JPH0768327B2 - 超高分子量エポキシ樹脂の製造方法 - Google Patents
超高分子量エポキシ樹脂の製造方法Info
- Publication number
- JPH0768327B2 JPH0768327B2 JP2240545A JP24054590A JPH0768327B2 JP H0768327 B2 JPH0768327 B2 JP H0768327B2 JP 2240545 A JP2240545 A JP 2240545A JP 24054590 A JP24054590 A JP 24054590A JP H0768327 B2 JPH0768327 B2 JP H0768327B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- epoxy resin
- molecular weight
- high molecular
- bifunctional
- weight epoxy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Epoxy Resins (AREA)
- Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
Description
などに用いられる超高分子量エポキシ樹脂の製造方法に
関する。
ル類を原料として高分子量エポキシ樹脂を製造する方法
は、一般に二段法と呼ばれ、この方法に関する最初の文
献は米国特許第2,615,008号明細書であり、日本国内に
おいては、同じ出願人による特公昭28−4494号公報であ
る。この公報の記載によれば重合触媒として水酸化ナト
リウムを用い、無溶媒下、150〜200℃で反応させること
により、エポキシ当量が5,600の高分子量エポキシ樹脂
を得ている。この樹脂の平均分子量は、約11,000である
と推定できる。これらの文献には、溶媒を使用した実施
例はない。
米国特許第3,306,872号明細書がある。特に、実施例中
に溶媒を使用した例が記載されている文献としては、特
開昭54−52200号公報、特開昭60−118757号公報、特開
昭60−144323号公報、特開昭60−114324号公報などがあ
る。これらの文献に記載されている溶媒は、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノメチルエーテルなどである。これらの溶
媒は、ケトン系及びエーテル系(セロソルブ系)溶媒に
分類される。
してメチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチ
ルエーテルのいずれかを用いており、溶液の固形分濃度
は20〜60%である。触媒としてはアルカリ金属若しくは
ベンジルトリメチルアンモニウムの水酸化物又はフェノ
ラートを用いている。重合反応温度を75〜150℃とし、
生成した高分子量エポキシ樹脂の重量平均分子量が少な
くとも40,000以上になるまで反応を続けている。平均分
子量は粘度法によって求めており、50,000〜1,000,000
と測定されている。
定によって、算出値が大きく左右されることが知られて
おり、したがって必ずしも正確な分子量が測定されてい
るとはいえない。
脂が得られていると考えられる実施例として、特開昭54
−52200号公報に溶媒としてエチレングリコールモノエ
チルエーテルを用いて、平均分子量45,500の高分子量エ
ポキシ樹脂を得ることが記載されている。また、特開昭
60−118757号公報に溶媒にメチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、エチレングリコールモノエチルエーテ
ルを用いて、平均分子量が最大31,000の高分子量エポキ
シ樹脂を得ることが記載されている。特開昭60−144323
号公報には溶媒にメチルエチルケトンを用いて、平均分
子量53,200の高分子量エポキシ樹脂を得ることが記載さ
れており、特開昭60−144324号公報には溶媒にメチルエ
チルケトンを用いて、平均分子量66,000の高分子量エポ
キシ樹脂を得ることが記載されている。上記4件の公報
によれば、いずれもゲル浸透クロマトグラフィーによっ
て平均分子量を測定しているが、測定条件及び算出方法
等については記載されていない。ゲル浸透クロマトグラ
フィーによって得た分子量は、使用した充填剤の種類、
溶離液の種類などの測定条件及び算出方法などによって
大きく異なり、正確な値を得ることは困難であり、必ず
しも正確な平均分子量が測定されているとはいえない。
脂がフィルム形成能を有するという趣旨の記載は見当た
らない。また、得られたエポキシ樹脂はアミド系以外の
溶媒に溶解していることなどから、これらの文献記載の
方法では十分な強度のフィルム形成能を有するまでに直
鎮状に高分子量化したいわゆる超高分子量エポキシ樹脂
が得られていないことは明らかである。
造する際に一般的な重合反応溶媒を用いると、重合反応
時間がかなり長くなることが挙げられる。前記の特許の
実施例においても、ケトン系、エーテル系の溶媒を用い
