JPS6340344Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （利用分野） 本考案は荷役車両の荷受台昇降装置に関するも
のである。

（従来技術） 従来より、実公昭55−5390号公報に示すように
車体枠後部に固設した支持部材に平行リンク機構
を介してゲート板を枢支し、前記平行リンク機構
の回転板に枢支された安全プレートと係合するス
トツパをリフトアームに固設し、ゲート板を地上
に降した際、安全プレートを相対的に回動させて
安全プレートの先端をストツパから離脱させ、ゲ
ート板先端が地面に接地するまでゲート板を若干
傾斜させるものが知られている。

しかしながら、これら荷受台昇降装置は、地上
より高い位置に設置されたプラツトフオーム等で
は、すなわち、地上以外ではゲート板を前述のよ
うに傾斜させることができないため、プラツトフ
オーム床面とゲート板先端との間に隙間が生じ、
荷物の積卸しに不都合が生じていた。

（考案の目的） 本考案は、かかる点に鑑みてなされたもので、
地上ではもちろん、地上以上の任意の位置におい
ても、適宜ゲート板を水平位置より若干傾斜さ
せ、ゲート板先端がプラツトフオーム床面に接触
して荷物の積卸しに都合よくしたものである。

（考案の構成） 本考案の構成は、車体枠に固設された支持部材
とゲート板を平行リンク機構で連結し、前記平行
リンク機構の回転板に安全プレートを枢支する一
方、平行リンク機構のリフト部材にストツパを設
け、前記安全プレートとストツパの係合状態を適
宜解除できるようにしたものである。

（実施例） 第１図乃至第３図に示すように、荷役車両の車
体枠１後端両側に支持部材２，２が固設され、こ
の支持部材２，２に亘つて回動自在に枢支された
トルク軸３には、車両付属のバツテリーで作動さ
れるパワーユニツト（図示省略）により圧油が供
給されるリフトシリンダ４が連結され、このリフ
トシリンダ４を伸縮することによつてトルク軸３
を回動させることができる。

また、前記トルク軸３の両側に固設された回転
板５にはリフト部材６を構成するリフトアーム７
の基端が回動自在に枢支８され、リフトアーム７
の先端にはリフト部材６を構成するリンク９の一
端が回動自在に枢支１０されており、このリンク
９の他端にはゲート板１１の基端が回動自在に枢
支１２されている。そして、前記回転板５先端で
外方に突設した調整ボルト１３にはリフトアーム
７の下面が当接され、回転板５の回動にともなつ
てリフトアーム７が調整ボルト１３との当接状態
を保持しつつ回動するようになつている。

一方、前記支持部材２のトルク軸３より上方に
はＬ字状のテンシヨンリンク１４の基端が回動自
在に枢支１５され、このテンシヨンリンク１４の
先端にはゲート板１１がリンク９と同軸に枢支１
２されており、これら回転板５、リフトアーム
７、リンク９及びテンシヨンリンク１４により平
行リンク機構Ｈを形成し、前記リフトシリンダ４
が伸縮すると、ゲート板１１は上下に昇降し、荷
台と地上間で荷物を積卸すことができる。

ところで、前記回転板５に回動自在に枢支１６
された安全プレート１７には、テンシヨンリンク
１４の基端枢支１５部に軸支されたローラ１８と
当接可能なガイド部１９が形成されており、また
前述のリフトアーム７上面には安全プレート１７
の先端と係合可能なストツパＳが設けられてい
る。

次に、前記ストツパＳについて説明すると、前
記リフトアーム７の上面に固設されたストツパ受
部材２０内にはＬ字状のストツパ片２１が摺動自
在に保持され、このストツパ受部材２０の前面に
は調整ボルト２２が螺合されており、また調整ボ
ルト２２の後方にはレバー２３を一体に固設した
カム体２４が回動自在に枢支２５されている。

このレバー２３を介してカム体２４を時計方向
に回動操作すると、前記ストツパ片２１の垂直部
２６は調整ボルト２２先端とカム体２４のカム面
３０に保持され、ストツパ片２１はリフトアーム
７上面に強固に固定される。

さらに、前記リフトアーム７とゲート板１１の
基部には単動の起伏シリンダ２７が配設されてお
り、この起伏シリンダ２７を伸長させると、ゲー
ト板１１を起立させることができる。

これに対し、前記テンシヨンリンク１４の先端
と、ゲート板１１基部に配設したトーシヨンバー
（図示省略）の付勢力により、ゲート板１１を起
立位置から水平位置に伏倒させるとゝもに、起伏
シリンダ２７を収縮させることができる。

