JPH0798380B2 - 表面被膜を有する透明成形品 - Google Patents

表面被膜を有する透明成形品

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JPH0798380B2
JPH0798380B2 JP62202132A JP20213287A JPH0798380B2 JP H0798380 B2 JPH0798380 B2 JP H0798380B2 JP 62202132 A JP62202132 A JP 62202132A JP 20213287 A JP20213287 A JP 20213287A JP H0798380 B2 JPH0798380 B2 JP H0798380B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ノングレア性と表面硬度に優れた表面被膜を
有する透明成形品に関する。
本発明の透明成形品は、CRTの静電気除去膜、タッチパ
ネル、ショーケース、メータカバー等各種ディスプレイ
前面板として好適に用いられる。
[従来の技術] 従来、大型コンピュータの端末機器などのディスプレイ
面で、反射光の存在による眼精疲労問題、不快感、作業
能率の低下という問題が浮かびあがっている。このよう
な問題を無くするために、ディスプレイの前面にノング
レア性を与えて、まぶしさを抑えることのできる透明成
形品の要望が強く、種々の開発が行なわれている。(特
開昭61−76328号公報、特開昭61−108520特公昭61−540
66号公報) [発明が解決しようとする問題点] しかしながら、これらの方法は、紫外線照射装置や鋳型
という特殊な成形方法が必要であり、成形されたノング
レア性を有する表面被膜の硬度も低いものであり、到底
長期における実用耐久性に絶えるものではなかった。
本発明は、かかる従来技術の欠点を解消しようとするも
のであり、ノングレア性を有し、かつ高硬度の表面被膜
を有する透明成形品を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するために下記の構成を有す
る。
「透明基材上に、導電性微粒子とビヒクルとを主成分と
してなる被膜を形成した透明成形品において、該被膜
が、二酸化ケイ素を主成分とし、0.04μm〜20μmの平
均粒子径を有する凝集体を含有し、かつ、鉛筆硬度で4H
以上である表面硬度を有することを特徴とする表面被膜
を有する透明成形品。」 本発明において被膜が設けられる基材は何ら限定される
ものではないが、本発明によって得られる被膜が透明性
を有する点から基材としても透明性を有する基材への適
用が好ましい。また、基材の材質としては無機ガラスで
あっても、有機プラスチックであっても何ら問題はな
い。さらには基材の形状としては平板状、わん曲状、円
形状などとくに限定されない。また、基材の表面の全面
あるいはその一部にあらかじめ金属薄膜やITO、酸化ス
ズなどの金属酸化物薄膜などからなる透明導電膜からな
る薄膜を設けてなるものも手書き入力装置などの用途を
目的としたものには好ましい。
つぎに本発明における導電性微粒子とは被膜にした時に
十分な透明性を与え、かつ導電性を付与するものであれ
ば、とくに限定されるものではないが、高い導電性と透
明性の両者を満足させやすいという点から酸化スズ(ア
ンチモンド−ピング物を含む)、酸化インジウム/酸化
スズ混合物などがその例として挙げられる。さらにかか
る導電性微粒子の平均粒子径としては上述の目的が達せ
られるものであればよいが、とくに分散状態を安定化
し、均一被膜を得ることが容易であるという点から0.00
1μmから5μmの一次粒子径を有するものが好まし
い。ここで、一次粒子径とは、何らかの分散方法によっ
て実質的に分散可能な粒子径を意味するものである。ま
た、かかる導電性微粒子は、目的とする被膜の導電性と
透明性によっても異なるが、通常は15〜90重量%が被膜
中に含まれていることが好ましい。すなわち、これより
少ないと十分な導電性が得られず、またこれより多くな
ると透明性などの外観、さらには基材との接着性などが
著るしく低下する傾向にある。
本発明の被膜の主成分は、前述の導電性微粒子を各種ビ
ヒクル中に含有させたものであるが、ここでビヒクルと
は導電性微粒子を分散可能ならしめ、得られた塗膜の鉛
筆硬度が4H以上になるものであれば何でもよいが、一般
