JPH07183170A - チップ状固体電解コンデンサ - Google Patents

チップ状固体電解コンデンサ

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JPH07183170A
JPH07183170A JP32829993A JP32829993A JPH07183170A JP H07183170 A JPH07183170 A JP H07183170A JP 32829993 A JP32829993 A JP 32829993A JP 32829993 A JP32829993 A JP 32829993A JP H07183170 A JPH07183170 A JP H07183170A
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Kazumi Naito
一美 内藤
Koji Matsumura
幸治 松村
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐湿性能が良好なチップ状固体電解コンデン
サを提供する。 【構成】 平板状の陽極基体の表面に誘電体酸化皮膜、
半導体層及び導電体層が形成されたコンデンサ素子の陽
極部が、リードフレームの凸部の先端部に設けられた切
り欠き部の残部に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はチップ状固体電解コンデ
ンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のチップ状固体電解コンデンサは、
図4及び図5に示すように表面に誘電体酸化皮膜層2を
有するアルミニウム、タンタル、ニオブ等の弁作用金属
からなる平板状の陽極基体1の表面に陽極部となる一部
を除いて半導体層3及び導電体層4を順次積層した固体
電解コンデンサ素子5(以下コンデンサ素子と称する)
を形成し、次いでこのコンデンサ素子5をリードフレー
ム6に接続するが、リードフレーム6の2ヶ所の凸部6
a、6bを間隔をおいて対向させ、それぞれの凸部6
a、6bに前記コンデンサ素子5の陽極部7と導電体層
形成部8を載置している。
【0003】そして前者は熔接9などで、後者は銀ペー
スト等の導電材10でリードフレーム6の凸部6a、6
bに電気的、かつ機械的に接続した後、外装樹脂で封止
して、チップ状固体電解コンデンサが構成されている。
そしてこの封口した固体電解コンデンサは、容量等の電
気性能を満たすことが要求され、さらに負荷テスト、耐
湿テスト等の抜き取り検査が合格したものを製品として
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したコンデンサ素
子は、耐湿テスト時、湿気がリードフレームから進入
し、コンデンサ素子の誘電体酸化皮膜層近くまで接近
し、作製したコンデンサの容量並びにtanδ値を上昇
させるという欠点があった。このような欠点を防ぐため
に、コンデンサ素子を耐水性の樹脂で覆うことが考えら
れているが、作業性が悪く、またコスト上の問題があっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述した問題
点を解決するためになされたものであって、その要旨は
陽極部と導電体層形成部を有する固体電解コンデンサ素
子の前記陽極部と導電体層形成部の一方の面とが一対の
対向して配置された凸部を有するリードフレームの前記
凸部にそれぞれ載置して接合されているチップ状固体電
解コンデンサにおいて、前記リードフレームの陽極部が
載置される側の凸部の先端部に切り欠き部が設けられて
おり、残部に前記コンデンサ素子の陽極部が載置接合さ
れているチップ状固体電解コンデンサにある。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において固体電解コンデンサの陽極として用いられ
る弁作用を有する陽極基体としては、例えばアルミニウ
ム、タンタル、及びこれらを基質とする合金等、弁作用
を有する金属がいずれも使用できる。そして陽極基体の
形状としては、平板状のアルミニウムの箔や板があげら
れる。陽極基体の表面に設ける誘電体酸化皮膜層は、弁
作用金属の表面部分に設けられた弁作用金属自体の酸化
物層であってもよく、或は、弁作用金属箔の表面上に設
けられた他の誘電体酸化物の層であってもよいが、特に
弁作用金属自体の酸化物からなる層であることが望まし
い。
