JP2007039614A - ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】天然ゴム及び合成ジエン系ゴムの内の少なくとも一種からなるゴム成分(A)100質量部に対して、芳香族ビニル化合物量が5〜80質量%で、共役ジエン化合物部分のビニル結合量が5〜80質量%で、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が5,000〜500,000で且つ少なくとも一つの窒素含有官能基を有する低分子量芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体(B)2〜60質量部を配合して、ゴム組成物を構成する。
【選択図】なし
Description
[式中、R1は、それぞれ独立して炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基である]で表される置換アミノ基、及び下記式(II):
[式中、R2は、3〜16のメチレン基を有するアルキレン基、置換アルキレン基、オキシアルキレン基又はN-アルキルアミノ-アルキレン基を示す]で表される環状アミノ基が更に好ましい。これらの窒素含有官能基は、カーボンブラック、シリカ、水酸化アルミニウム等の種々の充填剤を配合したゴム組成物において充填剤分散効果が高く、あらゆる配合のゴム組成物の貯蔵弾性率(G')を大幅に向上させつつ、損失正接(tanδ)を大幅に低減できる。
[式中、Aは、(チオ)インシアネート、イミン、アミド、イソシアヌル酸トリエステル、環状三級アミン、非環状三級アミン、ニトリル及びピリジンの中から選ばれる少なくとも一種の窒素含有官能基を有する一価の基で;R3は単結合又は二価の不活性炭化水素基で;R4及びR5は、それぞれ独立に炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基で;nは0〜2の整数であり;OR5が複数ある場合、複数のOR5はたがいに同一でも異なっていてもよく;また分子中には活性プロトン及びオニウム塩は含まれない]で表される窒素含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物及びその部分縮合物も好ましい。
乾燥し、窒素置換した800mLの耐圧ガラス容器に、シクロへキサン 300g、1,3-ブタジエン 40g、スチレン 13g、ジテトラヒドロフリルプロパン 0.90mmolを加え、更にn-ブチルリチウム(n-BuLi)0.90mmolを加えた後、50℃で2時間重合反応を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、重合反応系に、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して共重合体(B-1)を得た。
乾燥し、窒素置換した800mLの耐圧ガラス容器に、シクロへキサン 300g、1,3-ブタジエン 40g、スチレン 13g、ジテトラヒドロフリルプロパン 0.90mmolを加え、更にn-ブチルリチウム(n-BuLi)0.90mmolを加えた後、50℃で2時間重合反応を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。次に、重合反応系に、変性剤として表1に示す変性剤を表1に示す量速やかに加え、更に50℃で30分間変性反応を行った。その後、重合反応系に、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して共重合体(B-2)、(B-4)、(B-5)、(B-6)、(B-7)、(B-8)、(B-9)を得た。
重合開始剤として、n-ブチルリチウム(n-BuLi)に代えて、インサイチューで調製したリチウムヘキサメチレンイミド[HMI−Li;ヘキサメチレンイミン(HMI)/リチウム(Li)モル比=0.9]をリチウム当量で0.90mmol用いる以外は、上記共重合体(B-1)と同様にして、共重合体(B-3)を得た。
重合開始剤として、n-ブチルリチウム(n-BuLi)に代えて、インサイチューで調製したリチウムヘキサメチレンイミド[HMI−Li;ヘキサメチレンイミン(HMI)/リチウム(Li)モル比=0.9]をリチウム当量で0.90mmol用いる以外は、上記共重合体(B-2)、(B-4)〜(B-9)と同様にして、共重合体(B-10)〜(B-11)を得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC:東ソー製HLC−8020、カラム:東ソー製GMH−XL(2本直列)、検出器:示差屈折率計(RI)]で単分散ポリスチレンを基準として、各重合体のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を求めた。
重合体のミクロ構造を赤外法(モレロ法)で求め、重合体の結合スチレン量を1H-NMRスペクトルの積分比より求めた。
レオメトリックス社製の粘弾性測定装置を用いて、温度50℃、周波数15Hz、歪5%で貯蔵弾性率(G')及び損失正接(tanδ)を測定し、各表においてアロマイオイルを用いたゴム組成物(即ち、表3においては比較例1のゴム組成物、表4においては比較例4のゴム組成物)の貯蔵弾性率(G')及び損失正接(tanδ)をそれぞれ100として指数表示した。貯蔵弾性率(G')については、指数値が大きい程、貯蔵弾性率が高いことを示し、一方、損失正接(tanδ)については、指数値が小さい程、低発熱性に優れることを示す。
*9 ISAF, 窒素吸着比表面積(N2SA)=111m2/g.
*10 日本シリカ工業(株)製, 商標「ニプシルAQ」.
*11 アロマイオイル又は使用した液状SBR[共重合体(B-1)〜(B-11)]の種類を表3及び表4に示す.
*12 N-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン.
*13 デグサ社製, 商標「Si69」, ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド.
*14 メルカプトベンゾチアジルジスルフィド.
*15 ジフェニルグアニジン.
*16 N-t-ブチル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド.
Claims (18)
- 天然ゴム及び合成ジエン系ゴムの内の少なくとも一種からなるゴム成分(A)100質量部に対して、芳香族ビニル化合物量が5〜80質量%で、共役ジエン化合物部分のビニル結合量が5〜80質量%で、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が5,000〜500,000で且つ少なくとも一つの窒素含有官能基を有する低分子量芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体(B)2〜60質量部を配合してなることを特徴とするゴム組成物。
- 前記低分子量芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体(B)は、ガラス転移点(Tg)が0℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記低分子量芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体(B)が、有機アルカリ金属化合物又は希土類金属化合物を用いて重合したものであることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記有機アルカリ金属化合物がアルキルリチウムであることを特徴とする請求項3に記載のゴム組成物。
- 前記窒素含有官能基が、置換若しくは非置換のアミノ基、アミド基、イミノ基、イミダゾール基、ニトリル基又はピリジル基であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記ゴム成分(A)の50質量%以上がスチレン−ブタジエン共重合体ゴムであることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記低分子量芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体(B)中の芳香族ビニル化合物がスチレンであることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記低分子量芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体(B)中の共役ジエン化合物が1,3-ブタジエンであることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 更に、前記ゴム成分(A)100質量部に対して、充填剤を30〜90質量部含有することを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記充填剤がカーボンブラック及び/又はシリカであることを特徴とする請求項10に記載のゴム組成物。
- 前記低分子量芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体(B)及び軟化剤の総配合量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して2〜80質量部であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記低分子量芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体(B)は、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が20,000〜400,000であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記低分子量芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体(B)は、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が50,000〜400,000であることを特徴とする請求項13に記載のゴム組成物。
- 前記低分子量芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体(B)は、窒素含有官能基を導入する前のゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が5,000〜200,000であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記低分子量芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体(B)は、窒素含有官能基を導入する前のゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が20,000〜150,000であることを特徴とする請求項15に記載のゴム組成物。
- 前記低分子量芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体(B)は、窒素含有官能基を導入する前のゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が50,000〜150,000であることを特徴とする請求項16に記載のゴム組成物。
- 請求項1〜17のいずれかに記載のゴム組成物を、トレッド部の少なくとも接地部分に用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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