JPH0753784A - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

タイヤトレッド用ゴム組成物

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JPH0753784A
JPH0753784A JP19944493A JP19944493A JPH0753784A JP H0753784 A JPH0753784 A JP H0753784A JP 19944493 A JP19944493 A JP 19944493A JP 19944493 A JP19944493 A JP 19944493A JP H0753784 A JPH0753784 A JP H0753784A
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隆 城川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐摩耗性及びグリップ性能に優れ、かつ低発
熱性のタイヤトレッド用ゴム組成物を提供する。 【構成】 (i)アルカリ金属及び/又はアルカリ土類
金属付加ゴム状重合体を特定のN−置換有機化合物と反
応せしめたSBR共重合ゴムを含む原料ゴム100重量
部に対して、(ii)CTAB 70〜160m2/g、2
4M4DBP 110〜140ml/100g及び△Dst
/Dst 0.60〜0.90のカーボンブラック30〜
100重量部並びに(iii)液状ポリマー3〜35重量部
を配合して成るタイヤトレッド用ゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤトレッド用ゴム
組成物に関し、更に詳しくは、タイヤの発熱性と耐摩耗
性を改良したタイヤトレッド用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】省資源、省エネルギーの社会的要求に対
応するため、ゴム業界、とくにタイヤ業界において、近
年、低燃費タイヤの開発が盛んに行われるようになって
きた。このような低燃費タイヤの開発には低発熱性ゴム
組成物の開発が不可欠であり、最近この分野に属する発
明が数多く提案されている。
【0003】例えば、特開昭55−12133号公報、
特開昭56−127650号公報等には、高ビニルポリ
ブタジエンゴム(V−BR)が、特開昭57−5520
4号公報、特開昭57−73030号公報には高ビニル
のスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(V−SBR)が
提案され、これらのゴムがグリップ性能と発熱性の改善
に効果のあることが述べられている。しかし、これらの
場合、ガラス転移温度(Tg)の高いポリマーを使用す
るため耐摩耗性が悪化するという問題があった。
【0004】また、特開昭59−117514号公報、
特開昭61−103902号公報、特開昭61−142
14号公報、特開昭61−141741号公報には、ポ
リマーの分子鎖中にベンゾフェノン、イソシアネート等
の官能基を導入した変性ポリマーを用いることによりゴ
ム組成物の発熱性を低減させる方法が開示されている。
しかし、これらのV−BR,V−SBR又は変性ポリマ
ーを用いても、最近の低発熱性の要求を十分に満足でき
るには至っておらず、さらに発熱性の低いゴム組成物が
望まれている。
【0005】一方、発熱性の低いゴム組成物を得る方法
として、粒子径の大きなカーボンブラックを用いる方法
やカーボンブラックの配合量を少なくする方法などが一
般に知られているが、これらの方法ではいずれもゴムの
破壊強度や耐摩耗性が低下し、実用的ではない。また逆
に、タイヤトレッド用ゴム組成物の耐摩耗性を改良する
ためには粒子径が小さく、比表面積の大きいカーボンブ
ラックを使用したり、カーボンブラックの配合量を多く
したりする方法が知られているが、これらの方法ではゴ
ム組成物の粘度が上昇して混練作業性を著しく低下させ
る上に、さらにカーボンブラックの分散を悪化させ、同
時にゴム組成物の発熱性を増大させるという欠点があ
る。
【0006】このため、従来から、タイヤトレッド用ゴ
ム組成物における耐摩耗性と発熱性とを併せて改良する
ための試みが数多くなされており、例えばカーボンブラ
ックのCTAB,24M4DBP吸油量,ISAFのア
グリゲートの粒径分布、およびトルエン着色透過度など
を最適化する方法などが、特開昭63−264647号
公報、特開昭64−74242号公報、特開平1−14
4434号公報、特開平2−22348号公報、および
特開平2−286727号公報などに提案されている
が、未だ十分な耐摩耗性と低発熱性とを兼備したタイヤ
