JPH08150784A - 可逆的熱発色性組成物及びそれを用いた記録媒体 - Google Patents

可逆的熱発色性組成物及びそれを用いた記録媒体

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JPH08150784A
JPH08150784A JP7243507A JP24350795A JPH08150784A JP H08150784 A JPH08150784 A JP H08150784A JP 7243507 A JP7243507 A JP 7243507A JP 24350795 A JP24350795 A JP 24350795A JP H08150784 A JPH08150784 A JP H08150784A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】消色性に優れ、地肌濃度が低く、かつ光が当た
っても安定した発色状態と消し残りのない消色状態が得
られ、発色と消色の繰り返しが安定して行える可逆的熱
発色性組成物及び可逆的感熱記録材料を提供する。 【構成】下記一般式(1)のフルオラン化合物からなる
電子供与性呈色性化合物と、電子受容性化合物と、好ま
しくはグアニジン誘導体を含有する可逆的熱発色性組成
物及び可逆的感熱記録媒体。さらに、感熱記録層上に酸
素バリヤー層を設けた前記可逆的感熱記録媒体。 例えば、2−(N−メチル−o−クロロアニリノ)′−
6−N−n−ジブチルアミノフルオラン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子供与性呈色性化合
物(以下発色剤)と電子受容性化合物(以下顕色剤)と
の間の発色反応を利用した可逆的熱発色性組成物に関す
るものである。また本発明は、この可逆的熱発色性組成
物を用いた可逆的感熱記録媒体、情報記録媒体、光記録
媒体、示温材料に関し、さらに記録方法、表示装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、発色剤と顕色剤との間の発色反応
を利用した感熱記録媒体は、電子計算機のアウトプッ
ト、ファクシミリ、自動券売器、CRT医療計測器など
の科学計測器のプリンター等に広範囲に実用化されてい
るが、これらはいずれも、不可逆的に発色するもので、
発色と消色を安定して繰り返すことが可能な感熱記録媒
体の実用化が望まれている。
【0003】発色剤と顕色剤との間の発色反応を利用し
た可逆的な感熱記録媒体としては、例えば、特開昭60
ー193691号公報、特開昭61ー237684号公
報、特開平2−188294号公報、特開平2−188
293号公報などが提案されているが、いずれも記録保
存性や画像コントラストなどが十分でなく、実用化に耐
えない。発色と消色を繰り返し安定に行える感熱記録材
料としては、顕色剤に長鎖脂肪族炭化水素をもつ有機リ
ン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物またはフェノール
化合物(特開平5ー124360号公報)や、特定な長
鎖脂肪族炭化水素基を有するフェノール化合物(特開平
6ー210954号公報)を用いたものが提案されてい
る。しかしながら、これらの感熱記録材料は、発色状態
で光が当たると、再加熱による消色を行っても地肌部と
同じレベルまで濃度が下がらず、また、消色が不十分に
なったり、発色状態の色が変色したり、消色状態の地肌
部が着色するなど、耐光性に問題があった。本発明者ら
は、特開平6−1066号および特開平6−15590
7号で、耐光性の向上のために、記録層中に酸化防止剤
やグアニジン誘導体を添加することを提案した。しかし
ながら、これら添加剤による抑制だけでは、露光後の消
色も不十分であり、添加量が多くなると発消色特性に影
響がでるといった問題があり、耐光性についてはさらに
改善する必要性があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、発色剤と顕
色剤との2成分間の反応を利用した可逆的熱発色性組成
物に見られる前記問題点を解決しようとするもので、耐
光性に優れ、発色と消色の繰り返しが安定して行える可
逆的熱発色性組成物を提供するとともに、可逆的熱発色
性組成物を含有する感熱記録層を設けた可逆的感熱記録
媒体を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも、
電子供与性呈色性化合物(発色剤)と電子受容性化合物
(顕色剤)からなる2成分間の発色反応を利用した可逆
的熱発色性組成物において、電子供与性呈色性化合物と
して、前記一般式(1)で表わされるフルオラン化合物
を含有させることを特徴とする。本発明の好ましい態様
においては、さらにグアニジン誘導体を添加する事を特
徴とする。また、本発明は、支持体上に、前記可逆的熱
発色性組成物を含有する感熱記録層を設けることを特徴
とする可逆的感熱記録媒体に関し、特に好ましい形態に
おいては、該可逆的感熱記録層上に酸素バリアー層を設
けたことを特徴とする。
【0006】本発明の可逆的熱発色性組成物は、加熱に
より瞬時に発色して発色体を形成して、その発色状態は
常温においても安定的に存在する。また、この発色体
は、発色温度以下であって、消色温度以上の加熱により
瞬時に消色し、その消去状態は常温においても安定的に
存在する。
【0007】本発明の可逆的熱発色性組成物の発色と消
色、可逆的感熱記録媒体における画像形成と画像消去の
