JPH0686279B2 - クレ−ンにおけるジブの倒れ込み防止装置 - Google Patents

クレ−ンにおけるジブの倒れ込み防止装置

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JPH0686279B2
JPH0686279B2 JP8611586A JP8611586A JPH0686279B2 JP H0686279 B2 JPH0686279 B2 JP H0686279B2 JP 8611586 A JP8611586 A JP 8611586A JP 8611586 A JP8611586 A JP 8611586A JP H0686279 B2 JPH0686279 B2 JP H0686279B2
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美津男 岡田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はクレーンにおけるジブの倒れ込み防止装置に
関するものである。
〔従来技術〕
車両形クレーン等のクレーンとして、ブーム長さを補う
ためのジブを備えているものがある。このジブは、不使
用時にはブームに沿わせて格納されており、使用時にジ
ブの基端をブーム先端のブームヘッドに枢支した前方に
回動させることによりブーム前方に張出されるもので、
このジブを使用するクレーン作業は、ジブ先端のシーブ
に掛けた補巻ロープに荷吊りフックを取付けて行なわれ
る。
ところで、上記クレーンにおけるブーム前方に張出した
ジブの支持方式としては、このジブをブーム先端のブー
ムヘッドとジブの先端部とを連結するテンションロッド
によって支持するものと、ジブをペンダントロープによ
って支持するものとがあるが、ジブをテンションロッド
によって支持する方式では、ブーム前方に張出したジブ
が所定の角度で固定されるためにジブの角度を変えるこ
とができないから、ジブの角度を変えられるようにする
場合は、ジブをペンダントロープによって支持する方式
が採用されている。
第6図および第7図はブーム前方に張出したジブをペン
ダントロープによって支持する方式の車両形クレーンを
示したもので、図中1は車体、2はこの車体1上に設け
られた旋回台、10はこの旋回台2に基端を枢支された伸
縮可能なブームであり、このブーム10は図示しない起伏
シリンダによって起伏されるようになっている。また、
20はジブである。このジブ20は、不使用時にはブーム10
の下面(最下段ブームの下面)に沿わせて格納されてお
り、使用時にジブ20の基端をブーム先端のブームヘッド
11に枢支して前方に回動させることによって図示のよう
にブーム10の前方に張出されるもので、このジブ20の張
出しは補巻ロープを利用して行なわれている。すなわ
ち、このジブ20の張出しは、ブーム10を縮小して倒伏さ
せた状態でそのブームヘッド11に設けられているジブ支
持ピンにジブ20の基端を係合させ、旋回台2に搭載され
ている補巻ウインチ3の補巻ロープ4を、ブームヘッド
11に設けられているシーブ(図示せず)およびジブ20先
端のシーブ21に掛け回してジブ20の先端部に連結し、こ
の状態でブーム10を起しながら、補巻ウインチ3により
補巻ロープ4を巻上げるか、あるいは補巻ロープ4を拘
束しておいてブームを伸長させることによって行なわれ
るもので、補巻ロープ4を巻上げるかあるいはブーム10
を伸長させると、ジブ20が補巻ロープ4で引かれてその
基端のブームヘッド枢支部(ジブ支持ピン係合部)を支
点として回動し、図示のようにブーム10の前方に張出さ
れる。
また、このようにしてブーム前方に張出されたジブ20
は、ペンダントロープによって支持される。このジブ20
の支持について説明すると、第6図および第7図におい
て、30はジブ20の基端部に基端を枢支されたマストであ
り、このマスト30は、不使用時はジブ20の上面に倒伏格
納されており、ブーム前方に張出したジブ20を支持する
際に引き起して使用される。このマスト30は、旋回台2
に搭載されているジブ起伏用ウインチ6のジブ起伏用ペ
ンダントロープ7を、マスト30先端のシーブ31に巻き掛
