JP3424269B2 - チップ状固体電解コンデンサ - Google Patents
チップ状固体電解コンデンサInfo
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Description
デンサに関する。
用する電子部品の1種である固体電解コンデンサにおい
ても小型化が要求されているが、一般には図3で示した
ような積層型のチップ形状によって小型化の要求に対応
している。
ンサを示す斜視図であるが、外装樹脂5の内部にある固
体電解コンデンサ素子2が複数枚方向を揃えて配置され
ており、コンデンサ素子2の陽極部3と素子の表面に形
成された導電体層形成部4の底面とをそれぞれ一対の対
向して配置されたリードフレームの陽極リード引出し部
である凸部1aと陰極リード引出し部である凸部1bに
載置して接合された状態を示しており、別に用意したエ
ポキシ樹脂等の外装樹脂5によって封口されている。
子の導電体層形成部は、アルミニウム箔等の陽極基体の
表面に半導体層および導電体層が積層されているため、
陽極部よりも厚みが厚くなっている。従ってこの厚みの
差は、このコンデンサ素子を複数枚、例えば導電体層形
成部同志を重ねた場合により顕著になり、陽極部間に隙
間が生じる。
同程度の厚みのスペーサーを入れることが考えられる
が、スペーサーと陽極部とを充分に接続することが困難
なため、外装樹脂で封止成形を行うとスペーサーと陽極
部の隙間に外装樹脂が入り込み、その結果、作製した固
体電解コンデンサの漏れ電流を上昇させるという問題点
があった。
題点を解決するために鋭意研究した結果、各コンデンサ
素子の陽極部間と陽極部とリード端子間に導電ペースト
を嵌挿して、導電ペーストと陽極部間を電気的に接続
し、該導電ペーストとリード端子とを導電材で接続した
固体電解コンデンサは漏れ電流値が良好であることを見
い出し本発明を完成させるに至った。
膜を有する平板状の弁作用金属からなる陽極基体の一方
の端部を陽極部とし、この陽極基体の残部の前記誘電体
酸化皮膜層上に半導体層、その上に導電体層が形成され
た導電体層形成部を有する複数枚の固体電解コンデンサ
素子の前記陽極部と導電体層形成部とがそれぞれ積層さ
れてリード端子に接続され、外装樹脂で封止成形されて
いる固体電解コンデンサにおいて、該陽極部と陽極部と
の間および陽極部とリード端子との間には、導電ペース
トが嵌挿されて前記陽極部と導電ペーストとは電気的に
接続されており、該導電ペーストと前記リード端子とは
導電材で接続されているチップ状固体電解コンデンサに
ある。
発明において固体電解コンデンサの陽極として用いられ
る弁作用を有する陽極基体としては、例えばアルミニウ
ム、タンタル、およびこれらを基質とする合金等、弁作
用を有する金属がいずれも使用できる。そして陽極基体
の形状としては、平板状の箔や板が挙げられる。陽極基
体の表面に設ける誘電体酸化皮膜層は、弁作用金属の表
面部分に設けられた弁作用金属自体の酸化物層であって
もよく、或は、弁作用金属箔の表面上に設けられた他の
誘電体酸化物の層であってもよいが、特に弁作用金属自
体の酸化物からなる層であることが望ましい。本発明で
は、表面に誘電体酸化皮膜層が形成された平板状の陽極
基体の端部の一区画に陽極部を設けており、さらにこの
陽極部の一隅に導電ペーストを付着させ、該陽極部と導
電ペーストを電気的に接続させておくことが肝要であ
る。導電ペーストとは、導電粉とポリマーとの混合物を
いう。導電ペーストを使用するのは、導電ペーストは、
電導性をもち、しかも任意の形状に容易に成形でき、か
つ、加圧に対して変形性があるため、陽極部に密着して
陽極部間の隙間を埋めることができるからである。
のは、陽極基体に誘電体酸化皮膜層を形成する前でも後
でもよく、また後述するような半導体層や導電体層を形
成する前でも後でもよい。付着させる導電ペーストの大
きさは、陽極部の大きさ、陽極基体の積層枚数によって
異なるため予備実験によって決められる。付着させる導
電ペーストを複数個にしてもよい。
ポリマーからなる導電ペーストが挙げられる。金属粉と
しては、金、銀、銅、ニッケル、スズ、銀コート銅粉、
パラジウム、アルミおよびこれらを基質とする合金等従
来公知の金属粉が使用できる。ポリマーとしては、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキッド
樹脂、セルローズ樹脂、イミド樹脂、ブタジエン樹脂、
フッ素樹脂、アリール樹脂、アミド樹脂等が挙げられ
る。
ン、二酸化鉛、三酸化タングステン、二酸化インジウ
ム、一酸化ニッケル、一酸化銅、二酸化スズ等の電導度
10-2〜103 s・cm-1の半導体粉を加えて使用して
もよい。
は、コンデンサ素子の導電体層形成部と接触しないよう
に設計される。そして陽極部と導電ペーストとの接合
は、熔接等で行われる。陽極部の表面は、一般に絶縁性
の酸化成膜により覆われているので陽極部と導電ペース
トとを単に機械的に接合しても電気的に接続されていな
いので熔接等により電気的に接続させておくことが肝要
である。
層形成部との境界部に絶縁性樹脂により、はち巻き状に
絶縁樹脂帯を形成していてもよい。
皮膜層上に半導体層を形成しているが、半導体層の種類
には特に制限は無く、従来公知の半導体層が使用できる
が、とりわけ本願出願人の出願による二酸化鉛または二
酸化鉛と硫酸鉛からなる半導体層(特開昭62−256
423号公報、特開昭63−51621号公報)が、作
製した固体電解コンデンサの高周波性能が良好なために
好ましい。
の錯体を半導体層として形成させる方法(特開昭62−
29123号公報)やタリウムイオンおよび過硫酸イオ
ンを含んだ反応母液から化学的に酸化第2タリウムを半
導体層として析出させる方法(特開昭62−38715
号公報)もその一例である。そしてこのような半導体層
上には、例えばカーボンペーストおよび/または銀ペー
スト等の従来公知の導電ペーストを積層して導電体層を
形成して導電体層形成部を構成している。
コンデンサ素子を複数枚方向を揃えて積層する方法を説
明する。図2は、積層したコンデンサ素子を導電材6で
接合した状態を示す見取り図である。同図において、コ
ンデンサ素子2の陽極部3が一致するように各コンデン
サ素子を載置した後、導電材6によって各コンデンサ素
子の陽極部に付着した導電ペースト7が電気的に接続す
るように注入し、さらに乾燥硬化することによって一体
化して積層したコンデンサ素子としている。
と異なり、導電性をもっているので、導電材6で接続す
ることにより、容易に電気的に接続することができる。
各コンデンサ素子の電導ペースト7が電気的に接続して
いるかぎり、陽極部間に導電材6の未充填部があっても
よい。
デンサ素子2同志の接続を強固にするため、各コンデン
サ素子の導電体層形成部のみを、例えば銀ペースト等の
導電ペースト材浴に浸漬し、乾燥硬化することにより一
体化を計ってもよい。前述した導電材6としては、前述
した導電ペースト、クリーム半田等の溶融可能金属が挙
げられる。
子をリードフレームに載置してリード端子に接続した状
態を示す斜視図である。積層したコンデンサ素子2の導
電体層形成部4の底部と陽極部に付着した導電ペースト
7とを各々リードフレームの凸部1b、1aに載置し、
導電材6により電気的、機械的に接続されている。
た固体電解コンデンサ素子はエポキシ樹脂等の外装樹脂
5により、トランスファー成形機等で封止成形を行った
後、リードフレームの凸部をコンデンサ素子の近辺で切
断してチップ状の固体電解コンデンサとしている。
させ電気的に接合し、次いでコンデンサ素子を方向を揃
えて重ね、該導電ペーストとリード端子とは導電材で接
続されているので、陽極部間および陽極部とリード端子
間の空隙が少なくなる。
さらに詳しく説明する。 実施例1〜3 りん酸とりん酸アンモニウム水溶液中で化成処理して表
面に誘電体酸化皮膜層を形成した45μF/cm2 のア
ルミニウムエッチング箔(以下、化成箔と称する。)の
小片5×3mmを用意した。この化成箔の端から2×3
mmの部分を陽極部とし、表1に示した種類と大きさの
導電ペーストを付着させ乾燥硬化させた。さらに化成箔
の陽極部と導電ペーストをスポット熔接で接続した。こ
のような化成箔の陽極部を除いた残り3×3mmの部分
を酢酸鉛三水和物2.4モル/lの水溶液と過硫酸アン
モニウム4.0モル/lの水溶液の混合液に浸漬し、6
0℃で20分放置し、二酸化鉛と硫酸鉛からなる半導体
層を形成した。
上にカーボンペーストおよび銀ペーストを順に積層して
導電体層を形成し、コンデンサ素子を作製した。このよ
うなコンデンサ素子を4枚方向を揃えて重ね、コンデン
サ素子の導電体層形成部を一体化した。
成部の底部と陽極部の最下部の導電ペーストを、別に用