工程を図1によって説明する。消色状態(A)にある可
逆的熱発色性組成物を昇温していくと、発色剤と顕色剤
の両者が溶融し始める温度T1で発色が起こり溶融発色
状態(B)となる。溶融発色状態(B)から室温まで急
冷すると、溶融発色状態(B)が固化して、急冷発色状
態(C)になる。溶融発色状態(B)からの降温速度が
遅いと、降温過程で消色が起きて、初期の消色状態
(A)か、あるいは急冷発色状態(C)より相対的に濃
度の低い発色状態となる。ここで、急冷と徐冷は相対的
な基準であって、その境界は顕色剤と発色剤の組み合わ
せにより変化する。一方、急冷発色状態(C)を再び昇
温していくと、発色温度より低い温度T2で消色が起き
(D〜E)、T2から降温すると初期状態である消色状
態(A)に戻る。発色温度および消色温度は、用いる顕
色剤と発色剤の組み合わせにより変化するので、目的に
合わせて選択できる。
【0008】本発明の発消色挙動は、発色剤と顕色剤と
の加熱溶融による相溶性、発色状態での両者間の作用の
強さ、顕色剤の発色剤に対する溶解能、顕色剤の結晶性
等が関係している。即ち、溶融発色状態(B)では、発
色剤分子と顕色剤分子が接触する事により発色し、急冷
発色状態(C)では、発色剤分子と顕色剤分子が接触し
た状態を保ったまま凝集、固化することにより発色が安
定している。一方、消色状態(A)は、発色剤分子と顕
色剤分子が相分離して安定化した状態である。即ち、両
者のうち、少なくとも一方が単独で凝集してドメインや
結晶を形成している。本発明の熱発色性組成物は、両者
が相分離して顕色剤が結晶化することによって完全な消
色が起きる場合が多い。急冷発色状態(C)からT2の
温度まで昇温して消色する場合や、溶融発色状態(B)
を徐冷して消色する場合は、顕色剤分子と発色剤分子が
接触した状態の凝集構造が変化して、相分離や顕色剤の
結晶化が観察される。即ち、熱発色性組成物を、発色剤
と顕色剤が相分離・結晶化する温度に一定時間保持する
ことによって画像は消色される。このような特性は、熱
分析によって、溶融に起因する吸熱変化と結晶化による
発熱変化を観察することにより確認できる。
【0009】本発明の画像形成及び画像消去は、加熱ロ
ーラ、面状発熱体、恒温槽、温風、サーマルヘッド等で
加熱することにより行う。本発明では、画像の形成と消
去の特性は可逆性を有するので何回も繰り返して行うこ
とができる。また、記録画像を消去温度に設定したサー
マルヘッドにより消去しながら、同時に記録温度に設定
した別のサーマルヘッドにより記録画像の形成を行う、
所謂オーバーライトも可能である。
【0010】図2は画像形成及び画像消去の一例を示し
た説明図であって、1は支持体、2は本発明の組成物か
ら成る可逆的感熱記録媒体、3は発色画像を示す。画像
形成工程A→Bは画像形成用熱源、例えばサーマルヘッ
ド4によって図1のT1以上の温度で記録印字を行うこ
とによって達成される。次に画像消去工程C→Aは画像
消去熱源、例えば加熱ローラによってT2〜T1間の温
度に加熱することにより達成させる。
【0011】本発明の可逆的熱発色性組成物は、発色剤
と顕色剤からなり、必要に応じて添加剤やバインダー樹
脂を含有しても良い。本発明の発色剤である電子供与性
呈色性化合物は、一般式(1)で表わされるフルオラン
化合物を含有することを第1の特徴とする。これによ
り、画像に光があたっても消し残りが少ない消色状態が
得られ、耐光性が向上する。
【化1】 式中R1は水素または炭素数1〜4のアルキル基、R2
は炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基、シクロア
ルキル基、テトラヒドロフルフリル基または置換されて
いてもよいフェニル基を示す。R3は、水素、炭素数1
〜2のアルキル基、アルコキシ基またはハロゲンを示
す。R4は、炭素数1〜4のアルキル基を示す。R5、
R6は少なくとも一方がメチル基、エチル基、メトキシ
基またはハロゲンを示す。R7は水素、メチル基、アセ
チル基またはハロゲンを示す。ただし、R5とR6が同
時にハロゲンを示すときR7は水素でない。
【0012】フルオラン化合物は、発色剤として単独で
も用いることができるが、必要に応じて、他の発色剤を
併用することができる。その際、発色剤の50重量%以
上を占めることが必要である。
【0013】フルオラン化合物の具体例としては、例え
ば、2−(N−メチル−o−クロロアニリノ)−6−N
−n−ジブチルアミノフルオラン、2−(N−エチル−
o−クロロアニリノ)−6−N−n−ジブチルアミノフ
ルオラン、2−(N−n−プロピル−o−クロロアニリ
ノ)−6−N−n−ジブチルアミノフルオラン、2−
(N−n−ブチル−o−クロロアニリノ)−6−N−n
−ジブチルアミノフルオラン、2−(N−メチル−o−
クロロアニリノ)−3−メチル−6−N−nージブチル
アミノフルオラン、2−(N−メチル−o−クロロアニ
リノ)−3−メチル−6−N−エチル−N−p−トルイ
ジルアミノフルオラン、2−(N−メチル−o−クロロ
アニリノ)−6−N−エチル−N−p−トルイジルアミ
ノフルオラン、2−(N−メチル−o−クロロアニリ
ノ)−3−メチル−6−N−n−ジブチルアミノフルオ
ラン、2−(N−メチル−o−メチルアニリノ)−6−
N−n−ジブチルアミノフルオラン、2ー(N−メチル
ーo−メチルアニリノ)ー3ーエチルー6ーN−n−ジ
ブチルアミノフルオラン、2ー(N−nーブチルーo−
クロロアニリノ)ー6ーN−エチルーNーp−トルイジ
