JPH08143604A - 光架橋性ヒアルロン酸誘導体とその架橋体およびそれらの製造方法 - Google Patents

光架橋性ヒアルロン酸誘導体とその架橋体およびそれらの製造方法

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JPH08143604A
JPH08143604A JP6307050A JP30705094A JPH08143604A JP H08143604 A JPH08143604 A JP H08143604A JP 6307050 A JP6307050 A JP 6307050A JP 30705094 A JP30705094 A JP 30705094A JP H08143604 A JPH08143604 A JP H08143604A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非常に低いDSで光架橋基を導入した光架橋
性の高いヒアルロン酸誘導体、有効なスペーサーを有し
た構造の光二量化性架橋基を有したヒアルロン酸誘導
体、およびそれらの製造方法、種々の形態のヒアルロン
酸誘導体およびその光架橋体を提供すること。 【構成】ヒアルロン酸の構成2糖単位当たりに光二量
化性架橋基、好ましくは、スペーサー及びベンゼン環に
置換基もしくは官能基を有することもあるシンナモイル
基により構成されている基が平均0.0005〜0.0
5個導入された光架橋性誘導体、 に記載の光二量
化性架橋基同志が架橋シクロブタン環を形成してなる架
橋体、誘導体に紫外線を照射する該架橋体の製法、
ヒアルロン酸を水単独または水混和性有機溶媒を含んだ
水溶液に溶解し、水溶性カルボジイミドと縮合補助剤の
存在下、の光二量化性架橋基を導入する光架橋性誘導
体の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光架橋性ヒアルロン酸
誘導体及びその光架橋体及びそれらの製造方法に関する
ものである。ヒアルロン酸は動物組織等に存在し、生体
再吸収性、非毒性、非抗原性を有しそれ自体が薬剤、化
粧品等として利用されている。さらに光二量化性を有す
る架橋基をヒアルロン酸に結合させ、紫外線を照射させ
れば分子間架橋反応により三次元網目構造をとり不溶性
の架橋ヒアルロン酸誘導体が得られ、より広い用途への
適応が期待できる。これら架橋ヒアルロン酸誘導体は生
体分解性を有し、優れた医療用材料になるばかりでな
く、医薬品等を含有させることによりドラッグデリバリ
ーシステム(DDS)の薬剤ともなり得る。
【0002】
【従来の技術】ヒアルロン酸は、人体中にも存在し、生
体適合性および生分解性を有するヒアルロン酸にはさま
ざまな用途が考えられるが医薬品、医療用材料としての
用途が特に好ましいものである。しかしながら、水溶性
のヒアルロン酸を架橋する事でゲル化あるいは不溶化す
る試みはほとんどが人体に有害な架橋剤、有機溶媒を使
用するものであり(特開平5−140201、他)架橋
後の有害物の除去を完全に行う事が困難な点で医薬品や
医療用材料には適さない。
【0003】光による架橋法はその点クリーンな方法で
ある。例えば、シンナモイル化ヒアルロン酸およびその
光架橋法に関してはヨーロッパ特許条約出願公開,EP
0554898,A2に記載されている。その中では、
シンナモイル化ヒアルロン酸をヒアルロン酸トリ−n−
ブチルアミン塩と桂皮酸クロリドとをピリジンの存在下
にてN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中で数時
間加熱する事で得ている。これにより得られたシンナモ
イル化ヒアルロン酸は2糖単位当たりの桂皮酸導入率
(以降、DS(degree of substitution))が0.1か
ら4であった。さらにこの方法で得られたDS=0.5
0のシンナモイル化ヒアルロン酸を30分間の光照射で
架橋化している。このようにシンナモイル基のような光
反応性基(光二量化性架橋基)を導入したヒアルロン酸
は、光架橋反応を起こすために必要なDSがいずれもか
なり高く(0.1以上)ヒアルロン酸本来の生分解性、
生体適合性、無毒性、非抗原性、高膨潤率といった性質
を失っている場合が多かった。
【0004】また、低いDSで架橋反応を起こすにはヒ
アルロン酸の分子量が大きいほど好都合であるが、ヒア
ルロン酸は加熱、攪拌、pH変化等により容易に低分子
化を起こし、その傾向は分子量の増加と共に高まる事が
よく知られている。
【0005】即ち、従来技術はヒアルロン酸の低分子化
等の副反応を伴い、また高いDS(0.1以上)では生
体内で刺激性を生じ易くなるなど、ヒアルロン酸本来の
持つ優れた性質を損ねる可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、非常に低いDSで光二量化性架橋基を導入した高感
度の光架橋性ヒアルロン酸誘導体およびその製造方法を
提供することであり、第2に第1の目的を達成するため
に有効なスペーサーを有した構造の光二量化性架橋基を
有した光架橋性ヒアルロン酸誘導体を提供することにあ
り、第3に上記光架橋性ヒアルロン酸誘導体を光架橋し
た架橋ヒアルロン酸誘導体およびその製造方法を提供す
ることであり、第4に種々の形態の光架橋性ヒアルロン
酸誘導体およびその光架橋体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは鋭意研究
の結果、上記課題を以下の構成によって達成する事に成
功した。 (1) ヒアルロン酸の構成2糖単位当たりに光二量化
性架橋基が平均0.0005〜0.05個導入されたこ
とを特徴とする光架橋性ヒアルロン酸誘導体。 (2) 該ヒアルロン酸の数平均分子量が10万〜50
0万であることを特徴とする(1)記載の光架橋性ヒア
ルロン酸誘導体。 (3) 該光二量化性架橋基がヒアルロン酸のカルボキ
シル基とアミド結合を形成することにより導入されてい
ることを特徴とする(1)または(2)記載の光架橋性
ヒアルロン酸誘導体。 (4) 該光二量化性架橋基がスペーサー及びベンゼン
環に置換基もしくは官能基を有することもあるシンナモ
イル基により構成されていることを特徴とする(1)〜
(3)いずれか1項に記載の光架橋性ヒアルロン酸誘導
体。 (5) 該スペーサーがアミノ酸またはその誘導体、ペ
プチド、アミノアルコール類およびジアミン類からなる
群から選択されることを特徴とする(4)記載の光架橋
性ヒアルロン酸誘導体。 (6) 該光二量化性架橋基が下記一般式(1)または
(2)で表されることを特徴とする(4)または(5)
に記載の光架橋性ヒアルロン酸誘導体。 −NH(CR12nOCOCH=CH−Ph (1) (式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立に水素原子また
は低級アルキル基、Phはフェニル基、nは2〜18の
整数を表す。) −A−NH−Ph−CH=CHCOOR3 (2) (式中、R3 はアルキル基、Aは−(NHCR45
O)m −または−NH(CR45hCO−を表し、該
4 およびR5 はそれぞれ独立に水素原子または低級ア
ルキル基を表す。−Ph−はパラフェニレン基、mは1
〜6の整数を、hは1〜18の整数を表す。) (7) 溶液、フィルム、ゲルまたは微粒子であること
を特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に記載の光
架橋性ヒアルロン酸誘導体。 (8) 前記溶液が、(1)〜(6)のいずれか1項に
記載の光架橋性ヒアルロン酸誘導体を該誘導体を溶解し
うる溶媒に溶解したものである(7)記載の光架橋性ヒ
アルロン酸誘導体。 (9) 前記フィルム、ゲルまたは微粒子が、(8)の
溶液から溶媒を除去し、必要に応じて粉砕したものであ
る(7)記載の光架橋性ヒアルロン酸誘導体。 (10) (1)〜(9)のいずれか1項に記載の光架
橋性ヒアルロン酸誘導体の光二量化性架橋基同志が架橋
シクロブタン環を形成してなることを特徴とする架橋ヒ
アルロン酸誘導体。 (11) 水不溶性であって、フィルム、ゲルまたは微
粒子であること特徴とする(10)記載の架橋ヒアルロ
ン酸誘導体。 (12) ヒアルロン酸を水単独または水混和性有機溶
媒を含んだ水溶液に溶解し、水溶性カルボジイミドと縮
合補助剤の存在下、(1)〜(6)のいずれか1項に記
載の光二量化性架橋基を導入することを特徴とする
(1)〜(8)のいずれか1項に記載の光架橋性ヒアル
ロン酸誘導体の製造法。 (13) (1)〜(9)のいずれか1項に記載の光架
橋性ヒアルロン酸誘導体に紫外線を照射することを特徴
とする(10)または(11)記載の架橋ヒアルロン酸
誘導体の製造法。 (14) (12)の製造法によって(1)〜(8)の
いずれか1項に記載の光架橋性ヒアルロン酸誘導体を製
造し、該誘導体を水または水混和性有機溶媒の溶液と
し、水または水混和性有機溶媒を除去して光架橋性ヒア
ルロン酸誘導体を所望の形状に成形し、次いでこの成形
したものに紫外線を照射することを特徴とする(10)
または(11)記載の架橋ヒアルロン酸誘導体の製造
法。
【0008】本発明はヒアルロン酸に対し、ヒアルロン
酸の構成2糖単位当たりに光二量化性架橋基を平均0.
