JP2000136269A - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JP2000136269A
JP2000136269A JP10313508A JP31350898A JP2000136269A JP 2000136269 A JP2000136269 A JP 2000136269A JP 10313508 A JP10313508 A JP 10313508A JP 31350898 A JP31350898 A JP 31350898A JP 2000136269 A JP2000136269 A JP 2000136269A
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rubber
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raw
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JP10313508A
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English (en)
Inventor
Chikashi Yatsuyanagi
史 八柳
Kazunori Ishikawa
和憲 石川
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性を維持又は改良させながら、加硫ゴ
ムのtanδのバランスを改良したゴム組成物の提供。 【解決手段】 平均ガラス転移温度が−110〜−15
℃の原料ゴムA50〜90重量部、充填剤40〜100
重量部及び軟化剤70重量部以下に、式:−(S x 1)
n −(式中、xは2〜8、nは1〜100の整数、R1
は有機基を示す)のイオウ化合物0.5〜10重量部を
180℃以下で混合して得たマスターバッチMAに、合
計ゴム量が100重量部となる量の原料ゴムB及び合計
軟化剤量が80重量部以下となる量の軟化剤を混練して
なり、マスターバッチMAのゴムポリマーに対するカー
ボン濃度FAと、混練後のゴムポリマーに対するカーボ
ン濃度FBの比FA/FBが1.2以上のゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴム組成物に関し、
更に詳しくは耐摩耗性に悪影響を及ぼすことなく、ta
nδのバランスを改良した、例えば空気入りタイヤのト
レッド用として好適なゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の低燃費化と制動性能向上のため
に、タイヤトレッド用ゴム組成物のtanδのバランス
を改良することが提案されており、具体的には配合成分
の組み合せや分割混合、更には、末端変性ゴムの使用等
が提案されている。例えば、特開昭59−159839
号公報には、スチレン含有量の異なるSBR及びBRを
乾式混合したゴム組成物が、特開平2−129241号
公報には末端変性/カップリングゴムを溶液中でカーボ
ンブラックと混合し、その後ジエン系ゴムを配合するゴ
ム組成物の製造方法が記載されている。特開平8−26
9243号公報には高ガラス転移温度のスチレン−ブタ
ジエン共重合体ゴム(SBR)、カーボンブラック、そ
の他配合剤と、予めカーボンブラックを配合した低ガラ
ス転移温度のSBRマスターバッチとをブレンドするこ
とが開示されている。
【0003】更に、特開平8−27313号公報には、
ガラス転移点温度差が特定のポリマーブレンド系におい
て、カーボンブラック、シリカなどの補強性充填剤を低
ガラス転移温度側のtanδピークを形成するポリマー
と選択的に配合したタイヤトレッド用ゴム組成物が、特
開平9−67469号公報には特定のガラス転移温度の
関係を有する末端変性及び/又はカップリングされたジ
エン系ゴムと末端変性されていないジエン系ゴムとから
なるブレンドゴムにおいて、末端変性及び/又はカップ
リングされたジエン系ゴムと特定量の補強剤を混合した
後、末端変性されていないジエン系ゴムを添加して得ら
れるゴム組成物が、特開平9−324077号公報には
特定の官能基が重合体鎖に直接または他の原子団を介し
て結合した重合体又は末端変性ジエン系ポリマーから成
るA群の原料ゴムを、先ずカーボンブラックと接触させ
た後に、ジエン系原料ゴムからなるB群の原料ゴムを配
合してなるカーボンブラック含有ゴム組成物又は、有機
溶剤に溶解した原料ゴム又は水系エマルジョンにした原
