JP2687369B2 - ポリアミド組成物 - Google Patents

ポリアミド組成物

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JP2687369B2
JP2687369B2 JP62259097A JP25909787A JP2687369B2 JP 2687369 B2 JP2687369 B2 JP 2687369B2 JP 62259097 A JP62259097 A JP 62259097A JP 25909787 A JP25909787 A JP 25909787A JP 2687369 B2 JP2687369 B2 JP 2687369B2
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日本合成ゴム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 a. 産業上の利用分野 本発明は、耐熱性、引張強度およびアイゾット衝撃強
度に優れたポリアミド組成物に関する。 b. 従来の技術 ポリアミド樹脂材料は、耐熱性、耐油性および機械的
強度に優れた樹脂材料であり、例えばチューブ、ホー
ス、電子または電気部品、自動車部品などに広く利用さ
れている。しかしながら、靭性が劣っているため、クラ
ックの伝播に対する抵抗性が欠けている。この欠陥のた
め、ポリアミド樹脂材料から射出成形または押出成形に
より得られる成形製品には切欠き脆性、脆性破壊、時に
は突発破壊が生じやすい。すなわち、ポリアミド樹脂材
料の脆性による破壊の傾向は、その用途をかなり制限す
るものとなっている。 ポリアミド樹脂材料の脆性破壊すなわち衝撃強度を改
良する方法としては、各種軟質ポリマーとのブレンドに
よる改良方法が知られている。例えば、特公昭55−4410
8号および特開昭57−147519号には、ポリアミドと軟質
ポリオレフィン共重合体とからなるポリアミド組成物が
開示されている。 しかし、かかるポリアミド組成物は、耐衝撃性は改良
されるものの未だ満足すべきものではなく、さらに耐熱
性、引張強度およびアイゾット衝撃強度の物性バランス
が十分でなく、その改良が望まれていた。 c. 発明が解決しようとする問題点 本発明はかかる問題点を解決しようとするものであ
り、その目的は耐熱性、引張強度およびアイゾット衝撃
強度の物性バランスが優れたポリアミド組成物を提供す
ることにある。 d. 問題点を解決するための手段 本発明のポリアミド組成物は、(A)融点200℃未満
のポリアミド(以下低融点ポリアミドという)成分5〜
70重量%、(B)ナイロン4,6、15〜85重量%および
(C)ゴム成分5〜70重量%からなり、前記(A)低融
点ポリアミド成分/前記(C)ゴム成分の重量比が0.2
〜5の組成物である。 本発明のポリアミド組成物は、低融点ポリアミド、ナ
イロン4,6およびゴムを特定の割合にて配合することに
よって耐熱性、引張強度、伸び、耐熱変色性、および耐
衝撃性を改良したものである。 (A)低融点ポリアミドは融点が200℃未満、好まし
くは160℃〜190℃のものであり、その例としては、ナイ
ロン11、ナイロン12、ナイロン6/12、ナイロン6/6,6な
どがあるが、これらの中でもナイロン11、ナイロン12な
どのポリラクタム類が特に好ましい。 (B)ナイロン4,6は融点が200℃以上の高融点ポリア
ミドである。 (C)ゴム成分としては、天然ゴム、高シスポリイソ
プレン、乳化重合スチレン−ブタジエン共重合体、溶液
重合スチレン−ブタジエン共重合体(特に、結合スチレ
ンが10〜40重量%、ビニル含量が10〜80重量%の溶液重
合スチレン−ブタジエン共重合体)、ニッケル、コバル
ト、チタンおよび/またはネオジム触媒を用いて得られ
る高シスボリブタジエン、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ハロ
ゲン化ブチルゴム、ハロゲン化エチレン−プロピレン−
ジエン三元共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共
重合体またはその水素添加物、スチレン−イソプレン共
重合体またはその水素添加物、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体、フッ素ゴム、クロロプレンゴムなどの
ゴムをその製造時にあるいは製造後に変性剤によって変
性した官能基、例えばカルボキシル基、ヒドロキシル
