JPH0780562B2 - タレット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、物品、特にシガレットまたは単一物品を収
めたパックを収容することを意図して周縁に沿って配置
された、少なくとも２つの（平行な）側壁をによって規
定されたポケットを有するタレットに関する。

タレットは包装機械と連関してパック又はパックの内容
物を輸送するための回転駆動（rotary−driven）部材で
ある。タレットの外周には、パック内容物又は部分的に
完成しているパックをそれぞれ受容するためのポケット
が設けられている。物品（包装ブランクと共に）又はパ
ックの輸送中に、特に曲折操作やブランク溶着又は接着
のような操作がこれらに対して行なわれる。

高性能包装機械を用いる場合には、短いサイクル時間を
実現しようとすると高速回転の曲折タレットが必要にな
る。とりわけ、断続的に回転する曲折タレットが用いら
れる場合には、高速回転が必要になる。なぜなら、パッ
クに必要な処理を施すための静置期間をできるだけ長く
とるべきであるが、回転移動の期間はできるだけ短くあ
るべきであるからである。高速回転は、ポケット中のパ
ックを不所望に移動させる。これは、ポケットの半径方
向の外側が、物品及びバックを半径方向の移動によって
ポケットに押し込みまたこれから取り出すことができる
ように開口している場合には特にそうである。ポケット
の寸法、特にポケットを規定する側壁間の距離はパック
の寸法又はパック内容物の寸法に設定してあるので、遠
心力によってポケット内で不所望の移動が起き得る。と
りわけ、パック内容物、例えば単一の物品がかなりの遊
びを有して収容されている場合には特にそうである。

この発明の目的は、上述した型の（曲折）タレットであ
って、高速回転時にもタレットのポケット内のパック又
は他の物品の移動が防止されるものを提供することであ
る。

この目的を達成するために、この発明のタレットは、物
品又はパックに対する断面積を増加し又は減少させるた
めに、ポケットの側壁が互いに相対的に移動可能になっ
ていることを特徴とする。

ポケットの内部空間、すなわち内部寸法を規定するポケ
ット側壁が移動可能であることにより、特定の仕事をす
る期間、特に物品又はパックをポケットに押し込み又は
押出す期間にはポケットの断面積が大きくなることを確
保し、他の期間、特に、曲折タレットの回転期間には、
ポケットの断面積を適当に小さくすることによる挟持効
果によってパック内容物を保持することを確保する。

この発明の好ましい具体例においては、タレットは、ポ
ケットの側壁と共に互いに独立に移動可能な（２つの）
部分タレットから成る。部分タレットは共通の軸の周り
に回転可能である。調節ギアを、静止期間中は部分タレ
ット及び従ってポケットの側壁が互いに比較的短い運動
をしてポケットの断面積がわずかに広がったり狭まった
りするように調節することができる。ポケットの断面積
が広がる位置において、物品又はパックをポケットの中
に導入し又はこれから押出すことができる。タレットの
回転運動中には、ポケットが狭められてその内容物は挟
持効果によって固定される。これにより、物品又はパッ
クが半径方向の外側にあるポケット開口中で遠心力によ
って移動することが妨げられる。

この発明のさらなる特徴は部分タレット、ポケット及び
部分タレットの相対的位置を調節するためのギアの設計
に関する。

この発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

図示のタレット10は、包装機械と共に又は包装機械の一
部として用いられる。図示の場合には、例として、操作
は透明のフィルム又はプラスチックから成る外部ラッパ
ー12で細長いパックを包装することを包含する。（薄
い）ボール紙から成るパック11は包装機械の他のユニッ
トの領域で製造され充填される。この例では、パック11
の中身は、シガレットのグループまたは単一の固体の物
品、すなわち管13である。これは長方形の断面を有する
パック11の中に遊びを伴って収容されており、その結
果、管13はパック11の中で相対的な運動をすることがで
きる。

タレット10の領域において、外部ラッパー12の管状のダ
ブ14及び15が半径方向に外側に向かって突出するパック
11の連関する側面16に対して連続的に折り曲げられ、最
後にはシールによって互いに結合される。さらに、図示
しない曲折部材によって末端曲折が行われる。

タレット10は数個のポケット17（図示の場合には６個）
を有する。これらはタレット10の周縁方向に側壁18及び
19によって規定される。ポケットの半径方向の外側は開
口しており、従って、半径方向の移動により、パック11
はポケット17中に導入され（水平方向）又はこれから押
出され得る。ポケット17はまた、軸方向に作用する末端
壁20及び21によっても規定されている。ポケット17の半
径方向の内側の閉塞体は底壁22によって形成されてい
る。