料ゴムを用いて調整したゴム組成物において、特定のガ
ラス転移温度を有するゴムを先ずカーボンブラックと接
触させた後に、それより平均ガラス転移温度が高いジエ
ン系原料ゴムからなるB群の原料ゴムを配合してなるカ
ーボンブラック含有ゴム組成物が、特開平10−226
739号公報には、特定のカーボンブラック含有ゴム組
成物と原料ゴムB及び軟化剤を特定の条件を満たすよう
に混練したゴム組成物、それぞれが開示されている。
【0004】しかしながら、前記した配合成分の分割混
合法や末端変性ゴムの使用などの方法には、例えばオイ
ル及びカーボンブラックの高配合系においては効果が薄
いなどの問題があり、その改善が依然として求められて
いる。また、分割混合の場合、最初に混合する際にカー
ボンブラックの濃度が上昇してしまい、混合時の焼け
(スコーチ)など加工性の悪化を引き起こすことが予想
され、分割可能なカーボンブラックの配合量もしくは分
割するゴム量が制限されてしまうという問題がある。ま
た、通常使用されているようなマスターバッチの利用で
は所望の効果が得られないので、特別のマスターを使用
することが必要となる。
【0005】更に、上記問題を解決すべく、特定の配合
のカーボンブラック含有ゴム組成物やマスターバッチな
ど様々な改良が加えられてきているが、未だ実用化の域
には達しておらず、更なる向上を行なうためには、別の
技法の開発が必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、前
記した従来技術の問題を改良して、耐摩耗性を維持又は
向上させながら、加硫ゴムのtanδのバランスを改良
したタイヤトレッド用として好適なゴム組成物を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、平均ガ
ラス転移温度(TgA)が−110℃〜−15℃の少な
くとも一種の原料ゴムA50〜90重量部、補強用充填
剤40〜100重量部及び軟化剤70重量部以下に対し
て下記式(I): −(Sx 1)n − (I) (式中、xは2〜8、nは1〜100の整数、R1 は有
機基を示す)で表わされるイオウ化合物0.5〜10重
量部を180℃以下で混合してマスターバッチMAを
得、このマスターバッチMAに、合計ゴム量が100重
量部となる量の原料ゴムB及び合計軟化剤量が80重量
部以下となる量の前記軟化剤と同一の又は異なった軟化
剤を混練してなり、マスターバッチMAのゴムポリマー
に対するカーボンブラック濃度(FA)と、混練後のゴ
ムポリマーに対するカーボンブラック濃度(FB)との
比FA/FBが1.2以上であるゴム組成物が提供され
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成及び作用効果
について詳しく説明する。本発明者らは、ゴム組成物の
tanδが、カーボンブラックなどの充填剤(フィラ
ー)近辺のゴム吸着相と無関係であり、マトリックス相
だけによるものであることを見出し、フィラー表面とマ
トリックス相を出来るだけ隔離することによりtanδ
バランスを改良することに成功したものである。そし
て、その隔離の度合いを更に大きくすることで、更にt
anδバランスを改良することに成功した。
【0009】更に詳しくは、平均ガラス転移温度(Tg
A)が−110℃〜−15℃、好ましくは−110〜−
20℃の少なくとも一種類の原料ゴムA50〜90重量
部、好ましくは50〜70重量部、補強用充填剤40〜
100重量部、好ましくは45〜95重量部及び軟化剤
70重量部以下、好ましくは5〜60重量部、に対し
て、式I: −(Sx 1)n − (I) (式中、xは2〜8、好ましくは2〜6、nは1〜10
0、好ましくは5〜50の整数、R1 は有機基、好まし
くはメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、フェ
ニレン、キシリレン基を示す)を有するイオウ化合物
0.5〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部を1
80℃以下、好ましくは120〜170℃の温度で混合
して得られるマスターバッチ(MA)に対して、合計ゴ
ム量が100重量部となる量の原料ゴムB及び合計軟化
剤量が80重量部以下となる量の軟化剤を密閉式ミキサ
ーで混練してなり、マスターバッチ(MA)のゴムポリ
マー対するカーボンブラック濃度FAと、密閉式ミキサ
ーで混練後のゴムポリマーに対するカーボンブラック濃
度FBとの比FA/FBを1.2以上、好ましくは1.