トレッド用ゴム組成物は得られておらず、また、上記の
様な特殊なカーボンブラックを用いた場合には、混練作
業性を低下させ、カーボンブラックの分散を悪化させる
場合が多い。
【0007】また、特開昭63−101440号公報、
特開昭63−33436号公報、特開昭64−1684
5号公報、特開平1−197541号公報、特開平3−
28244号公報などには、低分子量重合体を軟化剤と
してタイヤ用ゴム組成物に使用することにより、タイヤ
のグリップ性能/耐摩耗性のバランスを改良しようと試
みている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記実情に鑑
みてなされたもので、耐摩耗性及びグリップ性能に優
れ、かつ低発熱性のタイヤトレッドゴム用組成物を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、(i)
(A)アルカリ金属及びアルカリ土類付加ゴム状重合体
の少なくとも一種とN−置換アミノケトン、N−置換チ
オアミノケトン、N−置換アミノアルデヒド、N−置換
チオアミノアルデヒドおよび分子中に一般式(I):
【0010】
【化3】
【0011】(式中、Mは酸素または硫黄原子を表す)
で示される原子団を有する化合物から選ばれた少なくと
も一種の有機化合物とを反応させて得られる、スチレン
含量が5〜40%、1,2−ビニル結合量が10〜75
%のスチレンブタジエン共重合体ゴム(SBR)30〜
100重量%と、(B)上記(A)以外の少なくとも1
種のジエン系ゴム70〜0重量%をゴム成分として含む
原料ゴム100重量部に対して、(ii)CTABが70
〜160m2/g、24M4DBP吸油量が110〜14
0ml/100g、波長420mmにおけるトルエン着色透
過度が85%以下、遠心沈降法による凝集体ストークス
相当系Dstが120nm以下で、このDstと遠心沈降法に
より測定される凝集体分布の半値幅△Dstとの比△Dst
/Dstが、0.60〜0.90の特性を有するカーボン
ブラック30〜100重量部並びに(iii)重量平均分子
量が2,000〜50,000の液状ポリブタジエン
(BR)、液状スチレンブタジエン共重合体(SB
R)、液状ポリイソプレン(IR)等の群から選ばれ
た、少なくとも1種の液状ポリマー3〜35重量部を配
合してなるタイヤトレッド用ゴム組成物が提供される。
【0012】なお、ここで、液状ポリマーとしては、前
記の変性SBRと同様、アルカリ金属及びアルカリ土類
金属を付加したポリマーにN−置換アミノケトン、N−
置換チオアミノケトン、N−置換アミノアルデヒド、N
−置換チオアミノアルデヒド及び分子中に前記一般式
(I)で示される原子団を有する化合物から運ばれた少
なくとも一種の有機化合物とを反応させて変性されたも
のが特に好ましい。
【0013】本発明においては、前記した特定の特性を
有するポリマーに対し、特定のカーボンブラックと、特
定の液状ポリマーとを配合することにより、従来のゴム
組成物に比較して、発熱性の指標である60℃における
tanδを著しく改善し(小さくし)、混練作業性も容
易でカーボンブラックの分散性も優れ、しかもきわめて
優れた耐摩耗性を確保することができる。
【0014】以下、本発明の構成につき詳しく説明す
る。 (1)原料ゴム 本発明においては、アルカリ金属及び/又はアルカリ土
類金属付加ゴム重合体と、N−置換アミノケトン、N−
置換チオアミノケトン、N−置換アミノアルデヒド、N
−チオアミノアルデヒドおよび分子中に前記一般式
(I)で示される原子団を有する化合物から選択される
少なくとも一種の有機化合物とを反応させて得られる、
スチレン含量が5〜40%、1,2−ビニル結合量が1
0〜75%のスチレンブタジエン共重合体ゴムを少なく
とも30重量%以上含む原料ゴムを用いる。得られるポ
リマーの含有量が30重量%未満では上記カーボンブラ
ック及び液状ゴムを配合しても発熱性が十分に改善され
ないので好ましくない。
【0015】本発明において前記有機化合物で変性され
るアルカリ金属又はアルカリ土類金属付加ゴム重合体と
しては、例えばアルカリ金属触媒(例えばリチウム、ナ
トリウム、ルビジウム、セシウムなどの金属又はこれら
の炭化水素化合物や極性化合物との錯体)又はアルカリ
土類金属触媒(例えばバリウム、ストロンチウム、カル
シウムなどの化合物)の存在下に溶液重合又は乳化重合
などの一般的な重合方法でスチレン及びブタジエンを含
むモノマー系が重合したSBRをあげることができる。
【0016】前記有機化合物としては例えば、4−ジメ
チルアミノベンゾフェノン、4−ジエチルアミノベンゾ
フェノン、4−ジ−t−ブチルアミノベンゾフェノン、