少なくとも側減18及び19は、特にポケット17の自由断面
を広げたり狭めたりする目的のために互いに相対的に移
動可能である。側壁18及び19が互いに離れている際に、
パック11は、押し込みステーション23の領域において水
平方向にポケット17中に、特にパック11をＵ時形に包装
する外部ラッパー12と共に失敗することなく導入され得
る。反対側において、外部ラッパー12による包装が完了
したパック11は、押出しステーション24の領域において
再び半径方向にポケット17から水平に押出される。図示
の実施例においては、タレット10の間欠的移動が反時計
回りに起き、従って、パック11が充填された（２つの）
ポケット17が押し込みステーション23と押出しステーシ
ョン24との間の領域で上向きに配置される。従って、側
壁18、19を互いに離れるように移動することによってポ
ケット17の断面を広げても、パック11が上向きのポケッ
ト17から滑り落ちる可能性はない。

上述の変化をポケット17に与えるために、タレット10は
数個の（図示の例では２個の）部分タレット25及び26か
ら成る。それぞれの側壁18及び19にはこれらの１つが割
当られている。従って、部分タレット25及び26が互いに
調節されると、部分タレット25、26の部分としての側壁
18、19もまた同時に調節される。部分タレット25及び26
は協働してタレット10を形成し、単一のユニットとして
回転可能である。

部分タレット25及び26は共通の軸の周りに回転可能であ
る。この場合、部分タレット26は駆動シャフト又はシャ
フトジャーナル27に固定的に連結される。対照的に、部
分タレット25はシャフトジャーナル27に回転可能に取付
けられる。

図示の場合、部分タレット25及び26はそれぞれほぼ半径
方向に延びるタレットアーム28、29及び30、31から成
る。側壁18及び19はこれらのアーム28、29及び30、31の
末端に配置されるが、タレット10の全長上に配置される
のではなく、短い又は狭い足として配置される。従っ
て、パック11は側壁18、19及び底壁22によってその全長
が囲包されるのではなく、細長いパック11の末端部分の
みが囲包される。それぞれのポケット17は従ってパック
11の末端領域を受容するための２つの末端ポケットから
成る。各ポケット17は、アーム28、29とアーム30、31の
間の中間領域においては径方向外方に開放されている。
タレットアーム30及び31の領域において、底壁22の軸方
向の寸法も、当該タレットアーム30、31上に配置された
側壁19の軸方向の寸法と同一である。

側壁18に割当られたタレットアーム28及び29はそれぞれ
シャフトジャーナル27上のカラー32、33又はシャフトジ
ャーナル27の末端の互いに軸方向に距離を置いて配置さ
れる。部分タレット25はカラー32、33の間にシャフトジ
ャーナル27上に、特に連続的な回転スリーブ34によって
取付けられる。

部分タレット25、26は調節ギア35によって角度36上を互
いに相対的に調節可能である。調節ギア35はプレート37
及び38を有するトグルレバー配置から成る。これらはそ
れぞれ隣接するタレットアーム28及び30のそれぞれの側
面に関節的に又はピボットにより連結される。２つのプ
レート37及び38は共通のジョイント39によって１つにさ
れる。トレーサーローラー40がこれに取付けられてい
る。プレート37及び38から成る調節ギア35はポケット17
の側壁18及び19の移動方向、すなわちポケットの断面を
小さくする方向に付勢される。この目的のために、張力
バネ41が共通ジョイント39においてトグルジョイントに
係合し、他端はタレット10に固定される。

張力バネ41は、タレットの回転運動中においてのみ機能
する。このことは、ポケット17の断面を小さくする力が
部分タレット25、26に働くことを意味する。この時期に
パック11はポケット中に挟持効果の下に保持される。

タレット10が静置状態にあるとき、部分タレット25、26
が相対的に移動し、側壁18、19を互いに離れる方向に移
動させる。この目的のために、トグルジョイントは張力
バネ41の力に抗して付勢され、プレート37と38の間の角
度設定が減少される。調節部材が、半径方向に外向きと
移動を行う目的でプレート37及び38のトレーサーローラ
ー40上に働く。図示の実施例では、調節はカムディスク
42又は43によって行われる。第３図に示す実施例におい
ては、プレート37、38の調節中にトレーサーローラー40
がカムディスク42の外縁上を走る。タレット10のそれぞ
れのポケット17間の領域において、カムディスク42には
カム突起44が設けられ、カム突起44はトレーサーローラ
ー40を付勢し、従ってプレート37、38を、隣接するタレ
ットアーム28及び30が互いに近づくように枢支する。第
４図に示す代替的なカムディスク43の設計においては、
調節移動の最中にトレーサーローラー40が走る同様な形
状のカム溝45が設けられている。

