JPH0753370A - ワートマンニンおよびその類縁体によるホスファチジルイノシトール3−キナーゼの阻害 - Google Patents

ワートマンニンおよびその類縁体によるホスファチジルイノシトール3−キナーゼの阻害

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JPH0753370A
JPH0753370A JP6165068A JP16506894A JPH0753370A JP H0753370 A JPH0753370 A JP H0753370A JP 6165068 A JP6165068 A JP 6165068A JP 16506894 A JP16506894 A JP 16506894A JP H0753370 A JPH0753370 A JP H0753370A
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wortmannin
phosphatidylinositol
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Rosanne Bonjouklian
ロザンヌ・ボンジョウクリアン
Powis Garth
ガース・ポウィス
Chris J Vlahos
クリス・ジョン・ブラホス
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University of Arizona Foundation
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University of Arizona Foundation
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 活性成分としてワートマンニンまたはその類
縁体を含有する、ホスファチジルイノシトール 3−キ
ナ−ゼ依存性の症状あるいは新生物を処置するための製
剤が提供される。 【効果】 本製剤は、哺乳動物のホスファチジルイノシ
トール 3−キナ−ゼを阻害するのに、および哺乳動物
のホスファチジルイノシトール 3−キナ−ゼ依存性の
症状(特に新生物)を治療するのに特に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はNational Institutes of Heal
thによって裁定されたUO1 CA52995のもと、
政府の支援を受けて成された。政府は本発明に一部の権
利をもつ。
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、溶解細胞または全細胞
をワートマンニン(wortmannin)として知られている化
合物またはある種のワートマンニン類縁体のいずれかと
接触させることによって、溶解細胞または全細胞中のホ
スファチジルイノシトール 3−キナーゼ(PI 3−キ
ナーゼ)を阻害する方法に関する。また、これら化合物
を用いて哺乳動物、特にヒトにおいてホスファチジルイ
ノシトール 3−キナーゼを選択的に阻害し、そして、
ヒトにおいてホスファチジルイノシトール 3−キナー
ゼ依存症、特に新生物を治療することができる。
【0003】
【従来の技術】イノシトールリン脂質の代謝は、多様な
ホルモンおよび増殖因子に応答する受容体媒介のシグナ
ル変換経路の必須の部分であると考えられている[例え
ば、Berridge, M.J.ら、 Nature, 312: 315-321 (1984);
Nishizuka, Y.、Science, 225: 1365-1370 (1984) を
参照]。
【0004】このシグナル伝達経路において、2つの細
胞内第二メッセンジャーであるイノシトール 1,4,5
−トリスリン酸およびジアシルグリセロールが、ホスホ
リパーゼCによるホスファチジル 4,5−ビスリン酸の
加水分解によって生成する。イノシトール 1,4,5−
トリスリン酸は細胞内Ca2+貯蔵からCa2+を放出させ、
Ca2+/カルモジュリン依存性キナーゼの活性化を導
き、ジアシルグリセロールはプロテインキナーゼCを活
性化する。分解した後、ホスファチジルイノシトール
4,5−ビスリン酸は、ホスファチジルイノシトール 4
−キナーゼおよびホスファチジルイノシトール−4−リ
ン酸キナーゼによるホスファチジルイノシトールの段階
的リン酸化によって速やかに再合成される。これら2種
のキナーゼは第二のメッセンジャーの生産において重要
な役割を果すと考えられている[例えば、Duell, T.
F.、米国特許No.5,001,064 (1991); Shibasaki,F.ら、
J.Biol.Chem., 266(13): 8108-8114 (1991) を参照]。
【0005】より最近になって、別のホスファチジルイ
ノシトールキナーゼの存在が同定されたが、これはある
種の活性化チロシンキナーゼに関係している[Courtnei
dge,S.A.ら、 Cell, 50: 1031-1037 (1987); Kaplan, D.
R.ら、Cell, 50: 1021-1029(1987)]。このキナーゼ
は、ホスファチジルイノシトール 3−キナーゼと識別
され、ホスファチジルイノシトール(PI)のイノシト
ール環の3位をリン酸化してホスファチジルイノシトー
ル 3−リン酸(PI−3P)を与えることがわかって
いる[Whitman, D.ら、Nature, 332: 664-646 (198
8)]。
【0006】PIに加えて、この酵素はホスファチジル
イノシトール 4−リン酸およびホスファチジルイノシ
トール 4,5−ビスリン酸をもリン酸化して、各々ホス
ファチジルイノシトール 3,4−ビスリン酸およびホス
ファチジルイノシトール 3,4,5−トリスリン酸(P
IP3)を生産することができる[Auger, K.R.ら、Cel
l, 57: 167-175 (1989)]。
【0007】PI 3−キナーゼは物理的にpp6
v-src、ポリオーマ・ミドル T/pp60c-src、血小板
由来成長因子受容体、コロニー刺激因子−1受容体、お
よびインスリン受容体のようなチロシンキナーゼに関連
しており[例えば、Shibasaki (同上)を参照]、この
ことは、シグナル変換および他の細胞内現象(PI 3
−キナーゼに関連しておりこれを活性化するタンパク質
チロシンキナーゼが関与する)において、重要ではある
が未だ明確にはなっていない役割を担っていることを示
唆する。また、PI 3−キナーゼ活性は好中球中のG
プロテイン受容体および好中球中の血小板に関連して同
定されている[Traynor-Kaplan, A.E.ら、 Nature, 334:
