JPH0794190B2 - 直描型平版印刷用原版 - Google Patents

直描型平版印刷用原版

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JPH0794190B2
JPH0794190B2 JP11492488A JP11492488A JPH0794190B2 JP H0794190 B2 JPH0794190 B2 JP H0794190B2 JP 11492488 A JP11492488 A JP 11492488A JP 11492488 A JP11492488 A JP 11492488A JP H0794190 B2 JPH0794190 B2 JP H0794190B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は平版印刷用原版に関し、詳しくは、事務用印刷
原版等に好適な直描型平版印刷用原版に関する。
〔従来技術〕
現在、事務用印刷原版としては支持体上に画像受理層を
有する直描型平版印刷原版が広く用いられている。この
ような印刷原版に製版、即ち画像形成を行なうには一般
に画像受理層に油性インキを手書きにより描画するか、
タイプライター、インクジエツト方式あるいは転写型感
熱方式等で印字する方法が採用されている。その他、普
通紙電子写真複写機(PPC)を用いて帯電、露光及び現
像の工程を経て感光体上に形成したトナー画像を画像受
理層に転写定着する方法も近年使われ始めた。いずれに
しても製版後の印刷原版は不感脂化液(いわゆるエチツ
液)で表面処理して非画像部を不換脂化した後、印刷版
として平版印刷に供せられる。
従来の直描型平版印刷原版は紙等の支持体の両面に裏面
層及び中間層を介して表面層が設けられていた。裏面層
又は中間層はPVA澱粉等の水溶性樹脂及び合成樹脂エマ
ルジヨンの水分散性樹脂と顔料で形成されている。表面
層は顔料、水溶性樹脂及び耐水化剤で形成される。
このような直描型平版印刷原版の代表例は米国特許第25
32865号に記載されるように、画像受理層をPVAのような
水溶性樹脂バインダー、シリカ、炭酸カルシウム等のよ
うな無機顔料及びメラミン・ホルムアルデヒド樹脂初期
縮合物のような耐水化剤を主成分として構成したもので
ある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、この様にして得られた従来の印刷は、印
刷耐久性を向上するために耐水化剤の添加量を多くした
り疎水性樹脂を使用したりして疎水性を増大させると、
耐刷性は向上するが親水性が低下し、印刷汚れが発生
し、一方、親水性を良くすると耐水性が劣化し、耐刷性
が低下するという問題があつた。特に30℃以上の高温使
用環境下ではオフセツト印刷に使用する浸し水に表面層
が溶解し、耐刷性の低下及び印刷汚れの両者が発生する
など大きな欠点があつた。
更に、平版印刷用原版は油性インキ等を画像部として画
像受理層に描画するものであり、この受理層と油性イン
キの接着性が良くなければ、たとえ非画像部の親水性が
充分で上記の如き印刷汚れが発生しなくても、印刷時に
画像部の油性インキが欠落してしまい、結果として耐刷
性が低下してしまうという問題もあつた。
本発明は以上の様な直描型平版印刷用原版の有する問題
点を改良するものである。
本発明の目的は、オフセツト原版として全面一様な地汚
れはもちろん点状の地汚れも発生させない不感脂化性の
優れた直描型平版印刷用原版を提供することである。
本発明の目的は、画像部の油性インキと画像受理層との
接着性が向上し、且つ印刷において印刷枚数が増加して
も非画像部の親水性が充分保たれ、地汚れの発生しな
い、高耐刷力を有する平版印刷用原版を提供することで
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
前記した諸目的は、支持体上に画像受理層を有する直描
型平版印刷用原版において、該画像受理層の結着剤の主
成分として、分解により−NH2基及び/又は−NHR基(但
し、Rは炭化水素基を表わす)を生成する官能基を少な
くとも1種含有する樹脂を含有して成る事を特徴とする
直描型平版印刷用原版によつて達成することができる。
