JPH0764980B2 - 熱可塑性エラストマ−組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマ−組成物

Info

Publication number
JPH0764980B2
JPH0764980B2 JP61225724A JP22572486A JPH0764980B2 JP H0764980 B2 JPH0764980 B2 JP H0764980B2 JP 61225724 A JP61225724 A JP 61225724A JP 22572486 A JP22572486 A JP 22572486A JP H0764980 B2 JPH0764980 B2 JP H0764980B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
weight
acid
component
copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61225724A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6381159A (ja
Inventor
寿男 小野
保男 家城
勉 谷本
巧 宮地
Original Assignee
日本合成ゴム株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本合成ゴム株式会社 filed Critical 日本合成ゴム株式会社
Priority to JP61225724A priority Critical patent/JPH0764980B2/ja
Publication of JPS6381159A publication Critical patent/JPS6381159A/ja
Publication of JPH0764980B2 publication Critical patent/JPH0764980B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 本発明は柔軟性に富み、耐油性および機械的強度の優れ
た熱可塑性エラストマー組成物に関する。
b.従来の技術 ポリマー主鎖中にポリアミド繰返し単位、ポリエーテル
繰返し単位およびエステル結合を有するポリエーテルエ
ステルアミドは米国特許第3,044,987号明細書に開示さ
れている。
しかしながら、該ポリエーテルエステルアミドは製造コ
ストが高いこと、ポリマー中にアミド単位成分を多く含
むものは硬いこと、また低温でのノッチ付アイゾット強
度が低いこと等の欠点があった。それ故、硬さを低減さ
せ柔軟な材料とするためにはポリマー中にエーテル単位
成分を多くする必要がある。ところが、該ポリエーテル
エステルアミド中に、エーテル単位成分を多くすると融
点が低下するし、耐油性が低下するばかりでなく、ます
ます製造コストが上昇してしまうと云った問題点があっ
た。
一方、柔軟な熱可塑性エラストマー組成物とするために
通常オイルやゴムを添加する方法がとられている。しか
し、ポリエーテルエステルアミドにオイルを添加する前
者の場合にはブリード現象が起りオイルが抜け出てしま
うなどの問題点があり、オイルを添加するには自ずと制
限がある。また、ポリエーテルエステルアミドにゴムを
添加する後者の例としては、特開昭58-125735号明細書
にポリエーテルエステルアミドにエチレン・α−オレフ
ィン共重合体を混合することによって柔軟な組成物が得
られることが提案されている。しかし、このようなポリ
エーテルエステルアミドにエチレン・α−オレフィン共
重合体を混合する場合は耐油性が大巾に低下するだけで
なく機械的性質も大巾に低下するという欠点を持ってい
る。
また、該エチレン・α−オレフィン共重合体にカルボン
酸誘導耐を付加した重合体とポリエーテルポリアミドと
の組成物についても特開昭58-103558号明細書によって
提案されているが、該組成物は機械的強度の低下が著し
く、柔軟性が低いと云った欠点を持っている。
c.発明が解決しようとする問題点 このように、ポリエーテルエステルアミドは軽量性、透
明性、低温耐衝撃性、弾性回復性および成形性に優れる
ため、各種用途として非常に有望であるが、柔軟性(硬
さ)と耐油性のバランスの点でゴム材料に劣るという欠
点がある。特に、ポリエーテルエステルアミドを軟質化
するためにポリエーテルエステルアミドを構成する各構
成単位成分の内にポリエーテル単位成分を多くする必要
