JPH078548Y2 - 車両搭載クレーンのジブ格納装置 - Google Patents

車両搭載クレーンのジブ格納装置

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JPH078548Y2
JPH078548Y2 JP3542289U JP3542289U JPH078548Y2 JP H078548 Y2 JPH078548 Y2 JP H078548Y2 JP 3542289 U JP3542289 U JP 3542289U JP 3542289 U JP3542289 U JP 3542289U JP H078548 Y2 JPH078548 Y2 JP H078548Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、車両上にジブつきのブームを備えた車両搭載
クレーンに関し、さらに詳しくはそのような車両搭載ク
レーンにおけるジブ格納装置に関するものである。
(従来技術) この種の車両搭載クレーンにおいては、ジブをブームに
沿って格納した位置からブーム先端部の前方に振り出す
際のジブ振り出し方法として、ジブをブーム側面からブ
ーム側方を経て前方に旋回させる横振り出しとジブをブ
ーム下面からブーム下方を経て前方に旋回させる下振り
出しの2通りの方法がある。ジブ横振り出し式の場合
は、ジブ振り出し(あるいは格納)に際してブームの側
方にジブ旋回のための空間部が必要となり、横方向の余
剰空間の少ない作業現場では不向きであるという問題が
ある。又、ジブ下振り出し式の場合は、ジブ振り出しに
際してブーム側方にジブ振り出しのための余剰空間は不
要となるが、ジブ格納状態において該ジブがブームの下
面に位置するようになり、ブームと車両との間にジブ格
納のためのスペースが必要となる(車高が高くなる)と
ともに、車両走行時に運転室からの側方視界が妨げられ
るという問題がある。
ところで、公知のジブつき車両搭載クレーンの中には、
第12図ないし第14図に示すようにジブ下振り出し式であ
って且つ該ジブ108をブーム104の側面に沿って格納し得
るようにしたものが知られている(特公昭63−30278号
公報)。この公知の車両搭載クレーンにおいては、ジブ
108をブーム先端部の前方に張り出させた使用位置から
ブーム側面に格納する際には、前方突出位置にあるジブ
108を下方に旋回させて第12図において鎖線108′で示す
ようにブーム104の下面に沿わせる位置(下抱位置)ま
で移動させ、その下抱位置にあるジブ108を前後2箇所
に設けられた各ジブ支持手段120A,120Bで連結支持し
(第13図の実線図示状態)且つジブ基端部とブーム先端
部との連結を解除した後、下抱位置にあるジブ108を該
ジブの軸線と平行な軸回りでジブ引き上げ手段150によ
り角度90°だけ上方に回動させることにより、第12図及
び第14図に示すようにジブ108をブーム104の側面に沿っ
て格納し得るようになっている。前側のジブ支持手段12
0Aは、第13図及び第14図に示すようにジブを保持するた
めのジブ保持部材121を2つのリンク片122A,122Bで揺動
自在に支持して構成されており、又後側のジブ支持手段
120Bはジブ108の適所を単にピン(図示せず)で着脱自
在に枢着して構成されている。そして、ジブ108を第13
図に示す下抱位置から第14図に示す横抱位置まで移動さ
せるときには、該ジブ108が第13図において鎖線108a,10
8bで示すように順次姿勢を変更しながら上方に回動され
るようになる。
(考案が解決しようとする課題) ところが、第12図〜第14図に示す公知の車両搭載クレー
ンにおいては、ジブ支持手段(特に前側のジブ支持手段
120A)として複雑なリンク機構を採用しているので、そ
の構成が複雑であるという問題があるほか、ジブ108を
下抱位置から横抱位置に変位させる際に第13図に示すよ
うにジブ108の基端部側がブーム下面の下方に大きく突
出(突出幅H)しながら旋回するようになり、従ってブ
ーム下面の下方にジブ108が下方に突出しながら旋回す
るのを許容するための空所を設ける(換言すればブーム
104を高位置に設置する)必要があり、その分車高が高