た場合の反応時間は10〜24時間としている例が多く、重
合反応時に溶媒を用いない場合の重合反応時間1.5〜10
時間と比較して著しく長くなっている。
ィルム形成能を有するまでに直鎖状に高分子量化した超
高分子量エポキシ樹脂を、著しく短い時間で製造するこ
とのできる方法を提供することを目的とする。
の製造方法は、二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール
類を触媒の存在下、重合反応溶媒中に加熱して重合さ
せ、高分子量エポキシ樹脂を製造する方法において、二
官能エポキシ樹脂と二官能フェノールの配合当量比をエ
ポキシ基/フェノール性水酸基=1:0.9〜1.1とし、重合
反応溶媒として、沸点が100℃以上のケトン系溶媒中、
触媒としてアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコ
ラート、アルカリ金属フェノラートの中から選択された
1種以上を用い、重合反応温度を130℃以下にして重合
することを特徴とする。
エポキシ基をもつ化合物であればどのようなものでもよ
く、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキ
シ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹
脂、二官能フェノール類のジグリシジルエーテル化物、
二官能アルコール類のジグリシジルエーテル化物、これ
らのハロゲン化物、これらの水素添加物などがある。こ
れらの化合物の分子量はどのようなものでもよい。これ
らの化合物は何種類かを併用することができる。また二
官能エポキシ樹脂以外の成分が、不純物として含まれて
いても構わない。
ル性水酸基をもつ化合物であればどのようなものでもよ
く、例えば、単環二官能フェノールであるヒドロキノ
ン、レゾルシノール、カテコール、多環二官能フェノー
ルであるビスフェノールA、ビスフェノールF及びこれ
らのハロゲン化物、アルキル基置換体などがある。これ
らの化合物の分子量はどのようなものでもよい。これら
の化合物は何種類かを併用することができる。また二官
能フェノール類以外の成分が、不純物として含まれてい
ても構わない。
基のエーテル化反応を促進させるような触媒能をもつ化
合物であり、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アル
コラート、アルカリ金属フェノラートを用いる。アルカ
リ金属は、ナトリウム、リチウム、カリウムである。そ
の他の触媒は併用することができる。
料となるエポキシ樹脂とフェノール類を溶解すれば、ど
のようなものでもよく、例えばメチルイソブチルケト
ン、2−ヘプタン、4−ヘプタノン、2−オクタノン、
シクロヘキサン、アセチルアセトンなどの脂肪族ケトン
系溶媒、環状脂肪族ケトン系溶媒、脂肪族ジケトン系溶
媒が用いられる。これらの溶媒は併用することができ
る。またアミド系溶媒、エーテル系溶媒などに代表され
るその他の溶媒と併用しても構わない。
と二官能フェノール類の配合当量比は、エポキシ基/フ
ェノール性水酸基=1:0.9〜1.1とする。0.9当量より少
ないと、直鎖状に高分子量化せずに、副反応が起きて架
橋し、溶媒に不溶になる。1.1当量より多いと高分子量
化が進まない。
脂1モルに対して触媒は0.0001〜0.2モル程度である。
この範囲より少ないと高分子量化反応が著しく遅く、こ
の範囲より多いと副反応が多くなり直鎖状に高分子量化
しないことがある。
℃より低いと高分子量化反応が著しく遅く、150℃より
高いと副反応が多くなり直鎖状に高分子量化しないこと
がある。
%(重量%、以下同じ)以下さらに好ましくは30%以下
にする。高濃度になるにしたがい副反応が多くなり、直
鎖状に高分子量化にしくくなる。したがって、比較的高
濃度で重合反応を行い、しかも直鎖状の超高分子量エポ
キシ樹脂を得ようとする場合には、反応温度を低くし、
触媒量を少なくすればよい。
形成能を有する超高分子量エポキシ樹脂であり、従来の
高分子量エポキシ樹脂に比較して、枝分かれが少なく、
さらに高分子量が進んでいると考えられ、十分な強度の
フィルム形成能を有する。得られたフィルムは、従来の
高分子量エポキシ樹脂を使用して形成したフィルムでは
実現が不可能な特性を有する。すなわち、強度が著しく
大きく、伸びが著しく大きい。
ケトン系溶媒を用いることによって、重合反応が著しく
速く進むことが挙げられる。
発明はこれに限定されるものではない。
樹脂(エポキシ当量177.5)177.5g、二官能フェノール
類としてビスフェノールA(水酸基当量:115.5)115.5
g、エーテル化触媒として水酸化ナトリウム1.20gをメチ
ルイソブチルケトン686.5gに溶解させ、反応系中の固形
分濃度を30%とした。これを機械的に撹拌しながら、12
5℃のオイルバス中で反応系中の温度を120℃に保ち、そ
のまま4時間保持した。その結果、粘度が5,120mPa・s
の高分子量エポキシ樹脂溶液が得られた。このエポキシ
樹脂の重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー
