JP4641846B2 - 防眩性積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、CRT、液晶パネル等のディスプレイに用いられる防眩性積層体に関する。
防眩性積層体は、一般に、CRT、PDP(プラズマディスプレイ)、LCD(液晶ディスプレイ)パネル等のディスプレイ表示装置において、外光の反射や蛍光灯等の写り込みによる視認性の低下を抑制するために、ディスプレイの最表面に配置される。防眩性積層体は、一般に基材の上に、凹凸形状を有した防眩層を形成することにより実現される。この凹凸形状を有する防眩層の形成は、透明基材の表面に、二酸化(シリカ)等のフィラーを含む樹脂を塗工して形成されるものが一般的である(特許文献1および特許文献2)。さらに、従来の方法では、凝集シリカ等の不定形シリカの二次凝集体により凹凸形状を形成するもの(図1参照)、または防眩層の表面に凹凸を持ったフィルムをラミネートし転写する方法(賦型処理)により凹凸形状を形成するもの、さらに有機ビーズを樹脂中に添加して凹凸形状を形成するもの等が提案されている。
近年、PDPおよびLCD等に代表されるディスプレイ市場の拡大とディスプレイの大型化に伴い、ディスプレイの最表面に配置される防眩性積層体についても、防眩性と他の改善が求められている。特に、1)コントラストの改善、2)透過鮮明度の向上、3)文字ボケの軽減、4)表示体を黒表示にした状態での優れた漆黒感(墨色の黒さの度合い)の実現等の改善が要求されている。また、ディスプレイの拡大化に伴い、その表面体として用いられる防眩性積層体自体にも拡大が要求されるが、拡大化による防眩性積層体の物理的変化(例えば、変性)により表示体としての視認性が若干低下することがあった。
防眩性積層体の拡大化による表示体の視認性の低下は、防眩性積層体における防眩性能力を向上させることにより解決しうるが、上記1)〜4)の改善要求を満たすことは困難であった。つまり、防眩性向上と上記1)〜4)の改善要求とは一般的に相反関係にあるとされており、この両者を同時に満足させる防眩性積層体の製造は困難とされ、その結果このような防眩性積層体は従来存在していなかった。
その一方、現在、ディスプレイ市場の拡大と大型化により、200ppi以上の高解析度を有する高価な高精細モニター用ではなく、100ppi以下の中低度の解析度を有する大型モニター用であって、防眩性と、上記1)〜4)の改善要求とを同時に満たし、しかも、安価な、防眩性積層体の開発が急務となっているが現状である。
特開平6−18706号公報 特開2003−302506号
本発明者等は、本発明時に、防眩性積層体における防眩層において、特定数の微粒子が三次元立体構造の凝集部を構成し、この凝集部が寄り集まることなく複数存在することにより、かつ、防眩層の凹凸形状の表面に光学特性を改善するための表面調整層を形成することにより、優れた防眩性を実現し、かつ、1)コントラスト改善、2)透過鮮明度向上、3)文字ボケの軽減、4)表示体を黒表示にした状態での優れた漆黒感(墨色の黒さの度合い)の実現等を著しく改善することができるとの知見を得た。本発明はかかる知見によるものである。従って、本発明は、100ppi以下の中低度の解析度であっても、優れた防眩性と画像表示力とを同時に実現することができる防眩性積層体の提供を目的とする。
よって、本発明による防眩性積層体は、透明基材と、該透明基材上、防眩層と、表面調整層とをこれらの順で備えてなるものであり、
前記防眩層の最表面が凹凸形状を有してなり、
前記防眩層内に、5個以上の微粒子により形成される三次元立体構造の凝集部が複数存在してなり、
複数の前記凝集部が寄り集まることなく、前記凹凸形状を形成してなるものである。
本発明による防眩性積層体によれば、解像度が100ppi程度の大型液晶パネル(低解像度)であっても、極めて低いヘイズ値、優れた防眩性、高い鮮明度を実現することが可能となり、またこの低ヘイズ化の実現に伴い、高精細対応防眩性積層体と比較しても大幅にコントラストを改善し表示体における文字のボケを相当程度解消することができ、さらに、特徴ある凹凸形状を実現することにより液晶がOFFの状態であっても極めて高い漆黒感(墨色の黒さの度合い)を実現することができる。また、本発明の防眩性積層体の最表面には、表面調整層が形成されるために、防眩層の凹凸形状を滑らかにし、かつ、様々な光学特性を発揮させることが可能となる。
防眩性積層体
本発明による防眩性積層体について図2を用いて説明する。図2は本発明による防眩性積層体の断面図を示す。透明基材1の上面に防眩層2が形成されてなり、この防眩層2は樹脂と微粒子3とを含んでなるものである。図2においては、5個の微粒子3が寄せ集まって一つの立体的な複数の凝集部を形成し、これらの複数の凝集部がさらに寄せ集まることなく点在していることが理解される。図2に示す通り、複数の凝集部は、5個の微粒子によって構成される三次元立体構造の凝集部である。
複数の凝集部は、寄せ集まることなく独立に存在し、海島の凹凸形状を形成させるものが好ましく、また、凝集部と凝集部の間を、凝集部を形成しない微粒子が複数連なって散在し、これらが実質的な網目状構造を形成して、複数の凝集部間を結ぶようにして凹凸形状を形成させるものであることがより好ましい。特に、後者により形成される凹凸形状はサイズ調整における設計上の自由度を付与するため有効なものといえる。
以上のことから、本発明による微粒子の凝集部は、微粒子が均一に単一分散され凝集することなく、基材の最表面に横一列として形成されてなる従来の防眩性積層体(図1)とは相違することが理解される。本発明の好ましい態様によれば、図3に示される通り、本発明の防眩性積層体の防眩層に微粒子3とその平均粒径が異なる第二微粒子4を含んでなる防眩性積層体が提案される。
本発明による防眩性積層体は、防眩層が5個以上の微粒子による凝集部を複数有してなるものである。ここで、「5個以上の微粒子による凝集部」とは、5個以上の微粒子が寄せ集まって重なりあったもの、または硬化樹脂または微粒子自体の物理的化学的性質により凝集したもの等、いずれのものを含む概念である。「5個以上の微粒子による凝集部」は三次元立体構造を有し、その結果防眩層の最表面に凹凸が形成され優れた防眩性と画像形成を実現するものと考えられる。また、本発明による「5個以上の微粒子による凝集部」はその表面が防眩層を形成する樹脂により実質的に被覆されてなるものが好ましい。
本発明の好ましい態様にあっては、凝集部を形成する微粒子は、5個以上であるが、好ましくは上限が100個以下、より好ましくは上限が50個以下であることが好ましい。本発明にあっては、凝集部同士がさらに寄り集まる(凝集することをも含む)ことなく形成されてなるものであり、凝集部同士がそれぞれ独立し、一定のまたはランダムの間隔をもって防眩層内に形成されてなるものである。
本発明による防眩性積層体は、前記微粒子の平均粒子径をR(μm)とし、前記凝集部の鉛直方向での基材面からの高さの最大値をHmax(μm)とし、前記防眩性積層体の最表面における凹凸形状の平均間隔をSm(μm)とし、凹凸部の平均傾斜角をθaとした場合に、下記式(I)〜(III):
8R≦Sm≦30R (I)
R<Hmax≦3R (II)
1.3≦θa≦2.5 (III)
を同時に満たすものが好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、上記各式において、
10R≦Sm≦20R (I)
R<Hmax≦2.5R (II)
1.5≦θa≦2.2 (III)
を同時に満たすものがより好ましい。
本発明のより好ましい態様によれば、上記各式において、
15R≦Sm≦28R (I)
1.2R<Hmax≦2.5R (II)
1.5≦θa≦2.3 (III)
を同時に満たすものがより好ましい。
凹凸部の平均間隔Sm はJIS B O601−1994に従い、触針式表面粗さ測定器で計測した断面曲線またはAFMでの3次元計測結果から求めた。
1.防眩層
(第一)微粒子/第二微粒子
微粒子および第二微粒子は球状、例えば真球状、楕円状等のものであってよく、好ましくは真球状のものが挙げられる。
本発明にあっては、微粒子の平均粒子径R(μm)が2.0μm以上(好ましくは1.5μm以上)5.0μm以下であり、好ましくは上限が5.0μm(好ましくは4.6μm)であり下限が、3.5μm(好ましくは1.9μm)であるものが好ましい。
また、前記微粒子の全体の95%以上(好ましくは98%以上)が、前記微粒子の粒径平均分布がR±0.3(好ましくは0.2)μmの範囲内にあるものが好ましい。この場合にあっては、Rが上記微粒子の平均粒子径の範囲にあることがより好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、微粒子とその平均粒径が異なる第二微粒子をさらに含んでなるものが好ましくは挙げられる。第二微粒子は、微粒子の平均粒径と異なるものを有するものである。また、本発明の好ましい態様によれば、第二微粒子の単体自体またはその凝集部自体のみでは、前記防眩層において防眩性を発揮しないものである。
本発明にあっては、微粒子の平均粒子径をR(μm)とし、第二微粒子の平均粒子径をr(μm)とした場合に、下記式(IV):
0.25R(好ましくは0.50)≦r≦1.0R(好ましくは0.85R、より好ましくは0.70) (IV)
を満たす防眩性積層体が好ましくは提案できる。
rが0.25R以上であることにより、組成物の分散が容易となり、粒子が凝集することがない。また、塗布後の乾燥工程においてフローティング時の風の影響を受けることなく、均一な凹凸形状を形成することができる。また、rが0.85R以下であることにより、微粒子と第一粒子との役割を明確に区別することが可能となるので好ましい。また、rは、1.0R以下であることから、凹凸を形成する上で、第一粒子と第二粒子が同一サイズで同一組成の粒子のものでも可能とし、更に、第一粒子と第二粒子が同一サイズでありながら、組成の異なるもの(例えば、極性の高い樹脂成分(親水性)の中で、第一粒子は、親水性粒子、第二粒子は、疎水性粒子、あるいは、その反対でも良いものとする)を使用して凹凸の凝集具合を調整しても良い。
また、本発明の別の態様によれば、樹脂と、微粒子と、第二微粒子との単位面積当りの総重量比が、微粒子の単位面積当りの総重量をM、第二微粒子の単位面積当りの総重量をM、樹脂の単位面積当りの総重量をMとした場合に、下記の式(V)および(VI): 0.08≦(M+M)/M≦0.36(好ましくは0.28) (V)
