたアミド化合物に硼素含有化合物を、ポリアミンに対して、通常モル比1:0.01〜10倍モル,好ましくは,1:0.05〜5倍モルの割合で反応ることにより得られる。硼素化合物としては,例えば,酸化硼素,ハロゲン化硼素,硼酸,硼酸無水物,硼酸エステル等を挙げることができる。硼素含有化合物との反応は通常50〜250℃、好ましくは100〜200℃の温度で行われる。その反応を行うに際して溶剤、例えば炭化水素油等の有機溶剤を使用することもできる。
上記のアミド化合物又はその硼素化物は、一般に、塩基価(塩酸法)50mgKOH/g以上を有し、清浄分散剤として機能する。
本発明の潤滑油用添加剤は、上記のアミド化合物及び/又はその硼素化合物を含有するものであり、また、本発明の潤滑油用添加剤組成物は、(a)成分として、上記アミド化合物及び/又はその硼素化合物を含むと共に、(b)成分として、置換ヒドロキシ芳香族エステル誘導体を含有する物である。
上記潤滑油用添加剤組成物において、(b)成分の置換ヒドロキシ芳香族エステル誘導体としては、特に限定されないが、前記一般式(I)又は(II)で表すことができる化合物を好適に挙げることができる。
その置換ヒドロキシ芳香族エステル誘導体について詳述する。
このエステル誘導体は、前記一般式(I)及び(II)で表される置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体の中から選ばれる少なくとも一種の化合物である。前記一般式(I)、(II)において、R1 ,R2 ,R3 ,R4及びR5 はそれぞれ炭素数6以上の有機基を示す。この炭素数6以上の有機基としては、好ましくは炭素数6〜100、より好ましくは炭素数8〜20の炭化水素基を挙げることができる。該炭化水素基としては、例えば、アルキル基,アルケニル基,シクロアルキル基,シクロアルケニル基,アラルキル基などを挙げることができ、これらは非炭化水素置換基及び鎖又は環中にヘテロ原子を有していてもよい。具体的には、ヘキシル基,オクチル基,ノニル基,デシル基,ドデシル基,ヘキサデシル基,トリアコンチル基などの炭化水素基、さらにはポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブテンなどのオレフィン重合体から誘導される基などを挙げることができる。また、低粘度の置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体を所望する場合には、該R1 ,R2 ,R3 ,R4 及びR5は、実質上直鎖状の炭化水素基であることが好ましい。該R1 及びR2 は、たがいに同一であっても異なっていてもよく、また、R3 ,R4 及びR5 は、たがいに同一であっても異なっていてもよい。
前記一般式(I)において、a,b,c,d及びeは、それぞれ1≦a≦3,1≦b≦3,0≦c≦3,1≦d≦3,1≦e≦3,3≦(a+b+e)≦6及び1≦(c+d)≦5の関係を満たす整数を示す。bが2又は3の場合、複数のR2は同一であっても異なっていてもよく、dが2又は3の場合、複数のR3 は同一であっても異なっていてもよい。
さらに、前記一般式(II)において、f,g,h,i,j,k及びmは、それぞれ0≦f≦3,0≦g≦3,1≦(f+g)≦3,0≦h≦4,0≦i≦3,1≦(h+i)≦6,0≦(f+h)≦4,0≦(g+i+m)≦4,0≦j≦3,1≦k≦3,1≦m≦3,3≦(f+g+h+i+m)≦8及び1≦(j+k)≦5の関係を満たす整数を示す。hが2,3又は4の場合、複数のR4 は同一であっても異なっていてもよく、iが2又は3の場合、複数のR5 は同一であっても異なっていてもよい。また、kが2又は3の場合、複数のR6 は同一であっても異なっていてもよい。
前記一般式(I)で表される置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体の具体例としては、(ヘキシルヒドロキシ安息香酸)ヘキシルフェニルエステル,(ヘキシルヒドロキシ安息香酸)ドデシルフェニルエステル,(オクチルヒドロキシ安息香酸)オクチルフェニルエステル,(ノニルヒドロキシ安息香酸)ノニルフェニルエステル,(ノニルヒドロキシ安息香酸)ヘキサデシルフェニルエステル,(ドデシルヒドロキシ安息香酸)ノニルフェニルエステル,(ドデシルヒドロキシ安息香酸)ドデシルフェニルエステル,(ドデシルヒドロキシ安息香酸)ヘキサデシルフェニルエステル,(ヘキサデシルヒドロキシ安息香酸)ヘキシルフェニルエステル,(ヘキサデシルヒドロキシ安息香酸)ドデシルフェニルエステル,(ヘキサデシルヒドロキシ安息香酸)ヘキサデシルフェニルエステル,(エイコシルヒドロキシ安息香酸)エイコシルフェニルエステル,(炭素数11〜15の混合アルキルヒドロキシ安息香酸)炭素数11〜15の混合アルキルフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ヒドロキシ安息香酸)ドデシルフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ヒドロキシ安息香酸)長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕フェニルエステル,(ヘキシルヒドロキシ安息香酸)ヘキシルヒドロキシフェニルエステル,(オクチルヒドロキシ安息香酸)オクチルヒドロキシフェニルエステル,(ドデシルヒドロキシ安息香酸)ノニルヒドロキシフェニルエステル,(ドデシルヒドロキシ安息香酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(ヘキサデシルヒドロキシ安息香酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(ヘキサデシルヒドロキシ安息香酸)ヘキサデシルヒドロキシフェニルエステル,(エイコシルヒドロキシ安息香酸)エイコシルヒドロキシフェニルエステル,(炭素数11〜15の混合アルキルヒドロキシ安息香酸)炭素数11〜15の混合アルキルヒドロキシフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ヒドロキシ安息香酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ヒドロキシ安息香酸)長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ヒドロキシフェニルエステル,(ヘキシルジヒドロキシ安息香酸)ヘキシルフェニルエステル,(ノニルジヒドロキシ安息香酸)ノニルフェニルエステル,(ノニルジヒドロキシ安息香酸)ドデシルフェニルエステル,(ドデシルジヒドロキシ安息香酸)ノニルフェニルエステル,(ドデシルジヒドロキシ安息香酸)ドデシルフェニルエステル,(ヘキサデシルジヒドロキシ安息香酸)ヘキサデシルフェニルエステル,(エイコシルジヒドロキシ安息香酸)ヘキサデシルフェニルエステル,(エイコシルジヒドロキシ安息香酸)エイコシルフェニルエステル,(炭素数11〜15の混合アルキルジヒドロキシ安息香酸)炭素数11〜15の混合アルキルフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ジヒドロキシ安息香酸)ドデシルフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ジヒドロキシ安息香酸)長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕フェニルエステル,(ヘキシルジヒドロキシ安息香酸)ヘキシルヒドロキシフェニルエステル,(ノニルジヒドロキシ安息香酸)ノニルヒドロキシフェニルエステル,(ノニルジヒドロキシ安息香酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(ドデシルジヒドロキシ安息香酸)ノニルヒドロキシフェニルエステル,(ドデシルジヒドロキシ安息香酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(ヘキサデシルジヒドロキシ安息香酸)ヘキサデシルヒドロキシフェニルエステル,(エイコシルジヒドロキシ安息香酸)ヘキサデシルヒドロキシフェニルエステル,(エイコシルジヒドロキシ安息香酸)エイコシルヒドロキシフェニルエステル,(炭素数11〜15の混合アルキルジヒドロキシ安息香酸)炭素数11〜15の混合アルキルヒドロキシフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ジヒドロキシ安息香酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ジヒドロキシ安息香酸)長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ヒドロキシフェニルエステルなどを挙げることができる。