に導電性微粒子が無機物であり、とくに無機酸化物であ
ることから、これらと親和性が良く、また高硬度を与え
得るものとして下記一般式(A)で表わされる有機ケイ
素化合物および/またはその加水分解物が好ましく用い
られる。
R1 aR2 bSi(OR34-a-b (A) (式中R1、R2は各々アルキル基、アルケニル基、アリー
ル基、またはハロゲン、エポキシ基、グリシドキシ基、
アミノ基、メルカプト基、メタクリルオキシ基あるいは
シアノ基を有する炭化水素基、R3は炭素数が1〜8のア
ルキル基、アルコキシアルキル基、アシル基、フェニル
基であり、aおよびbは0または1である) 具体例としては、メチルトリアルコキシシラン、ビニル
トリアルコキシシラン、フェニルトリアルコキシシラ
ン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリアルコキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルメチルジアルコキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリアルコキシシラン、γ−クロロプロピルトリア
ルコキシシランなどのシラン化合物およびその加水分解
物が挙げられる。
これらの有機ケイ素化合物は1種又は2種以上併用する
ことも可能である。
これらの有機ケイ素化合物はキュア温度を下げ、硬化を
より進行させるためには加水分解して使用することが好
ましい。
加水分解は純水または塩酸、酢酸あるいは硫酸などの酸
性水溶液を添加、攪拌することによって製造される。さ
らに純水、あるいは酸性水溶液の添加量を調節すること
によって加水分解の度合をコントロールすることも容易
に可能である。加水分解に際しては、一般式(A)の加
水分解性基と等モル以上、3倍モル以下の純水または酸
性水溶液の添加が硬化促進の点で特に好ましい。
加水分解に際しては、アルコール等が生成してくるの
で、無溶媒で加水分解することが可能であるが、加水分
解をさらに均一に行なう目的で有機ケイ素化合物と溶媒
を混合した後、加水分解を行なうことも可能である。ま
た目的に応じて加水分解後のアルコール等を加熱および
/または減圧下に適当量除去して使用することも可能で
あるし、その後に適当な溶媒を添加することも可能であ
る。これらの溶媒としては、アルコール、エステル、エ
ーテル、ケトン、ハロゲン化炭化水素あるいはトルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素などの溶媒が挙げら
れる。またこれらの溶媒は必要に応じて2種以上の混合
溶媒として使用することも可能である。また、目的に応
じて加水分解反応を促進し、さらに予備縮合等の反応を
進めるために室温以上に加熱することも可能であるし、
予備縮合を抑えるために加水分解温度を室温以下に下げ
て行なうことも可能であることは言うまでもない。
かかる有機ケイ素化合物および/またはその加水分解物
の硬化が通常、加熱によって行なわれるものであるが、
加熱時間の短縮、低温硬化を目的に各種の硬化触媒が添
加される。硬化触媒としてはカルボン酸のアルカリ金属
塩やアルミニウム、チタン、ジルコニウムなどのアルコ
キシドあるいはキレート化合物が挙げられる。
とくにアセチルアセトンアルミニウム塩に代表されるア
ルミニウムキレート化合物は組成物の安定性、透明性さ
らには着色がないなどの点から好ましく用いられる。
また前記一般式(A)で示される有機ケイ素化合物の中
でもとくに基材との接着性、表面硬度向上、耐熱性、耐
候性などの点からR1、R2としては炭素数1〜4のアルキ
ル基、アルケニル基、あるいはフェニル基、さらにはエ
ポキシ基、グリシドキシ基を有する有機基が好ましい。
かかる前記ビヒクル中にはさらに硬度向上、無機系基
材、とくに無機ガラス、ITO膜または酸化スズ膜を有す
る無機ガラスなどへの接着性向上などの点から誘電体コ
ロイド状無機酸化物の添加が好ましく適用される。ここ
で誘電体コロイド状無機酸化物の具体例としてはSi、T
i、Al、Zr、Sb、W、Taなどの金属酸化物が挙げられ、
とくに透明性付与の点から平均粒子径が1nm〜200nmを有
するものが好ましく使用される。中でも導電性を向上さ
せる目的にはSbなどのVa族金属酸化物が好ましい。
本発明における被膜は、二酸化ケイ素を主成分とし、0.