尚、２８，２９は引張ばねであり、引張ばね２
８は安全プレート１７の先端をストツパＳに係合
するように付勢し、また引張ばね２９はストツパ
片２１を後方に牽引している。

（作用） 前記荷役車両に積載された荷物を地上に卸すに
は、先ず起立状態にあるゲート板１１をトーシヨ
ンバーの付勢力及びゲート板１１の自重により起
伏シリンダ２７を収縮させながら除々に水平に伏
倒させる。次に前記ゲート板１１上に荷物を乗
せ、リフトシリンダ４を収縮側に切換えると、ゲ
ート板１１の自重及び荷物重量によりゲート板１
１は水平状態を保持しながら下降する。その後、
前記ゲート板１１が地面に接近するにつれて、安
全プレート１７に形成したガイド部１９の突出部
がローラ１８に当接して安全プレート１７を引張
ばね２８に抗して相対的に回動させ、安全プレー
ト１７の先端をストツパＳより離脱させる。即
ち、前記ゲート板１１の基部が地上に接地した
際、ゲート重量及び荷重により回転板５とゝもに
リフトアーム７はさらに回動してゲート板１１を
若干傾斜させ、ゲート板１１の先端が地面に接地
するから、ゲート板１１と地上との荷物の積卸し
は容易になる。

これに対し、前記ゲート板１１を地上より上昇
させるためには、前述とは逆にリフトシリンダ４
を伸長すればよく、その作動初期には、ゲート板
１１はまず水平位置に復帰し、その後ゲート板１
１は水平状態を保持して上昇することになるが、
その際には前記安全プレート１７の先端はストツ
パＳに係合している。

一方、前記ゲート板１１上の荷物を地上より高
いプラツトフオーム等に積卸すには、前述同様ゲ
ート板１１を下降させ、ゲート板１１基部がプラ
ツトフオーム床面に接触した後、レバー２３を反
時計方向に回動操作すると、引張ばね２９の付勢
力によつてストツパ片２１は後方に摺動する（第
３図）。

すると、前記ゲート板１１の自重及び荷物重量
によつて回転板５とゝもにリフトアーム７はさら
に回動するから、ゲート板１１には水平位置より
若干傾斜してゲート板１１の先端はプラツトフオ
ーム床面に接地し、ゲート板１１上の荷物の積卸
しが容易になる。

これに対し、前記リフトシリンダ４を伸長すれ
ば、回転板５とゝもにリフトアーム７は回動する
から、先ずゲート板１１は水平位置に復帰し、そ
の後レバー２３を時計方向に回動操作してストツ
パ片２１を固定すれば、安全プレート１７の先端
とストツパＳが係合し、ゲート板１１を荷台まで
上昇させた場合、ゲート板１１上の荷物重量によ
りゲート板１１が後下がりに傾斜することを防止
できるものである。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、荷物を地上以外
の適宜位置においてもゲート板を水平位置より若
干傾斜してゲート板先端をその床面に接触させる
ことができるから、地上以外でもゲート板先端の
浮き上がりに起因する荷物積卸の不都合を解消し
得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施態様を例示するものであ
り、第１図は全体側面図、第２図、第３図はその
要部側面図である。 １……車体枠、２……支持部材、３……トルク
軸、５……回転板、６……リフト部材、１１……
ゲート板、１３……調整ボルト、１４……テンシ
ヨンリンク、１７……安全プレート、Ｈ……平行
リンク、Ｓ……ストツパ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 車体枠に固設された支持部材にテンシヨンリ
   ンクの基端及び回転板を枢支し、該回転板にリ
   フト部材の基端を枢支するとゝもに、該リフト
   部材に当接する調整ボルトを突設し、前記テン
   シヨンリンク及びリフト部材の先端にゲート板
   を枢支して平行リンク機構を形成し、前記回転
   板に安全プレートを枢支し、さらにリフト部材
   にストツパを設け、前記安全プレートとストツ
   パの係合状態を適宜解除できるようにしたこと
   を特徴とする荷役車両の荷受台昇降装置。 (2) 前記リフト部材のリフトアームとゲート板と
   の間に単動の起伏シリンダを配設するとゝも
   に、ゲート板とテンシヨンリンクとの間にトー
   シヨンバーを配設し、前記起伏シリンダの伸長
   によりゲート板を起立する一方、トーシヨンバ
   ーの付勢力によりゲート板を水平位置に伏倒さ
   せることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の荷役車両の荷受台昇降装置。