があるので、一層ポリエーテルエステルアミドの耐油性
が大巾に損なわれてしまうと云った問題点がある。
d.問題点を解決するための手段 本発明者等は上記の点に鑑み、鋭意研究した結果、ポリ
エーテルエステルアミド成分(A)に特定のゴム成分を
配合することによって、軟質でかつ耐油性の優れた組成
物を見出し、本発明を達成することができたものであ
る。即ち、本発明は、(A)ポリエーテルエステルアミ
ド成分99〜1重量部と、(B)アクリル系ゴム、共役ジ
エン・ビニルシアン系ゴムおよびその水素化ゴム、なら
びにフッ素ゴムから選ばれた少なくとも1種のゴム成分
1〜99重量部を含有し、かつ、該ゴム成分(B)が、カ
ルボキシル基、エポキシ基、ヒドロキシ基から選ばれた
少なくとも1種の極性基を有する単量体をゴム成分
(B)中、0.01〜15重量%含有することを特徴とする熱
可塑性エラストマー組成物にかかるものである。
e.発明の具体的説明 (A) ポリエーテルエステルアミド成分 本発明の熱可塑性エラストマー組成物に用いられるポリ
エーテルエステルアミドは連鎖末端に水酸基を有するポ
リエーテルとポリアミドの縮合反応より合成されるもの
が使用される。
該連鎖末端に水酸基を有するポリエーテルとしては、直
鎖または分枝ポリオキシアルキレングリコール、例えば
ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレン
グリコール、ポリオキシテトラメチレングリコールまた
はこれらの混合物、または上記化合物から誘導されたコ
ポリエーテルである。前記ポリエーテルの平均分子量は
一般に200〜6,000、好ましくは400〜3,000である。
全成分の重量に対するポリオキシアルキレングリコール
の重量の割合は、通常5〜85%、好ましくは10〜50%で
ある。
また、ポリアミドとしては、炭化水素連鎖の炭素数が4
〜14であるラクタムまたはアミノ酸、例えばカプロラク
タム、エナントラクタム、ドデカラクタム、ウンデカノ
ラクタム、ドデカノラクタム、11−アミノ−ウンデカン
酸または12−アミノドデカン酸を出発物質とした縮合生
成物、あるいは、ジカルボン酸とジアミンとの縮合生成
物、例えば、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸および1,12−ドデカン二酸との
縮合生成物およびノナメチレンジアミンとアジピン酸と
の縮合生成物であるナイロン6−6、6−9、6−10、
6−12および9−6などがある。
ポリアミドの合成反応において連鎖制限剤として使用す
る二酸は、同様にカルボン酸を末端に有するポリアミド
を得ることを可能にするが、ジカルボン酸、好ましくは
炭素数4〜20の脂肪族ジカルボン酸、例えばコハク酸、
アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
ウンデカンジ酸、およびドデカンジ酸である。
脂環式または芳香族二酸も使用可能である。これらの二
酸は、現在重縮合反応の分野において用いられている公
知の計算方法に従い、所望の平均分子量を有するポリア
ミドを得るのに必要な量よりも過剰となる量で使用す
る。ジカルボン酸ポリアミドの平均分子量は通常300〜1
5,000、好ましくは800〜5,000である。
ポリエーテル−エステル−アミドを製造するための重縮
合反応は、触媒の存在下において攪拌しながら、0.05〜
5mmHg程度の高真空下、使用した成分の融点よりも高い
温度で行う。前記温度は、反応配分が流動状態に維持さ
れるように選択する。すなわち一般に100〜400℃、好ま
しくは200〜300℃である。
反応時間は一般に10分〜10時間程度まで変化しうるが、
好ましくは1〜7時間程度である。
反応時間はポリオキシアルキレングリコールの性質に依
存する。それは、成形可能なおよび/または押し出し可
能なプラスチック材料に要求されるような満足な性質を
有する生成物を得るのに必要な最終的な粘度を得ること
ができるように、十分に長くなければならない。
しかし、所望の生成物を得るために、最適条件下で重縮
合反応が起るように、カルボン酸基と水酸基とは、等モ
ルの関係になければならない。
(B) ゴム成分 本発明の熱可塑性エラストマー組成物にはもの一方の成
分としてアクリル系ゴム、共役ジエン・ビニルシアン系
ゴムもしくはその水素化ゴム、およびフッ素ゴムから選
ばれた少なくとも1種のゴム成分であって、かつ、カル
ボキシル基、エポキシ基、ヒドロキシ基から選ばれた少
なくとも1種の極性基を有する単量体をゴム成分中、0.
