JPH0250Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、脱穀装置を運搬車荷台に積み降ろし
自在に取付けると共に、前記脱穀装置に接地スタ
ンドを、上昇格納位置と下降使用位置とに昇降自
在に取付けて、脱穀装置を荷台に積み込んで移動
脱穀機を構成したり、脱穀装置を降ろし、運搬車
を本来の運搬目的に使用することができるよう
に、かつ、降ろした脱穀装置を荷台への積み込み
が容易になるように対地浮上状態にして置けるよ
うに構成したハーベスタのスタンドロツク装置に
関する。

上記ハーベスタにおいて、従来、接地スタンド
を下降使用位置にロツクする装置は、作用状態と
作用解除状態との切換えを人為的に行うようにな
つていた。そのため、脱穀装置の積み込み作業や
降ろし作業をする際に、スタンドロツク装置を切
換える煩わしい手間が必要となつていた。殊に、
積み降ろしを一人でする場合、スタンドロツク装
置の操作を脱穀装置支持をしながら行わねばなら
ず、脱穀装置を落下される危険が発生し易くなつ
ていた。

本考案の目的は、スタンドロツク装置を切換え
操作が不要なものにし、しかも、改造簡単に得ら
れるようにすることにある。

本考案によるハーベスタのスタンドロツク装置
は、前記スタンドを下降使用位置に解除自在に固
定するロツク具の操作具を、前記脱穀装置の前記
荷台への搭載状態において前記荷台の載置面上に
位置する状態で、かつ、上昇ロツク解除位置と、
前記脱穀装置の下端縁より下方に突出したロツク
位置とに変更自在な状態で、さらに、前記荷台へ
の押圧によつて上昇する状態で前記脱穀装置に昇
降自在に取付けると共に、前記ロツク位置に付勢
してあることを特徴とし、その作用及び効果を次
のとおりである。

すなわち、脱穀装置を荷台から引き出し、操作
具が荷台から外れるに伴い付勢力のために自ずと
ロツク位置になつてロツク具が作用状態になり、
脱穀装置を荷台に押し込み、操作具が荷台に接当
するに伴い脱穀装置の移動力と重量とのために自
ずとロツク解除位置になつてロツク具が作用解除
状態になる。

従つて、スタンドを使用できるようにあるいは
格納できるようにロツクしたり、ロツク解除する
特別な操作が不要で、脱穀装置の積み込み作業や
降ろし作業が容易に、かつ、一人でも安全にでき
るようになつた。その上、操作具の配置及び取付
状態を前記構成に変更するだけの簡単な改造で済
み、経済面及び構造面で有利にできた。

以下に、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

第１図に示すように、クローラ走行装置１、原
動部２、操縦部３等を有した歩行型運搬車の原動
部２の前方に配設された荷台４に、脱穀装置５を
前記原動部２から動力導入する状態で搭載して、
ハーベスタを構成してある。

脱穀装置５は、荷台４の後端側の左右両側夫々
に設けた解除操作自在なロツク機構６と、脱穀装
置５の前端側を荷台４の前端側フレーム２６に分
離自在に締付け連結するように構成したネジ軸７
とによつて荷台４に解除自在に取付け固定してあ
り、脱穀装置５の荷台４に対する積み降ろしを可
能にしてある。

第２図及び第３図に示すように、脱穀装置５の
後端側に対する第１接地スタンド８、及び、脱穀
装置５の前端側に対する第２接地スタンド９の
夫々を、上昇格納状態と、脱穀装置５から下方に
突出すると共に揺動不能に固定された下降使用状
態とに揺動切換えできるように、回転支軸１０又
は１１を介して脱穀装置５の一対の前後方向メイ
ンフレーム１２，１２に枢支連結してある。そし
て、前記両接地スタンド８，９夫々の有効支持高
さ及び配置の設定により、両接地スタンド８，９
の使用状態において、第４図に示すように、後端
側が前端側より高くなる傾斜姿勢であつて、後端
側の下方に荷台４の前端側を入り込ませることが
可能になり、かつ、前端側の昇げ降ろし高さが少
なくて済むようこの側も対地浮上する姿勢で脱穀
装置５が支持されるように構成してある。そし
て、第２図に示すように、脱穀装置５の荷台載置
面上における移動に対するガイド、及び、脱穀装
置５の荷台横方向における搭載位置決めを行う荷
台前後方向の部材１３を、第５図に示す如く一対
の前記メインフレーム１２，１２に対する連結フ
レーム１４及び１５に固定された左右一対の前後
方向の被係止部材１６，１６の間に入り込んでこ
れら被係止部材１６の内側面に接当作用するよう
に荷台４載置面から上方に突出する状態で、か
つ、籾袋が引掛かつて破けることが生じにくいよ
うに巾広形状に形成した状態で荷台４に固設して
ある。そして、第２図及び第３図に示すように、
一対の前記メインフレーム１２，１２夫々の前後
２個所に、遊転輪１７又は１８を脱穀装置機体横
方向の軸芯周りで回転するように、かつ、下端側
が脱穀装置下端より下方に突出する状態で取付け
てある。第２図及び第３図に示す荷台４の凹入部
１９は、ネジ軸７及びロツク機構６の解除状態に
おいて車体が若干前後に傾斜していても脱穀装置
５が自重移動しにくいように、かつ、脱穀装置５
の引き出し時における動き始めの抵抗が小になる
ように、メインフレーム１２が荷台４の載置面か
ら若干浮上する状態で前記遊転輪１７又は１８を
入り込ませるためのものである。