04μm〜20μmの平均粒径を有する凝集体が被膜中に均
一に分散、形成された被膜であり、この凝集体によって
表面に凹凸を形成させ、外光を散乱せしめ、ノングレア
性を与えるものである。平均粒子径が、0.04μm未満で
は、ノングレア性の効果が見られず、20μmを越えるも
のは、透明性が悪くなるという問題がある。ノングレア
性を発現し、同時に透明性、あるいは特に高解像性を与
えるという点で、0.5μm〜10μmの粒子径を有するも
のが特に好ましく用いられる。
さらに、SiO2微粒子(以下シリカ微粒子)を主成分とす
る凝集体は、湿式法によって生成された、多孔性で内部
面積を持ったものであることが好ましい。
また、ノングレア性をコントロールする目的から被膜表
面部に存在する凝集体はその大きさのみならず、単位面
積当たりの存在数を規制することも有効である。本発明
の目的には、凝集体間隔を2μm〜150μm、さらに好
ましくは5μm〜75μmにし、かつその充填密度は、5
個/0.1mm角以上、好ましくは10個以上でその分散状態を
出来るだけ均一にすることが、良好なノングレア性を与
えるために、好ましい。
本発明の透明基材上に塗布される被膜の塗布手段とし
て、刷毛塗り、浸漬塗り、ロール塗り、スクリーン印刷
法、スプレー塗装、スピン塗装、流し塗りなどの通常行
なわれる塗布方法が容易に使用可能であるが、被膜の厚
み調整が簡単に行なえる点からスピン塗装が好ましく用
いられる。
本発明における被膜の膜厚はとくに限定されるものでは
ない。しかし、接着強度の保持、硬度などの点から0.1
μm〜50μmの間で好ましく用いられる。特に好ましく
は0.5μm〜20μmである。また、被膜の塗布にあたっ
て、作業性、被膜厚さ調節などから各種溶剤により、稀
釈して用いられるが稀釈溶剤としては例えば水、アルコ
ール、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが目的に
応じて種々使用が可能であり、必要に応じて混合溶媒を
使用することもできる。また、酸化アンチモンなどのコ
ロイド状無機酸化物を使用する場合にはその分散性など
の点から、水、アルコール、ジメチルホルムアミド、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコ
ール、フェニルセロソルブなどがとくに好ましく用いら
れる。
本発明被膜中にはビヒクル成分として前述のケイ素化合
物以外に使用可能なものとして、各種エポキシ樹脂、メ
ラミン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリ酢酸ビ
ニルおよびそのケン化物、ナイロン樹脂、ポリエステル
樹脂など透明性を大きく損なうことなく、また、硬度を
4Hより低くすることのない範囲で使用可能である。ま
た、被膜中に含まれるビヒクルの含有量としては、全被
膜中に10〜85重量%含まれていることが好ましい。すな
わち、10重量%より少ないと外観、基材との接着性など
に問題が生じ、また85重量%より多くなると導電性が不
良となるなどの問題がある。
一方、本発明における表面硬度の評価方法である鉛筆硬
度とはJIS K5400に定められた方法であり、手書き入力
装置やペン入力式などの用途に関してはとくに大きな意
味を持つ表面硬度を評価する方法である。
これらの組成物から被膜を形成するには一般的にはこれ
らの組成物を含有するコーティング組成物を塗布した
後、加熱により乾燥硬化させる。
硬化温度は選択される組成物、作業条件、基材などによ
っても異なるが60℃〜300℃、好ましくは80℃〜200℃が
用いられる。これより低温度では硬化が不十分であり、
高温度ではクラック、被膜の分解などの不都合が生ず
る。
本発明によって得られる被膜はその使用目的に応じて被
膜の導電性、透明性は最適化されるべきものであるが、
通常の透明基材への適用、液晶入力装置への応用などを
考慮すると5×105Ω・cm以下の比抵抗値で、曇価が30
%以下が好ましく用いられる。一方、帯電防止を目的と
する場合には5×106Ω・cm以下の比抵抗値で、曇価が8
0%以下、さらに好ましくは1×106Ω・cm以下、40%以
下が適用される。また、入力装置への適用で鉛筆などの
導電性ペンを使用する場合にはその描画跡を残さない、
あるいは除去しやすくする意味からその被膜における表
面粗さは2μm未満であることが好ましい。ここで表面
粗さとはJIS B0651に定められた方法によって測定され
るものである。
本発明における各成分の分散方法としては、単純な攪拌
羽根使用による攪拌でも充分であるが、さらに分散状態
を良好にする意味からはペイントコンディショナー、サ
ンドミル、三本ロール、ボールミル、ホモミキサー、ホ
モジナイザーなどが好ましく使用される。
一方、分散状態を安定に保つ目的から各種界面活性剤の
添加も好ましく適用され、特にシリコーン系界面活性
剤、フッ素系界面活性剤、さらにはフェニルエーテル系