01〜15重量%含有するゴム成分が用いられる。上記アク
リル系ゴムとしてはエチルアクリレート、ブチルアクリ
レート等のアルキルアクリレート、メトキシエチルアク
リレート、エトキシエチルアクリレート等のアルコキシ
アルキルアクリレート、アルキルチオアルキルアクリレ
ートなどの単独重合体または相互共重合体、さらにはこ
れらのアクリレートと共重合可能な少なくとも1種の他
の単量体、例えばアクリロニトリル、スチレン、活性塩
素を分子内に有する2−クロルエチルビニルエーテル、
ビニルベンジルクロライド、ビニルクロルアセテート、
ビニルクロルプロピオネート、アリルクロルアセテー
ト、アリルクロルプロピオネート、エポキシ基を分子内
に有するグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリ
レート、アリルグリシシルエーテル、カルボキシル系の
ラトラヒドロベンジルアクリレート、ミクロペンテニル
アクリレート等のジエン系のエチリデンノルボルネン、
ビニルノルボルネンなどの架橋点となる活性基を有する
コモノマー、さらにはジビニルベンゼンなどを約40重量
%以下の割合で共重合させた共重合体である。
また、上記共役ジエン−ビニルシアン系ゴム(以下単に
ニトリルゴムと記す。)としては、(イ)α,β−不飽
和ニトリル10〜60重量%、(ロ)共役ジエン15〜90重量
%および(ハ)前記(イ)、(ロ)成分と共重合可能な
他のエチレン性不飽和化合物0〜75重量%(ただし
(イ)+(ロ)+(ハ)=100重量%)の重合組成を有
する多元共重合体ゴムおよびその水素化物が使用でき
る。
(イ) 成分のα,β−不飽和ニトリルの具体例として
は、アクリロニトル、α−クロロアクリロニトリル、α
−フルオロアクリロニトリル、メタクリロニトリル、エ
タクリロニトリルなどがあるが、この中でも特にアクリ
ロニトリルが好ましい。
(ロ) 成分である共役ジエンとしては、ブタジエン−
1,3、2−クロロブタジエン−1,3、2−メチルブタジエ
ン−1,3、などがあるが、この中でも特にブタジエン−
1,3が好ましい。
前記(ハ)成分としては、必要に応じ種々の化合物を使
用することができるが、その例としては、メチルアクリ
レート、エチルアクリレト、n−プロプルアクリレー
ト、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレー
ト、n−ペンチルアクリレート、イソアミルアクリレー
ト、n−ヘキシルアクリレート、2−メチルペンチルア
クリレート、n−オクチルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、n−デシルアクリレート、n−ド
デシルアクリレート、n−オクタデシルアクリレートな
どのアクリル酸アルキルエステルが好適に使用される。
前記ニトリルゴムは、通常のラジカル重合触媒を用いた
乳化重合により製造することができる。
前記ニトリルゴムの水素化物は、重合体連鎖中において
共役ジエン単位部分の水素化度が通常10%以上、好まし
くは30%以上、特に好ましくは50%以上である。
前記水素化物は、乳化重合あるいは溶液重合で製造され
る。ニトリルゴムを通常の方法(例えば特開昭45-39275
号明細書、特開昭50-71681号明細書、英国特許2070023
号明細書などに記載された方法)によって該ゴム中の共
役ジエン単位部分を水素化したものである。
また、上記フッ素系ゴムとしてはプロピレン−四弗化エ
チレン系共重合体、弗化ビニリデン−六弗化プロピレン
系共重合体、弗化ビニリデン−三弗化塩化エチレン系共
重合体、弗化ビニリデン−五弗化プロピレン系共重合
体、パーフルオロアルキルアクリレート系エラストマ
ー、含フッ素ニトロン系エラストマー、含フッ素シロキ
サン系エラストマー、四弗化エチレン−弗化ビニリデン
−プロピレン系共重合体、四弗化エチレン−エチレン−
イソブチレン系共重合体、エチレン−六弗化プロピレン
系共重合体、四弗化エチレン−ブテン−1系共重合体、
四弗化エチレン−エチルビニルエーテル系共重合体、含
フッ素フオスフオニトリル系エラストマー、四弗化エチ
レン−フルオロビニルエステル系共重合体などが挙げら
れ、これらの中でもプロピレン・四弗化エチレン共重合
体が好ましい。
前記ゴム成分はカルボキシル基、エポキシ基またはヒド
ロキシ基含有ビニル化合物を共重合成分として用いるこ
とによって製造されたカルボキシル基、エポキシ基、ま
たはヒドロキシ基変性ゴム成分である。該カルボキシル
基、エポキシ基またはヒドロキシ基変性ゴム成分を用い
ることによって熱可塑性エラストマー組成物の機械的性
質が改良される。
前記カルボキシル基を含有するビニル単量体としてはア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フ