くなるという問題があった。
本考案は、上記した従来の車両搭載クレーンの問題点に
鑑み、ジブをブーム下面側の下抱位置からブーム側面側
の横抱位置に変位させることができるようにした車両搭
載クレーンのジブ格納装置において、ジブを支持するた
めのジブ支持手段の構成を簡単にするとともに該ジブが
下抱位置から横抱位置に旋回せしめられる際にブーム下
方への突出幅が大きくならないようにすることを目的と
してなされたものである。
(課題を解決するための手段) 本考案のジブ格納装置は、車両に起伏動自在に設置され
たブームの先端部にジブの基端部を上下方向に回動自在
で且つ着脱自在に連結し、該ジブを前記ブームの下面側
に折畳んだ下抱位置からブーム下方を経て前方に振り出
し得る如く装着した車両搭載クレーンにおいて、前記ブ
ームとジブとの間に設けられていて下抱位置にあるジブ
をブームに支持させるジブ支持手段と、ブーム側にあっ
てジブを下抱位置まで折畳んだときに該ジブを前記ジブ
支持手段で支持し得る位置に停止させるジブ下抱位置定
位停止手段と、ブーム側にあって前記ジブ支持手段によ
って下抱位置に支持されているジブをブームの一側面に
沿う位置まで引き上げるジブ引き上げ手段と、ブーム側
にあって前記ジブ引き上げ手段でブーム側方に引き上げ
られたジブをブーム側方の横抱位置に停止させるジブ横
抱位置定位停止手段と、該ジブ横抱位置定位停止手段に
よってブーム側方の横抱位置に停止せしめられているジ
ブをその横抱姿勢のまま固定するためのジブ横抱固定手
段とを備えているとともに、前記ジブ支持手段は、ブー
ムの一側面において下抱位置にあるジブの軸線と平行に
設置された軸を介して取付けられ且つ該軸のまわりで略
角度90°にわたり起伏可能なジブ保持部材と、該ジブ保
持部材の倒伏状態において下抱位置にあるジブの重心位
置よりジブ基端部寄り位置を当該ジブの軸線に対して水
平方向から直交する連結軸を介して上下方向に揺動自在
に連結するしかも連結解除可能な連結装置と、下抱位置
にあるジブが前記連結装置の連結軸のまわりでジブの自
重により回動するのを若干許容した後その回動を規制す
るためのストッパー装置とを備えていることを特徴とし
ている。
(作用) 本考案のジブ格納装置によれば、ジブをブーム前方突出
位置から下方に旋回させてブーム下面の下抱位置まで変
位させたときに、ジブ下抱位置定位停止手段によってジ
ブがジブ支持手段で支持し得る位置に自動的に停止する
ようになり、連結装置によるブームとジブとの連結が可
能となる。又、連結装置は、ジブの重心位置よりジブ基
端部寄り位置において該ジブを連結軸で上下方向に揺動
自在なる如くして枢支するようになっており、該連結軸
でジブを下抱位置において枢支した状態では、ジブの自
重により連結軸枢支部よりジブ基端部側がブーム下面に
近接する方向(上方向)に揺動するようになる。そして
該ジブの基端部側が若干角度だけ上方向に揺動した後に
ストッパー装置が作動してジブがそのままの姿勢で保持
される。そして、この状態(ジブ下抱状態)からジブを
ジブ引き上げ手段により引き上げれば、該ジブがブーム
軸線の回りを上方に回動して横抱位置まで変位するよう
になる。このとき、ジブの基端部側は、ジブ先端部に比
してブーム下面に近接していて、該ジブがその基端部側
がブーム下面に近接したままでジブと平行な軸まわりで
回動せしめられるようになり、従ってジブの引き上げ時
に該ジブの基端部側下面が移動する軌跡の半径は当初の
下抱位置にあるジブ基端部側が移動する場合の軌跡の半
径より小さくなる。又、下抱位置から横抱位置まで回動
されたジブは、ジブ横抱位置定位停止手段により所定位
置で停止せしめられ、次にジブ横抱固定手段でジブを固
定することによりジブを横抱姿勢で格納できる。
(考案の効果) 従って、本考案のジブ格納装置によれば、ジブを下抱位
置で支持するに際して、該ジブの重心位置よりジブ基端
部寄り位置を連結軸で枢支し該ジブの基端部側が若干角
度だけ上方に回動した後にストッパー装置によりその回
動が規制されるようになっているので、簡単な構成のジ
ブ支持手段でもってジブを下抱位置に保持させることが
できるという効果があるほか、ジブを下抱位置から横抱