つまり、荷台４の載置面上において両遊転輪１
７，１８を脱穀装置５が移動し易いようにころに
して脱穀装置５を前記ガイド部材１３に沿わせて
荷台４の後端側に押し込み移動させたり、荷台４
の前端側に引き出し移動させる操作と、後端部側
を荷台４の前端部に乗せ付け、後端部側の重量を
荷台４によつて受止め支持させながら脱穀装置５
を荷台４に押し上げたり、荷台４から降ろす操作
とによつて、脱穀装置１５を人為的に荷台４に前
端側から積み降ろしできるようにしてある。

前記ロツク機構６は第２図及び第３図に示すよ
うに構成してある。

すなわち、前記連結フレーム１４に固設された
支持部材２０に、枢支軸２１を介してロツク具２
２を揺動自在に取付け、前記ロツク具２２に対す
る操作部及び係止部を形成する部材２３を車体に
固設してある。そして、脱穀装置５が荷台４に押
し込まれるに伴い、ロツク具２２の作用アーム部
２２ａが前記固設部材２３の下向き面の下方に入
り込み、脱穀装置押し込み力のためにロツク具２
２の操作用アーム部２２ｂが固設部材２３の前向
き面に押し付けられて、作用アーム部２２ａが固
設部材２３に上昇揺動係合するようにロツク具２
２が揺動され、固設部材２３を反力点とし、枢支
軸２１及び支持部材２０を介して脱穀装置５を荷
台４に押し付け固定し、かつ、固設部材２３との
係合によつて脱穀装置５の対荷台浮上を防止する
作用状態にロツク具２２がなるようにしてあり、
かつ、脱穀装置５が荷台４から引き出されるに伴
い、操作用アーム部２２ｂの固設部材２３に対す
る押圧が解除されることにより、脱穀装置５の荷
台４への押し付けを解除する作用解除状態にロツ
ク具２２がなるように構成してあり、脱穀装置５
を移動操作するだけで作用状態と作用解除状態と
に自動的に切換わるようにしてある。

前記第１接地スタンド８を構成するに、第２図
ないし第４図に示すように、前記回転支軸１０と
一体回動する一対の揺動部材２９，２９が一対の
前記メインフレーム１２，１２に各別に取付けら
れた一対のストツパー３０，３０に各別に接当す
る下降使用位置にスタンド８を付勢するスプリン
グ３１を、回転支軸１０と一体回動する揺動アー
ム３２に作用させてあり、脱穀装置５が荷台４か
ら引き出され、スタンド８が荷台４から前方に外
れるに伴い自動的に下降使用位置になるように、
かつ、接地状態において、脱穀装置５の重量と前
記ストツパー３０の作用とによつて下降使用位置
に固定されるように、さらに、脱穀装置５が荷台
４に押し込まれ、スタンド８が荷台４に接当する
に伴い荷台４によつて自動的に押し上げ格納され
るようにしてある。

前記第２接地スタンド９を使用位置に固定する
ロツク装置３３をスタンド９の左右両側に設けて
あり、これらロツク装置３３は第２図ないし第４
図及び第６図に示すように構成してある。