カムディスク42、43は、タレット10の（間欠的な）回転
運動中にトレーサーローラー40がカムディスク42上にカ
ム突起44の外側又はカムディスク43のカム溝45中を走る
ことができるようにタレット10に対して共心的に配置さ
れる。この目的のために、カムディスク42又は43は固定
中空ジャーナル47上にガイドスリーブ46によって回転可
能に取付けられる。ジャーナル47は包装機械の支持要
素、第４図に示す例ではギアケーシング48上に取付けら
れる。その駆動源がギアケーシング48中に存在するシャ
フトジャーナル27が中空のジャーナル47を貫通する。カ
ムディスク42又は43は、タレットアーム28ないし31を互
いに調節するためにタレット10の静置時期においてのみ
角度36上を回転運動する。この往復回転運動はカムディ
ク42又は43に関節的に連結された連結棒49によって行わ
れる。連結棒49は適当な方法により駆動される。例え
ば、圧力媒体シリンダー（図示せず）によって駆動され
る。

第３図及び第４図に示す実施例では、パック11は水平の
バックコンベアベルト50を介してポケット17中に、これ
に対向する外部ラッパー12と共に導入される。スライド
51が後方に移動した後、管状タブ15がその底部すなわち
回転方向の後方で曲折指52によってパック11の外側面16
に対して折り曲げられる。タレット10がさらに移動する
間に、上部又は全部管状タブ14が、タレット10の移動領
域の外側の部分円に沿って延びる固定曲線状ガイド壁53
によって同様に側面16に対して折り曲げられる。

次の静止期間に互いに重なる管状タブ14、15が第１のシ
ール部材54によってシールされ又は予備シールされる。
次の静止期間の間に、管状タブ14、15のさらなるシール
（最終シール）がさらなる第２のシール部材55によって
行われる。次の静止期間中に完成したパック11が水平の
ポケット17から同様に水平なコンベアベルト56上に放出
される。タレットアーム28ないし31の間で往復運動可能
な押出し装置57がこの目的のために駆動される。

タレット10が上述のように構成されているので、これは
比較的迅速な回転運動又は割出しストロークを行うこと
ができる。これにより、パックを出し入れするための静
止期間を長くとることができる。以上に亘って説明した
ように、一方が回転軸またはシャフトジャーナル27に固
定され、他方が回転スリーブ34に装着される部分タレッ
トの構造によって、曲折タレットの駆動を単純、簡素化
することが可能となる。またこの構造によって、部分タ
レットが互いに軸方向に変位してしまうことが回避され
る。

【図面の簡単な説明】

図１は単純化して示した曲折タレットの側面図。 図２は図１のII−II線で切断した水平断面図。 図３は部分タレットのための調節ギアを有する、縮小し
て示す図１の曲折タレットの側面図。 図４は図３の曲折タレットの水平断面図である。 10……曲折タレット、11……パック、12……外部ラッパ
ー、14、15……管状タブ、17……ポケット、18、19……
側壁、25、26……部分タレット

フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−108085（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−148815（ＪＰ，Ａ) 特公 昭35−14746（ＪＰ，Ｂ１) 実公 昭58−21366（ＪＰ，Ｙ２)