353-356 (1988); および Mitchell, C.A.ら、 Proc.Na
t.Acad.Sci., 87: 9396-9400 (1990)]。しかし、好中
球におけるPI 3−キナーゼの活性化はチロシンのリ
ン酸化と独立して起こる[Vlahos, C.J.ら、 FEBS Lette
rs, 309(3): 242-248 (1992)]。
【0008】PI 3−キナーゼは85kDaの調節サブ
ユニットと110kDaの触媒性サブユニットが強固に結
合したヘテロ二量体として存在し、殆ど全てのリガンド
活性化成長因子受容体およびガン遺伝子タンパク質チロ
シンキナーゼを伴う細胞複合体において見いだされる
[Cantley, L.C.ら、 Cell, 64: 281-302 (1991)]。8
5kDaの調節サブユニットはアダプタータンパク質とし
て作用し、PI 3−キナーゼの110kDaの触媒サブ
ユニットが成長因子受容体およびチロシンリン酸化タン
パク質と相互作用するように作用するようである[Marg
olis, C.、 Cell Growth Differ., 3: 73-80 (1992)]。
【0009】PI 3−キナーゼはシグナル変換におい
て重要な酵素であると考えられるが、限られた数の化合
物だけがPI 3−キナーゼに対して阻害活性をもつと
同定されている[例えば、Matter, W.F.ら、 Biochem.Bi
ophys.Res.Commun., 186: 624-631 (1992) を参照]。
本発明の方法において用いた化合物の選択的なPI 3
−キナーゼ阻害活性とは対照的に、Matterらが使用し
たバイオフラビノイド(bioflavinoid)化合物、特にケ
ルセチンおよびそのある種の類縁体は、PI 3−キナ
ーゼおよび他のキナーゼ(プロテインキナーゼCやPI
4−キナーゼなど)を阻害する[Matterら、 同上]。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】即ち、本発明は、ワー
トマンニンまたはある種のワートマンニン類縁体のいず
れかを用いて溶解細胞または全細胞中のホスファチジル
イノシトール 3−キナーゼを阻害する方法を提供す
る。
【0011】また、本発明は、ワートマンニンまたはあ
る種のワートマンニン類縁体のいずれかを用いて哺乳動
物、特にヒトにおいてホスファチジルイノシトール 3
−キナーゼを阻害する方法を提供する。
【0012】さらに、本発明は、哺乳動物においてホス
ファチジルイノシトール 3−キナーゼに依存する症
状、特に新生物を治療する方法を提供する。
【0013】本発明は、溶解細胞または全細胞中のホス
ファチジルイノシトール 3−キナーゼを阻害する方法
であって、溶解細胞または全細胞を、
【化8】 [式中、RはHまたはアセトキシである]
【化9】 および
【化10】 [式中、R1はH、メチルまたはエチルであり、R2はH
またはCH3である]から成る群から選ばれる化合物と
接触させることから成る方法を提供する。
【0014】また、本発明は哺乳動物中のホスファチジ
ルイノシトール 3−キナーゼを阻害する方法であっ
て、上記の式I、IIおよびIIIで示される化合物から成る
群から選ばれる化合物のホスファチジルイノシトール
3−キナーゼ阻害量を該哺乳動物に投与することから成
る方法を提供する。
【0015】さらに、本発明は、哺乳動物中の治療を必
要とするホスファチジルイノシトール 3−キナーゼ依
存性の症状を治療する方法であって、上記の式I、IIお
よびIIIで示される化合物から成る群から選ばれる化合
物のホスファチジルイノシトール 3−キナーゼ阻害量
を該哺乳動物に投与することから成る方法を提供する。
【0016】上記のように、本発明は、溶解細胞または
全細胞中のホスファチジルイノシトール 3−キナーゼ
を阻害する方法であって、溶解細胞または全細胞を、
【化11】 [式中、RはHまたはアセトキシである]
【化12】 および
【化13】 [式中、R1はH、メチルまたはエチルでありR2はHま
たはCH3である]から成る群から選ばれる化合物と接
触させることから成る方法を提供する。
【0017】
【課題を解決するための手段】式I、IIおよびIIIで示さ
れる化合物は当該技術分野において既知である。以下の
表1に、本発明の方法において用いた好ましい化合物の
通称名を示す。
【表1】 表1 ワートマンニンおよび好ましいワートマンニン類縁体 式の表示 R R12 通称名 Ia アセトキシ NA NA ワートマンニン Ib H NA NA 11−デスアセトキシワートマンニン II NA NA NA Δ9,11−デヒドロ− デスアセトキシワートマンニン IIIa NA H H ワートマンニンの開いたA環の酸 IIIb NA メチル H ワートマンニンの開いたA環の メチルエステル
【0018】ワートマンニン(Ia)の生合成による製造
は当該技術分野において周知である。通常は多数の既に
開示された微生物、例えば、Talaromyces wortmannin
[Nakanishiら、 J.Biol.Chem., 267(4): 2157-2163 (19
92)]およびPenicillium wortmanniiMyrothecium r
oridium、およびFusarium oxysporum[Abbasら、 Appl.
Environ.Microbiol., 54(5): 1267-1274 (1988)]など
の微生物のいずれかの発酵によって製造される。発酵に
次いで、ワートマンニンを既知の方法によって抽出およ
び精製する。
【0019】好ましくは、ワートマンニンはA2460
3.1として同定された発酵培養物から実質的に純粋な
形で合成および単離する。培養物A24603.1はブ
ダペスト条約に従って寄託され、そして、Midwest Ar
ea Northern Regional Research Center[Agricult
ural Reseacrh Service、 アメリカ合衆国農業省、1815
North University Street、Peoria、Illinois、61604]
の保存培養物コレクションの一部となるであろう。
【0020】Midwest Area Northern Regional Re
search Center(Peoria、Illinois)におけるこの培養
物の寄託の永続性およびそれをだれでも容易に入手でき
ることは、特許が許された場合には、該特許の有効期間
中に付与されるであろう。出願の継続中の培養物の入手
は、37 C.F.R.§1.14および35U.S.C.§1
12のもとで可能となるであろう。この培養物をだれで
も入手できることの全制限は、特許が許されたときに除
かれるであろう(この取り消しはできない)。
【0021】ワートマンニンは、上記のA24603.
