JPH02218704A - 水添共重合体ゴムおよびこれを用いた組成物 - Google Patents

水添共重合体ゴムおよびこれを用いた組成物

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JPH02218704A
JPH02218704A JP26922189A JP26922189A JPH02218704A JP H02218704 A JPH02218704 A JP H02218704A JP 26922189 A JP26922189 A JP 26922189A JP 26922189 A JP26922189 A JP 26922189A JP H02218704 A JPH02218704 A JP H02218704A
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JP
Japan
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rubber
hydrogenated copolymer
copolymer rubber
crosslinkable
mol
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Pending
Application number
JP26922189A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Sakabe
延行 坂部
Toshio Ohara
大原 敏男
Toshio Miyabayashi
宮林 敏男
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐寒性、耐熱性、耐オゾン性、機械的強度、
耐圧縮永久歪性、反撥弾性に優れ、高耐久性の耐油ゴム
材料として有用な水添共重合体ゴムおよびこれを用いた
組成物に関する。
〔従来の技術〕
自動車のエンジン回り、足回りなどの重要部品に使用さ
れるゴム材料は、耐寒性、耐熱性、耐オゾン性、耐油性
、機械的強度、耐圧縮永久歪性、反撥弾性などの複合的
な特性に優れていることが要求される。
従来、クロロブレンゴムは、緒特性のバランスがよく取
れていることから自動車用各種ホースの被覆材、各種ブ
ーツ材、各種ベルト材などに用いられてきた。しかしな
がら、近年、排出ガス規制対策や燃費改善対策にともな
うエンジンルームやアンダーフロアの高温化により、耐
熱性、耐オゾン性の向上がゴム材料に対して要求されて
きており、クロロブレンゴムはこれらの点で性能が不足
していることから、次第に他のゴム材料に取って代わら
れてきている。
また、耐熱性、耐オゾン性に優れたゴム材料としては、
エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、アク
リルゴム、フッ素ゴム、あるいはシリコーンゴムなどが
ある。
しかしながら、EPDMは耐油性に劣り、アクリルゴム
は引き裂き強度などの機械的性質に劣り、耐寒性も不充
分である。また、フッ素ゴムは、耐寒性が劣るとともに
、極めて高価であり大量の使用は実用的ではない。さら
に、シリコーンゴムは、機械的強度に劣る。
一方、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、またはブタ
ジェン−アクリロニトリル−アクリル酸エステルゴムな
どを水素化することにより、耐熱性、耐オゾン性、耐寒
性の改良を行うことが知られているが(特開昭54−1
32647号公報、特開昭57−70135号公報、特
開昭63−95242号公報など)、これらの特性の改
良には未だに充分なものとはいえない。また、この改良
方法において、アクリロニトリルのような極性基を含有
する単量体を多く含む共重合体を水素化する場合、水素
化触媒として高価な白金族金属を使用しなければならな
いなどの経済的な問題点も有している。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記従来技術の課題を背景になされたもので
、耐寒性、耐熱性、耐オゾン性、機械的強度、耐圧縮永
久歪性、反撥弾性に優れた耐油性ゴム材料を提供するこ
とを目的とする。
〔5課題を解決するための手段〕 本発明は、(A)アクリル酸アルキルエステルおよび/
またはアクリル酸アルコキシZ)Aアルキルエステル3
0〜70モル%、(B)共役ジエン2oニ一7oモル%
、および(C)前記(A)〜(B)成分と共重合可能な
他のエチレン性不飽和化合物0〜lOモル%〔ただし、
(A)+ (B)+(C)=100モル%〕の重合組成
を有する重量平均分子量3万〜500万のランダム共重
合体ゴム(以下「共重合体ゴム」という)であって、か
つ共役ジエン重合単位の二重結合の90%以上が水素化
された水添共重合体ゴムを提供するものである。
また、本発明は、前記水添共重合体ゴムに、架橋剤を配
合してなる架橋性ゴム組成物を提供するものである。
さらに、本発明は、前記水添共重合体ゴム1〜80重量
部と熱可塑性樹脂20〜99重量部とを含有する熱可塑
性重合体組成物を提供するものである。
さらに、本発明は、前記水添共重合体ゴムと共架橋可能
なゴムを含有する架橋ゴム組成物を提供するものである
本発明に用いられる共重合体ゴムは、(A)〜(B)成
分、あるいは(A)〜(C)成分からなるが、前記(A
)成分としては、例えば下記一般式(イ)で表されるア
クリル酸アルキルエステルを挙げることができる。
H,C= C−C−0−R、(イ) (ここで、R,は炭素数1−18のアルキル基を示す。
) この一般式(イ)で表されるアクリル酸アルキルエステ
ルとしては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリ
レート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリ
レート、イソブチルアクリレート、n−ペンチルアクリ
レート、イソアミルアクリレート、n−へキジルアクツ
レート、2−メチルペンチルアクリレート、n−オクチ
ルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、n
−デシルアクリレート、n−ドデシルアクリレート、n
−オクタデシルアクリレートなどが挙げられ、好ましく
はメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロ