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】下記の（ａ）、（ｂ）、（ｃ）、（ｄ）、
   （ｅ）、（ｆ）、（ｇ）、（ｈ）、（ｉ）、（ｊ）から
   なる、回転軸を中心として間欠的に回動する、直方体の
   シガレットパックを移送するための曲折タレット。 （ａ）各パック（11）を受容するために、曲折タレット
   （10）の周囲に複数箇所のポケット（17）が配設され
   る、 （ｂ）各ポケット（17）は、互いに平行に配置され、半
   径方向に延在する少なくとも２つの側壁（18,19）を備
   えており、前記両側壁は、また、いずれも回転軸に沿う
   向きに装着されている、 （ｃ）曲折タレット（10）は、２つの独立した部分タレ
   ット（25,26）から構成され、それぞれの部分タレット
   （25,26）が、両側壁（18,19）のうちいずれか１つを装
   着しており、前記両側壁は、回転軸方向のいかなる変位
   も行うことなく互いに向かい合って配置される、 （ｄ）一方の部分タレット（26）が、回転軸またはシャ
   フトジャーナル（27）に固定されており、他方の部分タ
   レット（25）が、回転スリーブ（34）を備え、回転軸ま
   たはシャフトジャーナル（27）に回転自在に装着され
   る、 （ｅ）パックを半径方向からポケット（17）内に挿入
   し、半径方向にポケット（17）から排出する手段、 （ｆ）側壁（18,19）間の距離を変化させて、各ポケッ
   ト（17）の断面積を増加し、または減少するために部分
   タレット（25,26）を互いに相対的に回転させる手段、 （ｇ）曲折タレット（10）が回転する間、両側壁（18,1
   9）は、互いの間の距離が短くなり、パック（11）が、
   挟持態様で前記両側壁（18,19）の間に支持される、 （ｈ）曲折タレットが静止状態にある間は、両側壁（1
   8,19）が、部分タレット（25,26）を相対的に回転させ
   る手段によって互いに離間され、パック（11）が、ポケ
   ット（17）内に押し込まれ、または、ポケット（17）か
   ら押し出される、 （ｉ）部分タレット（26）は、ほぼ半径方向を向く２つ
   のアーム（28,29）を備えており、前記両アームは、軸
   方向に互いに隣接して配置され、それぞれに側壁（18）
   の一部が装着され、回転軸またはシャフトジャーナル
   （27）に固定されている、 （ｊ）部分タレット（25）の回転スリーブ（34）は、部
   分タレット（26）の両アーム（28,29）の間において、
   回転軸またはシャフトジャーナル（27）に回転自在に装
   着されている、
2. 【請求項２】各部分タレット（25,26）が、中心の共通
   回転軸またはシャフトジャーナル（27）から外方に伸び
   る複数本のタレットアーム（28,29;30,31）を有し、少
   なくとも、２つの部分タレット（25,26）のうちいずれ
   かの２本のタレットアーム（28,29または30,31）が、関
   連する側壁（18,19）とともにポケット（17）を規定す
   るように、前記タレットアームの外方端部に、側壁（1
   8,19）が形成されていることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載の曲折タレット。
3. 【請求項３】ポケット（17）の末端壁（20,21）が、少
   なくとも部分タレット（25）の１つに、関連する側壁
   （19）の近くで側壁（19）を横断する方向に配置されて
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の曲折
   タレット。
4. 【請求項４】ポケット（17）の底壁（22）が、少なくと
   も部分タレット（25）の１つに、関連する側壁（19）の
   近くでその半径方向内側に配置されていることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の曲折タレット。
5. 【請求項５】部分タレット（25,26）それぞれが、ポケ
   ット（17）用に、軸方向に一定の距離を隔てて配置され
   た２つのタレットアーム（28,29;30,31）を有するこ
   と、および、ポケット（17）を構成するための側壁（1
   8,19）、末端壁（20,21）、底壁（22）が、横断方向の
   ２つの部分でポケット（17）を構成するように、それぞ
   れのタレットアーム（28−31）の近くにのみ形成され、
   互いに補完し合うことを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載の曲折タレット。
6. 【請求項６】部分タレット（26）の１つが、回転軸また
   はシャフトジャーナル（27）に固定的に一体化されてお
   り、他方の部分タレット（25）が、回転軸またはシャフ
   トジャーナル（27）に固定的に一体化されている部分タ
   レット（26）のタレツトアーム（28,29）の間で、回転
   軸またはシャフトジャーナル（27）に回転自在に取り付
   けられていることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載の曲折タレット。
7. 【請求項７】互いに軸方向に一定の距離を隔てて配置さ
   れている部分タレット（25）のタレットアーム（30,3
   1）が部分タレット（26）のタレットアーム（28,29）の
   間で、回転軸またはシャフトジャーナル（27）に回転自
   在に取り付けられた共通回転スリーブ（34）と連結され
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第６項記載の曲
   折タレット。
8. 【請求項８】部分タレット（25,26）を相対的に回転さ
   せる手段が、隣り合う部分タレット（25,26）を、互い
   に間接的に連結し、ポケット（17）を狭めるために部分
   タレット（25,26）を動かして間隔を拡げる２つのプレ
   ート（37,38）を有する調節ギア手段（35）であること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載の曲折タレッ
   ト。
9. 【請求項９】プレート（37,38）は、ポケット（17）の
   断面積を増加しまたは減少するために、張力バネ（41）
   の形態をとる圧力部材によって付勢されていること、お
   よび静止中は、プレート（37,38）は、ポケット（17）
   の断面積を増加するためにトレーサローラ（40）を介し
   て作用するカムデイスク（42,43）によって、張力バネ
   （41）の及ぼす荷重に対抗することを特徴とする特許請
   求の範囲第８項記載の曲折タレット。
10. 【請求項１０】カムデイスク（42,43）は、タレット（1
    0）の静止中、カムデイスク（42,43）が、角度（36）分
    だけ回転運動を行う結果として、トレーサローラ（40）
    を介して調節ギア手段（35）を作動することを特徴とす
    る特許請求の範囲第９項記載の曲折タレット。