一方、前記一般式(II)で表される置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体の具体例としては、(ヘキシルヒドロキシナフトエ酸)ヘキシルフェニルエステル,(ヘキシルヒドロキシナフトエ酸)ヘキサデシルフェニルエステル,(ノニルヒドロキシナフトエ酸)ノニルフェニルエステル,(ドデシルヒドロキシナフトエ酸)ドデシルフェニルエステル,(ヘキサデシルヒドロキシナフトエ酸)ヘキサデシルフェニルエステル,(ドデシルヒドロキシナフトエ酸)エイコシルフェニルエステル,(エイコシルヒドロキシナフトエ酸)エイコシルフェニルエステル,(炭素数11〜15の混合アルキルヒドロキシナフトエ酸)炭素数11〜15の混合アルキルフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ヒドロキシナフトエ酸)ドデシルフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ヒドロキシナフトエ酸)長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕フェニルエステル,(ヘキシルヒドロキシナフトエ酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(オクチルヒドロキシナフトエ酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(ドデシルヒドロキシナフトエ酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(ドデシルヒドロキシナフトエ酸)ヘキサデシルヒドロキシフェニルエステル,(ヘキサデシルヒドロキシナフトエ酸)ヘキサデシルヒドロキシフェニルエステル,(ヘキサデシルヒドロキシナフトエ酸)エイコシルヒドロキシフェニルエステル,(炭素数11〜15の混合アルキルヒドロキシナフトエ酸)炭素数11〜15の混合アルキルヒドロキシフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ヒドロキシナフトエ酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ヒドロキシナフトエ酸)長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ヒドロキシフェニルエステル,(ヘキシルジヒドロキシナフトエ酸)ヘキシルフェニルエステル,(ヘキシルジヒドロキシナフトエ酸)ヘキサデシルフェニルエステル,(ノニルジヒドロキシナフトエ酸)ノニルフェニルエステル,(ドデシルジヒドロキシナフトエ酸)ドデシルフェニルエステル,(ドデシルジヒドロキシナフトエ酸)エイコシルフェニルエステル,(ヘキサデシルジヒドロキシナフトエ酸)ヘキサデシルフェニルエステル,(エイコシルジヒドロキシナフトエ酸)エイコシルフェニルエステル,(炭素数11〜15の混合アルキルジヒドロキシナフトエ酸)炭素数11〜15の混合アルキルフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ジヒドロキシナフトエ酸)ドデシルフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ジヒドロキシナフトエ酸)長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕フェニルエステル,(ヘキシルジヒドロキシナフトエ酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(オクチルジヒドロキシナフトエ酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(ドデシルジヒドロキシナフトエ酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(ドデシルジヒドロキシナフトエ酸)ヘキサデシルヒドロキシフェニルエステル,(ヘキサデシルジヒドロキシナフトエ酸)ヘキサデシルヒドロキシフェニルエステル,(ヘキサデシルジヒドロキシナフトエ酸)エイコシルヒドロキシフェニルエステル,(炭素数11〜15の混合アルキルジヒドロキシナフトエ酸)炭素数11〜15の混合アルキルヒドロキシフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ジヒドロキシナフトエ酸)ドデシルヒドロキシフェニルエステル,(長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ジヒドロキシナフトエ酸)長鎖アルキル〔例えば、炭素数30以上のポリデセンから誘導される基,重量平均分子量400以上のポリブテンから誘導される基〕ヒドロキシフェニルエステルなどを挙げることができる。