によって測定した結果では74,000、光散乱法によって測
定した結果では60,900であった。また、この高分子量エ
ポキシ樹脂の稀薄溶液の還元粘度は0.720(dl/g)であ
った。
0℃で1時間乾燥して、厚さ30μmのエポキシ樹脂フィ
ルムを得た。このフィルムの引っ張り強度は26.8MPa、
伸びは36.0%、引っ張り弾性率は425MPaであった。また
ガラス転移温度は100℃、熱分解温度は345℃であった。
樹脂(エポキシ当量:177.5)177.5g、二官能フェノール
類としてビスフェノールA(水酸基当量:115.5)115.5
g、エーテル化触媒として水酸化ナトリウム1.20gをシク
ロヘキサノン686.5gに溶解させ、反応系中の固形分濃度
を30%とした。これを機械的に撹拌しながら、125℃の
オイルバス中で反応系中の温度を120℃に保ち、そのま
ま4時間保持した。その結果、粘度が7.680mPa・sの高
分子量エポキシ樹脂溶液が得られた。このエポキシ樹脂
の重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィーによ
って測定した結果では123,000、光散乱法によって測定
した結果では86,700であった。また、この高分子量エポ
キシ樹脂の稀薄溶液の還元粘度は0.802(dl/g)であっ
た。この高分子量エポキシ樹脂溶液をガラス板に塗布
し、200℃で1時間乾燥して、厚さ32μmのエポキシ樹
脂フィルムを得た。このフィルムの引っ張り強度は36.8
MPa、伸びは46.5%、引っ張り弾性率は385MPaであっ
た。またガラス転移温度は101℃、熱分解温度は340℃で
あった。
樹脂(エポキシ当量:177.5)177.5g、二官能フェノール
類としてビスフェノールA(水酸基当量:115.5)115.5
g、エーテル化触媒としてナトリウムメトキシド1.62gを
2−ヘプタノン687.4gに溶解させ、反応系中の固形分濃
度を30%とした。これを機械的に撹拌しながら、125℃
のオイルバス中で反応系中の温度を120℃に保ち、その
まま4時間保持した。その結果、粘度が6,140mPa・sの
高分子量エポキシ樹脂溶液が得られた。このエポキシ樹
脂の重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィーに
よって測定した結果では94,000、光散乱法によって測定
した結果では72,900であった。また、高分子量エポキシ
樹脂の稀薄溶液の還元粘度は、0.755(dl/g)であっ
た。この高分子量エポキシ樹脂溶液をガラス板に塗布
し、200℃で1時間乾燥して、厚さ24μmのエポキシ樹
脂フィルムを得た。このフィルムの引っ張り強度は28.9
MPa、伸びは42.2%、引っ張り弾性率は390MPaであっ
た。またガラス転移温度は99℃、熱分解温度は343℃で
あった。
樹脂(エポキシ当量:177.5)177.5g、二官能フェノール
類としてビスェノールA(水酸基当量:115.5)115.5g、
エーテル化触媒としてナトリウムメトキシド1.62gを2,4
−ペンタジオン687.4gに溶解させ、反応系中の固形分濃
度を30%とした。これを機械的に撹拌しながら、125℃
のオイルバス中で反応系中の温度を120℃に保ち、その
まま4時間保持した。その結果、粘度が6,920mPa・sの
高分子量エポキシ樹脂溶液が得られた。このエポキシ樹
脂の重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィーに
よって測定した結果では101,000、光散乱法によって測
定した結果では78,600であった。また、この高分子量エ
ポキシ樹脂の稀薄溶液の還元粘度は、0.850(dl/g)で
あった。この高分子量エポキシ樹脂溶液をガラス板に塗
布し、200℃で1時間乾燥して、厚さ32μmのエポキシ
樹脂フィルムを得た。このフィルムの引っ張り強度は3
4.9MPa、伸びは46.2%、引っ張り弾性率は430MPaであっ
た。またガラス転移温度は100℃、熱分解温度は350℃で
あった。
樹脂(エポキシ当量:173.2)173.2g、二官能フェノール
類とヒドロキノン(水酸基当量:55.3)55.3g、エーテル
化触媒としてナトリウムフェノキシド3.48gをシクロヘ
キサノン917.9gに溶解させ、反応系中の固形分濃度を20
%とした。これを機械的に撹拌しながら、110℃のオイ
ルバス中で反応系中の温度を100℃に保ち、そのまま6
時間保持した。その結果、粘度が2,050mPa・sの高分子
量エポキシ樹脂溶液が得られた。このエポキシ樹脂の重
量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィーによって
測定した結果では131,000、光散乱法によって測定した
結果では70,500であった。また、この高分子量エポキシ
樹脂の稀薄溶液の還元粘度は0.790(dl/g)であった。
この高分子量エポキシ樹脂溶液をガラス板に塗布し、20
0℃で1時間乾燥して、厚さ26μmのエポキシ樹脂フィ
ルムを得た。このフィルムの引っ張り強度は31.3MPa、