ルアミノフルオラン、2ー(N−メチルーo−クロロア
ニリノ)ー6ーNーエチルーN−イソブチルアミノフル
オラン、2ー(N−メチルーo−クロロアニリノ)ー6
ーNーエチルーN−テトラヒドロフルフリルアミノフル
オラン、2ー(N−メチルーo−クロロアニリノ)ー6
ーNーnージプロピルアミノフルオラン、2ー(N−メ
チルーo−クロロアニリノ)ー6ーNーエチルーNーイ
ソアミノフルオラン、2ー(N−メチルー2’,6’−
ジメチルアニリノ)ー6ーNーnージブチルアミノフル
オラン、2ー(N−メチルー2’,6’−ジメチルアニ
リノ)ー6ーNーエチルーNーpートルイジルアミノフ
ルオラン、2ー(N−メチルー2’,4’,6’−トリ
メチルアニリノ)ー6ーNーエチルーNーpートルイジ
ルアミノフルオラン、2ー(N−メチルー2’,4’,
6’−トリクロロアニリノ)ー6ーNーnージブチルア
ミノフルオラン、等が挙げられる。もちろん、本発明
は、これらに限定されるものでない。
【0014】本発明のフルオラン化合物は、公知の方
法、例えば、特開平1ー198385号公報、特開平6
ー286302号公報等に記載の方法により合成するこ
とができる。具体的には、下記一般式(2)および一般
式(3)で示される化合物を、濃硫酸などの脱水縮合剤
を用いて縮合し、苛性ソーダなどのアルカリ水溶液で処
理することによって得られる。
【化2】
【化3】 (式中、R1〜R7は前記一般式(1)と同じものを、
R8はアルキル基を示す。)また、化合物(3)は一般
式(4)で示される化合物と一般式(5)〜(8)で示
される化合物と反応させることにより合成することがで
きる。
【化4】 (式中R3〜R8は前記一般式(1)と同じものを示
す。)
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】 (式中R4は前記一般式(1)と同じものを、Xはハロ
ゲン原子を示す。)
【0015】本発明の顕色剤である電子受容性化合物
は、発色剤を発色させる顕色能を示す構造と、分子間の
凝集力をコントロールする長い脂肪族鎖構造を分子内に
有する。顕色能を示す構造とは、有機リン酸化合物、脂
肪族カルボン酸あるいはフェノールなどが挙げられる。
また、長い脂肪族鎖構造は、直鎖状又は分岐状のアルキ
ル基、アルケニル基などで、ハロゲン、アルコキシ基、
エステル基等の置換基を有していても良い。
【0016】有機リン酸化合物としては、下記一般式
(9)で表される化合物が用いられる。
【化9】 (ただし、R5は炭素数12以上の脂肪族基を表す。)
具体例としては、ドデシルホスホン酸、テトラデシルホ
スホン酸、ヘキサデシルホスホン酸、オクタデシルホス
ホン酸、エイコシルホスホン酸、ドコシルホスソン酸、
テトラコシルホスホン酸、ヘキサコシルホスホン酸、オ
クタコシルホスホン酸等が挙げられる。
【0017】脂肪族カルボン酸としては、下記一般式
(10)で表されるαーヒドロキシ脂肪族カルボン酸が
用いられる。
【化10】 (ただし、R6は炭素数12以上の脂肪族基を表す。) 具体例としては、αーヒドロキシドデカン酸、αーヒド
ロキシテトラデカン酸、αーヒドロキシヘキサデカン
酸、αーヒドロキシオクタデカン酸、αーヒドロキシペ
ンタデカン酸、αーヒドロキシエイコサン酸、αーヒド
ロキシドコサン酸、αーヒドロキシテトラコサン酸、α
ーヒドロキシヘキサコ酸、αーヒドロキシオクタコ酸が
挙げられる。
【0018】又、脂肪族カルボン酸としては、ハロゲン
元素で置換された炭素数12以上の脂肪族基を持つ脂肪
族カルボン酸化合物で、その少なくともα位またはβ位
の炭素にハロゲン元素を持つものが用いられる。具体例
としては、2ーブロモヘキサデカン酸、2ーブロモヘプ
タデカン酸、2ーブロモオクタデカン酸、2ーブロモエ
イコサン酸、2ーブロモドコサン酸、2ーブロモテトラ
コサン酸、3ーブロモエイコサン酸、3ーブロモオクタ
デカン酸、2,3ージブロモオクタデカン酸、2ーフル
オロドデカン酸、2ーフルオロテトラデカン酸、2ーフ
ルオロヘキサデカン酸、2ーフルオロオクタデカン酸、
2ーフルオロエイコサン酸、2ーフルオロドコサン酸、
2ーヨードヘキサデカン酸、2ーヨードオクタデカン
酸、3ーヨードヘキサデカン酸、3ーヨードオクタデカ
ン酸、パーフルオロオクタデカン酸等が挙げられる。
【0019】また、脂肪族カルボン酸としては、炭素鎖
中にオキソ基を持つ炭素数12以上の脂肪族基を有する
脂肪族カルボン酸化合物で、その少なくともα位、β位
またはγ位の炭素がオキソ基となっているものが用いら
れる。具体例としては、2ーオキソドデカン酸、2ーオ
キソテトラデカン酸、2ーオキソヘキサデカン酸、2ー
オキソオクタデカン酸、2ーオキソエイコサン酸、2ー
オキソテトラコサン酸、3ーオキソドデカン酸、3ーオ
キソテトラデカン酸、ー3オキソヘキサデカン酸、3ー
オキソオクタデカン酸、3ーオキソエイコサン酸、3ー
オキソテトラコサン酸、4ーオキソヘキサデカン酸、4
ーオキソオクタデカン酸、4ーオキソドコサン酸等があ
げられる。
【0020】さらに、脂肪族カルボン酸化合物として
は、下記一般式(11)で表される二塩基酸が用いられ
る。
【化11】 (ただし、R7は炭素数12以上の脂肪族基を表わし、
Xは酸素原子または硫黄原子を表し、nは1または2を
表す。) 具体例としては、ドデシルリンゴ酸、テトラデシルリン
ゴ酸、ヘキサデシルリンゴ酸、オクタデシルリンゴ酸、
エイコシルリンゴ酸、ドコシルリンゴ酸、テトラコシル
リンゴ酸、ドデシルチオリンゴ酸、テトラデシルチオリ
