JPH0744131B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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JPH0744131B2
JPH0744131B2 JP1100769A JP10076989A JPH0744131B2 JP H0744131 B2 JPH0744131 B2 JP H0744131B2 JP 1100769 A JP1100769 A JP 1100769A JP 10076989 A JP10076989 A JP 10076989A JP H0744131 B2 JPH0744131 B2 JP H0744131B2
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tcnq
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は固体電解コンデンサの製造方法に関するもので
あり、更に詳説すると、本発明は電解質としてTCNQ錯塩
を使用する有機半導体固体電解コンデンサのエージング
方法の改善に関するものである。
(ロ)従来の技術 電解質としてTCNQ錯塩を使用する有機半導体固体電解コ
ンデンサに関しては、本願発明者が既に種々提案してい
る。例えば、特公昭62−51489号(H01G 9/02)特開昭5
8−191414号(H01G 9/02)等である。
さて、アルミ箔等のコンデンサ素子の陽極酸化被膜の修
復による漏れ電流(Leakage Current)の低減のため
に、通常の電解液型のアルミ電解コンデンサは約85℃で
エージングを行なっている。また、従来、TCNQ塩を用い
た固体アルミ電解コンデンサにおいても、エージングは
通常の電解液を含浸したアルミ電解コンデンサと同様に
105℃〜125℃にて約1時間、ほぼ定格電圧を印加して主
に、陽極酸化皮膜の修復、即ち、漏れ電流の低減を図る
ために行こなわれている。
(ハ)発明が解決しようとする課題 上述の如きエージング条件で電解コンデンサを完成させ
た場合、電解液型とTCNQ塩型とでは漏れ電流(L.C)の
安定性が異なる。即ち、実際に電解コンデンサをプリン
ト回路基板に装着して使用する際、特に高温下即ちハン
ダ付け時の熱が回路基板を通してコンデンサに伝達され
た時、漏れ電流の劣化に差が生じ、TCNQ塩型の場合は劣
化が発生することがある。
特に、ハンダ熱(230〜260℃)がコンデンサに直接短時
間でも伝導すれば、TCNQ塩の融解する温度以下であって
も漏れ電流の劣化は著しい。しかし、これらの劣化は一
時的で徐々に常温であっても、所定電圧印加により修復
するが、回路上問題となる場合がある。
(ニ)課題を解決するための手段 TCNQ塩を加熱融解し、液状のTCNQ塩にコンデンサ素子を
含浸した後、冷却固化して固体電解コンデンサを形成
し、エージングする際含浸したTCNQ塩の融点以下で且つ
該融点との温度差が60℃以内の温度の前記コンデンサ素
子を加熱し、その温度で電圧を印加しながら15秒以上60
秒以下の時間にわたって保持するエージング処理を施
す。
なお、前記エージングを行った後の冷却過程において
は、前記電圧の印加を中止してもよいし、該電圧を印加
し続けてもよい。冷却過程において電圧を印加し続ける
ことは、本発明による高温でのエージング処理に従来技
術による低温でのエージング処理を付加することにな
る。
(ホ)作用 固体電解コンデンサに使用されるTCNQ塩の融点は略210
〜260℃であり、このコンデンサのエージングは通常105
〜125℃で行なわれていた。すなわち、前記エージング
温度とTCNQ塩の融点との間には、80℃以上もの温度差が
あった。しかし、本発明においてはこの通常のエージン
グ温度に比べて格段に高い温度、すなわちTCNQ塩の融点
以下で且つ該融点との温度差が60℃以内の温度の前記コ
ンデンサ素子を加熱し、その温度で電圧を印加しながら
エージングを行うので、漏れ電流を修復するために生じ
る絶縁皮膜の耐熱性が増すものと推察される(第1表お
よび第2表参照)。そしてハンダ付け時に相当する高温
下に放置した場合でも、漏れ電流の増大を抑えることが
できる。
また、TCNQ塩を含浸したアルミ電解コンデンサの場合、
エージング温度は高い程、通電電流に対するエージング
の効率(絶縁皮膜の生成率)は良好であることから高温
下(TCNQ塩の融点との温度差が60℃以内)ではエージン
グ時間の格段の短縮が可能となる。
(ヘ)実施例 本発明について説明する。第1図は本発明に使用するコ
ンデンサ素子を示す。まず、高純度(99.99%以上)の
アルミニウム箔を化学的処理により粗面化し、実効表面
積を増加させるためのいわゆるエッチング処理を行な
う。次に電解液中にて、電気化学的にアルミニウム箔表
面に酸化皮膜(酸化アルミニウムの薄膜)を形成する
(化成処理)。次にエッチング処理し、化学処理を行な
ったアルミニウム箔を陽極箔(1)とし、対向陰極箔
(2)との間にセパレータ(3)としてマニラ紙を挟
み、第1図に示すように円筒状に巻き取る。こうしてア
ルミニウム箔に酸化皮膜を形成した陽極箔(1)及び陰
極箔(2)と両電極箔間に介挿されたセパレータ(3)
とを捲回してコンデンサ素子(6)が形成される。なお
(4)(4′)はアルミリード、(5)(5′)はリー