伸びは38.5%、引っ張り弾性率は380MPaであった。また
ガラス転移温度は79℃、熱分解温度は337℃であった。
樹脂(エポキシ当量:173.2)173.2g、二官能フェノール
類としてヒドロキノン(水酸基当量:55.3)55.3g、エー
テル化触媒としてナトリウムフェノキシド3.48gをメチ
ルイソブチルケトン917.9gに溶解させ、反応系中の固形
分濃度を20%とした。これを機械的に撹拌しながら、11
0℃のオイルバス中で反応系中の温度を100℃に保ち、そ
のまま6時間保持した。その結果、粘度が2,300mPa・s
の高分子量エポキシ樹脂溶液が得られた。このエポキシ
樹脂の重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー
によって測定した結果では131,000、光散乱法によって
測定した結果では95,700であった。また、この高分子量
エポキシ樹脂の稀薄溶液の還元粘度は0.925(dl/g)で
あった。この高分子量エポキシ樹脂溶液をガラス板に途
布し、200℃で1時間乾燥して、厚さ29μmのエポキシ
樹脂フィルムを得た。このフィルムの引っ張り強度は3
5.4MPa、伸びは49.0%、引っ張り弾性率は450MPaであっ
た。またガラス転移温度は78℃、熱分解温度は350℃で
あった。
樹脂(エポキシ当量:177.5)177.5g、二官能フェノール
類としてレゾルシノール(水酸基当量:55.4)55.4g、エ
ーテル化触媒として水酸化リチウム0.72gを2−オクタ
ノン700.9に溶解させ、反応系中の固形分濃度を25%と
した。これを機械的に撹拌しながら、125℃のオイルバ
ス中で反応系中の温度を120℃に保ち、そのまま4時間
保持した。その結果、粘度が4,230mPa・sの高分子量エ
ポキシ樹脂溶液が得られた。このエポキシ樹脂の重量平
均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィーによって測定
した結果では140,000、光散乱法によって測定した結果
では97,400であった。また、この高分子量エポキシ樹脂
の稀薄溶液の還元粘度は0.912(dl/g)であった。この
高分子量エポキシ樹脂溶液をガラス板に塗布し、200℃
で1時間乾燥して、厚さ27μmのエポキシ樹脂フィルム
を得た。このフィルムの引っ張り強度は32.3MPa、伸び
は37.5%、引っ張り弾性率は360MPaであった。またガラ
ス転移温度は79℃、熱分解温度は345℃であった。
樹脂(エポキシ当量:177.5)177.5g、二官能フェノール
類としてレゾルシノール(水酸基当量:55.4)55.4g、エ
ーテル化触媒として水酸化リチウム0.72gを4−ヘプタ
ノン700.9gに溶解させ、反応系中の固形分濃度を25%と
した。これを機械的に撹拌しながら、125℃のオイルバ
ス中で反応系中の温度を120℃に保ちそのまま4時間保
持した。その結果、粘度が3,330mPa・sの高分子量エポ
キシ樹脂溶液が得られた。このエポキシ樹脂の重量平均
分子量は、ゲル透過クロマトグラフィーによって測定し
た結果では136,000、光散乱法によって測定した結果で
は106,000であった。また、この高分子量エポキシ樹脂
の稀薄溶液の還元粘度は0.985(dl/g)であった。この
高分子量エポキシ樹脂溶液をガラス板に塗布し、200℃
で1時間乾燥して、厚さ32μmのエポキシ樹脂フィルム
を得た。このフィルムの引っ張り強度は36.3MPa、伸び
は44.5%、引っ張り弾性率は380MPaであった。またガラ
ス転移温度は78℃、熱分解温度は350℃であった。
ポキシ樹脂に対して1.00当量)を80.9g(エポキン樹脂
に対して0.70当量)に変え、シクロヘキサノンの配合量
686.5gを605.7gに変えた以外は、実施例1と同様にして
行った。その結果、1時間後にゲル化し、溶媒に不溶に
なった。
ポキシ樹脂に対して1.00当量)を80.9g(エポキシ樹脂
に対して0.70当量)に変え、シクロヘキサノンの配合量
686.5gを605.7gに変えた以外は、実施例1と同様にして
行ったが、ゲル化する前に加熱を中止し、粘度が890mPa
・sの高分子量エポキシ樹脂溶液を得た。得られた樹脂
の重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィーによ
って測定した結果では83,000、光散乱法によって測定し
た結果では128,000であった。また、この高分子量エポ
キシ樹脂の稀薄溶液の還元粘度は0.542(dl/g)であっ
た。この高分子量エポキシ樹脂をガラス板に塗布し、20
0℃で1時間乾燥したが、取り扱い上十分な強度の50μ
m以下のエポキシ樹脂フィルムは得られなかった。
キサンに変えた以外は、実施例1と同様にして行った
が、加熱開始後8時間後の粘度は2.6mPa・sであった。
得られた樹脂の重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグ
ラフィーによって測定した結果では1,500であり、光散
乱法では測定できなかった。この高分子量エポキシ樹脂