界面活性剤などの非イオン系界面活性剤が好ましく使用
される。
本発明によって得られる透明導電性被膜は、被膜中に分
散された凝集体によってノングレア性を与え、かつ被膜
自身は本来の透明性と導電性を保持するとともに高硬度
表面を有し、耐摩耗性に優れており、CRTの静電気除去
膜、タッチパネル、ショーケース、メータカバー等各種
前面板として好ましく使用できる。
以下に本発明の樹脂を明瞭にするために実施例を挙げる
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例] 実施例1 (1) コーティング組成物の調製 (a)γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン加
水分解物の調整 回転子を備えた反応器中にγ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン23.6gを仕込み、液温を10℃に保ち、
マグネチックスターラーで攪拌しながら0.01規定塩酸水
溶液5.4gを徐々に滴下する。滴下終了後冷却をやめて、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの加水分
解物を得た。
(b)塗料の調製 前記シラン加水分解物に、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂(シェル化学社製 商品名 エピコート827)16.7
g、N,N−ジメチルホルムアミド52g、ベンジルアルコー
ル23.4g、メチルアルコール40.0g、シリコーン系界面活
性剤0.35gを添加混合し、さらにコロイド状五酸化アン
チモンゾル(日産化学社製 商品名 アンチモンゾルA
−2550)69.5g、アルミニウムアセチルアセトネート3.3
gを添加し、次いで導電性微粒子として平均粒子径が0.1
μmの酸化インジウム/酸化スズ系混合無機酸化物を16
6.8g、さらに溶媒としてフェネチルアルコールを393.8g
添加し、ホモジナイザーを使用し、充分攪拌した後、さ
らに合成シリカ微粉末(富士デヴィソン化学社製 サイ
ロイド244)4.0gを添加し、ペイントコンディショナー
で15分間攪拌を行ない、コーティング剤とした。
(2) コーティング剤の塗布、キュア 前項のコーティング剤を厚み3.0mmの平板状無機ガラス
基板にスピンナーを使用して塗布した。塗布後、5分間
室内にてセッティングを行ない、その後、80℃、12分
間、さらに130℃で2時間、加熱キュアさせ、ノングレ
ア性を有する透明導電被膜を得た。
また、膜厚は、0.5μmであった。なお、被膜の表面観
察を顕微鏡で行なったところ、凝集体の平均直径は1.0
μm〜10μmであり、その凝集体の間隔は、10μm〜50
μmであり、その凝集体の充填密度は30個/0.1mm角であ
った。
(3) 評価 前記(2)で得られた透明成形品をCRTの前面に装着し
たところ、CRT画面の文字および図形などは鮮明に確認
できた。また、室内の蛍光燈(37ワット)を透明成形品
の前面で反射させて見たところコーティング前の基材と
比べはるかに反射が抑えられており、まぶしさを感じな
かった。この時の全光線透過率は88%であり、グロスメ
ーター(村上色材研究所製)による60゜角の鏡面光沢度
は、65%であった。また、塗膜面に1mm角の基板に達す
るゴバン目を塗膜の上から剛ナイフで100個入れて、セ
ロハン粘着テープ(商品名“セロテープ”ニチバン株式
会社製品)を強くはりつけ、90度方向に急速にはがし、
塗膜剥離の有無を調べたところ塗膜剥離は認められず良
好な接着性を有していた。表面硬度試験として鉛筆硬度
試験(JIS K5400)を行ない6Hが得られた。
また、この被膜の表面抵抗値は、108Ω/□であった。
そして静電気除去効果のあることも併せて確認した。
実施例2 (1) コーティング剤の調整 実施例1でのコーティング組成物において合成シリカ微
粉末を(富士デヴィソン化学社製 サイロイド308)4.0
gに変更する以外は実施例1と同様とした。
(2) コーティング剤の塗布、キュア 実施例1と同様の塗布、キュアを行ないノングレア性を
有する透明導電被膜を得た。
また、膜厚は、0.8μmであった。なお被膜の表面観察
を顕微鏡で行なったところ、凝集体の平均直径は0.5μ
m〜7μmであり、その凝集体の間隔は10μm〜60μm
であり、その凝集体の充填密度は15個/0.1mm角であっ
た。
(3) 評価 実施例1と同様に良好な透明性、ノングレア性を有して
おり、接着性および表面硬度において、実施例1と同等
の性能を有していた。この時の全光線透過率は89%であ
り、鏡面光沢度は80%であった。しかしながら、つや消
し性に少しムラが認められるものであった。
比較例1 (1) コーティング剤の調整 実施例1でのコーティング組成物において合成シリカ微
粉末を添加しない以外は、実施例1と同様とした。