4−ジフェニルベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジメ
チルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジエチ
ルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジ−t−
ブチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジフ
ェニルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジビ
ニルアミノ)ベンゾフェノン、4−ジメチアルアミノア
セトフェノン、4−ジエチルアミノアセトフェノン、
1,3−ビス(ジフェニルアミノ)−2−プロバノン、
1,7−ビス(メチルエチルアミノ)−4−ヘブタノン
等のN−置換アミノケトン類およびこれらの対応するN
−置換アミノチオケトン類;4−ジメチルアミノベンズ
アルデヒド、4−ジフェニルアミノベンズアルデヒド、
4−ジビニルアミノベンズアルデヒド等のN−置換アミ
ノアルデヒド類およびこれらの対応するN−置換アミノ
チオアルデヒド類:N−メチル−β−プロビオラクタ
ム、N−t−ブチル−β−プロビオラクタム、N−フェ
ニル−β−プロビオラクタム、N−メトキシフェニル−
β−プロビオラクタム、N−ナフチル−β−プロビオラ
クタム、N−メチル−2−ピロリドン、N−t−ブチル
−2−ピロリドン、N−フェニル−ピロリドン、N−メ
トキシフェニル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピ
ロリドン、N−ベンジル−2−ピロリドン、N−ナフチ
ル−2−ピロリドン、N−メチル−5−メチル−2−ピ
ロリドン、N−t−ブチル−5−メチル−2−ピロリド
ン、N−フェニル−5−メチル−2−ピロリドン、N−
メチル−3,3′−ジメチル−2−ピロリドン、N−t
−ブチル−3,3′ジメチル−2−ピロリドン、N−フ
ェニル−3,3′−ジメチル−2−ピロリドン、N−メ
チル−2−ピペリドン、N−t−ブチル−2−ピロリド
ン、N−フェニル−2−ピペリドン、N−メトキシフェ
ニル−2−ピペリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、
N−ベンジル−2−ピペリドン、N−ナフチル−2−ピ
ペリドン、N−メチル−3,3′−ジメチル−2−ピペ
リドン、N−フェニル−3,3′−ジメチル−2−ピペ
リドン、N−メチル−ε−カプロラクタム、N−フェニ
ル−ε−カプロラクタム、N−メトキシフェニル−ε−
カプロラクタム、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N
−ベンジル−ε−カプロラクタム、N−ナフチル−ε−
カプロラクタム、N−メチル−ω−ラウリロラクタム、
N−フェニル−ω−ラウリロラクタム、N−t−ブチル
−ラウリロラクタム、N−ビニル−ω−ラウリロラクタ
ム、N−ベンジル−ω−ラウリロラクタム等のN−置換
ラクタム類およびこれらの対応するチオラクタム類;
1,3−ジメチルエチレン尿素、1,3−ジフェニルエ
チレン尿素、1,3−ジ−t−ブチルエチレン尿素、
1,3−ジビニルエチレン尿素等のN−置換エチレン尿
素類およびこれらの対応するN−置換チオエチレン尿素
類などが挙げられる。これらの化合物の使用量は、通
常、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属付加ゴム
状重合体1モル当たり0.1〜5モル、好ましくは0.
3〜1.0モルの範囲である。この反応による官能基の
導入は、上記ゴム状重合体の重合終了後、これらの化合
物を添加することにより簡単に行うことができるが、官
能基を有する開始剤により重合を行う等の方法によって
もよく、ゴム状重合体のポリマー鎖中に官能基が導入さ
れるのであればいずれの方法であってもよい。
【0017】本発明の原料ゴム中には前記有機化合物変
性SBR(A)に加えて、0〜70重量%の(A)以外
のジエン系ゴム(例えば天然ゴム、ポリブタジエン、ポ
リイソプレン、SBRなど)を配合することができる。
但し、このジエン系ゴムの配合量が多くなりすぎて70
重量%を超えると、前記有機化合物変性SBR(A)が
30重量%未満となり、発熱性が十分に改善されないの
で好ましくない。
【0018】(2)カーボンブラック 本発明において使用されるカーボンブラックは、CTA
Bが70〜110m2/g、好ましくは80〜100m2
g、24M4DBP吸油量が110〜140ml/100
g、好ましくは110〜120ml/100g、波長42
0mmにおけるトルエン着色透過度が85%以下、遠心沈
