JP3493042B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
固体電解コンデンサの製造方法Info
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Description
解コンデンサの製造方法に関する。
作用金属からなる陽極基体に酸化皮膜層を形成し、この
酸化皮膜層の外側に対向電極として二酸化マンガンなど
の半導体層を形成している。さらに接触抵抗を減らすた
めに導電ペースト等の層を設けて導電体層を形成してい
る。そして、この固体電解コンデンサの素子は、耐熱性
や耐湿性を付与するために、一般にエポキシ樹脂やフェ
ノール樹脂等の高分子の封止材料で樹脂外装が形成さ
れ、実用に供せられている。
た封止材料で外装した場合、樹脂の封止時の熱応力によ
り、半導体層内部にクラックが生じるという問題があ
り、その結果、作製した固体電解コンデンサの耐熱性が
劣化するという問題があった。
点を解決するためになされたもので、 [1] 弁作用を有する金属からなる陽極基体の表面
に、誘電体酸化皮膜層、半導体層および導電体層を順次
形成し、しかる後に樹脂を硬化して外装する固体電解コ
ンデンサの製造方法において、前記半導体層を形成した
後、導電体層を形成する前の陽極基体を、前記封止用樹
脂硬化温度より高温に保持して半導体層内部を熱的に安
定することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方
法、 [2] 上記[1]に記載の固体電解コンデンサの製造
方法において、半導体層を形成した陽極基体を高温に保
持する温度より低い温度で封止用樹脂の硬化を行う固体
電解コンデンサの製造方法、 [3] 弁作用を有する金属からなる陽極基体の表面
に、誘電体酸化皮膜層、半導体層および導電体層を順次
形成し、しかる後に樹脂を硬化して外装した固体電解コ
ンデンサにおいて、導電体層を形成するに先立ち、半導
体層を形成した陽極基体を、封止用樹脂の硬化温度より
少なくとも5℃高い温度に保持して半導体層内部を熱的
に安定した固体電解コンデンサ、 [4] 弁作用を有する金属からなる陽極基体の表面
に、誘電体酸化皮膜層、半導体層および導電体層を順次
形成し、しかる後に樹脂を硬化して外装した固体電解コ
ンデンサにおいて、導電体層を形成するに先立ち、半導
体層を形成した陽極基体を、封止用樹脂の硬化温度より
少なくとも5℃高い温度に少なくとも4時間以上保持し
て半導体層内部を熱的に安定した固体電解コンデンサ、 [5] 上記[1]または[2]に記載の固体電解コン
デンサの製造方法によって得られた固体電解コンデン
サ、にある。 高温に保持する時期は、半導体層形成後、導電体層を形
成する前が選ばれる。又、樹脂硬化が温度を変えて行わ
れる場合には、実質的な最高硬化温度より高温に保持す
る必要がある。
方法について説明する。本発明の固体電解コンデンサの
陽極として用いられる弁作用金属としては、例えばアル
ミニウム、タンタル、ニオブ、チタンおよびこれらを基
質とする合金等、弁作用を有する金属がいずれも使用で
きる。
層は、陽極基体表層部分に設けられた陽極基体自体の酸
化物層であってもよく、あるいは陽極基体の表面上に設
けられた他の誘電体酸化物の層であってもよいが、特に
陽極弁金属自体の酸化物からなる層であることが望まし
い。いずれの場合にも酸化物層を設ける方法として、従
来公知の方法を用いることができる。
組成および作製方法は特に制限はないが、コンデンサの
性能を高めるためには二酸化鉛もしくは二酸化鉛と硫酸
鉛を主成分とした半導体層(特開昭62−18530
7、特開昭63−51621)、あるいは電導性高分子
を用いた半導体層(特開昭60−37114)などを採
用することができる。
成した後、該半導体層を後述する樹脂外装温度(硬化温
度)より高温に保持することが肝要である。また、前述
した半導体層の保持温度は、低温から樹脂外装温度より
高温に段階的に昇温させ保持してもよい。段階的に昇温
して高温保持することにより、急激な昇温による熱衝撃
を緩和できる。
時間から数十時間であり、予備実験により最適値が決定
される。
半田もしくは導電ペーストを接触させることによって形
成される。本発明の導電ペーストとして、従来公知の導