このようにし本発明は、直描型平版印刷用原版の画像受
理層の結着剤を主成分として、分解により−NH2基及び
/又は−NHR基(但し、Rは炭化水素基を表わす)を生
成する官能基を少なくとも1種含有する樹脂を含有する
ことを特徴としている。
従つて、該樹脂を表面層に主成分として含む直描型平版
印刷用原版は、油性インキを画像部として画像受理層に
描画する際には、親油性の分解される前の前記官能基を
含有するため、受理層と油性インキ等との接着性が良好
となり、耐刷性が向上する。
一方、本直描平版印刷用原版は、非画像部においては、
上記の如く前記官能基が不感脂化液及び浸し水により加
水分解又は加水素分解して−NH2基及び/又は−NHR基
(但し、Rは炭化水素基を表わす)で表わされる親水基
になり、親水化されるため、画像部の親油性と明確に区
別され、印刷時において非画像に印刷インキが付着しな
くなるものである。上記の如く、従来は親水性の樹脂に
油性インク等を描画して画像部を疎水性化していたのに
対して、本発明では、親油性である前記官能基を含有す
る樹脂を、表面処理によりその非画像部を親水化すると
いう全く異なる発想をもとに、結着樹脂の親水性及び疎
水性それぞれがもたらす有利な点を併せても画期的な直
描型平版印刷用原版を得るに至つたものである。
以下に本発明において用いられる分解して少なくとも1
個の該親水性基を生成する官能基(以下、親水性基生成
官能基という)を少くとも1種含有する樹脂について詳
しく説明する。
該分解により−NH2基及び/又は−NHR基を生成する官能
基として、例えば下記一般式(I)〜(III)で表わさ
れる基を挙げることができる。
一般式(I) 一般式(II) 一般式(III) 式(I)及び式(III)中、R0は各々、水素原子、炭素
数1〜12の置換されてもよいアルキル基(例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、
オクチル基、デシル基、ドデシル基、2−クロロエチル
基、2−ブロモエチル基、3−クロロプロピル基、2−
シアノエチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシ
エチル基、2−メトキシカルボニルエチル基、3−メト
キシプロピル基、6−クロロヘキシル基等)、炭素数5
〜8の脂環式基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基等)、炭素数7〜12の置換されてもよいアラル
キル基(例えば、ベンジル基、フエネチル基、3−フエ
ニルプロピル基、1−フエニルプロピル基、クロロベン
ジル基、メトキシベンジル基、ブロモベンジル基、メチ
ルベンジル基等)、炭素数6〜12の置換さてもよいアリ
ール基(例えばフエニル基、クロロフエニル基、ジクロ
ロフエニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ク
ロロメチルフエニル基、クロロフエニル基、メトキシフ
エニル基、エトキシフエニル基、2−クロロエトキシフ
エニル基等)等を表わす。
好ましくはR0が該炭化水素を表わす場合は、炭素数1〜
8の炭化水素基数が挙げられる。
式(I)で表わされる官能基において、R1は炭素数2〜
12の置換されてもよい脂肪族基を表わし、更に具体的に
はR1は下記式(IV)で示される基を表わす。
式(IV) 式(IV)中、a1,a2は各々水素原子、ハロゲン原子(例
えば弗素原子、塩素原子等)又は炭素数1〜12の置換さ
れてもよい炭化水素基(例えばメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ヘキシル基、メトキシメチル基、
エトキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−クロロ
エチル基、3−ブロモプロピル基、シクロヘキシル基、
ベンジル基、クロロベンジル基、メトキシベンジル基、
メチルベンジル基、フエネチル基、3−フエニルプロピ
ル基、フエニル基、トリル基、キシリル基、メシチル
基、クロロフエニル基、メトキシフエニル基、ジクロロ
フエニル基、クロロメチルフエル基、ナフチル基等)を