降法による凝集体ストークス相当径Dstが120nm以
下、およびこのDstと遠心沈降法による凝集体分布の半
値幅△Dstが0.60〜0.90、好ましくは0.65
〜0.85の各特性を満足するものである。すなわち、
カーボンブラックのCTABおよび24M4DBP吸油
量に関する規定範囲は、いわゆるタイヤトレッド用カー
ボンブラックの汎用範囲をカバーするものであり、この
規定範囲外では、たとえ下記に説明する波長420nmに
おけるトルエン着色透過度、Dstおよび△Dst/Dst
規定を満たしたとしても、耐摩耗性および発熱性のいず
れか一方または両方が悪化する傾向を示すことになるた
め好ましくない。
【0019】また、上記カーボンブラックの波長420
nmにおけるトルエン着色透過度は、特に組成物の低発熱
化にとって欠かすことができない条件であり、85%を
超える場合には、満足のいく低発熱性が得られない。な
お、トルエン着色透過度は、一般にカーボンブラック表
面の有機物の量を示す尺度として考えられており、カー
ボンブラックのトルエン着色透過度が低いほど、ゴムと
の相互作用が高く、高補強性と低発熱性の両立がもたら
されると考えられている。
【0020】Dstは遠心沈降法による凝集体ストークス
相当径分布における最大頻度のストークス相当径(nm)
であって、この値が120nmより大きいと満足のいく耐
摩耗性が得られない。また、このDstと遠心沈降法によ
り測定される凝集体分布の半値幅△Dst/Dstが0.6
0未満では発熱性が悪化し、一方、0.90を超えると
耐摩耗性が低下する。好ましくは0.65〜0.85で
ある。なお、ここでいう遠心沈降法とは、ジョイス・レ
ーブル社製ディスク・セントリフュージを使用して凝集
体分布を測定する方法であって、これはストークス径の
大きい粒子ほど速く拡散することを利用して、沈降粒子
の大きさを求めるという方法である。カーボンブラック
の配合量は原料ゴム100重量部に対し30〜100重
量部、好ましくは35〜60重量部の範囲である。30
重量部より少ないと発熱性は改善されるが、破壊強度や
耐摩耗性が劣るので好ましくない。一方、100重量部
を超えると発熱性が改善されないので好ましくはない。
【0021】(3)液状ポリマー 本発明に使用される液状ポリマーは、重量平均分子量が
2,000〜50,000でスチレン含量が0〜35
%、1.2ビニル結合量が10〜70%の液状ポリブタ
ジエン、液状スチレンブタジエン共重合体、液状ポリイ
ソプレン、液状アクリルニトリルブタジエン共重合体な
どの液状低分子量ポリマーである。また、この液状ポリ
マーに(1)の原料ゴムの項で記載した各種有機化合物
を反応させて変性したものを液状ポリマーとして使用す
るのが更に好ましい。
【0022】本発明においては、上記液状ポリマーを軟
化剤としてゴム組成物に配合することにより、上記特定
のポリマー系と特定のカーボンブラックの混練作業性
を、得られるタイヤの耐摩耗性及び低発熱性を維持した
まま、改善することが出来るばかりでなく、混練作業性
の向上によりカーボンブラックの分散性が向上し、さら
に高い耐摩耗性を得ることが出来る。また、液状ポリマ
ーの配合量が原料ゴム100重量部当り3重量部未満で
は、ゴム配合時の混練性向上効果が小さく、逆に35重
量部を超えると、耐摩耗性が不足するので好ましくな
い。好ましい配合量は原料ゴム100重量部当り5〜2
5重量部である。
【0023】なお、本発明のタイヤトレッド用ゴム組成
物には、前記原料ゴム、カーボンブラック及び液状ポリ
マーに加えて、ゴム工業で通常使用される配合剤、例え
ば硫黄、軟化剤、老化防止剤、加硫促進剤、充填剤、可
塑剤等を必要に応じて、通常の配合量の範囲で適宜配合
し、一般的な方法で加硫してタイヤトレッドを製造する
ことができる。例えば、硫黄の配合量は100重量部当
り1.2重量部以上、更に好ましくは1.5〜3.0重
量部とするのが好ましい。
【0024】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に説明する
が、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでな
いことは言うまでもない。実施例1〜4及び比較例1〜6 表1に示す配合内容(重量部)にて10種類のゴム組成
物を常法に従ってバンバリーミキサー及び練りロール機
で混合混練して調製した(比較例1〜6及び実施例1〜
4)。これらのゴム組成物を160℃で20分間プレス
加硫して目的とする試験片を調製し、各種試験を行い、
その物性を測定した。その結果を表1に示す。なお試験
方法は下記の通りである。
【0025】1)300%モジュラス、拡張力及び伸び JIS K6301法に準拠して測定。