電ペーストを一種以上使用することができる。
フェノール樹脂等の公知の高分子によりディッピング、
キャスティング、モールディング、ポッティング、粉体
塗装等の公知の方法により形成されるが、いずれの場合
にも樹脂外装の封止硬化温度は、前述した半導体層形成
後の半導体層の保持温度よりも低くすることが肝要であ
る。
膜層、半導体層、導電体層を順次形成した後、樹脂を硬
化して外装する際に、半導体層形成後、導電体層を形成
する前に半導体層を樹脂外装温度より高温に保持するこ
とによって、半導体層内部が熱的に安定になり、樹脂の
封止時の熱応力の影響を緩和することができ、その結
果、半導体層内部のクラックの発生を防ぐことができる
ものと考えられる。さらに、耐熱性試験時にクラックの
進行による誘電体酸化皮膜層の劣化が進まず漏れ電流増
加を防ぐものと考えられる。
さらに詳しく説明する。
面に誘電体酸化皮膜層を形成した45μF/cm2 のア
ルミニウムエッチング箔(以下、化成箔と称する。)の
小片5mm×3mmを用意した。この化成箔の端から2
mm×3mmの部分を陽極部とし、残りの3mm×3m
mの部分を酢酸鉛三水和物1.0モル/lの水溶液に浸
漬した。この化成箔を陽極側に、ステンレス箔を陰極側
にとし、5Vで電解酸化を行った。3時間後、化成箔上
に形成された二酸化鉛からなる半導体層を形成した素子
を240点用意し、実施例1〜4、比較例1〜4の各試
験例に30点ずつ割り当て、表1に示した条件で半導体
層の乾燥・高温保持を行った。次いで各例の素子全てに
市販のカーボンペーストおよび銀ペーストを積層し導電
体層とした後、実施例1、2と比較例1、2では素子を
リードフレームに載置した後、日東電工(株)製のエポ
キシ樹脂MPシリーズでトランスファー成形を行い、1
65℃で5時間硬化することによって外装封口した。
又、実施例3、4と比較例3、4では、素子の陽極側と
導電体層側にリード線を各々熔接と導電ペーストで接続
した後、日本チバガイギー(株)製エポキシ樹脂XNR
1213でディッピングを1回行い、硬化を150℃で
2時間行って外装封口し固体電解コンデンサを作製し
た。
/lの水溶液と過硫酸アンモニウム4モル/lの水溶液
の混合液に浸漬し、60℃で30分反応させ、誘電体酸
化皮膜層上に生じた二酸化鉛と硫酸鉛からなる半導体層
を水で充分洗浄した後120℃で1時間減圧乾燥した。
このような反応、洗浄、乾燥の操作を3回行った素子を
120点用意し、実施例5、6および比較例5、6の各
試験例に30点ずつ割り当て、表1に示した条件で半導
体層の乾燥・高温保持を行った。次いで実施例1と同様
な条件で導電体層および樹脂外装を行い、固体電解コン
デンサを作製した。
を2組用意し、その内の1組について実施例7では昭和
高分子(株)製フェノール樹脂BRS−330でディッ
ピングを行い160℃で7時間硬化を行い外装封口して
固体電解コンデンサを作製した。又、実施例8では残り
の1組の素子について東都化成(株)製ジアリルフタレ
ート樹脂ダップトートでディッピングを行い、160℃
で3時間硬化を行って外装封口し、固体電解コンデンサ
を作製した。
wt%、ポリピリジルクロライド2wt%、ピロール10wt
%含有した水溶液に浸漬し、陰極を白金として6時間電
解重合を行い、化成箔表面にスルフォン基をドーピング
したポリピロールからなる半導体を形成した。このよう
な電解重合操作を3回行った素子を120点用意し、実
施例9、10および比較例7、8の各試験例に30点ず
つ割り当て、表1に示した条件で半導体層の乾燥・高温
保持を行った。次いで全素子を市販のカーボンペースト
次いで銀粉35wt%、ポリピロール粉55wt%、アクリ
ル樹脂10wt%からなる導電ペーストを積層し導電体層
を形成した後、素子の陽極側と導電体層側にリード線を
各々熔接と導電ペーストで接続した。さらに日本ペルノ
ックス(株)製粉体エポキシ樹脂PCE273で5回粉
体塗装を155℃で行い、さらに155℃で2時間硬化
し外装封口した。
固体電解コンデンサの初期特性および半田耐熱性テスト
(230℃30秒のリフロー通過テスト)後の性能を表
2に示し耐熱性を評価した。表2の結果から、半導体層
の高温保持温度を樹脂外装温度より高くした固体電解コ
ンデンサ素子の耐熱性は、比較例より著しく改善されて
いることがわかる。
