JPH0789777B2 - 農作業機 - Google Patents

農作業機

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JPH0789777B2
JPH0789777B2 JP60176785A JP17678585A JPH0789777B2 JP H0789777 B2 JPH0789777 B2 JP H0789777B2 JP 60176785 A JP60176785 A JP 60176785A JP 17678585 A JP17678585 A JP 17678585A JP H0789777 B2 JPH0789777 B2 JP H0789777B2
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真一郎 矢野
弘和 仲
玉井  利男
塩崎  孝秀
木下  栄一郎
伸 渡部
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Iseki and Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、左右一対の駆動用走行車輪を有する走行車
体に田植装置や播種装置等を装着した農作業機の走行装
置に関するものである。
〔従来技術〕
従来、実公昭51-49301号公報に記載されているように、
走行型の田植機において、機体の傾斜を検出して油圧切
替バルブを切替えて油圧シリンダー装置で左右走行車輪
の相対的上下高さを変更し、機体を所定の姿勢に維持す
るものがある。〔発明が解決しようとする課題〕 併し乍ら、上記従来技術にあっては、機体の傾斜の検出
で油圧シリンダー装置が直ちに作動して非常に敏感な走
行車輪の上下動制御が行なわれる為に、その上下動の駆
動反力により機体が左右に傾動するという問題が発生す
る。そして、場合によっては、その駆動反力による左右
傾動により油圧切替バルブが切替えられ、反復して左右
に傾動(振動)することもあり、走行性能が安定しない
という問題も発生する。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、機体の左右両側に前部が回動自在に装着さ
れた左右伝動ケース9,10の後部に前記左右走行車輪7,8
を設け、機体の左右傾斜を検出して該左右走行車輪7,8
の相対的上下高さを変更する車輪上下動装置39,40を設
けた農作業機において、該左右伝動ケース9,10を左右中
間部が縦軸14のまわりに回動可能に取付けられた天秤杆
13の左右端部に連係して左右走行車輪7,8が背反的に自
由上下動すべく構成し、該天秤杆13と伝動ケース9,10と
の間に前記車輪上下動装置39,40を設けると共に、左右
走行車輪7,8が共に下動する方向に天秤杆13を移動させ
るように付勢して左右走行車輪7,8の背反的上下動を抑
制する弾機33を設けたことを特徴とする農作業機とした
ものである。
〔発明の作用効果〕
この発明は、左右伝動ケース9,10を左右中間部が縦軸14
のまわりに回動可能に取付けられた天秤杆13の左右端部
に連係して左右走行車輪7,8が背反的に自由上下動すべ
く構成し、該天秤杆13と伝動ケース9,10との間に前記車
輪上下動装置39,40を設けると共に、左右走行車輪7,8が
共に下動する方向に天秤杆13を移動させるように付勢し
て左右走行車輪7,8の背反的上下動を抑制する弾機33を
設けた農作業機としたので、機体の左右側で耕盤深さが
異なる場合、その異なり量が少ないときは該左右走行車
輪7,8の背反的な上下動により機体は適切な姿勢に維持
され、左右側の耕盤深さが大きく異なったときのみ車輪
上下動装置39,40が作動するようになるから、耕盤の小
さな凹凸による頻繁な車輪上下動装置39,40による左右
走行車輪7,8の相対的上下高さの変更が行なわれること
が回避され、該強制上下動による駆動反力によって機体
が左右に振動を起こすことも少ない。また、耕盤深さが
大きく異なった場合に、車輪上下動装置39,40が作動す
るときも、その作動力によるが駆動反力が、前記天秤杆
13の回動により吸収されるので、その走行状態は非常に