ピルアクリレート、n−ブチルアクリレートであり、特
に好ましくはメチルアクリレート、エチルアクリレート
である。
また、(A)成分としては、下記一般式(ロ)で表され
るアクリル酸アルコキシ置換アルキルエステルを挙げる
ことができる。
(ここで、R,、R,の炭素数は同一または異なってい
てもよ(、炭素数1〜12のアルキレン基、アルキル基
を示す。) この一般式(ロ)で表されるアクリル酸アルコキシ置換
アルキルエステルとしては、例えば2−メトシキエチル
アクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−
(n−プロポキシ)エチルアクリレート、2−(n−ブ
トキシ)エチルアクリレート、3−メトキシプロピルア
クリレート、3−エトキシプロピルアクリレート、2−
(n−プロポキシ)プロピルアクリレ−)、2−(n−
ブトキシ)プロピルアクリレートなどが挙げられ、好ま
しくは2−メトシキエチルアクリレート、2−エトキシ
エチルアクリレートであり、特に好ましくは2−メトシ
キエチルアクリレートである。
これらの(A)成分は、1種または2種以上を併用する
ことができる。
また、前記(B)成分の共役ジエンとしては、例えば1
.3−ブタジェン、1,3−ペンタジェン、イソプレン
、2−ネオペンチル−1,3−ブタ’;f:、、7、l
、3−へキサジエン、2,4−へキサジエン、2.3−
ジメチル−1,3−ブタジェン、2−エチル−1,3−
ブタジェン、l、3−ヘプタジエンなどのほか、分岐し
た各種のジエン類が挙げられるが、好ましくは1,3−
ブタジェン、イソプレンである。
これらの(B)成分は、1種または2種以上を併用する
ことができる。
さらに、前記(C)成分である(A)〜(B)成分と共
重合可能な他のエチレン性不飽和化合物としては、例え
ばメチルメタクリレート、オクチルメタクリレートなど
のメタクリレート類;メチルビニルケトンなどのアルキ
ルビニルケトン;エチルビニルエーテル、2−クロルエ
チルビニルエーテル、アリルメチルエーテルなどのビニ
ルエーテル類あるいはアリルエーテル類;スチレン、α
−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、
ビニルベンジルクロリドなどのビニル芳香族化合物類;
アクリロニトリル、メタクリレートリルなのビニルニト
リル類、ア、クリルアミド、メタクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミドなどのビニルアミド類のほか、
塩化ビニル、塩化ビニリチン、フッ化ビニリデン、アル
キルフマレート、酢酸ビニル、クロル酢酸ビニルなどが
挙げられるが、好ましくはメチルメタクリレート、オク
チルメタクリレートなどのメタクリレート類;メチルビ
ニルケトンなどのアルキルビニルケトン類;エチルビニ
ルエーテル、アリルメチルエーテルなどのビニルエーテ
ル類あるいはアリルエーテル類;スチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエンなどのビニル芳香族化合物の
ほか、アルキルフマレート、酢酸ビニルを挙げることが
できる。
また、本発明では、この(C)成分として、カルボキシ
ル基、アミノ基、エポキシ基およびヒドロキシル基から
選ばれた少なくとも1種の官能基を含有する化合物(以
下「官能基含有化合物」という)を用いることにより、
本発明の効果、特に耐衝撃性、耐熱劣化性、接着性に優
れた水添共重合体ゴムあるいは組成物が得られる。
この(C)官能基含有化合物のうち、カルボキシル基を
有する単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、フマル酸などが挙げられ、これらのう
ちジカルボン酸は、酸無水部を使用することもできる。
また、(C)官能基含有化合物のうち、アミノ基を有す
る単量体としては、例えばジメチルアミノメチル(メタ
)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、ジメチルブチルアミノ(メタ)アクリレート、
4−アニリノフェニル(メタ)アクリレートなどを挙げ
ることができる。
さらに、(C)官能基含有化合物のうち、エポキシ基を
有する単量体としては、例えばグリシジル(メタ)アク
リレート、アリルグリシジルエーテル、ビニルグリシジ
ルエーテルなどが挙げられる。
さらに、(C)官能基含有化合物のうち、ヒドロキシル
基を有する単量体としては、2−ヒドロキシプロピル(
メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レートなどが挙げられる。
これらの(C)官能基含有化合物のうち、カルボキシル
基を有する単量体が好ましく、特に無水マレイン酸が好
ましい。
以上の(C)成分は、1種単独であるいは2種以上を併
用することができる。
本発明の共重合体ゴムにおける(A)、(B)および(
C)成分の組成比率は、(A)成分30〜70モル%、
(B)成分20〜70モル%、および(C)成分0〜1
0モル%である〔ただし、(C)成分が官能基含有化合
物の場合には、0.1〜10モル%であり、また(A)
+ (B)+(C)=100モル%である。) 前記(A)成分の含有量が、30モル%未満では得られ
るゴム組成物の耐油性が劣り好ましくなく、一方70モ
ル%を超えると得られるゴム組成物の機械的強度、反撥
弾性が劣るようになり好ましくない。(A)成分の含有
量は、好ましくは35〜60モル%である。
また、(B)成分の含有量が、20モル%未満では得ら
れるゴム組成物の機械的強度、反撥弾性が充分ではなく
、一方70モル%を超えると得られるゴム組成物の耐油
性が劣るようになる。
(B)成分の含有量は、好ましくは25〜50モル%で
ある。
さらに、(C)成分は、(A)〜(B)成分とともに必
要に応じて使用されるが、この(C)成分の含有量は0
〜10モル%であり、10モル%を超えると得られるゴ
ム組成物の耐寒性、耐熱性、耐圧縮永久歪性、耐油性な
どのバランスが崩れるために好ましくない。(C)成分
の含有量は、好ましくは5モル%以下である。
この(C)成分として、前記官能基含有化合物を採用す
る場合には、該化合物の使用量は、0.1〜10モル%
であり、0.1モル%未満では接着性の効果が現れない
ことになる。(C)官能基含有化合物の含有量は、好ま
しくは0.1〜5モル%である。
本発明に用いられる水添共重合体ゴムは、(A)〜(C
)成分をあらかじめ重合して共重合体ゴムとしたのち水