ンサの製造方法によれば、半導体層の高温保持温度が樹
脂外装封止硬化温度より高くなっているので耐熱性能の
良好な固体電解コンデンサを作製することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 弁作用を有する金属からなる陽極基体の
表面に、誘電体酸化皮膜層、半導体層および導電体層を
順次形成し、しかる後に樹脂を硬化して外装する固体電
解コンデンサの製造方法において、前記半導体層を形成
した後、導電体層を形成する前の陽極基体を、前記封止
用樹脂硬化温度より高温に保持して半導体層内部を熱的
に安定することを特徴とする固体電解コンデンサの製造
方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の固体電解コンデンサの
製造方法において、半導体層を形成した陽極基体を高温
に保持する温度より低い温度で封止用樹脂の硬化を行う
固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項3】 弁作用を有する金属からなる陽極基体の
表面に、誘電体酸化皮膜層、半導体層および導電体層を
順次形成し、しかる後に樹脂を硬化して外装した固体電
解コンデンサにおいて、導電体層を形成するに先立ち、
半導体層を形成した陽極基体を、封止用樹脂の硬化温度
より少なくとも5℃高い温度に保持して半導体層内部を
熱的に安定した固体電解コンデンサ。 - 【請求項4】 弁作用を有する金属からなる陽極基体の
表面に、誘電体酸化皮膜層、半導体層および導電体層を
順次形成し、しかる後に樹脂を硬化して外装した固体電
解コンデンサにおいて、導電体層を形成するに先立ち、
半導体層を形成した陽極基体を、封止用樹脂の硬化温度
より少なくとも5℃高い温度に少なくとも4時間以上保
持して半導体層内部を熱的に安定した固体電解コンデン
サ。 - 【請求項5】 請求項1または2に記載の固体電解コ
ンデンサの製造方法によって得られた固体電解コンデン
サ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10136393A JP3493042B2 (ja) | 1993-04-27 | 1993-04-27 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10136393A JP3493042B2 (ja) | 1993-04-27 | 1993-04-27 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06310382A JPH06310382A (ja) | 1994-11-04 |
JP3493042B2 true JP3493042B2 (ja) | 2004-02-03 |
Family
ID=14298754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10136393A Expired - Lifetime JP3493042B2 (ja) | 1993-04-27 | 1993-04-27 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3493042B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003044806A (ja) * | 2001-07-27 | 2003-02-14 | Toppan Forms Co Ltd | Rf−idメディアのアンテナへのicチップ実装方法 |
TW200509165A (en) | 2003-07-18 | 2005-03-01 | Showa Denko Kk | Method for manufacturing solid electrolytic capacitor |
-
1993
- 1993-04-27 JP JP10136393A patent/JP3493042B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH06310382A (ja) | 1994-11-04 |
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