基、エポキシ基を有するゴム、および/またはアクリル
ゴムを使用する。 前記変性剤によって変性された官能基を有するゴムと
しては、以下のものが挙げられる。 カルボキシル基を有するゴム カルボキシル基を有するゴムとしては、次の(イ)〜
(ニ)の方法によって製造されたものが使用される。 (イ)カルボキシル基を有する単量体を前記ゴムを構成
する単量体と共重合する。 (ロ)前記ゴムにカルボキシル基を有する単量体を加
え、熱またはラジカル発生剤によりラジカルを発生さ
せ、カルボキシル基を有する単量体をグラフト共重合さ
せる。 (ハ)二重結合を有する単量体を(共)重合したのち、
酸素および/またはオゾンにより該(共)重合体を一部
切断するとともにカルボキシル基を導入する。 (ニ)加水分解などによりカルボキシル基を有する単量
体を前記ゴムを構成する単量体と共重合したのち、特定
の処理をすることによってカルボキシル基を有するゴム
にする。 これらの中で、(イ)および(ロ)の方法によって製
造されたゴムがより好ましい。 前記(イ)の方法は、通常の乳化重合、溶液重合また
は懸濁重合によって行なわれ、前記変性剤として用いる
カルボキシル基を含有する単量体としては、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマール
酸、イタコン酸などのモノマーまたはジカルボン酸を挙
げることができる。さらにジカルボン酸の酸無水物また
は下記の一般的で示されるモノアルキルエステル、モノ
アミド類を挙げることができる。 具体的なカルボキシル基含有ビニル単量体としては、 コハク酸モノ−(メタ)アクリロオキシエステル、マ
レイン酸モノ−(メタ)アクリロオキシエステル、フタ
ル酸モノ−(メタ)アクリロオキシエステル、ヘキサヒ
ドロフタル酸(メタ)アクリロオキシエステル、コハク
酸モノ−(メタ)アクリロオキシプロピルエステル、マ
レイン酸モノ−(メタ)アクリロオキシプロピルエステ
ル、フタル酸モノ(メタ)アクリロオキシプロピルエス
テル、ヘキサヒドロフタル酸モノ−(メタ)アクリロオ
キシプロピルエステル、アジピン酸モノ(メタ)アクリ
ロオキシエチルエステルおよびフロン酸モノ(メタ)ア
クリロオキシエチルエステルなどが挙げられる。 前記(イ)の方法による共重合によって製造可能なゴ
ムとしては、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ブタジ
エンゴム、ブタジエン−1−クロロブタジエン共重合ゴ
ム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリ
ルゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴムなどが挙げ
られる。これらの中ではメタアクリル酸を共重合したス
チレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合ゴムおよびアクリルゴムが最も好まし
い。 前記(ロ)の方法によって製造されるゴムとしては、
エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレ
ン第三モノマー共重合ゴム、エチレン−ブテン−1共重
合ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンブロッ
ク共重合ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合ゴ
ムなどが挙げられ、これらの中ではエチレン−プロピレ
ン共重合ゴムおよびエチレン−プロピレン−第三モノマ
ー共重合ゴムが最も好ましい。 前記(ハ)の方法によって製造されるゴムとしては、
天然ゴム、イソプレンゴムなどが挙げられる。 前記(ニ)の方法によって製造されるゴムとしては、
メタアクリレートまたはアクリレートを共重合したスチ
レン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合ゴム、アクリルゴムなどが挙げられる。 ヒドロキシル基を有するゴム ヒドロキシル基を有するゴムとしては、ヒドロキシル
基を含有するビニル単量体を用いて、前記カルボキシ基
を有するゴムと同様の方法によって製造されたものが挙
げられる。 前記ヒドロキシル基を含有するビニル単量体として
は、一般式 で表わされるアクリル酸エステル化合物を挙げることが
できる。これらの中では特にヒドロキシエチルメタクリ
レート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキ
シエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレー
トが好ましい。 カルボキシル基、ヒドロキシル基、または下記のエポ
キシ基を有する単量体は、ゴム重合体成分中に0.01〜15
重量%、好ましくは0.1〜10重量%の割合で共重合され
る。 エポキシ基を有するゴム エポキシ基を有するゴムとしては、エポキシ基を含有
するビニル単量体を用いて、前記カルボキシル基を有す
るゴムと同様の方法によって製造されたものが挙げられ
る。 前記エポキシ基を含有するビニル単量体としては、分
子中にビニル基とエポキシ基とを含有する化合物全てが
使用可能である。好ましいエポキシ基含有ビニル化合物
としては、一般式 で示される化合物および一般式 〔式中のRは上記式と同じ〕 で示される化合物が挙げられる。 好ましい具体的化合物としては、アクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジ
ル、イタコン酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル
があり、とくに好ましいエポキシ基含有ビニル化合物
は、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、
アリルグリシジルエーテルである。これらのエポキシ基
含有ビニル化合物は、単独でまたは2種以上組み合せて
使用される。 本発明において用いられる(C)ゴム成分は、その粒
子径とゲル含量および官能基の量が所定の範囲内にある
ことが好ましい。 (C)ゴム成分は本発明のポリアミド組成物中に分散
しており、その粒子径は好ましくは10μm以下、さらに
好ましくは、1μm以下、特に好ましくは0.5μm以下
で、最も好ましくは0.3μm以下である。(C)ゴム成
分の粒子径が大きいと、本発明のポリアミド組成物の耐
衝撃性と機械的強度が劣るので好ましくない。 (C)ゴム成分のゲル含量は20%以上であることが好
ましい。より好ましくは50%以上、さらに好ましくは70
%以上である。架橋されたゴムの量が20%未満の場合
は、本発明のポリアミド組成物の耐衝撃性の方向依存性
が大きくなるため好ましくない。ゲル含量は架橋性単量
体や架橋剤の添加量によって制御することが可能であ
る。上記架橋性単量体としては例えばジビニルベンゼ
ン、1,3,5−トリビニルベンゼンのような芳香族化合
物、ジアリルフタレート、ジアリルフマレートなどのエ
ステル化合物、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエ
チレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、トリエチレングリコールジメタクリレートな
どのアクリル酸エステル類を挙げることができる。 架橋性単量体の使用量は0.01〜20重量%であり、この
量より少ないと目的とするゲル含量が得られない。また
この量より多いと柔軟性が劣り、またコストアップとな
り好ましくない。 (C)ゴム成分を架橋するための架橋剤としては、金
属化合物、過酸化物、イオウ、フェノール樹脂、ポリイ
ソシアナート、ポリエポキシ化合物などの公知の架橋剤
を用いることができる。 これらの架橋剤の添加量は(C)ゴム成分100重量部
に対し0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部であ
る。 本発明のポリアミド組成においては、(A)低融点ポ
リアミドと(B)ナイロン4,6とは、特定の配合割合で
併用される。 (A)低融点ポリアミドの配合割合は5〜70重量%、
好ましくは10〜60重量%である。配合割合が5重量%未
満の場合、耐熱変色性が低下し、配合割合が70重量%を
超えた場合、耐衝撃性が低下するため好ましくない。 (B)ナイロン4,6の配合割合は、15〜85重量%、好
ましくは15〜80重量%である。配合割合が15重量%未満
の場合、引張強度が低下し、配合割合が85重量%を超え
た場合、耐衝撃性が低下するので好ましくない。 (C)ゴム成分の配合割合は5〜70重量%、好ましく
は10〜55重量%であり、さらに好ましくは10〜45重量%
である。配合割合が5重量%未満の場合、柔軟性および
耐衝撃性が低下し、配合割合が70重量%を超えた場合、
耐熱変色性が低下するので好ましくない。 本発明のポリアミド組成物において、(A)低融点ポ
リアミド成分/(C)ゴム成分の重量比は0.2〜5であ