安定したものとなり、水田圃場においてきわめて良好な
る走行性能を発揮することができる。
〔実施例〕
1は田植機のフレームで、走行ミッションケース2の後
部に取付けられた円筒状のものである。3はエンジン
台、4はエンジンである。5は植付ミッションケースで
フレーム1の後端に取付けられ、そして、この植付ミッ
ションケース5の構成は、主ケース部5aと左右両側へ突
出する筒ケース部5bとその先端に取付けられた副ケース
5cとからなっている。
6は操縦ハンドルで、基部が植付ミッションケース5に
止着され後方上方へ向けて二叉状に分かれた状態に構成
されている。
7,8は走行車輪で、走行ミッションケース2の左右両側
に突出する駆動軸を包むボスに回動自由に取付けられた
伝動ケース9,10の後方先端に軸承されていて伝動回転さ
れながら上下にスイング可能に設けられている。11,12
は伝動ケース9,10側に一体的に設けられたアームであ
る。
13は天秤杆で、エンジン台3の前方に位置する縦軸14の
まわりに左右中間が回動可能に取付けられていてその左
右先端がエンジン台3よりも外側方へ突出するよう設け
られている。
15は前記天秤杆13の後部の上下を覆うように側面視コ字
状に形成され、前記天秤杆13の枢支用の縦軸14を支持す
る天秤杆支持金具であって、その後側に固着されたアー
ム16,16が、エンジン台3の左右両側に固着された左右
板体17,17に軸体18によりパイプ材19aを介して回動自在
に軸支された該パイプ材19aと一体の揺動アーム19の上
端に固着されたパイプ材20にボルト21により軸支されて
いる、尚、22a,22bはナットであって、ボルト18及びボ
ルト21の各々の先端に設けた螺子部に、該ナット22a,22
bを締め付けることで、ボルト18及びボルト21の抜け止
めとしている。23,23は前記天秤杆13の枢支用の縦軸14
の位置よりも左右外側位置に後方に向けて突出すべく固
着された左右軸体であって、天秤杆支持金具15に設けら
れた孔24,24を貫通して設けられている。そして、左右
軸体23,23の後端には螺子を切って受体25,25を各々ナッ
ト26,26にて固定して設け、該受体25,25と天秤杆支持金
具15の後端との間の軸体23,23の各々外周に圧縮弾機27,
27を左右走行車輪7,8が同じ高さになるように天秤杆13
を付勢すべく設けている。
一方、揺動アーム19の下端には、基部に軸受用のパイプ
材28とばね受体29とを有し先端に螺子部を有する軸体30
を、そのパイプ材28を回動自在に挿通しナット31により
揺動アーム19に固定されたボルト32により軸支してい
る。
そして、該軸体30にて弾性係数の異なる2種類の圧縮弾
機33,34を軸支して、軸体30の先端をエンジン台3に固
設の支持板35に設けた孔36を貫通して後方に設け、先端
の螺子部にナット37にて抜け止め板38を固定している。
123は上記天秤杆13の枢支用の縦軸14回りの揺動を固定
する状態と揺動可能な状態とに切換える揺動ロック装置
であって、天秤杆支持金具15に固着された筒体124a,124
bと該筒体124a,124b内に挿通されたロック作動体125と
該ロック作動体125の上端にボルト126により一体に固着
された操作ハンドル127とロック作動体125を上方に向け
て付勢する弾機128とにより構成されている。そして、
筒体124bの下端にはカム面129を形成し、該カム面129に
接当する軸体130をロック作動体125の下端に固着してい
る。ロック作動体125は筒体124a,124b内に挿通保持され
ていると共に、天秤杆13に設けられたテーパ状の穴131
にも挿通しており、該テーパ状の穴131に圧接するテー
パ面132をその中途部に形成している。圧縮弾機128は筒
体124aと操作ハンドル127の基部との間に設けられてい
る。上記構成において、第9図の状態では、軸体130が
カム面129の上端に位置しロック作動体125のテーパ面13
2がテーパ状の穴131に圧接して天秤杆13の揺動は固定さ
れている。そして、操作ハンドル127を第9図において
手前方向に回動操作して軸体130がカム面129の下端に位
置するようにするとロック作動体125は下方に移動し、