これらの置換ヒドロキシ芳香族カルボン酸エステル誘導体の中で、下記一般式(III)
Figure 2005290150
(式中、R1,R2,b,d及びeは、前記と同じであり、bとeの合計は2〜5である。)
又は下記一般式(IV)
Figure 2005290150
(式中、R3,R4,R5,h,k及びmは、前記と同じであり、pは0,1又は2を示し、hとpの合計は1〜6、hとmとpの合計は2〜7である。)
で表される化合物がさらに好適である。
本発明の潤滑油用添加剤組成物において、(b)成分は、前記一般式(I)で表される化合物一種からなるものであってもよく、二種以上からなるものであってもよい。また、前記一般式(II)で表される化合物一種からなるものであってもよく、二種以上からなるものであってもよい。さらに、該一般式(I)で表される化合物一種以上と該一般式(II)で表される化合物一種以上とからなるものであってもよい。
上記潤滑油用添加剤組成物においては,上記(a)成分のアミド化合物及び/又はその硼素化物と上記(b)成分との配合割合は,質量比で1:99〜99:1,好ましくは10:90〜90:10の範囲にあるのが望ましい。
本発明の潤滑油用添加剤組成物には、上記アミド化合物又はその硼素化合物の効果を阻害しない範囲で潤滑油に通常配合される酸化防止剤、耐摩耗剤、他の清浄分散剤、粘度指数向上剤、流動性向上剤及びその他の添加剤を添加してもよい。
本発明はまた、潤滑油基油に対し、前記の本発明の潤滑油用添加剤、あるいは本発明の潤滑剤用添加剤組成物を配合してなる潤滑油組成物をも提供する。
この潤滑油組成物においては、上記添加剤あるいは添加剤組成物の配合量は、潤滑油組成物全量に基づき、通常0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%の範囲で剪定される。
また、前記潤滑油用添加剤あるいは潤滑油用添加剤組成物(清浄分散剤)は燃料油である炭化水素油に加えることもできる。その際好ましい配合量は、燃料油との合計量に基づき、0.001〜1質量%の範囲である。
潤滑油基油として使用する鉱油や合成油については、一般に潤滑油の基油として用いられるものであればよく、特に制限はないが、100℃における動粘度が1〜50mm2/sの範囲にあるものが好ましく、2〜20mm2/sの範囲にあるものがより好ましい。また、この基油の低温流動性の指標である流動点については特に制限はないが、通常−10℃以下であることが好ましい。
このような鉱油、合成油は各種のものがあり、適宜選定すればよい。鉱油としては、例えば、パラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油、中間基系鉱油などを挙げることができ、具体例としては、溶剤精製または水添精製による軽質ニュートラル油、中質ニュートラル油、重質ニュートラル油、ブライトストックなどを挙げることができる。
一方、合成油としては、例えば、ポリα−オレフィン、α−オレフィンコポリマー、ポリブテン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ポリオールエステル、二塩基酸エステル、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコールエステル、ポリオキシアルキレングリコールエーテルなどを挙げることができる。これらの基油は、それぞれ単独で、あるいは二種以上を組み合わせて使用することができ、鉱油と合成油とを組み合わせて使用してもよい。
また、燃料油である炭化水素油としては、例えばガソリン、灯油、軽由などの留分を挙げることができる。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
[実施例1]
300mlのセパラブルフラスコに、テトラエチレンペンタミン(TEPA)20g(011mol)を入れ、窒素置換した。それにドデシルサリチル酸メチル108g(0.34mol)を加え窒素気流下200℃に加熱した。5時間加熱後内容物を取り出し、ドデシルサリチル酸TEPAアミド108gを得た。塩基価(塩酸法)は120mgKOH/gであった。
[実施例2]
TEPAの代わりにジエチレントリアミン(DETA)10g(0.1mol)、ドデシルサリチル酸メチル67g(0.21mol)を使用した以外は、実施例1と同様に反応を行なった。得られたドデシルサリチル酸DETAアミドの収量は70g、塩基価は96mgKOH/gであった。