素化するか(D法)、あるいは(A)成分と(B)成分
の共重合体の水素化物に、(C)成分を添加し反応させ
る方法(E法)のいずれによっても製造することができ
る。
ここで、D法の具体例としては、(A)成分30〜70
モル%、(B)成分20〜70モル%、および(C)成
分0〜10モル%の混合物を、0〜100 ’Cの重合
温度下でラジカル重合開始剤を用いて水性媒体中で乳化
ラジカル重合もしくは懸濁ラジカル重合するか、または
有機溶媒中で溶液ラジカル重合させることによって容易
に製造することができる。
乳化ラジカル重合により共重合体を製造する場合には、
−船釣に知られている方法、例えば重合開始剤として過
硫酸カリウム、過酸化物あるいはアゾ化合物のような通
常のラジカル開始剤を用い、乳化剤としてアニオン系、
カチオン系、ノニオン系および両性の界面活性剤のいず
れかまたは混合系を用い、タービノーレンなどのテルペ
ン系化合物、t−ドデシルメルカプタンなどのメルカプ
タン類、ハロゲン化炭化水素化合物などの分子量調節剤
の存在下において、0〜100″Cの温度で乳化重合を
行い、所定の重合転化率に達したのち、N、N−ジエチ
ルヒドロキシルアミンなどの反応停止剤を添加して重合
反応を停止させ、次いで得られたラテックス中の未反応
モノマーを水蒸気蒸留などで取り除き、フェノール類、
アミン類などの老化防止剤を添加し、さらに硫酸アルミ
ニウム水溶液、塩化カルシウム水溶液などの金属塩水溶
液と混合してラテックスを凝固させたのち、乾燥させる
ことによって共重合体ゴムを得ることができる。
また、懸濁ラジカル重合により共重合体ゴムを製造する
場合には、ポリビニルアルコールの鹸化物などを分散剤
として加え、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベン
ゾイルなどの油溶性ラジカル開始剤を用いて重合を行い
、重合終了後、水を除去することにより共重合体ゴムを
得ることができる。
さらに、溶液ラジカル重合により共重合体ゴムを製造す
る場合にも、−船釣に知られている方法を採用すること
ができる。
なお、重合方式は、連続式、回分式のいずれも可能であ
る。
次いで、本発明の水添共重合体ゴムは、このようにして
得られる共重合体の共役ジエン重合単位の二重結合を通
常の方法(例えば特公昭45−39275号公報、特開
昭52−32095号公報、特開昭56−133291
号公報など)に記載された方法により水素化することに
よって得られる。さらに、この水素化方法を具体的に説
明すると、前記共重合体ゴムを、通常、ジシクロペンタ
ジェニルチタンハライド、有機カルボン酸コバルトない
し有機カルボン酸ニッケルと周期律表第■〜■族の有機
金属化合物からなる水素化触媒、カーボン、シリカ、ケ
イソウ土、アルミナなどにt旦持されたニッケル、白金
、パラジウム、ルテニウム、レニウム、ロジウム金属触
媒やコバルト、ニッケル、ロジウム、パラジウム、ルテ
ニウム錯体などを触媒として、1〜100気圧に加圧さ
れた水素下で、水素化することによって得られる。
前記共重合体ゴムは、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキ
サン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼンなどの炭化
水素溶媒、クロルベンゼン、ジクロルベンゼンなどのハ
ロゲン化炭化水素溶媒、またはメチルエチルケトン、酢
酸エチル、エチルエーテル、テトラヒドロフラン1.ア
セトンなどの極性溶媒の1種または2種以上の溶媒中で
前記した水素化触媒あるいは水素化化合物により水素化
される。
このようにして得られた水添共重合体ゴムの溶液ハ、ス
チームストリッピングなどにより脱溶媒またはアルコー
ルにより凝固したのち、乾燥することにより固体状の水
添共重合体ゴムが得られる。
また、前記E法の具体例としては特に制限はないが、例
えばあらかじめ(A)成分とCB)成分を共重合させた
のち、前記り法と同様にして共役ジエン重合単位の二重
結合の90%以上を水素化し、さらに溶媒に溶解しくC
)成分を添加し、必要に応じて前記同様のラジカル開始
剤を用いて付加する方法、あるいは水素化された(A)
〜(B)成分よりなる共重合体ゴムを、バンバリーミキ
サ、ニーダ−などの混練り機を用いて混練り中にラジカ
ル開始剤および(C)成分を添加して付加する方法など
を任意に選ぶことができる。
本発明に用いられる水添共重合体ゴムは、水素化される
ことによって、耐熱性、耐オゾン性、機械的強度、耐寒
性が優れるようになり、さらに反撥弾性も優れたものと
なる。この水添共重合体ゴムは、共役ジエン重合単位中
の二重結合の90%以上、好ましくは95%以上が水素
化されている必要があり(すなわち、未水添共役ジエン
重合単位は、10%未満、好ましくは5%未満)、90
%未満では耐熱性、耐オゾン性が劣り好ましくない。
本発明に用いられる水添共重合体ゴムのポリスチレン換
算の重量平均分子量は、3万〜500万であり、3万未
満では得られるゴム組成物の物性が劣り、一方500万
を超えると加工性が劣り好ましくない。
次に、本発明の架橋性ゴム組成物は、前記水添共重合体
ゴムに、架橋剤を配合してなるものである。
ここで、架橋剤としては、有機過酸化物、イオウ架橋系
、および前記(C)成分として官能基含有化合物を用い
た場合には、例えば有機カルボン酸アンモニウム類、有
機カルボン酸アルカリ金属塩類とイオウ化合物を組み合
わせた系、有機アミン化合物などの架橋反応性化合物系
を用いることができる。
このうち、有機過酸化物およびイオウ架橋系が架橋反応
も速く、二次架橋などの操作も不要なことから好ましい
。ただし、イオウ架橋系の場合には、実用的な架橋密度
を得るために、水添共重合体ゴムに1モル%以上、好ま
しくは2モル%以上の水素未添加共役ジエン重合単位を
含有することが必要である。
本発明で使用される有機過酸化物およびイオウ架橋系と
しては、一般のジエン系ゴム(スチレン−ブタジェンゴ
ム、イソプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ムなど)に使用されるものを好適に用いることができる
例えば、有機過酸化物としては、2,5−ジメチル−2
,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、■、3−ビス(t−ブチルパーオキシ−イソプロピ
ル)ベンゼン、ジ−クミルパーオキサイド、ジ−t−ブ