けてブーム10の基端部に連結することにより、ジブ起伏
用ウインチ6によってジブ起伏用ペンダントロープ7を
介して引き起されるもので、ブーム前方に張出されたジ
ブ20は、その先端部と前記マスト30の先端部とをジブ支
持用ペンダントロープ8で連結することにより、このジ
ブ支持用ペンダントロープ8を介してマスト30に支持さ
れる。なお、前記ジブ起伏用ウインチ6は、主巻ウイン
チと共用されることもあり、その場合は主巻ロープがジ
ブ起伏用ペンダントロープ7として使用される。
そして、ジブ20を使用するクレーン作業は、ジブ20の張
出しに使用した前記補巻ロープ4をジブ先端のシーブに
掛け、この補巻ロープ4に荷吊りフックを取付けて行な
われ、またジブ20の起伏角度は、ジブ起伏用ウインチ6
によるジブ起伏用ペンダントロープ7の巻上げ繰出しに
よって変えられる。
すなわち、このクレーンは、ブーム前方に張出したジブ
20を、このジブ20の基端部に基端を枢支されてジブ起伏
用ウインチ6によりジブ起伏用ペンダントロープ7を介
して引き起されるマスト30に、このマスト30の先端部と
ジブ20の先端部とを連結するジブ支持用ペンダントロー
プ8を介して支持させたもので、このようなジブ支持方
式によれば、ジブ起伏用ウインチ6によりジブ起伏用ペ
ンダントロープ7を巻上げると、マスト30およびジブ支
持用ペンダントロープ8を介してジブ20が引き起し方向
に回動し、ジブ起伏用ウインチ6からジブ起伏用ペンダ
ントロープ7を繰出すと、ジブ20がその自重により倒伏
方向に回動(マスト30もジブ支持用ペンダントロープ8
により引かれて回動)するから、ジブ20の角度を図に実
線で示した急角度や鎖線で示した緩角度に変えてクレー
ン作業を行なうことができる。
ところで、ジブ20をブーム前方に張出してクレーン作業
を行なう場合、ブーム10を最大起し角度まで起立回動さ
せて行くと、ブーム起伏シリンダが伸び切った瞬間にこ
の起伏シリンダの伸長が停止するために、この起伏シリ
ンダによるブーム10の起立回動が急停止されるが、この
ようにブーム10の起立回動が急停止されると、ブーム10
の先端側が慣性によって起立回動方向に撓もうとするた
めに、ブーム10の前方に張出されているジブ20にも、ブ
ーム10の起立回動方向にさらに回動しようとする“あお
り”が発生する。そして、ブーム前方に張出したジブ20
をジブ支持用ペンダントロープ8で支持している上記ク
レーンでは、ジブ支持用ペンダントロープ8にはブーム
10の起立方向への回動を阻止する作用がないために、上
記のようにブーム10の起立回動が急停止されると、ジブ
20がジブ支持用ペンダントロープ8を弛ませながら起立
方向に回動することになり、特にジブ20の角度を急角度
にしてクレーン作業を行なっているときにこの現象が発
生すると、ジブ20が第7図に実線で示した状態からさら
に矢印A方向に回動してブーム10と一直線となる位置を
越え、ジブ20がブーム10の反対側(ブーム10の上面側)
に倒れ込む事故を発生することがある。
このため、ブーム前方に張出したジブ20をジブ支持用ペ
ンダントロープ8で支持している上記クレーンでは、ジ
ブ20がブーム10と一直線となる状態に近くなったとき
に、それ以上のジブ20の回動を阻止するジブ倒れ込み防
止装置を設けて、ジブ20がブーム10の反対側に倒れ込む
のを防止している。
第8図は従来のジブ倒れ込み防止装置を示したもので、
このジブ倒れ込み防止装置は、緩衝ばねを内蔵したテレ
スコピック形ストッパ40の一端をジブ20の基端側に枢着
し、このストッパ40の他端をブーム10先端のブームヘッ
ド11に着脱可能に枢着した構造となっている。上記テレ
スコピック形ストッパ40は、先端が開放する筒体41内に
プランジャ42を軸方向に移動可能に挿入するとともに、
筒体41内にコイルばねからなる緩衝ばね43を設けたもの
で、ジブ20の角度が緩角度のときは緩衝ばね43は利いて
いないが、ジブ20の角度を急角度にして行くと、これに
ともなうストッパ40の縮小により緩衝ばね43がプランジ
ャ42で圧縮されてこの緩衝ばね43が利き始めるから、ジ
ブ20の角度がブーム10と一直線になる状態に近くなる
と、ストッパ40がそれ以上のジブ20の回動を阻止するよ