1株を適当な培養培地中、水中好気条件下、回収し得る
量のワートマンニンが生産されるまで培養することによ
って製造する。ワートマンニンを、当該技術分野におい
て既知の種々の単離および精製の方法を用いて回収する
ことができる。
【0022】A24603.1培養物の増殖に用いる培
地は多くの培地のいずれかであってよい。しかし、製造
経費、最適収率および生成物単離の容易さのため、大規
模発酵における好ましい炭素源はグルコースおよびコー
ンスターチのような可溶性デンプンである。また、マル
トース、リボース、キシロース、フルクトース、ガラク
トース、マンノース、マンニトール、ポテト・デキスト
リン、オレイン酸メチル、大豆油のような油なども使用
することができる。
【0023】好ましい窒素源は酵素加水分解されたカゼ
インおよび綿実粉であるが、ペプシン分解されたミル
ク、消化された大豆粉、魚粉、トウモロコシ浸出液、酵
母抽出物、酸加水分解されたカゼイン、ビーフ抽出物な
ども使用することができる。
【0024】培養培地に導入しうる栄養無機塩には、カ
ルシウム、マグネシウム、ナトリウム、アンモニウム、
塩化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、亜鉛などのイオンを
与え得る通常の可溶性塩が含まれる。
【0025】生物の成長および発達に必要な必須微量元
素もまた、培養培地に含まれるべきである。このような
微量元素は、一般に生物の成長要求を満足させるに十分
な量で培地の他の置換体中に不純物として見いだされ
る。
【0026】ワートマンニンを大量に生産するために
は、撹拌生物反応器での水中好気発酵に付すのが好まし
い。少量のワートマンニンは振盪フラスコ培養で得られ
るであろう。胞子形態の生物を大きな生物反応器に接種
することに通常伴われる生産時の時間的ずれのために、
栄養成長接種物を使用するのが好ましい。この栄養成長
接種物は、少量の培養培地に生物の胞子形態または菌糸
断片を接種して生物の新鮮で活発に増殖している培養物
を得ることにより調製される。栄養成長接種物の培地は
大量発酵に用いられる培地と同じであってよいが、他の
培地も適している。
【0027】ワートマンニンはA24603.1の生物
を約23°〜29°Cの温度で増殖させたときに生産さ
れる。ワートマンニン生産の最適温度は約25°Cのよ
うである。
【0028】水中好気培養過程において普通であるよう
に、培地を通常のタービン羽根で撹拌しながら、底から
容器中に滅菌した空気を送り込む。一般に、通気速度お
よび撹拌速度は、約5気圧の容器内圧力で空気飽和の少
なくとも45%の溶存酸素レベルを維持するのに十分で
あるべきである。
【0029】ワートマンニンの生産は、発酵中にブロス
からのPI 3−キナーゼ抽出物を試験することによっ
て観察することができる。後記のPI 3−キナーゼ分
析系がこの目的に有用な分析である。
【0030】生産に次いで、ワートマンニンを当該技術
分野で使用される方法によって発酵培地から回収するこ
とができる。A24603.1の生物の発酵中に生産さ
れるワートマンニンは主にブロス中に見いだされる。
【0031】通常、ワートマンニンは色々な技術によっ
て、バイオマスから回収することができる。好ましい技
術はセラミックフィルターで全発酵ブロスを濾過するこ
とを伴う。濾液を酢酸エチルのような有機溶媒で溶離
し、濃縮する。この濃縮液を結晶化が起こるまでアルコ
ールで懸濁し、その溶液を濾過、洗浄、そして乾燥す
る。確認のために、結晶物質を有機溶媒に溶かし、逆相
シリカゲル吸収剤(C8またはC18)のクロマトグラフ
ィーにかける。60%アセトニトリルのような有機−水
性緩衝液で分画を溶出させる。
【0032】また、11−デアセトキシワートマンニン
(式 Ib)もその調製法と共に当該技術分野において知
られている。一般に、この化合物はPenicillium funic
ulosum Thom[例えば、Baggoliniら、 Exp.Cell Res.,
169: 408-418 (1987) を参照]の培養物の発酵によって
生合成的に生産されるが、好ましくはHaeflingerら[H
elv.Chem.Acta, 56(8): 2901-2904 (1973)]によって開
示された方法によって化学的にワートマンニンから誘導
される。
【0033】同様に、Δ9,11−デヒドロ−デスアセ
トキシワートマンニン(式 II)の調製も当該技術分野
において知られており、Haeflingerら[同上]によっ
て記述されている。さらに、式 IIIで示される化合物の
調製もMacMillan, J.ら[J.Chem.Soc, Perkin I: 289
2-2898 (1972)]によって記述されている。
【0034】本発明の方法において、式 I、IIおよびII
Iで示される化合物は溶解細胞または全細胞中のホスフ
ァチジルイノシトール 3−キナーゼの選択的阻害に有
効である。本方法をインビトロまたはインビボで実施す
ることができ、例えば、有糸分裂におけるPI 3−キ
ナーゼの関与、細胞増殖、または細胞分化を研究するた
めの薬理学的道具として利用することができる。また、
式 I、IIおよびIIIで示される化合物を放射ラベル(例
えば、三重水素化)し、細胞中のこれら化合物の検出を
より容易なものとすることができる。
【0035】式 I、IIまたはIIIで示される化合物を本
方法で用いる場合、このような化合物をジメチルスルホ
キシド(DMSO)のような有機溶媒中に溶解し、HE
PES緩衝液(pH7.5、15mM MgCl2および1mM
EGTAを含む)で希釈し、所望の濃度にする。次に、
得られた調製物を当該技術分野において周知の方法に従
い、精製されたPI 3−キナーゼまたは細胞と接触さ
せる。
【0036】本発明の別の態様は哺乳動物、特にヒトの
ホスファチジルイノシトール 3−キナーゼを阻害する
方法であって、式 I、式 IIおよび式 IIIで示される化
合物から成る群から選ばれる化合物のホスファチジルイ
ノシトール 3−キナーゼ阻害量を該哺乳動物に投与す
ることから成る方法を提供する。
【0037】本発明の好ましい態様は、哺乳動物におけ
