JP4487527B2 - タイヤ用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
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アルキルフェノールジスルフィドを0.2〜1.0重量部、及び下式:
(C6H5-CH2)2N-(C=S)-(S)y-(CH2)x-(S)y-(C=S)-N(CH2-C6H5)2
(式中、xは3〜12であり、そしてyは1〜8である。)
によって表される配合剤Bを0.2〜2.0重量部配合してなるゴム組成物、
を含む本発明によって達成される。
少なくとも1種の天然ゴム及び/又はイソプレンゴムを含んでなるゴム成分100重量部に対して、
アルキルフェノールジスルフィドを0.2〜1.0重量部、及び下式:
(C6H5-CH2)2N-(C=S)-(S)y-(CH2)x-(S)y-(C=S)-N(CH2-C6H5)2
(式中、xは3〜12であり、そしてyは1〜8である。)
によって表される配合剤Bを0.2〜2.0重量部、
配合してなるタイヤ用ゴム組成物である。
上記ゴム成分が、ゴム成分100重量部に対して、90〜20重量部、好ましくは80〜30重量部の天然ゴム(NR)及び/又はイソプレンゴム(IR)と、10〜80重量部、好ましくは20〜70重量部のブタジエンゴム(BR)とを含んでなること、並びに
上記ゴム組成物が、70m2/g以上の窒素吸着比表面積(N2 SA)を有するカーボンブラックを含む充填材成分を、上記ゴム成分100重量部に対して60〜90重量部、好ましくは70〜80重量部含んでなることを特徴とする、空気入りタイヤにおけるリム接触部のチェーファーゴムとして使用することを目的とする、上述のタイヤ用ゴム組成物を使用することができる。
0.5≦a+c≦4.0、好ましくは1.0≦a+c≦3.5
0.5≦b+d≦3.0、好ましくは1.0≦b+d≦2.5
を同時に満足することが望ましい。
上記ゴム成分が、天然ゴム(NR)及び/又はイソプレンゴム(IR)を80重量部以上含んでなること、並びに
上記ゴム組成物が、110m2/g以上の窒素吸着比表面積(N2 SA)を有するカーボンブラックを含む充填材成分を、上記ゴム成分100重量部に対して40〜60重量部含んでなること、
を特徴とする、空気入りタイヤにおけるトレッドゴムとして使用することを目的とする、上述のタイヤ用ゴム組成物を使用することができる。
0.5≦a+c≦3.0、好ましくは1.0≦a+c≦2.5
0.5≦b+d≦3.0、好ましくは1.0≦b+d≦2.5
を同時に満足することが望ましい。
ここでは、空気入りタイヤのリム接触部において使用するチェーファー用ゴム組成物の態様について説明する。
天然ゴム(NRA):RSS 3号
ブタジエンゴム(BR):日本ゼオン株式会社製「Nipol BR1220」
カーボンブラック(CBA):東海カーボン株式会社製「シースト N」(HAF級、N2 SA=74m2/g)
アロマオイル:共同石油株式会社製「プロセスオイル X−140」
老化防止剤(6PPD):FLEXSYS社製「SANTOFLEX 6PPD」(N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン)
亜鉛華:正同化学工業株式会社製「酸化亜鉛 3種」
ステアリン酸:日本油脂株式会社製「ビーズステアリン酸」
配合剤B:Bayer社製「Vulcren KA9188」((C6H5-CH2)2N-(C=S)-S2-(CH2)6-S2-(C=S)-N(CH2-C6H5)2)(配合量=b重量部/ゴム成分100重量部)
アルキルフェノールジスルフィド(Vultac 7):PENWALT Chemicals Company 製「Vultac(商標)7」(アミルフェノールジスルフィド重合物/硫黄含有量=30.5%)(配合量=c重量部/ゴム成分100重量部)
加硫促進剤(TBBS):大内新興化学工業株式会社製「ノクセラー NS−F」(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリル−スルフェンアミド)(配合量=d重量部/ゴム成分100重量部)
(1)各種ゴム組成物の調製
硫黄、配合物B、アルキルフェノールジスルフィド(Vultac 7)、及び加硫促進剤(TBBS)を除くすべての上記成分を、以下の表Iに示す配合量で、1.8リットルの密閉型ミキサーに入れて、3〜5分間混練し、165±5℃に達したときにマスターバッチを放出した。このマスターバッチに、以下の表Iに示す配合量の硫黄、配合剤B、アルキルフェノールジスルフィド(Vultac 7)、及び加硫促進剤(TBBS)を添加し、8インチのオープンロールで混練して、実施例A1及びA2、並びに比較例A1〜A5のための各種ゴム組成物を得た。