そのテーパ面132はテーパ状の穴131が外れる。すると、
天秤杆13は枢支用の縦軸14回りに揺動可能な状態とな
る。
尚、133は天秤杆13に固着されたバンパーである。
39,40は左右車輪上下動装置としての左右油圧シリンダ
ー装置であって、そのシリンダー39a,40aの基部にスリ
ット41,41を設け、該スリット41,41内に前記天秤杆13の
左右先端を差し込み、ピン42,42により回動自在に軸着
している。そして、ピストン39b,40bの先端側を各々前
記伝動ケース9,10のアーム11,12の上端にピン43,43によ
り枢着している。
44は油圧ケースで、前記走行ミッションケース2の前部
のエンジン台3に取付けられている。そして、この油圧
ケース44は左右の油圧ポンプ45,46(ギヤーポンプ)と
油圧切替バルブ47,48と、油圧タンク49とからなり、鋳
物で構成された筒状の油圧タンク49の左側に、油圧ポン
プ45と油圧切替バルブ47とを有した左ケース50を取付
け、右側に同じく油圧ポンプ46と油圧切替バルブ48とを
有した右ケース51を取付けている。50a,51aはポンプカ
バーである。52はストレーナで、油圧タンク49内に左右
側から突出する前記ポンプカバー50a,51aに設けたオイ
ル吸込ボスa,b間に架設された網筒52aからなっている。
53は入力軸で左側の油圧ポンプ45の駆動軸になってお
り、右側の油圧ポンプ46の駆動軸54とを角状伝動パイプ
55で連結している。
56,57は前記油圧切替バルブ47,48各々のロータリースプ
ール47a,48aに固定された切替レバーを示す。
尚、この油圧機構によって前記油圧シリンダー装置39,4
0は、第9図の油圧回路によって作動される。
58,59は内接地体で、前記走行車輪7,8間の前側位に左右
の所定の間隔を配して設けられ、後部をフレーム1にピ
ンによって枢着し、前部を上下動自由に設けている。そ
して、この左右の内接地体58,59と前記油圧装置の切替
レバー56,57とを連動機構で連動し、内接地体58あるい
は59が一定範囲からそれ以上に上動するときには油圧切
替バルブ47あるいは48が切替えられて走行車輪7あるい
は8が下動するよう構成している。
この連動機構を説明すると、60はエンジン台3の裏面に
止着のブラケット61,62に回動自由に取付けた軸であ
る。63,64は作動アームで、前記軸60に基部側を回動自
由に枢着されて、後方へ長く延ばされている。65,66は
ロッドで、作動アーム63と切替レバー56及び作動アーム
64と切替レバー57とを連動する棒である。67,68はロッ
ドで、接地体58,59と作動アーム63,64とを連動するもの
で、ばね69,70が介在されて上方への逃げを設けると共
に、連接高さがダブルナットによって調整できるよう構
成されている。71,72は連動金具で、前記軸60の左右端
側に一体に取付けられ、この右側の金具72には上下突出
高さが調節できる調節ボルト73を取付けている。また、
金具71には内側へ折曲げた特上片74を設けてある。更に
また、前記作動アーム63,64には受片75,76を設け、前記
ボルト73及び特上片74が接当できるよう構成している。
77は軸60に固着したアームで、これにはワイヤー78が取
付けられている。
79は前記フレーム1に取付けたブラケット80,81に回動
自由に設けた軸で、これに板状金具82,83が固着され、
この板状金具82,83に長孔84,85を穿設し、この長孔84,8
5に一端を係合するばね86,87を前記切替レバー56,57に
係合し、板状金具82をワイヤー88で回動操作してばね8
6,87の張力を変更調節できるよう設けている。尚、この
長孔84,85は、ばね86,87の張力が零になった状態で切替
レバー56,57が回動自由となるようにしたもので、切替
レバー56,57側に穿ってもよいこと勿論である。
89,90は外接地体で、前記走行車輪7,8の外側に前側部が
位置するように配設され、後部上面を前記操縦ハンドル
6の基部側に操作レバー91で回動調節設定される横外方
へ長く延びた軸92にアーム93を取付けてこれに外接地体
を取付けたブラケット94をピン95を介して前部が上下動
自由になるよう設けている。96はリンクで、前記左右の