3〜3.0とすることにより、イオウ化合物によってフ
ィラー近辺のゴム吸着相を堅固な拘束を持たせた状態に
することで、マトリックス相へのフィラーの拘束性を更
に低減することができ、それによって、更にtanδバ
ランスを改良することができる。
【0010】また、本発明者らは、ゴムに充填剤を配合
するにあたり、高Tgと低Tgの原料ゴムに充填剤を均
等に分配するよりは低Tgの原料ゴムに充填剤を偏在さ
せるか、もしくは分子量の低い原料ゴムと高い原料ゴム
に充填剤を均等に分配するよりは分子量の低い原料ゴム
に充填剤を偏在させるか、もしくは末端変性及び/又は
カップリング処理原料ゴムと未変成及び未処理原料ゴム
に充填剤を均等に分配するよりは末端変性及び/又はカ
ップリング処理原料ゴムに充填剤を偏在させた方がta
nδ(0℃)に対するtanδ(60℃)の温度勾配が
良好となり、これを利用してtanδバランスを改良す
ることができることを見出した。このように、本発明に
おいては、原料ゴムと充填剤との相互作用の観点から、
ゴム組成物内部の充填剤から遠いマトリックス相が充填
剤からの拘束を受けないようにすることによって、ta
nδを制御するようにしたものである。
【0011】本発明のゴム組成物に用いられる原料ゴム
A及びBとしては、ゴム組成物、特に空気入りタイヤ用
ゴム組成物に従前から配合されている任意のジエン系ゴ
ム、例えば天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(I
R)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、各種スチレン
−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリ
ル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)などから適宜選
択して用いることができる。これらのジエン系ゴムは単
独又は任意のブレンドとして用いることができる。更に
これらのジエン系ゴムは、例えば常法に従って特開昭6
4−60604号公報に記載のように、溶液重合スチレ
ン−ブタジエン共重合体、ブタジエン重合体などの原料
ゴムの合成末端のアルカリ金属(例えばLi)やアルカ
リ土類金属(例えばMg)を分子中に前記式(II)の結
合を有する化合物(N,N′−ジエチルホルムアミド、
N,N′−ジメチルアセトアミド、N,N′−メチルベ
ンズアミドなどのアミド類、N,N′−ジメチルエチレ
ン尿素などの尿素類、ε−カプロラクタム、N−メチル
−ε−カプロラクタム、N−メチル−ε−2−ピロリド
ン、N−ビニル−ε−2−ピロリドンなどのラクタム類
など特開昭61−103904号公報に記載の化合物、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ
メチルエチレンチオウレアなどの特開昭61−2687
02号公報に記載の化合物などが挙げられる)と反応さ
せて得ることができる。この時合成末端の変性率が高い
ほど効果があり、通常20%以上の変性率のものを使用
するのが好ましい。
【0012】本発明に使用されるカップリングされたジ
エン系原料ゴムは、常法に従って、溶液重合スチレン−
ブタジエン共重合体、ブタジエン重合体などのゴムの分
子末端のアルカリ金属やアルカリ土類金属又は上記方法
で末端変性されたジエン系原料ゴムの残存末端アルカリ
金属やアルカリ土類金属の好ましくは20%以上、更に
好ましくは30〜50%を、例えばハロゲン化スズもし
くはハロゲン化珪素と常法に従って反応させることがで
きる。原料ゴムAとしては末端変性及び/又はカップリ
ングされたジエン系ゴムを用いるのが好ましい。
【0013】原料ゴムAは前述の如くTgが−110℃
〜−15℃でなければならず、また、全ゴム量の50〜
90重量%でなければならない。ジエン系ゴムにおいて
これより低いTgを持つものは存在せず、高過ぎると所
望のtanδバランスが得られないので好ましくない。
また原料ゴムAの配合量が少な過ぎるとゴム中の充填剤
濃度が著じるしく上昇し、加工性が悪化するので好まし
くなく、また多過ぎると得られるべき所望の効果が低く
なるので好ましくない。
【0014】原料ゴムAは、合計ゴム量100重量部当
り、カーボンブラック、シリカ、水ガラス、ケイ素含有
化合物、硝酸などで表面処理した表面処理カーボンブラ