るホスファチジルイノシトール 3−キナーゼ依存症を
治療する方法であって、式 I、式 IIおよび式 IIIで示
される化合物から成る群から選ばれる化合物のホスファ
チジルイノシトール 3−キナーゼ阻害量を該哺乳動物
に投与することから成る方法を包含する。PI 3−キ
ナーゼ依存症には、痛み、糖尿病、炎症、血小板集合、
アテローム性動脈硬化症や再狭窄などの脈管の疾患、お
よび特に新生物に見られるような異常細胞増殖に関連し
た生化学的過程が含まれる。
【0038】即ち、本発明の特に好ましい態様には、ホ
スファチジルイノシトール 3−キナーゼ依存性の新生
物、特に種々のリンパ肉腫を式 I、IIおよびIIIで示さ
れる化合物から成る群から選択される化合物により治療
する方法が含まれる。他のPI 3−キナーゼ依存性の
新生物には、例えば、雌性乳腺癌、結腸癌、頭部および
頸部の上皮悪性腫瘍、白血病、黒色腫、卵巣癌、血漿細
胞骨髄腫および鱗状または小細胞肺癌が含まれる。上記
および他の新生物性PI 3−キナーゼ依存症の治療の
ために、ワートマンニンの使用が好ましい。
【0039】これらの特定の症候の治療処置のために、
式 I、IIまたはIIIで示される化合物をそのまま投与し
てもよいし、また、非経口、経皮、直腸、鼻孔または静
脈内投与または好ましくは経口投与用の単位投与形態の
医薬組成物に調合および製剤化することができる。この
ような医薬組成物は当該技術分野で周知の方法で製造さ
れ、薬学的担体と共に式 I、IIおよびIIIで示される化
合物から成る群から選ばれる少なくとも1つの活性化合
物を含有する。本明細書中で用いる「活性化合物」とい
う用語は、式 I、IIおよびIIIで示される化合物または
それらの薬学的に許容し得る塩から選ばれる化合物のう
ちの少なくとも1つを指す。
【0040】このような組成物においては、活性化合物
は「活性成分」として知られている。この組成物を調製
する際には、通常、活性成分を担体と混合するか、担体
で希釈するか、またはカプセル、サシエ、紙もしくは他
の容器の形態を取り得る担体内に封入する。この担体が
希釈剤として作用する場合には、該担体は活性成分に対
してビヒクル、賦形剤または媒質として作用する固体、
半固体または液体物質であってよい。即ち、本組成物
は、錠剤、丸剤、粉剤、ロゼンジ剤、サシエ剤、カシエ
剤、エリキシル剤、乳濁剤、溶剤、シロップ剤、懸濁
剤、軟および硬ゼラチンカプセル剤、滅菌注射溶剤、お
よび無菌包装粉剤の形態とすることができる。
【0041】適当な担体、賦形剤および希釈剤のいくつ
かの例には、ラクトース、デキストロース、スクロー
ス、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシア
ゴム、リン酸カルシウムアルギン酸塩、ケイ酸カルシウ
ム、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セル
ロース、トラガカント、ゼラチン、シロップ、メチルセ
ルロース、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息
香酸プロピル、タルク、ステアリン酸マグネシウム、水
および鉱油が含まれる。本製剤は、さらに滑沢剤、湿潤
剤、乳化剤、懸濁化剤、防腐剤、甘味剤、または香料な
どを含むことができる。本組成物は、当該技術分野で周
知の方法を用いて、患者に投与した後に活性成分を迅速
に、持続して、または遅延して放出するように製剤化す
ることができる。
【0042】経口投与のために、化合物を担体および希
釈剤と混合し、錠剤に成形するか、またはゼラチンカプ
セルに封入することができる。別法によれば、この混合
物を10%グルコース水溶液、等張食塩水、滅菌水など
の液体に溶解し、静脈内にまたは注射によって投与する
ことができる。
【0043】本組成物は、各投与が約1〜約500mg、
より普通には約5〜約300mgの活性成分を含んでいる
単位投与形態に製剤化するのが好ましい。この「単位投
与形態」なる用語は、ヒト対象および他の哺乳動物用の
1回投与に適した物理的に独立した単位であって、各単
位が、所望の治療効果を与えるように計算された予め決
めた量の活性物質を、必要な薬学的に許容され得る担体
と共に含有していることを意味する。「薬学的に許容し
うる」は、担体、希釈剤または賦形剤が製剤の他の成分
にとって許容しうるものでなくてはならず、その受容者
にとって有害なものであってはならないことを意味す
る。
【0044】以下に製剤例を挙げるが、これらは例示の
ためのものであり、いかなる意味においても本発明の範
囲を限定しようとするものではない。「活性成分」なる
用語の意味は上記にて定義した通りである。製剤例1 以下の成分を用いて硬ゼラチンカプセルを調製する:
【0045】製剤例2 以下の成分を用いて錠剤を調製する: 各成分を配合し、圧縮して各重量665mgの錠剤を得
る。
【0046】製剤例3 以下の成分を含有するエアロゾル溶液を調製する: 使 用 量 成 分 (重量%) 活性成分 0.25 エタノール 25.75 プロペラント 22(Propellant 22)(クロロジフルオロメタン) 70.00 合 計 100.00 活性化合物をエタノールと混合し、この混合液をプロペ
ラント22の一部に添加し、−30℃まで冷却し、充填
装置に入れる。次いで、必要な量をステンレス鋼容器に
入れ、残りのプロペラントで希釈する。次に、この容器
にバルブユニットを装着する。
【0047】製剤例4 以下のように、各々が活性成分を60mg含有する錠剤を
調製する: 成 分 使用量 活性成分 60 mg デンプン 45 mg 微結晶セルロース 35 mg ポリビニルピロリドン(10%水溶液として) 4 mg カルボキシメチルデンプンナトリウム 4.5 mg ステアリン酸マグネシウム 0.5 mgタルク 1 mg 合 計 150 mg 活性成分、デンプン、およびセルロースをNo.45メッ
シュU.S.のふるいに通し、緊密に混合する。得られた
粉末とポリビニルピロリドン水溶液を混合し、次いで、
この混合物をNo.14メッシュU.S.のふるいに通す。
得られた顆粒を50℃で乾燥し、No.18メッシュU.