意した一対の幅3mmの凸部を有するリードフレームの
各凸部に載置し、陽極部は、各陽極部の導電ペーストと
接続するように導電材として銀ペーストを付着させるこ
とにより、導電体層形成部には、底部に銀ペーストを付
着させることにより、電気的、機械的に接続した。そし
て、エポキシ樹脂を用いてトランスファー成形してチッ
プ状固体電解コンデンサを作製した。
/l水溶液に化成箔を浸漬して、別に用意した白金陰極
との間で電気化学的に形成した二酸化鉛にした以外は、
実施例1〜3と同様にしてチップ状固体電解コンデンサ
をそれぞれ作製した。
方向を揃えて積層し、リードフレームに陽極部を一度に
スポット熔接した以外は実施例1〜3と同様にしてチッ
プ状固体電解コンデンサを作製した。
デンサの性能を表2に示した。なお、各実施例または比
較例は全数値とも50点の平均値である。
は、陽極基体の陽極部間のスペーサーとして導電ペース
トを使用し、陽極部と導電ペーストが電気的に接続され
ており該導電ペーストが導電材でリードフレーム(リー
ド端子)と接合されているため、作製した固体電解コン
デンサは漏れ電流値が良好である。
置して接続した状態を示す斜視図である。
態を示す上面図(a)、側面図(b)および横面図
(c)である。
す斜視図である。
Claims (3)
- 【請求項1】表面に誘電体酸化皮膜を有する平板状の弁
作用金属からなる陽極基体の一方の端部を陽極部とし、
この陽極基体の残部の前記誘電体酸化皮膜層上に半導体
層、その上に導電体層が形成された導電体層形成部を有
する複数枚の固体電解コンデンサ素子の前記陽極部と導
電体層形成部とがそれぞれ積層されてリード端子に接続
され、外装樹脂で封止成形されている固体電解コンデン
サにおいて、該陽極部と陽極部との間および陽極部とリ
ード端子との間には、導電ペーストが嵌挿されて前記陽
極部と導電ペーストとは電気的に接続されており、該導
電ペーストと前記リード端子とは導電材で接続されてい
ることを特徴とするチップ状固体電解コンデンサ。 - 【請求項2】陽極部と導電ペーストが、熔接により電気
的に接続されていることを特徴とする請求項1記載のチ
ップ状固体電解コンデンサ。 - 【請求項3】陽極部と導電体層形成部の境界部に絶縁性
樹脂が形成されていることを特徴とする請求項1または
2に記載のチップ状固体電解コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20422193A JP3424269B2 (ja) | 1993-08-18 | 1993-08-18 | チップ状固体電解コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20422193A JP3424269B2 (ja) | 1993-08-18 | 1993-08-18 | チップ状固体電解コンデンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0757976A JPH0757976A (ja) | 1995-03-03 |
JP3424269B2 true JP3424269B2 (ja) | 2003-07-07 |
Family
ID=16486849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20422193A Expired - Lifetime JP3424269B2 (ja) | 1993-08-18 | 1993-08-18 | チップ状固体電解コンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3424269B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4524873B2 (ja) * | 1999-12-10 | 2010-08-18 | 株式会社村田製作所 | 積層型固体電解コンデンサ |
-
1993
- 1993-08-18 JP JP20422193A patent/JP3424269B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0757976A (ja) | 1995-03-03 |
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