ックなど、従来から、ゴム組成物中に常用されている補
強用充填剤40〜100重量部及びプロセスオイルなど
の軟化剤70重量部以下と共に、前記式(I)のイオウ
化合物0.5〜10重量部を配合して温度180℃以下
で混合してマスターバッチMAを得る。補強用充填剤の
配合量が少な過ぎるとゴムの補強性が著しく低下し、ゴ
ムの強度が落ちるので好ましくなく、逆に多過ぎると加
工性が著しく悪化するので好ましくない。また軟化剤の
配合量が少な過ぎるとゴム混合時の加工性が悪化するの
で好ましくない。マスターバッチMAの混合温度が18
0℃を超えるとイオウ化合物の反応が著しく進むこと
で、スコーチ性が悪化するので好ましくない。
【0015】本発明において使用する前記式(I)のイ
オウ化合物としては、例えば室温において液状を呈す
る、分子量が200〜15000のポリサルファイド重
合体をあげることができ、更に具体的には下記式(I
I): R3 SR2 (Sy 2)m SR3 (II) (式中は、yは1.7〜2.0、mは1〜50の整数、
2 は炭素数2〜10のオキシアルキレン基及び/又は
酸素数が2〜10のポリオキシアルキレン基であり、R
3 はメルカプト基を含まず、水酸基、ビニル基及びシリ
ル基より選ばれた少なくとも1種の官能基を有する有機
基(例えばヒドロキシエチル基、アリル基、トリエトキ
シプロピル基)で表わされるポリサルファイド重合体の
主鎖に硫黄を付加してなる、yが平均2を超えて6以下
の式(II)のポリサルファイド重合体であり、かつ式
(II)のR2 が以下の式(III): −C2 4 OCm'2m' OC2 4 − (III) (式中、m′は1〜2の整数である)で示される化合物
をあげることができる。このような化合物としては、具
体的には特開平10−120788号公報に記載のポリ
サルファイドなどをあげることができる。このイオウ化
合物の配合量が、合計ゴム量100重量部に対し、0.
5重量部未満では所望の効果を得ることができないので
好ましくなく、逆に10重量部を超えるとイオウ化合物
の反応が過剰に起こることでスコーチ性が悪化するので
好ましくない。
【0016】前記マスターバッチMAは例えば平均ガラ
ス転移温度(TgA)が−110℃〜−15℃で少なく
とも一種の原料ゴムA50〜90重量部を含むゴムラテ
ックス、補強用充填剤40〜100重量部及び軟化剤7
0重量部以下を含むゴムラテックス混合物を常法に従っ
て、凝固、脱水及び乾燥して得られるカーボンブラック
含有ゴム組成物に対して、式(I)で示されるイオウ化
合物0.5〜10重量部を135℃以上の温度で混合し
ても得ることができる。
【0017】本発明に従えば、上で得たマスターバッチ
MAに対し、合計ゴム量が100重量部となる量の原料
ゴムB及び合計軟化剤量が80重量部以下となる量の前
記軟化剤と同一の又は異なった軟化剤を、好ましくは温
度170℃以下で混練して所望のゴム組成物を得る。こ
こでマスターバッチMAのゴムポリマーに対するカーボ
ンブラック濃度(FA)と、混練後のゴムポリマーに対
するカーボンブラック濃度(FB)との比FA/FBが
1.2以上であることが必要である。FA/FB比が
1.2未満では所望の効果が得ることができないので好
ましくない。
【0018】原料ゴムBの平均ガラス転移温度(Tg
B)には特に限定はないが、以下の関係にあるのが好ま
しい。 TgA+10℃≦TgB
【0019】本発明に係るゴム組成物において、原料ゴ
ムAが末端変性及び/又はカップリングされたジエン系
ゴムの場合には、そのガラス転移温度(TgA)と原料
ゴムBのガラス転移温度(TgB)とは以下の関係にあ
るのが好ましい。 TgA−20℃<TgB<TgA+20℃
【0020】本発明に係るゴム組成物においては、原料
ゴムAの重量平均分子量(MwA)が10万〜120
万、原料ゴムBの重量平均分子量(MwB)が20万以
上、かつ 0.1≦MwA/MwB≦6.0 の関係にあるのが好ましい。また原料ゴムBは溶液重合
及び/又は乳化重合で得られたスチレンブタジエン共重
合体ゴム(SBR)であるのが好ましい。
【0021】本発明に係るゴム組成物には、前記した必
須成分に加えて、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進
剤、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用ゴム組成物、そ