S.ふるいに通す。カルボキシメチルデンプンナトリウ
ム、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクを予めNo.
60メッシュU.S.のふるいに通し、次に、上記顆粒に
加え、混合した後、打錠機で圧縮して各重量150mgの
錠剤を得る。
【0048】製剤例5 以下のように、各々が活性成分を80mg含有するカプセ
ルを調製する: 活性成分、セルロース、デンプンおよびステアリン酸マ
グネシウムを混合し、No.45メッシュU.S.のふるい
に通し、200mgの量を硬ゼラチンカプセルに充填す
る。
【0049】製剤例6 以下のように、各々が活性成分を225mg含有する坐剤
を調製する: 活性成分をNo.60メッシュU.S.ふるいに通し、必
要最少限の加熱により予め融解して置いた飽和脂肪酸グ
リセリド中に懸濁する。次いで、この混合物を表示容量
2gの坐剤型に注ぎ、冷却する。
【0050】製剤例7 以下のように、各々が用量5ml当たり活性成分を50mg
含有する懸濁液を調製する: 成 分 使用量 活性成分 50 mg カルボキシメチルセルロースナトリウム 50 mg シロップ 1.25ml 安息香酸溶液 0.10ml 香料 適 量 着色料 適 量純水 合計5mlになる量 活性成分をNo.45メッシュU.S.のふるいに通し、
カルボキシメチルセルロースナトリウムおよびシロップ
と混合して、滑らかなペーストを得る。安息香酸溶液、
香料および着色料を水の一部で希釈し、撹拌しながら添
加する。次いで、充分量の水を加えて必要な容量にす
る。
【0051】製剤例8 以下のように、静脈内製剤を調製する: 成 分 使用量 活性成分 100 mg等張食塩水 1000 ml
【0052】式I、IIおよびIIIで示される化合物はPI
3−キナーゼおよびPI 3−キナーゼ依存症に対して
広い用量範囲にわたって有効である。例えば、1日用量
は、通常、体重1kgに対して約0.1〜約50mgの範
囲内となるであろう。成人ヒトの治療においては、1回
または分割用量で約5〜25mg/kgの用量範囲が好まし
い。しかし、実際に投与される化合物の量は、病状の重
篤度、投与される化合物の選択、個々の患者の年令、体
重および反応を含む関連の環境、ならびに選ばれる投与
経路に照らして医師が決定するであろうことは理解され
よう。従って、上記の用量範囲は、いかなる意味におい
ても本発明の範囲を限定しようとするものではない。
【0053】式I、IIおよびIIIで示される化合物はPI
3−キナーゼに対して選択的活性を示した。以下にこ
の活性を証明するために用いた試験系を記述する。
【0054】ホスファチジルイノシトール 3−キナーゼの精製 PI 3−キナーゼは多数の方法によって調製すること
ができる。その一つの方法において、PI 3−キナー
ゼをAmerican Type Culture Collection(Rockvill
e、MD)から入手した全面Swiss3T3細胞のから調製
した。PI 3−キナーゼの精製に先立って、10%子
牛血清を追加したDulbeccoの修飾イーグル培地(DM
EM;Sigma、St. Louis、MO)の大量培養液中で細胞を
維持し、0.25%トリプシンおよび0.02%エチレン
ジアミン四酢酸(EDTA)を用いて継代した。4つの
100mm培養プレート上の24x106細胞を10mlのH
anks平衡塩溶液(pH7.4、HBSS; Sigma)で洗浄
し、子牛血清を含まないDMEM中で1時間放置した。
次いで、15分間、100ng/mlの血小板由来成長因子
(PDGF; Genzyme、 Cambridge、 MA)の組換えヒトB
Bホモ二量体で刺激した。培地を吸い出し、細胞をHB
SS(10ml)で洗浄し、次いで3mlの137mM Na
Cl、1mM MgCl2を含む20mM トリス(pH8.