り、好ましくは0.3〜3である。(A)低融点ポリアミ
ド成分/(C)ゴム成分の重量比が0.2未満の場合、組
成物の耐熱変色性が低下し、重量比が5を超えた場合、
耐衝撃性が低下するので好ましくない。 (A)〜(C)成分を混合して本発明のポリアミド組
成物を製造する際の好ましい混合温度は、(B)ナイロ
ン4,6の融点以上の温度から400℃以下までの温度であ
り、さらに好ましくは(B)ナイロン4,6の融点より5
℃高い温度から290℃以下の温度までである。この温度
範囲で混合すると本発明のポリアミド組成物は一段と優
れた特性を有するものになる。 本発明のポリアミド組成物の好ましい混合方法として
は、(A)低融点ポリアミド成分の50重量%以上、好ま
しくは70重量%以上、さらに好ましくは90重量%もしく
は全量と、(C)ゴム成分の50重量%以上、好ましくは
70重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上もしくは
全量と、(B)ナイロン4,6の50重量%以下、好ましく
は30重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下(もし
くは使用せず)とを先ず溶融混合し、混合物を得る。次
いで、この混合物と残りの成分とを溶融混合し本発明の
ポリアミド組成物を得る。この混合方法で製造されたポ
リアミド組成物は一段と優れた耐熱変色性を有するもの
となる。 また、上記方法によると、まず(C)ゴム成分が
(A)低融点ポリアミドで包囲されるため、(C)ゴム
成分の酸素などとの接触が遮断される。次いで、高温に
なって(B)ナイロン4,6と混合される。このためナイ
ロン4,6を混合した際の(C)ゴム成分の熱劣化が防止
される。 本発明のポリアミド組成物を製造する際には、溶融混
合装置として、開放型ミキシングロール、非開放型のバ
ンバリーミキサー、押出機、ニーダー、連続ミキサーな
どの公知のものを使用することができる。 本発明のポリアミド組成物には、流動性および耐衝撃
性を損わない範囲で、充填剤、例えば炭酸カルシウム、
ケイ酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、シリ
カ、ケイソウ土、雲母粉、アスベスト、アルミナ、硫酸
バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、塩基性
炭酸マグネシウム、二酸化モリブデン、グラファイト、
カーボン繊維、ガラス繊維など、あるいは着色剤、例え
ばカーボンブラック、群青、酸化チタン、亜鉛華、べん
がら、紺青、アゾ顔料、ニトロン顔料、レーキ顔料、フ
タロシアニン顔料などを配合することができる。 またプロセスオイル、またはエクステング−オイルと
呼ばれる鉱物油系ゴム用軟化剤、ジオクチルフタレー
ト、ジブチルフタレート、ジエチルフタレート、ジメチ
ルフタレート、トリクレジルホスフェート、トリエチル
ホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−2−エ
チルヘキシルホスフェート、トリメリット酸エステル、
アジピン酸ジオクチル、アゼライン酸ジオクチル、セバ
シン酸ジオクチル、エポキシ脂肪酸エステルなどの可塑
剤および液状NBR、液状アクリルゴム、液状ポリブタジ
エンゴムなどの液状ゴム、ベンゼンスルホン酸ブチルア
マイド、POBO(吉富製薬(株))サンソサイザーN400
(新日本理化(株))などのナイロン用可塑剤を、機械
的強度および耐衝撃性を損なわない範囲で配合すること
により、流動性を改善することができる。 さらに、混合時にフェニレンジアミン系酸化防止剤
(大内新興化学工業(株)製のノクラックCD、ノクラッ
クTD、ノクラックGL、ノクラックWHITE)やイミダゾー
ル系酸化防止剤(大内新興化学工業(株)製のノクラッ
クMB、ノクラックMMB)やヒンダードフェノール系酸化
防止剤(BHT、大内新興化学工業(株)製のノクラック3
00)を加えることができる。 また、スチレン−ブタジエンブロック重合体、スチレ
ン−ブタジエン−スチレンブロック重合体、スチレン−
ブタジエン−スチレンラジアルテレブロック重合体など
の芳香族ビニル−共役ジエン系ブロック共重合体および
該ブロック共重合体の水素化物、ポリプロピレン、ポリ
塩化ビニル、ポリカーボネート、PET、PBT、ポリアセタ
ール、エポキシ樹脂、フッ化ビニリデン、ポリスルホ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、PPS樹脂、ポリエ