をガラス板に塗布し、200℃で1時間乾燥したがエポキ
シ樹脂フィルムは得られなかった。
リコールモノメチルエーテルに変えた以外は、実施例1
と同様にして行ったが、加熱開始後8時間後の粘度は7
8.2mPa・sであった。得られた樹脂の重量平均分子量
は、ゲル透過クロマトグラフィーによって測定した結果
では19,300であり、光散乱法では13,300であった。この
高分子量エポキシ樹脂をガラス板に塗布し、200℃で1
時間乾燥したが、取り扱い上十分な強度を示す50μm以
下のエポキシ樹脂フィルムは得られなかった。
都化成)の平均分子量を測定した。ゲル浸透クロマトグ
ラフィーによるスチレン換算重量平均分子量は68,000、
光散乱法による平均分子量は77,000であった。また、こ
のフェノキシ樹脂の稀薄溶液の還元粘度は0.488(dl/
g)であった。この樹脂はメチルエチルケトンに容易に
溶解した。また、シクロヘキサノン20%溶液粘度は205m
Pa・sであった。この高分子量エポキシ樹脂溶液をガラ
ス板上に塗布し、乾燥器中で加熱乾燥してエポキシ樹脂
フィルムを作製することを試みたが、100μm以下の厚
さのフィルムは得られなかった。
に示す。
ル振動クロマトグラフィー(GPC)に使用したカラム
は、TSKgelG6000+G5000+G4000+G3000+G2000であ
る。溶離液には、N,N−ジメチルアセトアミドを使用
し、試料濃度は2%とした。様々な分子量のステレンを
用いて分子量と溶出時間との関係を求めた後、溶出時間
から分子量を算出し、スチレン換算重量平均分子量とし
た。光散乱光度計は、大塚電子(株)製DLS−700を用い
た。引張り強度、伸び、引張り弾性率は、東洋ボールド
ウィン製テンシロンを用いた。フィルム試料サイズは50
×10mm、引張り速度は5mm/minとした。ガラス転移温度
(Tg)はデュポン製910型示差走査熱量計(DSC)を用い
て測定した。熱分解温度は、真空理工製の示差熱天秤TD
g−3000を用いて空気中での減量開始温度を熱分解温度
とした。
量を過剰にした場合には枝分かれが多いと考えられ、分
子量が80,000以上とかなり高分子量化しているにもかか
わらず、100μm以下のフィルムは成形できなかった。
A型超高分子量エポキシ樹脂であるフェノキシ樹脂も、
かなり高分子量化してりうにもかかわらず、メチルエチ
ルケトンに溶解し、シクロヘキサノン20%溶液の粘度
は、本発明の超高分子量エポキシ樹脂溶液の粘度に比べ
て著しく低かった。これらの樹脂についても100μm以
下のフィルムは成形できなかった。
低分子量のエポキシ樹脂を用いた場合には、フィルムは
成形できるが強度は著しく低かった。
の十分な強度のエポキシ樹脂フィルムが得られる。
来は得られなかった100μm以下さらには50μm以下の
十分に薄く、十分な強度を有するエポキシ樹脂フィルム
を形成することができる超高分子量エポキシ樹脂を製造
することが可能となり、また、この超高分子量エポキシ
樹脂を短時間で得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類
を触媒の存在下、重合反応溶媒中で加熱して重合させ、
高分子量エポキシ樹脂を製造する方法において、二官能
エポキシ樹脂と二官能フェノール類の配合当量比をエポ
キシ基/フェノール水酸基=1:0.9〜1.1とし、重合反応
溶媒として沸点が100℃以上のケトン系溶媒中、触媒と
してアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコラー
ト、アルカリ金属フェノラートの中から選択された1種
以上を用い、重合反応温度を130℃以下にして重合する
をことを特徴とするメチルエチルケトンに溶解せず、還
元粘度が0.6dl/g(30℃、N,N−ジメチルアセトアミド)
以上である超高分子量エポキシ樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2240545A JPH0768327B2 (ja) | 1990-09-11 | 1990-09-11 | 超高分子量エポキシ樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2240545A JPH0768327B2 (ja) | 1990-09-11 | 1990-09-11 | 超高分子量エポキシ樹脂の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04120125A JPH04120125A (ja) | 1992-04-21 |
JPH0768327B2 true JPH0768327B2 (ja) | 1995-07-26 |
Family
ID=17061124
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2240545A Expired - Lifetime JPH0768327B2 (ja) | 1990-09-11 | 1990-09-11 | 超高分子量エポキシ樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0768327B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6265782B1 (en) | 1996-10-08 | 2001-07-24 | Hitachi Chemical Co., Ltd. | Semiconductor device, semiconductor chip mounting substrate, methods of manufacturing the device and substrate, adhesive, and adhesive double coated film |
WO2012046814A1 (ja) | 2010-10-06 | 2012-04-12 | 日立化成工業株式会社 | 多層樹脂シート及びその製造方法、樹脂シート積層体及びその製造方法、多層樹脂シート硬化物、金属箔付き多層樹脂シート、並びに半導体装置 |
WO2012132691A1 (ja) | 2011-03-28 | 2012-10-04 | 日立化成工業株式会社 | 多層樹脂シート、樹脂シート積層体、多層樹脂シート硬化物及びその製造方法、金属箔付き多層樹脂シート、並びに半導体装置 |
WO2020153205A1 (ja) | 2019-01-23 | 2020-07-30 | 富士フイルム株式会社 | 組成物、熱伝導シート、熱伝導層付きデバイス |
WO2021010291A1 (ja) | 2019-07-17 | 2021-01-21 | 富士フイルム株式会社 | 熱伝導材料形成用組成物、熱伝導材料、表面修飾無機物 |
WO2021131803A1 (ja) | 2019-12-26 | 2021-07-01 | 富士フイルム株式会社 | 組成物、熱伝導シート、熱伝導シート付きデバイス |
WO2021157246A1 (ja) | 2020-02-06 | 2021-08-12 | 富士フイルム株式会社 | 組成物、熱伝導材料、熱伝導シート、熱伝導層付きデバイス |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08302161A (ja) | 1995-05-10 | 1996-11-19 | Hitachi Chem Co Ltd | 樹脂組成物及びその樹脂組成物をケミカルエッチングする方法 |
CN109897163A (zh) * | 2019-03-29 | 2019-06-18 | 华南理工大学 | 一种超高分子量环氧树脂及其制备方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58149914A (ja) * | 1982-03-03 | 1983-09-06 | Sumitomo Chem Co Ltd | ポリヒドロキシポリエ−テルの製造法 |
JPS59136357A (ja) * | 1983-01-26 | 1984-08-04 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | エポキシ系塗料の製造方法 |
JPS60262819A (ja) * | 1984-06-11 | 1985-12-26 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | ポリエポキシ化合物の製造方法 |
JPH0751693B2 (ja) * | 1987-11-06 | 1995-06-05 | 関西ペイント株式会社 | 被覆用樹脂組成物 |
JPH0759617B2 (ja) * | 1990-09-10 | 1995-06-28 | 日立化成工業株式会社 | 高分子量エポキシ樹脂の製造方法 |
JPH0759618B2 (ja) * | 1990-09-10 | 1995-06-28 | 日立化成工業株式会社 | 高分子量エポキシ樹脂の製造方法 |
-
1990
- 1990-09-11 JP JP2240545A patent/JPH0768327B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6265782B1 (en) | 1996-10-08 | 2001-07-24 | Hitachi Chemical Co., Ltd. | Semiconductor device, semiconductor chip mounting substrate, methods of manufacturing the device and substrate, adhesive, and adhesive double coated film |
WO2012046814A1 (ja) | 2010-10-06 | 2012-04-12 | 日立化成工業株式会社 | 多層樹脂シート及びその製造方法、樹脂シート積層体及びその製造方法、多層樹脂シート硬化物、金属箔付き多層樹脂シート、並びに半導体装置 |
WO2012132691A1 (ja) | 2011-03-28 | 2012-10-04 | 日立化成工業株式会社 | 多層樹脂シート、樹脂シート積層体、多層樹脂シート硬化物及びその製造方法、金属箔付き多層樹脂シート、並びに半導体装置 |