うに作用する。
したがって、このジブ倒れ込み防止装置を設けておけ
ば、ジブ20の角度を急角度にしてクレーン作業を行なっ
ているときにブーム10の起立回動の急停止によりジブ20
に上記“あおり”が発生しても、このジブ20の“あお
り”は上記ストッパ40により緩衝されながら阻止される
から、ジブ20がブーム10と一直線となる位置を越えてブ
ーム10の反対側に倒れ込むことはない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、上記ストッパ40は、その筒体41の基部をジブ
20の基端側に設けたブラケット44にピン45により枢着し
てジブ20に回動可能に取付けられており、ジブ20の使用
時にプランジャ42の先端をブームヘッド11にピン46によ
り枢着連結することによってジブ20の倒れ込みを防ぐ状
態にセットされるが、ブームヘッド11に対するストッパ
40の連結作業は、安全上、できるだけ低い位置で行なう
のが望ましいために、ブームヘッド11へのストッパ40の
連結作業は、ブーム前方に張出したジブ20をブーム10と
ほぼ一直線となる状態にし、この状態でブーム10を第9
図に示すように最下降限まで倒伏させて行なわれてい
る。
しかしながら、従来のジブ倒れ込み防止装置は、一端に
おいてジブ20の基端側に枢着されているストッパ40の他
端をブームヘッド11に枢着連結して構成されるものであ
るために、ブーム前方に張出したジブ20をブーム10とほ
ぼ一直線となる状態にしておいてストッパ40の他端(プ
ランジャ42の先端)をブームヘッド11に連結するには、
ストッパ40を第9図に破線矢印で示すように緩衝ばね43
のばね力に抗して縮小させながらプランジャ42先端のピ
ン挿入孔47をブームヘッド11のピン挿入孔48に合わせ
て、このピン挿入孔47,48にピン46を挿入しなければな
らず、前記緩衝ばね43はジブ20の重量を支える強いばね
力をもっているためにストッパ40の縮小にかなり大きな
力を必要とするから、上記従来のジブ倒れ込み防止装置
はそのセットが非常に面倒で、また作業者に大変な力仕
事を強いることになるという問題をもっていた。
〔問題点を解決する手段〕
この発明は、容易にしかも作業者に力仕事を強いること
なくセットできるようなジブの倒れ込み防止装置を提供
したものである。つまり、この発明は、ブーム先端のブ
ームヘッドまたはこのブームヘッドに着脱可能に取付け
られるジブ支持部材に基端を枢支されてブームの前方に
張出されるジブとを備え、かつブーム前方に張出したジ
ブを、このジブの基端部に基端を枢支されてウインチに
よりロープを介して引き起されるマストに、このマスト
の先端部とジブの先端部とを連結するジブ支持用ペンダ
ントロープを介して支持させるクレーンにおいて、前記
ジブの基端側にジブ長さ方向に間隔を存して設けた前後
のアーム取付け部の一方に第1のアームの基端を枢着
し、この第1のアームの先端に、前記マストに一端を回
動可能に支持させた第2のアームの先端を枢着するとと
もに、前記第1のアームまたはこの第1のアームと第2
のアームとの枢着部に、先端においてジブの他方のアー
ム取付け部に着脱可能に枢着連結される連結アームの基
端を枢支し、かつ上記マストに支持させた前記第2のア
ームに、ジブの角度がブームと一直線になる状態に近く
なったときにブーム先端のブームヘッドまたはジブ支持
部材に設けたストッパ受に当接してジブのそれ以上の回
動を阻止する緩衝バネ付きストッパを取付けたことを特
徴とするものである。
〔作用〕
すなわち、この発明のジブ倒れ込み防止装置は、前記連
結アームの先端をジブのアーム取付け部に枢着連結する
ことによって、ジブの倒れ込みを防ぐ状態にセットされ
るもので、連結アームの先端をジブのアーム取付け部に
枢着連結すると、この連結アームにより上記第1のアー
ムがジブに対して回動できない状態に固定されてこの第
1のアームがジブと一体に回動するようになるととも
に、この第1のアームの先端部に枢着されている第2の
アームもジブの回動にともなって移動するようになるか
ら、ジブの角度がブームと一直線になる状態に近くなっ
たときに、前記第2のアームに取付けられているストッ