上記各種ゴム組成物を、15×15×0.2cmの金型中で150℃において30分間プレス加硫して、各種ゴム組成物についての加硫物性評価用試験片をそれぞれ調製した。尚、後述する耐セット性試験については、D硬度測定サンプルと同様の成型条件で所定の形状を有する試験片を調製した。
(1)各種試験片の加硫物性の測定
実施例A1及びA2、並びに比較例A1〜A5において得られた各種ゴム組成物からなるそれぞれの試験片の各種加硫物性を、以下の試験方法に従って測定した。
未老化の上記各種試験片(ダンベル状3号型とした)の100%モジュラス(BL−M100)及び破断伸び(BL−EB)をJIS K6251(旧JIS K6301)に準拠して測定し、比較例A1の測定値を100とする指数で表した。未老化の100%モジュラス(BL−M100)の指数が大きいほど、加硫後のゴム組成物の初期硬度が高いことを意味し、未老化の破断伸び(BL−EB)の指数が大きいほど、加硫後のゴム組成物の初期破断伸びが高いことを意味する。
ギヤオーブンにて空気中で80℃において96時間保持することによって老化させた、老化後の上記各種試験片(ダンベル状3号型とした)の100%モジュラス(M100)及び破断伸び(EB)を上記と同様に測定し、上記1)において測定された未老化の100%モジュラス(BL−M100)及び破断伸び(BL−EB)と比較して、老化に伴う100%モジュラスの変化率(AG−M100)[%]及び破断伸びの保持率(AG−EB)[%]を算出した。老化に伴う100%モジュラスの変化率(AG−M100)が小さいほど、加硫後のゴム組成物の老化に伴う硬度の増大が小さく、耐熱老化性が高いことを意味する。また、老化に伴う破断伸びの保持率(AG−EB)が大きいほど、加硫後のゴム組成物の老化に伴う破断伸びの低下が小さく、耐熱老化性が高いことを意味する。
JIS K6262に準拠して、上述の如く調製した上記各種試験片について、100℃において72時間にわたって25%圧縮後の圧縮永久歪み[%]を測定し、比較例A1の測定値の逆数を100とする指数で表した。この指数が大きいほど、セット量が小さく、加硫後のゴム組成物の耐セット性が高いことを意味する。
すべての例についての上記1)〜3)の加硫物性測定の結果は、上記表Iに示されている。上記表Iに示されているように、すべての例において、ゴム組成物におけるゴム成分、カーボンブラック、アロマオイル、老化防止剤(6PPD)、亜鉛華、及びステアリン酸の配合量は同一である。
ここでは、空気入りタイヤのトレッドゴムとして使用することを目的とするトレッド部用ゴム組成物の態様について説明する。
天然ゴム(NRB):RSS 4号
カーボンブラック(CBB):昭和キャボット株式会社製「ショウブラックN110」(SAF級、N2 SA=144m2/g)
シリカ:日本シリカ工業株式会社製「ニップシールAQ」
亜鉛華:正同化学工業株式会社製「酸化亜鉛 3種」
ステアリン酸:日本油脂株式会社製「ビーズステアリン酸」
ガムロジン:荒川化学工業株式会社製中国ガムロジン
老化防止剤(6PPD):FLEXSYS社製「SANTOFLEX 6PPD」(N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン)
配合剤B:Bayer社製「Vulcren KA9188」((C6H5-CH2)2N-(C=S)-S2-(CH2)6-S2-(C=S)-N(CH2-C6H5)2)(配合量=b重量部/ゴム成分100重量部)
アルキルフェノールジスルフィド(Vultac 5):PENWALT Chemicals Company 製「Vultac(商標)5」(アルキルフェノールジスルフィド重合物/硫黄含有量=21%)(配合量=c重量部/ゴム成分100重量部)
加硫促進剤(TBBS):大内新興化学工業株式会社製「ノクセラー NS−F」(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリル−スルフェンアミド)(配合量=d重量部/ゴム成分100重量部)
(1)各種ゴム組成物の調製
硫黄、配合物B、アルキルフェノールジスルフィド(Vultac 5)、及び加硫促進剤(TBBS)を除くすべての上記成分を、以下の表IIに示す配合量で、1.8リットルの密閉型ミキサーに入れて、3〜5分間混練し、165±5℃に達したときにマスターバッチを放出した。このマスターバッチに、以下の表IIに示す配合量の硫黄、配合剤B、アルキルフェノールジスルフィド(Vultac 5)、及び加硫促進剤(TBBS)を添加し、8インチのオープンロールで混練して、実施例B1及びB2、並びに比較例B1〜B5のための各種ゴム組成物を得た。