0005〜0.05個導入してなる光架橋性ヒアルロン
酸誘導体を提供する。ここで、ヒアルロン酸の構成2糖
単位当たりの光二量化性架橋基の平均導入数0.000
5〜0.05個である光架橋性ヒアルロン酸誘導体のD
Sは、0.0005〜0.05である。
【0009】本発明は、分子量10〜500万の高分子
ヒアルロン酸を低分子化を起こさないで光二量化性架橋
基の導入が可能な反応条件を見出したと共にDSが0.
0005〜0.05、すなわちヒアルロン酸1分子中平
均4000単糖につき1〜100個の光二量化性架橋基
の導入したヒアルロン酸誘導体でも数分間の紫外線照射
により架橋、不溶化することを見いだした。
【0010】本発明は、DSを上記のように極めて低い
値に設定しても従来に比べて短時間の光照射で水不溶性
の架橋ヒアルロン酸誘導体を得ることができる。本発明
に使用される光二量化性架橋基としては、光によりシク
ロブタン環を形成可能なビニレン基を有したものであれ
ば、その構造は特に制限はない。本発明に使用される好
ましい光二量化性架橋基としては、スペーサー及びベン
ゼン環に置換基もしくは官能基を有することもあるシン
ナモイル基により構成されたものが挙げられる。
【0011】該スペーサーとしては特に制限はないが、
炭素骨格を有し、2個以上の官能基を有する構造特徴を
もつ有機基が挙げられる。具体的には、アミノ酸または
その誘導体、ペプチド、アミノアルコール類、ジアミン
類、オリゴ糖、ジオール類、ヒドロキシ酸等、好ましく
は、アミノ酸またはその誘導体、ペプチド、アミノアル
コール類、ジアミン類が挙げられる。
【0012】該光二量化性架橋基はヒアルロン酸の水酸
基またはカルボキシル基とのエステル結合によって導入
されるか、またはヒアルロン酸のカルボキシル基とのア
ミド結合によって導入されるが、特にアミド結合が好ま
しい。スペーサーがアミノアルコール類、アミノ酸もし
くはその誘導体またはペプチドでヒアルロン酸のカルボ
キシル基とアミド結合を行う光二量化性架橋基の例とし
ては、下記一般式(1)または(2)で表される基を挙
げることができる。
【0013】 −NH(CR12nOCOCH=CH−Ph (1) 式(1)中、R1 およびR2 はそれぞれ独立に水素原子
または低級アルキル基(好ましくは、炭素数1〜4)を
表す。Phはフェニル基を示すが、炭素数1〜4程度の
低級アルキル基もしくはアルコキシ基、アミノ基または
水酸基等の置換基を有していてもよい。nは2〜18、
好ましくは、2〜12の整数を表す。
【0014】式(1)において、R1 およびR2 が水素
原子で、nが6の場合の光二量化性架橋基は以下のよう
にヒアルロン酸のカルボキシル基と結合して、光架橋性
ヒアルロン酸誘導体を形成する。
【0015】
【化1】
【0016】 −A−NH−Ph−CH=CHCOOR3 (2) 式(2)中、R3 はアルキル基、好ましくは、炭素数1
〜8のアルキル基を表わす。Aは−(NHCR45
O)m −または−NH(CR45hCO−を表す。該
4 およびR5 はそれぞれ独立に水素原子または低級ア
ルキル基(好ましくは、炭素数1〜4)を表す。−Ph
−はパラフェニレン基を示すが、炭素数1〜4程度の低
級アルキル基もしくはアルコキシ基、または水酸基等の
置換基を有していてもよい。mは1〜6、好ましくは、
1〜3の整数を、hは1〜18、好ましくは1〜12の
整数を表す。
【0017】本発明の光架橋性ヒアルロン酸誘導体は、
ヒアルロン酸を水単独または水混和性有機溶媒を含んだ
水溶液に溶解し、水溶性カルボジイミドと縮合補助剤の
存在下、光二量化性架橋基を導入することにより製造す
ることができる。光二量化性架橋基の導入は、具体的に
はヒアルロン酸を水単独または水混和性有機溶媒を含ん
だ水溶液に溶解し、そのものにゆっくりと攪拌しながら
0℃から室温(通常、0℃〜35℃)にて、水溶性カル
ボジイミド、縮合補助剤、ならびに光二量化性架橋化合
物を順次加えることにより行うことができる。
【0018】ここで、水混和性有機溶媒を含んだ水溶液
の水混和性有機溶媒の割合(有機溶媒混和率=ΔO)
は、次式で表せる。 ΔO(%)=100×水混和性有機溶媒容量/水混和性
有機溶媒を含んだ水溶液の容量 本発明においては、ΔOは、約0〜50%、好ましく
は、30〜50%である。
【0019】反応後の精製はエタノール沈澱法、透析と
いった常法にて行われ、乾燥後プロトンNMRの積分強
度または280nmの吸光度を測定する事によりDSを
求める事が出来る。
【0020】これら架橋ヒアルロン酸誘導体の調製にあ
たり、使用する試薬、水、容器に注意を払うことで無菌
でしかも実質的にエンドトキシンフリーの化合物を得る
ことが出来る。
【0021】光二量化性架橋基の具体的導入に使用され
る光二量化性架橋化合物としては、例えば、次式(1−
1)または(2−1)が挙げられる。 H2 N(CR12nOCOCH=CH−Ph (1−1) 式(1−1)中、R1 、R2 、Ph、nは前記と同義で
ある。 H−A−NH−Ph−CH=CHCOOR3 (2−1) 式(2−1)中、A、−Ph−、R3 は前記と同義であ
る。また、化合物(1−1)および(2−1)は塩の形
態、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩またはフッ化水素酸
塩が好ましく、特に塩酸塩が好ましい。
【0022】化合物(1−1)の塩酸塩(1−2)は、
具体的には以下の反応により合成することができる。 R6 HN(CR12nOH(3) + XCOCH=
CH−Ph(4)→R6 HN(CR12nOCOCH
=CH−Ph(5) (5)+HCl→HCl・H2 N(CR12nOCO
CH=CH−Ph(1−2) ここで、R6 は酸で切断可能なアミノ保護基、例えば、
t−ブトキシカルボニル基等、Xは塩素原子等のハロゲ
ン原子である。
【0023】ここで、化合物(1−2)は、具体的には
以下のように合成される。化合物(3)にクロロホルム
等の有機溶媒を加え、氷冷下、トリエチルアミン等の有
機塩基を加え、化合物(4)、4−ジメチルアミノピリ
ジン等の塩基触媒を順次加える。室温で攪拌した後、こ
の反応液に酢酸エチル等の有機溶媒を加え、弱酸性水溶
液等で数回、水、弱アルカリ水溶液で数回、水、飽和食