ーテルエーテルケトン、PPO樹脂、スチレン−メタクリ
ル酸メチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合
体、ゴム変性PPO樹脂、スチレン−マレイミド系共重合
体、ゴム変性スチレン−マレイミド系共重合体、ポリエ
ステル系エラストマー以外のエラストマー、例えばポリ
アミド系エラストマーなどの樹脂や熱可塑性エラストマ
ーなどと適宜混合するとこができる。本発明のポリアミ
ド組成物は、例えばボディパネル、バンパー部品、モー
ルサイドシールド、ステアリングホイール、ジョイント
ブーツ、ストラットサスペンションブーツハンドルなど
の自動車部品、靴底、サンダルなどの履物、電線被覆、
コネクター、キャッププラグなどの電気部品、ゴルフク
ラブグリップ、野球バットのグリップ、自動車やオート
バイのグリップ、水泳用フィン、水中眼鏡などのレジャ
ー用品、ガスケット、防水布、油圧ホース、燃料ホー
ス、フレオンホース、パワステホース、コイルチュー
ブ、パッキング、ロール、ガーデンホース、ベルト、制
振鋼板用制振材料などの素材として使用することができ
る。 e. 実施例 次に実施例を挙げて本発明を詳しく説明するが、本発
明はこれらの実施例によって限定されるものではない。 また、物性の測定は下記の方法によって実施した。 なお、本実施例において「部」は特にことわらない限
り重量部を意味する。 C−1:架橋カルボキシ変性NBR 下記に示す乳化重合処方を用い、内容積20のオート
クレーブ中において、下記の重合条件で乳化重合を行う
ことによって架橋カルボキシ変性NBRゴムを製造した。 乳化重合処方 単量体 水 220 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル (「エマルゲン」(花王石鹸(株)製) 5 第三級ドデシルメルカプタン 0.2 過硫酸アンモニウム 0.25 シアノエチル化ジエタノールアミン 0.15 合 計 325.6 重合転化率が90%に達したのち、モノマー100部当り
0.2部のヒドロキシルアミン硫酸塩を添加し、重合を停
止させた。得られた重合生成物を加温し、減圧下で約70
℃にて水蒸気蒸留によって残留モノマーを回収したの
ち、老化防止剤としてアルキル化フェノール2部を添加
し、次いで耐圧下に得られたラテックスを入れ、110℃
に加温してラテックスを凝固せしめ、そのうち凝固物を
80℃で真空乾燥し、架橋カルボキシ変性NBRゴムを得
た。 このようにして得られた架橋カルボキシ変性NBRゴム1
gを細断してメチルエチルケトン100gを加え25℃で一夜
放置したのち、高速遠心分離機を用いてゲルを沈降さ
せ、上澄液を濾過して除いた。得られたゲルにメチルエ
チルケトンを加えて撹拌したのち、遠心分離を行い、上
澄液を濾過して除いた。さらに同様の操作を2回繰り返
した。その結果、ゲル状ゴム0.83gが得られた。したが
って、上記架橋カルボキシ変性NBRゴムの中のゲル含有
率は83%と求められた。 C−2:マレイン化EPR(無水マレイン酸付加エチレン−
プロピレンゴム) エチレン−プロピレンゴム(日本合成ゴム(株)製JS
R EP02)100重量部に対し、無水マレイン酸1重量部お
よびジクミルパーオキサイド0.3重量部を加えた配合物
を、50mmφ押出機械を用いてシリンダー温度200℃、ス
クリューの回転数30r.p.mの条件下でマレイン化反応さ
せて得られる無水マレイン酸付加エチレン−プロピレン
ゴム。 C−3:アクリルゴム(日本合成ゴム(株)製 JSR AR20
1) C−4:エチレン−プロピレンゴム(日本合成ゴム(株)
製JSR EP02) 実施例1 上記のアクリルゴム、ナイロン12(ダイセル化学工業
(株)製ダイアミドX 1852)、ナイロン4,6(東レ
(株)製)および老化防止剤から、下記の方法によりポ
リアミド組成物を製造した。表−1に示したナイロン1
2、架橋カルボキシ変性NBRおよび老化防止剤の各全量を
50mmφの押出機を用いて、210℃に混練りして混合物を
得た。次にこの混合物と表−1に示したナイロン4,6の
全量を50mmφ押出機を用いて240℃で混練りを行ない、
実施例1のポリアミド組成物を得た。 実施例2 アクリルゴムの代わりに上記のマレイン化EPRを用い
た他は実施例1と同様にして、ポリアミド組成物を得
た。評価方法は下記の方法で実施した。 (試験片の成形) 10オンスの射出成形機を用いて成形温度240℃で厚さ2
mm、長さ12cm、巾10cmのシート状成形品および厚さ0.64