チルパーオキサイド、1.1−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)=3.3.5−1リメチルシクロヘキサン、む−ブ
チルパーオキシ−イソプロピルカーボネートなどが用い
られる。
このゴム成分の有機過酸化物架橋に際して、架橋反応時
間の短縮、架橋温度の低下、架橋製品の性能の向上を達
成するために、2官能性のビニルモノマーなどを架橋助
剤として使用することができる。かかる架橋助剤として
は、以下の化合物が挙げられる。
すなわち、エチレングリコールジメタアクリレート、1
.3−ブタンジオールジメタアクリレート、1.4−ブ
タンジオールジメタアクリレート、1.6−ヘキサンジ
オール・ジメタアクリレート、ポリエチレングリコール
ジメタアクリレート、1゜4−ブタンジオールジアクリ
レート、1.6−ヘキサンジオールジアクリレート、2
,2′−ビス(4−メタクリロイルジェトキシフェニル
)プロパン、トリメチロールプロパントリメタアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ジビニルベンゼン
、N、N’ −メチレンビスアクリルアミド、p−キノ
ンジオキシム、p、p’−ジベンゾイルキノンジオキシ
ム、トリアジンジチオール、トリアリルシアヌレート、
トリアリルイソシアヌレート、はスマレイミド、ビニル
含有量の多いシリコーンオイルなどである。
また、イオウ架橋系の場合には、イ・オウと、メルカプ
トベンゾチアゾールなどのチアゾール類、ジフェニルグ
アニジン類などのグアニジン類、ジチオカルバミン酸亜
鉛などのジチオカルバミン酸塩類、あるいはテトラメチ
ルチウラムジスルフィドなどのチウラム類などの架橋促
進剤との組合せ系や、熱解離によって活性イオウを放出
するテトラメチルチウラムジスルフィドなどのチウラム
類、4.4′−ジチオビスジモルホリンなどの有機含イ
オウ化合物などを挙げることができる。
これらの架橋剤は、水添共重合体ゴム100重量部に対
して、通常、0.1〜10重量部の割合で使用され、0
.1重量部未満では架橋がほとんど進行せず、一方10
重量部を超えると得られる組成物の加工安定性、貯蔵安
定性、物性が損なわれ好ましくない。
本発明の架橋性ゴム組成物は、水添共重合体ゴムに架橋
剤、および必要に応じてその他のゴム成分、通常使用さ
れる各種の配合剤などを添加し、ロール、バンバリーミ
キサ−などの通常の混合機を用いて混合することにより
調製される。
ここで、他のゴム成分とし、ては、本発明の水添共重合
体ゴムと共架橋可能なゴムが挙げられる。
例えば、ブチルゴム、ポリイソブチレンゴム、天然ゴム
、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム、スチレン
−ブタジェン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジェ
ン共重合ゴム、アクリルゴム、イソプレンゴム、フッ素
ゴムなどの群から選ばれた少なくとも1種のゴムを挙げ
ることができる。
この共架橋可能なゴムは、本発明の水添共重合体ゴム1
00重量部に対して、5〜200重量部程度混合するこ
とができる。
また、配合剤のうち、充填剤としてはカーボンブラック
、白色充填剤としてはシリカ、タルク、クレー、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウムなどを挙げることができる
さらに、配合剤のうち、分散剤としては、例えば高級脂
肪酸およびその金属塩またはアミド塩;可塑剤としては
、例えばフタル酸誘導体、アジピン酸誘導体、ポリエー
テルエステル;軟化剤としては、例えば潤滑油、プロセ
スオイル、ヒマシ油;老化防止剤としては、例えば4.
4’−(α、α′−ジメチルベンジル)ジフェニルアミ
ンなどのアミンi、2.2’−メチレンビス(4−メチ
ル−も−ブチルフェノール)などのフェノール類、イミ
ダゾール類;そのほか顔料、紫外線吸収剤、難燃剤、架
橋促進剤、発泡剤、スコーチ防止剤、粘着付与剤、滑剤
などを任意に配合できる。
本発明の架橋性ゴム組成物は、通常の架橋ゴム製造条件
によって成形、架橋を行い、架橋物となすことができる
。すなわち、成形後、通常、100〜200°Cで数分
間〜数時間、10〜500 )cg/cdの加圧下で一
次架橋、さらに必要に応じて100〜200℃で1〜2
4時間、二次架橋し、耐寒性、耐熱性、耐オゾン性、機
械的強度、耐圧縮永久歪性、反撥弾性に優れた耐油性ゴ
ム架橋物を与えることができる。
本発明の架橋性ゴム組成物の用途は特に限定されないが
、前記の優れた特徴を生かして自動車の燃料系ホース類
、ホースカバー材をはじめとして、燃料油、作動油、潤
滑油などに接触する各種ホース類、ダイヤフラム類、ガ
スケット、0−リング、オイルシールなどの各種シール
材、また製鉄用、紡績用、印刷用、製紙用、染色用など
の耐油性、耐溶剤性を必要とする各種ロールあるいは伝
動ベルト(例えばタイミングベルト)、コンベアベルト
などのベルト類、さらにはブーツなどに使用することが
できる。
次に、本発明の熱可塑性重合体組成物は、前記水添共重
合体ゴムに熱可塑性樹脂を配合してなるものである。
この水添共重合体ゴムに配合される熱可塑性樹脂として
は、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセ
タール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオ
キサイド、熱可塑性ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂
、アクリル系樹脂、ボリアリレート、ポリスルホン、ポ
リエーテルスルホン、ポリアリルスルホン、ポリエーテ
ルイミドおよびポリ4−メチルペンテンから選ばれた少
なくとも1種が挙げられる。
前記各樹脂のうち、ポリオレフィン系樹脂は、エチレン
、プロピレン、1−ブテンなどのα−モノオレフィンモ
ノマーを単独または共重合させることにより得られる結
晶性ポリオレフィン重合体である。
前記各樹脂のうち、ポリアミド樹脂としては、ナイロン
6、ナイロン6.6、ナイロンll、ナイロン12、ナ
イロン6.9、ナイロン6.10、ナイロン4,6など
の各種のホモポリマーおよびコポリマーのほか、異種モ
ノマーを共重合させたポリアミド樹脂、ポリエーテルと
ポリアミドの縮合反応により合成されたポリアミドエラ
ストマーを挙げることができる。
前記各樹脂のうち、ポリフェニレンオキサイドには、ポ