パが前記ストッパ受に当接して、ジブのそれ以上の回動
が阻止される。そして、この発明のジブ倒れ込み防止装
置では、上記ストッパを取付けた第2のアームを、ウイ
ンチによりロープを介して引き起されるマストに支持さ
せているから、ウインチによりマストを引き起してスト
ッパをストッパ受に押付けることでストッパをその緩衝
ばねに抗して縮小させることができ、したがって、連結
アームの先端をジブのアーム取付け部に枢着連結する際
にストッパを手で縮小させる必要はないから、連結アー
ムの先端をジブのアーム取付け部に枢着連結してジブ倒
れ込み防止装置をジブの倒れ込みを防ぐ状態にセットす
る作業を、容易にしかも作業者に力仕事を強いることな
く行なうことができる。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図および第2図において、10はブーム、11はブーム
先端のブームヘッドであり、このブームヘッド11の両側
面にはジブ支持軸12が突設されている。なお、13はブー
ムヘッド11内に設けられたシーブである。また、20はジ
ブであり、このジブ20の基端には、前記ブームヘッド11
の両側に着脱可能に取付けられるジブ支持部材22が設け
られている。このジブ支持部材22は、その下端部に設け
たフォーク部23をブームヘッド11のジブ支持軸12に嵌合
して抜け止めピン24により抜け止めするとともに、上端
部をブームヘッド11の上端部に固定ピン25によって固定
してブームヘッド11の両側面に固定されるもので、ジブ
20は、その基端部両側のフォーク部26を前記ジブ支持部
材22の両側に設けた支軸27に嵌合してピン28により抜け
止めすることにより、このジブ支持部材22に回動可能に
支持されている。このジブ20は、不使用時にはジブ支持
部材22とともにブーム10の下面に格納されており、使用
時にジブ支持部材22とともに回動されて図示のようにブ
ーム10の前方に張出されるもので、ジブ20の格納は、ジ
ブ支持部材22の上端部を固定している固定ピン25を抜き
取って、ジブ20をジブ支持部材22とともにブームヘッド
11のジブ支持軸12を支点として回動させることにより行
なわれ(ジブ支持部材22のフォーク部23はジブ20をブー
ム10の下面に抱き込み支持させた後にジブ支持軸12から
外される)、またジブ20の張出しは、上記格納時と逆の
操作によって行なわれる。なお、このジブ20の張出しお
よび格納11は補巻ロープを利用して行なわれる また、30はジブ20の基端部に基端を枢支されてジブ起伏
用ウインチ(専用ウインチまたは主巻ウインチ)により
ジブ起伏用ペンダントロープ(主巻ウインチをジブ起伏
用ウインチとして使用する場合は主巻ロープ)を介して
引き起されるマストであり、このマスト30の基端は、ジ
ブ20の基端部に設けたブラケット32に支軸33によって枢
着されている。
次に、ジブ20の倒れ込み防止装置について説明すると、
第1図および第2図において、50,51はジブ20の基端側
上面にジブ長さ方向に間隔を存して設けられた前後一対
のアーム取付け部であり、この前後のアーム取付け部5
0,51のうち、一方(ジブ基端から遠い側)のアーム取付
け部50には第1のアーム52の基端がピン53によって枢着
されており、また他方ジブ基端寄り)のアーム取付け部
51は後述する連結アームの取付け部とされている。ま
た、54は一端を前記マスト30の基端側に55により枢着し
てこのマスト30に回動可能に支持された第2のアームで
あり、この第2のアーム54の他端は、前記第1のアーム
52の先端に連結軸56によって枢着連結されている。この
第1のアーム52と第2のアーム54は、その枢着部から第
1図に鎖線で示すように折りたたまれてマスト30ととも
にジブ20の上面に格納されており、マスト30を引き起す
ことによって第1図に実線で示すように引き起されるよ
うになっている。
一方、57は前記第1のアーム52と第2のアーム54との枢
着連結軸56に基端を枢着された連結アームであり、この
連結アーム57の先端は、ジブ20に設けた前記連結アーム
取付け部51に連結ピン58により着脱可能に枢着連結され
るようになっている。この連結アーム57は、前記第1お