すなわち、ロツク具３４を、スタンド９より脱
穀装置後端側に配置した状態で枢支軸３５を介し
て前記メインフレーム１２に揺動自在に取付ける
と共に、第１アーム部３４ａがメインフレーム１
２に固設されたストツパー３６に接当する取付状
態になると、作用部３４ｂがスタンド９の基部の
被接当部９ａに接当し、スタンド９を下降使用位
置につつぱり支持固定する作用状態となるよう
に、かつ、前記第１アーム部３４ａがストツパー
３６から離間下降する側に揺動するに伴い、作用
部３４ｂが前記被接当部９ａから外れ、スタンド
９の上昇格納を許容する作用解除状態になるよう
にしてある。ロツク具３４の操作用第２アーム部
３４ｃを、脱穀装置５の搭載状態において荷台４
の載置面上に位置する状態でロツク具３４に一体
揺動自在に備えさせると共に、第３図に示すよう
に脱穀装置５側に上昇するとロツク解除位置
OFFになり、かつ、第４図に示すように、遊端
側が脱穀装置下端縁より下方に突出するとロツク
位置ONになるように構成してある。そして、ロ
ツク具３４を作用状態に、及び、第２アーム部３
４ｃをロツク位置ONに夫々付勢するスプリング
３７を第１アーム部３４ａに作用させて、第２ア
ーム部３４ｃが荷台４から外れると自ずとロツク
位置ONになるように、かつ、第２アーム部３４
ｃが荷台４に接当されると、ロツク位置ONに在
る第２アーム部３４ｃが脱穀装置前方側に向いて
いることにより、脱穀装置５の荷台４への押し込
み力と重量とによつて上昇操作されるように構成
してあり、脱穀装置５の引き出し操作をするだけ
でロツク具３４が作用状態になり、かつ、脱穀装
置５の押し込み操作をするだけでロツク具３４が
作用解除状態になるようにしてある。

第１接地スタンド９を基部が回り止めストツパ
ー３８に接当する下降使用位置に自重により付勢
してあり、脱穀装置５を引き出すだけで、第１ス
タンド９が荷台４から外れるに伴い自ずと下降使
用位置になり、次いでロツク具３４が作用状態に
なつて使用可能にロツクされるように、かつ、脱
穀装置５を押し込み操作するだけで、ロツク具３
４が作用解除状態になり、次いで第１スタンド９
が荷台４に接当し、脱穀装置５の押し込み力と重
量とによつて格納されるように構成してある。

第２接地スタンド９は、摺動昇降式や左右用に
分割形成されたもの等具体的な形状及び取付け構
成が種々異なるものに変更可能である。

前記操作用第２アーム部３４ｃは、ロツク具と
別体形成し、ロツク具に連動連結したものや、摺
動昇降自在に取付けられたもの、さらには、下降
ロツク位置への付勢を自重で行つたもの等に変更
可能であり、これらを操作具３４ｃと総称する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るハーベスタのスタンドロツ
ク装置の実施例を示し、第１図はハーベスタの側
面図、第２図は脱穀装置フレームの平面図、第３
図は脱穀装置フレームの縦断側面図、第４図はス
タンド使用状態の側面図、第５図はガイド部材の
横断面図、第６図はスタンドロツク装置の側面図
である。 ４……運搬車荷台、５……脱穀装置、９……接
地スタンド、３４……ロツク具、３４ｃ……操作
具、ON……ロツク位置、OFF……ロツク解除位
置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 脱穀装置５を運搬車荷台４に積み降ろし自在
   に取付けると共に、前記脱穀装置５に接地スタ
   ンド９を、上昇格納位置と下降使用位置とに昇
   降自在に取付けたハーベスタのスタンドロツク
   装置であつて、前記スタンド９を下降使用位置
   に解除自在に固定するロツク具３４の操作具３
   ４ｃを、前記脱穀装置５の前記荷台４への搭載
   状態において前記荷台４の載置面上に位置する
   状態で、かつ、上昇ロツク解除位置OFFと、
   前記脱穀装置５の下端縁より上方に突出したロ
   ツク位置ONとに変更自在な状態で、さらに、
   前記荷台４への押圧によつて上昇する状態で前
   記脱穀装置５に昇降自在に取付けると共に、前
   記ロツク位置ONに付勢してあるハーベスタの
   スタンドロツク装置。 前記接地スタンド９を、下降使用位置に付勢
   すると共に、前記荷台４との接当により上昇格
   納されるように構成してある実用新案登録請求
   の範囲第項に記載のハーベスタのスタンドロ
   ツク装置。