JPH0798494B2 - 移動車輌の収納タンク着脱移動装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、移動車輌の収納タンク着脱移動装置に関す
る。

この発明は、移動車輌の座席を取外し、この取り外した
座席部に、別の着座部を有する収納タンクを取付けて作
業するものに関し、この収納タンクを、簡単容易に着脱
変更しようとするものである。

［従来技術及び発明が解決しようとする課題］ 従来の移動車輌における、別作業用収納タンクは、機体
の端部に収納タンクを単に着脱しているだけであった。

このような従来のものは、収納タンク取付けのための空
間部を夫々必要とし、機体の前後部等に突設した場合、
取付け後の機体全長が長くなって、機体の操縦性を損な
っていた。

そこで、機体の全長は余り長くせず、また少ない空間部
を利用して、収納容量は大きく、着脱は容易な収納タン
クが望まれていた。

［課題を解決するための手段］ この発明は、従来装置の前記のような不具合を解消しよ
うとするものであって、次のような技術的手段を講じ
た。即ち、後車輪１上方に着座部２を有する収納タンク
３を設けると共に、この収納タンク３の立壁面部４から
外方に向かって複数個の転動輪5,5..を突設し、一方、
機体６の端部に上下動自在の昇降リンク７を設け、昇降
リンク７の他端部に収納タンク３に係合取付けする係合
部８を有することを特徴とした移動車輌の収納タンク着
脱移動装置の構成とする。

［発明の効果］ この発明は、前記の構成により、次のような技術的効果
を奏する。即ち、着脱する収納タンク３に着座部２を設
けているから、機体６に最初から取付けた座席を取外
し、その取外し空間部に収納タンク３を取付けると、機
体６の前後長を大きくすることなく、大容量の収納タン
ク３とすることができる。

また、収納タンク３の立壁面部４に複数個の転動輪5,
5..を突設しているから、手軽に収納タンク３を起立状
態のままで機体６に対し遠近移動調節できる。

さらに、機体６の端部に上下動自在に配設した昇降リン
ク７の他端部に、収納タンク３を係合取付けする係合部
８を設けたので、取外し状態の収納タンク３を機体６に
取付けるに際し、容量大となって重い収納タンク３を、
昇降リンク７を利用して軽く持ち上げることができる。

［実施例］ 以下に、図面を参照して、この発明の実施例をくわしく
説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部
品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的
な記載がないかぎりは、この発明の範囲をそれらのみに
限定する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎな
い。

図例は、防除作業用の農用トラクター機体６に、この発
明を折り込んだものであって、機体６の左右に設けた前
車輪9,9と後車輪1,1中間部から後部に亘って略々平面状
のフロア10を設け、防除作業時には後車輪1,1上方に収
納タンク３を取付け、防除作業を行なわない時は座席11
を取付ける、と、両者のうち一方を取付けて作業をする
ものである。

第１図で示す全体側面図は、収納タンク３をフロア10上
に取付けた、防除作業時の構成であって、収納タンク３
の前端上部に設けた着座部２に運転者が座って操縦す
る。

このフロア10は略々平面状であるが、中間部から前方部
に亘る左右両側部分を、下方に向かって低くした足載せ
面10a,10aとし、後方部を上方に膨出した膨出面10bと
し、この膨出面10b上に収納タンク３の前部を載置して
いる。

12は操縦用のハンドル、13はエンジン部、14はボンネッ
ト、15は伝動ケース、16は機枠である。

収納タンク３は、前述のように前端上部に着座部２を有
し、この着座部２の後方である後端部を、上方に大きく
突出した側面視Ｌ字状で平面視四角形状のタンクとして
おり、後面の立壁面部４から後方に向かって、図例は三
個であるが複数の転動輪5,5..を突出している。

また、底面板17から下方に向かって、係合部８の一部材
である受金18を突設している。

この受金18には、後方開口の係合溝23が開口している。

一方、機体６の機枠16後部には、支軸19を設け、この支
軸19を支点として後方に向かって昇降リンク７を突設し
ている。

昇降リンク７の後端部には、ポンプ20を内装した後部ケ
ース21が一体的に取付けられており、この後部ケース21
の後端部に、係合部８の一部剤である棒状の受具22が、
左右両側方に向かって突出している。

前述のように、係合部８は、受金18と受具22の両者で成
り立っている。

第２図の全体側面図および第３図の要部側面図は、地面
上に置いた収納タンク３を、機体６のフロア10上に取付
ける説明図である。

先ず、左右の後車輪1,1間上方に取付けた仮想線で示す
座席11を取外し、フロア10の上面突出物を取り去る。

24は油圧シリンダーであって、フロア10の膨出面10b下
部に配設され、一端を機枠16に他端を昇降リンク７のア
ーム7aにピン等を介して取付けている。

次に、昇降リンク７を第３図実線で示すように下降し、
昇降リンク７後端部の棒状の受具22に、地面上に起立し
た収納タンク３を移動調節しその受金18の係合溝23を係
合する。

この起立状態の収納タンク３を、二点鎖線で示す「タン
ク3a状態位置」に、受具22廻りに矢印イ方向に回動し、
昇降リンク７に沿った前方上り傾斜状に、作業者が手で
動かす。この回動の時転動輪5,5..が地面に沿って回動
するから、受具22廻りで簡単に軽く回動できる。

さらに、昇降リンク７を油圧シリンダー24により矢印ロ
方向の上方に押し上げると、収納タンク３は点線で示す
「タンク3b状態位置」に、底面板17とフロア10との夫々
の板面方向が、略々平行方向に向かう。

この「タンク3b状態位置」は、フロア10から後方に大き
く収納タンク３が突出している状態であるから、次に作
業者は、収納タンク３を矢印ハ方向に、フロア10の膨出
部10b上の前方に移動させ、図示しないがボルト，ナッ
ト等の締付具を介して固定し、「タンク3c状態位置」と
する。

この「タンク3c状態位置」が噴霧作業の位置であり、収
納タンク３の着座部２に作業者が着座し、機体６の全長
を短くして作業する。

図示しないが、機体６の前端部に噴霧用のノズルを複数
個配設したブームを取付け、一定幅を薬液噴霧する。

噴霧に伴い収納タンク３内の薬液が無くなると、図示し
ない開口部から再度薬液を注入し作業を継続する。

【図面の簡単な説明】

図は、この発明の一実施例を示すものであって、第１図
は全体側面図、第２図及び第３図は収納タンク取付け説
明の側面図である。 図中、符号１は後車輪、２は着座部、３は収納タンク、
４は立壁面部、５は転動輪、６は機体、７は昇降リン
ク、８は係合部である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】後車輪１上方に着座部２を有する収納タン
   ク３を設けると共に、この収納タンク３の立壁面部４か
   ら外方に向かって複数個の転動輪5,5..を突設し、一
   方、機体６の端部に上下動自在に昇降リンク７を設け、
   昇降リンク７の他端部に収納タンク３を係合取付けする
   係合部８を有することを特徴とした移動車輌の収納タン
   ク着脱移動装置。