よび第2のアーム54とともに第1図に鎖線で示すように
ジブ20の上面に格納されており、マスト30の引き起しに
より第1および第2のアーム54を引き起して連結アーム
57の先端を前記連結アーム取付け部51に連結することに
より、前記第1のアーム52をジブ20に対して回動できな
い状態に固定するようになっている。
また、60は前記マスト30に一端を支持させた第2のアー
ム54にその長さ方向に沿わせて取付けられた緩衝ばね付
きストッパであり、このストッパ60は次のような構造と
なっている。
すなわち、第3図および第4図は前記ストッパの最大伸
長状態と最小縮小状態を示したもので、図中61は先端が
開放するストッパ外筒61であり、この外筒61の中心に
は、先端にアタッチメント63を有するロッド62が軸方向
に移動可能に挿通されている。なお、64はロッド62の後
端に設けられた抜け止めナットである。65は前記ロッド
62にその軸方向に移動可能に嵌合されるとともに外筒61
の内周面に摺動可能に保持されたばね受け板、66は基端
を外筒受61基端の端板61aに固定して外筒61内の基端側
に設けられたばね受け板受止め筒であり、このばね受け
板受止め筒66は上記ロッド62の案内筒を兼ねている。ま
た、67は外筒61の端板61aと前記ばね受け板65との間に
設けられた第1の緩衝ばね、68は前記ばね受け板65とロ
ッド62先端のアタッチメント63との間に設けられた第2
の緩衝ばねであり、第1の緩衝ばね67は、ばね常数の小
さいものとされており、第2の緩衝ばね68は、前記ジブ
20を支持できるようなばね常数の大きなものとされてい
る。
このストッパ60は、ロッド62先端のアタッチメント63に
かかる押し力によって縮小するもので、ロッド62先端に
押し力がかかると、ばね常数の大きな第2の緩衝ばね68
とばね受け板65とを介してばね常数の小さい第1の緩衝
ばね67が圧縮され、ロッド62がその押し力に対して比較
的小さい抵抗力を受けながら外筒61内に押し込まれて行
く。また、さらに大きな押し力がロッド62にかかると、
ばね受け板65がばね受け板受止め筒66に受け止められる
までは第1の緩衝ばね67が圧縮されるが、ばね受け板65
がばね受け板受止め筒66で受け止められるとばね常数の
大きな第2の緩衝ばね68が圧縮されるようになり、この
ときはロッド62がその押し力に対して大きな抵抗力を受
けながら外筒61内に押し込まれて行く。
一方、第1図および第2図において、70はジブ支持部材
22の両側板に両端を固定してこのジブ支持部材22に設け
られたストッパ受であり、前記ストッパ60は、そのロッ
ド62先端のアタッチメント63を前記ストッパ受70に対向
させて前記第2のアーム54に取付けられており、ジブ20
の角度がブーム10と一直線になる状態に近くなったとき
に前記ストッパ受70に当接して縮小され、第4図に示し
た状態まで縮小されたところで、ジブ20のそれ以上の回
動を阻止するようになっている。なお、上記第1および
第2のアーム50,54と連結アーム57およびストッパ60
は、第2図に示すように左右2組設けられており、また
前記ストッパ60,60は、左右の第2アーム54,54を連結し
ている前後2本の連結部材59,59に取付けられている。
上記ジブ倒れ込み防止装置は、ジブ20をブーム前方に張
出した後にジブ20の倒れ込みを防ぐ状態にセットされる
もので、このジブ倒れ込み防止装置のセットは次のよう
にして行なわれる。
まず、ジブ倒れ込み防止装置のセットを低い位置で行な
うために、ブーム前方に張出したジブ20をブーム10とほ
ぼ一直線となる状態にし、この状態でブーム10を第5図
に示すように最下降限まで倒伏させる。この後は、ジブ
20上に倒伏されているマスト30の先端のシーブ31に、ジ
ブ起伏用ウインチのジブ起伏用ペンダントロープ7を巻
き掛けてこのジブ起伏用ペンダントロープ7をブーム10
の基端部に連結するとともに、マスト30の先端部とジブ
20の先端部とをジブ支持用ペンダントロープ8によって
連結し、この状態でジブ起伏用ウインチによりジブ起伏
用ペンダントロープ7を巻上げてマスト30を第5図に示
すように引き起して行く。このようにマスト30を引き起