【0007】本発明では、表面に誘電体酸化皮膜層が形
成された平板状の陽極基体の端部の一区画に陽極部が設
けられており、陽極部とした以外の残りの誘電体酸化皮
膜層上に半導体層を形成させているが、半導体層の種類
には特に制限はなく、従来公知の半導体層が使用でき
る。この中でとりわけ本願出願人の出願による二酸化鉛
と硫酸鉛からなる半導体層(特開昭62−256423
号公報、特開昭63−51621号公報)が、作製した
固体電解コンデンサの高周波性能が良好なために好まし
い。また、テトラチオテトラセンとクロラニルの錯体を
半導体層として形成させる方法(特開昭62−2912
3号公報)、複素5員環高分子化合物にドーパントをド
ープした電導性高分子化合物からなる半導体層(特開昭
60−37114号公報)もその一例である。そしてこ
のような半導体層上には、例えばカーボンペースト及び
/又は銀ペースト等の従来公知の導電ペーストを積層し
て導電体層を形成して導電体層形成部を構成している。
【0008】また本発明においては、前述した陽極部と
導電体層形成部との界面に絶縁性樹脂によってはち巻き
状に樹脂層部をあらかじめ形成しておくと半導体層を形
成するときに半導体層の形成面積が一定しバラツキの少
ない容量のものが得られる。次に、このように導電体層
まで形成されたコンデンサ素子を一対の対向して配置さ
れたリードフレームに接続する方法を説明する。図1
は、固体電解コンデンサ素子5をリードフレーム6に接
続した状態を示す平面図である。図1において、陽極基
体1の表面に誘電体酸化皮膜層2が形成されており、そ
の上に半導体層3、さらにその上に導電体層4が形成さ
れた固体電解コンデンサ素子5の陽極部7と導電体層形
成部8とがリードフレーム6の各凸部6a、6bに各々
載置接合されているが、陽極部7はリードフレームの凸
部6aの先端部に切り欠き部11を設け、残部12に載
置接合されている。図2は、図1の断面図である。
【0009】本願発明において、リードフレームの陽極
部が載置される側の凸部の先端部に切り欠き部を設けた
のは、陽極部側からの湿気の進入が、導電体層形成部側
からよりも多く切り欠き部を設ける効果が大きいからで
ある。従って、必要に応じて導電体層形成部が載置され
る側のリードフレーム凸部の先端部にも切り欠き部を設
けてもよいことはいうまでもない。
【0010】リードフレームの凸部6aの先端部に設け
られる切り欠き部11の形状及び寸法は固体電解コンデ
ンサ素子5の寸法、陽極部7の寸法、リードフレームの
凸部の寸法等によって変化するので一概に決定できない
が、後述する封止後に、外部からの湿気の進入を緩和さ
せるために、切り欠き部11を設けた後の残部12の形
状、寸法を可能なかぎり小さくすることと、残部12を
小さくすることによる陽極部接続の不良発生という背反
することとの両者を充分に吟味して設計することが肝要
である。図3にリードフレームの凸部6aの先端部に設
けた切り欠き部11の形状の4例を示したが、本願発明
はこれらに限定されるものではない。図3において、コ
ンデンサ素子5の陽極部7は、切り欠き部を設けた後の
残部12に載置される。リードフレーム凸部6aに設け
る切り欠き部の個数は複数個であってもよい。
【0011】このようにしてリードフレームに載置され
たコンデンサ素子は、陽極部は熔接、導電ペースト、半
田等で接続し、一方導電体層形成部は導電ペースト、半
田等で接続した後、リードフレームの一部を残して、エ
ポキシ樹脂等の外装樹脂13により、トランスファー成
形機などで封止成形を行った後、リードフレームの凸部
をコンデンサ素子の近辺で切断してチップ状の固体電解
コンデンサとしている。
【0012】
【作用】コンデンサ素子の陽極部と、リードフレームと
の接続をリードフレームの凸部の先端部に設けた切り欠
き部の残部で行っているので、リードフレームを介し
て、湿気が誘電体酸化皮膜層に進入することが緩和され
る。
【0013】
【実施例】以下、実施例および比較例を示して本発明を
さらに詳しく説明する。 実施例1〜4 りん酸とりん酸アンモニウム水溶液中で化成処理して表
面に誘電体酸化皮膜層を形成した45μF/cm2 のア
ルミニウムエッチング箔(以下、化成箔と称する。)の
小片4mm×3mmを用意した。この化成箔の端から1
mm×3mmの部分を陽極部とし、残りの3mm×3m
mの部分を酢酸鉛三水和物2.4モル/l水溶液と過硫
酸アンモニウム4.0モル/l水溶液の混合液に浸漬
し、60℃で20分放置し、二酸化鉛と硫酸鉛からなる