表わし、Yは、水素原子、ハロゲン原子(例えば弗素原
子、塩素原子等)、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル
基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
等)、置換基を含有してもよい芳香族基(例えばフエニ
ル基、トリル基、シアノフエニル基、2,6−ジメチルフ
エニル基、2,4,6−トリメチルフエニル基、ヘプタメチ
ルフエニル基、2,6−ジメトキシフエニル基、2,4,6−ト
リメトキシフエニル基、2−プロピルフエニル基、2−
ブチルフエニル基、2−クロロ−6−メチルフエニル
基、フラニル基等)又は−SO2−R6(R6は、Yの炭化水
素基と同様の内容を表わす)等を表わす。nは1又は2
を表わす。
より好ましくは、Yが水素原子又はアルキル基の場合に
は、ウレタン結合の酸素原子に隣接する炭素上のa1及び
a2は、水素原子以外の置換基を表わす。
Yが水素原子又はアルキル基でない場合にはa1及びa2
上記内容のいずれの基でもよい。
即ち、 において、少なくとも1つ以上の電子吸引性基を含有す
る基を形成する場合あるいはウレタン結合の酸素原子に
隣接する炭素が立体的にかさ高い基を形成する場合が好
ましい例であることを示すものである。
又は具体的に、R1は脂環式基{例えば単環式炭化水素基
(シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、1−メチル−シクロヘキシル
基、1−メチルシクロブチル基等)又は架橋環式炭化水
素基(ビシクロオクタン基、ビシクロオクテン基、ビシ
クロノナン基、トリシクロヘプタン基等)等}を表わ
す。
一般式(II)において、R2及びR3は同じでも異なつても
よく、各々炭素数1〜12の炭化水素基を表わし、具体的
には、式(I)のYにおける脂肪族基又は芳香族基と同
様の内容を表わす。
一般式(III)において、X1及びX2は同じでも異なつて
いてもよく、各々酸素原子又はイオウ原子を表わす。
R4,R5は同じでも異なつていてもよく、各々炭素数1〜
8の炭化水素基を表わし、具体的には式(I)のYにお
ける脂肪族基又は芳香族基を表わす。
式(I)〜(III)の官能基の具体例を以下に示すが本
発明はこれらに限定されるものではない。
(3) −NHCOOCH2CH3 (4) −NHCOOCH2CCl3 本発明に用いられる分解により−NH2基及び/又は−NHR
基を生成する官能基、例えば上記一般式(I)〜(II
I)の群から選択される官能基を少なくとも1種含有す
る樹脂は、例えば重合体に含有される1級又は2級アミ
ノ基を反応によつて一般式(I)〜(III)の官能基に
変換する、いわゆる高分子反応による方法、又は一般式
(I)〜(III)の官能基を1種又はそれ以上含有する
1種又はそれ以上の単量体の又は該単量体及びこれと共
重合し得る他の単量体の重合反応により重合体とする方
法により得ることができる。
これらの単量体と共重合しうる他の単量体としては、例
えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、
酢酸アリル、プロピオン酸アリル等の如き脂肪族カルボ
ン酸ビニルあるいはアリルエステル類、アクリル酸、メ
タクリル酸、ストロン酸、イタコン酸、マレイン酸、フ
マール酸等の如き不飽和カルボン酸及びこれらの不飽和
カルボン酸のエステル類又はアミド類、スチレン、ビニ
ルトルエン、α−メチルスチレンの如きスチレン誘導
体、α−オレフイン類、アクリロニトリル、メタクロニ
トリル、N−ビニルピロリドンの如きビニル基置換のヘ
テロ環化合物等が挙げられる。
該表面層の強度をより向上させるために後述する架橋効
果を利用することができるが、この様な場合には、架橋
が容易に進行する官能基(例えば、エポキシ基、アミノ
基、イソシアナート基、カルボキシル基、水酸基等)を
含有する単量体を共重合させることが好ましい。
本発明の官能基を導入する方法は、高分子の高分子反応
においても単量体における合成方法と同様にして行なう
ことができる。
例えば、日本化学会編、「新実験科学講座第14巻、有機
化合物の合成と反応〔V〕」第2555頁(丸善株式会社