副ケース5c,5cに上部を取付け、その下端側を前記左右
の外接地体89,90に止着し、各外接地体の前部は自由に
上下動できるよう設けられている。
97,98は、フレーム1に回動自由に支持された左・右軸
で、この左・右各軸97,98の先端に外金具99,100を止着
し、この各外金具99,100に前記外接地体89,90の前部を
縦ロッド101,102を介して連結し、一方、該外金具99,10
0と角度を異にして前記軸97,98に止着した内金具103,10
4と前記油圧切替レバー56,57とを横ロッド105,106を介
して連結し、外接地体89,90が一定以上に上動するとき
走行車輪7,8が夫々各別に下動し、逆に外接地体89,90が
下動するときは油圧切替レバー56,57の設けた長穴56a,5
7aにてその下動による横ロッド105,106の動きが遊び、
油圧切替バルブ47,48が切替えられないように構成され
ている。(外接地体89,90が一定以上に上動したときの
み油圧切替バルブ47,48が切替えられるように構成して
いる。) 一定範囲以上に上動しても共に走行車輪7,8は下動し、
逆に内接地体58,59が一定範囲以下に下動したときのみ
走行車輪7,8は上動するよう設けられている。
107は操作パネルで、前記操縦ハンドル6に固着されて
おり、これにはエンジン始動用スイッチ108、植付クラ
ッチ兼用油圧操作レバー109、主クラッチレバー110、感
度調節レバー111が設けられている。このうち、操作レ
バー109は植付ミッションケース内の植付クラッチと前
記ワイヤー78とに連動連結されていて、案内孔112内の
イの位置では植付クラッチが「入」でワイヤー78が弛み
油圧が自動制御状態を保持し、ロの位置では植付クラッ
チが「切」で自動制御状態、ハの位置では油圧切替バル
ブ47,48が中立で、植付クラッチ「切」状態、ニの位置
では植付クラッチ「切」で左右両油圧シリンダー装置3
9,40のピストン39b,40bを突出動させる状態に構成され
ている。
また、感度調節レバー111は前記ワイヤー88に連動連結
されていて、ばね86,87の張力が強、弱に一挙に調節で
きて内接地体58,59の上動抵抗を変更調節できるように
設けている。
113は苗植付具で、前記植付伝動ケース5の主・副両ケ
ースにクランクと揺動アームとで取付けられ上下に罷動
運動するよう設けられている。114は苗タンクで、操縦
ハンドル6の上に左右移動自在に支架され、植付伝動ケ
ース5内の左右往復動機構で動かされるよう設けられて
いる。
115は苗受支枠で、側面が略々L字状になっていて、操
縦ハンドル6側に固着され、これには苗分割口116が設
けられ、前記苗植付具113の苗分割爪部がこの苗分割口1
16へ上から介入して苗タンク114へ収容された苗が1株
分づつ取出されるよう構成されている。
尚、図中117はボンネット、118はボンネットと一体状に
構成された予備苗のせ台、119は変速チェンジレバー、1
20は苗受支枠115の苗植付具113に対する位置を変更して
苗取出量を調節する苗取出調節レバー、121は線引マー
カを示す。
122は後部内接地体で、後部を操縦ハンドル6側に枢着
され前部をフレーム1に上下動自在に取付けられてい
て、土壌表面を滑走するものである。
134は車輪跡消板である。
上例の構成において、田植機を水田圃場に入れたのち、
操作ハンドル127を操作して天秤杆13を揺動可能な状態
として、予備苗のせ台118と苗タンク114とに苗を載置収
容し、エンジン4で回転各部を駆動すると、走行車輪7,
8の回転により、各接地体58,59・89,90及び122が水田の
土壌表面に接地した状態で推進される。
そして、左右方向に並列する苗植付具113が上下に楕円
状の植付軌跡を描いて運動し、左右に往復動されている
苗タンク114から苗を一株分づつ分割係合して各接地体
で整地される土壌表面に次々と植付けて行く。
このような苗植付作業中において、耕盤面が浅くなった
り深くなったり変化していると、走行車輪7,8は次の通
りに自動的に上下動される。
まず、前後方向にのみ耕盤が深くなっているときは、左
右の走行車輪7,8が土壌表面から深く沈むために、各接
