JP2811640B2 - 固体電解コンデンサのエージング方法 - Google Patents

固体電解コンデンサのエージング方法

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JP2811640B2 JP1117361A JP11736189A JP2811640B2 JP 2811640 B2 JP2811640 B2 JP 2811640B2 JP 1117361 A JP1117361 A JP 1117361A JP 11736189 A JP11736189 A JP 11736189A JP 2811640 B2 JP2811640 B2 JP 2811640B2
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、皮膜形成性金属箔表面に形成させた誘電体
酸化皮膜上に、化学酸化重合による導電性高分子膜、及
び電解酸化重合による導電性高分子膜を順次形成させて
固体電解質とする固体電解コンデンサの製造工程におい
て発生する前記誘電体酸化皮膜破壊部の修復を可能とし
た固体電解コンデンサのエージング方法に関する。
(従来の技術) 一般に、電解コンデンサにおけるエージングは、コン
デンサ素子製造中に生じた誘電体酸化皮膜の部分的破壊
を修復するために行うもので、従来一般化しているエー
ジング手段は、コンデンサのそれぞれに1個の抵抗を通
じて定電流定電圧電源から直流電圧を印加して行うよう
にしたものであった。
このようなエージング方法を液体の駆動用電解液を使
用した電解コンデンサに適用した場合、液体の駆動用電
解液は破壊した誘電体酸化皮膜を修復する能力を十分に
有しているため、誘電体酸化皮膜が絶縁破壊することな
く所望のエージング電圧まで電圧が上昇し、有効なエー
ジング効果を得ることができる。
しかしながら、二酸化マンガン、TCNQ錯体などの有機
半導体、或いは電解酸化重合で得られる導電性高分子な
どを固体電解質とした電解コンデンサに上記のようなエ
ージング方法を使用した場合、これら固体電解質は製造
工程中に破壊した誘電体酸化皮膜を修復する能力が小さ
いため、エージングの過程で誘電体酸化皮膜の破壊が拡
大し絶縁破壊に至りショート不良を引き起こす結果とな
り、固体電解質を使用した電解コンデンサをエージング
方法としては不適であった。
(発明が解決しようとする課題) 以上のようなコンデンサのエージング方法では、電解
質として固体電解質を用いた電解コンデンサの場合、誘
電体酸化皮膜破壊部の修復が十分に得られないばかりで
なく、酸化皮膜の絶縁破壊が生じショート不良が発生す
るので、歩留まりが大幅に低下する要因となるなど、極
めて不十分なものであった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、固体電
解質を用いた電解コンデンサにおいて、誘電体酸化皮膜
の破壊部を修復する能力を高め、絶縁破壊によるショー
ト不良を解消できる固体電解コンデンサのエージング方
法を提供することを目的とするものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明になる固体電解コンデンサのエージング方法
は、皮膜形成性金属箔表面に誘電体酸化皮膜を形成さ
せ、この誘電体酸化皮膜上に化学酸化重合による導電性
高分子膜、及び電解酸化重合による導電性高分子膜を順
次形成させて固体電解質とする固体電解コンデンサのエ
ージングを、電圧上昇装速度を可変できる直流電源から
コンデンサに電圧を印加し、1分間当たりの電圧上昇を
エージング電圧の1/50以下で、かつ1V未満としたもので
ある。
また、前記の方法において、必要に応じコンデンサ個
々に直列に定電流ダイオードを接続したり、コンデンサ
に印加する電圧を段階的、又は直線的に上昇させたりす
ることを特徴とするものである。
(作用) 以上の構成になるエージング方法によれば、電圧上昇
速度はエージングされるコンデンサの誘電体酸化皮膜の
破壊状態に関係なく一定に保たれるため、誘電体酸化皮
膜の破壊部の修復がなされので絶縁破壊に至らず、有効
なエージング効果が得られる。
また、コンデンサに直列に接続した電流制限ダイオー
ドは、複数個のコンデンサを同時にエージングする場
合、コンデンサそれぞれに対する他からの電荷の流入を
制限する作用を得るうえで有効である。
なお、電圧上昇速度を一分間当たり、エージング電流
の1/50以下で、かつ1V未満と限定する根拠は、これより
大きくなった場合、漏れ電流が増大することに基づくも
のである。
(実施例) 以下、本発明について説明する。すなわち、誘電体酸
化皮膜を形成させた高純度アルミニウム箔に陽極リード
線を取着した陽極箔は、ピロール溶液浸漬−酸化剤水溶
液浸漬からなる化学酸化重合により誘電体酸化皮膜表面
にポリピロール膜を形成した後、巻回してコンデンサ素
子を形成した。このコンデンサ素子をドーパントを支持
電解質として含む水溶液に浸漬し、前記ポリピロール膜
を陽極として外部に設けた陰極との間で電解酸化重合を
行ってポリピロール膜を形成した後、このポリピロール
膜上にカーボン層を形成し、その一部から陰極を取り出
し得られたコンデンサ素子をケースに収納し、エポキシ
樹脂で密封して固定電解コンデンサを作製した。この固
体電解コンデンサのエージングは、電圧上昇速度を可変
できる直流電源を用い、この直流電源からコンデンサに
1分間当たりの電圧上昇速度をエージング電圧の1/50以