刊)、J.F.W.McOmie、「Protectivegroups in Organic
Chemistry」第2章(Plenum Press.1973年刊)、「Prot
ectivegroups in Organic Synthesis」第7章(John Wi
ley & Sons、1981刊)等の総説引例の公知文献記載の
方法によつて製造することができる。
重合体中の一般式(I)〜(III)の官能基を任意に調
整し得ること、あるいは、不純物を混入しないこと等の
理由から、予め一般式(I)〜(III)の官能基を含有
する単量体からの重合反応により製造する方法が好まし
い。具体的には、重合性の二重結合を含む1級又は2級
アミノ基を、例えば前記公知文献等に記載された方法に
従つて、そのアミノ基を一般式(I)〜(III)の官能
基に変換した後、重合反応を行ない製造することができ
る。
前記した如く、重合反応で所望の樹脂を製造する方法に
おいて用いられる分解により−NH2基及び/又は−NHR基
を生成する官能基、例えば一般式(I)〜(III)の官
能基を含有する単量体について更に具体的に述べると、
例えば下記一般式(V)の如き化合物が挙げられる。但
しこれらの化合物例に限定されるものではない。
一般式(V) 式(V)中、X′は、−O−,−CO−,−COO−,−OCO
−, −SO2−, −CH2COO−,−CH2OCO−, 芳香族基又はヘテロ環基を示す{但し、Q1,Q2,Q3,Q
4は、各々水素原子,炭化水素基又は式(V)中の
Y′−W〕基を表わし、d1,d2は同じでも異なつていて
もよく、水素原子,炭化水素基又は式(V)中のY′
−W)基を表わし、mは0〜18の整数を示す}。
Y′は、結合基X′と結合基Wを連結する、ヘテロ原子
を介していてもよい炭素−炭素結合を表わし(ヘテロ原
子としては、酸素原子,イオウ原子,窒素原子が挙げら
れる)、例えば CH=CH, −O−,−S−, −COO−,−CONH−,−SO2−,−SO2NH−,−NHCOO−,
−NHCONH−等の結合単位の単独又は1種もしくは2種以
上の組合せの構成より成るものである(但しd3,d4,d
5は、各々前記b1,b2と同義である)。
Wは分解により−NH2基又は−NHR基を生成する官能基、
例えば式(I)〜(III)の官能基を表わす。
b1,b2は同じでも異なつていてもよく、水素原子,炭化
水素基(例えば−COOHなどで置換されていてもよい炭素
数1〜12のアルキル基など)、−COOH又は−COO−V
(VはW基を含む置換基で置換されていてもよい、炭素
数1〜18のアルキル基,アルケニル基,アラルキル基,
脂環式基又は芳香族基を示す)を表わす。
本発明の樹脂の分子量は5×104〜106、好ましくは8×
104〜8×105である。
又、本発明の分解によりNH2基及び/又はNHR基を生成す
る官能基を含有する樹脂は、該官能基を含有する重合体
成分が30〜100重量%から成るホモ重合体あるいは多元
共重合体であり、好ましくは、40〜95重量%の該成分を
含有する多元共重合体である。
本発明に使用される樹脂とともに、従来公知の樹脂を併
用することができる。例えば、シリコーン樹脂、アルキ
ツド樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、スチレ
ン−ブタジエン樹脂、アクリル樹脂等があげられ、具体
的には、栗田隆治:石渡次郎、高分子、第17巻第278頁
(1968年)、宮本晴視、武井秀彦、イメージング1973
(No.8)第9頁等の総説引例の公知材料等が挙げられ
る。
本発明の樹脂は、有機溶剤に溶解又は分散しても良く、
更には水系エマルジヨンでも使用できる。従つて本発明
の樹脂の他に任意に水溶性の樹脂を併用することがで
き、例えば、PVA、カルボキシPVAのような変性PVA、澱
粉及びその誘導体、CMC、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、酢酸
ビニル〜クロトン酸共重合体、スチレン〜マレイン酸共
重合体等の水溶性樹脂が使用できる。
これらの水溶性樹脂を併用する場合には、耐水化剤を用
いることが好ましく、耐水化剤として、例えばグリオキ