0)、10%グリセロール、1%トリトンX−100
(Rohm and Haas、 Philadelphia、 PA)、2μg/ml ロイ
ペプチン、2μg/ml アプロトニン、1mM フェニルメ
チルスルホニルフルオリド(PMSF)、および1mM
オルトバナド酸ナトリウムで溶解した。この細胞をプレ
ートの表面からかき集めて6000xgで10分間遠心
した。上清を1.5mlの試験管中、50μlの洗浄したI
gG2bk抗ホスホチロシン抗体ビーズ(Upstate Biotech
nology Inc.、Lake Placid、NY)と混合した。この試
験管に蓋をし、4°Cで2時間回転させ、ビーズを2μ
g/ml ロイペプチン、4μg/ml アプロトニン、1mM P
MSF、200μM アデノシン、および1mM オルト
バナド酸ナトリウムを含むHBSS(1ml)で2回洗浄
した。チロシンリン酸化PI 3−キナーゼを、200μ
l/試験管の10mM トリス(pH7.5)、2M NaC
l、1mM EDTA、200μM アデノシン、および1
0mM フェニルリン酸ナトリウムを用いてビーズから溶
離した。
【0055】別の好ましい方法においてPI 3−キナ
ーゼを牛脳から調製した。2つの牛脳(湿重量約900
g)を地方の屠殺場から屠殺の数分以内に入手し、氷詰
めにし、1時間以内にホモジナイズした。脳の余分の脂
肪および血管を除去し、次いでTekmar Tissuemizer
(Cincinnati、 OH)を用いて250mM 蔗糖、6mM β
−メルカプトエタノール、1μg/ml ロイペプチン、1
μg/ml ペプスタチンA、0.4mM PMSF、および1
mM MgCl2を含む20mM トリス(pH8.3)中、4
°Cでホモジナイズした。
【0056】10,000xgで60分間遠心した後、
4°Cで1M 酢酸を滴下して上清(約1200ml)のp
Hを5.75まで低下させた。4°Cでさらに15分撹
拌した後、溶液を13,500xgで60分間遠心し
た。上清を捨て、ペレットをバッファーA[6mM β-
メルカプトエタノール、0.1mM エチレングリコール
−ビス(β−アミノエチルエーテル)N,N,N',N'−四
酢酸(EGTA)、1μg/mlロイペプチン、1μg/ml
ペプスタチンA、および1mM MgCl2を含む20mMト
リス(pH8.3)]中に再懸濁し、4°Cで5ml/分の
流速でファーストフローQセファロースカラム(300
ml)に導入した。導入した後、カラムを3倍容量の0.
1M KClを含むバッファーAで洗浄し、次いで3ml/
分で7倍容量以上のバッファーA/0.1M KClから
バッファーA/0.6M KClの直線勾配を用いてキナ
ーゼを溶離した。
【0057】以下の記載のように、10μlの分画と基
質としてのホスファチジルイノシトールを用いて各分画
のPI 3−キナーゼ活性について測定した。PI4−
キナーゼは最初に溶離され、PI 3−キナーゼは約0.
3M KClで溶離された。このPI 3−キナーゼのプ
ールを40%硫酸アンモニウムで沈殿させた。遠心(1
3,500xg、60分間)に次いでペレットをバッフ
ァーB[6mM β-メルカプトエタノール、1μg/ml ロ
イペプチン、1μg/ml ペプスタチンA、および1mM
MgCl2を含む10mM リン酸カリウム(pH7.4)]中
に再懸濁し、50mlのヒドロキシルアパタイトカラム
(Calbiochem, Inc.、 La Jolla、 CA)に2.5ml/分で導
入した。カラムをA280ベ−スラインが0に到達するま
で150mlのバッファーBで洗浄し、次いで1ml/分で
450分以上、10〜320mM KH2PO4の直線勾配
を用いてキナーゼを溶離した。
【0058】活性分画をプールし、次いでバッファーC
[6mM β-メルカプトエタノール、0.1mM EGT
A、1μg/ml ロイペプチン、1μg/ml ペプスタチン
A、および0.1mM MgCl2を含む50mM MES(p
H6.2)]で平衡化したMonoSカラム(8ml)(Pharm
acia, Inc.、 Piscataway、 NJ)に3ml/分で導入した。
120分以上、バッファーC中の0〜0.4M KClの
直線勾配を用いてPI 3−キナーゼを溶離した。分画
の分析において、通常PI 3−キナーゼ活性の2つの
プールが見いだされた。活性の大部分は最初の溶出液中
に見いだされたが、約20%の活性は勾配中に溶離され
た。勾配中の物質はかなりのPI4−キナーゼ活性を有
していたが、最初の溶出液中に溶離されたPI3−キナ
ーゼにはPI4−キナーゼ活性が実質的に伴われていな
かった。従って、MonoSの最初の溶出液をMini-Ultr
asette Omega 50K膜(Filtron, Inc.、 Northborough、
MA)による接線フロー濾過によって濃縮し、バッファ
ーCで希釈して伝導率を低下させた。次いで、この物質
を上記条件を用いて、MonoSカラムに再び導入した。
PI 3−キナーゼは洗浄中にカラムに結合し、勾配中
に溶離した。ホスファチジルイノシトールキナーゼ活性
の2つのプールを勾配中に得て、各プールをPI3−キ
ナーゼおよびPI4−キナーゼ活性について分析した。
プール1は95%のPI 3−キナーゼ活性(および5
%のPI4−キナーゼ活性)を含み、一方、プール2は
主にPI4−キナーゼ活性を含んでいることがわかっ
た。
【0059】MonoSカラムからのプール1をバッファ
ーAで希釈し、MonoQ(1ml)でのクロマトグラフィ