地体58,59・89,90及び122が共に上方へ押上げられるこ
とになる。そして、当該接地体58,59・89,90が一定以上
(苗植付け作業に適正な範囲以上に機体側へ押上げられ
たとき)になると、左右の油圧切替バルブ47,48の切替
レバー56,57が内接地体58,59側からはロッド67,68、作
動アーム63,64、ロッド65,66を介し、また、外接地体8
9,90側からは、ロッド101,102外金具99,100、内金具10
3,104、ロッド105,106を介して共に油圧シリンダー装置
39,40のピストン39b,40bが突出する側へ切替えられる矢
印ホ・ヘ側へ回動され、このため、左右のピストン39b,
40bからアーム11,12、伝動ケース9,1を介して走行車輪
7,8が下動される。
そして、この走行車輪7,8が次第に耕盤に対して強く当
接してきて、機体が浮上すると、各接地体58,59・89,90
・122の接地圧が減少し、適正な状態になると油圧切替
バルブ47,48が中立状態になり、走行車輪7,8の下動が停
止される。
前後方向にのみ耕盤が浅くなる場合は、前述の逆であ
り、各接地体58,59・89,90・122が浮き気味で機体から
下動するから両切替レバー56,57が反矢印ホ・ヘ側へ回
動されピストン39b,40bが自由に引込み可能となり機体
の荷重を受けて走行車輪7,8が上動する。そして、適正
な接地状態になると油圧切替バルブ47,48が中立に復帰
する。
次に、左右側で耕盤深さが異なる場合を説明すると、先
ず、左側が深く、右側が浅くなるときは、当然ながら、
機体が左側へ傾むくことになる。すると、左側寄りの内
接地体58と外接地体89との接地圧が右側寄りの内接地体
59と外接地体90との接地圧よりも大となり、それだけ大
きく上方へ押上げられ、逆に右側寄りの内・外両接地体
59,90が下動する。このため、前記の走行車輪7,8の上下
作動と同じ理由で、左側の走行車輪7が下動され、右側
の走行車輪8は上動されることになる。そして、機体が
常に水平状に保持されるよう制御される。また、左側の
耕盤が浅く、右側の耕盤が深いときはちようど前記と逆
の制御になって同じように機体が水平状態に保持される
ことは言うまでもないことである。
そして、機体の水平制御を行なう場合、特に、上記実施
例にあっては、左右走行車輪7,8を上下動せしめる左右
の油圧シリンダー装置39,40を天秤杆13にて連結し、枢
支用の縦軸14回りに該天秤杆13が圧縮弾機27,27に抗し
て一定量だけ回動するように構成し、左右走行車輪7,8
が一定量(実施例において、両車輪7,8の最大の段差が3
0〜50mm程度になるようにしている。)背反的に上下動
するようにしているので、左右側で耕盤深さが異なる場
合、その異なり量が少ないときは該左右走行車輪7,8の
背反的な上下により機体は水平に維持され、左右側の耕
盤深さが大きく異なったときのみ(左右走行車輪7,8の
背反的な上下動によって補正ができなくなったとき)前
記油圧シリンダー装置39,40を作動せしめる水平制御が
作用するようにしたから、耕盤の小さな凹凸による頻繁
な油圧シリンダー装置39,40による左右車輪7,8の強制上
下動が行なわれることが回避され、該強制上下動による
駆動反力によって機体が左右に振動を起こすことも少な
い。また、耕盤深さが大きく異なった場合に、油圧シリ
ンダー39,40が作動するときも、左右走行車輪7,8を強制
下動せしめる油圧シリンダー39,40の作動力によるが駆
動反力が、前記天秤杆13の回動により吸収されるので、
その走行状態は非常に安定したものとなり、水田圃場に
おいてきわめて良好なる走行性能を発揮する。
更に、水田圃場において、上記天秤杆13は揺動アーム19
の圧縮弾機33の付勢力に抗した軸体18回りの回動によ
り、前動すべく構成されているから、耕盤深さが前後方
向で異なっている場合(左右同時に深さが異なる場
合)、その異なり量が少ないときは左右走行車輪7,8が
共に上下動して、機体は水平に維持される。そして、耕
盤深さが大きく異なる場合(左右走行車輪7,8が共に上
動して弾機33を完全に圧縮させてしまい機体の補正がで
きなくなった時)に、前記油圧シリンダー装置39,40を
作動せしめる水平制御が作用するものであるから、上記