位置に引き上げる際にジブ基端部側下面がブーム下面に
近接した状態で移動するようになり、その分、ブーム下
方に余分な空間部をなくすことができ、それによって車
高を低くおさえることができるという効果がある。。
尚、車高を低くおさえるとコンパクトになるとともに重
心が下って車両の安定性が良好となる。
(実施例) 第1図ないし第11図を参照して本考案の実施例を説明す
ると、この実施例の車両搭載クレーンは、車両1上に水
平旋回自在に設けられた旋回台2上に運転室3と多段伸
縮式のブーム4とを備えるとともに、ブーム4の先端部
13bにジブ8を着脱自在に装着し得るようにして構成さ
れている。尚、第1図において符号5はブーム4用の起
伏シリンダ、6は荷上げ用のウインチ装置を示してい
る。
ブーム4は、この実施例では基端ブーム11と合計3本の
中間ブーム12A〜12Cと先端ブーム13とを順次テレスコー
プ状に連続させて構成されている。
先端ブーム13の先端部13bには、その両側面の下端部に
それぞれ側方に突出するジブ連結軸14,14が先端ブーム
先端部13bに対して回動自在に設けられている。尚、こ
のジブ連結軸14,14は、ブーム水平姿勢において基端ブ
ーム11の下面より下方に位置させている。この各ジブ連
結軸14,14には、第6図に示すようにジブ8の基端部8a
の各突出棒81,81を嵌挿・連結するための穴15,15が設け
られている。そして、該各穴15,15内にそれぞれジブ基
端部8aの突出棒81,81を嵌挿させた後に該突出棒81,81の
先端部に抜け止めピン82,82を挿し込むことによって、
先端ブーム先端部13bにジブ8の基端部8aを連結するこ
とができるようになっている。尚、ジブ8を先端ブーム
先端部13bから連結解除する場合には、ジブ8をブーム
4の下面側に折畳み且つ後述するようにジブ8をブーム
下面に保持させた状態で、抜け止めピン82,82を抜き、
続いて先端ブーム13を少し伸長させればよい。
この車両搭載クレーンにおいては、ジブ8をブーム4の
前方に突出させる使用位置とブーム4の下面に沿って折
畳んだ折畳み位置との間で変位させるに際して、第2図
に示すように該ジブ8をブーム下面の下方を経て行う下
振り出し方式によって行うようにしている。即ち、ジブ
8をブーム4の下面に折畳んだ位置(第2図の符号8Aの
位置)から前方突出位置まで振り出す際には、ジブ8の
基端部8aを先端ブーム13の先端部13bに連結し、ジブ8
の先端部8bをウインチ装置6から繰り出されたロープ7
の先端部(先端ブーム先端を迂回させ且つ基端ブーム11
の基端寄り側面に設けたシーブ17に巻掛けされている)
で支持した状態でブーム4を所定角度まで立起し、ウイ
ンチ装置6からロープ7を徐々に繰り出してジブ8を自
重により鉛直姿勢(符号8Bの位置)に吊り下げた後、ロ
ープ7をシーブ17から外してジブ先端部8bにロープ7の
先端を連結し直した後、ウインチ装置6でロープ7を巻
上げることにより、ジブ8を下振り出し方式でブーム前
方に張り出させることができるようになっている。尚、
ジブ8はブーム前方に張り出させた状態でテンションロ
ッド89により支持される。又、ブーム前方に突出させた
ジブ8(第2図の実線図示状態)をブーム下面に折畳む
際には、上記の前方張り出し順序を逆順序で行えばよ
い。このように、ジブ8を下振り出し方式でブーム前方
に突出させたりあるいはブーム下面に折畳んだりし得る
ようにしたものでは、ブーム側方にジブ横振り出し用の
スペースがない作業現場においても該ジブを自由に前方
に振り出したり折畳んだりすることができる。
この車両搭載クレーンには、ブーム下面の下抱位置にあ
るジブ8をブーム側面の横抱位置に格納するためのジブ
格納装置が備えられている。このジブ格納装置は、下抱
位置にあるジブ8を基端ブーム11に支持させるジブ支持
手段20と、ジブ8を前方突出状態から下抱位置まで折畳
んだときに該ジブ8を前記ジブ支持手段20で支持し得る
位置に停止させるジブ下抱位置定位停止手段40と、ジブ
支持手段20によって下抱位置に支持されているジブ8を
ブーム側面に沿う横抱位置まで引き上げるジブ引き上げ
手段50と、該ジブ引き上げ手段50でブーム側方に引き上
げられたジブ8をブーム側方横抱位置に停止させるジブ