して行くと、マスト30とともにジブ20上に倒伏されてい
た第1および第2のアーム52,54が第2のアーム54をマ
スト30で引かれて引き起され、第2のアーム54に取付け
られているストッパ60のアタッチメント63がストッパ受
70に当接する。この後は、さらに起伏用ウインチにより
ジブ起伏用ペンダントロープを巻上げてマスト30を第5
図に鎖線で示す状態まで引き起し、この状態で連結アー
ム57の先端をジブ20の連結アーム取付け部51に枢着連結
すればよく、このようにマスト30を引き起すと、第1お
よび第2のアーム52,54がストッパ受70に当接したスト
ッパ60をマスト30の引き起し力によって縮小させながら
さらに引き起されるから、ストッパ60を手で縮小させる
ことなく第1および第2のアーム52,54の枢着部に基端
を枢支されている連結アーム57の先端をジブ20の連結ア
ーム取付け部51に合わせて、この連結アーム取付け部51
に枢着連結することができる。なお、この実施例では、
第1図に示すように連結アーム57の基端に長孔57aを設
けて、連結アーム57の基端を第1および第2のアーム5
2,54の枢着部に移動可能に枢支させており、したがっ
て、マスト30の引き起し角度を厳密に制御しなくても、
連結アーム57をその長さ方向に移動させることによって
連結アーム57の先端を連結アーム取付け部51に合わせる
ことができる。
この後は、補巻ロープ4をマスト先端のシーブ31および
ジブ先端のシーブ21に掛けてから、ブーム10を起すとと
もに、ジブ起伏用ペンダントロープ7を緩めて、マスト
30にジブ支持用ペンダントロープ8を介して支持された
ジブ20の角度を所望の角度にしてクレーン作業を行なえ
ばよい。
しかして、このジブ倒れ込み防止装置によれば、連結ア
ーム57の先端をジブ20の連結アーム取付け部51に枢着連
結すると、この連結アーム57により第1のアーム52がジ
ブ20に対して回動できない状態に固定されてこの第1の
アーム52がジブ20と一体に回動するようになるととも
に、この第1のアーム52の先端に枢着されている第2の
アーム54もジブ20の回動にともなって移動するようにな
るから、ジブ20の角度がブーム10と一直線になる状態に
近くなったときに、第2のアーム54に取付けられている
ストッパ60がストッパ受70に当接して、ジブ20のそれ以
上の回動が阻止される。そして、このジブ倒れ込み防止
装置では、上記ストッパ60を取付けた第2のアーム54
を、ジブ起伏用ウインチによりジブ起伏用ペンダントロ
ープ7を介して引き起されるマスト30に支持させている
から、ジブ起伏用ウインチによりマスト30を引き起して
ストッパ60をストッパ受70に押付けることでストッパ60
をその緩衝ばね67,68に抗して縮小させることができ、
したがって、連結アーム57の先端をジブ20の連結アーム
取付け部51に枢着連結する際にストッパ60を手で縮小さ
せる必要はないから、連結アーム57の先端をジブ20の連
結アーム取付け部51に枢着連結してジブ倒れ込み防止装
置をジブの倒れ込みを防ぐ状態にセットする作業を、容
易にしかも作業者に力仕事を強いることなく行なうこと
ができる。
なお、上記実施例では、ジブ20の基端にブームヘッド11
に着脱可能に取付けられるジブ支持部材22を設けて、こ
のジブ支持部材22にジブ20の基端を枢支しているが、ジ
ブ20は、前記ジブ支持部材22を有さない、ジブの基端を
直接ブーム10のブームヘッド11に設けたジブ支持軸12に
枢支されてブームの前方に張出されるものであってもよ
く、その場合は、ストッパ受70をブームヘッド11に設け
ておけばよいし、また前記ストッパ60も、上記実施例の
ものに限らず、たとえば第8図および第9図に示した従
来のジブ倒れ込み防止装置に使用されているストッパ40
と同様な構造のストッパ等、種々のストッパの使用が可
能である。また、前記実施例では、ジブ20の連結アーム
取付け部51に着脱可能に枢着連結されて第1のアーム52
を固定する連結アーム57を、第1のアーム52と第2のア
ーム54との枢着部に枢支しているが、この連結アーム57
は、両アーム52,54の枢着からずらして第1のアーム52
に枢支してもよい。