リフェニレンオキサイドにスチレン系樹脂が配合された
変性ポリフェニレンオキサイドも含まれる。
前記各樹脂のうち、熱可塑性ポリエステルとしては、ポ
リブチレンテレフタレートが好適に用いられる。
前記各樹脂のうち、スチレン系樹脂は、ビニル芳香族化
合物の単独重合体、あるいはビニル芳香族化合物と共重
合可能な他の単量体との共重合体、あるいはゴム状重合
体の存在下に、ビニル芳香族化合物またはビニル芳香族
化合物と他の共重合可能な単量体とを混合して得られる
グラフト共重合体、あるいはそれらの少なくとも2種の
混合物である。
前記ビニル芳香族化合物としては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルキシレン、ク
ロルスチレン2、ブロムスチレンなどが挙げられ、これ
らは1種または2種以上で使用される。
また、共重合可能な他の単量体としては、アクリロニト
リル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物
があり、これらは1種または2種以上で使用される。特
に、アクリロニトリルが好ましい、さらに、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート
、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシル
アクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルへキ
シルアクリレート、シクロへキシルアクリレート、ドデ
シルアクリレート、オクタデシルアクリレート、フェニ
ルアクリレート、ベンジルアクリレートなどのアクリル
酸アルキルエステル;メトキシエチルアクリレート、エ
トキシエチルアクリレート、エトキシプロピルアクリレ
ートなどのアクリル酸アルコキシアルキルエステル;メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピル
メタクリレート、ブチルメタクリレート、アミルメタク
リレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリ
レート、2−エチルへキシルメタクリレート、シクロへ
キシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オク
タデシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベ
ンジルメタクリレートなどのメタクリル酸アルキルエス
テル;無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコ
ン酸などの不飽和酸無水物;アクリル酸、メタクリル酸
などの不飽和酸など、またマレイミド、N−メチルマレ
イミド、N−ブチルマレイミド、N−(p−メチルフェ
ニル)マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シク
ロヘキシルマレイミドなどのα、β−不飽和ジカルボン
酸のイミド化合物などが挙げられ、これらは、本発明の
目的に支障のない範囲で、1種または2種以上用いられ
る。
前記ゴム状重合体としては、例えばポリブタジェン、ポ
リイソプレン、スチレン−ブタジェン共重合体、アクリ
ロニトリル−ブタジェン共重合体などのジエン系ゴム、
エチレン−プロピレンゴム、エチレン−ブテンゴム、エ
チレン−プロピレン−非共役ジェンターポリマー、アク
シルゴムなどの非ジエン系ゴムが挙げられ、これらは1
種または2種以上で使用される。
単量体成分が、ビニル芳香族化合物と他の共重合可能な
単量体とからなる混合物の場合には、該混合物中のビニ
ル芳香族化合物の割合は、好ましくは50重量%以上、
さらに好ましくは70重猾%以上−己あり、この範囲に
あると成形加工性、成形品の表面外観が一段と優れるの
で好ましい。
前記各樹脂のうち、アクリル系樹脂は、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルの単独重合体、あるいは(メタ)
アクリル酸アルキルエステルと他の共重合可能な単量体
との共重合体、あるいはゴム状重合体の存在下に(メタ
)アクリル酸アルキルエステルまたは(メタ)アクリル
酸アルキルエステルと共重合可能な他の単量体を重合し
たグラフト共重合体、あるいはそれらの少なくとも2種
の混合物である。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例
えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、メチル
メタクリレート、エチルメタクリレートなどが呈げられ
、好ましくはメチルメタクリレートである。
前記共重合可能な単量体としては、スチレン系樹脂で示
した共重合可能な単量体成分から(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルを除いたものが該当する。前記ゴム状重
合体としては、スチレン系樹脂で示したゴム状重合体が
挙げられる。
単量体成分が、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと
共重合可能な他の単量体とからなる混合物の場合には、
該混合物中の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割
合は、好ましくは55重景%以上、さらに好ましくは7
0重量%以上である。
この範囲にあると、−段と優れた耐候性が得られるので
好ましい。
以上の熱可塑性樹脂のうち、好ましい樹脂としては、ポ
リアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート
樹脂、ポリフェニレンオキサイド、熱可塑性ポリエステ
ル樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂から選ばれた
少な(とも1種であり、これらの樹脂は本発明の目的と
する一段と優れた熱可塑性重合体組成物が得られるので
好ましい。
本発明の熱可塑性重合体組成物における水添共重合体ゴ
ムと熱可塑性樹脂との配合割合は、水添共重合体ゴム1
〜80重量部、好ましくは5〜60重量部、熱可塑性樹
脂99〜20重量部、好ましくは95〜40重量部であ
り、水添共重合体ゴムが1重量部未満では耐衝撃性の改
良効果が得られず、一方80重量部を超えると成形加工