塩水等で分液洗浄した後、無水硫酸ナトリウム等で乾燥
する。無水硫酸ナトリウム等を濾取し、濾液を減圧濃縮
して化合物(5)を得る。
【0024】化合物(5)に1〜5M塩化水素/ジオキ
サン等の有機溶媒溶液等を氷冷下加え攪拌する。エーテ
ル等の有機溶媒を加え、析出した結晶を濾取し、更に有
機溶媒で洗浄し、減圧乾燥し、化合物(1−2)を得
る。
【0025】化合物(2−1)の塩酸塩(2−2)は、
具体的には以下の反応により合成することができる。 R7 −A−OH(6) + H2 N−Ph−CH=CH
COOR3(7)→R7 −A−NH−Ph−CH=CH
COOR3 (8) (8)+HCl→HCl・H−A−NH−Ph−CH=
CHCOOR3(2−2) ここで、R7 は酸で切断可能なアミノ保護基、例えば、
t−ブトキシカルボニル基等である。
【0026】化合物(2−2)の具体的合成法は、以下
の通りである。化合物(6)をクロロホルム等の有機溶
媒に溶解し、氷冷下トリエチルアミン等の有機塩基、塩
化ジメチルホスフィノチオイルあるいは塩化ピバロイル
等の化合物(6)のカルボキシル基を酸無水物化するた
めの試薬を順次加え、室温で攪拌する。この溶液に化合
物(7)(好ましくは塩酸塩)、トリエチルアミン等の
塩基を氷冷下加え、室温で数十分〜数時間攪拌する。反
応終了後、有機溶媒を減圧留去し、酢酸エチル等の有機
溶媒を加え、弱酸性水溶液等で数回、水、弱アルカリ水
溶液で数回、水、飽和食塩水等で分液洗浄した後、無水
硫酸ナトリウム等で乾燥する。無水硫酸ナトリウム等を
濾取し、濾液を減圧濃縮して化合物(8)を得る。化合
物(8)に1〜5M塩化水素/ジオキサン等の有機溶媒
溶液等を氷冷下加え攪拌する。エーテル等の有機溶媒を
加え、析出した結晶を濾取し、更に有機溶媒で洗浄し、
減圧乾燥し、化合物(2−2)を得る。
【0027】本発明に使用されるヒアルロン酸として
は、特に制限はないが通常、数平均分子量10万〜50
0万のものが使用され、目的に応じて種々の分子量のも
のが選定される。以下の合成法においては、ナトリウム
塩、カリウム塩、カルシウム塩等のヒアルロン酸の水溶
性の塩が好適に使用されるが、用いる反応溶媒に溶解
し、反応を阻害しない限り、他の塩であっても遊離型で
あってもよい。
【0028】水混和性有機溶媒としては、ジオキサン、
ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセト
アミド、アルコール(メタノール、エタノール等)また
はピリジン等が例示される。縮合補助剤としては、N−
ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)、N−ヒドロキ
シベンゾトリアゾール(HOBt)等が挙げられる。こ
の縮合補助剤の機能は、少なくともヒアルロン酸のカル
ボキシル基を活性化するものである。
【0029】水溶性カルボジイミド(WSC)として
は、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)
−カルボジイミド塩酸塩(EDC)、1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドメチオ
シド、1−シクロヘキシル−3−(2−モルフォリノエ
チル)カルボジイミド塩酸塩等が挙げられる。本発明の
光架橋性ヒアルロン酸誘導体は、種々の形態として調製
することができる。具体的には、溶液、フィルム、ゲ
ル、微粒子等の形態が例示される。本発明の光架橋性ヒ
アルロン酸誘導体をこれら種々の形態に加工するために
任意の公知技術が適用できる。これらの加工は光架橋性
ヒアルロン酸誘導体溶液または固形状の該誘導体に含ま
れる水あるいは水混和性有機溶媒量、温度、加圧力等を
選定することにより行われ得る。
【0030】具体的には、溶液の場合、光架橋性ヒアル
ロン酸誘導体を生成した反応系のまま利用すること、光
架橋性ヒアルロン酸誘導体を反応系から一度分離、精製
し、水等に溶解すること等により調製することができ
る。フィルムの場合は、光架橋性ヒアルロン酸誘導体溶
液(例えば、水溶液)を例えば、キャスト法により溶液
から溶媒を除去することによって調製することができ
る。ゲルの場合は、該フィルムのものを水に浸漬する等
の方法によって調製することができ、微粒子の場合は、
フィルムまたはゲルのものを物理的に粉砕することによ
って調製することができる。
【0031】本発明の架橋ヒアルロン酸誘導体は、光架
橋性ヒアルロン酸誘導体の光二量化性架橋基同志が架橋
シクロブタン環を形成してなるものであり、光架橋性ヒ
アルロン酸誘導体に紫外線を照射することにより得られ
る。ここで、紫外線照射手段としては、高圧水銀灯また
はメタルハライドランプを光源とする方法が挙げられ、
通常、上記の光架橋性ヒアルロン酸誘導体のフィルム、
ゲル、微粒子等に数分間の照射を行う。これは、従来の
高DSの光架橋性ヒアルロン酸誘導体を光二量化するた
めには通常、30分の照射が必要であったことからする
と格段に照射時間が短縮されたことになるが、この効果
は特に光二量化性架橋基にスペーサーが導入されたもの
を使用することにより高められるものと考えられる。
【0032】なお、紫外線の種類は特に制限されない
が、通常、200〜600nm、好ましくは、200〜
450nmの波長の光源を使用し、紫外線フィルター
(例、パイレックスガラス(商品名)、フィルター等)
等を通過させることによって架橋には不要な波長をカッ
トしたものが使用される。本発明において、種々形状の
光架橋性ヒアルロン酸誘導体に紫外線を照射することに
より、その対応した形状でかつ水不溶性の架橋ヒアルロ
ン酸誘導体を得ることができる。また、ある形状の例え
ば、フィルム状の水不溶性の架橋ヒアルロン酸誘導体を
他の形状、例えば、微粒子、ゲルに成形することもでき
る。
【0033】微粒子の架橋ヒアルロン酸誘導体は、フィ
ルムあるいは塊状の光架橋性ヒアルロン酸誘導体を粉砕
することにより調製できる。また、ゲル状の架橋ヒアル
ロン酸誘導体は、DS、紫外線照射時間を変え、水を包
含させることにより調製できる。例えば、本発明の架橋
ヒアルロン酸誘導体のフィルムは、水中での面積膨張率
〔面積膨張率(%)=100×フィルム湿潤面積/フィ