ンゴ酸、ヘキサデシルチオリンゴ酸、オクタデシルチオ
リンゴ酸、エイコシルチオリンゴ酸、ドコシルチオリン
ゴ酸、テトラコシルチオリンゴ酸、ドデシルジチオリン
ゴ酸、テトラデシルジチオリンゴ酸、ヘキサデシルジチ
オリンゴ酸、オクタデシルジチオリンゴ酸、エイコシル
ジチオリンゴ酸、ドコシルジチオリンゴ酸、テトラコシ
ルジチオリンゴ酸等が挙げられる。
【0021】さらにまた、脂肪族カルボン酸化合物とし
ては、下記一般式(12)で表される二塩基酸が用いら
れる。
【化12】 (ただし、R8、R9、R10は水素または脂肪族基を
表わし、このうち少なくとも一つは炭素数12以上の脂
肪族基である。) 具体例としては、ドデシルブタン二酸、トリデシルブタ
ン二酸、テトラデシルブタン二酸、ペンタデシルブタン
二酸、オクタデシルブタン二酸、エイコシルブタン二
酸、ドコシルブタン二酸、2,3−ジヘキサデシルブタ
ン二酸、2,3−ジオクタデシルブタン二酸、2ーメチ
ルー3−ドデシルブタン二酸、2ーメチルー3−テトラ
デシルブタン二酸、2ーメチルー3−ヘキサデシルブタ
ン二酸、2ーエチルー3−ドデシルブタン二酸、2ープ
ロピルー3−デシルブタン二酸、2ーオクチルー3−ヘ
キサデシルブタン二酸、2ーテトラデシルー3−オクタ
デシルブタン二酸等が挙げられる。
【0022】脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一
般式(13)で表される二塩基酸も用いられる。
【化13】 (ただし、R11、R12は水素又は脂肪族基を表し、
このうち少なくともひとつは炭素数12以上の脂肪族基
である。) 具体例としては、ドデシルマロン酸、テトラデシルマロ
ン酸、ヘキサデシルマロン酸、オクタデシルマロン酸、
エイコシルマロン酸、ドコシルマロン酸、テトラコシル
マロン酸、ジドデシルマロン酸、ジテトラデシルマロン
酸、ジヘキサデシルマロン酸、ジオクタデシルマロン
酸、ジエイコシルマロン酸、ジドコシルマロン酸、メチ
ルオクタデシルマロン酸、メチルエイコシルマロン酸、
メチルドコシルマロン酸、メチルテトラコシルマロン
酸、エチルオクタデシルマロン酸、エチルエイコシルマ
ロン酸、エチルドコシルマロン酸、エチルテトラコシル
マロン酸等が挙げられる。
【0023】また、脂肪族カルボン酸化合物としては、
下記一般式(14)で表される二塩基酸も用いられる。
【化14】 (ただし、R13は炭素数12以上の脂肪族基を表し、
nは0または1を表し、mは1、2または3を表し、n
が0の場合、mは2または3であり、nが1の場合はm
は1または2を表す。) 具体例としては、2ードデシルーペンタン二酸、2ーヘ
キサデシルーペンタン二酸、2ーオクタデシルーペンタ
ン二酸、2ーエイコシルーペンタン二酸、2ードコシル
ーペンタン二酸、2ードデシルーヘキサン二酸、2ーペ
ンタデシルーヘキサン二酸、2−オクタデシルーヘキサ
ン二酸、2−エイコシルーヘキサン二酸、2ードコシル
ーヘキサン二酸等が挙げられる。
【0024】さらに、脂肪族カルボン酸化合物として
は、長鎖脂肪酸によりアシル化されたクエン酸等の三塩
基酸も用いられる。具体例としては、以下のものが挙げ
られる。
【化15】 (ただし、n=14、16、18を表す。)
【0025】本発明の顕色剤に用いられるフェノール化
合物としては、下記一般式(16)で表される化合物が
用いられる。
【化16】 (ただし、YはーSー、−O−,−CONH,−NHC
O−,−NHCONH−,NHSO2−,−CH=CH
−CONH−又は−COO−を表し、R14は炭素数1
2以上の脂肪族基を表し、nは1、2または3の整数で
ある。) 具体例としては、pー(ドデシルチオ)フェノール、p
ー(テトラデシルチオ)フェノール、pー(ヘキサデシ
ルチオ)フェノール、pー(オクタデシルチオ)フェノ
ール、pー(エイコシルチオ)フェノール、pー(ドコ
シルチオ)フェノール、pー(テトラコシルチオ)フェ
ノール、pー(ドデシルオキシ)フェノール、pー(テ
トラデシルオキシ)フェノール、pー(ヘキサデシルオ
キシ)フェノール、pー(オクタデシルオキシ)フェノ
ール、pー(エイコシルオキシ)フェノール、pー(ド
コシルオキシ)フェノール、pー(テトラコシルオキ
シ)フェノール、pードデシルカルバモイルフェノー
ル、pーテトラデシルカルバモイルフェノール、pーヘ
キサデシルカルバモイルフェノール、pーオクタデシル
カルバモイルフェノール、pーエイコシルカルバモイル
フェノール、pードコシルカルバモイルフェノール、p
ーテトラコシルカルバモイルフェノール、没食子酸ヘキ
サデシルエステル、没食子酸オクタデシルエステル、没
食子酸エイコシルエステル、没食子酸ドコシルエステ
ル、没食子酸テトラコシルエステル、4’ーヒドロキシ
トリデカンアニリド、4’ーヒドロキシヘプタデカンア
ニリド、4’ーヒドロキシノナデカンアニリド、3’ー
ヒドロキシノナデカンアニリド、4’ーヒドロキシドコ
サンアニリド、4ー(Nードデシルスルホニルアミノ)
フェノール、4ー(Nーオクタデシルスルホニルアミ
ノ)フェノール、N−(4−ヒドロキシフェニル)ー
N’−ドデシルウレア、N−(4−ヒドロキシフェニ
ル)ーN’−オクタデシルウレア、N−(4−ヒドロキ
シフェニル)ーN’−ドコシルウレア、N−ドデシルー
Pーヒドロキシシンナムアミド、N−オクタデシルーP
ーヒドロキシシンナムアミド、N−ドコシルーPーヒド
ロキシシンナムアミド、N−オクタコシルーPーヒドロ
キシシンナムアミド、等が挙げられる。
【0026】可逆的熱発色性組成物を構成する発色剤と