の他一般ゴム用ゴム組成物に一般的に配合されている各
種添加剤を配合することができ、かかる配合物は一般的
な方法で混練、加硫して組成物とし、加硫又は架橋する
のに使用することができる。これらの添加剤の配合量も
本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量と
することができる。
【0022】
【実施例】以下、標準例、実施例及び比較例に従って、
本発明を更に詳しく説明するが、本発明の技術的範囲を
これらの実施例に限定するものでないことはいうまでも
ない。標準例、実施例及び比較例において使用した主要
原料は以下の通りである。
【0023】原料ゴムA Nipol SBR 1712(日本ゼオン製乳化重合
SBR,Tg=−51℃、重量平均分子量62万) Nipol NS 116(日本ゼオン製末端変性/カ
ップリング処理溶液重合SBR,Tg=−30℃、重量
平均分子量36万) Nipol NS 112(日本ゼオン製末端変性/カ
ップリング処理溶液重合SBR,Tg=−57℃、重量
平均分子量32万)
【0024】原料ゴムB 日本ゼオン 50phr 油展乳化重合SBR(Tg=−2
1℃、重量平均分子量128万)Nipol SBR
9529 旭化成 37.5phr 油展溶液重合SBR(Tg=−2
5℃、重量平均分子量90万)Tufden 3335
【0025】カーボンブラックN339(東海カーボン
製シーストKH)
【0026】イオウ化合物1 1,2−ジクロロエタン30g(0.303モル)、ベ
ンジルクロライド4.2g(0.033モル)、四硫化
ナトリウム41%溶液140.8g(0.332モル)
およびメタノール30gを混合し、室温で3時間反応さ
せた。反応終了後、水500mLを反応系に加え、副生し
たNaClおよび未反応の四硫化ナトリウムを洗浄除去
し減圧乾燥して、40.6gの粘性固体状のイオウ化合
物1を得た。
【0027】イオウ化合物2 ポリサルファイドポリマー(東レチオコール(株)製、
商品名LP3)を等モルのトリエチルアミン及び過剰の
アリルクロライドを添加して反応させ、アミン塩酸塩を
濾過除去した後、過剰のアリルクロライドを減圧蒸留に
よって除去し、ビニル末端ポリサルファイドポリマーを
得た。このポリマー30gに粉末硫黄9gとトリエチル
アミン0.2gを添加して90℃で1時間反応させ、無
臭の硫黄結合数が4の赤褐色透明液体のビニル末端ポリ
サルファイドポリマー(イオウ化合物2)を得た。
【0028】老化防止剤6C:N−フェニル−N′−
(1,3−ジメチルブチル)−P−フェニレンジアミン 加硫剤TT:テトラメチルチウラムジサルファイド 加硫促進剤CZ:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチア
ジルスルフェンアミド
【0029】 高CB濃度WMB1:原料ゴムラテックス:スチレン含有量25%、ガラス転 移温度Tg=−51℃、重量平均分子量62万のスチレ ン−ブタジエン共重合ゴムラテックス⇒70重量部 カーボンブラック:N2 SA(m2 /g)が92、DB P吸油量(ml/100g)が117のHAF級カーボン ブラック⇒65重量部 軟化剤:芳香族プロセスオイル⇒30重量部 高CB濃度WMB2:原料ゴムラテックス:スチレン含有量25%、ガラス転 移温度Tg=−52℃、重量平均分子量43万のスチレ ン−ブタジエン共重合ゴムラテックス⇒70重量部 カーボンブラック:N2 SAが92、DBP吸油量が1 17のHAF級カーボンブラック⇒65重量部 軟化剤:芳香族プロセスオイル⇒30重量部
【0030】サンプル調整 ・第一工程混合 ウェットマスターバッチを含む、原料ゴム、充填剤、加
硫促進剤と硫黄を除く成分を1.8リットルの密閉式ミ
キサーで4分30秒混合して放出した。 ・第二工程混合 第一工程で得られたマスターバッチ及び原料ゴムその他
成分を1.8リットルの密閉式ミキサーで2〜3分混合
し、165±5℃に達した時点で放出した。 ・最終工程 第二工程で得られたマスターバッチ及び加硫促進剤と硫
黄を8インチオープンロールで混練し、ゴム組成物を得
た。このゴム組成物を15×15×0.2cmの金型中で
160℃で20分プレス加硫して目的とする試験片を調
整し、加硫物性を評価した。得られたゴム組成物の未加
硫物性は以下の通り評価した。 1)第一工程混合温度:混合温度は密閉式ミキサーで混