ルム乾燥面積〕が(2.0〜12.0)×100(%)
であり吸水率〔吸水率(%)=100×(フィルム湿潤
重量−フィルム乾燥重量)/フィルム乾燥重量〕が(5
0〜500)×100(%)であり、湿潤時の引っ張り
強度(定義は後述)が25〜500g/mm2である。
また、架橋率の指標となるゲル化率(定義は後述)は、
通常、70〜100%、好ましくは、90〜100%で
ある。なお、上記において、フィルム湿潤面積、フィル
ム乾燥面積、フィルム湿潤重量およびフィルム乾燥重量
の定義はそれぞれ以下のとおりである。
【0034】フィルム湿潤面積=架橋フィルム(通常、
10×10mm2 )を1時間水に浸したときの面積 フィルム乾燥面積=水に浸す前の乾燥時の架橋フィルム
の面積(通常、10×10mm2 ) フィルム湿潤重量=架橋フィルムを1時間水に浸した
後、表面水分をペーパータオルで拭き取った後の重量 フィルム乾燥重量=水に浸す前の乾燥時の架橋フィルム
の重量 これら架橋体の物性は、DS、UV照射時間などを選定
することにより調整できる。
【0035】このように本発明のフィルムは高いDSの
フィルムに比べ非常に高い膨潤率、吸水率を有する。ま
た高いDSの架橋ヒアルロン酸フィルムにしばしばみら
れる細胞接着性も示さない点で癒着防止剤等の用途に適
している。さらにフィルム内にヘパリン等の高分子物
質、種々の低分子化合物の薬剤を埋伏した場合には、こ
の埋伏したフィルムはこれら埋伏したものを架橋ヒアル
ロン酸誘導体から徐放させる性質(徐放性)を示しDD
Sの素材ともなり得る。
【0036】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を説明するが、
本発明は、これに限定されるものではない。尚、−NH
−Ph−CH=CHCOOCH3 を−MAC、−COC
H=CH−Phを−Cinと、t−ブトキシカルボニル
をBocと記す。
【0037】実施例1 1−1:t−ブトキシカルボニルグリシルアミノ桂皮酸
メチルエステル〔化合物(1−a):Boc−NHCH
2 CO−MAC〕の合成 t−ブトキシカルボニルグリシン5.25g(30mm
ol)をクロロホルム30mlに溶解し、氷冷下トリエ
チルアミン4.17ml(30mmol)、塩化ジメチ
ルホスフィノチオイル3.87g(30mmol)を順
次加え、室温で10分間攪拌した。この溶液にp−アミ
ノ桂皮酸メチルエステル塩酸塩2.14g(10mmo
l)、トリエチルアミン1.39ml(10mmol)
のクロロホルム溶液10mlを氷冷下加え、再びトリエ
チルアミン1.39ml(10mmol)を加え、室温
で一昼夜攪拌した。反応終了後クロロホルムを減圧留去
し、酢酸エチルを加えた後、5%クエン酸水溶液2回、
水、5%炭酸水素ナトリウム2回、水、飽和食塩水の順
で分液洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナ
トリウムを濾取した後、濾液を減圧乾燥し化合物(1−
a)を収量2.45g(収率73%)で得た。
【0038】1−2:グリシルアミノ桂皮酸メチルエス
テル塩酸塩〔化合物(1−b):HCl・H2 NCH2
CO−MAC〕の合成 化合物(1−a)2.34g(7.0mmol)に氷冷
下、4N塩化水素/ジオキサン14ml加え、30分室
温で攪拌した。反応終了後、無水エーテル100mlを
加え、析出した沈澱物をガラスフィルターで濾取し、エ
ーテルで2、3度洗浄した。得られた固体を減圧乾燥
し、白色固体として化合物(1−b)を1.86g(収
率98%)得た。
【0039】実施例2 2−1:t−ブトキシカルボニルグリシルグリシルアミ
ノ桂皮酸メチルエステル〔化合物(2−a):Boc−
(NHCH2 CO)2 −MAC〕の合成 t−ブトキシカルボニルグリシン526mg(3mmo
l)をクロロホルム3mlに溶解し、トリエチルアミン
416μl(3mmol)、塩化ジメチルホスフィノチ
オイル386mg(3mmol)のクロロホルム溶液1
mlを氷冷下、順次加えた。室温で15分攪拌した後、
トリエチルアミン416μl(3mmol)と予め調製
した化合物(1−b)812mg(3mmol)、トリ
エチルアミン416μl(3mmol)のクロロホルム
溶液10mlを氷冷下加え、室温で20分攪拌した。反
応液を減圧濃縮し、酢酸エチルを加え、5%クエン酸水
溶液で2回、水、5%炭酸水素ナトリウム水溶液で2
回、水、飽和食塩水で分液洗浄した後、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムを濾取し、濾液を
減圧濃縮し、析出した白色結晶をエーテルで洗浄した。
得られた化合物(2−a)を減圧乾燥し986mg(収
率84%)を得た。1 H−NMR(CDCl3) δ(ppm)=1.45 9H s (Boc−) 3.80 3H s (−COOCH3) 3.85 2H s (BocGly α−H) 4.15 2H s (−GlyGly− α−H) 5.15 1H br(BocNH−) 6.40 1H d (−CH:CHCO−) 7.55 4H dd(Aromatic H) 7.65 1H d (−CH:CHCO−) 8.55 1H br(GlyNHAr−)
【0040】2−2:グリシルグリシルアミノ桂皮酸メ
チルエステル塩酸塩〔化合物(2−b):HCl・H−
(NHCH2 CO)2 −MAC〕の合成 化合物(2−a)543mg(1.4mmol)に4M
塩化水素/ジオキサン溶液4mlを氷冷下加え、40分
攪拌した。エーテルを加え、析出した結晶を濾取しエー
テルで洗浄した。減圧乾燥し、白色結晶として化合物
(2−b)を199mg(収率61%)得た。
【0041】実施例3 3−1:t−ブトキシカルボニルトリグリシルアミノ桂
皮酸メチルエステル〔化合物(3−a):Boc−(N
HCH2 CO)3 −MAC〕の合成 t−ブトキシカルボニルグリシン88mg(0.5mm
ol)をジオキサン1mlに溶解し、トリエチルアミン
69.5μl(0.5mmol)、塩化ジメチルホスフ
ィノチオイル64mg(0.5mmol)のジオキサン
溶液1mlを氷冷下、順次加えた。室温で25分攪拌し
た後、トリエチルアミン69.5μl(0.5mmo
l)と予め調製した化合物(2−b)163mg(0.