(2) コーティング剤の塗布、キュア 実施例1と同様の塗布、キュアを行ない、透明性に優れ
た導電性被膜を得た。
また膜厚は、0.5μmであった。
(3) 評価 実施例1と同様に良好な透明性を有しており、その全光
線透過率は、89%、ヘイズは2.0%であった。(JISK710
5に従って測定) しかしコーティング面の反射が多く、非常なまぶしさを
感じた。この被膜の鏡面光沢度は98%であった。
[発明の効果] 本発明により得られる表面被膜を有する透明成形品には
次のような効果がある。
1.ノングレア性、透明性、導電性、耐久性を併せて有す
る。
2.表面硬度が高く、傷がつきにくい被膜となる。
3.静電気除去性に優れている。
4.塗料安定性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 5/14 A

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基材上に、導電性微粒子とビヒクルと
    を主成分としてなる被膜を形成した透明成形品におい
    て、該被膜が、二酸化ケイ素を主成分とし、0.04μm〜
    20μmの平均粒子径を有する凝集体を含有し、かつ、鉛
    筆硬度で4H以上である表面硬度を有することを特徴とす
    る表面被膜を有する透明成形品。
  2. 【請求項2】透明基材が、無機ガラスまたはプラスチッ
    クであることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記
    載の表面被膜を有する透明成型品。
  3. 【請求項3】導電性微粒子が、酸化スズおよび酸化イン
    ジウムから選ばれる少なくとも一種を主成分とすること
    を特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の表面被膜
    を有する透明成形品。
  4. 【請求項4】ビヒクルが、下記一般式(A)で表わされ
    る有機ケイ素化合物を含むことを特徴とする特許請求の
    範囲第(1)項記載の表面被膜を有する透明成形品。 R1 aR2 bSi(OR34-a-b (A) (式中R1、R2は各々アルキル基、アルケニル基、アリー
    ル基、またはハロゲン、エポキシ基、グリシドキシ基、
    アミノ基、メルカプト基、メタクリルオキシ基あるいは
    シアノ基を有する炭化水素基、R3は炭素数が1〜8のア
    ルキル基、アルコキシアルキル基、アシル基、フェニル
    基であり、aおよびbは0または1である。)
  5. 【請求項5】ビヒクルが、下記一般式(A)で表わされ
    る有機ケイ素化合物の加水分解物を含むことを特徴とす
    る特許請求の範囲第(1)項記載の表面被膜を有する透
    明成形品。 R1 aR2 bSi(OR34-a-b (A) (式中R1、R2は各々アルキル基、アルケニル基、アリー
    ル基、またはハロゲン、エポキシ基、グリシドキシ基、
    アミノ基、メルカプト基、メタクリルオキシ基あるいは
    シアノ基を有する炭化水素基、R3は炭素数が1〜8のア
    ルキル基、アルコキシアルキル基、アシル基、フェニル
    基であり、aおよびbは0または1である。)
  6. 【請求項6】導電性微粒子が、0.001μm以上,5μm以
    下の平均粒子径を有することを特徴とする特許請求の範
    囲第(1)項記載の表面被膜を有する透明成形品。
  7. 【請求項7】被膜が、0.1μm以上,50μm以下の膜厚を
    有することを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載
    の表面被膜を有する透明成形品。
  8. 【請求項8】ビヒクルが、Si、Ti、Al、Zr、Sb、W、Ta
    から選ばれる少なくとも一種のコロイド状金属酸化物を
    含むことを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の
    表面被膜を有する透明成形品。
  9. 【請求項9】コロイド状金属酸化物が、1nm以上,200nm
    以下の平均粒子径を有することを特徴とする特許請求の
    範囲第(8)項記載の表面被膜を有する透明成形品。
  10. 【請求項10】被膜が、5×106以下の比抵抗値(Ω・c
    m)と、80%以下の曇価とを有することを特徴とする特
    許請求の範囲第(1)項記載の表面被膜を有する透明成
    形品。
  11. 【請求項11】凝集体が、湿式法によって生成された、
    多孔性で、内部表面積を有する微粉体であることを特徴
    とする特許請求の範囲第(1)項記載の表面被膜を有す
    る透明成形品。
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