JPH036173Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、果樹の剪定、摘果、収穫等の作業
を行う果樹作業車に関し、果樹園内を走行しなが
ら効率良く作業が行えるようにしたものである。

果樹作業車は、果樹の高所における作業を行え
るようにするために、作業者が搭乗する作業台を
昇降自在にするが、この作業台を上昇させた場合
に車台が転倒しないようにするため、車台の側方
へ接地して車台を支持するアウトリガーを設け
る。

従来の果樹作業車は、作業台を上昇させる直前
にアウトリガーを接地させて車台を支持させるよ
うにしているため、作業台を上昇させたままでは
走行できない、しかしながら、果樹の作業ではあ
まり高くない位置での作業が多く有り、車台が転
倒しない程度の作業台高さ位置で場所を少し移動
して同じ高さ位置で作業を続ける場合において
も、作業台を一旦降下させてアウトリガーを非作
用状態にして短距離の移動を行い、再び作業台を
少し上昇させて作業を行わなければならず面倒で
ある。

又、アウトリガーを手動操作で接地させるよう
にした場合には、アウトリガーを接地させずに作
業台を上昇させることがあり危険である。

このため、この考案では、次の如く構成した。
すなわち、作業者が搭乗する作業台１を車台２に
立設した昇降枠３に沿つて昇降自在に設けると共
に、車台２の側部へ接地して車台２を支持するア
ウトリガー４を設けてなる果樹作業車において、
作業者が搭乗する作業台１を車台２に立設した昇
降枠に沿つて昇降自在に設ると共に、車台２の側
部へ接地して車台２を支持するアウトリガー４を
設けてなる果樹作業車において、作業者が搭乗す
る作業台１を車台２に立設した昇降枠に沿つて昇
降自在に設けると共に、車台２の側部へ接地して
車台２を支持するアウトリガー４を設けてなる果
樹作業車において、アウトリガー４を接地状態に
作動させる作動具５を昇降枠３に設けると共に、
この作動具５に作用する作動契機具６を作業台１
に設け、作業台１が所定高さ上昇した位置で作動
契機具６が作動具５に作用してアウトリガー４を
接地状態にすべく構成した。

この考案は、前記の構成によつて次の技術的作
用効果を奏する。すなわち、アウトリガー４は、
昇降枠３に設けた作動具５に作業台１に設けた作
動契機具６が作用することによつて自動的に接地
状態となるので、作動具５に作動契機具６が作用
しない程度の低い位置までの作業台１の上昇で
は、アウトリガー４が接地しなく、この低い位置
へ作業台１を上昇させたままでの各果樹間の移動
が可能になつて、従来の如く、移動の毎に作業台
１を昇降させる必要がなく、果樹作業における移
動が迅速に行えるようになる。また、所定高さ以
上に作業台１を上昇させた場合には、作業台１の
上昇に伴つて作動具５に作動契機具６が作用して
アウトリガー４が自動的に接地状態となるので、
高所作業を安定して行え、この高い作業台１位置
ではアウトリガー４が接地して車台２の移動が不
可能であつて、必ず一旦降下させた後に移動を行
うので安全な移動が行えることになる。

次に、この考案の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。

車台２の下部には、前側に左右一対の操向輪
７，７を配設し、後側に左右一対の駆動輪８，８
を配設する。

車台２上の前側に作業台１を設け、後側に原動
枠９を設け、これら作業台１と原動枠９との間に
昇降枠３を車台２に対して立設する。

作業台１は、作業者が搭乗する台で、昇降枠３
に設けた昇降機構により昇降枠３に沿つて昇降す
る。この作業台１の周囲は、手摺枠１０で囲い、
前側の左右中央にハンドル杆１１を設け、後側の
左右中央に座席１２を設ける。また、この作業台
１の床板１３上にはブレーキと走行クラツチを兼
ねた走行ペダル１４と作業台１の昇降を操作する
昇降ペダル１５とを設ける。走行ペダル１４は、
踏み込むことによつてブレーキが解除され走行ク
ラツチが入つて走行し始めるもので、走行ペダル
１４から足を外すと走行クラツチが切れてブレー
キが作用する。従つて、停止時には常にブレーキ
が作用しているのである。