合した後、外部に放出した直後の温度を計測した。 2)第一工程での焼けの状態:焼けの状態は第一工程混
合後放出時のゴムの肌の状態を目視で確認した。
【0031】得られたゴム組成物の加硫物性は以下の通
り評価した。 1)100%伸張時引張り応力:JIS K 6251
に準拠して測定(タンベル状3号形) 2)硬度(Hs):JIS K 6251に準拠して測
定 3)tanδ(0℃及び60℃):東洋精機製作所製粘
弾性装置レオログラフソリッドにて、20Hz、初期伸長
10%、動歪2%で測定(試料幅5mm、温度0℃及び6
0℃で測定) 4)耐摩耗性:ランボーン型摩耗試験機で測定し、摩耗
減量を指数表示。耐摩耗性(指数)=〔(参照試験片で
の減量)/(各試験片での減量)〕×100。但し、参
照試験片は表I〜IIにおいて標準例1及び2とした。標準例1、実施例1〜3及び比較例1〜7 表Iに示す配合及び条件で、原料ゴムA及びB、カーボ
ンブラック、オイル、イオウ化合物1、酸化亜鉛、ステ
アリン酸、老化防止剤、パラフィンワックス、硫黄、加
硫剤、並びに加硫促進剤を配合してゴム組成物を得、そ
の未加硫物性及び加硫物性を評価した。結果を表Iに示
す。また、それぞれにつき、MW(A)/MW(B)、
及びFA/FBのパラメーターを計算して表Iに示し
た。なお、配合は表Iに示す条件で以下の通り実施し
た。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】標準例2〜5、実施例4〜7及び比較例8
〜11 表IIに示す配合及び条件で原料ゴムA及びB、カーボン
ブラック、オイル、イオウ化合物2、酸化亜鉛、ステア
リン酸、老化防止剤、パラフィンワックス、硫黄、加硫
剤並びに加硫促進剤を配合してゴム組成物を得、その加
硫物性を評価した。結果を表IIに示す。また、それぞれ
につき、MW(A)/MW(B)及びFA/FBのパラ
メーターを計算して表IIに示した。なお、配合は表IIに
示す条件で以下の通り実施した。
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】
【表8】
【0041】標準例6、実施例8及び比較例12 表III に示すゴム組成物(実施例8においてはシリカに
加えてイオウ化合物3を配合)を得、上記と同様に評価
した。
【0042】
【表9】
【0043】
【発明の効果】表Iに示す結果から明らかなように、本
発明に従った実施例1〜3のゴム組成物は従来の標準的
配合で標準例1に比較して、耐摩耗性及び機械的性質を
維持又は改良しながらtanδバランスを改良してい
る。これに対して、比較例1〜7では、標準例1に対し
て未加硫特性及び加硫特性のいづれかに悪化傾向が認め
られる。比較例2及び3のような通常用いられる加硫剤
では第一工程において焼け粒が発生し、加硫ゴムシート
にできないが、実施例においては焼け粒も発生すること
なく、優れた特性を示す。一方、表IIに示す結果から明
らかなように、本発明に従った実施例4〜7のゴム組成
物は、標準例2〜5に対して必要な特性を満たす原料ゴ
ム種においてもその効果が得られており、他の特性を維
持又は改良しながら、tanδバランスが改良されてい
る。これに対して、比較例8〜11では標準例2〜5に
対して、耐摩耗性の悪化が認められる。更に、表III に
示す結果から明らかなように、本発明に従った実施例8
のゴム組成物は、標準例6に対して、シリカ配合におい
ても、その効果が得られているのに対し、比較例12で
は耐摩耗性の悪化が認められる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/36 C08K 5/36 9/02 9/02 C08L 9/06 C08L 9/06 15/00 15/00 //(C08L 21/00 9:06 81:04) Fターム(参考) 4F070 AA04 AA08 AA58 AB22 AB23 AC04 AC23 AC94 AE01 AE02 FB05 4J002 AC011 AC031 AC061 AC071 AC081 CN022 DA036 DJ006 DJ016 DL006 EA017 EA027 FB076 FD016 FD027 GN01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均ガラス転移温度(TgA)が−11
    0℃〜−15℃の少なくとも一種の原料ゴムA50〜9