ザール、メラミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムア
ルデヒド樹脂等のアミノプラストの初期縮合物、メチロ
ール化ポリアミド樹脂のような変性ポリアミド樹脂、ポ
リアミド・ポリアミン・エピクロルヒドリン付加物、ポ
リアミドエピクロルヒドリン樹脂、変性ポリアミドポリ
イミド樹脂等が挙げられる。
本発明の樹脂と、公知の樹脂とは難易の割合で混合する
ことができるが、全樹脂量中の分解により−NH2基及び
/又は−NHR基を生成する官能基の成分は含有量が30重
量%以上、好ましくは40重量%以上含有されている必要
がある。
分解により−NH2基及び/又は−NHR基を生成する官能基
の成分の含有量が重量%より少ないと、得られた平版印
刷用原版は、不感脂化液・浸し水による不感脂化処理に
より生ずる親水性が充分でなく、印刷時の汚れが発生す
る。
本発明の画像受理層の他の構成成分として、無機顔料が
使用され、該無機顔料として、例えばカオリンクレー、
炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸
バリウム、アルミナ等が挙げられる。
画像受理層中の結着樹脂/顔料の割合は材料の種類及び
顔料の場合は更に粒系によつて異なるが、一般に重量比
で1/(0.5〜5)、好ましくは1/(0.8〜2.5)程度が適
当である。
その他画像受理層には、膜強度をより向上させるために
架橋剤を添加してもよい。架橋剤としては、通常用いら
れる塩化アンモニウム、有機過酸化物、金属石けん、有
機シラン、ポリウレタンの架橋剤、エポキシ樹脂の硬化
剤等を用いることができる。具体的には、山下晋三、金
子東助編「架橋剤ハンドブツク」大成社刊(1981年)等
に記載されている。
本発明に使用される支持体としては、上質紙、湿潤強化
紙、ポリエステルフイルムのようなプラスチツクフイル
ム、アルミ板のような金属板等が挙げられる。
本発明では支持体と画像受理層との間に耐水性及び層間
接着性を向上する目的で中間層を、また画像受理層とは
反対の支持体面にカール防止を目的としてバツクコート
層を設けることができる。
ここで中間層はアクリル樹脂、スチレン〜ブタジエン共
重合体、メタアクリル酸エステル〜ブタジエン共重合
体、アクリロニトリル〜ブタジエン共重合体、エチレン
−酢酸ビニル共重合体等のエマルジヨン型樹脂;エポキ
シ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリ
酢酸ビニル等の溶剤型樹脂;前述のような水溶性樹脂等
の少くとも1種を主成分として構成されるが、必要に応
じて無機顔料や耐水化剤を添加することができる。
バツクコート層の構成も中間層とほぼ同様である。
PPC製版として用いられる場合には、本発明の地汚れを
いつそう低減するため、印刷原版としての体積固有抵抗
が1010〜1013Ωcmとなるように、更に受理層、中間層及
び/又はバツクコート層に誘電剤を添加することができ
る。誘電剤としては無機系のものでも有機系のものでも
よく、無機系のものではNa、K、Li、Mg、Zn、Co、Ni等
の1価又は多価金属の塩が、また有機系のものではポリ
ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ア
クリル樹脂変性四級アンモニウム塩等の高分子カチオン
誘電剤や高分子スルホン酸塩のような高分子アニオン誘
電剤が挙げられる。これらの誘電剤の添加量は各層に使
用されるバインダー量の3〜40重量%、好ましくは5〜
20重量%である。
本発明の平版印刷用原版を作るには一般に、支持体の一
方の面に、必要あれば中間層成分を含む水性液を塗布乾
燥して中間層を形成後、画像受理層成分を含む水性液を
塗布乾燥して画像受理層を形成し、更に必要あれば他方
の面にバツクコート層成分を含む水性液を塗布乾燥して
バツクコート層を形成すればよい。なお画像受理層、中
間層、バツクコート層の各付着量は夫々1〜30g/m2、5
〜20g/m2、5〜20g/m2が適当である。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を示すが、本発明の範囲がこれら