作業台１の前側には、前面を覆う前面カバー１
６を設け、この前面カバー１６と作業台１との間
に変速レバー１７を設けている。

昇降枠３は、摺動枠１８を上下方向に摺動自在
に左右から挟み込む枠体で、左右中央内部に油圧
シリンダー（図示省略）を内装し、この油圧シリ
ンダーで摺動枠１８を昇降させる。摺動枠１８に
は、作業台１を上下方向に摺動自在に装架し、摺
動枠１８の昇降に伴つて作業台１も昇降する。

後部の原動枠９は、駆動輪８，８や油圧装置を
駆動する原動機及び油圧ポンプ（図示省略）を内
蔵するもので、上部の周囲を枠杆１９で囲い荷台
を形成している。

作業台１の下部には、一端に接地盤２０を枢着
し他端にローラ２１を枢着した左右一対のアウト
リガー４，４を接地勝手に車台２の左右方向に設
けた１本の支軸２２に枢着し、このアウトリガー
４の上方において、一端に係合爪２３を設け他端
にローラ２４を枢着したアウトリガー係止具２５
を起立勝手に車台２に枢着する。これらアウトリ
ガー４とアウトリガー係止具２５とは、ローラ２
１，２４側を作業台１の床板１３下面に設けた押
下具２６と床板１３とで非作用側へ押圧し、アウ
トリガー４の接地盤２０が接地した状態では、ア
ウトリガー係止具２５の係合爪２３がアウトリガ
ー４に設けた爪受具２７に係合してアウトリガー
４を接地状態に保持する。

また、車台２にはＬ形に形成した受具２８を回
動自在に設け、一端をアウトリガー４のローラ２
１枢支軸２９に係合させ、他端を昇降枠３の上下
略中間部に枢着した作動具５とロツド３０で連結
する。

作業台１には、該作動具５に作用すべく後方へ
向けて突出させる作動契機具６を枢着する。この
作動契機具６は、作業台１の後部枠３１に乗せて
後方へ突出させるもので前方へ回動すれば該作動
具５と係合しないようにできる。

作業台１を上昇させると作動契機具６が作動具
５へ作用して作動具５を上方へ回動させ、この作
動具５にロツド３０で連結した受具２８が回動し
て、アウトリガー４を接地させると共に、アウト
リガー係止具２５の係合爪２３がアウトリガー４
の爪受具２７に係合作用してアウトリガー４を接
地状態に保持する。

作業台１を降下させる場合には、作動契機具６
が作動具５に接触しても作動契機具６が上方に回
動して支障なく降下し、まず、アウトリガー係止
具２５を床板１３の下面で押し下げて爪受具２７
と係合爪２３との係合を外し、次に、押下具２６
でアウトリガー４の接地盤２０を上方へ持ち上げ
て非作用状態とする。このとき、受具２８がロー
ラ２１の枢支軸２９上へ回動復帰して枢支軸２９
と係合可能となる。

このように、作業台１を上昇させてもすぐには
アウトリガー４が接地支持作用をしないので、走
行可能であり、さらに上昇させればアウトリガー
４が自動的に接地作用するので、高所作業におけ
る安全を確保できる。

なお、作動具５の取付位置を上下調節自在にし
て、果樹園の傾斜度の違いによつて、作業台１を
上昇させたままで走行可能な高さを変更できるよ
うにしてもよい。

【図面の簡単な説明】

図は、この考案の一実施例を示すもので、第１
図は正面図、第２図は第１図と別状態の正面図、
第３図は平面図である。 １……作業台、２……車台、３……昇降枠、４
……アウトリガー、５……作動具、６……作動契
機具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 作業者が搭乗する作業台１を車台２に立設した
   昇降枠に沿つて昇降自在に設けると共に、車台２
   の側部へ接地して車台２を支持するアウトリガー
   ４を設けてなる果樹作業車において、アウトリガ
   ー４を接地状態に作動させる作動具５を昇降枠３
   に設けると共に、この作動具５に作用する作動契
   機具６を作業台１に設け、作業台１が所定高さ上
   昇した位置で作動契機具６が作動具５に作用して
   アウトリガー４を接地状態にすべく構成してなる
   果樹作業車のアウトリガー。