5mmol)、トリエチルアミン69.5μl(0.5
mmol)のジオキサン溶液1mlを氷冷下加え、室温
で1時間攪拌した。この反応液にアンモニア水1ml加
え20分攪拌した。この溶液を減圧濃縮し、酢酸エチル
を加え、5%クエン酸水溶液で2回、水、5%炭酸水素
ナトリウム水溶液で2回、水、飽和食塩水で分液洗浄し
た後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリ
ウムを濾取し、濾液を減圧濃縮し、析出した白色結晶を
エーテルで洗浄した。得られた化合物(3−a)を減圧
乾燥し153mg(収率89%)を得た。
【0042】3−2:トリグリシルアミノ桂皮酸メチル
エステル塩酸塩〔化合物(3−b):HCl・H−(N
HCH2 CO)3 −MAC〕の合成 化合物(3−a)137mg(0.4mmol)に4M
塩化水素/ジオキサン溶液3mlを氷冷下加え、2時間
攪拌した。エーテルを加え、析出した結晶を濾取しエー
テルで洗浄した。減圧乾燥し、白色結晶として化合物
(3−b)を110mg(収率98%)得た。
【0043】実施例4 4−1:Boc−NH(CH2 3 CO−MAC〔化合
物(4−a)〕の合成 実施例1−1において、BocグリシンをBocNH
(CH2 3 COOHに代えた他は実施例1−1に準じ
て標記化合物を合成した。収率44%。 4−2:4−(4−アミノブタンアミド)桂皮酸メチル
エステル塩酸塩〔化合物(4−b):HCl・H2
(CH2 3 CO−MAC〕の合成 実施例1−2において、化合物(1−a)を化合物(4
−a)に代えた他は実施例1−2に準じて標記化合物を
合成した。収率92%。
【0044】実施例5 5−1:Boc−NH(CH2 5 CO−MAC〔化合
物(5−a)〕の合成 実施例4−1に準じて標記化合物を合成した。収率40
%。 5−2:4−(6−アミノヘキサンアミド)桂皮酸メチ
ルエステル塩酸塩〔化合物(5−b):HCl・H2
(CH2 5 CO−MAC〕の合成 実施例4−2に準じて標記化合物を合成した。収率97
%。
【0045】実施例6 6−1:Boc−NH(CH2 11CO−MAC〔化合
物(6−a)〕の合成 実施例4−1に準じて標記化合物を合成した。収率72
%。 6−2:4−(12−アミノドデカンアミド)桂皮酸メ
チルエステル塩酸塩〔化合物(6−b):HCl・H2
N(CH2 11CO−MAC〕の合成 実施例4−2に準じて標記化合物を合成した。収率94
%。
【0046】実施例7 7−1:Boc−NH(CH2 2 O−Cin〔化合物
(7−a)〕の合成 t−ブトキシカルボニル−2−アミノエタノール464
μl(3mmol)にクロロホルム3mlを加え、氷冷
下、トリエチルアミン417μl(3mmol)、桂皮
酸クロリド431μl(3mmol)、4−ジメチルア
ミノピリジン183mg(1.5mmol)を順次加え
た。室温で20分攪拌した後、この反応液に酢酸エチル
を加え、5%クエン酸水溶液で2回、水、5%炭酸水素
ナトリウム水溶液で2回、水、飽和食塩水で分液洗浄し
た後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリ
ウムを濾取し、濾液を減圧濃縮し、析出した白色固体を
ヘキサンで洗浄した。減圧乾燥し、化合物(7−a)5
27mg(収率60%)を得た。1 H−NMR(CDCl3) δ(ppm)=1.45 9H s (Boc−) 3.55 2H m (−NHCH2 CH2O−) 4.25 2H m (−NHCH 2CH2 O−) 4.85 1H br(CONH−) 6.45 1H d (−CH:CHCO−) 7.45 4H dd(Aromatic H) 7.75 1H d (−CH:CHCO−)
【0047】7−2:桂皮酸2−アミノエチルエステル
塩酸塩〔化合物(7−b):HCl・H2 N(CH2
2 O−Cin〕の合成 化合物(7−a)291mg(1mmol)に4M塩化
水素/ジオキサン溶液2mlを氷冷下加え35分攪拌し
た。エーテルを加え、析出した結晶を濾取しエーテルで
洗浄した。減圧乾燥し、白色結晶として化合物(7−
b)を173mg(収率76%)得た。
【0048】実施例8 8−1:Boc−NH(CH2 3 O−Cin〔化合物
(8−a)〕の合成 実施例7−1においてBocNH(CH2 2 OHに代
えてBocNH(CH2 3 OHを用いる他は実施例7
−1に準じて化合物(8−a)を合成した。収率65
%。
【0049】8−2:桂皮酸3−アミノプロピルエステ
ル塩酸塩〔化合物(8−b):HCl・H2 N(C
2 3 O−Cin〕の合成 実施例7−2において化合物(7−a)に代えて化合物
(8−a)を用いる他は実施例7−2に準じて化合物
(8−b)を合成した。収率76%。 実施例9 9−1:Boc−NH(CH2 4 O−Cin〔化合物
(9−a)〕の合成 実施例8−1に準じて化合物(9−a)を合成した。収
率93%。
【0050】9−2:桂皮酸4−アミノブチルエステル
塩酸塩〔化合物(9−b):HCl・H2 N(CH2
4 O−Cin〕の合成 実施例8−2に準じて化合物(9−b)を合成した。収
率88%。 実施例10 10−1:Boc−NH(CH2 5 O−Cin〔化合
物(10−a)〕の合成 実施例8−1に準じて化合物(10−a)を合成した。
収率約100%。
【0051】10−2:桂皮酸5−アミノペンチルエス
テル塩酸塩〔化合物(10−b):HCl・H2 N(C
2 5 O−Cin〕の合成 実施例8−2に準じて化合物(10−b)を合成した。
収率88%。 実施例11 11−1:Boc−NH(CH2 6 O−Cin〔化合
物(11−a)〕の合成 実施例8−1に準じて化合物(11−a)を合成した。
収率99%。
【0052】11−2:桂皮酸6−アミノヘキシルエス
テル塩酸塩〔化合物(11−b):HCl・H2 N(C
2 6 O−Cin〕の合成 実施例8−2に準じて化合物(11−b)を合成した。
収率86%。 実施例12 12−1:Boc−NH(CH2 8 O−Cin〔化合
物(12−a)〕の合成 実施例8−1に準じて化合物(12−a)を合成した。
収率87%。
【0053】12−2:桂皮酸8−アミノオクチルエス
テル塩酸塩〔化合物(12−b):HCl・H2 N(C
2 8 O−Cin〕の合成 実施例8−2に準じて化合物(12−b)を合成した。
収率88%。 実施例13 13−1:Boc−NH(CH2 12O−Cin〔化合
物(13−a)〕の合成 実施例8−1に準じて化合物(13−a)を合成した。
収率約100% 13−2:桂皮酸12−アミノドデシルエステル塩酸塩
〔化合物(13−b):HCl・H2 N(CH2 12
−Cin〕の合成 実施例8−2に準じて化合物(13−b)を合成した。
収率82%。
【0054】実施例14 14−1:Boc−Ser(Cin)−OCH3 〔化合
物(14−a)〕の合成 t−ブトキシカルボニルセリンメチルエステル(Boc
−Ser−OCH3 )1.93g(8.8mmol)を
クロロホルム9mlに溶解させ氷冷下、桂皮酸無水物
2.94g(10.6mmol)のクロロホルム10m
l溶液、トリエチルアミン1.46ml(10.6mm
ol)、4−ジメチルアミノピリジン645mg(4.