顕色剤の割合は、使用する化合物の物性によって適切な
比率を選択する必要がある。その範囲はおおむね、モル
比で発色剤1に対し顕色剤が1から20、好ましくは2
から10の範囲である。この範囲より顕色剤が少なくと
も、また多くても発色状態の濃度が低くなり実用上の問
題となる。
【0027】本発明の可逆的熱発色性組成物は、必要に
応じて記録特性や耐光性を改善する目的に消色促進剤、
発色画像安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、滑剤、充填剤、界面活性剤、分散剤などを加えるこ
ともできる。特にグアニジン誘導体を添加することによ
り、地肌濃度が押えられコントラストの優れた画像が得
られた。
【0028】グアニジン誘導体は、下記一般式(17)
又は(18)で表されるものである。
【化17】
【化18】 (ただし、R15、R16、R17、R18及びR19
は水素原子、アルキル基、環状アルキル基、アリール
基、アシル基、又はアシルアミノ基を表しているが、こ
こに示したアリール基には低級アルキル基、アルコキシ
基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アシルア
ミノ基、又はハロゲン原子のいずれかを置換基として持
っていても良い。また、一般式(18)のR20は低級
アルキレン基、フェニレン基、ナフチレン基、又は下記
式(19)に示す二価置換基を表しているが、該置換基
においてXは低級アルキレン基、ーSO2−,−S−S
−.−S−,−O−,−NH−又は結合手を示してい
る。)
【化19】
【0029】具体例としては、1,3ージシクロヘキシ
ルグアニジン、1ーベンジルー3ーフェニルグアニジ
ン、1ーフェニルー3ーpートリルグアニジン、1,3
−ジフェニルー2ーpートリルグアニジン、1,3−ジ
フェニルー2ーシクロヘキシルグアニジン、1,3−ジ
シクロヘキシルー2ーフェニルグアニジン、1,2,3
−トリシクロヘキシルグアニジン、1,3−ジーpーメ
トキシフェニルグアニジン、1,3−ジーpーメトキシ
フェニルー2ーシクロヘキシルグアニジン、1,3−ジ
シクロヘキシルー2ーoートリルグアニジン、1,3−
ジシクロヘキシルー2ー(2,4ージメチルフェニル)
グアニジン、1,3−ジシクロヘキシルー2ーpートリ
ルグアニジン、1,3−ジシクロヘキシルー2ー(2,
5ージクロロフェニル)グアニジン、1,1−ジシクロ
ヘキシルー2,3ージフェニルグアニジン、1,1ージ
メチルー3ーフェニルグアニジン、1,3−ジフェニル
グアニジン、1,3−ジーo−トリルグアニジン、1ー
ヘキシルー3ーフェニルグアニジン、1ーオクタデシル
ー3ーフェニルグアニジン、1ーベンゾイルー3ーフェ
ニルグアニジン、1,2,3ートリフェニルグアニジ
ン、1,1,3−トリフェニルグアニジン、1,2−ジ
ベンゾイルー3ーフェニルグアニジン、1ー(o−トリ
ル)ビグアニド、pージ(1,3ージフェニルグアニジ
ノ)ジフェニル、1,2ージー(1ーフェニルグアニジ
ノ)エタン、ジー(1,2,3−トリフェニルグアニジ
ノ)メタン等が挙げられる。
【0030】これらのグアニジン誘導体は、1種又は2
種以上混合して添加すれば良く、その添加量は発色剤に
対して0.5〜100重量%、好ましくは5〜50重量
%である。
【0031】本発明の熱発色性組成物に用いられるバイ
ンダー樹脂は、種々慣用のものが用いられる。具体的に
は、ポリビニルアルコール、変成ポリビニルアルコー
ル、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、メトキシセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸
セルロース、ゼラチン、カゼイン、澱粉、ポリビニルピ
ロリドン、ポリアクリルアミド、マレイン酸系共重合
体、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメ
タクリル酸エステル類、アクリル酸系共重合体、ポリア
クリル酸ソーダ、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩
化ビニール/酢酸ビニール共重合体、スチレン共重合
体、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、
フェノキシ樹脂等がある。顕色剤や発色剤は、記録及び
消去時の熱印加を繰り返しても、片寄ることなく均一に
分散した状態を保つ必要があるので、バインダー樹脂は
耐熱性の高い樹脂を用いることが好ましい。耐熱性をあ
げるために熱、紫外線、電子線などでバインダー樹脂を
架橋させても良い。
【0032】本発明の可逆的感熱記録媒体は、少なくと
も支持体と前記可逆的熱発色性組成物からなる感熱記録
層からなる。支持体上に感熱記録層を形成するには、該
組成物を形成する発色剤、顕色剤、バインダー樹脂及び
必要であればその他添加剤を、水又は有機溶媒に均一に
分散もしくは溶解して支持体上に塗布することにより行
う。バインダー樹脂中への顕色剤と発色剤の分散は、細
かく均一であることが好ましい。また、顕色剤と発色剤
は、個々に粒子を形成していても良いが、複合された粒
子として分散されているのが好ましい。このような記録
層は、顕色剤と発色剤が溶解している溶液か、または両
者を溶融混合した後溶剤に分散させた溶液を支持体上に
塗布し、乾燥することにより形成される。顕色剤と発色