また、上記実施例では、ジブ20を不使用時にブーム10に
沿わせて格納する方式の車両形クレーンについて説明し
たが、この発明は、ジブを車体に格納支持させたり、ま
たはトラック等で別送し、ジブの使用時に、倒伏させた
ブームの前方にジブを運搬して台上に支持させ、この状
態でジブの基端をブームヘッドに枢支して、ジブをブー
ム前方に張出した状態に装着する方式の車両形クレーン
等にも適用できることはもちろんである。
〔発明の効果〕
この発明は、ジブの基端側にジブ長さ方向に間隔を存し
て設けた前後のアーム取付け部の一方に第1のアームの
基端を枢着し、この第1のアームの先端に、ウインチに
よりロープを介して引き起されるマストに一端を回動可
能に支持させた第2のアームの他端を枢着するととも
に、前記第1のアームまたはこの第1のアームと第2の
アームとの枢着部に、先端においてジブの他方のアーム
取付け部に着脱可能に枢着連結される連結アームの基端
を枢支し、かつ上記マストに支持させた前記第2のアー
ムに、ジブの角度がブームと一直線になる状態に近くな
ったときにブーム先端のブームヘッドまたはジブ支持部
材に設けたストッパ受に当接してジブのそれ以上の回動
を阻止する緩衝バネ付きストッパを取付けたことを特徴
とするものであり、この発明によれば、連結アームの先
端をジブのアーム取付け部に枢着連結する際にストッパ
を手で縮小させる必要はないから、連結アームの先端を
ジブのアーム取付け部に枢着連結してジブ倒れ込み防止
装置をジブの倒れ込みを防ぐ状態にセットする作業を、
容易にしかも作業者に力仕事を強いることなく行なうこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図はこの発明の一実施例を示したもので、
第1図および第2図はジブ倒れ込み防止装置の側面図お
よび平面図、第3図および第4図はストッパの最大伸長
状態および最小縮小状態の縦断側面図、第5図はジブ倒
れ込み防止装置のセット方法を示す説明図である。第6
図および第7図はブーム前方に張出したジブをペンダン
トロープによって支持する方式の車両形クレーンの側面
図およびそのジブ部分の拡大図、第8図および第9図は
従来のジブ倒れ込み防止装置を示す使用状態およびセッ
ト時の状態の側面図である。 10……ブーム、11……ブームヘッド、20……ジブ、22…
…ジブ支持部材、30……マスト、50……アーム取付け
部、51……連結アーム取付け部、52……第1のアーム、
54……第2のアーム、57……連結アーム、60……ストッ
パ、70……ストッパ受。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】起伏可能なブームと、このブーム先端のブ
    ームヘッドまたはこのブームヘッドに着脱可能に取付け
    られるジブ支持部材に基端を枢支されてブームの前方に
    張出されるジブとを備え、かつブーム前方に張出したジ
    ブを、このジブの基端部に基端を枢支されてウインチに
    よりロープを介して引き起されるマストに、このマスト
    の先端部とジブの先端部とを連結するジブ支持用ペンダ
    ントロープを介して支持させるクレーンにおいて、前記
    ジブの基端側にジブ長さ方向に間隔を存して設けた前後
    のアーム取付け部の一方に第1のアームの基端を枢着
    し、この第1のアームの先端に、前記マストに一端を回
    動可能に支持させた第2のアームの他端を枢着するとと
    もに、前記第1のアームまたはこの第1のアームと第2
    のアームとの枢着部に、先端において前記ジブの他方の
    アーム取付け部に着脱可能に枢着連結される連結アーム
    の基端を枢支し、かつ上記マストに支持させた前記第2
    のアームに、ジブの角度がブームと一直線になる状態に
    近くなったときに前記ブームヘッドまたはジブ支持部材
    に設けたストッパ受に当接してジブのそれ以上の回動を
    阻止する緩衝バネ付きストッパを取付けたことを特徴と
    するクレーンにおけるジブの倒れ込み防止装置。
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