横抱位置定位停止手段60と、該ジブ横抱位置定位停止手
段60によって横抱位置に停止せしめられているジブ8を
その横抱姿勢のまま固定するためのジブ横抱固定手段70
A,70Bとを備えている。
ところで、ジブ8をブーム下面の下抱位置に折畳む際に
は、該ジブ8は平面視においてブーム4に重合する位置
(第3図及び第7図において符号8Dで示す位置)を旋回
するようになっているが、このままジブ8がブーム下面
に近接するまで折畳まれると、該ジブ8の先端側がブー
ム下面に連結されている起伏シリンダ5に衝合する関係
上、ジブ8を下抱位置まで折畳んだ状態では該ジブ8を
第3図に示すように平面視(第3図では下面視)におい
てブーム4に対して若干角度だけ傾斜(反運転室3側に
傾斜)させた状態で折畳む必要がある。
この実施例では、前記ジブ下抱位置定位停止手段40をし
て、ジブ8がブーム4下面に近接するまで折畳まれたと
きに該ジブ8を自動的に反運転室3側に逃がすためのガ
イドに兼用している。即ち、該ジブ下抱位置定位停止手
段40は、基端ブーム11の先端寄り下面に取付けられた板
状の衝合部材41とジブ8の一側部に取付けられたローラ
48とを有している。衝合部材41は、第7図に示すように
基端ブーム11下面の幅方向中央部より運転室3(第1
図、第3図)側に偏位した位置において下向きに突出す
る如くして取付けられている。この衝合部材41の下部側
にはブーム幅方向の外側に向けて傾斜する傾斜ガイド部
42が形成されている。そして、このジブ下抱位置定位停
止手段40は、ジブ8が下抱位置まで折畳まれる少し前に
おいて、先ず該ジブ8側のローラ48が衝合部材41の傾斜
ガイド部42の外端寄り下面に衝合し(第7図においてジ
ブが符号8Dで示す位置にある)、続いてジブ8がさらに
基端ブーム下面に近接されるとローラ48が傾斜ガイド部
42に沿って反運転室3側に移動せしめられながら上動
し、これによって平面視においてジブ8をブーム4に対
して自動的に若干角度だけ傾斜せしめた状態で折畳むこ
とができるようになる。尚、上記のようにジブ8がブー
ム4に対して若干角度だけ傾斜するのを許容するため
に、第6図に示すように各ジブ連結軸14,14の穴15の
径、ジブ基端部の各突出棒81,81の長さ、及び各抜け止
めピン82,82の位置などを適宜寸法及び位置に調整して
いる。又、ジブ8が完全にブーム下面に折畳まれた状態
では、第7図に示すようにジブ8側のローラ48が衝合部
材41の基端部に設けた垂直部43の側面に衝合するように
なっており、それによってジブ8が下抱位置の所定位置
で位置保持されるようになる。
前記ジブ支持手段20は、第8図ないし第10図に示すよう
に、基端ブーム11の一側面におけるブーム長さ方向のほ
ぼ中間部においてブーム長さ方向に適宜小間隔をもって
縦向きに設置された2枚の取付板24,24と、該両取付板2
4,24間に架設された軸22のまわりで略角度90°にわたっ
て起伏可能に取付けられたジブ保持部材21と、下抱位置
にあるジブ8の軸線に対して水平方向から直交する連結
軸31を介して該ジブ8を上下揺動自在に連結する連結解
除可能な連結装置30と、該連結装置30によって連結され
たジブ8の揺動を規制するストッパー装置34とを備えて
構成されている。又、この実施例では、ジブ8を連結装
置30によってブーム側に連結する前に、該ジブ8をブー
ム側に自動的に仮連結させるための自動ピン35が設けら
れている。この自動ピン35は、下抱位置にあるジブ8の
上面側において前後2つのピン支持部材37,38によって
該ジブ8の軸線と平行に向けて設置されている。又、こ
の自動ピン35はバネ36によって係合方向に付勢されてい
る。他方、ジブ保持部材21側には自動ピン35の先端部35
aを嵌入させるピン受部材39が設けられている。このピ
ン受部材39にはピン穴39aが設けられている。そして、
上記自動ピン35は、ジブ8が下抱位置まで折畳まれたと
きに、該自動ピン35の先端部35aがピン受部材39のピン
穴39a内に自動的に嵌入するようになっており、それに
よってジブ8をブームに仮連結し得るようになってい
る。尚、この自動ピン35の係合状態では、後側のピン支