ド線である。
さらにコンデンサ素子(6)に熱処理を施し、セパレー
タ(3)を構成するマニラ紙を炭化して繊維の細径化に
よる密度の低下を計る。
第2図はこのコンデンサ素子(6)をアルミケース
(7)内に収納した状態の断面図、第3図はその外観図
である。所定量の各種TCNQ錯塩(8)をケース(7)内
に入れ、加熱した熱板上にアルミケース(7)を載置
し、本実施例では210℃以上にてケース(7)中の粉末
状TCNQ錯塩を加熱融解させる。一方、予め加熱してある
コンデンサ素子(6)をアルミケース(7)内に挿入し
て、融解したTCNQ錯塩の液体をコンデンサ素子(6)に
含浸させ、すぐに冷却固化させる。その後、TCNQ錯塩と
は反応し難い樹脂(9)を封入し、更にエポキシ樹脂等
(10)で封口する。(11)はリード線用溝である。
次に本発明の実施例について説明する。
(a)実施例(1) 第1図で説明した如き、コンデンサ素子(6)を融解液
化したN−n−ブチル・イソキノリン(TCNQ)2に含浸
し、第2図に示す如くアルミケース(7)内に樹脂
(9)(10)で封口する。この実施例では定格25V15μ
Fである。このコンデンサをこのコンデンサの外径より
少許大きく且つこのコンデンサを挿入すると、完全に埋
没する深さを有する円筒状熱板穴に収納し、次の(A)
〜(E)の各条件でエージングを行なったところ、第1
表に示す如き実験結果が得られた。この実験結果は実験
サンプル各10個の数値の平均値である。尚、この際、使
用したN−n−ブチル・イソキノリン(TCNQ)2の融点は2
10〜220℃である。また、エージング中にコンデンサに
印加するエージング電圧は加熱温度が高温になる程電圧
を低くして行く所謂軽減電圧を印加する。
エージング条件: A:210℃の熱板穴中で30秒加熱、20V印加(冷却時も印
加) B:180℃の熱板中で40秒加熱、20V印加(冷却時も印加) C:150℃の熱板穴中で60秒加熱、21V印加(冷却時も印
加) D:125℃の熱板穴中で180秒加熱、22V印加(冷却時も印
加) E:125℃の恒温槽中で1時間加熱、22V印加(冷却時も印
加) また、プリント回路基板にハンダ付け実装する際の耐熱
テストの代りに、無負荷で高温状態(160℃)に3分間
放置しておく所謂高温負荷放置テストの結果も第1表に
示してある。
なおまた、N−n−ブチル・イソキノリン(TCNQ)2に代
えてN−n−プロピル・キノリン(TCNQ)2等を使用して
も略同様の特性結果が得られた。
(b)実施例(2) 第1図と同じ構成のコンデンサ素子(6)を用い、固体
電解質としてN,N−ペンタメチレン・(ルチジン)2・(T
CNQ)4とN−n−プロピル・フェニルピリジン(TCNQ)2
の等量混合TCNQ塩を使用し、第2図に示す如く封入する
際ブチルゴム成型品でカール、絞り封口している。この
コンデンサの定格は25V1μFである。このコンデンサに
ついて次の(F)(G)の条件でエージングを行なった
ところ、第2表に示す如き実験結果が得られた。
尚、エージング時の印加電圧はエージング温度により軽
減電圧を適用した。また、この実施例で用いた混合TCNQ
塩の融点は略240℃である。
エージング条件; F;235℃ハンダにコンデンサ80%浸漬加熱15秒間、20V印
加(冷却時も印加) G;125℃の恒温槽中にて1時間加熱、22V印加 次に、リフローハンダ付けの耐熱テストの代りに、235
℃のハンダ槽の中にコンデンサのアルミリード(4)
(4′)部付近はハンダ槽の中に入れられないようにし
て、それ以外のコンデンサの約80%をハンダ槽の中に10
秒間浸漬する所謂ハンダ浸漬テストの試験結果も第2表
に示してある。
上述の実施例(1)(2)においてはコンデンサ素子と
してアルミ箔の巻回型コンデンサについて示したが、ア
ルミニウム、タンタル、ニオブ等の弁作用を有する金属
粉末を加圧成形し、或いは焼結してなるコンデンサ陽極
素子にTCNQ錯塩を電解質として使用する場合にも本発明
を適用できることは言うまでもない。
(ト)発明の効果 本発明の製造方法によれば、コンデンサの製造工程にお
けるエージング時間が著しく短縮でき、工数の削減およ
びエージング設備の簡略化が可能となる。更に、コンデ
ンサの電気特性や漏れ電流における耐熱性の優れたコン
デンサが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に使用するコンデンサ素子の斜視図、第
2図は本発明の固体電解コンデンサの断面図、第3図は
同外観図である。 (1)(2)…陽、陰極箔、(3)…セパレータ、
(6)…コンデンサ素子、(7)…アルミケース、
(8)…TCNQ錯塩。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱融解可能で且つ冷却固化後コンデンサ
    用電解質として使用しうる電導度を有するTCNQ塩を融解
    してコンデンサ素子に含浸し、 冷却固化後、樹脂或は金属ケース内に封入し、 該TCNQ塩の融点以下で且つ該融点との温度差が60℃以内
    の温度に前記コンデンサ素子を加熱し、 その温度で電圧を印加しながら15秒以上60秒以下の時間
    にわたって保持するエージング処理を施すことを特徴と
    する固体電解コンデンサの製造方法。
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