【0026】2)反発弾性(リュプケ) 0℃及び60℃の条件にて、JIS K6301の方法
に準じて反発弾性を測定。60℃の値が小さいほど、発
熱性が小さく良好。また、0℃の値が大きい方がウェッ
トグリップ性が優れる。
【0027】耐摩耗性(ピコ摩耗) :ピコ摩耗試験機
を用いてASTM D2228法に準拠して測定。(比
較例1の摩耗量)×100/(試料の摩耗量)で指数表
示した。従って、値が大きいほど耐摩耗性は良好であ
る。
【0028】なお、カーボンブラック特性の測定方法は
下記の通りである。CTAB :ASTM−D3765−80法による。24M4DBP吸油量 :ASTM−D3493法によ
る。トルエン着色透過度 :JIS K6221法におい
て、測定波長420nmとする。st,△Dst :乾燥カーボンブラック試料を少量の界
面活性剤を含む20容量%エタノール水溶液と混合して
カーボンブラック濃度5mg/100ccの分散液を作製
し、これを超音波で十分に分散させて試料とする。ディ
スクセントリフィージ装置(英国 Joice Loe
bl社製)を8000rpm の回転速度に設定し、スピン
液(蒸留水)を10ml加えたのち、0.5mlのバッファ
ー液(エタノール水溶液)を注入する。ついで試料液
0.5mlを注射器で加えて遠心沈降を開始し、同時に記
録計を作動させて光学的に凝集体ストークス相当径の分
布曲線を作製する。得られた分布曲線における最大頻度
のストークス相当径をDst(nm)とする。また、最多頻
度の1/2のときの凝集体分布値を半値幅(△Dst)と
する。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
タイヤトレッド用ゴム組成物は、発熱性の指数であるt
anδ(60℃)を著しく改善することができ、しかも
tanδ(0℃)、即ちウェットグリップを維持するこ
とができるばかりでなく、きわめて優れた耐摩耗性を確
保可能である。このように本発明のゴム組成物は、耐摩
耗性と発熱性、ウェットグリップ性とが共に優れること
から、タイヤのトレッド用として使用するのに特に好ま
しい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)(A)アルカリ金属及びアルカリ土
    類金属付加ゴム状重合体の少なくとも一種と、N−置換
    アミノケトン、N−置換チオアミノケトン、N−置換ア
    ミノアルデヒド、N−置換チオアミノアルデヒドおよび
    分子中に一般式(I): 【化1】 (式中、Mは酸素または硫黄原子を表す)で示される原
    子団を有する化合物から選ばれた少なくとも一種の有機
    化合物とを反応させて得られる、スチレン含量が5〜4
    0%、1.2ビニル結合量が10〜75%のスチレンブ
    タジエン共重合体ゴム30〜100重量%並びに(B)
    上記(A)以外の少なくとも一種のジエン系ゴム70〜
    0重量%をゴム成分として含む原料ゴム100重量部に
    対して、(ii)CTABが70〜160m2/g、24M
    4DBP吸油量が110〜140ml/100g、波長4
    20mmにおけるトルエン着色透過度が85%以下、遠心
    沈降法による凝集体ストークス相当径Dstが120nm以
    下で、このDstと遠心沈降法により測定される凝集体分
    布の半値幅△Dstとの比△Dst/△Dstが、0.60〜
    0.90の特性を有するカーボンブラック30〜100
    重量部並びに(iii)重量平均分子量が2,000〜5
    0,000の液状ポリブタジエン、液状スチレンブタジ
    エン共重合体及び液状ポリイソプレンの群から選ばれた
    少なくとも1種の液状ポリマー3〜35重量部を配合し
    てなることを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 液状ポリマーの結合スチレン量が0〜3
    5%、1.2ビニル結合量が10〜70%で、分子鎖中
    にN−置換アミノケトン、N−置換チオアミノケトン、
    N−置換アミノアルデヒド、N−置換チオアミノアルデ
    ヒドおよび分子中に一般式(I): 【化2】 (式中、Mは酸素または硫黄原子を表す)で示される原
    子団を有する化合物から選択された少なくとも一種の化
    合物を反応させて得られる液状スチレンブタジエン共重
    合体又はポリブタジエンである請求項1に記載のゴム組
    成物。
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Cited By (13)

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