0(好ましくは0.2M)≦M≦5.0M (好ましくは4.0M) (VI)
を満たす防眩性積層体を提供することができる。
また、本発明の別の好ましい態様によれば、微粒子と、第二微粒子と、および樹脂または樹脂マトリックスとの屈折率をそれぞれ、n、n、nとした場合に、下記の式(VII):
Δn=|n1−n3|<0.15(好ましくは0.1)および/または
Δn=|n2−n3|<0.18(好ましくは0.1) (VII)
を満たすものであり、かつ、防眩性積層体内部のヘイズ値が60%以下(好ましくは55%)以下である、防眩性積層体を提供することができる。
本発明において、「樹脂マトリックス」とは、樹脂と、粒径が光の波長よりも十分小さい微粒子が均一に分散し、屈折率を可変させることのできる樹脂系をいう。例えば、樹脂(屈折率n=1.51)に、微粒子としての無機フィラー(例えばジルコニア、屈折率n=2.0前後、且つ、粒子径が60nm前後の場合)を分散させた分散体は、光学的に均一な物質として挙動する。この分散体の屈折率は、無機フィラーの含有量により、屈折率をn=1.55〜1.69の範囲で調整することが可能となり、このような分散体を、「樹脂マトリックス」という。
微粒子は無機系、有機系のものが挙げられるが、好ましくは有機系材料により形成されてなるものが好ましい。微粒子は、防眩性を発揮するものであり、好ましくは、透明性のものがよい。微粒子の具体例としては、無機系であればシリカビーズ、有機系であればプラスチックビーズが挙げられる。プラスチックビーズが挙げられ、より好ましくは透明性を有するものが挙げられる。プラスチックビーズの具体例としては、スチレンビーズ(屈折率1.59)、メラミンビーズ(屈折率1.57)、アクリルビーズ(屈折率1.49)、アクリル−スチレンビーズ(屈折率1.54)、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ等が挙げられる。本発明の好ましい態様によればその表面に疎水性基を有したプラスチックビーズが好ましくは使用され、例えばスチレンビーズが挙げられる。
樹脂
本発明による防眩層は(硬化型)樹脂により形成することができる。硬化型樹脂としては、透明性のものが好ましく、その具体例としては、紫外線または電子線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂と溶剤乾燥型樹脂との混合物、または熱硬化型樹脂の三種類が挙げら、好ましくは電離放射線硬化型樹脂が挙げられる。
電離放射線硬化型樹脂の具体例としては、アクリレート系の官能基を有するもの、例えば比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジェン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アルリレート等のオリゴマー又はプレポリマー、反応性希釈剤が挙げられ、これらの具体例としては、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー並びに多官能モノマー、例えば、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明の防眩層における樹脂には、防眩層の屈折率を高めるために、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウム、亜鉛、錫、およびアンチモンの群から選択される少なくとも一種の金属の酸化物からなるものが好ましい。この場合、平均粒径が0.2μm以下、好ましくは0.1μm以下、より好ましくは0.06μm以下である無機フィラーを含有させてもよい。
これらの無機フィラーの添加量は、防眩層の固形分全質量の10〜90質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜80%であり、特に好ましくは30〜75%である。このようなフィラーは、粒径が光の波長よりも十分小さいために散乱が生じず、バインダーポリマーに該フィラーが分散した分散体は光学的に均一な物質として作用する。
本発明の防眩層の透光性樹脂バインダーおよび無機フィラーの混合物のバルクの屈折率、すなわち、防眩性ハードコート層(のマトリクス)の屈折率は、1.48〜1.70であることが好ましく、より好ましくは1.50〜1.65、更に好ましくは1.52〜1.62である。屈折率を上記範囲とするには、バインダー及び無機フィラーの種類及び量割合を適宜選択することにより行うことができる。
電離放射線硬化型樹脂を紫外線硬化型樹脂として使用する場合には、光重合開始剤を用いることが好ましい。光重合開始剤の具体例としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチュウラムモノサルファイド、チオキサントン類が挙げられる。また、光増感剤を混合して用いることが好ましく、その具体例としては、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホソフィン等が挙げられる。
光重合開始剤としては市販の物を使用することができ、例えば、光開裂型の光ラジカル重合開始剤としては、日本チバガイギー(株)製のイルガキュア(184,907)等が好ましい例として挙げられる。光重合開始剤は、多官能モノマー100質量部に対して、0.1〜10質量部の範囲で使用することが好ましく、より好ましくは3〜7質量部の範囲である。
電離放射線硬化型樹脂に混合して使用される溶剤乾燥型樹脂としては、主として熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂は一般的に例示されるものが利用される。溶剤乾燥型樹脂の添加により、塗布面の塗膜欠陥を有効に防止することができる。
本発明の好ましい態様によれば、透明基材の材料がTAC等のセルロース系樹脂の場合、熱可塑性樹脂の好ましい具体例として、セルロース系樹脂、例えばニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、エチルヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。セルロース系樹脂を用いことにより、透明基材と帯電防止層(必要に応じて)との密着性と透明性とを向上させることができる。
熱硬化性樹脂の具体例としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラニン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂を用いる場合、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等をさらに添加して使用することができる。
2.透明基材
透明基材は、平滑性、耐熱性を備え、機械的強度とに優れたものが好ましい。透明基材を形成する材料の具体例としては、ポリエステル、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、またはポリウレタン等の熱可塑性樹脂が挙げられ、好ましくはポリエステル、セルローストリアセテートが挙げられる。
本発明にあっては、これらの熱可塑性樹脂を薄膜の柔軟性に富んだフィルム状体として使用することが好ましいが、硬化性が要求される使用態様に応じて、これら熱可塑性樹脂の板またはガラス板の板状体のものも使用することも可能である。
透明基材の厚さは、20μm以上300μm以下、好ましくは上限が200μm以下であり、下限が30μm以上である。透明基材が板状体の場合にはこれらの厚さを越える厚さであってもい。基材は、その上に防眩層を形成するのに際して、接着性向上のために、コロナ放電処理、酸化処理等の物理的な処理のほか、アンカー剤もしくはプライマーと呼ばれる塗料の塗布を予め行なってもよい。
本発明による防眩性積層体を液晶表示装置に用いる場合、片面に粘着層等を付してディスプレイの最表面に配置する。透明基材が複屈折のないセルロースアシレートフィルム(例えば、トリアセチルセルロースフィルム)の場合、偏光板の偏光層を保護する保護フィルムとしてトリアセチルセルロースが用いられるため、本発明による防眩性積層体をそのまま保護フィルムにとし利用することができるので経済的である。
本発明による防眩性積層体は、片面に粘着層等を付してディスプレイの最表面に配置したり、そのまま偏光板用保護フィルムとして使用される場合には、十分に接着させること好ましい。このため、透明基材上に低屈折率層等の他の層を形成した後、鹸化処理を施すことが好ましい。鹸化処理は、公知の手法、例えば、アルカリ液の中に本発明による防眩性積層体を適切な時間、浸漬して実施されてよい。アルカリ液に浸漬した後は、該積層体の中にアルカリ成分が残留しないように、水で十分に洗浄し、または希薄な酸に浸漬してアルカリ成分を中和する等の処理を施すことがより好ましい。鹸化処理は、最外層を有する側とは反対側の透明基材の表面の水に対する接触角が40゜以下、好ましくは30゜以下、より好ましくは20゜以下で行われることが好ましい。この鹸化処理により、低屈折率層を有する側とは反対側の透明基材の表面が親水化される。
親水化された表面は、ポリビニルアルコールを主成分とする偏向膜との接着性が改善されるので特に有効なものである。また、親水化された表面は、空気中の塵埃が付着しにくくなるため、偏向膜と接着させる際に偏向膜と反射防止フィルムの間に塵埃が入りにくく、塵埃による点欠陥を防止するのに有効である。
防眩性積層体の形成
本発明による防眩性積層体の形成方法を下記に示すが、この方法に限定して解釈されるものではない。
防眩層は、樹脂と、微粒子(第二微粒子)とを適切な溶剤、例えば、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、MEK、MIBK、シクロヘキサノンに混合して得た組成物を透明基材に塗布することにより形成されてよい。
本発明の好ましい態様によれば、上記の液体組成物に、フッ素系またはシリコーン系などのレベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤を添加した液体組成物は、塗布または乾燥時に塗膜表面に対して酸素による硬化阻害を有効に防止し、かつ、耐擦傷性の効果とを付与することを可能とする。レベリング剤は、耐熱性が要求されるフィルム状透明基材(例えばトリアセチルセルロース)に好ましくは利用される。