[実施例3]
ドデシルサリチル酸メチル75g(0.23mol)、オレイン酸131g(0.46mol)、TEPA40g(0,22mol)を混合し、実施例1と同様に反応を行なった。得られたドデシルサリチル酸、オレイン酸の混合酸TEPAアミドの収量は214g、塩基価は88mgKOH/gであった。
[実施例4]
オレイン酸をイソステアリン酸に代えた以外は実施例1と同様に反応を行なった。得られたドデシルサリチル酸、イソステアリン酸の混合酸TEPAアミドの収量は227g、塩基価は86mgKOH/gであった。
[実施例5]
ドデシルサリチル酸メチル132g(0.41mol)、トリエチレンテトラミン(TETA)30g(0.21mol)を用い、実施例1と同様の反応を行なった。得られたドデシルサリチル酸TETAアミドの収量は149g、塩基価は162mgKOH/gであった。
[実施例6]
ドデシルサリチル酸メチル77g(0.24mol)、2−エチルヘキサン酸69g(0.53mol)を用い、TETA35g(0,24mol)を混合し、実施例1と同様に反応を行なった。得られたドデシルサリチル酸、2−エチルヘキサン酸の混合酸TETAアミドの収量は154g、塩基価は151mgKOH/gであった。
[実施例7]
ドデシルサリチル酸メチル35g(0.11mol)、イソステアリン酸77g(0.27mol)を用い、アミノエチルピペラジン(AEP)35g(0,27mol)を混合して、実施例1と同様に反応を行なった。得られたドデシルサリチル酸、イソステアリン酸の混合酸AEPアミドの収量は136g、塩基価は113mgKOH/gであった。
[実施例8]
ドデシルサリチル酸メチル93g(0.29mol)、イソステアリン酸41g(0.15mol)を用い、TEPA25g(0,13mol)を混合して、実施例1と同様に反応を行なった。得られたドデシルサリチル酸、イソステアリン酸の混合酸AEPアミドの収量は142g、塩基価は101mgKOH/gであった。
[実施例9]
ドデシルサリチル酸メチル33g(0.10mol)、イソステアリン酸89g(0.31mol)を用い、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)22g(0,10mol)を混合して、実施例1と同様に反応を行なった。得られたドデシルサリチル酸、イソステアリン酸の混合酸PEHAアミドの収量は136g、塩基価は62mgKOH/gであった。
[実施例10]
ドデシルサリチル酸メチル42g(0.13mol)、イソステアリン酸75g(0.26mol)を用い、TEPA25g(0,13mol)を混合して、実施例1と同様に反応を行なった。得られたドデシルサリチル酸、イソステアリン酸の混合酸TEPAアミドの収量は1100g、塩基価は92mgKOH/gであった。
[実施例11]
ドデシルサリチル酸メチル35g(0.11mol)、イソステアリン酸86g(0.3mol)を用い、PEHA25g(0,11mol)を混合して、実施例1と同様に反応を行なった。得られたドデシルサリチル酸、イソステアリン酸の混合酸PEHAアミドの収量は132g、塩基価は84mgKOH/gであった。
[実施例12]
ジドデシルサリチル酸メチルを約30質量%を含むドデシルサリチル酸メチル21g、イソステアリン酸56g(0.2mol)を用い、TEPA20g(0.11mol)と混合して実施例1と同様に反応を行なった。得られたジドデシルサリチル酸、ドデシルサリチル酸、イソステアリン酸の混合酸TEPAアミドの収量は88g、塩基価は139mgKOH/gであった。
[実施例13]
ジドデシルサリチル酸メチルを約30質量%を含むドデシルサリチル酸メチル21g、イソステアリン酸67g(0.24mol)を用い、PEHA25g(0.11mol)と混合して実施例1と同様に反応を行なった。得られたジドデシルサリチル酸、ドデシルサリチル酸、イソステアリン酸の混合酸PEHAアミドの収量は103g、塩基価は143mgKOH/gであった。
[実施例14]
200mlのセパラブルフラスコ中に、実施例3で得られたドデシルサリチル酸、オレイン酸の混合酸とTEPAのアミド28gと150ニュートラル留分の鉱油12g、硼酸2,6gをいれ、窒素気流下150℃で4時間反応させた。150℃で生成水を減圧留去し、ろ過した。生成物の性状は第1表に示す。
[実施例15]