持部材38とピン受部材39との相互に対向する端面が近接
状態にあり、後述するようにジブを連結軸31で連結し且
つジブの基端部を自由にしたとき、ジブの基端部が上方
へ移動する如き連結軸31まわりでのジブの回動が、これ
ら対向する端面同士の衝接により規制されるようになっ
ている。ジブの連結軸31まわりでの回動を規制する後側
のピン支持部材38とピン受部材39は、後述するストッパ
ー装置34を構成する。
両取付板24,24間に架設されたジブ保持部材21枢着用の
軸22は、下抱位置にあるジブ8の軸線と平行に設置され
ている。
ジブ支持手段20の連結装置30は、ジブ保持部材21側に設
けたブラケット32と下抱位置にあるジブ8の上面に設け
たブラケット33と該両ブラケット32,33を連結するため
の連結軸31とを有している。ジブ8側のブラケット33の
軸穴33aは、下抱位置にあるジブ8の重心Gより若干幅
W(第8図)だけジブ基端部側に偏位した位置に設けら
れている。又、ジブ保持部材21側のブラケット32の軸穴
32aとジブ8側のブラケット33の軸穴33aとは、第3図及
び第4図に示すようにジブ8を下抱位置まで折畳んだと
き(ジブ下抱位置定位停止手段40によってジブ8がブー
ム下面の所定位置に位置決めされている)に、自動的に
完全重合するように位置決めされており、該ジブ8を下
抱位置まで折畳んだ状態で該両軸穴32a,33aに共通の連
結軸31を抜き挿し自在に挿し込むことができるようにな
っている。そして、この連結軸31で両ブラケット32,33
を連結した状態で、ジブ8の先端部8b及び基端部8aを自
由状態にすると、ジブ8の枢支部(連結軸31部分)がジ
ブ8の重心Gよりジブ基端部寄りに偏位していることに
よりジブ基端部側がジブの自重で上方に移動しようとす
る。しかしながら、この移動は、ジブ支持手段20のスト
ッパー装置34により規制される。ストッパー装置34は、
この実施例では、後側のピン支持部材38とピン受部材39
とで構成されている。そして、このストッパー装置34
は、第4図に示すようにジブ基端部8aが先端ブーム先端
部13bに連結されている状態でジブ側のブラケット33と
ジブ保持部材側のブラケット32とを連結軸31で連結した
状態において、連結軸31まわりでのジブの揺動、特に、
ジブ基端部が上方に移動する方向の揺れのみを規制する
ものである。このため、第4図の状態から第5図に示す
ようにジブをジブ支持手段20に連結した状態では、ジブ
は、連結軸31により支持され且つジブの連結軸31まわり
での回動がストッパー装置34によって規制されるのであ
る。
ジブ引き上げ手段50は、この実施例では油圧シリンダ51
が採用されている。この油圧シリンダ51は、その上端が
前記取付板24に支持され下端が前記ジブ保持部材21に連
結されている。そして、このジブ引き上げ手段50は、油
圧シリンダ51が伸長状態にあるときには第9図に示すよ
うにジブ保持部材21を倒伏させてジブ8を下抱位置に位
置させ、又該油圧シリンダ51を縮小させれば第10図に示
すように軸22を中心としてジブ保持部材21を角度90°だ
け立起こしてジブ8を横抱位置に位置させるように作用
する。
ジブ横抱位置定位停止手段60は、ジブ引き上げ手段50に
よって横抱位置まで引き上げられたジブ8を定位置で停
止させるためのもので、第11図に示すように基端ブーム
11の側面(ジブ格納側の側面)における前記ジブ支持手
段20設置位置よりブーム基端部寄り位置で且つブーム高
さ幅のほぼ中央部において、ジブ8を衝合させるための
衝合部材61を横向きに突出形成して構成されている。即
ち、下抱位置にあるジブ8がジブ引き上げ手段50によっ
て横抱位置まで引き上げられたときに、ジブ8における
ジブ支持手段20設置位置よりジブ先端側に所定距離だけ
離れた位置の一部が該衝合部材61の下面に衝合して、ジ
ブ8がそれ以上、上方に回動するのを規制するようにな
っている。
ジブ横抱固定手段70A,70Bは、この実施例ではジブ支持
手段20の設置位置とジブ横抱位置定位停止手段60の設置
位置の前後2箇所に設置されている。ジブ支持手段20設
置位置に設けられている前側のジブ横抱固定手段70A
は、第8図ないし第10図に示すようにジブ保持部材21側