剤は、マイクロカプセル中に内包して用いることもでき
る。
【0033】本発明で用いられる支持体としては、紙、
樹脂フィルム、合成紙、金属箔、ガラスまたはこれらの
複合体などが用いられるが、記録層を保持できるもので
有ればよい。
【0034】本発明の可逆的感熱記録媒体は、感熱記録
層上に酸素バリアー層を塗布等によって形成することも
できる。酸素バリアー層の存在によって、記録層への酸
素の進入を防ぎ、より耐光性に優れた可逆的感熱記録媒
体が提供される。酸素バリアー層には、可視部の透過率
が大きく、酸素透過性が小さい高分子のフィルム等があ
げられる。酸素透過性、透明性、塗工のし易さ、接着性
などをも考慮する必要がある。酸素バリアー層の具体例
としては、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチ
ル、ポリアクリル酸ブチル等のポリアクリル酸アルキル
エステル;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸
エチルなどのポリメタクリル酸アルキルエステル;ポリ
ビニルアセテート、ポリビニルプロピオネート、ポリビ
ニルエチルブチレート、ポリビニルフェニルアセテート
などのポリアルキルビニルエステル;ポリメチルビニル
エーテル、ポリブチルビニルエーテル、ポリクロルエチ
ルビニルエーテルなどのポリアルキルビニルエーテル;
ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロースなどの
酢酸セルロース類が挙げられる。さらに、ポリメタクリ
ロニトリル、ポリフッ素化ビニル、ポリスチレン、酢酸
ビニル共重合体、フッ素樹脂、ポリカーボネート、ポリ
サッカライド、プルラン、セロファン、ポリビニルアル
コール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、アセト
ニトリル共重合体、塩化ビニリデン共重合体、ポリ(ク
ロロトリフルオロエチレン)、エチレンービニルアルコ
ール共重合体、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリ
ル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステ
ル、ナイロンー6、ポリメタキシレンアジパミド、ポリ
アセタールなどの樹脂が挙げられる。酸素バリアー層の
形成方法は特に制限されず、通常の溶融押出し法、コー
ティング法、ラミネート法などが使用できる。酸素バリ
アー層の厚さは、樹脂の酸素透過特性によって異なる
が、0.1〜5μmが好ましい。0.1μmより薄いと
酸素バリアーが不完全であり、5μmより厚いと記録層
の熱感度が低下するので好ましくない。
【0035】本発明の可逆的感熱記録媒体は、表面に保
護層を設けても良い。保護層は、耐薬品性、耐水性、耐
摩擦性、耐光性及びヘッドマッチング性などを付与する
ものである。特にサーマルヘッドを用いた記録では、熱
と圧力のため記録層表面が変形して打痕が生じるので、
保護層を形成するのが好ましい。保護層には、ポリビニ
ルアルコール、スチレン無水マレイン酸共重合体、カル
ボキシ変成ポリエチレン、メラミンーホルムアルデヒド
樹脂、尿素ーホルムアルデヒド樹脂や各種紫外線硬化樹
脂や電子線硬化樹脂を用いても良い。また、保護層中に
は紫外線吸収剤などの添加剤を含有させることができ
る。さらに、保護層中に無機フィラー及び滑剤を含有さ
せることにより、サーマルヘッド等との接触で生じるス
ティッキングなどの問題も無く、信頼性及びヘッドマッ
チング性に優れた感熱記録媒体を得ることができる。な
お、保護層中に導電性化合物、例えば第4級アンモニウ
ム化合物などを添加することで、帯電防止効果を付与す
ることが可能であり、この効果によって感熱記録媒体を
使用する際の静電気による不快感が防止され、取り扱い
も容易になる。
【0036】本発明の可逆的感熱記録媒体は、支持体と
感熱記録層の間にアンダーコート層を設けることができ
る。アンダーコート層は、断熱性にすることにより、熱
の保持能力が高まり、感熱記録層の発色性及び消色性が
向上する。断熱性のアンダーコート層は、例えばバイン
ダー樹脂中に有機または無機の微小中空体微粒子を分散
させて塗布することにより得られる。また、支持体と記
録層の接着性の改善や、支持体への記録層材料の浸透防
止を目的としたアンダーコート層も設けることができ
る。
【0037】さらにまた、本発明の可逆的感熱記録媒体
は、感熱記録層と支持体の間に断熱層を形成しても良
い。断熱層を設けることにより、印加した熱を有効に利
用することができる。断熱層は、中空体微粒子や化学合
成物断熱材を主成分とする。化学合成物断熱材は、例え
ば、ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、塩
化ビニールフォーム等の高分子発泡体、あるいはプラス
チックコルゲートの波板部剤などが用いられる。また、
断熱層を設ける代わりに断熱性支持体を用いても良く、
断熱性支持体としては、プラスチックフィルムや合成紙
などが用いられる。
【0038】
【実施例】
実施例1 〔記録層の作製〕厚さ約100μmのポリエステルフィ
ルム上に下記組成よりなる溶液を1.0mmのワイヤー
バーを用いて塗布し、直ちに150℃で乾燥し発色状態
の記録層を得た。次に80℃の恒温槽中で10分間加熱