200mlのセパラブルフラスコ中に、実施例4で得られたドデシルサリチル酸、イソステアリン酸の混合酸とTEPAのアミド28gと150ニュートラル留分の鉱油12g、硼酸5.2gをいれ、窒素気流下150℃で4時間反応させた。150℃で生成水を減圧留去し、ろ過した。生成物の性状は第1表に示す。
[実施例16]
200mlのセパラブルフラスコ中に、実施例6で得られたドデシルサリチル酸、2−エチルヘキサン酸の混合酸とTEPAのアミド28gと150ニュートラル留分の鉱油12g、硼酸2,6gをいれ、窒素気流下150℃で4時間反応させた。150℃で生成水を減圧留去し、ろ過した。生成物の性状は第1表に示す。
[実施例17]
200mlのセパラブルフラスコ中に、実施例7で得られたドデシルサリチル酸、イソステアリン酸の混合酸とAEPのアミド28gと150ニュートラル留分の鉱油12g、硼酸3.9gをいれ、窒素気流下150℃で4時間反応させた。150℃で生成水を減圧留去し、ろ過した。生成物の性状は第1表に示す。
[実施例18〜23]
200mlのセパラブルフラスコ中に、実施例8〜13で得られたドデシルサリチル酸、脂肪酸の混合酸とポリアルキレンポリアミンのアミド28gと150ニュートラル留分の鉱油12g、硼酸5.2gをいれ、窒素気流下150℃で4時間反応させた。150℃で生成水を減圧留去し、ろ過した。生成物の性状は第1表に示す。
[実施例24〜36]
500ニュートラル留分の鉱油に、組成物全量に基づき、実施例1〜13で得られたドデシルサリチル酸、脂肪酸の混合酸とポリアルキレンポリアミンのアミド10質量%を配合し、潤滑油組成物を調製した。この潤滑油組成物の性能をホットチューブ試験により評価した。その結果を第3表に示す。
[実施例37〜46]
500ニュートラル留分の鉱油に、組成物全量に基づき、実施例14〜23で得られたドデシルサリチル酸、脂肪酸の混合酸とポリアルキレンポリアミンのアミド10質量%を配合し、潤滑油組成物を調製した。この潤滑油組成物の性能をホットチューブ試験により評価した。その結果を第3表に示す。
[実施例47]
500ニュートラル留分の鉱油に、組成物全量に基づき、実施例17で得られたドデシルサリチル酸、脂肪酸の混合酸とポリアルキレンポリアミンの硼素化アミド7.5質量%、(ドデシルサリチル酸)ドデシルフェニルエステル2.5質量%を配合し、潤滑油組成物を調製した。この潤滑油組成物の性能をホットチューブ試験により評価した。その結果を第3表に示す。
[実施例48]
500ニュートラル留分の鉱油に、組成物全量の基づき、実施例22で得られたドデシルサリチル酸、脂肪酸の混合酸とポリアルキレンポリアミンの硼素化アミド7.5質量%、(ドデシルサリチル酸)ドデシルフェニルエステル2.5質量%を配合し、潤滑油組成物を調製した。この潤滑油組成物の性能をホットチューブ試験により評価した。その結果を第3表に示す。
[比較例1]
1リットルのオートクレーブ中に、ポリブテン(Mw:987)1100g、臭化セチル6.4g(0.021mol)、無水マレイン酸115g(1.2mol)を入れ、窒素置換をし、240℃で5時間反応させた。215℃に降温し、未反応の無水マレイン酸と臭化セチルを減圧留去し、140℃に降温してろ過した。得られたポリブテニルコハク酸無水物の収量は110g、ケン化価は80mgKOH/gであった。
500mlのセパラブルフラスコ中に、得られたポリブテニルコハク酸無水物100g、トリエチレンテトラミン(TETA)9.9g(0.068mol)、鉱油50gを入れ、窒素気流下150℃で2時間反応させた。200℃に昇温し未反応のTETAと生成水を減圧留去し、140℃に降温してろ過した。得られたポリブテニルコハク酸イミドの収量は153g、塩基価は44mgKOH/gであった。
[比較例2]
TETAの代わりにジエチレントリアミン(DETA)7g(0.068mol)を使用した以外は、比較例1と同様に反応を行なった。得られたポリブテニルコハク酸イミドの収量は151g、塩基価は33mgKOH/gであった。
[比較例3]
200mlのセパラブルフラスコ中に、比較例1で得られたポリブテニルコハク酸イミド50gと硼酸5.8gを入れ、窒素気流下150℃で4時間反応させた。150℃で生成水を減圧留去し、ろ過した。生成物の性状は第1表に示す。
[比較例4〜5]
500ニュートラル留分の鉱油に、組成物全量に基づき、比較例1〜2で得られたポリブテニルコハク酸イミド10質量%配合し、潤滑油組成物を調製した。この潤滑油組成物の性能をホットチューブ試験により評価した。この結果を第2表に示す。
[比較例6]