液体組成物を透明基材に塗布する方法としては、ロールコート法、ミヤバーコート法、グラビアコート法等の塗布方法が挙げられる。液体組成物の塗布後に、乾燥と紫外線硬化を行う。紫外線源の具体例としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯の光源が挙げられる。紫外線の波長としては、190〜380nmの波長域を使用することができる。電子線源の具体例としては、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、または直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が挙げられる。
樹脂が硬化し、樹脂中の微粒子が5個以上凝集して、防眩層の最表面に所望の凹凸形状が形成される。
防眩層の厚さは、0.5μm以上12μm以下であり、好ましくは下限が1μm(好ましくは2μm)以上であり上限9μm以下である。よって、本発明による防眩性積層体はいわゆるフィルム状の形態として成形されてよい。
2.表面調整層
本発明にあっては、防眩層の凹凸表面を調整するために、表面調整層を形成してもよい。表面調整層は、防眩層の凹凸形状を形成している表面粗さにおいて凹凸スケール(凹凸の山高さと山間隔)の1/10以下のスケールで凹凸形状に沿って存在している微細な凹凸を目止めして、スムージングを掛けて滑らかな凹凸を形成させること、または、凹凸の山間隔や山高さ、山の頻度(個数)の調整することが可能となる。また、表面調整層は、帯電防止、屈折率調整、高硬化、防汚染性、等を付与することを目的として形成されるものである。表面調整層の膜厚(硬化時)は0.5μm以上12μm以下であり、好ましくは下限が3μm以上であり上限が8μm以下である。
表面調整剤
表面調整剤としては、帯電防止剤、屈折率調整剤、防汚染剤、撥水剤、撥油剤、指紋付着防止剤、高硬化剤および硬度調整剤(緩衝性付与剤)からなる群から選択される一種または二種以上の混合物が挙げられる。
帯電防止剤(導電剤)
表面調整層中に、帯電防止剤を含んでなることにより、光学積層体の表面における塵埃付着を有効に防止することができる。帯電防止剤の具体例としては、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1〜第3アミノ基等のカチオン性基を有する各種のカチオン性化合物、スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基等のアニオン性基を有するアニオン性化合物、アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系等の両性化合物、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系等のノニオン性化合物、スズおよびチタンのアルコキシドのような有機金属化合物およびそれらのアセチルアセトナート塩のような金属キレート化合物等が挙げられ、さらに上記に列記した化合物を高分子量化した化合物が挙げられる。また、第3級アミノ基、第4級アンモニウム基、または金属キレート部を有し、かつ、電離放射線により重合可能なモノマーまたはオリゴマー、或いは官能基を有するカップリング剤のような有機金属化合物等の重合性化合物もまた帯電防止剤として使用できる。
また、導電性超微粒子が挙げられる。導電性微粒子の具体例としては、金属酸化物からなるのものを挙げることができる。そのような金属酸化物としては、ZnO(屈折率1.90、以下、カッコ内の数値は屈折率を表す。)、CeO(1.95)、Sb(1.71)、SnO(1.997)、ITOと略して呼ばれることの多い酸化インジウム錫(1.95)、In(2.00)、Al(1.63)、アンチモンドープ酸化錫(略称;ATO、2.0)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(略称;AZO、2.0)等を挙げることができる。微粒子とは、1ミクロン以下の、いわゆるサブミクロンの大きさのものを指し、好ましくは、平均粒径が0.1nm〜0.1μmのものである。
本発明の好ましい態様によれば、表面調整層に含まれる樹脂と帯電防止剤との添加比が5以上25以下であり、好ましくは上限が20以下であり下限が5以上である。
屈折率調整剤
表面調整層に、屈折率調整剤を添加し、光学積層体の光学特性を調整することが可能となる。屈折率調整剤には、低屈折率剤、中屈折率剤、高屈折率剤等が挙げられる。
1)低屈折率剤
低屈折率剤は、その屈折率が防眩層より低いものである。本発明の好ましい態様によれば、防眩層の屈折率が1.5以上であり、低屈折率剤の屈折率が1.5未満であり、好ましくは1.45以下で構成されてなるものが好ましい。
低屈折率剤の具体例としては、シリコーン含有フッ化ビニリデン共重合体が挙げられ、その例としてはフッ化ビニリデン30〜90重量%及びヘキサフルオロプロピレン5〜50重量%を含有するモノマー組成物が共重合されてなるフッ素含有割合が60〜70重量%であるフッ素含有共重合体100重量部と、エチレン性不飽和基を有する重合性化合物80〜150重量部とからなる組成物が挙げられる。
このフッ素含有共重合体は、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとを含有するモノマー組成物を共重合することによって得られる共重合体が挙げられる。このモノマー組成物における各成分の割合は、フッ化ビニリデンが30〜90重量%、好ましくは40〜80重量%、特に好ましくは40〜70重量%であり、またはヘキサフルオロプロピレンが5〜50重量%、好ましくは10〜50重量%、特に好ましくは15〜45重量%である。このモノマー組成物は、更にテトラフルオロエチレンを0〜40重量%、好ましくは0〜35重量%、特に好ましくは10〜30重量%含有するものであってもよい。
このフッ素含有共重合体を得るためのモノマー組成物は、必要に応じて、他の共重合体成分が、例えば、20重量%以下、好ましくは10重量%以下の範囲で含有されたものであってもよい。この共重合体の具体例としては、フルオロエチレン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエチレン、2−ブロモー3,3,3−トリフルオロエチレン、3−ブロモー3,3−ジフルオロプロピレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、1,1,2−トリクロロ−3,3,3−トリフルオロプロピレン、α−トリフルオロメタクリル酸等のフッ素原子を有する重合性モノマーを挙げることができる。
このようなモノマー組成物から得られるフッ素含有共重合体のフッ素含有割合は60〜70重量%であることが好ましく、より好ましくは62〜70重量%、特に好ましくは64〜68重量%である。添加割合がこのような範囲であることにより、後述の溶剤に対して良好な溶解性を有する。または、フッ素含有共重合体を成分として含有することにより、優れた密着性と、高い透明性と、低い屈折率とを有し、優れた機械的強度を有する光学積層体を形成することが可能となる。
フッ素含有共重合体は、その分子量がポリスチレン換算数平均分子量で5000〜200000、特に10000〜100000であることが好ましい。このような大きさの分子量を有するフッ素含有共重合体を用いることにより、得られるフッ素系樹脂組成物の粘度が好適な大きさとなり、従って、確実に好適な塗布性を有するフッ素系樹脂組成物とすることができる。
フッ素含有共重合体自体の屈折率は1.45以下、好ましくは1.42以下、より好ましくは1.40以下であるものが好ましい。屈折率がこの範囲にあることにより、形成される光学積層体の反射防止効果が好ましいものとなる。
樹脂の添加量は、フッ素含有共重合体100重量部に対して30〜150重量部、好ましくは35〜100重量部、特に好ましくは40〜70重量部である。また、フッ素含有共重合体と樹脂とを含む重合体形成成分の合計量におけるフッ素含有割合が30〜55重量%、好ましくは35〜50重量%であることが好ましい。
添加量またはフッ素含有割合が、上記した範囲内にあることにより、表面調整層の基材に対する密着性が良好となり、また、屈折率が高く良好な反射防止効果を得ることが可能となる。
本発明の好ましい態様によれば、低屈折率剤として、「空隙を有する微粒子」を利用することが好ましい。「空隙を有する微粒子」は表面調整層の層強度を保持しつつ、その屈折率を下げることを可能とする。本発明において、「空隙を有する微粒子」とは、微粒子の内部に気体が充填された構造及び/又は気体を含む多孔質構造体を形成し、微粒子本来の屈折率に比べて微粒子中の気体の占有率に反比例して屈折率が低下する微粒子を意味する。また、本発明にあっては、微粒子の形態、構造、凝集状態、塗膜内部での微粒子の分散状態により、内部、及び/又は表面の少なくとも一部にナノポーラス構造の形成が可能な微粒子も含まれる。
空隙を有する無機系の微粒子の具体例としては、特開2001−233611号公報で開示されている技術を用いて調製したシリカ微粒子が好ましくは挙げられる。空隙を有するシリカ微粒子は製造が容易でそれ自身の硬度が高いため、バインダーと混合して表面調整層表面調整層を形成した際、その層強度が向上され、かつ、屈折率を1.20〜1.45程度の範囲内に調製することを可能とする。特に、空隙を有する有機系の微粒子の具体例としては、特開2002−80503号公報で開示されている技術を用いて調製した中空ポリマー微粒子が好ましく挙げられる。
塗膜の内部及び/又は表面の少なくとも一部にナノポーラス構造の形成が可能な微粒子としては先のシリカ微粒子に加え、比表面積を大きくすることを目的として製造され、充填用のカラムおよび表面の多孔質部に各種化学物質を吸着させる除放材、触媒固定用に使用される多孔質微粒子、または断熱材や低誘電材に組み込むことを目的とする中空微粒子の分散体や凝集体を挙げることができる。そのような具体的としては、市販品として日本シリカ工業株式会社製の商品名NipsilやNipgelの中から多孔質シリカ微粒子の集合体、日産化学工業(株)製のシリカ微粒子が鎖状に繋がった構造を有するコロイダルシリカUPシリーズ(商品名)から、本発明の好ましい粒子径の範囲内のものを利用することが可能である。
