JP2819628B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は導電性高分子を固体電解質として用いた固体
電解コンデンサの製造方法に関するもので、特にそのエ
ージング方法に関するものである。
従来の技術 従来よりタンタルやアルミニウムを電極とし、かつ二
酸化マンガンを固体電解質とした固体電解コンデンサ
は、樹脂で外装されたものが一般的であり、ディッピン
グ,ポッティング,キャスティング,インジェクション
モールディングまたは粉体塗装などの工法で外装形成す
るのが普通である。
一般に固体電解コンデンサでは樹脂外装時の機械的ス
トレスで漏れ電流が増大する傾向にあり、これを低減す
るために外装工程の後に、両極端子間に電圧を印加す
る、いわゆるエージング工程を設けることが必要であ
り、この工程によって漏れ電流の低減を図っていた。
また、導電性高分子を固体電解質として用いた固体電
解コンデンサの場合は、固体電解質がポリマーの薄膜で
あるために、樹脂硬化時の熱変形などによるストレスが
直接誘電体酸化皮膜に損傷を与える傾向は、二酸化マン
ガン以上であると考えられ、これにより漏れ電流が増大
する結果となる。そしてこの増大した漏れ電流を低下さ
せるために、従来、例えば特開昭64−32621号公報に示
されているように、樹脂外装後にエージング処理とし
て、水中や相対湿度80%以上の高湿度中で両極端子間に
電圧を印加する工程を設けたものが知られている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記したように樹脂外装時の機械的ス
トレスによる誘電体酸化皮膜の損傷が大きく、漏れ電流
のレベルが高くなってしまったものに関しては、樹脂外
装後にエージング処理を行っても、その漏れ電流のレベ
ルを十分に低減することはできず、その結果、漏れ電流
不良を引き起こすことがあり、これが製造上の歩留りを
低下させる原因となっていた。
また、樹脂外装工程の後に、水中や高湿度中でのエー
ジング工程を設けているため、このエージング後にコン
デンサ素子から水分を乾燥させる工程を設ける必要があ
るとともに、雰囲気の制御もする必要があり、その結
果、これらの工数が増えて煩雑になるという課題があっ
た。
本発明はこのような課題を解決した固体電解コンデン
サの製造方法を提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の固体電解コンデン
サの製造方法は、弁金属よりなる陽極体に陽極酸化皮膜
を形成するとともに、導電性高分子よりなる固体電解質
層を形成して陽極体素子とし、この陽極体素子を含むコ
ンデンサ素子を外装用樹脂によって外装する工程中に、
一定時間定電圧を印加する工程を設けたものである。
作用 上記した本発明の固体電解コンデンサの製造方法によ
れば、外装用樹脂によって外装する工程中に、一定時間
定電圧を印加する工程を設けているため、樹脂が硬化す
る過程でエージング処理が同時に進行し、これにより樹
脂硬化時の機械的ストレスによって生じた誘電体酸化皮
膜の損傷が少ない間に修復が進むため、漏れ電流のレベ
ルが大きくなることは無くなる。従って樹脂外装工程で
の漏れ電流不良が大幅に低減されることになる。また、
樹脂外装中に同時にエージング処理も行えるため、工数
を低減することができ、これにより、煩雑であった水中
または高湿度中でのエージング処理を無くすことができ
る。
実施例 以下、本発明の実施例を添付図面を用いて説明する。
(実施例1) まず、第1図に示すように塩酸などで電解エッチング
されたアルミニウム箔からなる7mm×10mmの陽極体1の
一部に、アルミニウムよりなる陽極引出しリード線2を
溶接し、そしてアジピン酸アンモニウム3%の水溶液中
で70Vの定電圧化成によって陽極酸化皮膜3を形成し
た。
次に、比重1.36の硝酸マンガン水溶液に前記陽極体1
を浸漬し、205℃で5分間熱分解して、陽極酸化皮膜3
上にマンガン酸化物層4を形成し、さらに熱分解反応で
破壊された酸化皮膜欠陥部を修復するために、再びアジ
ピン酸アンモニウム3%の化成液中で再化成を行った。
このようにして作製した陽極体素子5の表面に次のよ