性が劣化するので好ましくない。
本発明の熱可塑性樹脂重合体組成物における発明の効果
を発揮させるためには、混合時の温度を熱可塑性樹脂成
分の融点以上に設定するのが好ましい。混合時の熱可塑
性樹脂成分の温度が融点より低いと、混合時の所要トル
クが高くなるばかりでなく、混合が不充分となり、生成
した組成物の物性が充分に発揮されないので好ましくな
い。
また、混合時の温度が高すぎると、水添共重合体ゴムの
軟質成分が熱分解劣化などを引起し、物性の高い組成物
が得られないので、好ましくない。
従って、混合時の温度は、好ましくは熱可塑性樹脂の融
点より5℃以上、さらに好ましくは10°C以上高い温
度である。
水添共重合体ゴムと熱可塑性樹脂の混合に用いる方法に
は特に制限はなく、開放型ミキシングロールや非開放型
のバンバリーミキサ−3押し出し機、ニーダ−1連続ミ
キサーなどの公知の方法を使用することができる。
本発明の熱可塑性重合体組成物には、成形性および機械
的強度を損なわない範囲で、充填剤、例えば炭酸カルシ
ウム、ケイ酸カルシウム、クレーカオリン、タルク、シ
リカ、ケイソウ土、雲母粉、アスベスト、アルミナ、硫
酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、塩基
性炭酸マグネシウム、二硫化モリブデン、グラファイト
、カーボン繊維、ガラス繊維など、あるいは着色剤、例
えばカーボンブラック、群青、酸化チタン、亜鉛華、ベ
ンガラ、紺青、アゾ顔料、ニトロソ顔料、レーキ顔料、
フタロシアニン顔料などを配合することができる。
また、本発明の熱可塑性重合体組成物には、プロセスオ
イルまたはエクステンダーオイルと呼ばれる鉱物油系ゴ
ム用軟化剤、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、ジエチルフタレート、ジメチルフタレート、トリク
レジルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブ
チルホスフェート、トリー2−エチルへキシルホスフェ
ート、トリメリット酸エステル、アジピン酸ジオクチル
、アゼライン酸ジオクチル、セバシン酸ジオクチル、エ
ポキシ脂肪酸エステルなどの可塑剤および液状NBR,
液状アクリルゴム、液状ポリブタジェンゴムなどの液状
ゴム、ベンゼンスルホン酸ブチルアマイド、吉富製薬■
製POBO1新日本理化9勾製サンソサイザーN400
などのナイロン用可塑剤を、機械的強度を損なわない範
囲で配合することにより、流動性を改善することができ
る。
さらに、混合時にフェニレンジアミン系酸化防止剤(例
えば、入内新興化学工業■製、ツクラックCD、ツクラ
ックTD、ツクラックGl、ツクラック WHITE)
やイミダゾール系酸化防止剤(例えば、入内新興化学工
業■製、ツクラックMB、ツクラックMMB)やヒンダ
ードフェノール系酸化防止剤(例えば、入内新興化学工
業■製、ツクラック200、ツクラック300)を加え
ることもできる。
もちろん、本発明の熱可塑性重合体組成物を、他の樹脂
、あるいはエラストマーと混合して利用することもでき
る。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の用途としては、ボディパ
ネル、バンパ一部品、モールサイトシールド、ステアリ
ングホイール、シロインドブーツ、ストラットサスペン
ションブーツ、ハンドルなどの自動車部品、靴底、サン
ダルなどの履物、電線被覆、コネクター、キャッププラ
グ、ギアーなどの電気部品、ゴルフクラブグリップ、野
球バットのグリップ、自動車やオートバイのグリップ、
水泳用フィン、水中眼鏡などのレジャ一部品、ガスケッ
ト、防水布、油圧ホース、燃料ホース、フレオンホース
、パワステホース、コイルチューブ、バッキング、ロー
ル、ガーデンホース、ベルト、制振鋼板用制振材料など
の素材として使用することができる。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げ本発明をさらに具体的に説明するが
、本発明はその要旨を越えない限り、これら実施例に制
約されるものではない。
なお、実施例中、部および%は、特に断らない限り重量
基準である。
また、実施例中、得られた架橋ゴムの物性は、JIS 
 K6301に従って測定した値である。
実施例1−11、比較例1〜6 北 ム ゴム     f 人 ゴムの単量体混合物1
00部、水200部、ラウリル硫酸ナトリウム3部、p
−メンタンハイドロパーオキサイド0.2部、エチレン
ジアミン四酢酸ナトリウム0.125部、硫酸第一鉄0
.05部、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート
0.2部、およびt−ドデシルメルカプタン0.2部を
、窒素置換した鉄製容器に仕込み、10°Cで1〜10
時間重合させた。
重合後、反応物を取り出して水蒸気を吹き込み、未反応
単量体を除去した。このようにして得られた共重合体ゴ
ムのラテックスを、塩化カルシウム水溶液を加えて凝固
させ、凝固物を充分に水洗して約90°Cで1〜3時間
乾燥させ、共重合体ゴムを得た。
得られた共重合体ゴム10部をトルエン90部に溶解し
たのち、耐圧容器に入れ、ナフテン酸ニッケル0.5部
とトリエチルアルミニウム0.15部を触媒として、水
素加圧下(40kg/cffl−G)、温度60℃で1
〜5時間、共重合体中ゴムの共役ジエン重合単位の炭素
−炭素二重結合を水素化することにより、水添共重合体
ゴムを得た。
ただし、水添共重合体ゴムLのみ、水素化触媒としてト
リスフェニルホスフィンロジウムクロライF;  C(
Ch Hs )s P)s RhCl!、を使用した。
得られた水添共重合体ゴムの重合組成を第1表に示す、
なお、得られた水添共重合体ゴムの未水添ブタジェン含
量は、ヨウ素価により求めた。
また、得られた水添共重合体ゴムの重量平均分子量は、
ゲルバーミニ−シランクロマトグラフィーにおけるポリ
スチレン換算値である。
さらに、共重合体Aの水添前後の赤外吸収スペクトルを
、第1〜2図に示す、これらの赤外吸収スペクトルによ
り、1760C!l−’にエステル結合のC−0結合に
起因する特性吸収の存在が、また970CII−’にポ
リブタジェンのトランス結合に起因する特性吸収が水添
により減少していることが分かる。このことから、この
共重合体は、ブタジェン−アクリル酸メチルの共重合体
であることを示している。
加  ゴム   およびゴム   の このようにして得られた水添共重合体ゴムを第2表に示