半導体層を形成した。このような操作を3回行った後、
半導体層上にカーボンペーストおよび銀ペーストを順に
積層して導電体層を形成し、コンデンサ素子を作製し
た。一方別に用意したリードフレーム(材質42アロ
イ、半田メッキ、厚み0.1mm、凸部の寸法:幅3.
0mm、凸部の先端間隔0.5mm)の一方の凸部先端
に表1に示した寸法の切り欠き部を設け、残部にコンデ
ンサ素子の陽極部を載置し、他方の凸部にコンデンサ素
子の導電体層形成部の一方の面を載置し、前者は熔接
で、後者は銀ペーストで接続した。その後、エポキシ樹
脂を用いてトランスファー成形して外形寸法7mm×4
mm×3mmのチップ状固体電解コンデンサを作製し
た。
【0014】実施例5〜8 実施例1〜4で、半導体層を酢酸鉛三水和物2.0モル
/l水溶液に化成箔を浸漬して、別に用意した白金陰極
との間で電気化学的に形成した二酸化鉛にした以外は、
実施例1〜4と同様にしてチップ状固体電解コンデンサ
をそれぞれ作製した。
【0015】比較例1 実施例1で、リードフレームに切り欠き部を設けずにコ
ンデンサ素子の陽極部をリードフレームの凸部に載置接
続した以外は実施例1と同様にしてチップ状固体電解コ
ンデンサを作製した。以上のように作製した直後の固体
電解コンデンサの性能及び85℃、85%RHの耐湿テ
ストを200時間行った後のコンデンサの性能を表2に
示した。なお、各実施例又は比較例は全数値n=50点
の平均値である。
【0016】なお、これまで単層の固体電解コンデンサ
を例にとって本発明の内容を具体的に説明してきたが、
本発明は積層の固体電解コンデンサにも適用できること
はいうまでもない。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明のチップ状固体電解コンデンサ
は、コンデンサ素子の陽極部をリードフレームの凸部の
先端部に切り欠き部を設け残部に接続させているため、
耐湿テスト後の容量とtanδ値の上昇がおさえられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体電解コンデンサ素子をリードフレームに接
続した状態を示す平面図である。
【図2】固体電解コンデンサ素子をリードフレームに接
続した状態を示す断面図である。
【図3】固体電解コンデンサ素子をリードフレームに接
続した状態を示す他例の断面図である。
【図4】従来のチップ状固体電解コンデンサをリードフ
レームに載置した状態を示す平面図である。
【図5】従来のチップ状固体電解コンデンサをリードフ
レームに載置した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 陽極基体 2 誘電体酸化皮膜層 3 半導体層 4 導電体層 5 固体電解コンデンサ素子 6a リードフレームの陽極部が載置される側の凸部 6b リードフレームの導電体層形成部が載置される側
の凸部 7 陽極部 8 導電体層形成部 9 熔接 10 導電材 11 切り欠き部 12 残部 13 外装樹脂

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極部と導電体層形成部を有する固体電
    解コンデンサ素子の前記陽極部と導電体層形成部の一方
    の面とが一対の対向して配置された凸部を有するリード
    フレームの前記凸部にそれぞれ載置して接合されている
    チップ状固体電解コンデンサにおいて、前記リードフレ
    ームの陽極部が載置される側の凸部の先端部に切り欠き
    部が設けられており、残部に前記コンデンサ素子の陽極
    部が載置接合されていることを特徴とするチップ状固体
    電解コンデンサ。
JP32829993A 1993-12-24 1993-12-24 チップ状固体電解コンデンサ Expired - Lifetime JP3433490B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007287723A (ja) * 2006-04-12 2007-11-01 Nec Tokin Corp 積層型コンデンサ

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JP2007287723A (ja) * 2006-04-12 2007-11-01 Nec Tokin Corp 積層型コンデンサ

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