うな方法で導電性高分子よりなる固体電解質層6を形成
した。すなわち、支持電解質としてトリイソピルナフタ
レンスルフォン酸ナトリウム0.1モル/,ポリアクリ
ル酸0.2wt%,モノマーとしてピロール0.5モル/の水
溶液からなる重合液中にマンガン酸化物層4を形成した
陽極体素子5を浸漬した。そして、この陽極体素子5の
表面のマンガン酸化物層4に軽く接触させるように配置
したステンレス電極を陽極とし、かつ重合液中のステン
レス板を陰極として、定電流2mAを30分間印加し、陽極
体素子5の表面に、電解重合によりポリピロールの導電
性高分子よりなる固体電解質層6を形成した。
さらに、この導電性高分子よりなる固体電解質層6の
上にグラファイト層7,銀ペイント層8をそれぞれ塗布
し、乾燥させることによって順次形成し、さらにまた銀
ペイント層8上にリード線を半田付けすることにより陰
極リード線9を引き出した。
以上のようにして構成されたコンデンサ素子10の構造
は第2図(a),(b)に示した。
そしてこのようにして構成されたコンデンサ素子10は
外装用樹脂によって被覆されるものであり、この外装用
樹脂として、熱硬化性のエポキシ樹脂をディッピングに
よりコンデンサ素子10に塗布した後、陽極引出しリード
線2と陰極リード線9間に20Vの電圧を印加し、105℃の
樹脂硬化炉に入れ、2時間硬化させながら、エージング
処理を施した。
このような定格16Vの固体電解コンデンサを50個作製
し、その初期特性の平均値と歩留まりを第1表に示し
た。また、このエージング処理中の漏れ電流値の経時変
化の様子を比較例1と一緒に第3図に示した。この第3
図からも明らかなように、樹脂硬化と同時にエージング
処理を施した実施例1では、樹脂硬化時の機械的ストレ
スがかかるたびに漏れ電流の挙動が安定せずにノイズ状
にふらつく現象が見られた。これは、樹脂硬化時機械的
ストレスによる誘導電体酸化皮膜の損傷と修復が繰り返
して行われているためであると考えられる。このことか
ら、誘電体酸化皮膜の損傷が少ないうちに修復が行われ
ている様子がよく分かるが、樹脂硬化が終了してからの
エージング処理(比較例1)では、最初から漏れ電流の
レベルが高く、従って十分な修復が行われないことが分
かる。
なお、樹脂硬化の終了は、用いる樹脂の種類によって
あらかじめ実験結果に基づいて設定された加熱温度と時
間によって決定されている。
(実施例2) コンデンサ素子10の作製までは実施例1と同様で、外
装用樹脂として、紫外線硬化用エポキシ樹脂をディッピ
ングによりコンデンサ素子10に塗布した後、実施例1と
同様に陽極引出しリード線2と陰極リード線9間に20V
の電圧を印加しながらUV硬化炉に入れ、約3分間硬化さ
せながら、エージング処理を施した。この後、105℃で
さらにエージング処理を続けた。このようにして定格16
Vの固体電解コンデンサを50個作製し、その初期特性の
平均値と歩留まりを第1表に示した。
(実施例3) 外装用樹脂が熱硬化性のフェノール樹脂であること以
外は、実施例1と同様の方法で固体電解コンデンサを50
個作製し、その初期特性の平均値と歩留まりを第1表に
示した。
(実施例4) コンデンサ素子10の作製までは実施例1と同様で、外
装用樹脂として粉体塗装用エポキシ樹脂をコンデンサ素
子10に粉体塗装機で10回繰返して塗布し、実施例1と同
様に陽極引出リード線2と陰極リード線9間に20Vの電
圧を印加しながら、105℃樹脂硬化炉に入れ、1時間硬
化させながら、エージング処理を施した。この後、上記
電圧印加を停止した状態で105℃でさらに1時間硬化し
た樹脂を加熱し続けた。このようにして定格16Vの固体
電解コンデンサを50個作製し、その初期特性の平均値と
歩留まりを第1表に示した。
(比較例1〜4) 樹脂硬化中に電圧を印加してエージング処理をするこ
となく、樹脂硬化終了後、105℃で2時間20Vの電圧を印
加してエージング処理を施す以外、実施例1〜4と全く
同様の方法で固体電解コンデンサを50個ずつ作製し、そ
の初期特性の平均値と歩留まりを第1表に示した。
第1表からも明らかなように、樹脂硬化工程中に電圧
を印加しエージング処理を同時に行ったものは、漏れ電
流のレベルが低くなり、歩留まりはほぼ100%となるこ