「空隙を有する微粒子」の平均粒子径は、5nm以上300nm以下であり、好ましくは下限が8nm以上であり上限が100nm以下であり、より好ましくは下限が10nm以上であり上限が80nm以下である。微粒子の平均粒子径がこの範囲内にあることにより、表面調整層に優れた透明性を付与することが可能となる。
2)高屈折率剤/中屈折率剤
高屈折率剤、中屈折率剤は、反射防止性をさらに向上させるために表面調整層に添加されてよい。高屈折率剤、中屈折率剤の屈折率は1.46〜2.00の範囲内で設定されてよく、中屈折率剤は、その屈折率が1.46〜1.80の範囲内のものを意味し、高屈折率剤は、その屈折率が1.65〜2.00の範囲内のものを意味する。
これら屈折率剤は、微粒子が挙げられ、その具体例(かっこ内は屈折率を示す)としては、酸化亜鉛(1.90)、チタニア(2.3〜2.7)、セリア(1.95)、スズドープ酸化インジウム(1.95)、アンチモンドープ酸化スズ(1.80)、イットリア(1.87)、ジルコニア(2.0)が挙げられる。
レベリング剤
表面調整層は、レベリング剤を添加することができる。レベリング剤の好ましいものとしては、フッ素系またはシリコーン系等が挙げられる。レベリング剤を添加した表面調整層は、塗工面を良好にし、塗布または乾燥時に塗膜表面に対して酸素による硬化阻害を有効に防止し、かつ、耐擦傷性の効果とを付与することを可能とする。
防汚染剤
表面調整層は防汚染剤を添加することができる。防汚染剤は、光学積層体の最表面の汚れ防止を主目的とし、さらに光学積層体の耐擦傷性を付与することが可能となる。防汚染剤の具体例としては、撥水性、撥油性、指紋拭き取り性を発現するような添加剤が有効である。より具体例としては、フッ素系化合物、ケイ素系化合物、またはこれらの混合化合物が挙げられる。より具体的には、2−パーフロロオクチルエチルトリアミノシラン等のフロロアルキル基を有するシランカップリング剤等が挙げられ、特に、アミノ基を有するものが好ましくは使用することができる。
樹脂
表面調整層は、表面調整剤と、樹脂とにより少なくとも調整されてよい。表面調整剤を含まない場合には、この樹脂が高効果剤として、または防眩層の凹凸を滑面とする役割を担う。
樹脂としてては、透明性のものが好ましく、その具体例としては、紫外線または電子線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂と溶剤乾燥型樹脂との混合物、または熱硬化型樹脂の三種類が挙げられ、好ましくは電離放射線硬化型樹脂が挙げられる。
電離放射線硬化型樹脂の具体例としては、アクリレート系の官能基を有するもの、例えば比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジェン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アルリレート等のオリゴマー又はプレポリマー、反応性希釈剤が挙げられ、これらの具体例としては、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー並びに多官能モノマー、例えば、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
電離放射線硬化型樹脂を紫外線硬化型樹脂として使用する場合には、光重合開始剤を用いることが好ましい。光重合開始剤の具体例としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、チオキサントン類が挙げられる。また、光増感剤を混合して用いることが好ましく、その具体例としては、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホスフィン等が挙げられる。
また、電離放射線硬化型樹脂を紫外線硬化型樹脂として使用する場合には、光重合開始剤または光重合促進剤を添加することができる。光重合開始剤としては、ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合して用いる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いる。光重合開始剤の添加量は、電離放射線硬化性組成物100重量部に対し、0.1〜10重量部である。
電離放射線硬化型樹脂に混合して使用される溶剤乾燥型樹脂としては、主として熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂は一般的に例示されるものが利用される。溶剤乾燥型樹脂の添加により、塗布面の塗膜欠陥を有効に防止することができる。本発明の好ましい態様によれば、光透過性基材の材料がTAC等のセルロース系樹脂の場合、熱可塑性樹脂の好ましい具体例として、セルロース系樹脂、例えばニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、エチルヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。
熱硬化性樹脂の具体例としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラニン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂を用いる場合、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等をさらに添加して使用することができる。
重合開始剤
表面調整層を形成する際に、光重合開始剤を用いることができ、その具体例としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンが挙げられる。この化合物は市場入手可能であり、例えば商品名イルガキュア184(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が挙げられる。
溶剤
表面調整層を形成するには、上記成分を溶剤ともに混合した表面調整層用組成物を利用する。溶剤の具体例としては、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール等のアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ハロゲン化炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;またはこれらの混合物が挙げられ、好ましくは、ケトン類、エステル類が挙げられる。
表面調整層の形成法
表面調整層は、表面調整層用組成物を防眩層に付与することにより形成されてよい。表面調整層用組成物を塗布する方法としては、ロールコート法、ミヤバーコート法、グラビアコート法等の塗布方法が挙げられる。表面調整層用組成物の塗布後に、乾燥と紫外線硬化を行う。紫外線源の具体例としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯の光源が挙げられる。紫外線の波長としては、190〜380nmの波長域を使用することができる。電子線源の具体例としては、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、または直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が挙げられる。
4.任意の層
本発明による光学積層体は、光透過性基材と、防眩層と、必要に応じて表面調整層とにより構成されてなるが、さらに任意の層として帯電防止層、低屈折率層、防汚染層等を備えてなるものであってよい。低屈折率層は、防眩層または表面調整層の屈折率よりも低い屈折率を有するものが好ましい。帯電防止層、低屈折率層、防汚染層は表面調整層において説明した、帯電防止剤、低屈折率剤、防汚染剤等に、樹脂等を添加した組成物を調整し、それぞれの層を形成してよい。従って、帯電防止剤、低屈折率剤、防汚染剤、樹脂等も同様であってよい。
低屈折率層
低屈折率層は、防眩層の表面に形成されてなり、低屈折率層は、その屈折率が防眩層のものより低いものである。本発明の好ましい態様によれば、防眩層の屈折率が1.5以上であり、低屈折率層の屈折率が1.5未満であり、好ましくは1.45以下で構成されてなるものが好ましい。
低屈折率層剤の具体例としては、シリコーン含有フッ化ビニリデン共重合体が挙げられ、その例としてはフッ化ビニリデン30〜90重量%及びヘキサフルオロプロピレン5〜50重量%を含有するモノマー組成物が共重合されてなるフッ素含有割合が60〜70重量%であるフッ素含有共重合体100重量部と、エチレン性不飽和基を有する重合性化合物80〜150重量部とからなる樹脂組成物が挙げられる。
このフッ素含有共重合体は、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとを含有するモノマー組成物を共重合することによって得られる共重合体が挙げられる。このモノマー組成物における各成分の割合は、フッ化ビニリデンが30〜90重量%、好ましくは40〜80重量%、特に好ましくは40〜70重量%であり、またはヘキサフルオロプロピレンが5〜50重量%、好ましくは10〜50重量%、特に好ましくは15〜45重量%である。このモノマー組成物は、更にテトラフルオロエチレンを0〜40重量%、好ましくは0〜35重量%、特に好ましくは10〜30重量%含有するものであってもよい。
このフッ素含有共重合体を得るためのモノマー組成物は、必要に応じて、他の共重合体成分が、例えば、20重量%以下、好ましくは10重量%以下の範囲で含有されたものであってもよい。この共重合体の具体例としては、フルオロエチレン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエチレン、2−ブロモー3,3,3−トリフルオロエチレン、3−ブロモー3,3−ジフルオロプロピレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、1,1,2−トリクロロ−3,3,3−トリフルオロプロピレン、α−トリフルオロメタクリル酸等のフッ素原子を有する重合性モノマーを挙げることができる。
このようなモノマー組成物から得られるフッ素含有共重合体のフッ素含有割合は60〜70重量%であることが好ましく、より好ましくは62〜70重量%、特に好ましくは64〜68重量%である。添加割合がこのような範囲であることにより、後述の溶剤に対して良好な溶解性を有する。または、フッ素含有共重合体を成分として含有することにより、優れた密着性と、高い透明性と、低い屈折率とを有し、優れた機械的強度を有する薄膜を形成することが可能となる。