に設けた係合片71と取付板24,24間に設けた係合片72と
該両係合片71,72の各軸穴71a,72aに挿通される手動式の
ピン73とで構成されている。手動式のピン73は、一方の
取付板24に取付けられているガイド棒74にガイドされた
ブーム長さ方向にスライドし得るようになっている。他
方、後側のジブ横抱固定手段70Bは、第11図に示すよう
にジブ8側に設けた係合片75とジブ横抱位置定位停止手
段60の衝合部材61の下面に設けた係合片76と該両係合片
75,76の各軸穴75a,76aに挿通されるピン77とで構成され
ている。そして、この前、後の各ジブ横抱固定手段70A,
70Bは、ジブ8がジブ横抱位置定位停止手段60により横
抱姿勢の所定位置で停止されている状態において、前後
の両係合片(71と72、75と76)のそれぞれ2つの軸穴
(71aと72a、75aと76a)が相互に重合するように位置決
めされており、その重合している前後の各2つの軸穴
(71aと72a、75aと76a)にそれぞれピン(73,77)を挿
し込むことによって、ジブ8を横抱位置で固定し得るよ
うになっている。
次に、図示実施例の車両搭載クレーンにおけるジブ格納
装置の使用方法並びに作用について説明すると、ジブ8
を使用位置(第2図)からブーム側方の横抱位置に格納
する際には次の(1)〜(7)の順序で行なわれる。
(1)第2図の実線図示状態から、ブーム4を下方に倒
して地上においてテンションロッド89を外すとともに、
ウインチ装置6から繰り出されているロープ7の先端を
ジブ8の先端部8bに固定しておき、その状態でブーム4
を再度立起こして、ウインチ装置6から徐々にロープ7
を繰り出させるとジブ8がその自重で符号8B(第2図)
で示す鉛直姿勢まで回動する。
(2)ロープ7の先端側を基端ブーム11の基端寄り側面
に設けたシーブ17に巻掛けした後、該ロープ7の先端を
再度ジブ先端部に固定する。
(3)ウインチ装置6を巻上げてロープ7を引っ張る
と、鉛直位置(符号8B)にあったジブが符号8Cの位置を
経て符号8Aで示すようにブーム下面に沿う下抱位置まで
移動する。このときジブ8が符号8Cで示す位置までブー
ム下面側に近づいたときに、第7図に示すようにジブ下
抱位置定位停止手段40によりジブ8が強制的に反運転室
3側に傾斜せしめられ、ジブ8が下抱位置まで移動せし
められたときには、該ジブ8がジブ支持手段20の連結装
置30を操作し得る位置で位置保持されるようになる。
(4)ブーム4を水平姿勢まで倒して、ジブ8側のブラ
ケット33とジブ保持部材21側のブラケット32とを連結軸
31で連結した後、第5図に示すようにジブ基端部8aと先
端ブーム先端部13bとの連結を解除するとともにジブ先
端部8bからロープ7を外す。尚、ジブ基端部8aと先端ブ
ーム先端部13bとは、抜け止めピン82を取外した状態で
先端ブーム13を前方に進出させることによって分離させ
ることができる。
(5)上記(4)のように連結装置30でジブ8を支持し
た後、ジブ両端部8a,8bを自由にすると、ジブ枢支部
(連結軸31部分)がジブ重心Gよりジブ基端部8a側に偏
位していることによりジブ8の自重でジブ基端部8a側が
上動してストッパー装置34が作動し(ピン支持部材38が
ピン受部材39に衝合する)、ジブ8が連結装置30とスト
ッパー装置34によって2点支持される(ジブの上下揺動
が規制される)。この状態では、ジブ基端部8a側はブー
ム下面に近接した位置にある。
(6)ジブ引き上げ手段50の油圧シリンダ51を縮小させ
ると、ジブ8が第9図の下抱位置から第10図の横抱位置
まで略角度90°にわたって立起こされる。このとき、ジ
ブ8の基端部8a側は、第7図に示すようにブーム4の下
面に近接した状態で順次変位していき、該ジブ8が立起
こされるまでにジブ基端部側の下面が移動する軌跡が当
初の下抱位置にあるジブ8の基端部下面よりさほど下方
に突出しなくなる。又、ジブ8が横抱位置まで持ち上げ
られたときには、ジブ8の一部がジブ横抱位置定位停止
手段の衝合部材61に衝合して該ジブ8がそこで位置保持
されるようになり、次に行なわれるジブ横抱固定手段70
A,70Bの操作が容易に行えるようになる。