す配合処方でロールで練り込み、・架橋性ゴム組成物を
得た。
次いで架橋性ゴム組成物より未架橋ゴムシートを作製し
、架橋プレス装置を用いて170 ’Cで20分間架橋
した。ゴム架橋物の物性をJISK6301に準じて測
定した。結果を第3表に示す。
第3表から明らかなように、本発明の架橋性ゴム組成物
は、耐寒性、耐熱性、耐オゾン性、機械的強度、耐圧縮
永久歪性、反撥弾性に優れた高耐久性耐油ゴム架橋物を
与えることが分かる。
これに対し、本発明の要件を満足しない場合には、耐寒
性、耐熱性、耐オゾン性、機械的強度、耐圧縮永久歪性
、反撥弾性のバランスがよくないことが分かる。
第2表 $1)4゜ 4′ − (α。
ジメチルベンジル) ジフェニルアミン(入内新興化学工業■製)、$2)1
.3−ビス(む−ブチルパーオキシイソプロビル)ベン
ゼン(化薬ヌーリー■製)、$3)2.5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(化薬ヌ
ーリー■製)、*4)エチレンチオ尿素(川口化学■製
)、*5)N、N’−m−フェニレンジマレイミド(入
内新興化学工業■製)、 *6)トリアリルイソシアヌレート(日本化成■製)。
(以下余白) 実施例12、比較例7〜8 ゴム成分として、水添共重合体ゴム、クロロプレンゴム
あるいは水添アクリロニトリル−ブタジエンゴム(水添
NBR)を用いる以外は、実施例1と同様にして得られ
た組成物を用い、ゴム架橋物の物性を評価した。結果を
第4表に示す。
第4表から明らかなように、本発明の架橋性ゴム組成物
は、クロロプレンゴムに較べ、耐熱性、耐オゾン性、耐
圧縮永久歪性の点で大幅に優れ、しかも耐寒性にも優れ
ていることが分かる。
また、同じ水添共重合体ゴムでも、本発明に使用される
共重合体ゴムは、水添アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ムに較べ、耐寒性の点で大幅に優れ、また耐熱性、耐オ
ゾン性、反撥弾性においても優れていることが分かる。
第4表 *1)エチルアクリレート/ブタジェン(モル比)−5
5/45、未水添ブタジェン量=3.6モル%、 *2)電気化学工業■製、ネオプレン−W、*3)日本
ゼオン■製、ゼットポール2020゜実施例13〜16
、比較例9 下記に示す重合処方を用いて、内容積61のオートクレ
ーブ中で、温度10°Cで重合反応を行った。
重合処方          (部) 単量体            100水      
              200ラウリル酸ナトリ
ウム       3硫酸第1鉄          
  0.05ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレ
ート0.2 エチレンジアミン四酢酸ナトリウム 0、12 バラメンクンハイドロパーオキサイド 0.2 ターピノーレン          0.65単量体1
00部あたり、0.2部のN、 N−ジエチルヒドロキ
シアミンを添加して重合を停止させた。
次いで、水蒸気蒸留で未反応上ツマ−を除去したのち、
塩化カルシウム水溶液でラテックスを凝固し、得られた
クラムを水洗し、約90°Cで1〜3時間、乾燥させ共
重合体ゴムを得た。
得られた共重合体ゴム10部をトルエン90部に溶解し
たのち、耐圧容器に入れ、ナフテン酸ニッケル0.5部
とトリエチルアルミニウム0.15部を触媒として水素
加圧下(40kg/crAG)、温度60°Cで5時間
、前記共重合体ゴムの共役ジエン重合単位の炭素−炭素
二重結合を水素化することにより、水添重合体ゴムを得
た。
得られた水添重合体ゴム中の未水添ブタジェン含量を、
ヨウ素価より求めた結果を第5表に示す。
また、得られた水添共重合体ゴムの重量平均分子量は、
ゲルパーミェーションクロマトグラフィーにおけるポリ
スチレン換算値である。
さらに、実施例14の共重合体ゴムの水添前後の赤外吸
収スペクトルを第3〜4図に示す。
これらの赤外吸収スペクトルより、1740c+r’に
エステルのC=0結合に起因する特性吸収の存在が、ま
た970cm−’にポリブタジェンのトランス結合に起
因する特性吸収が水添により減少していることがが分か
る。また、アルカリ滴定により、カルボキシル基の定量
ができることから、この共重合体ゴムは、ブタジェン−
アクリル酸メチル−アクリル酸の共重合体であることを
示している。
実施例17〜20、比較例10(架橋性ゴム組成物の調
製および接着テスト) 実施例13〜16および比較例9で得られた水添共重合
体ゴムを、第6表に示す配合処方でロールで練込み、架
橋性ゴム組成物を得た。
次いで、シートを作製し、その上にポリエステルフィル
ムまたはアルミ板(厚さ0.05m)をのせ、加硫プレ
ス装置を用い、170°Cで20分間架橋した。
その後、架橋シートとポリエステルフィルムまたはアル
ミ板を貼り合わせたものを、幅2cmのたんざく状に切
断し、JIS  K6301剥離試験に準じて剥離強度
の測定を行った。結果を第7表に示す。
第7表から明らかなように、本発明の水添共重合体ゴム
からなる架橋性ゴム組成物は、接着性に優れていること
が分かる。
実施例21 比較例9で製造したポリマー100部を、ハーケレオメ
ーター混練り機に添加し、190°Cで5分間混練りし
たのち、無水マレイン酸5部を添加し2分間混練りした
のち、2.5−ジメチル−2゜5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキサン0.1部を添加し5分間混練りしたの
ち、取り出した。
その後、トルエンに溶解し、n−ヘキサンで凝固し、未
反応の官能基を持つモノマーを除き、真空乾燥を行った
次に、第6表の配合処方に従って混練りしたのち、実施
例17と同様の方法にて剥離テストを行った。結果を第
8表に示す。
第8表から明らかなように、本発明の水添共重合体ゴム
の架橋性ゴム組成物は、接着性に優れていることが分か
る。
実施例22〜31、比較例11〜21 第5表に示した実施例13〜16および比較例9で用い
た水添共重合体無と各種熱可塑性樹脂とを、第9表に示
した比率でハーケ()laake)社製、レオノッジス
254型小型押し出し機を用い、280 ”Cで5分間
混合したのち、ペレット化して乾燥し、0.5オンス射
出成形機によりJISK7110に準じてアイゾツト衝
撃試験用テストピースおよびJIS  K7203に準
じて曲げ強度試験用テストピースを成形した。
アイゾツト衝撃テストは、試験片に1/4#のノツチを