フッ素含有共重合体は、その分子量がポリスチレン換算数平均分子量で5000〜200000、特に10000〜100000であることが好ましい。このような大きさの分子量を有するフッ素含有共重合体を用いることにより、得られるフッ素系樹脂組成物の粘度が好適な大きさとなり、従って、確実に好適な塗布性を有するフッ素系樹脂組成物とすることができる。
フッ素含有共重合体自体の屈折率は1.45以下、好ましくは1.42以下、より好ましくは1.40以下であるものが好ましい。屈折率がこの範囲にあることにより、形成される薄膜の反射防止効果が好ましいものとなる。
本発明の好ましい態様によれば、「空隙を有する微粒子」を利用することが好ましい。「空隙を有する微粒子」は低屈折率層の層強度を保持しつつ、その屈折率を下げることを可能とする。本発明において、「空隙を有する微粒子」とは、微粒子の内部に気体が充填された構造及び/又は気体を含む多孔質構造体を形成し、微粒子本来の屈折率に比べて微粒子中の気体の占有率に反比例して屈折率が低下する微粒子を意味する。また、本発明にあっては、微粒子の形態、構造、凝集状態、塗膜内部での微粒子の分散状態により、内部、及び/又は表面の少なくとも一部にナノポーラス構造の形成が可能な微粒子も含まれる。
空隙を有する無機系の微粒子の具体例としては、特開2001−233611号公報で開示されている技術を用いて調製したシリカ微粒子が好ましくは挙げられる。空隙を有するシリカ微粒子は製造が容易でそれ自身の硬度が高いため、バインダーと混合して低屈折率層を形成した際、その層強度が向上され、かつ、屈折率を1.20〜1.45程度の範囲内に調製することを可能とする。特に、空隙を有する有機系の微粒子の具体例としては、特開2002−80503号公報で開示されている技術を用いて調製した中空ポリマー微粒子が好ましく挙げられる。
塗膜の内部及び/又は表面の少なくとも一部にナノポーラス構造の形成が可能な微粒子としては先のシリカ微粒子に加え、比表面積を大きくすることを目的として製造され、充填用のカラムおよび表面の多孔質部に各種化学物質を吸着させる除放材、触媒固定用に使用される多孔質微粒子、または断熱材や低誘電材に組み込むことを目的とする中空微粒子の分散体や凝集体を挙げることができる。そのような具体的としては、市販品として日本シリカ工業株式会社製の商品名NipsilやNipgelの中から多孔質シリカ微粒子の集合体、日産化学工業(株)製のシリカ微粒子が鎖状に繋がった構造を有するコロイダルシリカUPシリーズ(商品名)から、本発明の好ましい粒子径の範囲内のものを利用することが可能である。
「空隙を有する微粒子」の平均粒子径は、5nm以上300nm以下であり、好ましくは下限が8nm以上であり上限が100nm以下であり、より好ましくは下限が10nm以上であり上限が80nm以下である。微粒子の平均粒子径がこの範囲内にあることにより、低屈折率層に優れた透明性を付与することが可能となる。
低屈折率層の形成
フッ素含有共重合体と樹脂とを、必要に応じて光重合開始剤の存在下で活性エネルギー線を照射することにより、または熱重合開始剤の存在下で加熱されることにより重合して塗膜を形成することができる。使用する樹脂は、防眩層で説明したのと同様であってよい。
樹脂の添加量は、フッ素含有共重合体100重量部に対して30〜150重量部、好ましくは35〜100重量部、特に好ましくは40〜70重量部である。また、フッ素含有共重合体と樹脂とを含む重合体形成成分の合計量におけるフッ素含有割合が30〜55重量%、好ましくは35〜50重量%であることが好ましい。
添加量またはフッ素含有割合が、上記した範囲内にあることにより、低屈折率層は、基材に対する密着性が良好であり、また、屈折率が高く良好な反射防止効果を得ることが可能となる。
低屈折率層の形成に当たっては、必要に応じて適宜な溶剤を用い、粘度を、樹脂組成物として好ましい塗布性が得られる0.5〜5cps(25℃)、好ましくは0.7〜3cps(25℃)の範囲のものとすることが好ましい。可視光線の優れた反射防止膜を実現でき、かつ、均一で塗布ムラのない薄膜を形成することができ、かつ基材に対する密着性に特に優れた低屈折率層を形成することができる。
樹脂の硬化手段は、防眩層の項で説明したのと同様であってよい。硬化処理のために加熱手段が利用される場合には、加熱により、例えばラジカルを発生して重合性化合物の重合を開始させる熱重合開始剤がフッ素系樹脂組成物に添加されることが好ましい。
低屈折率層の厚さは、20nm以上800nm以下であり、好ましくは上限が400nm以下であり、下限が50nm以上である。
本発明にあっては、低屈折率層の膜厚(nm)dは、下記式:
=mλ/(4n
(上記式中、
は低屈折率層の屈折率を表し、
mは、正の奇数、通常1を表し、
λは波長であり、480〜580nmの範囲の値を表す)
を満たすものが好ましい。
また、本発明にあっては、低屈折率層は下記式:
120<n<145
を満たすものが低反射率化の点で好ましい。
通電性付与
本発明の好ましい態様によれば、防眩層に通電性微粒子を添加し、反射防止積層体の最表面に通電性を付与した反射防止積層体が提供することができる。導電性微粒子およびその添加方法は先の帯電防止層の項で説明したのと同様であってよい。
防眩性積層体の物性
本発明の好ましい態様によれば、
ヘイズ値が2.0〜8.0、好ましくは上限が6.0%(好ましくは5.0%)であり下限が3.0%であり、
60度グロス値が35〜65(%)、好ましくは上限が55%であり下限が38%であり、
透過鮮明度の値が70〜200(%)、好ましくは上限が150%であり下限が90%であることを同時に満たす防眩性積層体が提供される。
また、本発明の好ましい別の態様によれば、防眩性積層体の最表面の表面抵抗値が1.0×1013Ω/□以下、好ましくは5.0×1012Ω/□以下、好ましくは5.0×10Ω/□以下である防眩性積層体が提供される。
反射防止積層体
本発明の好ましい別の態様によれば、透明基材と、該透明基材の上に防眩層と該防眩層より屈折率の低い低屈折率層とがこれらの順で形成されてなる反射防止積層体が提供され、その反射防止積層体は、前記透明基材と、前記防眩層とが、上記した本発明による防眩性積層体を構成するものと同じものであってよいものである。
よって、透明基材と、防眩層との内容、および透明基材の上に防眩層を形成する方法等は、上記した防眩性積層体の項で説明したのと同様であってよい。
偏光板
本発明の別の態様によれば、偏光素子と、本発明による防眩性積層体または反射防止積層体とにより構成されてなる偏光板を提供することができる。より具体的には、偏光素子と該偏光素子の表面に、本発明による防眩性積層体を前記防眩性積層体における前記防眩層と反対の面において、または本発明による反射防止積層体を前記反射防止積層体における前記低屈折率層と反対の面において、備えてなる、偏光板を提供することができる。
偏光素子は、例えば、よう素又は染料により染色し、延伸してなるポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルホルマールフィルム、ポリビニルアセタールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体系ケン化フィルム等を用いることができる。ラミネート処理にあたって、接着性の増加のため、または電防止のために、透明基材(好ましくは、トリアセチルセルロースフィルム)にケン化処理を行うことが好ましい。
画像表示装置
本発明のさらに別の態様によれば、画像表示装置を提供することができ、この画像表示装置は、透過性表示体と、前記透過性表示体を背面から照射する光源装置とを備えてなり、この透過性表示体の表面に、本発明による防眩性積層体、本発明による反射防止積層体、または本発明による偏光板が形成されてなるものである。
本発明による画像表示装置は、基本的には光源装置(バックライト)と表示素子と本発明による防眩性積層体とで構成されてよく、好ましくは光源装置と、表示素子と、本発明による反射防止積層体とで構成されてよい。また、本発明による画像表示装置の一例としては、バックライト側から、光源装置、偏光素子、透明基材、画像表示素子、本発明による偏光板、本発明による反射防止積層体として形成されてよい。
本発明による画像表示装置が液晶表示装置の場合、光源装置の光源は反射防止積層体の下側から照射される。なお、STN型の液晶表示装置には、液晶表示素子と偏光板との間に、位相差板が挿入されてよい。この液晶表示装置の各層間には必要に応じて接着剤層が設けられてよい。
本発明による防眩性積層体は、偏光膜の表面保護フィルムの片側として用いた場合、ツイステットネマチック(TN)、スーパーツイステットネマチック(STN)、バーティカルアライメント(VA)、インプレインスイッチング(IPS)、オプティカリーコンペンセイテットベンドセル(OCB)等のモードの透過型、反射型、または半透過型の液晶表示装置に好ましく用いることができる。
用途
本発明による防眩性積層体、反射防止積層体、偏光板の構成材料として、また画像表示
装置は、透過型表示装置に利用される。特に、テレビジョン、コンピュータ、ワードプロ
セッサなどのディスプレイ表示に使用される。とりわけ、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)のような画像表示装置に適用することができる。本発明による防眩性積層体は透明基材を有しているので、該基材側を画像表示装置の画像表示面に接着してして用いてよい。
数値測定
本発明にあって、ヘイズ値は、JIS K−7105に従って測定することができる。測定に使用する機器としては、反射・透過率計HR−100(村上色彩技術研究所)が挙げられる。防眩性積層体の全光線透過率もまた、上記ヘイズ値の測定と同様にして測定することができる。
60度グロスと透過鮮明度については、グロス値は、ヘイズメーター((株)村上色彩研究所製、品番;HM−150)を用いて測定可能である。透過鮮明度は写像性測定器(スガ試験機(株)、品番;「ICM−1PD」)を用いて、JIS K7105に準拠し、4種類の光学くし(0.25mm、0.5mm、1mm、および2mm)で測定した数値の合計をもって、透過鮮明度とした。数値が大きいほど透過鮮明度が高く、400が最高値である。