消色し可逆的感熱記録媒体を得た。 ドコシルホスホン酸 18重量部 2ー(N−n−ブチル−o−クロロアニリノ) 5重量部 ー6ーNーNージブチルアミノフルオラン 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 33重量部 (ユニオンカーバイト社製 VYHH) 3,4−ジヒドロ−2H−ピラン 225重量部 〔保護層の作製〕前記可逆的感熱記録媒体の記録層上
に、以下に示す組成物を0.2mmのワイヤーバーを用
いて塗布し、70℃で3分間乾燥後、80W/cmの紫
外線ランプを照射して硬化させ、保護層を形成し可逆的
感熱記録媒体を作製した。 ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の 150重量部 75%酢酸ブチル溶液 (大日本インキ化学社製、ユニディックC7−157) 炭酸カルシウム(白石カルシウム社製:カルライトSA) 2重量部 ポリエチレンワックス 1重量部 メチルエチルケトン 50重量部 2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン 8重量部 以上のようにして作製した可逆的感熱記録媒体を、サー
マルヘッドを使用した印字装置(ヘッド8ドット/m
m、印加電圧13.3V、パルス幅0.8msに装着し
て画像を記録し、以下の評価試験を行なった。露光前の
初期地肌濃度および初期発色濃度、4500lxの蛍光
灯下に24時間露光後の濃度と80℃の恒温槽に10分
間入れて画像を消色した時の濃度をマクベス濃度計RD
−918で測定を行なった。結果を表1に示した。
【0039】実施例2 実施例1の発色剤を2ー(N−n−ブチルーo−クロロ
アニリノ)ー6ーN−n−ジブチルアミノフルオランか
ら2−(N−メチル−o−クロロアニリノ)ー6ーN−
n−ジブチルアミノフルオランに変えた以外は同様に可
逆的感熱記録媒体を作製し、評価を行った。結果を表1
に示した。
【0040】実施例3 記録層の調整液を下記組成にした以外は、実施例1と同
様に可逆的感熱記録媒を作製し、評価を行った。結果を
表1に示した。 ドコシルホスホン酸 18重量部 2−(N−n−ブチル−o−クロロアニリノ) 5重量部 ー6ーN−n−ジブチルアミノフルオラン 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 33重量部 (ユニオンカーバイト社製 VYHH) 3,4−ジヒドロ−2H−ピラン 225重量部 1,3−ジシクロヘキシルー2ー (2,5−ジクロロフェニル)グアニジン 0.5重量部
【0041】実施例4 発色剤を、2−(N−n−ブチル−o−クロロアニリ
ノ)ー6ーN−n−ジブチルアミノフルオランから2−
(N−メチル−o−クロロアニリノ)ー6ーN−n−ジ
ブチルアミノフルオランに変えた以外は実施例3と同様
にして可逆的感熱記録媒体を作製し、評価を行った。結
果を表1に示した。
【0042】実施例5 発色剤を、2−(N−n−ブチル−o−クロロアニリ
ノ)ー6ーN−n−ジブチルアミノフルオランから2−
(N−nーブチル−o−クロロアニリノ)ー6ーN−エ
チルーnーp−トルイジルアミノフルオランに変えた以
外は実施例3と同様にして可逆的感熱記録媒体を作製
し、評価を行った。結果を表1に示した。
【0043】実施例6 発色剤を、2−(N−n−ブチル−o−クロロアニリ
ノ)ー6ーN−n−ジブチルアミノフルオランから2−
(N−メチル−o−クロロアニリノ)ー6ーN−エチル
ーN−イソブチルアミノフルオランに変えた以外は実施
例3と同様にして感熱記録媒体を作製し、評価を行っ
た。結果を表1に示した。
【0044】実施例7 発色剤を、2−(N−n−ブチル−o−クロロアニリ
ノ)ー6ーN−n−ジブチルアミノフルオランから2−
(N−メチル−o−クロロアニリノ)ー6ーN−エチル
ーN−テトラヒドロフルフリルアミノフルオランに変え
た以外は実施例3と同様にして可逆的感熱記録媒体を作
製し、評価を行った。結果を表1に示した。
【0045】実施例8 発色剤を、2−(N−n−ブチル−o−クロロアニリ
ノ)ー6ーN−n−ジブチルアミノフルオランから2−
(N−メチル−o−クロロアニリノ)ー6ーN−n−ジ
プロピルアミノフルオランに変えた以外は実施例3と同
様にして感熱記録媒体を作製し、評価を行った。結果を
表1に示した。
【0046】実施例9 発色剤を、2−(N−n−ブチル−o−クロロアニリ
ノ)ー6ーN−n−ジブチルアミノフルオランから2−
(N−メチル−o−クロロアニリノ)ー6ーN−エチル
ーN−イソアミルアミノフルオランに変えた以外は実施
例3と同様にして感熱記録媒体を作製し、評価を行っ
た。結果を表1に示した。
【0047】実施例10 発色剤を、2−(N−n−ブチル−o−クロロアニリ
ノ)ー6ーN−n−ジブチルアミノフルオランから2−
(N−メチル−o−クロロアニリノ)ー6ーNーエチル
−N−p−トルイジルアミノフルオランに変えた以外は
実施例3と同様にして感熱記録媒体を作製し、評価を行
った。結果を表1に示した。
【0048】実施例11 実施例と同様の方法により可逆的感熱記録媒体の記録層
を形成した後、前記記録層上に10%ポリビニルアルコ
ール水溶液を、0.2mmのワイヤーバーを用いて塗布
して、70℃で3分間乾燥させ、酸素バリアー層を形成
した。酸素バリヤー層上に実施例1と同様の方法により
保護層を形成し、評価を行った。結果を表1に示した。
【0049】実施例12 実施例2と同様の方法により記録層を形成後、実施例1
1と同様の方法により酸素バリヤー層、保護層を形成し
た可逆的感熱記録媒体を作製し、評価を行った。結果を