マール酸、イタコン酸等のモノまたはジカルボン酸を挙
げることができ、さらにジカルボン酸の酸無水物または
下記一般的で表わされるモノアルキルエステル、モノア
ミド類も使用することができる。
一般式 具体的なカルボキシル基を含有するビニル単量体として
は、 コハク酸モノ−(メタ)アクリロオキシエステル、マレ
イン酸モノ−(メタ)アクリロオキシエステル、フタル
酸モノ−(メタ)アクリロオキシエステル、ヘキサヒド
ロフタル酸(メタ)アクリロオキシエステル、コハク酸
モノ−(メタ)アクリロオキシプロピルエステル、マレ
イン酸モノ−(メタ)アクリロオキシプロピルエステ
ル、フタル酸モノ−(メタ)アクリロオキシプロピルエ
ステル、ヘキサヒドロフタル酸モノ−(メタ)アクリロ
オキシプロピルエステル、アジピン酸モノ(メタ)アク
リロオキシエチルエステルおよびマロン酸モノ(メタ)
アクリロオキシエチルエステルなどが挙げられる。これ
らカルボキシル基を含有するビニル単量体の中ではアク
リル酸および/またはメタクリル酸を使用することが好
ましい。
また、エポキシ基を含有するビニル単量体としては分子
中にビニル基とエポキシ基を含有する化合物全てが使用
可能である。好ましいエポキシ基含有ビニル化合物とし
ては、一般式 で示される化合物および一般式 〔式中のRは上記式と同じ〕 で示される化合物がある。
好ましい具体的化合物としては、アクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジ
ル、イタコン酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル
があり、とくに好ましいエポキシ基含有ビニル化合物
は、アクリル酸グリシジル、メタクリ酸グリシジル、ア
リルグリシジルエーテルである。これらのエポキシ基含
有ビニル化合物は、1種または2種以上で使用される。
さらにヒドロキシ基を含有するビニル単量体としては一
般式 〔式中R1は水素またはメチル基、R2は水素または炭素
1から6のアルキル基を表わす。〕 で表わされるアクリル酸エステル化合物を挙げることが
できる。これらの中ではヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシエ
チルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレートが
好ましい。
これらカルボキシル基、エポキシ基、またはヒドロキシ
基を含有する単量体はゴム重合体成分中に0.01から15重
量%好ましくは0.1から10重量%の割合で共重合され
る。
(c) 組成物の製造 本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、前記ポリエー
テルエステルアミド成分とアクリル系ゴム、共役ジエン
・ビニルシアン系ゴムもしくはその水素化ゴム、および
フッ素ゴムから選ばれた少なくとも1種々の変性ゴム成
分とを特定な比率で混合することによって製造される。
上記各成分の混合比率はポリエーテルエステルアミド成
分(A)が99〜1重量%、好ましくは97〜5重量%、更
に好ましくは95〜10重量%、特に好ましくは90〜20重量
%であり、ゴム成分(B)が1〜99重量%、好ましくは
3〜95重量%、更に好ましくは5〜90重量%、特に好ま
しくは10〜80重量%の各範囲内であることが重要であ
る。前記ポリエーテルエステルアミド成分(A)が99重
量%を越えると柔軟性が悪化し、1重量%未満では加工
性が低下する。また、前記ゴム成分(B)が1重量%未
満では柔軟性が低下し、99重量%を越えると加工性が悪
化する。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物における発明の効
果を発揮させるためには混合時の温度をポリエーテルエ
ステルアミド成分(A)の融点以上に設定する必要があ
る。混合時の温度がポリエーテルエステルアミド成分の
融点より低いと、混合時のトルクが高くなるばかりでな
く混合が不十分となり、生成した組成物の物性が充分発
揮されない。また混合時の温度が高すぎるとゴム成分
(B)または架橋剤成分(C)の軟質成分が熱分解劣化
等を引き起し、物性の高い組成物が得られない。
従って、混合時の温度はポリエーテルエステルアミドの
融点より5℃以上、好ましくは10℃以上高くし、300℃
以下、より好ましくは280℃以下である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造において、
各成分を溶融混合する装置としては、開放型のミキシン
グロールや非開放型のバンバリーミキサー、押出機、ニ
ーダー、連続ミキサーなどの公知のものを使用すること
ができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、流動性およ
び機械的強度を損なわない範囲で、充填剤、例えば炭酸
カルシウム、ケイ酸カルシウム、クレー、カオリン、タ
ルク、シリカ、ケイソウ土、雲母粉、アスベスト、アル
ミナ、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム、二硫化モリブデン、グラ
ファイト、カーボン繊維など、あるいは着色剤、例えば
カーボンブラック、群青、酸化チタン、亜鉛、べんが
ら、紺青、アゾ顔料、ニトロン顔料、レーキ顔料、フタ
ロシアニン顔料などを配合することができる。
またプロセスオイル、またはエクステング−オルと呼ば
れる鉱物油系ゴム用軟化剤、ジオクチルフタレート、ジ
ブチルフタレート、ジエチルフタレート、ジメチルフタ
レート、トリクレジルホスフェート、トリエチルホスフ
ェート、トリブチルホスフェート、トリ−2−エチルヘ
キシルホスフェート、トリメリット酸エステル、アジピ
ン酸ジオクチル、アゼライン酸ジオクチル、セバシン酸
ジオクチル、エポキシ脂肪酸エステルなどの可塑剤およ
び液状NBR、液状アクリルゴム、液状ポリブタジエンゴ
ムなど液状ゴムを、機械的強度を損なわない範囲で配合
することにより、流動性を改善することができる。
さらに、混合時にフェニレンジアミン系酸化防止剤(大
内新興化学工業(株)製ノクラックCD、ノクラックTD、
ノクラックG1、アスピック)やイミダゾール系酸化防止
剤(大内新興化学工業(株)製ノクラックMB、ノクラッ
クMMB)やヒンダードフェノール系酸化防止剤(BHT)を
加えることができる。
また、スチレン−ブタジエンブロック重合体、スチレン
−ブタジエン−スチレンブロック重合体、スチレン−ブ
タジエン−スチレンラジ−アルテレブロック重合体、な
どの芳香族ビニル−共役ジエン系ブロック共重合体およ
び該ブロック共重合体の水素化物、ポリプロピレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリカーボネーシ、PET、PBT、ポリアセ
タール、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリ弗化ビニリデ
ン、ポリスルホン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、PP
S樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、PP0樹脂、スチレ
ン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−無水マレ
イン酸共重合体、ゴム変性PP0樹脂、スチレン−マレイ
ミド系共重合体、ゴム変性スチレン−マレイミド系共重
合体、ポリエステル系エラストマーなどの樹脂や熱可塑
製エラストマー等と適宜ブレンドすることができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の用途としては、
ボディパネル、バンパー部品、サイドシールド、ステア
リングホイール、ジョイントブーツ、ストラットサスペ
ンションブーツ、などの自動車部品、サッカーシューズ
や紳士靴の靴底、スキーシューズ、アイススケートシュ
ーズ、サンダルなどの履物、電線被覆、コネクター、キ
ャッププラグなどの電気部品、ゴルフクラブグリップ、
野球バットのグリップ、自転車やオートバイのグリッ
プ、水泳用フィン、水中眼鏡などのレジャー用品、ガス
ケット、防水布、油圧ホース、コイルチューブ、パッキ
ング、ロール、ガーデンホース、ベルトなどの素材とし
て使用することが考えられる。
また本発明の組成物にイオン、加硫促進剤や過酸化物を
加え加硫を行ってもよい。
f.実施例 次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、
本発明はその要旨を越えない限り、これらの実施例に何
ら制限されるものではない。
また、物性の測定はJIS K6301の方法によって実施し
た。
実施例−1 アクリロニトリル−ブタジエン共重合体の製造 内容積20lのオートクレーブ中で下記に示す単量体およ
び重合薬剤を用い、温度30℃で乳化共重合を行った。
重量部 ブタジエン 60.5 アクリロニトリル 33 メタクリル酸 6.5 水 220 ドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダ 4 第3級ドデシルメルカプタン 0.55 過硫酸カリウム 0.27 シアノエチル化ジエタノールアミン 0.15 水酸化カリウム 0.10 重合率85%に達したときに、単量体100重量部当り0.2重