(7)前側のジブ横抱固定手段70Aの両係合片71,72の各
軸穴71a,72bにピン73を、又後側のジブ横抱固定手段70B
の両係合片75,76の各軸穴75a,76aにピン77をそれぞれ挿
し込めば、ジブ8を安定した状態で横抱姿勢で固定でき
る。
又、横抱位置に格納しているジブ8を使用位置(前方突
出位置)に装着するには、上記(1)〜(7)の操作を
逆順序で行えばよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例にかかるジブ格納装置を備えた
車両搭載クレーンの側面図、第2図は第1図の車両搭載
クレーンの使用状態説明図、第3図は第1図のIII−III
矢視図、第4図は第1図の車両搭載クレーンにおけるジ
ブ下抱状態の一部側面図、第5図は第4図の状態変化
図、第6図は第3図のVI部拡大図、第7図は第5図のVI
I−VII矢視図、第8図は第5図のVIII部拡大図、第9図
は第8図のIX−IX矢視図、第10図は第9図の状態変化
図、第11図は第5図のXI−XI矢視図、第12図は公知の車
両搭載クレーンの側面図、第13図は第12図のXIII−XIII
矢視図、第14図は第13図の状態変化図である。 1……車両 4……ブーム 8……ジブ 8a……ジブ基端部 8b……ジブ先端部 13b……ブーム先端部 20……ジブ支持手段 21……ジブ保持部材 22……軸 30……連結装置 31……連結軸 34……ストッパー装置 40……ジブ下抱位置定位停止手段 50……ジブ引き上げ手段 60……ジブ横抱位置定位停止手段 70……ジブ横抱固定手段

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両(1)に起伏動自在に設置されたブー
    ム(4)の先端部(13b)にジブ(8)の基端部(8a)
    を上下方向に回動自在で且つ着脱自在に連結し、該ジブ
    (8)を前記ブーム(4)の下面側に折畳んだ下抱位置
    からブーム下方を経て前方に振り出し得る如く装着した
    車両搭載クレーンにおいて、前記ブーム(4)とジブ
    (8)との間に設けられていて下抱位置にあるジブ
    (8)をブーム(4)に支持させるジブ支持手段(20)
    と、ブーム(4)側にあってジブ(8)を下抱位置まで
    折畳んだときに該ジブ(8)を前記ジブ支持手段(20)
    で支持し得る位置に停止させるジブ下抱位置定位停止手
    段(40)と、ブーム(4)側にあって前記ジブ支持手段
    (20)によって下抱位置に支持されているジブ(8)を
    ブーム(4)の一側面に沿う位置まで引き上げるジブ引
    き上げ手段(50)と、ブーム(4)側にあって前記ジブ
    引き上げ手段(50)でブーム側方に引き上げられたジブ
    (8)をブーム側方の横抱位置に停止させるジブ横抱位
    置定位停止手段(60)と、該ジブ横抱位置定位停止手段
    (60)によってブーム側方の横抱位置に停止せしめられ
    ているジブ(8)をその横抱姿勢のまま固定するための
    ジブ横抱固定手段(70A,70B)とを備えているととも
    に、前記ジブ支持手段(20)は、ブーム(4)の一側面
    において下抱位置にあるジブ(8)の軸線と略平行に設
    置された軸(22)を介して取付けられ且つ該軸(22)の
    まわりで略角度90°にわたり起伏可能なジブ保持部材
    (21)と、該ジブ保持部材(21)の倒伏状態において下
    抱位置にあるジブ(8)の重心位置(G)よりジブ基端
    部寄り位置を当該ジブ(8)の軸線に対して略水平方向
    から直交する連結軸(31)を介して上下方向に揺動自在
    に連結するしかも連結解除可能な連結装置(30)と、下
    抱位置にあるジブ(8)が前記連結装置(30)の連結軸
    (31)のまわりでジブ(8)の自重により回動するのを
    若干許容した後その回動を規制するためのストッパー装
    置(34)とを備えていることを特徴とする車両搭載クレ
    ーンのジブ格納装置。
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