    0重量部、補強用充填剤40〜100重量部及び軟化剤
    70重量部以下に対して下記式(I): −(Sx 1)n − (I) (式中、xは2〜8、nは1〜100の整数、R1 は有
    機基を示す)で表わされるイオウ化合物0.5〜10重
    量部を180℃以下で混合してマスターバッチMAを
    得、このマスターバッチMAに、合計ゴム量が100重
    量部となる量の原料ゴムB及び合計軟化剤量が80重量
    部以下となる量の前記軟化剤と同一の又は異なった軟化
    剤を混練してなり、マスターバッチMAのゴムポリマー
    に対するカーボンブラック濃度(FA)と、混練後のゴ
    ムポリマーに対するカーボンブラック濃度(FB)との
    比FA/FBが1.2以上であるゴム組成物。
  2. 【請求項2】 前記イオウ化合物が、分子量が200〜
    15000であり、室温において液状を呈するポリサル
    ファイド重合体である請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 【請求項3】 イオウ化合物が下記式(II): R3 SR2 (Sy 2)m SR3 (II) (式中は、yは1.7〜2.0、mは1〜50の整数、
    2 は炭素数2〜10のオキシアルキレン基及び/又は
    酸素数が2〜10のポリオキシアルキレン基であり、R
    3 はメルカプト基を含まず、水酸基、ビニル基及びシリ
    ル基より選ばれた少なくとも1種の官能基を有する有機
    基である)で表わされるポリサルファイド重合体の主鎖
    に硫黄を付加してなる、yが平均2を超えて6以下の式
    (II)のポリサルファイド重合体であり、かつ式(II)
    のR2 が以下の式(III): −C2 4 OCm'2m' OC2 4 − (III) (式中、m′は1〜2の整数である)で示される請求項
    1または2に記載のゴム組成物。
  4. 【請求項4】 前記マスターバッチMAが、平均ガラス
    転移温度(TgA)が−110℃〜−15℃で少なくと
    も一種の原料ゴムA50〜90重量部を含むゴムラテッ
    クス、補強用充填剤40〜100重量部及び軟化剤70
    重量部以下を含むゴムラテックス混合物を凝固、脱水及
    び乾燥して得られるカーボンブラック含有ゴム組成物に
    対して、式(I)で示されるイオウ化合物0.5〜10
    重量部を135℃以上の温度で混合して得られる請求項
    1、2又は3に記載のゴム組成物。
  5. 【請求項5】 原料ゴムBの平均ガラス転移温度(Tg
    B)が TgA+10℃≦TgB の関係にある請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴム
    組成物。
  6. 【請求項6】 原料ゴムAの重量平均分子量(MwA)
    が10万〜120万であり、原料ゴムBの重量平均分子
    量(MwB)が20万以上であり、かつ 0.1≦MwA/MwB≦6.0 の関係にある請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴム
    組成物。
  7. 【請求項7】 原料ゴムBが溶液重合及び/又は乳化重
    合で得られたスチレンブタジエン共重合体ゴム(SB
    R)である請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴム組
    成物。
  8. 【請求項8】 原料ゴムAが末端変性及び/又はカップ
    リングされたジエン系ゴムである請求項1〜7のいずれ
    か1項に記載のゴム組成物。
  9. 【請求項9】 原料ゴムAが末端変性及び/又はカップ
    リングされたジエン系ゴムであり、そのガラス転移温度
    (TgA)と原料ゴムBのガラス転移温度(TgB)が
    以下の関係: TgA−20℃<TgB<TgA+20℃ である請求項1〜8のいずれか1項に記載のゴム組成
    物。
  10. 【請求項10】 前記補強用充填剤がカーボンブラッ
    ク、シリカ及びシリカ表面処理カーボンブラックから選
    ばれた少なくとも1種である請求項1〜9のいずれか1
    項に記載のゴム組成物。
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