4mmol)のクロロホルム2ml溶液を順次加えた。
室温で35分攪拌後、減圧濃縮により液量を減少させた
後、酢酸エチルを加えた。この溶液を5%クエン酸溶液
で2回、水で1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液で2
回、水で1回、飽和食塩水で2回洗浄した後、無水硫酸
ナトリウムにより1時間脱水した。硫酸ナトリウムを濾
過した後濾液を減圧濃縮した。エーテルを加え結晶化し
た後、酢酸エチル−石油エーテルにより再結晶し、白色
結晶として化合物(14−a)を2.10g(収率68
%)で得た。1 H−NMR δ(ppm)=1.45 9H s (Boc−) 3.80 3H s (−COOCH3) 4.51 2H dd(β−CH2) 4.65 1H br(α−CH) 5.38 1H br(CONH) 6.40 1H d (PhCH:CH−) 7.45 5H m (Ph−) 7.70 1H s (PhCH:CH−)
【0055】14−2:O−シンナモイルセリンメチル
エステル塩酸塩〔化合物(14−b):HCl・H−S
er(Cin)−OCH3 〕の合成 化合物(14−a)1.48g(4.2mmol)に氷
冷下でトリフルオロ酢酸を結晶が浸るまで加え30分放
置する。さらに4M塩化水素/ジオキサン溶液を1.1
mlを加え、ついでヘキサンを加え結晶化した後、結晶
を濾取しガラスフィルター上でエーテル−ヘキサンで洗
浄し白色結晶として化合物(14−b)を収率91%で
得た。
【0056】実施例15〜32 光架橋性ヒアルロン酸誘導体フィルム及び架橋ヒアルロ
ン酸誘導体フィルムの調製 本発明の光架橋性ヒアルロン酸誘導体及び架橋ヒアルロ
ン酸誘導体の各フィルムを以下の実施例により調製し
た。尚、光架橋性ヒアルロン酸誘導体フィルムを光架橋
性フィルムと架橋ヒアルロン酸誘導体フィルムを架橋フ
ィルムともいう。
【0057】実施例15 化合物(1−b)を使用した光架橋性フィルム(化
合物15)の作成 平均分子量100万のヒアルロン酸ナトリウム200m
g(0.5mmol/モノマー)を水50mlに溶解さ
せた後、1,4−ジオキサンを10ml加えた。氷冷
下、0.5M N−ヒドロキシスクシンイミド/ジオキ
サン溶液200μl、0.25M 1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
(EDC)水溶液200μlを順次加え、2分間攪拌し
た後、化合物(1−b)12mg(0.05mmol)
水溶液1mlを加えた。室温で3時間40分攪拌した
後、飽和酢酸ナトリウム/エタノール溶液350mlを
加え、目的物を沈澱させ、遠心分離した(2500R.P.M.×
5min)。水−エタノール混合液洗浄を3回した後、得ら
れた沈澱を水40mlに溶解させた後、90mm×62
mmの角型シャーレにキャストした。45℃のオーブン
で乾燥、フィルム化し、収量182mg、吸光度による
DS0.017の化合物15の光架橋性フィルムを得
た。
【0058】 化合物15の光架橋性フィルムの紫外
線による架橋フィルムの作成 で作成した光架橋性フィルムを厚さ2.4mmのパイ
レックスガラス(商品名)板に挟み込みコンベアに固定
し、片面2分ずつ合計4分間紫外線照射装置(ウシオ電
機(株),Type UVC−2531;光源:メタル
ハライドランプ(長さ1m) 3kW,照射距離:12
5mm,コンベア速度:1m/分)にて紫外線を照射
し、架橋フィルムを得た。ゲル化率99% 実施例16 実施例15において、光二量化性架橋化合物を化合物
(2−b)に変更した以外は、実施例15に準じて光架
橋性フィルムおよび架橋フィルムを得た。
【0059】実施例17 化合物(3−b)を使用した光架橋性フィルム(化
合物17)の作成 平均分子量100万のヒアルロン酸ナトリウム320m
g(0.8mmol/モノマー)を水50mlに溶解さ
せた後、1,4−ジオキサンを25ml加えた。氷冷
下、0.5M N−ヒドロキシスクシンイミド/ジオキ
サン溶液320μl、0.25M EDC水溶液320
μlを順次加え、10分間攪拌した後、化合物(3−
b)30mg(0.08mmol)水溶液1mlを加え
た。室温で2時間攪拌した後、飽和酢酸ナトリウム/エ
タノール溶液250mlを加え、目的物を沈澱させ、遠
心分離した(2500R.P.M.×5min)。水−エタノール洗浄
を3回した後、得られた沈澱を水300mlに溶解さ
せ、減圧濃縮し液量を約50mlにし、90mm×62
mmの角型シャーレにキャストした。45℃のオーブン
で乾燥、フィルム化し、収量258mg、UVによるD
S0.009の光架橋性フィルムを得た。
【0060】 化合物17の光架橋性フィルムの紫外
線による架橋フィルムの作成 で作成した光架橋性フィルムを厚さ2.4mmのパイ
レックスガラス板に挟み込み、実施例15と同様に紫
外線を照射し、架橋フィルムを作成した。ゲル化率 1
13% 実施例18 実施例17に準じて化合物(3−b)を使用した光架橋
性フィルムおよび架橋フィルムを得た。
【0061】実施例19 化合物(4−b)を使用した光架橋性フィルム(化
合物19)の作成 平均分子量100万のヒアルロン酸ナトリウム320m
g(0.8mmol/モノマー)および化合物(4−
b)24mg(0.08mmol)水溶液1mlを用い
実施例17と同様の操作でフィルム化し、収量272
mg、NMRによるDS0.025の光架橋性フィルム
を得た。
【0062】 化合物19の光架橋性フィルムの紫外
線による架橋フィルムの作成 で作成した光架橋性フィルムを厚さ2.4mmのパイ
レックスガラス板に挟み込み、実施例15と同様に紫
外線を照射し、架橋フィルムを得た。ゲル化率108%
【0063】実施例20 実施例19に準じて化合物(4−b)を使用した光架橋
性フィルムおよび架橋フィルムを得た。 実施例21 実施例20において、光二量化性架橋化合物を化合物
(5−b)に変更した以外は実施例20に準じて光架橋
性フィルムおよび架橋フィルムを得た。
【0064】実施例22 化合物(6−b)を使用した光架橋性フィルム(化
合物22)の作成 平均分子量100万のヒアルロン酸ナトリウム320m
g(0.8mmol/モノマー)を水80mlに溶解さ
せた後、1,4−ジオキサンを40ml加えた。氷冷
下、0.5M N−ヒドロキシスクシンイミド/ジオキ
サン溶液160μl、0.25M EDC水溶液160
μlを順次加え、2分間攪拌した後、化合物(6−b)