量部のヒドロキシルアミンを添加して重合反応を停止し
た。
次いで、生成したラテックスを加温し水蒸気蒸留により
未反応の単量体を除いた後、生成共重合体100重量部当
たり1部の老化防止剤(アルキル化フェノール)を加
え、塩化カルシウム水溶液を用いて凝固し、クラム状と
した。
生成したクラムを水洗した後、温風乾燥機で100℃にて
乾燥し、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体を得
た。
組成物の製造 ポリエーテルエステルアミド(ATO CHIMIE社製PEBAX 55
33 SNOO グレード)25gと前記アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体の製造によって得られたカルボキシル基
含有アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(ムーニー
粘度ML1+4,100℃=60)25gをブラベンダーにより回転数
60rpmにて180℃10分間溶融混合を行なった。その結果混
合に伴い内部温度は230℃まで上昇した。
そして溶融混合後、直ちにロールにより取り出し1mmの
厚さのシートに成型した。そして160℃の熱プレスによ
り10分間加熱し、さらに30℃の冷プレスに移して冷却し
ながら100kg/cm2Gの圧力をかけてプレス成形した。得
られた厚さ1mm、長さ11cm、巾9cmのシートより、JIS K6
301の方法にしたがってJIS 3号ダンベル状試験片に打ち
抜き、この試験片について引張試験を実施した。その結
果を表−1に示す。
実施例−2 実施例1のカルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体の代わりに、アクリロニトリル33重量
%、グリシジルメタクリレート6.5重量%およびブタジ
エン60.5重量%共重合して得られたエポキシ基含有アク
リロニトリル−ブタジエン共重合体(ムーニー粘度ML
1+4,100℃=55)を用いた外は実施例1の組成物の製造
と同様の方法で混合した。
その結果を表−1に示す。
実施例−3 実施例−1のカルボキシル基含有アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体の代わりに、アクリロニトリル33重量
%ヒドロキシエチルメタクリレート6.5重量%、ブタジ
エン60.5重量%とを共重合して得られたヒドロオキシ基
含有アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(ムーニー
粘度ML1+4,100℃=50)を用いた外は実施例−1の組成
物の製造と同様の方法で混合した。その結果を表−1に
示す。
実施例−4 実施例−1のカルボキシル基含有アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体の代わりにカルボキシル基含有アクリ
ルゴム(メタクリル酸6.5%、ムーニー粘度ML1+4,100
=33)を用いた外は実施例−1の組成物の製造と同様の
方法で混合した。その結果を表−1に示す。
実施例−5 実施例−1のカルボキシル基含有アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体の代わりにエポキシ基含有アクリルゴ
ム(グリシジルメタクリレート6.5重量%、ムーニー粘
度ML1+4,100℃=48)を用いた外は実施例−1の組成物
の製造と同様の方法で混合した。その結果を表−1に示
す。
実施例−6 実施例−1のカルボキシル基含有アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体の代わりにヒドロキシ基含有アクリル
ゴム(ヒドロオキシエチルメタクリレート6.5重量%、
ムーニー粘度ML1+4,100℃=61)を用いた外は実施例−
1の組成物の製造と同様の方法で混合した。その結果を
表−1に示す。
実施例7〜8 実施例−1のポリエーテルエステルアミドとカルボキシ
ル基含有アクリロニトリル−ブタジエン共重合体の混合
比率を変えて実施例−1の組成物の製造と同様の方法で
混合した。その結果を表−1に示す。
比較例−1 実施例−1のカルボキシル基含有アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体の代わりに無水マレイン酸付加エタレ
ン−プロピレン共重合体(JSREPO2グレード、(結合プ
ロピレン量26%、ムーニー粘度ML1+4,100℃=25)の1.9
%無水マレイン酸付加物)を用いた外は実施例−1の組
成物の製造と同様の方法で混合した。その結果を表−1
に示す。