ーに導入し、バッファーA中の0〜0.4M KClの勾
配で溶離した。最終プールをPI 3−キナーゼおよび
PI4−キナーゼの活性について測定した。最終産物は
99%より大きいPI 3−キナーゼ活性を含有するこ
とが分かった。
【0060】精製したPI 3−キナーゼ活性の分析 PI 3−キナーゼ活性を、Matter, W.F.ら[Bioche
mical and Biophysical Research Communications18
6: 624-631 (1992)]によって先に記述されたようにし
て測定した。阻害候補物質を最初にDMSO中に溶解
し、次いで15mM MgCl2および1mM EGTAを含む
50mM HEPESバッファー(pH7.5)で10倍に
希釈した。この溶液10μlを、精製した牛脳PI 3−
キナーゼ(9μl)およびホスファチジルイノシトール
[1mM EGTAを含む50mM HEPESバッファー
(pH7.5)中の2mg/ml ストック溶液(5μl)]と
インキュベートした。最終反応混合物は0.1〜5ng/ml
阻害物質および3%DMSO(v:v)を含んでいた。こ
のDMSO濃度はPI 3−キナーゼ活性に何の影響も
及ぼさず、対照の反応混合物に阻害物質を含まない3%
DMSO(v:v)を用いた。反応物を周囲温度で10分
間プレインキュベートし、次いで1μlの[γ-32P]AT
P(2mCi/ml、500μM ストック溶液;0.08mCi/
ml、20μM最終濃度;Dupont New England Nuclear、
Boston、MA)を加えて酵素反応を開始させた。周囲温度
で10分間頻繁に混合して反応を進行させ、その後1N
HCl(40μl)を加えて反応を停止させた。脂質を8
0μl CHC13:MeOH(1:1、v:v)を加えて抽出
した。試料を混合し、遠心して、下層の有機相をシリカ
ゲルTLCプレート(EM Science、 Gibbstown、 NJ)に
乗せ、それをCHCl3:MeOH:H2O:NH4OH(4
5:35:8.5:1.5、v:v)で展開した。プレートを乾
燥させ、キナーゼ反応をオートラジオグラフィーで可視
化した。ホスファチジルイノシトール3−モノホスフェ
ートの領域をプレートからかき集め、液体シンチレーシ
ョン分光法を用い、シンチレーションカクテルとして使
用されるReady Protein(Beckman Instruments, In
c.、 Fullerton、CA)を用いて定量した。ワートマンニ
ンおよび類縁体の阻害レベルは、対照との比較による[
32P]−カウント/分の百分率(%)として決定した。
【0061】また、PI 3−キナーゼ反応の産物をWh
itman,M.[Nature, 332: 644-646(1988)]によって議
論されたHPLCによって確認した。先にAuger, K.
R.[Cell, 57: 167-175 (1989)]によって記述された
ように、リン脂質をメチルアミン試薬中で脱アシル化
し、Whatman Partisphere SAX 陰イオン交換カラ
ムを用いて分離した。Radiomatic Model A−140 Fl
o-One/Beta オンライン放射能検出器を用いて、脱ア
シル化された[32P]−酵素産物をモニターした。脱ア
シル化された[3H]PI 4−モノホスフェートを内部
標準として加えた。
【0062】牛脳から精製したPI 3−キナーゼに対
するワートマンニンおよびその類縁体の阻害効果を表2
に示す。
【表2】
【0063】さらに、本発明の方法において用いるワー
トマンニンおよびワートマンニン類縁体は、PI4−キ
ナーゼ、ホスホリパーゼC、c−srcプロテインチロ
シンキナーゼまたはプロテインキナーゼCに影響を及ぼ
さず、先に報告されたミオシン軽鎖キナーゼの阻害物質
としての活性[例えば、Nakanishi, S.ら、J.Biol.Che
m., 267(4): 2157-2163 (1992) を参照]よりも100
倍程度大きい活性を持っている。即ち、ワートマンニン
およびその類縁体は強力かつ選択性の高いPI3−キナ
ーゼの阻害物質である。
【0064】全細胞PI 3−キナーゼ活性の分析 v−sis NIH 3T3細胞[National Cancer Inst
itute、 Bethesda、 MD]は構成性の、ならびに血小板由
来成長因子によって刺激されるPI 3−キナーゼ活性
を示すことがわかっているので、この細胞をホスファチ
ジルイノシトール3−ホスフェートのレベルを測定する
ために選択した。75cm2培養フラスコ中の対数増殖期
のv−sis NIH 3T3細胞を子牛血清を含まない
DMEM中に2時間置いた。この細胞をリン酸を含まな
いDMEMで洗浄し、0.1%の脂肪酸不含の牛血清ア
ルブミンおよび0.15mCi/ml[32P]H3PO4(ICN B
iomedicals、Irvine、CA)を含む同一培地中で70分間
インキュベートした。阻害候補物質を上述の方法を用い
て調製し、これを細胞と10分間接触させて置き、次い
でその細胞を100ng/ml PDGFで10分間刺激し
た。細胞中のホスファチジルイノシトール3−ホスフェ
ートを測定するために、培地を除去し、細胞をリン酸緩
衝生理食塩水で1回洗浄し、次いでフラスコにつき4ml
のHCl:メタノール(1:1容量比)を加えた。細胞
をフラスコからかき集め、全脂質をFolch, J.ら[J.B
iol.Chem., 226: 497-509 (1957)]によって記述された
方法によって抽出した。脱アシル化脂質をClark, N.