17mg(0.04mmol)水溶液1mlを加えた。
室温で5時間攪拌した後、飽和酢酸ナトリウム/エタノ
ール溶液250mlを加え、目的物を沈澱させ、遠心分
離した(2500R.P.M.×5min)。水−エタノール混合液洗
浄を3回した後、得られた沈澱を水75mlに溶解させ
た後、90mm×62mmの角型シャーレにキャストし
た。45℃のオーブンで乾燥、フィルム化し、収量37
0mg、吸光度によるDS0.006の光架橋性フィル
ムを得た。
【0065】 化合物22の光架橋性フィルムの紫外
線による架橋フィルムの作成 で作成したフィルムを厚さ2.4mmのパイレックス
ガラス板に挟み込み、実施例15と同様に紫外線を照
射し、架橋フィルムを得た。ゲル化率 87% 実施例23 実施例22に準じて化合物(6−b)を使用した光架橋
性フィルムおよび架橋フィルムを得た。
【0066】実施例24 化合物(7−b)を使用した光架橋性フィルム(化
合物24)の作成 平均分子量100万のヒアルロン酸ナトリウム200m
g(0.5mmol/モノマー)を水50mlに溶解さ
せた後、1,4−ジオキサンを10ml加えた。氷冷
下、0.5M N−ヒドロキシスクシンイミド/ジオキ
サン溶液200μl、0.25M EDC水溶液200
μlを順次加え、5分間攪拌した後、化合物(7−b)
11mg(0.05mmol)水溶液1mlを加えた。
室温で7時間攪拌した後、飽和酢酸ナトリウム/エタノ
ール溶液350mlを加え、目的物を沈澱させ、遠心分
離した(2500R.P.M.×5min)。水−エタノール混合液洗
浄を3回した後、得られた沈澱を水80mlに溶解させ
た後、90mm×62mmの角型シャーレにキャストし
た。 45℃のオーブンで乾燥、フィルム化し、収量1
92mg、吸光度によるDS0.0098の光架橋性フ
ィルムを得た。
【0067】 化合物24の光架橋性フィルムの紫外
線による架橋フィルムの作成 で作成したフィルムを厚さ2.4mmのパイレックス
ガラス板に挟み込み、実施例15と同様に紫外線を照
射した。ゲル化率 91% 実施例25〜27 実施例24において、光二量化性架橋化合物を化合物
(8−b)、(9−b)、(10−b)に変更した以外
は、実施例15に準じて光架橋性フィルムおよび架橋フ
ィルムを得た。
【0068】実施例28 化合物(11−b)を使用した光架橋性フィルム
(化合物28)の作成 平均分子量100万のヒアルロン酸ナトリウム200m
g(0.5mmol/モノマー)を水50mlに溶解さ
せた後、1,4−ジオキサンを10ml加えた。氷冷
下、0.5M N−ヒドロキシスクシンイミド/ジオキ
サン溶液200μl、0.25M EDC水溶液200
μlを順次加え、5分間攪拌した後、化合物(11−
b)14mg(0.05mmol)水溶液1mlを加え
た。室温で7時間攪拌した後、飽和酢酸ナトリウム/エ
タノール溶液350mlを加え、目的物を沈澱させ、遠
心分離した(2500R.P.M.×5min)。水−エタノール混合
液洗浄を3回した後、得られた沈澱を水80mlに溶解
させた後、90mm×62mmの角型シャーレにキャス
トした。45℃のオーブンで乾燥、フィルム化し、収量
196mg、吸光度によるDS0.0057の光架橋性
フィルムを得た。
【0069】 化合物28の光架橋性フィルムの紫外
線による架橋フィルムの作成 で作成したフィルムを厚さ2.4mmのパイレックス
ガラス板に挟み込み、実施例15と同様に紫外線を照
射した。ゲル化率 92% 上記のヒアルロン酸ナトリウムの代わりに分子量10
万、30万、50万および80万のヒアルロン酸ナトリ
ウムを用いておよびの操作を行い、架橋フィルムを
得た。
【0070】実施例29 実施例28において、光二量化性架橋化合物を化合物
(12−b)に代えた以外は実施例28に準じて光架橋
性フィルムおよび架橋フィルムを得た。 実施例30 化合物(13−b)を使用した光架橋性フィルム
(化合物30)の作成 平均分子量100万のヒアルロン酸ナトリウム200m
g(0.5mmol/モノマー)および化合物(13−
b)18mg(0.05mmol)水溶液1mlを用い
実施例24と同様の操作でフィルム化し、収量194
mg、吸光度によるDS0.0058の光架橋性フィル
ムを得た。
【0071】 化合物30の光架橋性フィルムの紫外
線による架橋フィルムの作成 で作成したフィルムを厚さ2.4mmのパイレックス
ガラス板に挟み込み、実施例15と同様に紫外線を照
射し、架橋フィルムを得た。ゲル化率 96% 実施例31 実施例30において、光二量化性架橋化合物を化合物
(14−b)に代えた以外は実施例30に準じて光架橋
性フィルムおよび架橋フィルムを得た。
【0072】実施例32 桂皮酸無水物を使用した光架橋性フィルム(化合物
32)の作成 平均分子量100万のヒアルロン酸ナトリウム400m
g(1.0mmol/モノマー)を250mlの水に溶
解した後、1,4−ジオキサン125mlを加えた。こ
の溶液に桂皮酸無水物139mg(0.5mmol)と
トリエチルアミン70μl(0.5mmol)と4−ジ
メチルアミノピリジン61mg(0.5mmol)の1
5mlジオキサン溶液を氷冷下にて40分間で滴下した
後、室温で1時間攪拌を続けた。得られた溶液を1.0
lの酢酸ナトリウム飽和エタノールに注ぎ、生じた沈澱
を遠心分離した。得られた沈澱をさらに3回水−エタノ
ール洗浄により精製後減圧乾燥することによりシンナモ
イル化ヒアルロン酸を白色粉末として380mg得た。
NMRによるDSは0.020を示した。又、ジアゾ化
カップリング法を用いた比色法によるエンドトキシン含
量は乾燥重量当たり46.8pg/mgであった。光架
橋性粉末380mgを水200mlに均一になるように
溶解させた後、水量が50ml程度になるように減圧濃
縮した。この溶液を65mm×95mmの角型シャーレ
に流し込んだ後、40度の乾燥機中で2日間乾燥させ、
フィルム化させ光架橋性フィルムを得た。
【0073】 化合物32の光架橋性フィルムの紫外
線による架橋フィルムの作成 の光架橋性フィルムを厚さ2.4mmのパイレックス
ガラス板に挟み込み、実施例15と同様に紫外線を照
射し、架橋フィルムを得た。ゲル化率 85% 実施例15〜32で作成した光架橋性フィルムのDS、
紫外線照射時間(分)、架橋フィルムのゲル化率、架橋
フィルムの湿潤引張強度を表1に示す。
【0074】ゲル化率(%)=(フィルム再乾燥重量/