付けてから評価を行い、また耐熱劣化性試験としてあら
かじめ120°Cに設定した恒温槽中に120時間入れ
た試験片についても同様に行った。
曲げ強度試験は、試験速度50圓/分で行った。
実施例26〜27は、第8表に示した実施例21で用い
た無水マレイン酸変性水添共重合体ゴムを用いた例であ
る。
また、比較例12は、実施例14で示した水添共重合体
ゴムの作製と全く同一の共重合体ゴムを用い、水素添加
反応を途中で止め、水素添加率54%(未水添ブタジェ
ン含量=25.0モル%)としたものである。結果を第
9表に示す。
実施例22〜31は、本発明の目的とする強度、耐衝撃
性、耐熱老化性の優れた熱可塑性重合体組成物であるこ
とが分かる。
これに対し、比較例11〜16は、いずれも本発明の範
囲外の共重合体ゴムを用いた例であり、本発明の目的と
するものが得られない。
また、第9表に示す比較例17〜21は、評価した熱可
塑性重合体組成物の製造に用いた熱可塑性単独の物性評
価を示したものである。
第6表 $1)4.4’ −(α、α−ジメチルベンジル)ジフ
ェニルアミン(大向新興化学工業側製)*2)1.3−
ビス(L−ブチルパーオキシイソプロビル)ベンゼン(
化薬ヌーリー■製)*3)N、N’−m−フェニレンジ
マレイミド(入内新興化学工業■製) 実施例32〜35、比較例22〜25 第10表に示すゴムおよび配合剤をロールで混練りし、
架橋性ゴム組成物を得た。この組成物を用いて第10表
下段に示す条件で架橋したのち、架橋物の性質を測定し
た。結果を第11表に示す。
第11表の結果から、本発明の架橋性ゴム組成物とフッ
素ゴムとのブレンド物は、フッ素ゴム単独の組成物に較
べて他の物性はほとんど変化していないが、フッ素ゴム
の欠点である耐寒性が大幅に改良されていることが分か
る。
また、本発明の架橋性ゴム組成物とアクリルゴムとのブ
レンド物は゛、アクリルゴム単独の組成物に較べて他の
物性はほとんど変化しないでアクリルゴムの欠点である
機械的性質および耐寒性が改良されていることが分かる
さらに、本発明の架橋性ゴム組成物とアクリロニトリル
−ブタジエンゴムとのブレンド物は、アクリロニトリル
−ブタジエンゴム単独の組成物に較べて耐オゾン性、耐
熱性が改良されていることが分かる。
【図面の簡単な説明】
第1図は水添前の、第2図は水添後の共重合体Aの赤外
線吸収スペクトルである。 また、第3図は水添前の、第4図は水添後の、実施例1
4の赤外線吸収スペクトルである。 〔発明の効果〕 本発明の水添共重合体ゴムは、水素化により共役ジエン
単位の二重結合が低減されていることから、優れた耐衝
撃性、耐熱劣化性、機械的復活を付与することができる
。 また、本発明の架橋性ゴム組成物は、架橋することによ
り耐寒性、耐熱性、耐オゾン性、機械的強度、耐圧縮永
久歪性、反撥弾性に優れた高耐久性の耐油ゴム架橋物を
与える。 本発明の架橋性ゴム組成物は、これらの性質を生かして
、各種のO−リング、パツキン、ブーツ、ベルトなどに
好適に用いられる。 さらに、本発明の水添共重合体ゴムと熱可塑性樹脂とか
らなる熱可塑性重合体組成物は、熱可塑性樹脂の優れた
属性を低下することなく、さらにゴムであることから少
量で耐衝撃性改良効果を果たし、かつ配合量により軟質
〜硬質の樹脂組成物を得ることができ、極めて工業的価
値が高い。 特許出願人 日本合成ゴム株式会社 代理人 弁理士  白 井 重 隆

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)アクリル酸アルキルエステルおよび/また
    はアクリル酸アルコキシ置換アルキルエステル30〜7
    0モル%、 (B)共役ジエン20〜70モル%、および (C)前記(A)〜(B)成分と共重合可能な他のエチ
    レン性不飽和化合物0〜10モル%〔ただし、(A)+
    (B)+(C)=100モル%〕の重合組成を有する重
    量平均分子量が3万〜500万のランダム共重合体ゴム
    からなり、かつ共役ジエン重合単位の二重結合の90%
    以上が水素化された水添共重合体ゴム。
  2. (2)前記(C)成分がカルボキシ基、アミノ基、エポ
    キシ基およびヒドロキシル基から選ばれた少なくとも1
    種の官能基を含有する化合物であって、該化合物の含有
    量が0.1〜10モル%である請求項1記載の水添共重
    合体ゴム。
  3. (3)請求項1記載の水添共重合体ゴムに、架橋剤を配
    合してなる架橋性ゴム組成物。
  4. (4)請求項2記載の水添共重合体ゴムに、架橋剤を配
    合してなる架橋性ゴム組成物。
  5. (5)請求項2記載の水添共重合体ゴム1〜80重量部
    と熱可塑性樹脂20〜99重量部とを含有する熱可塑性
    重合体組成物。
  6. (6)請求項1記載の水添共重合体ゴムおよび該水添共
    重合体ゴムと共架橋可能なゴムに、架橋剤を配合してな
    る架橋性ゴム組成物。
  7. (7)水添共重合体ゴムと共架橋可能なゴムが、フッ素
    ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムおよびアクリ
    ルゴムの群から選ばれた少なくとも1種のゴムである請
    求項6記載の架橋性ゴム組成物。
  8. (8)請求項3、4、6または7記載の架橋性ゴム組成
    物で形成されたベルト。
  9. (9)請求項3、4、6または7記載の架橋性ゴム組成
    物で形成されたブーツ。
  10. (10)請求項3、4、6または7記載の架橋性ゴム組
    成物で形成されたホースカバー材。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06279507A (ja) * 1992-10-05 1994-10-04 Sanyo Chem Ind Ltd アクリルゴムの連続的製法
JP2003026861A (ja) * 2001-07-13 2003-01-29 Jsr Corp 耐油耐候性ゴム用組成物及び耐油耐候性ゴム
JP2007051303A (ja) * 2006-11-17 2007-03-01 Kitagawa Ind Co Ltd 制振性材料
JP2007296712A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Inoac Corp 水道用ゴム製品の製造方法

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