とが分かる。
なお、上記各実施例では、陽極体1を構成する弁金属
としてアルミニウムを使用したものについて説明した
が、この弁金属としてタンタルを使用して同様の検討を
行った結果においても、上記各実施例と同様の傾向の結
果が得られた。
また、上記実施例では固体電解質層6を形成する導電
性高分子としてポリピロールを使用したものについて説
明したが、導電性高分子としてポリピロール以外に、ポ
リチオフェンやポリフランまたはポリアニリンを用いて
検討を行った結果においても、上記各実施例と全く同様
の傾向の結果が得られた。
発明の効果 上記実施例の説明から明らかなように本発明によれ
ば、導電性高分子を固体電解質として使用する固体電解
コンデンサの漏れ電流のレベルを低減し、完成品の歩留
まりを向上させることができるだけでなく、工程数を減
らして時間を短縮することができるというすぐれた効果
を有するものである。すなわち、コンデンサ素子を外装
用樹脂によって外装する工程中に一定時間定電圧を印加
する工程を設けることによって、樹脂が硬化する過程で
エージング処理が同時に進行し、樹脂硬化時の機械的ス
イトレスによって生じた誘電体酸化皮膜の損傷が小さい
間に修復が進み、漏れ電流のレベルが大きくなることは
無くなるため、樹脂外装工程での漏れ電流不良を大幅に
低減することができる。また、樹脂外装中に同時にエー
ジング処理も行えるため、工数を低減することができ、
これにより、煩雑であった水中または高湿度中でのエー
ジング処理を無くすことができるというすぐれた効果を
奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例で用いた固体電解コンデンサ
の陽極体の構造を示す斜視図、第2図は同固体電解コン
デンサのコンデンサ素子の構造を示したもので、(a)
は横断面図、(b)は縦断面図、第3図はエージング処
理中の漏れ電流値の経時変化を示したグラフである。 1……陽極体、3……陽極酸化皮膜、4……マンガン酸
化物層、5……陽極体素子、6……固体電解質層、10…
…コンデンサ素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青島 洋一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 9/04 307 H01G 9/028

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁金属よりなる陽極体に陽極酸化皮膜を形
    成するとともに導電性高分子よりなる固体電解質層を形
    成して陽極体素子とし、この陽極体素子を含むコンデン
    サ素子を外装用樹脂によって外装する工程中に、一定時
    間定電圧を印加する工程を設けたことを特徴とする固体
    電解コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】外装用樹脂がエポキシ樹脂,フェノール樹
    脂,尿素樹脂,キシレン樹脂などの熱硬化性樹脂または
    光硬化性樹脂であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】コンデンサ素子を外装用樹脂によって外装
    する工程中の定電圧を印加する時間が、外装用樹脂の熱
    硬化工程または光硬化工程の初期から樹脂硬化完了まで
    の時間内の一部または全部であることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の固体電解コンデンサの製造方
    法。
  4. 【請求項4】導電性高分子がポリピロール,ポリチオフ
    ェン,ポリフラン,ポリアニリンのいずれかである特許
    請求の範囲第1項記載の固体電解コンデンサの製造方
    法。
  5. 【請求項5】弁金属がアルミニウムまたはタンタルであ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の固体電
    解コンデンサの製造方法。
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