表1に示した。
【0050】実施例13 実施例3と同様の方法により記録層を形成後、実施例1
1と同様の方法により酸素バリヤー層、保護層を形成し
た可逆的感熱記録媒体を作製し、評価を行った。結果を
表1に示した。
【0051】実施例14 実施例4と同様の方法により記録層を形成後、実施例1
1と同様の方法により酸素バリヤー層、保護層を形成し
た可逆的感熱記録媒体を作製し、評価を行った。結果を
表1に示した。
【0052】実施例15 実施例5と同様の方法により記録層を形成後、実施例1
1と同様の方法により酸素バリヤー層、保護層を形成し
た可逆的感熱記録媒体を作製し、評価を行った。結果を
表1に示した。
【0053】実施例16 実施例6と同様の方法により記録層を形成後、実施例1
1と同様の方法により酸素バリヤー層、保護層を形成し
た可逆的感熱記録媒体を作製し、評価を行った。結果を
表1に示した。
【0054】実施例17 実施例7と同様の方法により記録層を形成後、実施例1
1と同様の方法により酸素バリヤー層、保護層を形成し
た可逆的感熱記録媒体を作製し、評価を行った。結果を
表1に示した。
【0055】実施例18 実施例8と同様の方法により記録層を形成後、実施例1
1と同様の方法により酸素バリヤー層、保護層を形成し
た可逆的感熱記録媒体を作製し、評価を行った。結果を
表1に示した。
【0056】実施例19 実施例9と同様の方法により記録層を形成後、実施例1
1と同様の方法により酸素バリヤー層、保護層を形成し
た可逆的感熱記録媒体を作製し、評価を行った。結果を
表1に示した。
【0057】実施例20 実施例10と同様の方法により記録層を形成後、実施例
11と同様の方法により酸素バリヤー層、保護層を形成
した可逆的感熱記録媒体を作製し、評価を行った。結果
を表1に示した。
【0058】比較例1 発色剤を、2−(N−n−ブチル−o−クロロアニリ
ノ)ー6ーN−n−ジブチルアミノフルオランから2−
N−(o−クロロアニリノ)−6−Nーn−ジブチルア
ミノフルオランを用いた以外は、実施例1と同様にして
可逆的感熱記録媒体を作製し、評価を行なった。結果を
表1に示した。
【0059】比較例2 比較例1と同様の方法により記録層を形成後、実施例1
1と同様の方法により酸素バリアー層、保護層を形成し
た可逆的感熱記録媒体を作製し、評価を行なった。結果
を表1に示した。
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】本発明の可逆的熱発色性組成物および可
逆的感熱記録媒体は、発色剤として一般式(1)で表さ
れるフルオラン化合物を用いることにより、光が当たっ
ても消し残りの少ない消色状態が得られ、耐光性が改良
される。また、可逆的熱発色性組成物中にグアニジン誘
導体を含有させることにより、地肌着色の少ない熱発色
性組成物及び可逆的感熱記録媒体が提供される。さら
に、可逆的熱発色性組成物からなる感熱記録層上に酸素
バリアー層を形成することによって、光があたっても消
し残りが極めて少ない消色状態が得られ、耐光性が著し
く改良される。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可逆的熱発色性組成物の温度と発色濃
度の関係を示す説明図である。
【図2】本発明の可逆的感熱記録媒体を用いた画像形成
(A)および画像消去(B)の一例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 支持体 2 可逆的熱発色性組成物 3 発色画像 4 記録用サーマルヘッド 5 消去用加熱ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 105

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子供与性呈色性化合物と電子受容性化
    合物を主成分として含有する熱発色性組成物において、
    電子供与性呈色性化合物として、下記一般式(1)で表
    わされるフルオラン化合物を含有させることを特徴とす
    る可逆的熱発色性組成物。 【化1】 式中R1は水素または炭素数1〜4のアルキル基、R2
    は炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基、シクロア
    ルキル基、テトラヒドロフルフリル基または置換されて
    いてもよいフェニル基を示す。R3は、水素、炭素数1
    〜2のアルキル基、アルコキシ基またはハロゲンを示
    す。R4は、炭素数1〜4のアルキル基を示す。R5、
    R6は少なくとも一方がメチル基、エチル基、メトキシ
    基またはハロゲンを示す。R7は水素、メチル基、アセ
    チル基またはハロゲンを示す。ただし、R5とR6が同
    時にハロゲンを示すときR7は水素でない。
  2. 【請求項2】 少なくとも、電子供与性呈色性化合物と
    電子受容性化合物とグアニジン誘導体からなる請求項1
    記載の可逆的熱発色性組成物。
  3. 【請求項3】 支持体上に、請求項1または2記載の可
    逆的熱発色性組成物からなる感熱記録層を設けることを
    特徴とする可逆的感熱記録媒体。
  4. 【請求項4】 感熱記録層上に酸素バリアー層を設ける
    ことを特徴とする請求項3記載の可逆的感熱記録媒体。
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