500ニュートラル留分の鉱油に、組成物全量に基づき、比較例3で得られたポリブテニルコハク酸イミド10質量%配合し、潤滑油組成物を調製した。この潤滑油組成物の性能をホットチューブ試験により評価した。この結果を第3表に示す。
なお、ホットチューブ試験は下記の要領で行った。
内径2mmのガラス管中に供試油0.3ミリリットル/hr、空気10ミリリットル/min.をガラス管の温度を所定の評価温度に保ちながら16時間流し続けた。ガラス管中に付着したラッカーと色見本とを比較し、透明の場合は10点、黒の場合は0点として評点を付けた。評点が高いほど、また、評価油の残存塩基価が多いほど高性能であることを示す。
Figure 2005290150
Figure 2005290150
Figure 2005290150
第2表及び第3表の結果より本発明のアミド化合物又は硼素化アミド化合物を含有する潤滑油組成物は、従来品である比較例にくらべホットチューブ試験における評点が大幅に優れていることから、高温清浄性に優れた潤滑用添加剤として好適であり、これを含有する潤滑油組成物や燃料油組成物も優れた効果を発揮することがわかる。
本発明の潤滑油組成物は、例えば、内燃機関用潤滑油、ギヤ油、軸受け油、変速機油、ショックアブソーバー油及び工業用潤滑油として使用することがでる。

Claims (9)

  1. (A)アルキル置換サリチル酸誘導体、又は(A)アルキル置換サリチル酸誘導体と(B)脂肪酸との混合酸に、(C)アルキレンジアミン又はポリアルキレンポリアミンを反応させて得られたことを特徴とするアミド化合物。
  2. (A)成分のアルキル置換基の数が1又は2で、該アルキル置換基の炭素数が6〜40であり、(B)成分の炭素数が6〜30であり、さらに、(C)成分の窒素数が2〜6であり、かつ、アルキレン基の炭素数が1〜4である請求項1に記載のアミド化合物。
  3. (A)成分と(B)成分の総モル数に対して(A)成分のモル数が5〜100%であり、(B)成分のモル数が95〜0%である請求項1又は2に記載のアミド化合物。
  4. 前記(A)成分又は(A)成分と(B)成分の総モル数が、(C)成分のモル数と(C)成分の1分子中の窒素の数との積に対し、0.05〜0.9である請求項1〜3のいずれか1項に記載のアミド化合物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のアミド化合物を硼素化したことを特徴とする硼素化アミド化合物。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のアミド化合物及び/又は請求項5に記載の硼素化アミド化合物を含有することを特徴とする潤滑油用添加剤。
  7. (a)請求項1〜4のいずれか1項に記載のアミド化合物及び/又は請求項5に記載の硼素化アミド化合物と、(b)アルキル置換ヒドロキシ芳香族エステル誘導体を含有することを特徴とする潤滑油用添加剤組成物。
  8. (b)成分が、下記一般式(I)
    Figure 2005290150
    [式中、R1及びR2は、それぞれ炭素数6以上の有機基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、a,b,c,d及びeは、それぞれ1≦a≦3,1≦b≦3,0≦c≦3,1≦d≦3,1≦e≦3,3≦(a+b+e)≦6及び1≦(c+d)≦5の関係を満たす整数を示す。また、R1及びR2が複数ある場合は、複数のR1及びR2は、それぞれにおいて同一でも異なっていてもよい。]
    及び/又は一般式(II)
    Figure 2005290150
    [式中、R3,R4及びR5は、それぞれ炭素数6以上の有機基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、f,g,h,i,j,k及びmは、それぞれ0≦f≦3,0≦g≦3,1≦(f+g)≦3,0≦h≦4,0≦i≦3,1≦(h+i)≦6,0≦(f+h)≦4,0≦(g+i+m)≦4,0≦j≦3,1≦k≦3,1≦m≦3,3≦(f+g+h+i+m)≦8及び1≦(j+k)≦5の関係を満たす整数を示す。また、R3,R4及びR5が複数ある場合は、複数のR3,R4及びR5は、それぞれにおいて同一でも異なっていてもよい。]
    で表される請求項7に記載の潤滑油用添加剤組成物。
  9. 潤滑油基油に対して請求項6に記載の潤滑剤用添加剤、あるいは請求項7又は8に記載の潤滑油用添加剤組成物を配合してなる潤滑油組成物。

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