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、特別の断りの無い限り、「部」及び「%」は質量基準である。
防眩層用組成物の調製
防眩層用組成物1
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレートを21.61質量部(「PETA」;日本化薬社製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを9.28質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマーを2.61質量部(三菱レイヨン製、分子量75,000)、スチレン・アクリルポリマーを0.65質量部(ザ・インクテック社製、分子量65,000)、光硬化開始剤であるイルガキュア184を2.02質量部(チバガイギー社製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.34質量部(チバガイギー社製)、透光性第一微粒子としてのアクリルビーズを5.47質量部(日本触媒社製、粒径1.9μm、屈折率1.53)、透光性第二微粒子は、未添加とした。シリコン系レベリング剤10−28を0.014質量部(ザ・インクテック社製)、トルエンを46.40質量部、及び、シクロヘキサノンを11.60質量部を十分混合して組成物として調整した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物1を調製した。
防眩層用組成物2
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を20.82質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを7.72質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量75,000)を3.06質量部、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.86質量部(チバガイギー社製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.31質量部(チバガイギー社製)、透光性第一微粒子としてのアクリルビーズを8.21質量部(日本触媒社製、粒径4.6μm、屈折率1.52)、透光性第二微粒子は、未添加とした。シリコン系レベリング剤10−28を0.013質量部(ザ・インクテック社製)、トルエンを46.40質量部、及び、シクロヘキサノンを11.60質量部を十分混合して組成物として調整した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物2を調製した。
防眩層用組成物3
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を21.28質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを8.63質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマーを3.18質量部(三菱レイヨン製、分子量75,000)、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.96質量部(チバガイギー社製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.33質量部(チバガイギー社製)、透光性第一微粒子としてのアクリルビーズを4.96質量部(日本触媒社製、粒径4.6μm、屈折率1.53)、透光性第二微粒子としてのアクリルビーズを1.65質量部(社日本触媒製、粒径3.5μm、屈折率1.53)、シリコン系レベリング剤10−28を0.013質量部(ザ・インクテック社製)、トルエンを46.40質量部、及び、シクロヘキサノンを11.60質量部を十分混合して組成物として調整した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物3を調製した。
防眩層用組成物4
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を21.28質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを8.63質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマーを3.02質量部(三菱レイヨン製、分子量75,000)、スチレン・アクリルポリマーを0.16質量部(ザ・インクテック社製、分子量65,000)、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.96質量部(チバガイギー社製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.33質量部(チバガイギー社製)、透光性第一微粒子としてのアクリルビーズを5.62質量部(社日本触媒製、粒径3.5μm、屈折率1.53)、透光性第二微粒子としてのアクリルビーズを0.99質量部(社日本触媒製、粒径3.5μm、屈折率1.52)、シリコン系レベリング剤10−28を0.013質量部(ザ・インクテック社製)、トルエンを46.40質量部、及び、シクロヘキサノンを11.60質量部を十分混合して組成物として調整した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物4を調製した。
防眩層用組成物5
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を20.96質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを8.02質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマーを3.10質量部(三菱レイヨン製、分子量75,000)、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.89質量部(チバガイギー社製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.32質量部(チバガイギー社製)、透光性第一微粒子としてのスチレンビーズを4.81質量部(綜研化学社製、粒径5.0μm、屈折率1.53)、透光性第二微粒子としてのメラミンビーズを2.89質量部(日本触媒社製、粒径1.8μm、屈折率1.68)、シリコン系レベリング剤10−28を0.013質量部(ザ・インクテック社製)、トルエンを46.40質量部、及び、シクロヘキサノンを11.60質量部を十分混合して組成物として調整した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物5を調製した。
防眩層用組成物6
導電材料(通電粒子)のブライトGNR4.6−EH(金‐ニッケルコート樹脂ビーズ:日本化学工業製)を防眩層の全体量の0.1%添加したものを用いた以外は、防眩層用組成物3と同様にして防眩層用組成物6を調製した。
防眩層用組成物7
不定形シリカマット剤分散インキ:EXG40−77(Z−15M)(平均粒子径2.5μmの不定形シリカの樹脂(PETE)分散液:大日精化製)を用いて、全固形量における樹脂の総量を100質量部とした時に、透光性微粒子としての単分散アクリルビーズ((株)日本触媒製、粒径7.0μm、屈折率1.53)が26質量部であり、不定形シリカが、7.5質量部となるように調製した以外は、防眩層用組成物2ど同様にして防眩層用組成物7を調製した。
防眩層用組成物8
透光性第一微粒子の粒子径を粒径1.1μmに変えた以外は、防眩層用組成物1と同様にして防眩層用組成物8とした。
防眩層用組成物9
透光性第一微粒子の粒子径を粒径10μmに変えた以外は、防眩層用組成物2と同様にして防眩層用組成物9を調製した。
防眩層用組成物10
透光性第一微粒子を平均粒子径が4.6μmで、4.6±2.0μmの粒度分布を持つ粒子に変えた以外は、防眩層用組成物2と同様にして防眩層用組成物10を調製した。
防眩層用組成物11
透光性第二微粒子の粒子径を粒径1.0μmに変えた以外は、防眩層用組成物3と同様にして防眩層用組成物11を調製した。
防眩層用組成物12
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を22.55質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを11.11質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマーを3.51質量部(三菱レイヨン製、分子量75,000)、光硬化開始剤であるイルガキュア184を2.21質量部(チバガイギー社製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.37質量部(チバガイギー社製)、透光性第一微粒子としてのスチレンビーズを2.23質量部(綜研化学社製、粒径3.5μm、屈折率1.60)、透光性第二微粒子は、未添加とした。シリコン系レベリング剤10−28を0.015質量部(ザ・インクテック社製)、トルエンを46.40質量部、及び、シクロヘキサノンを11.60質量部を十分混合して組成物として調整した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物12を調製した。
防眩層用組成物13
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を19.88質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを5.90質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマーを2.81質量部(三菱レイヨン製、分子量75,000)、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.68質量部(チバガイギー社製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.28質量部(チバガイギー社製)、透光性第一微粒子としてのスチレンビーズを11.44質量部(綜研化学社製、粒径3.5μm、屈折率1.60)、透光性第二微粒子は、未添加とした。シリコン系レベリング剤10−28を0.011質量部(ザ・インクテック社製)、トルエンを46.40質量部、及び、シクロヘキサノンを11.60質量部を十分混合して組成物として調整した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物13を調製した。