上記各種ゴム組成物を、15×15×0.2cmの金型中で150℃において30分間プレス加硫して、各種ゴム組成物についての加硫物性評価用試験片をそれぞれ調製した。
(1)各種試験片の加硫物性の測定
実施例B1及びB2、並びに比較例B1〜B5において得られた各種ゴム組成物からなるそれぞれの試験片の各種加硫物性を、以下の試験方法に従って測定した。
未老化の上記各種試験片について、JIS K6253に準拠して、硬度(Hs)を測定し、比較例B1の測定値を100とする指数で表した。この指数が高いほど、加硫後のゴム組成物の耐カット性が高いことを意味する。
未老化の上記各種試験片(ダンベル状3号型とした)の100%モジュラス(BL−M100)及び破断伸び(BL−EB)をJIS K6251(旧JIS K6301)に準拠して測定し、比較例B1の測定値を100とする指数で表した。未老化の100%モジュラス(BL−M100)の指数が大きいほど、加硫後のゴム組成物の初期硬度が高いことを意味し、未老化の破断伸び(BL−EB)の指数が大きいほど、加硫後のゴム組成物の初期破断伸びが高いことを意味する。
ギヤオーブンにて空気中で80℃において96時間保持することによって老化させた、老化後の上記各種試験片(ダンベル状3号型とした)の100%モジュラス(M100)及び破断伸び(EB)を上記と同様に測定し、上記1)において測定された未老化の100%モジュラス(BL−M100)及び破断伸び(BL−EB)と比較して、老化に伴う100%モジュラスの変化率(AG−M100)[%]及び破断伸びの保持率(AG−EB)[%]を算出した。老化に伴う100%モジュラスの変化率(AG−M100)が小さいほど、加硫後のゴム組成物の老化に伴う硬度の増大が小さく、耐熱老化性が高いことを意味する。また、老化に伴う破断伸びの保持率(AG−EB)が大きいほど、加硫後のゴム組成物の老化に伴う破断伸びの低下が小さく、耐熱老化性が高いことを意味する。
すべての例についての上記1)〜3)の加硫物性測定の結果は、上記表IIに示されている。上記表IIに示されているように、すべての例において、ゴム組成物におけるゴム成分、カーボンブラック、シリカ、亜鉛華、ステアリン酸、ガムロジン、及び老化防止剤(6PPD)の配合量は同一である。
Claims (6)
- 天然ゴム及び/又はイソプレンゴム90〜20重量部とブタジエンゴム10〜80重量部とを含んでなるゴム成分100重量部に対して、70m 2 /g以上の窒素吸着比表面積を有するカーボンブラック60〜90重量部、アルキルフェノールジスルフィド0.2〜1.0重量部、及び下式:
(C 6 H 5 -CH 2 ) 2 N-(C=S)-(S) y -(CH 2 ) x -(S) y -(C=S)-N(CH 2 -C 6 H 5 ) 2
(式中、xは3〜12であり、そしてyは1〜8である。)
によって表される配合剤B0.2〜2.0重量部を配合してなるタイヤ用ゴム組成物。 - 前記タイヤ用ゴム組成物において、更に、硫黄、上記配合剤B、上記アルキルフェノールジスルフィド、及び加硫促進剤の、当該ゴム組成物100重量部に対する、それぞれの配合量a、b、c、及びdが、以下の関係式
0.5≦a+c≦4.0
0.5≦b+d≦3.0
を同時に満足することを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。 - 天然ゴム及び/又はイソプレンゴム80重量部以上を含んでなるゴム成分100重量部に対して、110m 2 /g以上の窒素吸着比表面積を有するカーボンブラック40〜60重量部、シリカ5重量部以上、アルキルフェノールジスルフィド0.2〜1.0重量部、及び下式:
(C 6 H 5 -CH 2 ) 2 N-(C=S)-(S) y -(CH 2 ) x -(S) y -(C=S)-N(CH 2 -C 6 H 5 ) 2
(式中、xは3〜12であり、そしてyは1〜8である。)
によって表される配合剤B0.2〜2.0重量部を配合してなるタイヤ用ゴム組成物。 - 前記タイヤ用ゴム組成物において、更に、硫黄、上記配合剤B、上記アルキルフェノールジスルフィド、及び加硫促進剤の、当該ゴム組成物100重量部に対する、それぞれの配合量a、b、c、及びdが、以下の関係式
0.5≦a+c≦3.0
0.5≦b+d≦3.0
を同時に満足することを特徴とする、請求項3に記載のゴム組成物。 - 請求項1又は2に記載のタイヤ用ゴム組成物がチェーファーゴムとして使用されていることを特徴とする、空気入りタイヤ。
- 請求項3又は4に記載のタイヤ用ゴム組成物がトレッドゴムとして使用されていることを特徴とする、空気入りタイヤ。
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