mm、長さ5cm、巾1.27cmのアイゾット衝撃強度測定用試
験片を成形した。 シート状成形品から、JIS K−6301に従って、JIS 3号
ダンベル状試験片を打ち抜き、引張強度・引張伸び測定
用試験片を得た。 (試験方法) (1) 硬度(ショアーD):JIS K−6301 (2) 引張強度・引張伸び:JIS K−6301 (3) アイゾット衝撃強度:ASTM D256 (4) 耐熱変色性:シート状成形品の色調を目視にて
判定した。 ○:変色なし △:やや変色 ×:変色 比較例1〜16 表−1に示した比較例1〜16の配合成分を実施例1と
同様の方法で混合し、評価を行なった。 表−1に示す結果から明らかなように、本発明にかか
る実施例1〜7のポリアミド組成物から得られた成形品
は、引張強度、引張伸び、アイゾット衝撃強度、耐熱変
色性、柔軟性などの物性のバランスがよい。 これに対して、比較例1および2の組成物から得られ
る成形品は(A)低融点ポリアミド成分の配合割合が本
発明の範囲外であるものの例であり、範囲未満の比較例
1では耐熱変色性が劣る。一方、範囲を超えている比較
例2ではアイゾット衝撃強度が劣っている。 比較例3および8の組成物から得られる成形品は
(B)ナイロン6を用い、その配合割合が本発明の範囲
外の例であり、範囲未満の比較例3では引張強度、伸び
が劣る。一方、範囲を超えている比較例8ではアイゾッ
ト衝撃強度が劣る。 比較例4および5は(C)ゴム成分の配合割合が本発
明の範囲外の例であり、範囲未満の比較例4では柔軟性
にとぼしく、かつアイゾット衝撃強度が劣る。一方、範
囲を超えている比較例5では耐熱変色性、引張強度が劣
る。 比較例6および7の組成物から得られる成形品は
(A)低融点ポリアミド成分/(C)ゴム成分の重量比
が本発明の範囲外の例であり、範囲未満の比較例6では
耐熱変色性が劣る。一方、範囲を超えている比較例7で
はアイゾット衝撃強度が劣る。 f. 発明の効果 本発明のポリアミド組成物は、融点200℃未満のポリ
アミド成分とナイロン4,6を特定の配合割合で配合して
得られる耐熱性、引張強度、引張伸びおよび耐衝撃性、
耐熱変色性の物性バランスが高水準にある柔軟性に富む
ポリアミド組成物である。その優れた性能を有すること
から工業的に極めて有用な成形材料であり、その適用範
囲は従来のポリアミド樹脂材料に比べ大きく拡がった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08L 77/00 77:06 21:00) (C08L 77/00 77:06 23:26) (C08L 77/00 77:06 33:04) (72)発明者 佐藤 穂積 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−38751(JP,A) 特開 昭58−206666(JP,A) 特開 昭58−74748(JP,A) 特開 昭63−235361(JP,A) 特開 昭63−128070(JP,A) 特開 昭62−156160(JP,A) 特開 昭60−248775(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.(A)融点200℃未満のポリアミド成分 5〜70重
    量%、(B)ナイロン4,6 15〜85重量%および(C)
    官能基を含有するゴムおよびアクリルゴムから選ばれた
    少なくとも1種のゴム成分 5〜70重量%からなり、前
    記(A)融点200℃未満のポリアミド成分/前記(C)
    ゴム成分の重量比が0.2〜5であることを特徴とするポ
    リアミド組成物。 2.(C)ゴム成分が、官能基を含有するアクリロニト
    リル−ブタジエン系共重合体、ポリアクリル酸エステル
    系(共)重合体、官能基を含有するフッ化ビニリデン系
    共重合体、官能基を含有するエチレン−プロピレン系共
    重合体および官能基を含有する軟質ポリオレフィンから
    選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする特許請
    求の範囲第(1)項記載のポリアミド組成物。 3.(C)ゴム成分が、カルボキシル基、ヒドロキシル
    基、エポキシ基から選ばれた少なくとも1種の官能基を
    含有することを特徴とする特許請求の範囲第(1)項ま
    たは第(2)項記載のポリアミド組成物。
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