左右側の耕盤の変化のときの場合と同様に、機体の前後
方向の振動を防止し、非常に安定した走行性能を発揮す
る。尚、圧縮弾機34は弾機33よりもその弾性係数を大に
設定してあり、水田圃場内では、その圧縮変形が起ら
ず、機体を路上にて走行させる場合(各接地体58,59・8
9,90・122にて機体の荷重を受けず、左右走行車輪7.8で
のみ機体の荷重を浮ける場合)に、弾機33が完全に圧縮
してしまい、弾機34が作用するようにしている。即ち、
路上走行する場合は、該弾機34の付勢力(変形)により
左右走行車輪の上下動を吸収している。尚、路上走行時
には、操作ハンドル127を操作して、天秤杆13の揺動を
固定した状態にすると、左右走行車輪7,8が背反的に上
下動しないので、機体の姿勢が安定する。
第13図は第2実施例を示し、揺動アーム19の下端を付勢
する弾機33,34を内外2重に配置して、水田圃場では
(一定荷重までは)弾性係数の小さい弾機33のみが作用
すべく構成したものである。
第14図は第3実施例を示し、揺動アーム19を付勢するの
は、弾性係数の小さい弾機33のみとし、路上走行用には
左右油圧シリンダー装置39,40の基部に各々弾性係数の
大きい(水田圃場内では圧縮変形しない)弾機34,34を
設けたものである。
【図面の簡単な説明】
図は、この発明の一実施例である走行型の田植機を示し
たもので、第1図は平面図、第2図はその側面図、第3
図はその背面図、第4図は要部の平面図、第5図は要部
の側面図、第6図は要部の拡大平面図、第7図は要部の
拡大側面図、第8図は要部の一部断面側面図、第9図は
要部の正面図、第10図は第7図のA-A断面端面図、第11
図は第9図における揺動ロック装置123の断面図、第12
図は要部斜視図、第13図は油圧回路図、第14図は油圧装
置の背断面図、第15図は第2実施例の要部側面図、第16
図は第3実施例の平面図である。 図中記号、7,8は左右走行車輪、9,10は左右伝動ケー
ス、13は天秤杆、14は縦軸、33は弾機、39,40は車輪上
下動装置(油圧シリンダー装置)、47,48は油圧切替バ
ルブ、58,59は内接地体、89,90は外接地体である。
フロントページの続き (72)発明者 木下 栄一郎 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 渡部 伸 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 審査官 中村 圭伸 (56)参考文献 実開 昭59−67311(JP,U) 実公 昭57−60644(JP,Y2) 実公 昭56−2811(JP,Y2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機体の左右両側に前部が回動自在に装着さ
    れた左右伝動ケース9,10の後部に前記左右走行車輪7,8
    を設け、機体の左右傾斜を検出して該左右走行車輪7,8
    の相対的上下高さを変更する車輪上下動装置39,40を設
    けた農作業機において、該左右伝動ケース9,10を左右中
    間部が縦軸14のまわりに回動可能に取付けられた天秤杆
    13の左右端部に連係して左右走行車輪7,8が背反的に自
    由上下動すべく構成し、該天秤杆13と伝動ケース9,10と
    の間に前記車輪上下動装置39,40を設けると共に、左右
    走行車輪7,8が共に下動する方向に天秤杆13を移動させ
    るように付勢して左右走行車輪7,8の背反的上下動を抑
    制する弾機33を設けたことを特徴とする農作業機。
JP60176785A 1985-08-10 1985-08-10 農作業機 Expired - Lifetime JPH0789777B2 (ja)

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JPS5967311U (ja) * 1982-10-29 1984-05-07 株式会社クボタ 歩行型田植機の車輪支持装置

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