下、かつ1V未満の電圧を印加して行った。
以上のように構成してなる固体電解コンデンサのエー
ジング方法によれば、コンデンサに印加される電圧の上
昇速度が誘電体酸化皮膜の破壊度合いに関係なく一定に
保持されるため、誘電体酸化皮膜の破壊部の修復がなさ
れて絶縁破壊に至らず、したがってショート不良は発生
せず、かつ漏れ電流の増大もなく、固定電解コンデンサ
のエージング方法として優れた効果を奏する。
以下に、上記した導電性高分子膜を固体電解質とした
固定電解コンデンサのエージング方法の違いによる特性
比較について述べる。
すなわち、表は以下に示す実施例1、実施例2、実施
例3、比較例及び従来例による特性比較を示すものであ
る。
実施例1 (1)試料構成 ・高純度アルミニウム箔 厚さ75μm、幅2mm ・化学酸化重合条件 2mol/のピロール/エタノール溶液に5分間浸漬
後、0.5mol/の過硫酸アンモニウム溶液に5分間浸
漬。
・電解酸化重合条件 ピロールモノマー0.2mol/及びジメチルアンモニウ
ムメタベンゼンジスルホン酸0.1mol/のドーパントを
支持電解質として含む水溶液に浸漬し、化学酸化重合に
よって得たポリピロール膜を陽極として外部に設けた陰
極との間に定電流電解酸化重合(2mA/cm2、60分)を行
い、ポリピロール膜としてポリ(ピロール・メタベンゼ
ンジスルホン酸)膜を形成した。
・定格 25V−6.8μF (2)エージング方法 1分間当たり0.025Vの割合で段階的に上昇する直流電
源より電圧を印加し、25Vに到達後、4時間25Vを保持。
実施例2 (1)試料構成 実施例1と同じ (2)エージング方法 1分間当たり0.5Vの割合で段階的に上昇する直流電源
より電圧を印加し、25Vに到達後、4時間25Vを保持。
実施例3 (1)試料構成 実施例1と同じ (2)エージング方法 試料それぞれに直列に定電流ダイオードを接続し、1
分間当たり0.5Vの割合で段階的に上昇する直流電源より
電圧を印加し、25Vに到達後、4時間25Vを保持。
比較例 (1)試料構成 実施例1と同じ (2)エージング方法 1分間当たり1Vの割合で段階的に上昇する直流電源よ
り電圧を印加し、25Vに到達後、4時間25Vを保持。
従来例 (1)試料構成 実施例1と同じ (2)エージング方法 0.5mA/個の電流密度で定電流電源より電圧を印加し、
25Vまで電圧上昇。
上表から明らかなように、固体電解質を用いた固体電
解コンデンサのエージング方法として、従来例は全数シ
ョート不良となって不適であり、また、電圧上昇速度を
可変できる直流電源を用いたが、電圧上昇速度を1分間
当たりエージング電圧の1/50以上とした比較例では、漏
れ電流特性が大幅に増大し、かつショート不良発生率も
非常に高かった。
これに対し、本発明の各実施例では、濡れ電流特性の
劣化はなく、実施例2の場合にショート不良が1個発生
した以外は大幅な改善が見られ、実用的価値が大である
という結果を示している。
なお、上記の実施例2において発生したショート不良
は、1分間当たりの電圧を上昇を上限値の0.5Vとしたこ
とによる急激な電流の流入によって発生したものである
が、この対策として実施例3に示すようにコンデンサに
直列に電流制限ダイオードを接続することによってこれ
を防止できることがわかった。
さらに、エージングに際し、電圧の印加方法として上
記実施例では段階的に上昇させた場合について述べた
が、1分間当たりの電圧上昇をエージング電圧の1/50以
下で、かつ1V未満という条件を満たせば直線的に上昇さ
せても同様の効果を得ることができる。
[発明の効果] 本発明によれば、皮膜形成性金属箔表面に形成した誘
電体酸化皮膜上に化学酸化重合による導電性高分子膜、
及び電解酸化重合による導電性高分子膜を順次形成させ
て固体電解質とする固体電解コンデンサのエージング
を、1分間当たりの電圧上昇をエージング電圧の1/50以
下で、かつ1V未満として電圧上昇速度を制限したため、
誘電体酸化皮膜の破壊部を修復する能力が高まり、誘電
体酸化皮膜の絶縁破壊を解消し、ショート不良を防止で
きる効果を得ることができる。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】皮膜形成性金属箔表面に誘電体酸化皮膜を
    形成させ、この誘電体酸化皮膜上に化学酸化重合による
    導電性高分子膜、及び電解酸化重合による導電性高分子
    膜を順次形成させて固体電解質とする固体電解コンデン
    サのエージング方法において、電圧上昇速度を可変でき
    る直流電源を用い、この直流電源からコンデンサに電圧
    を印加し、1分間当たりの電圧上昇をエージング電圧の
    1/50以下、かつ1V未満とすることを特徴とする固体電解
    コンデンサのエージング方法。
  2. 【請求項2】コンデンサ個々に直列に定電流ダイオード
    を接続したことを特徴とする請求項(1)記載の固体電
    解コンデンサのエージング方法。
  3. 【請求項3】コンデンサに印加する電圧を段階的に上昇
    させることを特徴とする請求項(1)又は(2)記載の
    固体電解コンデンサのエージング方法。
  4. 【請求項4】コンデンサに印加する電圧を直線的に上昇
    させることを特徴とする請求項(1)又は(2)記載の
    固体電解コンデンサのエージング方法。
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