比較例−2 実施例−1のカルボキシル基含有アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体の代わりに官能基を持たないエチレン
−プロピレン共重合体(日本合成ゴム社製JSREPO2グレ
ード)を用いた外は実施例−1の組成物の製造と同様の
方法で混合した。その結果を表−1に示す。
比較例−3 実施例−1のカルボキシル基含有アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体の代わりにカルボキシル基含有スチレ
ン−ブタジエン共重合体(メタクリル酸5%、結合スチ
レン量22%、ムーニー粘度ML1+4,100℃=51)を用いた
外は実施例−1の組成物の製造と同様の方法で混合し
た。その結果を表−1に示す。
比較例4〜5 ポリエーテルエステルアミドとして硬度の低いATO CHIM
IE社製PEBAX3533グレードとPEBAX2533グレードの物性お
よび耐油製の評価結果を表−1に示す。
実施例−9 実施例1のカルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体の代わりに無水マレイン酸が0.5重量%
付加したフッ素ゴム(日本合成ゴム社製JSRアフラス150
P)を用いた他は、実施例−1の組成物の製造と同様の
方法で混合した。その結果を表−1に示す。
g.発明の効果 以上実施例等より明らかな如く、本発明のポリアミド系
エラストマーから成る組成物は従来のポリエーテルエス
テルアミドとエチレン−プロピレン重合体との組成物や
ポリエーテルエステルアミドとスチレン−ブタジエン共
重合体との組成物に比べ、本発明の熱可塑性エラストマ
ー組成物は機械的強度と耐油性に著しく優れた工業的材
料で、各種工業用品として使用されることが期待され
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33/04 LJE (72)発明者 宮地 巧 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−23435(JP,A) 特開 昭62−267342(JP,A) 特開 昭62−135547(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) ポリエーテルエステルアミド成分
    99〜1重量部と、 (B) アクリル系ゴム、共役ジエン・ビニルシアン系
    ゴムおよびその水素化ゴム、ならびにフッ素ゴムから選
    ばれた少なくとも1種のゴム成分1〜99重量部を含有
    し、かつ、 該ゴム成分(B)が、カルボキシル基、エポキシ基、ヒ
    ドロキシ基から選ばれた少なくとも1種の極性基を有す
    る単量体を該ゴム成分(B)中、0.01〜15重量%含有す
    ることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
JP61225724A 1986-09-24 1986-09-24 熱可塑性エラストマ−組成物 Expired - Lifetime JPH0764980B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61225724A JPH0764980B2 (ja) 1986-09-24 1986-09-24 熱可塑性エラストマ−組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61225724A JPH0764980B2 (ja) 1986-09-24 1986-09-24 熱可塑性エラストマ−組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6381159A JPS6381159A (ja) 1988-04-12
JPH0764980B2 true JPH0764980B2 (ja) 1995-07-12

Family

ID=16833823

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61225724A Expired - Lifetime JPH0764980B2 (ja) 1986-09-24 1986-09-24 熱可塑性エラストマ−組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0764980B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5371143A (en) * 1989-11-16 1994-12-06 Minnesota Mining And Manufacturing Company Polymer blend composition of fluorinated elastomers, thermoplastic polymers and thermoplastics elastomers