防眩層用組成物14
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を20.13質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを6.39質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマーを2.88質量部(三菱レイヨン製、分子量75,000)、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.73質量部(チバガイギー社製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.29質量部(チバガイギー社製)、透光性第一微粒子としてのアクリルビーズを1.76質量部(社日本触媒製、粒径4.6μm、屈折率1.53)、透光性第二微粒子としてのアクリルビーズを8.82質量部(日本触媒社製、粒径3.5μm、屈折率1.53)、シリコン系レベリング剤10−28を0.012質量部(ザ・インクテック社製)、トルエンを46.40質量部、及び、シクロヘキサノンを11.60質量部を十分混合して組成物として調整した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物14を調製した。
表面調整層用組成物の調整
表面調整層用組成物I
紫外線硬化型樹脂であるDPHAを39.30質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量40,000)を3.13質量部、、光硬化開始剤であるイルガキュア184を2.12質量部(チバガイギー(株)製)、同じく光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.43質量部(チバガイギー(株)製)、シリコン系レベリング剤10−28(ザ・インクテック(株)製)を0.19質量部、トルエンを49.35質量部、及び、シクロヘキサノンを5.48質量部を十分混合して組成物として調整した。この組成物を孔径10μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して表面調整層用組成物Iを調製した。
表面調整層用組成物II
帯電防止層の材料であるC-4456 S-7(ATO含有導電インキ、ATOの平均粒径300〜400nm、固形分濃度45% 日本ペルノックス(株)製)21.6g、および紫外線硬化型樹脂であるDPHAを28.69g(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.56g(チバガイギー(株)製)、MIBK(メチルイソブチルケトン)を33.7g及び、シクロヘキサノンを14.4gを十分混合して組成物として調整した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して表面調整層用組成物IIを調製した。
表面調整層用組成物III
ジルコニア含有塗料組成物(JSR(株)製、商品名;「KZ7973」、屈折率:1.69の樹脂マトリックス、固形分50%)を用い、樹脂マトリックスの屈折率が、1.60となるように、下記の組成の滑性層用組成物3を作製した。
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を18.59質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂に含有させて樹脂マトリックスを発現させるためのジルコニア17.18質量部(JSR(株)製、商品名;「KZ7973」に含有されているジルコニア、平均粒子径40〜60nm、屈折率2.0)、ジルコニア分散剤1.22質量部(同じくJSR(株)製、商品名;「KZ7973」に含有されているジルコニア分散安定剤)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量40,000)を0.94質量部、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.56質量部(チバガイギー(株)製)、同じく光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.26質量部(チバガイギー(株)製)、シリコン系レベリング剤10−28(ザ・インクテック(株)製)を0.039質量部、トルエンを14.34質量部、及び、シクロヘキサノンを15.76質量部、MEKを2.80質量部を十分混合して組成物として調整した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して表面調整層用組成物IIIを調製した。
帯電防止層用組成物の調製
帯電防止層の材料はC-4456 S-7(ATO含有導電インキ、ATOの平均粒径300〜400nm、固形分濃度45% 日本ペルノックス社製)2.0g、およびメチルイソブチルケトン2.84g、シクロヘキサノン1.22gを添加、攪拌の後、孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して、帯電防止層用組成物を調製した。
低屈折率層用組成物の調整
フッ素樹脂系低反射層用組成物34.14g(JSR(株)製、商品名;「TM086」)に対し、光重合開始剤(JSR(株)製、商品名;「JUA701」)0.85g、MIBK65gを添加、攪拌の後、孔径10μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して、低屈折率層用組成物を調製した。
防眩性積層体の作成
各防眩性積層体を下記の通りにして製造した。
実施例1
防眩層の形成
80μmの厚さのトリアセチルセルロースフイルム(TD80U、富士写真フイルム(株)製)を透明基材として用い、防眩層用組成物1を、フィルム上にコーティング用巻線ロッド(メイヤーズバー)を用いて塗布し、70℃のオーブン中で1分間加熱乾燥し、溶剤分を蒸発させた後、窒素パージ下(酸素濃度200ppm以下)で、紫外線を照射線量が14mJになるよう照射して塗膜を硬化させ、膜厚が4μmの防眩性積層体を得た。透光性第一微粒子は、粒子径の小さいアクリルビーズであり、且つ、粒子の表面は親水性であるため、所望の三次元立体構造の凝集部を形成させるために、疎水性のスチレンアクリルポリマー(分子量:65,000)を添加した。
表面調整層の形成
防眩層の上に、表面調整層用組成物Iを、コーティング用巻線ロッド(メイヤーズバー)を用いて塗布し、70℃のオーブン中で1分間加熱乾燥し、溶剤分を蒸発させた後、窒素パージ下(酸素濃度200ppm以下)で、紫外線を照射線量が100mJになるよう照射して塗膜を硬化させ、膜厚が0.8μmの表面調整層を形成した。
実施例2
防眩層用組成物2を用いた以外は、実施例1と同様にして、防眩層の上に、表面調整層用組成物Iを形成し、防眩性積層体を得た。防眩層用組成物2は、透光性第一微粒子において、表面状態が疎水性(トルエンに分散性を示し、メタノールで凝集を示す)粒子径が4.6μmのアクリルビーズを使用した。
実施例3
防眩層用組成物3を用いた以外は、実施例1と同様にして、防眩層の上に、表面調整層用組成物Iを形成し、防眩性積層体を得た。防眩層用組成物3は、所望の三次元立体構造の凝集部を形成させるために、透光性第一微粒子と透光性第二微粒子との粒子径が異なるものを使用し、混合粒子系となるようにした。
実施例4
防眩層用組成物4を用いた以外は、実施例1と同様にして、防眩層の上に、表面調整層用組成物I形成し防眩性積層体を得た。防眩層用組成物4は、実施例3と同様に、透光性第一微粒子と透光性第二微粒子の混合粒子系となるようにした。透光性第一微粒子と透光性第二微粒子は、粒子径の同じ3.5μmの粒子を使用した。但し、所望の三次元立体構造の凝集部を形成させるために、透光性第一微粒子は、実施例2に示したものと同一の疎水性のアクリルビーズを使用し、透光性第二微粒子は、親水性(トルエンに凝集、メタノールに分散傾向を示す)のアクリルビーズを使用した。
実施例5
防眩層用組成物5を用いた以外は、実施例1と同様にして、防眩層の上に、表面調整層用組成物I形成し、防眩性積層体を得た。防眩性積層体を得た。防眩層用組成物5は、アクリルビーズ以外の材質の粒子において所望の三次元立体構造の凝集部を形成させるために、透光性第一微粒子として、スチレンビーズを使用し、透光性第二微粒子として、メラミンビーズを使用した
実施例6
防眩層用組成物6と、表面調整層組成物IIを用いた以外は、実施例1と同様にして、防眩層の上に、表面調整層用組成物II形成し防眩性積層体を得た。防眩層用組成物6は、所望の三次元立体構造の凝集部を形成させるために、透光性第一微粒子と透光性第二微粒子との粒子径が異なるものを使用し、混合粒子系となるようにした。また、表面調整層組成物IIは、表面調整層に、導電材料を添加し、機能付与させたものである。
実施例7
帯電防止層付き防眩性積層体の作製
帯電防止層用組成物をトリアセチルセルロース上(実施例1と同様)に膜厚1.2μmとなるようにコーティングし、70℃で1分間乾燥後、窒素パージ下でUV(紫外)光54mjを照射してハーフキュアした。次に、帯電防止層の上に防眩層用組成物3を膜厚6μmとなるようにコーティングし、70℃で1分乾燥後、窒素パージ下でUV光14mjを照射して硬化させる。更に、防眩層の上に、表面調整層用組成物Iを、コーティング用巻線ロッド(メイヤーズバー)を用いて塗布し、70℃のオーブン中で1分間加熱乾燥し、溶剤分を蒸発させた後、窒素パージ下(酸素濃度200ppm以下)で、紫外線を照射線量が100mJになるよう照射して塗膜を硬化させ、膜厚が1.5μmの表面調整層を形成し、防眩性積層体を調製した。
実施例8
実施例7の防眩層積層体の上に、低屈折率層を下記条件にて塗布して、防眩性積層体を得た。
低反射帯電防止層付き防眩性積層体の形成