フィルム乾燥重量)×100 フィルム再乾燥重量=フィルム重量に対して1万倍量の
水に室温、24時間浸した後、フィルムを濾取、減圧乾
燥して得られる重量 フィルム乾燥重量=フィルムを湿潤させる前に減圧乾燥
して得られる重量 又、湿潤引張強度とは、フィルムを1時間水に浸した
後、レオメーターにより測定されるフィルムが切断され
るまでの最大引っ張り強度で表される。
【0075】
【表1】
【0076】実施例33〜36 酵素分解性 実施例28に準じて光架橋性フィルムを作成し、表2記
載の条件で紫外線照射し、架橋フィルムの面積膨張率、
ゲル化率、および経時的酵素分解性(分解率)を評価し
た。酵素分解性の反応条件は、以下の通りである。
【0077】緩衝液:0.2M 酢酸−水酸化ナトリウ
ム(pH6) 酵素:ヒアルロニダーゼ(羊睾丸由来)100単位/m
g 温度:37℃ 分析法:酵素分解によって架橋フィルムから溶出する低
分子化ヒアルロン酸の量をカルバゾール法で測定し、初
期重量と比較して分解率を算出した。
【0078】分解率(%)=(緩衝液中に溶出したヒア
ルロン酸の重量/架橋フィルムの初期重量)×100
【0079】
【表2】
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は光二量化
性架橋基の導入率の低い光架橋性ヒアルロン酸誘導体を
容易に製造することができ、しかも機械的に強度のある
不溶性の架橋ヒアルロン酸誘導体を短時間の光照射で提
供することができる。また、本発明の架橋ヒアルロン酸
誘導体は、ヒアルロン酸本来の生分解性、生体適合性、
無毒性、非抗原性、高膨潤性、高保水性といった優れた
性質を保持しているので、極めて安全性の高い医用材
料、例えば、薬剤の徐放性担体、癒着防止材等として種
々の分野に適用が期待できる。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒアルロン酸の構成2糖単位当たりに光
    二量化性架橋基が平均0.0005〜0.05個導入さ
    れたことを特徴とする光架橋性ヒアルロン酸誘導体。
  2. 【請求項2】 該ヒアルロン酸の数平均分子量が10万
    〜500万であることを特徴とする請求項1記載の光架
    橋性ヒアルロン酸誘導体。
  3. 【請求項3】 該光二量化性架橋基がヒアルロン酸のカ
    ルボキシル基とアミド結合を形成することにより導入さ
    れていることを特徴とする請求項1または2記載の光架
    橋性ヒアルロン酸誘導体。
  4. 【請求項4】 該光二量化性架橋基がスペーサー及びベ
    ンゼン環に置換基もしくは官能基を有することもあるシ
    ンナモイル基により構成されていることを特徴とする請
    求項1〜3いずれか1項記載の光架橋性ヒアルロン酸誘
    導体。
  5. 【請求項5】 該スペーサーがアミノ酸またはその誘導
    体、ペプチド、アミノアルコール類およびジアミン類か
    らなる群から選択されることを特徴とする請求項4記載
    の光架橋性ヒアルロン酸誘導体。
  6. 【請求項6】 該光二量化性架橋基が下記一般式(1)
    または(2)で表されることを特徴とする請求項4また
    は5に記載の光架橋性ヒアルロン酸誘導体。 −NH(CR12nOCOCH=CH−Ph (1) (式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立に水素原子また
    は低級アルキル基、Phはフェニル基、nは2〜18の
    整数を表す。) −A−NH−Ph−CH=CHCOOR3 (2) (式中、R3 はアルキル基、Aは−(NHCR45
    O)m −または−NH(CR45hCO−を表し、該
    4 およびR5 はそれぞれ独立に水素原子または低級ア
    ルキル基を表す。−Ph−はパラフェニレン基、mは1
    〜6の整数を、hは1〜18の整数を表す。)
  7. 【請求項7】 溶液、フィルム、ゲルまたは微粒子であ
    ることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載
    の光架橋性ヒアルロン酸誘導体。
  8. 【請求項8】 前記溶液が、請求項1〜6のいずれか1
    項に記載の光架橋性ヒアルロン酸誘導体を該誘導体を溶
    解しうる溶媒に溶解したものである請求項7記載の光架
    橋性ヒアルロン酸誘導体。
  9. 【請求項9】 前記フィルム、ゲルまたは微粒子が、請
    求項8の溶液から溶媒を除去し、必要に応じて粉砕した
    ものである請求項7記載の光架橋性ヒアルロン酸誘導
    体。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    光架橋性ヒアルロン酸誘導体の光二量化性架橋基同志が
    架橋シクロブタン環を形成してなることを特徴とする架
    橋ヒアルロン酸誘導体。
  11. 【請求項11】 水不溶性であって、フィルム、ゲルま
    たは微粒子であること特徴とする請求項10記載の架橋
    ヒアルロン酸誘導体。
  12. 【請求項12】 ヒアルロン酸を水単独または水混和性
    有機溶媒を含んだ水溶液に溶解し、水溶性カルボジイミ
    ドと縮合補助剤の存在下、請求項1〜6のいずれか1項
    に記載の光二量化性架橋基を導入することを特徴とする
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の光架橋性ヒアルロ
    ン酸誘導体の製造法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    光架橋性ヒアルロン酸誘導体に紫外線を照射することを
    特徴とする請求項10または11記載の架橋ヒアルロン
    酸誘導体の製造法。
  14. 【請求項14】 請求項12の製造法によって請求項1
    〜8のいずれか1項に記載の光架橋性ヒアルロン酸誘導
    体を製造し、該誘導体を水または水混和性有機溶媒の溶
    液とし、水または水混和性有機溶媒を除去して光架橋性
    ヒアルロン酸誘導体を所望の形状に成形し、次いでこの
    成形したものに紫外線を照射することを特徴とする請求
    項10または11記載の架橋ヒアルロン酸誘導体の製造
    法。
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