WO2020153205A1 (ja) | 2019-01-23 | 2020-07-30 | 富士フイルム株式会社 | 組成物、熱伝導シート、熱伝導層付きデバイス |
WO2021010291A1 (ja) | 2019-07-17 | 2021-01-21 | 富士フイルム株式会社 | 熱伝導材料形成用組成物、熱伝導材料、表面修飾無機物 |
WO2021131803A1 (ja) | 2019-12-26 | 2021-07-01 | 富士フイルム株式会社 | 組成物、熱伝導シート、熱伝導シート付きデバイス |
WO2021157246A1 (ja) | 2020-02-06 | 2021-08-12 | 富士フイルム株式会社 | 組成物、熱伝導材料、熱伝導シート、熱伝導層付きデバイス |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04120125A (ja) | 1992-04-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0759619B2 (ja) | 高分子量エポキシ樹脂の製造方法 | |
JPH0768327B2 (ja) | 超高分子量エポキシ樹脂の製造方法 | |
JPH0759620B2 (ja) | 高分子量エポキシ樹脂の製造方法 | |
JPH0759617B2 (ja) | 高分子量エポキシ樹脂の製造方法 | |
JPH0764911B2 (ja) | 高分子量エポキシ樹脂の製造方法 | |
JPH0759618B2 (ja) | 高分子量エポキシ樹脂の製造方法 | |
JP3104314B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
EP0475359A2 (en) | Method of producing high molecular weight epoxy resin | |
JP2580892B2 (ja) | エポキシ繊維 | |
EP0475321A2 (en) | Epoxy resin film and method of producing it | |
JP2643648B2 (ja) | 導電性エポキシ接着フィルム | |
JP4375825B2 (ja) | 高分子量エポキシ重合体の製造方法 | |
JP2643644B2 (ja) | 高熱伝導性エポキシフィルム | |
EP2725050A1 (en) | Method for producing polyphenylene ether ether ketone | |
JP4375823B2 (ja) | 高分子量エポキシ重合体の製造方法 | |
US5391687A (en) | Method of producing high molecular weight epoxy resin using an amide solvent | |
JP2643645B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP4375824B2 (ja) | 高分子量エポキシ重合体の製造方法 | |
JP2669218B2 (ja) | 難燃性エポキシフィルム | |
JP2643647B2 (ja) | 導電性エポキシフィルム | |
JPH0551517A (ja) | 熱硬化性樹脂組成物 | |
JP2669217B2 (ja) | 難燃性エポキシフィルム | |
JP2899098B2 (ja) | フェノール重合体の製造法 | |
JP2643646B2 (ja) | 導電性エポキシペースト | |
JP2643649B2 (ja) | 高熱伝導性エポキシペースト |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070726 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080726 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090726 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090726 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100726 Year of fee payment: 15 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100726 Year of fee payment: 15 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110726 Year of fee payment: 16 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110726 Year of fee payment: 16 |