実施例7の帯電防止付き防眩性積層体の防眩層のUV硬化条件を窒素パージ下でUV(紫外)光14mjを照射してハーフキュアにし、表面調整層のUV硬化条件を同様に窒素パージ下でUV(紫外)光14mjを照射してハーフキュアにした以外は、実施例7と同様にして、防眩層の上に、表面調整層用組成物I形成し、帯電防止付き防眩性積層体を得た。更に、この防眩層の上に、低屈折率層用組成物を用いて、前記の低屈折率層の塗布と同様にして低屈折率層を作製した。
実施例9
表面調整層組成物IIIに変更した以外は、実施例8と全く同様にして防眩層の上に、表面調整層用組成物III形成し、防眩性積層体を得た。また、表面調整層組成物3は、表面調整層に、屈折率調整用として、酸化シルコニウム含有の樹脂マトリックス(屈折率n=1.60)を用い、表面調整層の屈折率を調整させることにより、更に低反射化させたものである。
実施例10
防眩層用組成物7を用いた以外は、実施例1と同様にして、防眩層の上に、表面調整層用組成物I形成し、防眩性積層体を得た。防眩層用組成物7は、三次元立体構造の凝集具合を調整させるために、透光性第一微粒子には、同様の有機系微粒子を用い、透光性第二微粒子には、無機の不定形シリカを使用し、混合粒子系となるようにした。
比較例1
透光性第一微粒子の粒子径1.9μmを1.5μmに代えた防眩層用組成物7を用いた以外は、実施例1と同様にして、防眩層の上に、表面調整層用組成物I形成し、防眩性積層体を得た。
比較例2
透光性第一微粒子の粒子径4.6μmを6.0μmに代えた防眩層用組成物8を用いた以外は、実施例2と同様にして、防眩層の上に、表面調整層用組成物Iを形成し、防眩性積層体を得た。
比較例3
透光性第一微粒子の粒度分布が4.6±0.3μmの単分散粒子を4.6±2.0μmの粒度分布のある粒子に代えた防眩層用組成物10を用いた以外は、実施例2と同様にして防眩層の上に、表面調整層用組成物Iを形成し、防眩性積層体を得た。
比較例4
透光性第二微粒子の粒子径3.5μmを1.0μmに代えた防眩層用組成物11を用いた以外は、実施例3と同様にして防眩層の上に、表面調整層用組成物Iを形成し、防眩性積層体を得た。
比較例5
透光性第一微粒子として、粒子径3.5μmスチレンビーズを使用し、樹脂と透光性第一微粒子の単位面積当りの総重量比が、0.06となるように調整した防眩層用組成物12を用いた以外は、実施例1と同様にして防眩層の上に、表面調整層用組成物をI形成し、防眩性積層体を得た。
比較例6
透光性第一微粒子として、粒子径3.5μmスチレンビーズを使用し、樹脂と透光性第一微粒子の単位面積当りの総重量比が、0.40となるように調整した防眩層用組成物13を用いた以外は、実施例1と同様にして防眩層の上に、表面調整層用組成物Iを形成し、防眩性積層体を得た。
比較例7
透光性第二微粒子の総重量が透光性第一微粒子の総重量の5倍となるように調整した防眩層用組成物13を用いた以外は、実施例1と同様にして防眩層の上に、表面調整層用組成物Iを形成し、防眩性積層体を得た。
評価試験
下記評価試験を行って、その結果を表1に記載した。
評価1:三次元立体構造の有無試験
実施例、比較例の防眩性積層体を上記評価1,評価2にて光学顕微鏡で測定し、防眩層における三次元立体構造の有無を下記基準により評価した。
評価基準
評価○:複数の凝集部が寄せ集まることなく独立に存在し、海島の凹凸形状を形成されていた。
評価×:凝集塊の存在、海島の凹凸形状不成立、複数の凝集部の寄せ集まり形成、微粒子の分散不良による複数の凝集塊の存在を理由に、三次元立体構造が形成されなかった。
評価2:漆黒感試験
実施例と比較例の光学積層体の防眩層側と反対側にクロスニコルの偏光板に張り合わせた後、三波長蛍光下で官能評価を行って、漆黒感(墨の黒色の再現性)を下記基準によって詳細に評価した。
評価基準
評価◎:全方位面で観察して、漆黒感(墨の黒色の再現)なる画像を実現でき、局所的な白い部分は殆ど観察できなかった。
評価○:全方位面で観察して、漆黒感(墨の黒色の再現)なる画像を実現でき、局所的な白い部分は若干観察されたが、製品としては問題なかった。
評価△:全方位面で観察して、局所的に黒く見える部分が観察されたが、全体的に白化が観察された。
評価×:全方位面で観察して、全体的に白化が観察された。
評価−:観察不能
評価3:光学特性試験
実施例と比較例の光学積層体について、本明細書に定義に従って、ヘイズ値(%)、60度グロス、透過鮮明度を測定した。
評価4:ギラツキ評価試験
透過型白色面光源のバックライトビュアの上に、解像度100ppiのマトリックスフィルター(厚さ:0.7mm)を介して、実施例と比較例の防眩性積層体を載せて、暗室環境下で全方位におけるギラツキ(ザラツキ感)の発生有無を下記基準にて評価した。
評価基準
評価○:全方位面で観察して、ギラツキは殆ど観察できなかった。
評価△:全方位面で観察して、局所的にギラツキが若干観察された。
評価×:全方位面で観察して、全体的に強いギラツキが観察された。
Figure 0004641846
Figure 0004641846
図1は従来技術の防眩性積層体の断面図を示す。 図2は本発明による防眩性積層体の一態様を示す断面図である。 図3は本発明による防眩性積層体の好ましい一態様を示す断面図である。

Claims (17)

  1. 透明基材と、該透明基材上、防眩層と、表面調整層とをこれらの順で備えてなる防眩性積層体であって、
    前記防眩層の最表面が凹凸形状を有してなり、
    前記防眩層内に、5個以上100個以下平均粒子径Rが2.0μm以上5.0μm以下の微粒子により形成される三次元立体構造の凝集部が複数存在してなり、
    複数の前記凝集部が寄り集まることなく、前記凹凸形状を形成してなり、
    前記凝集部を形成しない他の微粒子が複数連なって複数の前記凝集部間を結ぶことにより、前記防眩層内に網目状構造が形成されており、
    前記防眩層の膜厚が2μm以上12μm以下であり、前記表面調整層の膜厚が0.8μm以上12μmである、防眩性積層体。
  2. 前記微粒子が、有機系材料により形成されてなる、請求項に記載の防眩性積層体。
  3. 前記微粒子が、スチレンビーズ、メラミンビーズ、アクリルビーズ、アクリル−スチレンビーズ、ポリカーボネートビーズ、およびポリエチレンビーズからなる群から選択される1以上のビーズである、請求項1または2に記載の防眩性積層体。
  4. 記微粒子の全体の90%以上において、前記微粒子の粒径平均分布がR±0.5μmの範囲内にあるものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の防眩性積層体。
  5. 前記防眩層が、前記微粒子の平均粒径の異なる粒径を有する第二微粒子をさらに含んでなるものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の防眩性積層体。
  6. 前記微粒子の平均粒子径をRとし、第二微粒子の平均粒子径をr(μm)とした場合に、下記式(IV):
    0.25R≦r≦1.0R (IV)
    を満たすものである、請求項5に記載の防眩性積層体。
  7. 前記樹脂と、前記微粒子と、第二微粒子との単位面積当りの総重量比が、前記微粒子の単位面積当りの総重量をM、第二微粒子の単位面積当りの総重量をM、前記樹脂の単位面積当りの総重量をMとした場合に、下記の式(V)および(VI):
    0.08≦(M+M)/M≦0.36 (V)
    0≦M≦5.0M (VI)
    を満たすものである、請求項5または6に記載の防眩性積層体。
  8. 前記樹脂が電離放射線硬化型樹脂であり、かつ、第二微粒子が有機系材料により形成されてなる、請求項5〜7のいずれか一項に記載の防眩性積層体。
  9. 前記微粒子と、第二微粒子と、および前記樹脂のそれぞれの屈折率を、n、nおよびnとした場合に、下記の式(VII):
    Δn=|n1−n3|<0.15および/またはΔn=|n2−n3|<0.18 (VII)
    を満たすものであり、かつ、
    防眩性積層体内部のヘイズ値が60%以下である、請求項5〜8のいずれか一項に記載の防眩性積層体。
  10. ヘイズ値が2.0〜8.0(%)であり、
    60度グロス値が35〜65(%)であり、
    透過鮮明度の値が70〜200(%)であることを同時に満たすものである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の防眩性積層体。
  11. 前記透明基材と前記防眩層との間に帯電防止層を更に備えてなり、かつ、前記防眩層が通電性微粒子を含んでなることにより、前記防眩性積層体の最表面に通電性を付与したものである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の防眩性積層体。
  12. 防眩性積層体の表面抵抗値が1.0×1013Ω/□以下である、請求項11に記載の防眩性積層体。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の防眩性積層体の最表面に、前記防眩性層の屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折率層をさらに備えてなる、反射防止積層体。
  14. 前記透明基材と前記防眩層との間に帯電防止層を更に備えてなり、かつ、前記防眩層が通電性微粒子を含んでなることにより、前記反射防止積層体の最表面に通電性を付与したものである、請求項13に記載の反射防止積層体。
  15. 反射防止積層体の表面抵抗値が、1.0×1013Ω/□以下である、請求項13または14に記載の反射防止積層体。
  16. 偏光素子と該偏光素子の表面に、請求項1〜12のいずれか一項に記載の防眩性積層体を前記防眩性積層体における前記防眩層と反対の面で備えてなるか、または請求項13〜15のいずれか一項に記載の反射防止積層体を前記反射防止積層体における前記低屈折率層と反対の面で備えてなる、偏光板。
  17. 透過性表示体と、前記透過性表示体を背面から照射する光源装置とを備えてなる画像表示装置であって、
    前記透過性表示体の表面に、請求項1〜12のいずれか一項に記載の防眩性積層体、請求項13〜15のいずれか一項に記載の反射防止積層体、または請求項16に記載の偏光板を備えてなる、画像表示装置。
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