G.ら[Biochem.J., 195: 301-306 (1981)]によって
記述された方法によりメチルアミンを用いて調製し、A
uger, K.R.ら[Methods in Inositide Research、 159
-166頁; Irvine, R.F.編、 Raven Press, Ltd.、 New Yor
k、 NY (1990)]が記述したように、10cmのRAC II
Partisil 5 SAXカラム(Whatman、 Kent、 U.K.)を
用いるHPLCにより、0.8ml/分の流速のNH42
4勾配で溶離することによって分離した。溶出ピーク
の検出は放射活性流動検出器(Flo-One Beta、 A515型、
Radiomatic Instruments、 Meriden、 CT)で行った。対
照の化合物にデアシル−[3H]ホスファチジルイノシ
トール−4,5−ビスホスフェートおよび デアシル−[
32P]ホスファチジルイノシトール−3,4,5−トリス
ホスフェートを使用した。
【0065】精製したPI 3−キナーゼの阻害は、全
細胞中のPI 3−キナーゼの阻害よりもかなり大きい
が、1.3μM ワートマンニンは全細胞中の血小板由来
成長因子によって刺激されるホスファチジルイノシトー
ル3−ホスフェート生成のほぼ完全な阻害を与えた。
【0067】本明細書中に記載した発明を十分に理解し
うるように以下に実施例を挙げる。しかし、これら実施
例は例示のためだけのものであり、いかなる意味におい
ても本発明の範囲を限定するものと解釈すべきでないこ
とは理解されよう。
【0068】実施例1 培養物A24603.1の発酵 A.振盪フラスコ 培養物A24603.1(凍結乾燥ペレットまたは液体
窒素中で維持された懸濁液のどちらか)を以下の組成を
有する栄養培地に接種した。 無調整pH=6.3(調整せず) a:PROFLO Flour(Traders Protein、Memphi
s、TN) 接種した栄養培地を250ml 広口Erlenmeyerフラスコ
中、25°Cで約72時間、2インチ(5.08cm)の
円を250rpmで周回する振盪器上でインキュベート
した。
【0069】B.培養物A24603.1のタンク発酵 大量の接種物を得るため、10mlのインキュベートした
振盪フラスコの培地(A項で記述したように調製)を4
00mlの上記と同一の組成を有する第二段階の栄養培地
に接種した。この第二段階の培地を2L 広口Erlenmey
erフラスコ中、25°Cで約23時間、2インチ(5.
08cm)の円を250rpmで周回する振盪器上でイン
キュベートした。
【0070】この第二段階の培地(400ml)を以下の
組成を有する無菌生産培地(115L)に接種した。 無調整pH=6.8(調整せず) 加えた消泡剤:0.2g/L SAG 471b a:NZ Amine A(Sheffield Chemical Co.、 Norwic
h、 NY) b:SAG 471(Union Carbide、 Sistersville、 WV) 接種した生産培地を115L撹拌発酵タンク中、約25
°Cの温度で4〜5日間発酵させた。低rpm(180
〜330)で撹拌しながら溶存酸素レベルを空気飽和の
45%に維持した。
【0071】実施例2 ワートマンニンの単離および精製 実施例1の発酵ブロスをセラミックフィルター(Membr
alox Systems、 Illinois Water Treatment、 Rockford、
IL)で濾過し、175Lのワートマンニン含有濾液を
得た。5N HClで濾液のpHを約3.9に調節した。次
いで、この濾液を2分の1容量の酢酸エチルで3回溶離
して合計容量を207Lにし、これを真空下で6Lに濃
縮した。
【0072】この6Lの酢酸エチル濃縮液をさらに真空
下で濃縮し、暗褐色の粘稠油状物を得、これに500ml
のメタノ−ルを加えた。結晶化が完結するまでこの混合
物を撹拌し、濾過して、冷メタノールで簡単に洗浄し、
真空乾燥させて、20.4gのワートマンニンを得た。
【0073】メタノール上清を真空下で再濃縮し、粘稠
油状物を得、180mlのクロロホルム中に溶解し、クロ
ロホルム中のWoelm Grade 62 シリカの12x20cm
カラムに導入した。5.0Lのクロロホルム洗浄液を真
空下で濃縮して、褐色の油状物を得、次いでこれを25
0mlの温メタノール中に溶解した。生じた結晶を18時
間後に濾過によって集め、4.2gのワートマンニンを得
た。この結晶化操作を残りの上清についても行い、さら
に1.9gのワートマンニンを得た。ワートマンニンの同
定はHPLCによって確認した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 594120537 ジ・アリゾナ・ボード・オブ・リージェン ツ THE ARIZONA BOARD O F REGENTS アメリカ合衆国85719アリゾナ州シティ・ オブ・トゥーソン、イースト・フォート・ ローウェル・ロード1430番 スウィート 200 (72)発明者 ロザンヌ・ボンジョウクリアン アメリカ合衆国46077インディアナ州ジオ ンズビル、ドミニオン・ドライブ318番 (72)発明者 ガース・ポウィス アメリカ合衆国85718アリゾナ州トゥーソ ン、イースト・カレ・デ・ミラー6301番 (72)発明者 クリス・ジョン・ブラホス アメリカ合衆国46033インディアナ州カー メル、ウエストミンスター・ウェイ11203 番

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性成分として、 【化1】 [式中、RはHまたはアセトキシである] 【化2】 および 【化3】 [式中、R1はH、メチルまたはエチルであり、R2はH
    またはCH3である]から成る群から選ばれる化合物を
    含む抗ホスファチジルイノシトール 3−キナーゼ依存
    症製剤。
  2. 【請求項2】 活性成分として、 【化4】 [式中、RはHまたはアセトキシである] 【化5】 および 【化6】 [式中、R1はH、メチルまたはエチルであり、R2はH
    またはCH3である]から成る群から選ばれる化合物を
    含む抗ホスファチジルイノシトール 3−キナーゼ依存
    新生物製剤。
  3. 【請求項3】 化合物が以下の式I: 【化7】 [式中、RはHまたはアセトキシである]で示される化
    合物である請求項2に記載の製剤。
  4. 【請求項4】 式Iの化合物が、Rがアセトキシである
    化合物である請求項3に記載の製剤。
JP6165068A 1993-07-19 1994-07-18 ワートマンニンおよびその類縁体によるホスファチジルイノシトール3−キナーゼの阻害 Pending JPH0753370A (ja)

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