JP3073800B2 (ja) * 1991-07-18 2000-08-07 日本ゼオン株式会社 熱可塑性エラストマー組成物
WO1993002142A1 (en) * 1991-07-18 1993-02-04 Nippon Zeon Co., Ltd. Thermoplastic elastomer composition
US5217795A (en) * 1991-08-13 1993-06-08 Kimberly-Clark Corporation Polymeric web compositions having improved alkaline solubility for use as fibers
EP0626424B1 (en) * 1992-12-10 1999-06-09 Daikin Industries, Limited Thermoplastic resin composition
JP2006028332A (ja) * 2004-07-15 2006-02-02 Asahi Kasei Chemicals Corp 導電性樹脂組成物
JP6068016B2 (ja) * 2012-06-21 2017-01-25 株式会社日立産機システム 流体圧縮機および摺動機構

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6023435A (ja) * 1983-07-19 1985-02-06 Toray Ind Inc 制電性樹脂組成物
FR2590586B1 (fr) * 1985-11-26 1988-01-15 Atochem Compositions elastomeriques a base de polyetheramide et de caoutchouc nitrile et leur procede de fabrication
JPS62267342A (ja) * 1986-05-16 1987-11-20 Daiseru Hiyurusu Kk ゴム状組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6381159A (ja) 1988-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100356739B1 (ko) 고무적층체 및 그 용도
JP4894172B2 (ja) 耐油耐候性ゴム組成物及びその成形体
US5055519A (en) Thermoplastic elastomer compositions and process for the preparation thereof
JPH0764980B2 (ja) 熱可塑性エラストマ−組成物
US4350794A (en) High-impact polyamide molding and extrusion resin compositions
JPH0579256B2 (ja)
JP4037996B2 (ja) ゴム組成物および燃料系ホース
JPS6381158A (ja) 熱可塑性エラストマ−組成物
JP2006335784A (ja) 耐油耐候性ゴム組成物及びその成形品
US6984681B2 (en) Method for producing a carboxyl group containing rubber
JP2687369B2 (ja) ポリアミド組成物
JPS6123935B2 (ja)
JPH0623273B2 (ja) 熱可塑性重合体組成物
JPH07103265B2 (ja) 熱可塑性重合体組成物
JP3491077B2 (ja) 重合体組成物
JP2007002149A (ja) 耐油耐候性ゴム組成物及びその成形品
JP3996701B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0710933A (ja) アクリル系共重合体ゴムおよびその組成物
JP2008231256A (ja) 耐油耐候性ゴム組成物とその成形体
JP2000143879A (ja) 樹脂組成物
JPH0688001A (ja) フッ素ゴム加硫用組成物および加硫フッ素ゴム
JPS6244782B2 (ja)
JP3379185B2 (ja) 耐油性材料
JP3395309B2 (ja) 耐寒性材料
JPH02218704A (ja) 水添共重合体ゴムおよびこれを用いた組成物

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term