に限定されるものではない。
実施例1 エチルメタアクリレート20g、下記構造の単量体〔A〕8
0g、エチレングリコールジメタクリレート1.0g及びメチ
ルセロソルブ gの混合溶液を、窒素気流下75℃に加
温した後、アゾビスイソブチロニトリル1.0gを加え、時
間反応した。得られた共重合体の重量平均分子量は3.2
×105であつた。
次に、上質紙の一方の面に裏面層及び他方の面に中間層
が設けられた支持体の中間層の上に、上記の共重合体30
g(固形分量として)〔エチルメタクリレート/アクリ
ル酸(95/5)重量比〕共重合体10g、酸化亜鉛100g及び
トルエン300gの混合物をボールミル中で2時間分散して
得た分散物を、乾燥付着量が20g/m2となる様にワイヤー
バーで塗布し、100℃で1分間乾燥し、印刷用原版を作
製した。
この原版を、不感脂化処理液〔富士写真フイルム(株)
製ELP−EX〕でエツチングプロセツサーに2回通して処
理し、これに蒸留水2の水滴を乗せ、形成された水と
の接触をゴニオメーターで測定した所、10゜以下であつ
た。尚、不感脂化処理前は79゜であつた。このことは、
本発明の原版の画像受理層の非画像部が、親油性から親
水性に変化したことを示す(通常、印刷時に非画像部が
印刷地汚れ、点状汚れ等を発生しない親水化の度合は、
水との接触角で20゜以下であることが必要である)。
次に、市販のPPCで製版し、得られた原版を上記と同様
の条件で不感脂化処理を行ない、印刷用原版を得た。
得られた原版の画像部の濃度は1.0以上であり、非画像
部の地カブリもなく、画像部の品質も鮮明であつた。こ
れをオフセツト印刷機(ハマダスター(株)製ハマダス
ター800SX型)にかけ上質紙上に印刷した。2000枚を越
えても印刷物の非画像部の地汚れ及び画像部の書質に問
題を生じなかつた。
更に上記原版を用いて環境条件を30℃、80%RHとして、
市販のPPCで製版した所、得られた原版の画像は、画像
部の濃度は1.0以上有り非画像部の地カブリもなく、画
像部の画質も鮮明であつた。これを上記と同様に印刷し
た所 枚を印刷しても問題なかつた。
以上の如く、本原版は、高温多湿の条件下でもPPC製版
で画質を劣化させなかつた。
実施例2〜9 実施例1と同様の重合条件で下表−1の共重合体を製造
した。
上記各樹脂を、実施例1の樹脂の代わりに用いた他は、
実施例1と同様に操作して、印刷用原版を作製した。
実施例1と同様にして、処理して、印刷した所、2000枚
以上印刷した印刷物の画質は、カブリのない鮮明なもの
であつた。
実施例10 ベンジルメタクリレート10g下記構造の単量体〔B〕80
g、N−メトキシメチルメタクリルアミド10g及びトルエ
ン250gの混合溶液を、窒素気流下75℃の温度に加温した
後、A.I.B.N 1.0gを加え、 時間反応した。更に、温度
を100℃に加温し、2時間反応した。
得られた共重合体の重量平均分子量は、1.3×105であつ
た。
この共重合体〔X〕を、実施例1における共重合体
〔I〕の代わりに用いた他は、実施例1と同様に行なつ
て、分散物を塗布した。後110℃で30秒間乾燥し、印刷
用原版を作製した。実施例1と同様にして処理して印刷
した所、印刷物の画像部は鮮明で非画像部の地カブリの
ない印刷物が2000枚以上得られた。
〔発明の効果〕 本発明によれば、オフセツト原版として全面一様な地汚
れはもちろん点状の地汚れも発生させない不感脂化性の
優れた直描型平版印刷用原版が提供される。また、画像
部の油性インキと画像受理層との接着性が向上し、且つ
印刷において印刷枚数が増加しても非画像部の親水性が
充分保たれ、地汚れが発生せず、耐刷力が高い。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に画像受理層を有する直描型平版
    印刷用原版において、該画像受理層の結着剤の主成分と
    して、分解により−NH2基及び/又は−NHR基(但し、R
    は炭化水素基を表わす)を生成する官能基を少なくとも
    1種含有する樹脂を含有して成る事を特徴とする直描型
    平版印刷用原版。
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